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代数的整数論 005



1 名前:132人目の素数さん [2007/03/16(金) 07:45:20 ]
Kummer ◆g2BU0D6YN2氏が代数的整数論を語るスレです。

前スレ
science6.2ch.net/test/read.cgi/math/1164286624/

185 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 08:32:40 ]
SL_2(Z) の元 (1, 1)/(0, 1) を S と書いた(過去スレ4の237)。

任意の n ∈ Z に対して S^n = (1, n)/(0, 1) である。
よって過去スレ4の401より (a, b, c) ∈ F(D) のとき
(a, b, c)S^n = (a, 2an + b, an^2 + bn + c)
である。

過去スレ4の587より I = [a, (-b + √D)/2] は R のイデアルである。
(k, l, m) ∈ F(D) があり、[a, (-b + √D)/2] = [k, (-l + √D)/2]
とする。
I ∩ Z = aZ = kZ だから a = ±k である。

簡単のために a = k と仮定する。
(-b + √D)/2 = na + t(-l + √D)/2 となる n, t ∈ Z がある。
よって
t = 1
-b = 2na - l
よって
l = b + 2an
D = l^2 - 4km = b^2 - 4ac だから

(b + 2an)^2 - 4am = b^2 - 4ac
よって
4am = (b + 2an)^2 - b^2 + 4ac = 4abn + 4a^2n^2 + 4ac
m = bn + an^2 + c

以上から (k, l, m) = (a, 2an + b, an^2 + bn + c) である。
即ち (a, b, c)S^n = (k, l, m) である。

186 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 08:36:29 ]
逆に (a, b, c)S^n = (k, l, m) なら
k = a
l = 2an + b
だから
[k, (-l + √D)/2] = [a, -an + (-b + √D)/2] = [a, (-b + √D)/2] である。

187 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 09:03:27 ]
SL_2(Z) を Γ と書き、S で生成される Γ の部分群を Γ_∞ と書く。
即ち Γ_∞ = {S^n = (1, n)/(0, 1), n ∈ Z} である。

Γ は C ∪ {∞} に一次分数変換として作用する
(過去スレ4の196)。ここで、C は複素数体である。
このとき、Γ_∞ は Γ の ∞ における安定化部分群
(過去スレ4の392)である。

Γ_∞ は F(D) に右から作用する。
F(D) の Γ_∞ の作用による商集合を F(D)/Γ_∞ と書いた
(過去スレ4の390)。

R の分数イデアル全体を id(R) と書こう。

(a, b, c) ∈ F(D) に R のイデアル [a, (-b + √D)/2] を対応させる
ことにより F(D) から id(R) への写像が得られる。
この写像を φ_FI と書こう。F は form、I は ideal の頭文字である。

>>186 より φ_FI は F(D)/Γ_∞ から id(R) への写像を引き起こす。

188 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 10:35:47 ]
>>176 を以下のように訂正する。

R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、
I ≠ 0 を R の分数イデアルとする。
I = [α, β] を I のある基底による表示とする。

>>174 より Δ(α, β)^2 = (N(I)^2)D である。
ここで D は R の判別式である。
従って、(Δ(α, β)/√D)^2 = N(I)^2 である。
よって Δ(α, β)/√D は0でない実数である。
ここで √D = (√|D|)i とする(過去レス4の273参照)。

Δ(-α, β)/√D > 0 のとき、基底 α, β は正に向き付けられている
という。
Δ(-α, β)/√D < 0 のとき、基底 α, β は負に向き付けられている
という。

Δ(-α, β) = -αβ' + α'β = -Δ(α, β) だから
Δ(-α, β)/√D = -Δ(α, β)/√D
よって基底 α, β が正に向き付けられているとき
基底 -α, β は負に向き付けられている。

189 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 10:38:51 ]
>>177 を以下のように訂正する。

命題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、
I ≠ 0 を R の分数イデアルとする。
I = [α, β] = [γ, δ] とし、
α, β と γ, δ は共に正に向き付けられているとする。

α, β の γ, δ による変換行列を P = (p, q)/(r, s) とする。
即ち、
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
とする。

このとき P ∈ SL_2(Z) である。

証明
P ∈ GL_2(Z) であるから det(P) > 0 を示せばよい。

>>151 と同様にして
Δ(α, β) = det(P)Δ(γ, δ) である。
よって
Δ(α, β)/√D = det(P)Δ(γ, δ)/√D である。
ここで D は R の判別式である。

α, β と γ, δ は共に正に向き付けられているから、
Δ(α, β)/√D < 0
Δ(γ, δ)/√D < 0

従って det(P) > 0 である。
証明終

190 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 10:58:09 ]
(a, b, c) ∈ F(D) のとき I = [a, (-b + √D)/2] の
基底 a, (-b + √D)/2 の向き(>>188)を調べる。

Δ(-a, (-b + √D)/2) = a((-b + √D)/2 - (-b - √D)/2)
= a√D

従って a > 0 のとき a, (-b + √D)/2 は正の向き、
a < 0 のとき a, (-b + √D)/2 は負の向きである。

まず a > 0 の場合を考える。
α = a
β = (-b + √D)/2 とおき、
f(x, y) = N(xα - yβ)/N(I) とおく。
x と y は有理整数である。

過去スレ4の392より、
k = (αα')/N(I)
l = -(αβ' + βα')/N(I)
m = (ββ')/N(I)
とおけば、f(x, y) = kx^2 + lxy + my^2 である。

今の場合、N(I) = a だから
k = a
l = b
m = c
である。
即ち N(xα - yβ)/N(I) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

191 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 11:39:35 ]
今度は a < 0 の場合を考える。
I = [a, (-b + √D)/2] = [-a, (-b + √D)/2] であり、
Δ(a, (-b + √D)/2)) = -a√D だから
-a, (-b + √D)/2 は正の向きである。

α = -a
β = (-b + √D)/2 とおき、
f(x, y) = N(xα + yβ)/N(I) とおく。
x と y は有理整数である。

過去スレ4の584より、
k = (αα')/N(I)
l = (αβ' + βα')/N(I)
m = (ββ')/N(I)
とおけば、f(x, y) = kx^2 + lxy + my^2 である。

今の場合、N(I) = -a だから
k = -a
l = -b
m = -c
である。
即ち N(xα + yβ)/N(I) = -ax^2 - bxy - cy^2 である。

192 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 12:24:17 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、I と J を R の
分数イデアルとする。
J ⊂ I なら N(J)/N(I) は有理整数である。

証明
I = [α, β]
J = [δ, γ]
とする。
J ⊂ I だから
δ = pα + qβ
γ = rα + sβ
と書ける。
ここで p, q, r, s は有理整数である。

>>151 と同様にして
Δ(δ, γ) = (ps - qr)Δ(α, β)
だから >>175 より
d(J) = (ps - qr)^2 d(I)

>>174 より
d(I) = (N(I)^2)d(R)
だから
d(J) = (ps - qr)^2(N(I)^2)d(R)

d(J) = (N(J)^2)d(R)
だから
(ps - qr)^2(N(I)^2)d(R) = (N(J)^2)d(R)
よって
N(I)|ps - qr| = N(J)
証明終

193 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 12:33:43 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、
γ ≠ 0 を2次体 Q(√m) の元とする。

N(γR) = |N(γ)| である。

証明
>>172 において I = R とすればよい。



194 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 12:36:11 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、I と J を R の
分数イデアルとする。
γ ∈ I なら N(γ)/N(I) は有理整数である。

