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代数的整数論 005



1 名前:132人目の素数さん [2007/03/16(金) 07:45:20 ]
Kummer ◆g2BU0D6YN2氏が代数的整数論を語るスレです。

前スレ
science6.2ch.net/test/read.cgi/math/1164286624/

237 名前:132人目の素数さん [2007/04/30(月) 17:44:47 ]
それよりkingとくんまーの白熱した議論が見たい

238 名前:KingOfUniverse ◆667la1PjK2 [2007/04/30(月) 18:06:42 ]
talk:>>237 だが、何の議論をすればいいのだ?

239 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/04/30(月) 18:54:16 ]
>>238
人の脳を読む能力を悪用する奴を潰す必要性について

240 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/01(火) 01:53:40 ]
>>238
ゴミは消えろ

241 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/02(水) 20:32:42 ]
再び >>232(即ち >>228の続き)を以下のように訂正する。

f(α, β; x, y) = N(xα - yβ)/N(I)

α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
を代入すると

f(α, β; x, y) = N(x(pγ + qδ) - y(rγ + sδ))/N(I)
= ((xp - yr)γ - (-xq + ys)δ)/N(I)
= f(γ, δ; xp - yr, -xq + ys)

従って (a, b, c) = (k, l, m)σ

ここで σ = (p, -r)/(-q, s) ∈ SL_2(Z)

242 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 11:07:24 ]
>>235 の続き。

D < 0 のとき
ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ

D > 0 のとき
ψ_IF : Cl+(D) → F_0(D)/Γ

が定義された。

それぞれの逆写像 ψ_FI を定義しよう。

D < 0 の場合。
(a, b, c) ∈ F_0+(D) のとき

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2] } と定義する。

D > 0 の場合。
(a, b, c) ∈ F_0(D) のとき

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2]α } と定義する。
ここで α は sign(N(α)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。
例えば
a > 0 のときは α = 1
a < 0 のときは α = √m とすればよい。

以上の定義が2次形式類の代表 (a, b, c) の取り方によらないことを
証明しよう。

243 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 11:32:01 ]
D < 0 の場合。
ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D)
の定義が
(a, b, c) ∈ F_0+(D) の取り方によらないことは、
過去スレ4の598で証明されている。

D > 0 の場合を考える。
f = (a, b, c) ∈ F_0(D) のとき
Ψ(f) = { [a, (-b + √D)/2]α } ∈ Cl+(D) と定義する。
ここで α は sign(N(α)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D)
の定義が
(a, b, c) ∈ F_0(D) の取り方によらないことを証明するには、
任意の σ ∈ SL_2(Z) に対して
Ψ(fσ) = Ψ(fσ) を証明すればよい。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
Ψ(fS) = Ψ(f) と Ψ(fT) = Ψ(f) を証明すればよい。

244 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 11:51:16 ]
>>185 より
(a, b, c)S = (a, 2a + b, a + b + c)

よって
Ψ(fS) = { [a, -a + (-b + √D)/2]α }
= { [a, (-b + √D)/2]α }
= Ψ(f)

>>184 より (a, b, c)T = (c, -b, a) だから
Ψ(fT) = { [c, (b + √D)/2]β }
ここで sign(N(β)) = sign(c)

I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
θ = (-b + √D)/2
とおく。

θ'I = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(-b - √D)/2, c]
= a[c, (b + √D)/2]
= aJ
よって
I = (a/θ')J
Iα = (a/θ')Jα = (aα/θ'β)Jβ

N(θ') = ac だから
N(aα/θ'β) = (a^2)N(α)/acN(β) = aN(α)/cN(β) > 0
よって
Ψ(fT) = { Jβ } = { Iα } = Ψ(f)
証明終

245 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 12:03:49 ]
D < 0 の場合。
ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D)
の定義が
(a, b, c) ∈ F_0+(D) の取り方によらないことは、
過去スレ4の598で証明されているが、
>>244 と同様にも証明される。
つまり、>>244 の I = (a/θ')J は D < 0 の場合もそのまま成り立つ。



246 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 12:10:38 ]
>>243 の証明の基本アイデアつまり、
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される
事実を利用する方法は Buell の Binary quadratic forms から借りた。

このアイデアを知るまでは証明がどうしてもうまくいかなかった。


247 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 17:55:36 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) が定義された。

(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。

証明
(a, b, c) ∈ F_0+(D) とする。

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2] } である。

I = [a, (-b + √D)/2]
α = a
β = (-b + √D)/2 とおく。

-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = (ab)/a = b
(ββ')/N(I) = ac/a = a

だから N(xα - yβ)/N(I) = a^x^2 + bxy + cy^2 である。
従って (ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。
証明終

248 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:02:25 ]
>>247 を以下のように訂正する。

命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) が定義された。

(ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。

証明
(a, b, c) ∈ F_0+(D) とする。

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2] } である。

I = [a, (-b + √D)/2]
α = a
β = (-b + √D)/2 とおく。

-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = (ab)/a = b
(ββ')/N(I) = ac/a = a

だから N(xα - yβ)/N(I) = a^x^2 + bxy + cy^2 である。
従って (ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。
証明終

249 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:16:34 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl(D) → (F_0)+(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) が定義された。

(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。

証明
>>207 より Cl(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = -a(2b + D)/a = -2b - D
(ββ')/N(I) = (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a

よって
ψ_IF({ I }) = { (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) }

ψ_FI({ (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) })
= { [a, b + (D + √D)/2] }

よって
(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。
証明終

250 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:21:25 ]
>>248>>249 より D < 0 のとき
(F_0)+(D)/Γ と Cl(D) は集合として同型である。

このことは過去スレ601と602でも証明されている。

251 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:40:54 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl+(D) → F_0(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D) が定義された。

(ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。

証明
(a, b, c) ∈ F_0(D) とする。

ψ_FI({ (a, b, c) }) = { [a, (-b + √D)/2]δ } である。
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

I = [a, (-b + √D)/2]δ
α = aδ
β = (-b + √D)δ/2 とおく。

-Δ(α, β) = aδ'(-b + √D)δ/2 - aδ(-b - √D)δ'/2
= N(δ)a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = N(δ)a^2/|N(δ)||a| = sign(N(δ))sign(a)a = a

-(αβ' + βα')/N(I) = N(δ)(ab)/|N(δ)||a|
= sign(N(δ))sign(a)b = b

(ββ')/N(I) = N(δ)ac/|N(δ)||a| = sign(N(δ))sign(a)c = c

よって
(ψ_IF)(ψ_FI) = 1 である。
証明終

252 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:47:26 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
>>235 で 写像 ψ_IF : Cl+(D) → F_0(D)/Γ が
>242 で 写像 ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D) が定義された。

(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。

証明
>>207 より Cl+(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = -a(2b + D)/a = -2b - D
(ββ')/N(I) = (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a

よって
ψ_IF({ I }) = { (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) }

ψ_FI({ (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) })
= { [a, b + (D + √D)/2]δ }
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。
a > 0 だから δ = 1 とできる。
よって
(ψ_FI)(ψ_IF) = 1 である。
証明終

253 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 18:49:23 ]
>>251>>252 より D > 0 のとき
F_0(D)/Γ と Cl+(D) は集合として同型である。

254 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/03(木) 23:15:20 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。

Qd = { (-b + √D)/2a ; a > 0, D ≡ b^2 (mod 4a) } とおいた(>>214)。

Qd の元で原始的(>>221)なもの全体を Qd_0 と書いた(>>223)。
即ち
Qd_0 = { (-b + √D)/2a ∈ Qd ; gcd(a, b, (b^2 - D)/4a) = 1 }

θ = (-b + √D)/2a ∈ Qd_0 のとき
過去スレ4の592より [a, (-b + √D)/2] は R の可逆イデアルである。

g(θ) を [a, (-b + √D)/2] の属す Cl+(D) (>>227) の類とする。
ただし、D < 0 のときは Cl+(D) は Cl(D) を意味するとする。

σ ∈ SL_2(Z) のとき g(σθ) = g(θ) を示そう。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
g(Sθ) = g(θ) と g(Tθ) = g(θ) を証明すればよい。

255 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 13:36:04 ]
>>254 は没とする。

理由は Qd は SL_2(Z) の作用で閉じていないため。



256 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 15:54:10 ]
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 を
その判別式とする。

Q(D) = { (-b + √D)/2a ; D ≡ b^2 (mod 4a) } とおく。

即ち Q(D) は判別式 D に属す2次無理数(過去スレ596) の集合である。

Q_0(D) = { (-b + √D)/2a ∈ Q(D) ; gcd(a, b, (b^2 - D)/4a) = 1 }
とおく。

即ち Q_0(D) は判別式 D に属す原始的な2次無理数(過去スレ596) の
集合である。

Q_0(D) は左 SL_2(Z)-集合である。

g(θ) を [a, (-b + √D)/2]δ の属す Cl+(D) (>>227) の類とする。
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

σ ∈ SL_2(Z) のとき g(σθ) = g(θ) を示そう。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
g(Sθ) = g(θ) と g(Tθ) = g(θ) を証明すればよい。

257 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 16:08:05 ]
Sθ = θ + 1 = (2a - b + √D)/2a

[a, (2a - b + √D)/2] = [a, a + (-b + √D)/2] = [a, (-b + √D)/2]

よって g(Sθ) = g(θ) である。

Tθ = -1/θ = -2a/(-b + √D) = -2a(-b - √D)/4ac = (b + √D)/2c
よって
g(Tθ) = { [c, (b + √D)/2]γ } である。
ここで γ は sign(N(γ)) = sign(c) となる Q(√m) の任意の
元である。

((-b - √D)/2)[a, (-b + √D)/2] = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(b + √D)/2, c]

よって
I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
とおくと

θ' I = aJ
I = (a/θ')J
Iδ = (a/θ')Jδ = (aδ/θ'γ)Jγ

N(θ') = ac だから
N(aδ/θ'γ) = a^2N(δ)/acN(γ) = aN(δ)/cN(γ) > 0
よって I と J は Cl+(D) の同じ類に属す。

即ち
g(Tθ) = g(θ) である。
よって >>256 の最後の主張が証明された。

258 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 16:14:59 ]
>>256 より g(θ) は θ の属す Q_0(D)/Γ の類できまり、
その代表元 θ の取り方によらない。

よって写像
ψ_QI: Q_0(D)/Γ → CL+(D) が定義される。

259 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 16:37:16 ]
CL+(D) の任意の類 { I } をとる。ここで I は R の可逆分数イデアル
である。

I = [α, β] で α, β の向きは正とする。
このような基底 α, β が存在することは >>201 からわかる。

>>228 と同様に
f(α, β; x, y) = N(xα - yβ)/N(I) とおく。

>>197 より
a = (αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = (ββ')/N(I)
とおけば、f(α, β; x, y) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

h(x) = ax^2 + bx + c とおく。

N(I)αh(β/α) = α'β^2 - αββ' - α'β^2 + αββ' = 0
よって h(β/α) = 0 である。
よって β/α は D に属す2次無理数である。

260 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 17:21:36 ]
I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
となる有理整数 p, q, r, s で ps - qr = 1 となるものがある。
θ = β/α
μ = δ/δ
とおく。

θ = β/α = (rγ + sδ)/(pγ + qδ) = (r + sμ)/(p + qμ)
よって
μ = (pθ - r)/(-qθ + s)

よって μ と θ は Q_0(D)/Γ の同じ類に属す。

τ ∈ Q(√m) で N(τ) > 0 とする。
τI = τ[α, β] = [τα, τβ] で
Δ(τα, τβ) = τατ'β' - τβτ'α' = N(τ)Δ(α, β)
だから τα, τβ の向きは正である。
さらに τβ/τα = β/α である。