証明
>>192>>193 より明らかである。

195 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 12:37:18 ]
>>194 を以下のように訂正する。

補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、I を R の
分数イデアルとする。
γ ∈ I なら N(γ)/N(I) は有理整数である。

証明
>>192>>193 より明らかである。

196 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 12:59:00 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、
I を R の分数イデアルとする。
α, β ∈ I なら (αβ' + βα')/N(I) は有理整数である。

証明
N(α + β) = (α + β)(α' + β')
= αα' + (αβ' + βα') + ββ'

よって
(αβ' + βα')/N(I) = N(α + β)/N(I) - αα'/N(I) - ββ'/N(I)

>>195 よりこの右辺は有理整数である。
証明終

197 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 13:23:43 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、
I = [α, β] を R の分数イデアルとする。

α, β は正に向き付けられているとする(>>188)。

s = ±1 として f(x, y) = sN(xα - syβ)/N(I) とおく。
x と y は有理整数である。
>>195 より f(x, y) は有理整数である。
f(x, y) は α, β, s に依存するから f(α, β, s; x, y) とも書く。

N(xα - syβ) = (xα - syβ)(xα' - syβ')
= (αα')x^2 - s(αβ' + βα')xy + (ββ')y^2

a = s(αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = s(ββ')/N(I)
とおけば、f(x, y) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

>>195>>196 より a, b, c は有理整数である。
よって f(x, y) は有理整数係数の2次形式と見なせる。

r ≠ 0 を有理数とする。
rI = [rα, rβ] であり、

Δ(rα, rβ) = (r^2)Δ(α, β) だから rα, rβ の向きも正である。

f(rα, rβ, s; x, y) = sN(xrα - syrβ)/N(rI)
= sN(r)N(xα - syβ)/|N(r)|N(I)
= s(r^2)N(xα - syβ)/(r^2)N(I)
= f(α, β, s; x, y)

198 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/04/28(土) 13:36:31 ]
がんがれ、くまごろん

199 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 14:21:58 ]
>>197 の続き。

n を有理整数とする。
I = [α, β] = [α, β + nα] である。

Δ(α, β + nα) = α(β' + nα') - α'(β + nα)
= Δ(α, β)
従って、α, β + nα も正の向きである。

f(α, β + nα, s; x, y) = kx^2 + lxy + m^2 を計算しよう。

a = s(αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = s(ββ')/N(I)
だから

k = s(αα')/N(I) = a

l = -(α(β + nα)' + (β + nα)α')/N(I)
= b - 2na/s

m = s(β + nα)(β' + nα')/N(I)
= s(ββ' + n(βα' + αβ') + n^2αα')/N(I)
= c - snb + an^2

即ち
f(α, β + nα, s; x, y) = (a, b - 2na/s, an^2 - sbn + c)

200 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 14:24:18 ]
>>185 より
s = 1 のとき

f(α, β + nα, s; x, y) = f(α, β, s; x, y)S^(-n)

s = -1 のとき
f(α, β + nα, s; x, y) = f(α, β, s; x, y)S^n

201 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 15:36:32 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、
I を R の分数イデアルとする。

分数イデアルの定義(>>148)より、
γI ⊂ R となる R の元 γ ≠ 0 がある。
γ' ∈ R だから
γ'γI ⊂ γ'R ⊂R

r = γγ' とおけば、r は有理整数で rI ⊂ R である。
rI は R のイデアルだから過去レス4の427より
rI = [a, b + cfω] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a, c > 0 で a と b は c で割れる。

I = [a/r, (b + cfω)/r] である。

Δ(a, b + cfω) = a(b + cfω') - a(b + cfω) = acf(ω' - ω)
= -ac√D

ac > 0 だから a, b + cfω の向きは正である。

Δ(a/r, (b + cfω)/r) = (1/r^2)Δ(a, b + cfω) だから
a/r, b + cfω/r の向きも正である。

即ち、
α = a/r
β = (b + cfω)/r とおけば
I = [α, β] で α, β の向きは正である。

202 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 16:13:16 ]
>>197 の補足。

(αβ' + βα')^2 - 4αα'ββ' = (αβ' - βα')^2
だから f(x, y) の判別式は (αβ' - βα')^2/N(I)^2 である。
>>174 よりこれは R の判別式に等しい(過去スレ4の584も参照)。

203 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 16:34:46 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
R の分数イデアル全体を id(R) と書いた(>>187)。

I を R の分数イデアルとし、r ≠ 0 を有理数とすると、
rI は R の分数イデアルである。
従って id(R) は Q^* の元の作用により (Q^*)-集合(>>388)となる。
ここで Q は有理数体であり、Q^* はその乗法群である。

id(R)/(Q^*) × {±1} から F(D)/Γ_∞ への写像 φ_IF を以下のように
定義する。ここで {±1} は 有理整数環 Z の単元群 Z^* である。

id(R)/(Q^*) の任意の類 {I} をとる。ここで I は R の分数イデアル
である。
>>201 より I の基底 α, β で α は有理数で α, β の向きは正と
なるものがある。

s = ±1 のとき f(x, y) = sN(xα - syβ)/N(I) とおく。
>>197 より f(x, y) は有理整数係数の2次形式と見なせる。
>>202 より f(x, y) の判別式は D である。

f(x, y) の属す F(D)/Γ_∞ の類 {f(x, y)} は id(R)/(Q^*) の類 {I}
のみで決まり、I および α, β のとり方によらないことを示そう。



204 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 18:21:51 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし
I をその原始イデアル(過去スレ4の430)とする。

I = [α, β] で α ∈ Z なら β = s ± fω と書ける。
ここで s ∈ Z である。

証明
I = [a, b + fω] を I の標準基底(過去スレ4の430)とする。
N(I) = a である。
I ∩ Z = αZ = aZ だから α = ±a である。

β = s + tfω とする。
N(I) = |αt| = a|t| である。
従って |t| = 1 である。
証明終

205 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 18:28:19 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし
I をその原始イデアル(過去スレ4の430)とする。

I = [α, β] = [α, γ] で α ∈ Z なら
β - γ ∈ αZ である。

証明
>>204 より β - γ ∈ I ∩ Z = αZ である。
証明終

206 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/28(土) 19:03:39 ]
>>205 を以下のように訂正する。

補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし
I をその原始イデアル(過去スレ4の430)とする。

I = [α, β] = [α, γ] で α ∈ Z かつ
α, β と α, γ の向きはともに正とする。

このとき
β - γ ∈ αZ である。

証明
>>204 より β = s ± fω と書ける。
β = s + fω のとき
Δ(α, β) = -α√D
β = s - fω のとき
Δ(α, β) = α√D

同様に
γ = t ± fω と書ける。
γ = t + fω のとき
Δ(α, γ) = -α√D
γ = t - fω のとき
Δ(α, γ) = α√D

α, β と α, γ の向きはともに正だから
β = s + fω のとき γ = t + fω であり、
β = s - fω のとき γ = t - fω である。

よって β - γ ∈ I ∩ Z = αZ である。
証明終

207 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 01:50:43 ]
>>203 の続き。

id(R)/(Q^*) の任意の類 {I} をとる。ここで I は R の分数イデアル
である。
>>201 より I の基底 α, β で α は有理数で α, β の向きは正と
なるものがある。

>>201 より rI ⊂ R となる有理整数 r ≠ 0 がある。
rI はある有理整数と原始イデアルの積となるから、
結局、 qI が原始イデアルとなるような有理数 q ≠ 0 がある。

qI = [qα, qβ] であるが、>>197 より
f(α, β, s; x, y) = f(qα, qβ, s; x, y)
従って、I は原始イデアルと仮定してよい。

I = [γ, δ] で γ は有理整数で γ, δ の向きは正とする。
α = ±γ である。
α = -γ なら I = [-γ, -δ] で -γ, -δ の向きは正であるから
α = γ と仮定してよい。
このとき >>206 より β - δ ∈ αZ である。
>>200 より
f(α, β, s; x, y) と f(γ, δ, s; x, y) は F(D)/Γ_∞ の同じ類
に属す。
これで >>203 の最後の主張は証明された。

208 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 02:22:14 ]
>>187 で (a, b, c) ∈ F(D) に R のイデアル [a, (-b + √D)/2] を
対応させる F(D) から id(R) への写像を φ_FI と書いたが、
(a, b, c) ∈ F(D) に ([a, (-b + √D)/2], sign(a)) を対応させる
F(D) から id(R) × {±} への写像を φ_FI と書くことに訂正する。
ここで sign(a) は a の符号を表す。
即ち a > 0 のとき sign(a) = 1, a < 0 のとき sign(a) = -1 である。

>>187 より φ_FI は F(D)/Γ_∞ から id(R) × {±} への写像を
引き起こす。
従って F(D)/Γ_∞ から (id(R)/Q^*) × {±} への写像を引き起こす。
この写像を記号の濫用だが同じ φ_FI で表す。

他方、>>203>>207 より
id(R)/(Q^*) × {±1} から F(D)/Γ_∞ への写像 φ_IF が定義された。

φ_FI と φ_IF は互いに逆写像であることをこれから示す。

209 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 04:43:31 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
R の任意のイデアル I ≠ 0 は
I = [a, b + c(D + √D)/2] と一意に書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a, c > 0 で a と b は c で割れる。

証明
θ = (D + √D)/2 とおく。
過去スレ4の585より R = [1, θ] だから
I = [a, b + cθ], a > 0, 0 ≦ b < a, c > 0 と一意に書ける
ことは過去スレ4の14の証明と同様である。

θ + θ' = D
θθ' = (D^2 - D)/4 より
θ は X^2 - DX + (D^2 - D)/4 の根である。
従って θ^2 = Dθ - (D^2 - D)/4

aθ ∈ I だから a は c で割れる。

(b + cθ)θ = bθ + cθ^2 = (b + cD)θ - c(D^2 - D)/4 ∈ I

D ≡ 0, 1 (mod 4) だから
D^2 ≡ 0, 1 (mod 4)
よって D^2 ≡ D (mod 4)
よって c(D^2 - D)/4 ∈ Z である。
よって b + cD ≡ 0 (mod c) となる。
よって b ≡ 0 (mod c) となる。
証明終

210 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 04:45:50 ]
補題
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
R の原始イデアル I は
I = [a, b + (D + √D)/2] と一意に書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

証明
>>209 より明らかである。

211 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 05:08:37 ]
>>208 の続き。

>>190>>191 より
(φ_IF)(φ_FI) = 1 である。

I を R = [1, ω] の原始イデアルとする。
>>210より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a, b は有理整数で a > 0 である。

θ = (D + √D)/2 とおく。

α = a
β = b + θ
とおいて
>>197 の f(α, β, s; x, y) を計算する。

N(I) = a だから
s(αα')/N(I) = sa
-(αβ' + βα')/N(I) = -(β + β') = -(2b + D)

従って >>197 より f(α, β, s; x, y) = (sa, -(2b + D), *) である。
ここで * はある有理整数だがその正確な値はここでは必要ない。

この2次形式の φ_FI による像は
([sa, b + (D + √D)/2], s) = (I, s) である。
これは (φ_FI)(φ_IF) = 1 を意味する。
以上から φ_FI と φ_IF は互いに逆写像である。

212 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 05:18:05 ]
>>211 より F(D)/Γ_∞ と (id(R)/Q^*) × {±1} は集合として同型
である。

この事実を述べた文献は非常に少ないと思う。

213 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 05:21:02 ]
>>208

{±} と書いたのは {±1} の間違いである。



214 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 12:11:15 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。

Qd = { (-b + √D)/2a ; a > 0, D ≡ b^2 (mod 4a) }
とおく。
Qd は quadratic numbers の略である。

Qd の元 θ と有理整数 n に対して θ + n も Qd の元である。
従って Qd には有理整数環の加法群 Z が作用する。
Qd/Z をその商集合とする。

写像 φ_IQ : id(R)/(Q^*) → Qd/Z を以下のように定義する。

id(R)/(Q^*) の任意の類 { I } をとる。ここで I は R の分数イデアル
である。
>>201 より I の基底 α, β で α は有理数で α, β の向きは正と
なるものがある。
β/α ∈ Qd である。

φ_IQ({ I }) = {β/α} とおく。

これが I の取りかたおよび 基底 α, β の取り方によらないことを
以下に示す。

215 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 12:24:32 ]
>>207 より qI が原始イデアルとなるような有理数 q ≠ 0 がある。
qI = [qα, qβ] であるが >>197 より qα, qβ の向きも正である。
qβ/qα = β/α であるから I は原始イデアルと仮定してよい。

I = [γ, δ] で γ は有理整数で γ, δ の向きは正とする。
α = ±γ である。
α = -γ なら I = [-γ, -δ] で -γ, -δ の向きは正であるから
α = γ と仮定してよい。
このとき >>206 より β - δ ∈ αZ である。
よって δ/γ = (β + nα)/α = β/α + n となる n ∈ Z がある。
よって φ_IQ({ I }) は I およびその基底 α, β の取り方によらない。

216 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 12:47:22 ]
今度は、写像 φ_QI : Qd/Z → id(R)/(Q^*) を以下のように定義する。

θ = (-b + √D)/2a が Qd の元のとき、過去スレ4の587より
I = [a, (-b + √D)/2] は R のイデアルである。

φ_QI({θ}} = { I } と定義する。

まず θ = (-b + √D)/2a = (-l + √D)/2k とする。
ここで
a > 0, D ≡ b^2 (mod 4a)
k > 0, D ≡ l^2 (mod 4k)
である。

k(-b + √D) = a(-l + √D)
よって
a = k
b = l

従って I = [a, (-b + √D)/2] は θ ∈ Qd により一意に決まる。

n ∈ Z のとき θ + n = (-b + √D)/2a + n = (-b + 2an + √D)/2a
これに対応するイデアルは
[a, (-b + 2an + √D)/2] = [a, (-b + √D)/2 + an]
= [a, (-b + √D)/2]

従って I は {θ} のみで決まる。
以上から写像 φ_QI : Qd/Z → id(R)/(Q^*) は矛盾なく定義された。

217 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 13:05:05 ]
>>214 で定義した φ_IQ : id(R)/Q^* → Qd/Z と
>>216 で定義した φ_QI : Qd/Z → id(R)/Q^* が互いに逆写像で
あることは簡単にわかるが一応証明する。

I を R の原始イデアルとする。
>>210より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a, b は有理整数で a > 0 である。
この基底 a, b + (D + √D)/2 の向きは正である。

φ_IQ({ I }) = { (2b + D + √D)/2a }
φ_QI({ (2b + D + √D)/2a }) = { [a, b + (D + √D)/2] }
よって (φ_QI)(φ_IQ) = 1 である。