以上から写像
ψ_IQ: CL+(D) → Q_0(D)/Γ が

ψ_IQ({ I }) = {β/α} で矛盾なく定義されることがわかった。

261 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 17:49:14 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 をその判別式
とする。
>>258 で 写像 ψ_QI: Q_0(D)/Γ → CL+(D) が定義された。
>260 で 写像 ψ_IQ: CL+(D) → Q_0(D)/Γ が が定義された。

(ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。

証明
θ = (-b + √D)/2a ∈ Q_0(D) とする。

I = [a, (-b + √D)/2]δ とおく。
ここで δ は sign(N(δ)) = sign(a) となる Q(√m) の任意の
元である。

ψ_QI({ θ }) = { I } である。

α = a
β = (-b + √D)/2
とおく。

I = [δα, δβ] である。

Δ(δα, δβ) = δαδ'β' - δβδ'α' = N(δ)Δ(α, β)
= -N(δ)a√D < 0

よって δα, δβ の向きは正である。

δβ/δα = β/α である。
従って、ψ_IQ({ I }) = { θ } である。
よって (ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。
証明終

262 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:07:36 ]
命題
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 をその判別式
とする。
>>258 で 写像 ψ_QI: Q_0(D)/Γ → CL+(D) が定義された。
>260 で 写像 ψ_IQ: CL+(D) → Q_0(D)/Γ が が定義された。

(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。

証明
>>207 より Cl+(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
-Δ(α, β) = a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

β/α = (2b + D + √D)/2a

よって
ψ_IQ({ I }) = { (2b + D + √D)/2a })

a > 0 だから
ψ_QI({ (2b + D + √D)/2a })) = { [a, b + (D + √D)/2] }

よって
(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。
証明終

263 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:09:30 ]
>>261>>262 より D > 0 のとき
Q_0(D)/Γ と Cl+(D) は集合として同型である。

264 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:25:21 ]
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 を
その判別式とする。

Q+(D) = { a > 0, (-b + √D)/2a ; D ≡ b^2 (mod 4a) } とおく。

これは >>214 の Qd と同じものである。

即ち Q+(D) は判別式 D に属す2次無理数(過去スレ596) で
複素上半平面にあるものの集合である。

(Q_0)+(D) = { (-b + √D)/2a ∈ Q+(D) ; gcd(a, b, (b^2 - D)/4a) = 1 }
とおく。

即ち (Q_0)+(D) は Q+(D) に属す原始的な2次無理数(過去スレ596) の
集合である。

これは >>223 の Qd_0 と同じものである。

(Q_0)+(D) は左 SL_2(Z)-集合である。

θ = (-b + √D)/2a ∈ (Q_0)+(D) のとき

g(θ) を [a, (-b + √D)/2] の属す Cl(D) の類とする。

σ ∈ SL_2(Z) のとき g(σθ) = g(θ) を示そう。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って
g(Sθ) = g(θ) と g(Tθ) = g(θ) を証明すればよい。

265 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:26:44 ]
Sθ = θ + 1 = (2a - b + √D)/2a

[a, (2a - b + √D)/2] = [a, a + (-b + √D)/2] = [a, (-b + √D)/2]

よって g(Sθ) = g(θ) である。

Tθ = -1/θ = -2a/(-b + √D) = -2a(-b - √D)/4ac = (b + √D)/2c

b^2 - 4ac < 0
b^2 < 4ac
a > 0
だから
c > 0 である。

よって
g(Tθ) = { [c, (b + √D)/2] }

((-b - √D)/2)[a, (-b + √D)/2] = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(b + √D)/2, c]

よって
I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
とおくと

θ' I = aJ
I = (a/θ')J

よって I と J は Cl(D) の同じ類に属す。



266 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:29:09 ]
>>265 より g(θ) は θ の属す (Q_0)+(D)/Γ の類できまり、
その代表元 θ の取り方によらない。

よって写像
ψ_QI: (Q_0)+(D)/Γ → CL(D) が定義される。

267 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/04(金) 18:49:01 ]
CL(D) の任意の類 { I } をとる。ここで I は R の可逆分数イデアル
である。

I = [α, β] で α, β の向きは正とする。
このような基底 α, β が存在することは >>201 からわかる。

>>228 と同様に
f(α, β; x, y) = N(xα - yβ)/N(I) とおく。

>>197 より
a = (αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = (ββ')/N(I)
とおけば、f(α, β; x, y) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

h(x) = ax^2 + bx + c とおく。

N(I)αh(β/α) = α'β^2 - αββ' - α'β^2 + αββ' = 0
よって h(β/α) = 0 である。
よって β/α は D に属す2次無理数である。

Im(β/α) = (β/α - β'/α')/2 = (βα' - αβ')/2αα'
= (βα' - αβ')/2N(α)

α, β の向きは正だから
(βα' - αβ')/√D > 0

α は虚2次体 Q(√m) の元だから αα' = N(α) > 0 である。
よって
Im(β/α)/√D = (βα' - αβ')/2N(α)√D > 0
よって β/α は複素上半平面にある。

268 名前:クマーさんを応援する人 [2007/05/04(金) 20:56:58 ]
こんにちは。

269 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 00:54:53 ]
>>267 の続き。

>>250 より
(F_0)+(D)/Γ と Cl(D) は集合として同型である。

この同型で { (a, b, c) } は { I } と対応するから
(a, b, c) は原始的である。

>>267 より β/α は ax^2 + bx + c の根だから β/α は
原始的である。

よって β/α は (Q_0)+(D) の元である。

270 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 00:55:57 ]
I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
となる有理整数 p, q, r, s で ps - qr = 1 となるものがある。
θ = β/α
μ = δ/δ
とおく。

θ = β/α = (rγ + sδ)/(pγ + qδ) = (r + sμ)/(p + qμ)
よって
μ = (pθ - r)/(-qθ + s)

よって μ と θ は (Q_0)+(D) の同じ類に属す。

τ ≠ 0 を Q(√m) の元とする。
τI = τ[α, β] = [τα, τβ] で
Δ(τα, τβ) = τατ'β' - τβτ'α' = N(τ)Δ(α, β)
N(τ) > 0 だから τα, τβ の向きは正である。
さらに τβ/τα = β/α である。

以上から写像
ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が

ψ_IQ({ I }) = {β/α} で矛盾なく定義されることがわかった。

271 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:04:00 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 をその判別式
とする。
>>266 で 写像 ψ_QI: (Q_0)+(D)/Γ → CL(D) が定義された。
>260 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

(ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。

証明
θ = (-b + √D)/2a ∈ (Q_0)+(D) とする。

I = [a, (-b + √D)/2] とおく。

ψ_QI({ θ }) = { I } である。

α = a
β = (-b + √D)/2
とおく。

Δ(α, β) = αβ' - βα' = -a√D < 0

よって α, β の向きは正である。

β/α = (-b + √D)/2a = θ

従って、ψ_IQ({ I }) = { θ } である。
よって (ψ_IQ)(ψ_QI) = 1 である。
証明終

272 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:06:55 ]
>>271
>>260 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

>>270 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

273 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:10:04 ]
命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 をその判別式
とする。
>>266 で 写像 ψ_QI: (Q_0)+(D)/Γ → CL(D) が定義された。
>>270 で 写像 ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ が定義された。

(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。

証明
>>207 より Cl(D) の代表として原始イデアル I が取れる。
>>210 より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a > 0, 0 ≦ b < a

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
Δ(α, β) = -a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

β/α = (2b + D + √D)/2a

よって
ψ_IQ({ I }) = { (2b + D + √D)/2a })

a > 0 だから
ψ_QI({ (2b + D + √D)/2a })) = { [a, b + (D + √D)/2] }

よって
(ψ_QI)(ψ_IQ) = 1 である。
証明終

274 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 01:12:24 ]
>>271>>273 より D < 0 のとき
(Q_0)+(D)/Γ と Cl(D) は集合として同型である。

275 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:01:18 ]
D < 0 のとき >>248>>249 より
ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D) は同型である。

>>271>>273 より
ψ_IQ: CL(D) → (Q_0)+(D)/Γ は同型である。

よって
ψ_FQ = IQ(ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
同型である。

このとき
(a, b, c) ∈ (F_0)+(D) の類には (-b + √D)/2a の類が
対応する。



276 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:07:44 ]
>>275
>よって
>ψ_FQ = IQ(ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
同型である。

277 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:08:27 ]
>>275
>よって
>ψ_FQ = IQ(ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
>同型である。

よって
ψ_FQ = (ψ_IQ)(ψ_FI) : (F_0)+(D)/Γ → (Q_0)+(D)/Γ は
同型である。


278 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 10:10:42 ]
R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とし、D をその判別式とする。
D > 0 のとき >>251>>252 より
ψ_FI : F_0(D)/Γ → Cl+(D) は同型である。

>>261>>262 より
ψ_IQ : CL+(D) → Q_0(D)/Γ は同型である。

よって
ψ_FQ = (ψ_IQ)(ψ_FI) : F_0(D)/Γ → Q_0(D)/Γ は
同型である。

このとき
(a, b, c) ∈ F_0(D) の類には (-b + √D)/2a の類が
対応する。

279 名前:132人目の素数さん [2007/05/05(土) 13:30:17 ]
挨拶にシカトするなんて糞
はじめから見てるが、この書き込んでるやつ馬鹿もいいところだろ。

うんこ以下

280 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 19:50:46 ]
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とし、D < 0 をその判別式
とする。

>>220 より同型
φ_FI : F_0(D)/Γ_∞ → I(R)/Q^* × {±1}
が存在する。

φ_FI は >>243 の同型 ψ_FI を引き起こす。

ψ_FI : (F_0)+(D)/Γ → Cl(D)

281 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 20:07:26 ]
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 をその判別式
とする。

P+ = {αR ; α ∈ Q(√m), N(α) > 0 } とおく。

完全列
1 → P+ → K^*/(R^*)+ → {±1} → 1
が存在する。

ここで K = Q(√m) であり、
(R^*)+ = { α ∈ R^* ; N(α) > 0 } である。

K^*/(R^*)+ → {±1} は α ∈ K^* に sign(N(α)) を対応させる
ことにより引き起こされる。

P~ = K^*/(R^*)+ とおく。

(I, s) ∈ I(R) × {±1} と、[β] ∈ P~ に対して

[β](I, s) = (βI, s(sign(N(β)))) と定義する。

ε ∈ (R^*)+ のとき (εI, s(sign(N(ε)))) = (I, s) だから
[β](I, s) は [β] ∈ P~ のみで決まる。

よって商集合 (I(R) × {±1})/P~ が定義される。

>>220 の同型
φ_FI : F_0(D)/Γ_∞ → I(R)/Q^* × {±1}
は同型
F_0(D)/Γ → (I(R) × {±1})/P~ を引き起こすことを示そう。

282 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 20:22:44 ]
[ (a, b, c) ] ∈ F_0(D)/Γ のとき
[([a, (-b + √D)/2], sign(a))] ∈ (I(R) × {±1})/P~
が代表 (a, b, c) の取り方によらないことを示す。

ここで、[ (a, b, c) ] は (a, b, c) が属す F_0(D)/Γ の類を表す。
同様に、[([a, (-b + √D)/2], sign(a))] は (I(R) × {±1})/P~ の
類を表す。

f = (a, b, c) ∈ F_0(D) のとき
Ψ(f) = [([a, (-b + √D)/2], sign(a))] ∈ (I(R) × {±1})/P~
とおく。

過去スレ4の269より
SL_2(Z) は S = (1, 1)/(0, 1) と T = (0, -1)/(1, 0) で生成される。

従って、いつものように
Ψ(fS) = Ψ(f) と Ψ(fT) = Ψ(f) を証明すればよい。

>>185 より
(a, b, c)S = (a, 2a + b, a + b + c)

よって
Ψ(fS) = [([a, -a + (-b + √D)/2], sign(a))]
= Ψ(f)

283 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/05(土) 20:29:31 ]
>>184 より (a, b, c)T = (c, -b, a) だから
Ψ(fT) = [([c, (b + √D)/2], sign(c))]