今度は θ = (-b + √D)/2a が Qd の元とする。
φ_QI({θ}) = { [a, (-b + √D)/2] }
φ_IQ({ [a, (-b + √D)/2] }) = { (-b + √D)/2a }
よって (φ_IQ)(φ_QI) = 1 である。

以上で φ_IQ と φ_QI は互いに逆写像であることがわかった。
従って、id(R)/Q^* と Qd/Z は集合として同型である。

218 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 13:59:35 ]
>>211 より
φ_FI : F(D)/Γ_∞ → id(R)/Q^* × {±1}

φ_IF : id(R)/Q^* × {±1} → F(D)/Γ_∞
は集合としての同型(即ち全単射)である。

>>211 より
φ_IQ : id(R)/Q^* → Qd/Z

φ_QI : Qd/Z → id(R)/Q^*
は集合としての同型である。

φ_FI: F(D)/Γ_∞ → id(R)/Q^* × {±1}

φ_IQ × 1 : id(R)/Q^* × {±1} → Qd/Z × {±1}
を合成して

同型 φ_FQ : F(D)/Γ_∞ → Qd/Z × {±1}
が得られる。

即ち
(a, b, c) ∈ F(D) のとき

(a, b, c) → ([a, (-b + √D)/2], sign(a))
→ ((-b + √D)/2|a|, sign(a))
と対応させる。

つまり
φ_FQ({ (a, b, c) }) = ({ (-b + √D)/2|a| }, sign(a))

219 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/29(日) 14:09:02 ]
φ_FQ の逆写像 φ_QF : Qd/Z × {±1} → F(D)/Γ_∞ は

φ_QI × 1 : Qd/Z × {±1} → id(R)/Q^* × {±1}

φ_IF : id(R)/Q^* × {±1} → F(D)/Γ_∞
の合成である。

即ち
(-b + √D)/2a ∈ Qd のとき

((-b + √D)/2a, s) → ([a, (-b + √D)/2], s)
→ f(a, (-b + √D)/2, s: x, y)
と対応させる。

つまり
φ_QF({ (-b + √D)/2a }, s) = { f(a, (-b + √D)/2, s: x, y) }

220 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 09:04:31 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。

判別式 D の原始的(過去スレ4の279)な2次形式の集合を
F_0(D) と書く。
即ち F_0(D) = {(a, b, c) ; D = b^2 - 4ac, gcd(a, b, c) = 1}

過去スレ4の282 より Γ = SL_2(Z) は F_0(D) に右から作用する。
従って商集合 F_0(D)/Γ と F_0(D)/Γ_∞ が得られる。

R の可逆分数イデアル全体を I(R) と書いた(過去スレ2の521)。
I が R の可逆分数イデアルで r ≠ 0 を有理数とすると
rI も可逆分数イデアルである。
従って、id(R)/Q^* と同様に I(R)/Q^* が得られる。

過去スレ4の592より判別式 D の2次形式 (a, b, c) が原始的で
あるためには R のイデアル [a, (-b + √D)/2] が可逆である
ことが必要十分である。

従って同型

φ_FI: F(D)/Γ_∞ → id(R)/Q^* × {±1}

は同型

F_0(D)/Γ_∞ → I(R)/Q^* × {±1}

を引き起こす。
この同型を(記法の濫用で)同じ φ_FI で表す。

221 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 09:22:08 ]
定義
有理整数係数の原始的な2次多項式 ax^2 + bx + c, a ≠ 0
の根を原始的な2次無理数という。
ここで ax^2 + bx + c が原始的とは gcd(a, b, c) = 1 を意味する。


222 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 09:34:14 ]
>>221 を以下のように訂正する。

定義
ax^2 + bx + c を有理整数係数の原始的な2次多項式とし、
その判別式を D とする。
この多項式の根を判別式 D の原始的な2次無理数という。

ここで ax^2 + bx + c が原始的とは gcd(a, b, c) = 1 を意味する。

223 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 09:58:10 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。

Qd = { (-b + √D)/2a ; a > 0, D ≡ b^2 (mod 4a) } とおいた(>>214)。

Qd の元で原始的(>>221)なもの全体を Qd_0 と書く。
即ち
Qd_0 = { (-b + √D)/2a ∈ Qd ; gcd(a, b, (b^2 - D)/4a) = 1 }

>>218 より
φ_FQ({ (a, b, c) }) = ({ (-b + √D)/2|a| }, sign(a))
により同型
φ_FQ : F(D)/Γ_∞ → Qd/Z × {±1} が得られる。

この同型は同型
F_0(D)/Γ_∞ → Qd_0/Z × {±1} を引き起こす。

この同型を(記法の濫用で)同じ φ_FQ で表す。



224 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 10:03:26 ]
>>220, >>223から

同型
φ_IQ : id(R)/Q^* → Qd/Z
は同型
I(R)/Q^* → Qd_0/Z を引き起こすことが分かる。

この同型を(記法の濫用で)同じ φ_IQ で表す。

225 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 10:27:18 ]
定義
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
R の Picard 群 Pic(R) = I(R)/P(R) (過去スレ4の473) を Cl(D)
と書く。

226 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/04/30(月) 10:28:34 ]
226とは何か.ここでは"226"に五つの意味を与えよう.
226は自然数である."226"の一つ目の意味だ.
自然数からいくつでも次の自然数を作ることができる.数学では自然数全体の集合は存在するという前提がある.
自然数の空間には加法を入れることができる.乗法も入れられるが,ここでは関係ない.自然数の加法があると,加法の逆演算を考えたくなる.それを減法と呼ぶが,減法のできない自然数の組が存在する.
そこで,自然数の組を利用して整数の空間を作る.整数の組ならどのようなものでも減法ができる.整数の空間に全ての自然数を埋め込むことができる.整数の226もできる."226"の二つ目の意味だ.
ところで,整数の空間では加法減法乗法は自由にできるが,乗法の逆演算である除法はできないことがあるから,除法もできる空間を考えよう.
整数の空間は乗法について交換法則が成り立ち,しかも0でない整数m,nの積mnは0でないという性質があるから,整数空間の構造を部分的に含み,しかも0で割る以外の加減乗除が自由に出来,二整数の除法だけで作った空間が一意に存在する.
そのような空間の要素を有理数と呼ぶ.有理数の226もできる."226"の三つ目の意味だ.
有理数の空間の基本列として,1,3/2,7/5,17/12,41/29,…のようなものがあるが,これは有理数の極限を持たない.
そこで,有理数の基本列の極限を全て入れた空間を考える.その空間の要素を実数という.実数空間には有理数空間を埋め込むことができ,実数の226もできる."226"の四つ目の意味だ.
実数係数整式では,例えばx^2+1にはxにどのような実数を代入しても0にならない.つまり,実数の範囲で解けない代数方程式があるのだ.
そこで,i^2+1=0を満たすiを加えてさらに加減乗除ができるよう拡張した空間を考える.その空間の元を複素数という.ちなみに複素数係数の代数方程式は1次以上なら必ず複素数の範囲で解が存在する.
複素数空間に実数空間を埋め込むことができ,複素数の226もできる."226"の五つ目の意味だ.