I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
θ = (-b + √D)/2
とおく。

θ'I = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(-b - √D)/2, c]
= a[c, (b + √D)/2]
= aJ
よって
I = (a/θ')J

N(θ') = ac だから
N(a/θ') = a/c

Ψ(fT) = [((a/θ')[c, (b + √D)/2], sign(c)sign(N(a/θ')))]
= [([a, (-b + √D)/2], sign(c)sign(a/c))]
= [([a, (-b + √D)/2], sign(a))]
= Ψ(f)

284 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 07:16:12 ]
(I, s) ∈ I(R) × {±1} とする。
即ち、I は R の可逆分数イデアルであり、s = ±1 である。
I = [α, β] で、α, β は正に向き付けられているとする(>>188)。

>>197 で f(α, β, s; x, y) = sN(xα - syβ)/N(I) とおいた。
f(α, β, s; x, y) ∈ F_0(D) である。

I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + tδ
となる有理整数 p, q, r, t で pt - qr = 1 となるものがある。

f(α, β, s; x, y) = sN(xα - syβ)/N(I)

α = pγ + qδ
β = rγ + tδ
を代入すると

f(α, β, s; x, y) = sN(x(pγ + qδ) - sy(rγ + tδ))/N(I)
= s((xp - ysr)γ - s(-xsq + yt)δ)/N(I)
= f(γ, δ; xp - ysr, -xq + yst)

従って (a, b, c) = (k, l, m)σ

ここで σ = (p, -sr)/(-sq, t) ∈ SL_2(Z)

285 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 07:43:24 ]
δ ∈ K^* として
[δ](I, s) = (δI, s(sign(N(δ))) を考える(>>281)。

δI = [δα, δβ] であり、
Δ(δα, δβ) = δαδ'β' - δβδ'α' = N(δ)Δ(α, β)

まず N(δ) > 0 の場合を考える。

Δ(δα, δβ) = Δ(α, β)
だから δα, δβ の向きは正である。

f(δα, δβ, s(sign(N(δ)); x, y) = sN(xδα - syδβ)/N(δI)
= (N(δ)/N(δ))sN(xα - syβ)/N(I)
= sN(xα - syβ)/N(I)
= f(α, β, s; x, y)

N(δ) < 0 とする。

Δ(δα, δβ) = -Δ(α, β)
だから δα, -δβ の向きは正である。

f(δα, -δβ, s(sign(N(δ)); x, y) = -sN(xδα - syδβ)/N(δI)
= -(N(δ)/|N(δ)|)sN(xα - syβ)/N(I)
= sN(xα - syβ)/N(I)
= f(α, β, s; x, y)



286 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 08:07:13 ]
>>282, >>283 より

写像 Ψ_0 : F_0(D)/Γ → (I(R) × {±1})/P~

Ψ_0( [ (a, b, c) ] ) = [ ([a, (-b + √D)/2], sign(a)) ]
により定義される。

>>284 より

写像 Ψ_1 : (I(R) × {±1})/P~ → F_0(D)/Γ

Ψ_1( [ (I, s) ] ) = [ f(α, β, s; x, y) ]
により定義される。

287 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 08:16:09 ]
(a, b, c) ∈ F_0(D) のとき
Ψ_0( [ (a, b, c) ] ) = [ ([a, (-b + √D)/2], sign(a)) ]

a > 0 のとき
α = a
β = (-b + √D)/2
s = sign(a) = 1 とおく。

Δ(α, β) = -a√D だから α, β の向きは正である。

s(αα')/N(I) = a
-(αβ' + βα')/N(I) = b
s(ββ')/N(I) = c

よって
f(α, β, s; x, y) = ax^2 + bxy + cy^2

a < 0 のとき
α = -a
β = (-b + √D)/2
s = sign(a) = -1 とおく。

Δ(α, β) = a√D だから α, β の向きは正である。

s(αα')/N(I) = a
-(αβ' + βα')/N(I) = b
s(ββ')/N(I) = c

よって
f(-α, β, s; x, y) = ax^2 + bxy + cy^2

以上から Ψ_1Ψ_0 = 1 である。

288 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 08:48:13 ]
[ (I, s) ] ∈ (I(R) × {±1})/P~ とする。
即ち、I は R の可逆分数イデアルであり、s = ±1 である。

>>207 より qI が原始イデアルとなるような有理数 q ≠ 0 がある。
よって I は原始イデアルと仮定してよい。

>>210より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a, b は有理整数で a > 0 である。

α = a
β = b+ (-b + √D)/2
とおく。
Δ(α, β) = -a√D だから α, β の向きは正である。

s(αα')/N(I) = sa
-(αβ' + βα')/N(I) = b
s(ββ')/N(I) = sc

となる。
ただし、 c = (ββ')/N(I) とおいた。

よって
f(α, β, s; x, y) = sax^2 + bxy + scy^2

Ψ_1( [ (I, s) ] ) = [ (sa, b, sc) ]

Ψ_0( (sa, b, sc) ] = [ ([sa, (-b + √D)/2], sign(sa)) ]
= [ (I, s) ]

よって Ψ_0Ψ_1 = 1 である。

289 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 08:51:59 ]
>>287, >>288 より

Ψ_0 と Ψ_1 は互いに逆写像であり、

Ψ_0 : F_0(D)/Γ → (I(R) × {±1})/P~
は集合としての同型である。

290 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 09:14:03 ]
写像 Φ_0 : (I(R) × {±1})/P~ → Cl+(D)
を Φ_0( [ (I, s) ] ) = [ δI ] で定義する。

ここで δ ∈ K^* は s = sign(N(δ)) となる任意の元である。

写像 Φ_1 : Cl+(D) → (I(R) × {±1})/P~
を Φ_1( [ I ] ) = [ (I, 1) ] で定義する。

Φ_1Φ_0( [ (I, s) ] ) = Φ_1( [ δI ] ) = [ (δI, 1) ]
= [ (I, sign(N(δ))) ]
= [ (I, s) ]

よって
Φ_1Φ_0 = 1

他方、
Φ_0Φ_1( [ I ] ) = Φ_0( [ (I, 1) ] ) = [ I ]

よって
Φ_0Φ_1 = 1

以上から
Φ_0 : (I(R) × {±1})/P~ → Cl+(D)
は集合としての同型である。

291 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 09:16:15 ]
>>289>>290 より

Ψ_0 : F_0(D)/Γ → (I(R) × {±1})/P~

Φ_0 : (I(R) × {±1})/P~ → Cl+(D)
の合成写像

Φ_0Ψ_0 : F_0(D)/Γ → Cl+(D)
は同型である。

292 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/06(日) 09:41:43 ]
>>288 を以下のように修正する。

[ (I, s) ] ∈ (I(R) × {±1})/P~ とする。
即ち、I は R の可逆分数イデアルであり、s = ±1 である。

>>207 より qI が原始イデアルとなるような有理数 q ≠ 0 がある。
よって I は原始イデアルと仮定してよい。

>>210より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a, b は有理整数で a > 0 である。

α = a
β = b+ (D + √D)/2
とおく。
Δ(α, β) = -a√D だから α, β の向きは正である。

s(αα')/N(I) = sa
-(αβ' + βα')/N(I) = -2b - D
s(ββ')/N(I) = sc
となる。
ただし、 c = (ββ')/N(I) とおいた。

よって
f(α, β, s; x, y) = sax^2 - (2b + D)xy + scy^2

よって
Ψ_1( [ (I, s) ] ) = [ (sa, -(2b + D), sc) ]

Ψ_0( (sa, b, sc) ] = [ ([sa, b + (D + √D)/2], sign(sa)) ]
= [ (I, s) ]

よって Ψ_0Ψ_1 = 1 である。

293 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 06:46:05 ]
>>286 より
Ψ_0( [ (a, b, c) ] ) = [ ([a, (-b + √D)/2], sign(a)) ]
である。

よって
Φ_0Ψ_0( [ (a, b, c) ] ) = [a, (-b + √D)/2]δ
ここで δ ∈ K^* は sign(a) = sign(N(δ)) となる任意の元である。

従って、>>242 より Φ_0Ψ_0 = ψ_FI である。

294 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 20:38:51 ]
R = [1, fω] を実2次体 Q(√m) の整環とし、D > 0 をその判別式
とする。

>>253 より F_0(D)/Γ と Cl+(D) は集合として同型である。

では広義のイデアル類群 Cl(D) は F_0(D) とどのような関係に
あるのだろうか?
この問題について考えてみる。

295 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 20:40:28 ]
(a, b, c) ∈ F_0(D) のとき I = [a, (-b + √D)/2] は R の可逆イデアル
である。
a > 0 なら、
α = a
β = (-b + √D)/2
とおく。

Δ(α, β) = -a√D < 0
だから I の基底 α, β は正の向きである。

(αα')/N(I) = a^2/(-a) = a
-(αβ' + βα')/N(I) = (ab)/a = b
(ββ')/N(I) = ac/a = c

だから N(xα - yβ)/N(I) = a^x^2 + bxy + cy^2 である。

a < 0 なら、
α = -a
β = (-b + √D)/2
とおく。
Δ(α, β) = a√D < 0
だから I の基底 α, β は正の向きである。

(αα')/N(I) = a^2/(-a) = -a
-(αβ' + βα')/N(I) = (-ab)/(-a) = b
(ββ')/N(I) = ac/(-a) = -c
だから N(xα - yβ)/N(I) = -a^x^2 + bxy - cy^2 である。

従って F_0(D)/Γ において [ (a, b. c) ] と [ (-a, b, -c) ]
が同一視出来ればそれによる商集合が Cl(D) と同型になるのでは
ないかと見当がつく。



296 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 20:51:58 ]
τ = (1, 0)/(0, -1) とおく。
det(τ) = -1 である。
(a, b. c) ∈ F_0(D) のとき (a, b. c)τ = (a, -b, c) である。

σ ∈ SL_2(Z) とし、(a, b, c)σ = (k, l, m) とする。
(-a, -b, -c) と (-k, -l, -m) も F_0(D) の元であることに注意する。

過去スレ4の401より
k = ap^2 + bpr + cr^2
l = 2apq + b(ps + qr) + 2crs
m = aq^2 + bqs + cs^2

よって
(-a, -b, -c)σ = (-k, -l, -m)

一方、(-a, b, -c)τ = (-a, -b, -c) だから

(-a, b, -c)τσ = (-k, -l, -m) = (-k, l, -m)τ

τを両辺に掛けて τ^2 = 1 より
(-a, b, -c)τστ = (-k, l, -m)

det(τστ) = det(τ)^2 det(σ) = 1

以上から
(a, b, c) と (k, l, m) が F_0(D)/Γ の同じ類にあるなら
(-a, b, -c) と (-k, l, -m) も同じ類にある。

297 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 21:15:53 ]
>>296 より
F_0(D)/Γ の元 [ (a, b, c) ] に [ (-a, b, -c) ] を対応させるのは
代表 (a, b, c) の取り方によらない。

有理整数環 Z の単数群 Z^* = {±1} の元 -1 の F_0(D)/Γ への
作用を [ (a, b, c) ](-1) = [ (-a, b, -c) ] で定義すれば、
[ (a, b, c) ](-1)^2 = [ (a, b, c) ] である。
よって F_0(D)/Γ は (Z^*)-集合(過去スレ4の388)となる。
よって商集合(過去スレ4の390)が (F_0(D)/Γ)/Z^* が定義される。

298 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 21:43:25 ]
(a, b, c) ∈ F_0(D) に Cl(D) の元 [[a, (-b + √D)/2]] を
対応させる写像をχ_0とかく
χ_0((a, b, c)) = [[a, (-b + √D)/2]]

>>185 より
(a, b, c)S = (a, 2a + b, a + b + c)
χ_0((a, b, c)S) = [[a, -a + (-b + √D)/2]] = [[a, (-b + √D)/2]]
よって χ_0((a, b, c)S) = χ_0((a, b, c))