227 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 10:32:36 ]
定義
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
Q(√m) は実2次体だから D > 0 である。

P+(R) = {αR ; α ∈ Q(√m), N(α) > 0 } とおく。
I(R)/P+(R) を Cl+(D) と書き、R の狭義のイデアル類群と呼ぶ。

228 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 13:05:17 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
I = [α, β] を R の分数イデアルとし、
α, β の向き(>>188)は正とする。

f(α, β; x, y) = N(xα - yβ)/N(I) とおく。

これは >>197 の f(α, β, s; x, y) = sN(xα - syβ)/N(I) で
s = 1 の場合である。
>>197>>202 より f(α, β; x, y) は判別式 D の2次形式である。

I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
となる有理整数 p, q, r, s で ps - qr = 1 となるものがある。

>>197 より
a = (αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = (ββ')/N(I)
とおけば、f(α, β; x, y) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

同様に
k = (γγ')/N(I)
l = -(γδ' + δγ')/N(I)
m = (δδ')/N(I)
とおけば、f(γ, δ; x, y) = kx^2 + lxy + my^2 である。

229 名前:KingOfUniverse ◆667la1PjK2 [2007/04/30(月) 13:08:49 ]
talk:>>226 数学基礎論的整数論。

230 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/04/30(月) 13:17:12 ]
>>226
226に226個の意味を与えてみよ

231 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 13:17:22 ]
αα' = (pγ + qδ)(pγ' + qδ')
= γγ'p^2 + (γδ' + δγ')pq + δδ'q^2

αβ' + βα'
= (pγ + qδ)(rγ' + sδ') + (rγ + sδ)(pγ' + qδ')
= γγ' pr + γδ'ps + δγ'qr + δδ'qs
+ γγ' rp + γδ' rq + δγ'sp + δδ'qs
= 2γγ' pr + (γδ'+ δγ')(sp + qr) + 2γγ' qs

ββ' = (rγ + sδ)(rγ' + sδ')
= γγ'r^2 + (γδ' + δγ')rs + δδ's^2

従って
a = kp^2 - lpq + mq^2
b = 2kpr - l(sp + qr) + 2mqs
c = kr^2 - lrs + ms^2

従って >>184 より σ = (-p, r)/(q, -s) おくと σ ∈ SL_2(Z) で
(k, l, m)σ = (a, b ,c)

232 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 13:30:57 ]
>>231 を以下のように訂正する。

αα' = (pγ + qδ)(pγ' + qδ')
= γγ'p^2 + (γδ' + δγ')pq + δδ'q^2

αβ' + βα'
= (pγ + qδ)(rγ' + sδ') + (rγ + sδ)(pγ' + qδ')
= γγ' pr + γδ'ps + δγ'qr + δδ'qs
+ γγ' rp + γδ' rq + δγ'sp + δδ'qs
= 2γγ' pr + (γδ'+ δγ')(sp + qr) + 2γγ' qs

ββ' = (rγ + sδ)(rγ' + sδ')
= γγ'r^2 + (γδ' + δγ')rs + δδ's^2

従って
a = kp^2 - lpq + mq^2
b = -2kpr + l(sp + qr) - 2mqs
c = kr^2 - lrs + ms^2

従って >>184 より σ = (-p, r)/(q, -s) おくと σ ∈ SL_2(Z) で
(k, l, m)σ = (a, b ,c)

233 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 14:06:35 ]
定義
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
判別式 D の正定値(過去スレ4の293)原始2次形式の集合を
(F_0)+(D) と書く。

これは過去スレ4の405と異なることに注意しておく。



234 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 14:13:02 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
判別式 D の2次形式の集合を F(D) と書いた(>>184)。

I = [α, β] を R の分数イデアルとし、
α, β の向き(>>188)は正とする。
>>228, >>232 より f(α, β; x, y) が属す F(D)/Γ の類は α, β の
取り方によらない。

>>220 より I が可逆分数イデアルのときは f(α, β; x, y) は
原始的である。

D < 0 のときは (αα')/N(I) > 0 だから f(α, β; x, y) は
正定値である。

235 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/04/30(月) 14:21:39 ]
δ ≠ 0 を Q(√m) の元とする。

δI = [δα, δβ] も R の可逆分数イデアルである。

f(δα, δβ; x, y) = N(xδα - yδβ)/N(δI)
= (N(δ)/|N(δ)|)f(α, β; x, y)

従って、N(δ) > 0 なら f(δα, δβ; x, y) = f(α, β; x, y)
である。

Q(√m) が虚2次体のときは常に N(δ) > 0 である。

よって、I に f(α, β; x, y) が属す (F_0)+(D)/Γ の類を対応させる
ことにより
写像 ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ
が得られる。

Q(√m) が実2次体のときは N(δ) > 0 なる δ で生成される
単項イデアル δR 全体のなす群 P+(R) で I(R) を類別した
狭義のイデアル類群 Cl+(D) を考える(>>227)。

このとき、I に f(α, β; x, y) が属す F_0(D)/Γ の類を対応させる
ことにより
写像 ψ_IF : Cl+(D) → F_0(D)/Γ
が得られる。

236 名前:KingOfUniverse ◆667la1PjK2 [2007/04/30(月) 15:23:18 ]
talk:>>230 私がやってみよう。1次元〜226次元線形空間の226倍写像。

237 名前:132人目の素数さん [2007/04/30(月) 17:44:47 ]
それよりkingとくんまーの白熱した議論が見たい

238 名前:KingOfUniverse ◆667la1PjK2 [2007/04/30(月) 18:06:42 ]
talk:>>237 だが、何の議論をすればいいのだ?

239 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/04/30(月) 18:54:16 ]
>>238
人の脳を読む能力を悪用する奴を潰す必要性について

240 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/01(火) 01:53:40 ]
>>238
ゴミは消えろ

241 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/02(水) 20:32:42 ]
再び >>232(即ち >>228の続き)を以下のように訂正する。

f(α, β; x, y) = N(xα - yβ)/N(I)

α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
を代入すると

f(α, β; x, y) = N(x(pγ + qδ) - y(rγ + sδ))/N(I)
= ((xp - yr)γ - (-xq + ys)δ)/N(I)
= f(γ, δ; xp - yr, -xq + ys)

従って (a, b, c) = (k, l, m)σ

ここで σ = (p, -r)/(-q, s) ∈ SL_2(Z)

242 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 11:07:24 ]
>>235 の続き。

D < 0 のとき
ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ

D > 0 のとき
ψ_IF : Cl+(D) → F_0(D)/Γ

が定義された。

それぞれの逆写像 ψ_FI を定義しよう。

D < 0 の場合。
(a, b, c) ∈ F_0+(D) のとき

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2] } と定義する。

D > 0 の場合。
(a, b, c) ∈ F_0(D) のとき

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2]α } と定義する。
ここで α は sign(N(α)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。
例えば
a > 0 のときは α = 1
a < 0 のときは α = √m とすればよい。

以上の定義が2次形式類の代表 (a, b, c) の取り方によらないことを
証明しよう。

243 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 11:32:01 ]
D < 0 の場合。
ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D)
の定義が
(a, b, c) ∈ F_0+(D) の取り方によらないことは、
過去スレ4の598で証明されている。

D > 0 の場合を考える。
f = (a, b, c) ∈ F_0(D) のとき
Ψ(f) = { [a, (-b + √D)/2]α } ∈ Cl+(D) と定義する。
ここで α は sign(N(α)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D)
の定義が
(a, b, c) ∈ F_0(D) の取り方によらないことを証明するには、
任意の σ ∈ SL_2(Z) に対して
Ψ(fσ) = Ψ(fσ) を証明すればよい。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
Ψ(fS) = Ψ(f) と Ψ(fT) = Ψ(f) を証明すればよい。



244 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 11:51:16 ]
>>185 より
(a, b, c)S = (a, 2a + b, a + b + c)