>>184 より (a, b, c)T = (c, -b, a) だから
χ_0((a, b, c)T) = [[c, (b + √D)/2]]

I = [a, (-b + √D)/2]
J = [c, (b + √D)/2]
θ = (-b + √D)/2
とおく。

θ'I = [a(-b - √D)/2, ac]
= a[(-b - √D)/2, c]
= a[c, (b + √D)/2]
= aJ
よって
I と J は Cl(D) の同じ類に属す。
よって
χ_0((a, b, c)T) = [[c, (b + √D)/2]] = χ_0((a, b, c))

以上から χ_0 は F_0(D)/Γ から Cl(D) への写像を誘導する。
この写像を同じ記号 χ_0 で表す。
即ち χ_0([ (a, b, c) ]) = [[a, (-b + √D)/2]] である。

299 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 21:48:55 ]
χ_0([ (-a, b, -c) ]) = [[-a, (-b + √D)/2]]
= [[a, (-b + √D)/2]]
= χ_0([ (a, b, c) ])
だから
χ_0 は (F_0(D)/Γ)/Z^* (>>297)から Cl(D) への写像を誘導する。
この写像を同じ記号 χ_0 で表す。
即ち χ_0([[ (a, b, c) ]]) = [[a, (-b + √D)/2]] である。

300 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 21:59:14 ]
I を R の可逆分数イデアルとする。
I = [α, β] で、α, β は正に向き付けられているとする(>>188)。

N(xα - yβ)/N(I) は F(D) の元である。

I = [γ, δ] で、γ, δ の向きも正とする。

>>189 より
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
となる有理整数 p, q, r, t で ps - qr = 1 となるものがある。

N(xα - yβ)/N(I) の α, β に
α = pγ + qδ
β = rγ + sδ
をそれぞれ代入すると

N(xα - yβ)/N(I) = N(x(pγ + qδ) - y(rγ + sδ))/N(I)
= ((xp - yr)γ - (-xq + ys)δ)/N(I)

よって、N(xα - yβ)/N(I) と N(xγ - yδ)/N(I) は
F(D)/Γ の同じ類に属す。

301 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 22:20:34 ]
δ ∈ K^* として δI を考える。

δI = [δα, δβ] であり、
Δ(δα, δβ) = δαδ'β' - δβδ'α' = N(δ)Δ(α, β)

よって N(δ) > 0 なら
Δ(δα, δβ) < 0 だから δα, δβ の向きは正である。

このとき
N(xδα - yδβ)/N(δI) = (N(δ)/|N(δ)|) N(xα - yβ)/N(I)
= N(xα - yβ)/N(I)
よって N(xδα - yδβ)/N(δI) と N(xα - yβ)/N(I) は
(F(D)/Γ)/Z^* の同じ類に属す。

N(δ) < 0 なら δα, -δβ の向きは正である。

N(xδα + yδβ)/N(δI) = (N(δ)/|N(δ)|) N(xα + yβ)/N(I)
= -N(xα + yβ)/N(I)

>>197 より
a = (αα')/N(I)
b = -(αβ' + βα')/N(I)
c = (ββ')/N(I)
とおけば、N(xα - yβ)/N(I) = ax^2 + bxy + cy^2 である。

よって
-N(xα + yβ)/N(I) = -ax^2 + bxy - cy^2 である。

よって N(xδα + yδβ)/N(δI) と N(xα - yβ)/N(I) は
(F(D)/Γ)/Z^* の同じ類に属す。

302 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 22:32:34 ]
>>300>>301 より Cl(D) から (F(D)/Γ)/Z^* への写像が
χ_1([I]) = [[N(xα - yβ)/N(I)]] で定義される。

ここで I = [α, β] は R の可逆分数イデアルであり、
α, β は正に向き付けられているとする。

303 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 22:40:04 ]
>>295 より χ_1χ_0 = 1 である。


304 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 22:41:44 ]
I を R の原始イデアルとする。
>>210より I = [a, b + (D + √D)/2] と書ける。
ここで a, b は有理整数で a > 0 である。

α = a
β = b + (D + √D)/2 とおく。
Δ(α, β) = -a√D だから I の基底 α, β の向き(>>188)は正である。

>>228 において
(αα')/N(I) = a^2/a = a
-(αβ' + βα')/N(I) = -a(2b + D)/a = -2b - D
(ββ')/N(I) = (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a

よって
χ_1([I]) = [[ (a, -2b - D, (b^2 + bD + (D^2 - D)/4)/a) ]]

χ_0χ_1([I]) = [[a, b + (D + √D)/2]]

よって χ_0χ_1 = 1 である。

305 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 22:43:54 ]
>>303>>304 より (F_0(D)/Γ)/Z^* と Cl(D) は集合として同型
である。
これで >>294 の問題は解決した。



306 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 22:49:01 ]
訂正

>>285
>Δ(δα, δβ) = Δ(α, β)
>だから δα, δβ の向きは正である。

sign(Δ(δα, δβ)) = sign(Δ(α, β)) = -1
だから δα, δβ の向きは正である。

307 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/07(月) 22:52:16 ]
訂正

>>285
>Δ(δα, δβ) = -Δ(α, β)
>だから δα, -δβ の向きは正である。

sign(Δ(δα, δβ)) = -sign(Δ(α, β)) = 1
だから δα, -δβ の向きは正である。

308 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/08(火) 04:10:00 ]
55

309 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/08(火) 04:11:00 ]
54

310 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/08(火) 04:12:07 ]
53

311 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/08(火) 04:13:00 ]
52

312 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/08(火) 04:14:00 ]
51

313 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/08(火) 04:15:00 ]
50

314 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/09(水) 04:10:00 ]
49

315 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/09(水) 04:11:00 ]
48



316 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/09(水) 04:12:03 ]
47

317 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/09(水) 04:13:00 ]
46

318 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/09(水) 04:14:00 ]
47

319 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/09(水) 04:15:00 ]
46

320 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/10(木) 04:10:00 ]
45

321 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/10(木) 04:11:01 ]
44

322 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/10(木) 04:12:01 ]
43

323 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/10(木) 04:13:00 ]
42

324 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/10(木) 04:14:00 ]
41

325 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/05/10(木) 04:15:00 ]
40



326 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 12:43:06 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
Q+(D) = { (-b + √D)/2a ; a > 0, D ≡ b^2 (mod 4a) } とおく。
これは >>218 で Qd と書いたものである。

>>218 より
φ_FQ([ (a, b, c) ]) = ([ (-b + √D)/2|a| ], sign(a))
により同型 φ_FQ : F(D)/Γ_∞ → Q+(D)/Z × {±1}
が得られる。

(a, b, c) ∈ F(D) に ((-b + √D)/2|a|, sign(a)) を対応させる
ことにより
写像 F(D) → Q+(D) × {±1} が得られる。
この写像を記号の濫用でやはり φ_FQ と書くことにする。
これは明らかに集合としての同型である。

327 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 16:58:20 ]
判別式が正の2次形式を不定符号2次形式と呼ぶ。

328 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 17:01:14 ]
過去スレ4の293で判別式が負の2次形式 (a, b, c) で
a > 0 のとき (a, b, c) は正定値というと書いたが、
これは Zagier の数論入門の日本語訳(岩波) から借りたものである。

しかし、この訳語はあまり良くない。
判別式が負の2次形式を定符号2次形式と呼び、
正定値の代わりに正の定符号と呼んだほうが意味がはっきりする。
しかし、今さら変えるのも混乱するのでこのままにしておく。

329 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 20:38:01 ]
(a, b, c) を判別式 D > 0 の2次形式とする。
即ち、不定符号2次形式(>>327)とする。

>>326 より (a, b, c) には ((-b + √D)/2|a|, sign(a)) が対応する。

(-b + √D)/2|a| は2次無理数だから >>41 以降で展開した連分数の
理論が適用できる。
この理論を上記の対応により2次形式の言葉に翻訳しよう。

330 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 20:44:53 ]
定義
(a, b, c) を判別式 D > 0 の2次形式とする。
θ = (-b + √D)/2|a| とおく。

1/θ が簡約された2次無理数のとき (a, b, c) を簡約された2次形式、
または単に簡約2次形式という。

331 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 20:47:39 ]
>>330 において、θ ではなく 1/θ としたのは後で述べる
2次形式の簡約過程の計算をより単純にするためである。

332 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 21:11:44 ]
補題
(a, b, c) を判別式 D > 0 の2次形式とする。
θ = (-b + √D)/2|a| とおく。

(a, b, c) が簡約2次形式であるためには

0 < θ < 1
1 < -θ'

が必要十分である。

ここで、θ' はいつものように θ の共役を表す。

証明
1/θ が簡約ということは >>95 より

1/θ > 1
-1 < 1/θ' < 0

ということである。

1/θ > 1 は 0 < θ < 1 と同値である。

-1 < 1/θ' < 0 は -θ' > 1 と同値である。
証明終

333 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/10(木) 22:54:24 ]
命題
(a, b, c) を判別式 D > 0 の2次形式とする。
(a, b, c) が簡約2次形式であるためには

|√D - 2|a|| < b < √D

が必要十分である。

証明
θ = (-b + √D)/2|a| とおく。

>>332 より (a, b, c) が簡約2次形式であるためには
0 < θ < 1
1 < -θ'
が必要十分である。
0 < θ < 1 より 0 < (-b + √D)/2|a| < 1
だから
0 < -b + √D < 2|a|
よって
√D - 2|a| < b < √D

他方
1 < (b + √D)/2|a| より
2|a| < b + √D
よって
2|a| - √D < b

よって |√D - 2|a|| < b < √D

この逆も明らかである。
証明終

334 名前:132人目の素数さん [2007/05/11(金) 07:57:24 ]
oniku!!

335 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/11(金) 09:42:22 ]
命題
(a, b, c) を判別式 D > 0 の簡約2次形式(>>330)とする。

このとき ac < 0 である。
即ち a と c は符号が反対である。
つまり sign(c) = -sign(a)

証明
>>333 より 0 < b < √D

よって
b^2 < D

D - b^2 = -4ac だから
0 < -4ac

よって
ac < 0
証明終



336 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/11(金) 09:43:42 ]
命題
(a, b, c) を判別式 D > 0 の簡約2次形式(>>330)とする。
このとき |a| + |c| < √D である。

証明
>>333 より
|√D - 2|a|| < b

両辺を2乗して
(√D - 2|a|)^2 < b^2

よって
(√D - 2|a|)^2 - b^2
= D - 4|a|√D + 4a^2 - b^2
= -4ac - 4|a|√D + 4a^2 < 0

よって
((√D - 2|a|)^2 - b^2)/4|a|
= -ac/|a| - √D + |a|
= -sign(a)c - √D + |a|
= sign(c)c - √D + |a|
= |c| - √D + |a| < 0
証明終

337 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/05/11(金) 09:44:42 ]
命題
(a, b, c) を判別式 D > 0 の2次形式とする。
(a, b, c) が簡約2次形式(>>330)であるためには

|√D - 2|c|| < b < √D

が必要十分である。

証明
>>333 より |√D - 2|a|| < b
よって -b < √D - 2|a| < b
即ち 0 < √D - b < 2|a| < √D + b

√D - b < 2|a| の両辺に √D + b を掛けて
-4ac < 2|a|(√D + b)
-2sign(a)c < √D + b
2sign(c)c < √D + b
よって
2|c| - √D < b

他方 2|a| < √D + b の両辺に √D - b を掛けて

2|a|(√D - b) < -4ac
√D - b < -2sign(a)c = 2sign(c)c = 2|c|
√D - b < 2|c|
よって
-b < 2|c| - √D
以上から
|√D - 2|c|| < b < √D

同様にして、この式から逆に |√D - 2|a|| < b < √D がでる。
証明終






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