よって
Ψ(fS) = { [a, -a + (-b + √D)/2]α }
= { [a, (-b + √D)/2]α }
= Ψ(f)

>>184 より (a, b, c)T = (c, -b, a) だから
Ψ(fT) = { [c, (b + √D)/2]β }
ここで sign(N(β)) = sign(c)

I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
θ = (-b + √D)/2
とおく。

θ'I = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(-b - √D)/2, c]
= a[c, (b + √D)/2]
= aJ
よって
I = (a/θ')J
Iα = (a/θ')Jα = (aα/θ'β)Jβ

N(θ') = ac だから
N(aα/θ'β) = (a^2)N(α)/acN(β) = aN(α)/cN(β) > 0
よって
Ψ(fT) = { Jβ } = { Iα } = Ψ(f)
証明終

245 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 12:03:49 ]
D < 0 の場合。
ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D)
の定義が
(a, b, c) ∈ F_0+(D) の取り方によらないことは、
過去スレ4の598で証明されているが、
>>244 と同様にも証明される。
つまり、>>244 の I = (a/θ')J は D < 0 の場合もそのまま成り立つ。

246 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 12:10:38 ]
>>243 の証明の基本アイデアつまり、
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される
事実を利用する方法は Buell の Binary quadratic forms から借りた。

このアイデアを知るまでは証明がどうしてもうまくいかなかった。


247 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 17:55:36 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) が定義された。

(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。

証明
(a, b, c) ∈ F_0+(D) とする。

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2] } である。

I = [a, (-b + √D)/2]
α = a
β = (-b + √D)/2 とおく。

-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = (ab)/a = b
(ββ')/N(I) = ac/a = a

だから N(xα - yβ)/N(I) = a^x^2 + bxy + cy^2 である。
従って (ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。
証明終

248 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:02:25 ]
>>247 を以下のように訂正する。

命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) が定義された。

(ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。

証明
(a, b, c) ∈ F_0+(D) とする。

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2] } である。

I = [a, (-b + √D)/2]
α = a
β = (-b + √D)/2 とおく。

-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = (ab)/a = b
(ββ')/N(I) = ac/a = a

だから N(xα - yβ)/N(I) = a^x^2 + bxy + cy^2 である。
従って (ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。
証明終

249 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:16:34 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) が定義された。

(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。

証明
>>207 より Cl(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = -a(2b + D)/a = -2b - D
(ββ')/N(I) = (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a

よって
ψ_IF({ I }) = { (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) }

ψ_FI({ (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) })
= { [a, b + (D + √D)/2] }

よって
(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。
証明終

250 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:21:25 ]
>>248>>249 より D < 0 のとき
(F_0)+(D)/Γ と Cl(D) は集合として同型である。

このことは過去スレ601と602でも証明されている。

251 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:40:54 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl+(D) → F_0(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D) が定義された。

(ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。

証明
(a, b, c) ∈ F_0(D) とする。

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2]δ } である。
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

I = [a, (-b + √D)/2]δ
α = aδ
β = (-b + √D)δ/2 とおく。

-Δ(α, β) = aδ'(-b + √D)δ/2 - aδ(-b - √D)δ'/2
= N(δ)a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = N(δ)a^2/|N(δ)||a| = sign(N(δ))sign(a)a = a

-(αβ' + βα')/N(I) = N(δ)(ab)/|N(δ)||a|
= sign(N(δ))sign(a)b = b

(ββ')/N(I) = N(δ)ac/|N(δ)||a| = sign(N(δ))sign(a)c = c

よって
(ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。
証明終

252 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:47:26 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl+(D) → F_0(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D) が定義された。

(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。

証明
>>207 より Cl+(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = -a(2b + D)/a = -2b - D
(ββ')/N(I) = (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a

よって
ψ_IF({ I }) = { (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) }

ψ_FI({ (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) })
= { [a, b + (D + √D)/2]δ }
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。
a > 0 だから δ = 1 とできる。
よって
(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。
証明終

253 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:49:23 ]
>>251>>252 より D > 0 のとき
F_0(D)/Γ と Cl+(D) は集合として同型である。



254 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 23:15:20 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。

Qd = { (-b + √D)/2a ; a > 0, D ≡ b^2 (mod 4a) } とおいた(>>214)。

Qd の元で原始的(>>221)なもの全体を Qd_0 と書いた(>>223)。
即ち
Qd_0 = { (-b + √D)/2a ∈ Qd ; gcd(a, b, (b^2 - D)/4a) = 1 }

θ = (-b + √D)/2a ∈ Qd_0 のとき
過去スレ4の592より [a, (-b + √D)/2] は R の可逆イデアルである。

g(θ) を [a, (-b + √D)/2] の属す Cl+(D) (>>227) の類とする。
ただし、D < 0 のときは Cl+(D) は Cl(D) を意味するとする。

σ ∈ SL_2(Z) のとき g(σθ) = g(θ) を示そう。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
g(Sθ) = g(θ) と g(Tθ) = g(θ) を証明すればよい。

255 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 13:36:04 ]
>>254 は没とする。

理由は Qd は SL_2(Z) の作用で閉じていないため。

256 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 15:54:10 ]
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 を
その判別式とする。

Q(D) = { (-b + √D)/2a ; D ≡ b^2 (mod 4a) } とおく。

即ち Q(D) は判別式 D に属す2次無理数(過去スレ596) の集合である。

Q_0(D) = { (-b + √D)/2a ∈ Q(D) ; gcd(a, b, (b^2 - D)/4a) = 1 }
とおく。

即ち Q_0(D) は判別式 D に属す原始的な2次無理数(過去スレ596) の
集合である。

Q_0(D) は左 SL_2(Z)-集合である。

g(θ) を [a, (-b + √D)/2]δ の属す Cl+(D) (>>227) の類とする。
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

σ ∈ SL_2(Z) のとき g(σθ) = g(θ) を示そう。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
g(Sθ) = g(θ) と g(Tθ) = g(θ) を証明すればよい。

257 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 16:08:05 ]
Sθ = θ + 1 = (2a - b + √D)/2a

[a, (2a - b + √D)/2] = [a, a + (-b + √D)/2] = [a, (-b + √D)/2]

よって g(Sθ) = g(θ) である。

Tθ = -1/θ = -2a/(-b + √D) = -2a(-b - √D)/4ac = (b + √D)/2c
よって
g(Tθ) = { [c, (b + √D)/2]γ } である。
ここで γ は sign(N(γ)) = sign(c) となる Q(√m) の任意の
元である。

((-b - √D)/2)[a, (-b + √D)/2] = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(b + √D)/2, c]

よって
I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
とおくと

θ' I = aJ
I = (a/θ')J
Iδ = (a/θ')Jδ = (aδ/θ'γ)Jγ

N(θ') = ac だから
N(aδ/θ'γ) = a^2N(δ)/acN(γ) = aN(δ)/cN(γ) > 0
よって I と J は Cl+(D) の同じ類に属す。

即ち
g(Tθ) = g(θ) である。
よって >>256 の最後の主張が証明された。

258 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 16:14:59 ]
>>256 より g(θ) は θ の属す Q_0(D)/Γ の類できまり、
その代表元 θ の取り方によらない。

よって写像
ψ_QI: Q_0(D)/Γ → CL+(D) が定義される。

259 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 16:37:16 ]
CL+(D) の任意の類 { I } をとる。ここで I は R の可逆分数イデアル
である。

I = [α, β] で α, β の向きは正とする。
このような基底 α, β が存在することは >>201 からわかる。

>>228 と同様に
f(α, β; x, y) = N(xα - yβ)/N(I) とおく。

>>197 より
a = (αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = (ββ')/N(I)
とおけば、f(α, β; x, y) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

h(x) = ax^2 + bx + c とおく。

N(I)αh(β/α) = α'β^2 - αββ' - α'β^2 + αββ' = 0
よって h(β/α) = 0 である。
よって β/α は D に属す2次無理数である。

260 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 17:21:36 ]
I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
となる有理整数 p, q, r, s で ps - qr = 1 となるものがある。
θ = β/α
μ = δ/δ
とおく。

θ = β/α = (rγ + sδ)/(pγ + qδ) = (r + sμ)/(p + qμ)
よって
μ = (pθ - r)/(-qθ + s)

よって μ と θ は Q_0(D)/Γ の同じ類に属す。

τ ∈ Q(√m) で N(τ) > 0 とする。
τI = τ[α, β] = [τα, τβ] で
Δ(τα, τβ) = τατ'β' - τβτ'α' = N(τ)Δ(α, β)
だから τα, τβ の向きは正である。
さらに τβ/τα = β/α である。

以上から写像
ψ_IQ: CL+(D) → Q_0(D)/Γ が

ψ_IQ({ I }) = {β/α} で矛盾なく定義されることがわかった。

261 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 17:49:14 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 をその判別式
とする。
>>258 で 写像 ψ_QI: Q_0(D)/Γ → CL+(D) が定義された。
>260 で 写像 ψ_IQ: CL+(D) → Q_0(D)/Γ が が定義された。

(ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。

証明
θ = (-b + √D)/2a ∈ Q_0(D) とする。

I = [a, (-b + √D)/2]δ とおく。
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

ψ_QI({ θ }) = { I } である。

α = a
β = (-b + √D)/2
とおく。

I = [δα, δβ] である。

Δ(δα, δβ) = δαδ'β' - δβδ'α' = N(δ)Δ(α, β)
= -N(δ)a√D < 0

よって δα, δβ の向きは正である。

δβ/δα = β/α である。
従って、ψ_IQ({ I }) = { θ } である。
よって (ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。
証明終

262 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:07:36 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 をその判別式
とする。
>>258 で 写像 ψ_QI: Q_0(D)/Γ → CL+(D) が定義された。
>260 で 写像 ψ_IQ: CL+(D) → Q_0(D)/Γ が が定義された。

(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。

証明
>>207 より Cl+(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

β/α = (2b + D + √D)/2a

よって
ψ_IQ({ I }) = { (2b + D + √D)/2a })

a > 0 だから
ψ_QI({ (2b + D + √D)/2a })) = { [a, b + (D + √D)/2] }

よって
(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。
証明終

263 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:09:30 ]
>>261>>262 より D > 0 のとき
Q_0(D)/Γ と Cl+(D) は集合として同型である。



264 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:25:21 ]
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 を
その判別式とする。

Q+(D) = { a > 0, (-b + √D)/2a ; D ≡ b^2 (mod 4a) } とおく。

これは >>214 の Qd と同じものである。

即ち Q+(D) は判別式 D に属す2次無理数(過去スレ596) で
複素上半平面にあるものの集合である。

(Q_0)+(D) = { (-b + √D)/2a ∈ Q+(D) ; gcd(a, b, (b^2 - D)/4a) = 1 }
とおく。

即ち (Q_0)+(D) は Q+(D) に属す原始的な2次無理数(過去スレ596) の
集合である。

これは >>223 の Qd_0 と同じものである。

(Q_0)+(D) は左 SL_2(Z)-集合である。

θ = (-b + √D)/2a ∈ (Q_0)+(D) のとき

g(θ) を [a, (-b + √D)/2] の属す Cl(D) の類とする。

σ ∈ SL_2(Z) のとき g(σθ) = g(θ) を示そう。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
g(Sθ) = g(θ) と g(Tθ) = g(θ) を証明すればよい。

265 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:26:44 ]
Sθ = θ + 1 = (2a - b + √D)/2a

[a, (2a - b + √D)/2] = [a, a + (-b + √D)/2] = [a, (-b + √D)/2]

よって g(Sθ) = g(θ) である。

Tθ = -1/θ = -2a/(-b + √D) = -2a(-b - √D)/4ac = (b + √D)/2c

b^2 - 4ac < 0
b^2 < 4ac
a > 0
だから
c > 0 である。

よって
g(Tθ) = { [c, (b + √D)/2] }

((-b - √D)/2)[a, (-b + √D)/2] = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(b + √D)/2, c]

よって
I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
とおくと

θ' I = aJ
I = (a/θ')J

よって I と J は Cl(D) の同じ類に属す。

266 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:29:09 ]
>>265 より g(θ) は θ の属す (Q_0)+(D)/Γ の類できまり、
その代表元 θ の取り方によらない。

よって写像
ψ_QI: (Q_0)+(D)/Γ → CL(D) が定義される。

267 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:49:01 ]
CL(D) の任意の類 { I } をとる。ここで I は R の可逆分数イデアル
である。

I = [α, β] で α, β の向きは正とする。
このような基底 α, β が存在することは >>201 からわかる。

>>228 と同様に
f(α, β; x, y) = N(xα - yβ)/N(I) とおく。

>>197 より
a = (αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = (ββ')/N(I)
とおけば、f(α, β; x, y) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

h(x) = ax^2 + bx + c とおく。

N(I)αh(β/α) = α'β^2 - αββ' - α'β^2 + αββ' = 0
よって h(β/α) = 0 である。
よって β/α は D に属す2次無理数である。

Im(β/α) = (β/α - β'/α')/2 = (βα' - αβ')/2αα'
= (βα' - αβ')/2N(α)

α, β の向きは正だから
(βα' - αβ')/√D > 0

α は虚2次体 Q(√m) の元だから αα' = N(α) > 0 である。
よって
Im(β/α)/√D = (βα' - αβ')/2N(α)√D > 0
よって β/α は複素上半平面にある。

268 名前:クマーさんを応援する人 [2007/05/04(金) 20:56:58 ]
こんにちは。

269 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 00:54:53 ]
>>267 の続き。

>>250 より
(F_0)+(D)/Γ と Cl(D) は集合として同型である。

この同型で { (a, b, c) } は { I } と対応するから
(a, b, c) は原始的である。

>>267 より β/α は ax^2 + bx + c の根だから β/α は
原始的である。

よって β/α は (Q_0)+(D) の元である。

270 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 00:55:57 ]
I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
となる有理整数 p, q, r, s で ps - qr = 1 となるものがある。
θ = β/α
μ = δ/δ
とおく。

θ = β/α = (rγ + sδ)/(pγ + qδ) = (r + sμ)/(p + qμ)
よって
μ = (pθ - r)/(-qθ + s)

よって μ と θ は (Q_0)+(D) の同じ類に属す。

τ ≠ 0 を Q(√m) の元とする。
τI = τ[α, β] = [τα, τβ] で
Δ(τα, τβ) = τατ'β' - τβτ'α' = N(τ)Δ(α, β)
N(τ) > 0 だから τα, τβ の向きは正である。
さらに τβ/τα = β/α である。

以上から写像
ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が

ψ_IQ({ I }) = {β/α} で矛盾なく定義されることがわかった。

271 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:04:00 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 をその判別式
とする。
>>266 で 写像 ψ_QI: (Q_0)+(D)/Γ → CL(D) が定義された。
>260 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

(ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。

証明
θ = (-b + √D)/2a ∈ (Q_0)+(D) とする。

I = [a, (-b + √D)/2] とおく。

ψ_QI({ θ }) = { I } である。

α = a
β = (-b + √D)/2
とおく。

Δ(α, β) = αβ' - βα' = -a√D < 0

よって α, β の向きは正である。

β/α = (-b + √D)/2a = θ

従って、ψ_IQ({ I }) = { θ } である。
よって (ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。
証明終

272 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:06:55 ]
>>271
>>260 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

>>270 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

273 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:10:04 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 をその判別式
とする。
>>266 で 写像 ψ_QI: (Q_0)+(D)/Γ → CL(D) が定義された。
>>270 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。

証明
>>207 より Cl(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
Δ(α, β) = -a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

β/α = (2b + D + √D)/2a

よって
ψ_IQ({ I }) = { (2b + D + √D)/2a })

a > 0 だから
ψ_QI({ (2b + D + √D)/2a })) = { [a, b + (D + √D)/2] }

よって
(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。
証明終



274 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:12:24 ]
>>271>>273 より D < 0 のとき
(Q_0)+(D)/Γ と Cl(D) は集合として同型である。

275 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:01:18 ]
D < 0 のとき >>248>>249 より
ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) は同型である。

>>271>>273 より
ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ は同型である。

よって
ψ_FQ = IQ(ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
同型である。

このとき
(a, b, c) ∈ (F_0)+(D) の類には (-b + √D)/2a の類が
対応する。

276 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:07:44 ]
>>275
>よって
>ψ_FQ = IQ(ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
同型である。

277 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:08:27 ]
>>275
>よって
>ψ_FQ = IQ(ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
>同型である。

よって
ψ_FQ = (ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
同型である。


278 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:10:42 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
D > 0 のとき >>251>>252 より
ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D) は同型である。

>>261>>262 より
ψ_IQ : CL+(D) → Q_0(D)/Γ は同型である。

よって
ψ_FQ = (ψ_IQ)(ψ_FI) : F_0(D)/Γ → Q_0(D)/Γ は
同型である。

このとき
(a, b, c) ∈ F_0(D) の類には (-b + √D)/2a の類が
対応する。

279 名前:132人目の素数さん [2007/05/05(土) 13:30:17 ]
挨拶にシカトするなんて糞
はじめから見てるが、この書き込んでるやつ馬鹿もいいところだろ。

うんこ以下

280 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 19:50:46 ]
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 をその判別式
とする。

>>220 より同型
φ_FI : F_0(D)/Γ_∞ → I(R)/Q^* × {±1}
が存在する。

φ_FI は >>243 の同型 ψ_FI を引き起こす。

ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D)

281 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 20:07:26 ]
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 をその判別式
とする。

P+ = {αR ; α ∈ Q(√m), N(α) > 0 } とおく。

完全列
1 → P+ → K^*/(R^*)+ → {±1} → 1
が存在する。

ここで K = Q(√m) であり、
(R^*)+ = { α ∈ R^* ; N(α) > 0 } である。

K^*/(R^*)+ → {±1} は α ∈ K^* に sign(N(α)) を対応させる
ことにより引き起こされる。

P~ = K^*/(R^*)+ とおく。

(I, s) ∈ I(R) × {±1} と、[β] ∈ P~ に対して

[β](I, s) = (βI, s(sign(N(β)))) と定義する。

ε ∈ (R^*)+ のとき (εI, s(sign(N(ε)))) = (I, s) だから
[β](I, s) は [β] ∈ P~ のみで決まる。

よって商集合 (I(R) × {±1})/P~ が定義される。

>>220 の同型
φ_FI : F_0(D)/Γ_∞ → I(R)/Q^* × {±1}
は同型
F_0(D)/Γ → (I(R) × {±1})/P~ を引き起こすことを示そう。

282 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 20:22:44 ]
[ (a, b, c) ] ∈ F_0(D)/Γ のとき
[([a, (-b + √D)/2], sign(a))] ∈ (I(R) × {±1})/P~
が代表 (a, b, c) の取り方によらないことを示す。

ここで、[ (a, b, c) ] は (a, b, c) が属す F_0(D)/Γ の類を表す。
同様に、[([a, (-b + √D)/2], sign(a))] は (I(R) × {±1})/P~ の
類を表す。

f = (a, b, c) ∈ F_0(D) のとき
Ψ(f) = [([a, (-b + √D)/2], sign(a))] ∈ (I(R) × {±1})/P~
とおく。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って、いつものように
Ψ(fS) = Ψ(f) と Ψ(fT) = Ψ(f) を証明すればよい。

>>185 より
(a, b, c)S = (a, 2a + b, a + b + c)

よって
Ψ(fS) = [([a, -a + (-b + √D)/2], sign(a))]
= Ψ(f)

283 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 20:29:31 ]
>>184 より (a, b, c)T = (c, -b, a) だから
Ψ(fT) = [([c, (b + √D)/2], sign(c))]

I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
θ = (-b + √D)/2
とおく。

θ'I = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(-b - √D)/2, c]
= a[c, (b + √D)/2]
= aJ
よって
I = (a/θ')J

N(θ') = ac だから
N(a/θ') = a/c

Ψ(fT) = [((a/θ')[c, (b + √D)/2], sign(c)sign(N(a/θ')))]
= [([a, (-b + √D)/2], sign(c)sign(a/c))]
= [([a, (-b + √D)/2], sign(a))]
= Ψ(f)



284 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 07:16:12 ]
(I, s) ∈ I(R) × {±1} とする。
即ち、I は R の可逆分数イデアルであり、s = ±1 である。
I = [α, β] で、α, β は正に向き付けられているとする(>>188)。

>>197 で f(α, β, s; x, y) = sN(xα - syβ)/N(I) とおいた。
f(α, β, s; x, y) ∈ F_0(D) である。

I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + tδ
となる有理整数 p, q, r, t で pt - qr = 1 となるものがある。

f(α, β, s; x, y) = sN(xα - syβ)/N(I)

α = pγ + qδ
β = rγ + tδ
を代入すると

f(α, β, s; x, y) = sN(x(pγ + qδ) - sy(rγ + tδ))/N(I)
= s((xp - ysr)γ - s(-xsq + yt)δ)/N(I)
= f(γ, δ; xp - ysr, -xq + yst)

従って (a, b, c) = (k, l, m)σ

ここで σ = (p, -sr)/(-sq, t) ∈ SL_2(Z)

285 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 07:43:24 ]
δ ∈ K^* として
[δ](I, s) = (δI, s(sign(N(δ))) を考える(>>281)。

δI = [δα, δβ] であり、
Δ(δα, δβ) = δαδ'β' - δβδ'α' = N(δ)Δ(α, β)

まず N(δ) > 0 の場合を考える。

Δ(δα, δβ) = Δ(α, β)
だから δα, δβ の向きは正である。

f(δα, δβ, s(sign(N(δ)); x, y) = sN(xδα - syδβ)/N(δI)
= (N(δ)/N(δ))sN(xα - syβ)/N(I)
= sN(xα - syβ)/N(I)
= f(α, β, s; x, y)

N(δ) < 0 とする。

Δ(δα, δβ) = -Δ(α, β)
だから δα, -δβ の向きは正である。

f(δα, -δβ, s(sign(N(δ)); x, y) = -sN(xδα - syδβ)/N(δI)
= -(N(δ)/|N(δ)|)sN(xα - syβ)/N(I)
= sN(xα - syβ)/N(I)
= f(α, β, s; x, y)






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