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代数的整数論 005



1 名前:132人目の素数さん [2007/03/16(金) 07:45:20 ]
Kummer ◆g2BU0D6YN2氏が代数的整数論を語るスレです。

前スレ
science6.2ch.net/test/read.cgi/math/1164286624/

511 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 06:38:25 ]
有理整数の集合 Z から {±1} への写像ψ_1, ψ_2 を
r が偶数のとき ψ_1(r) = 0, ψ_2(r) = 0
r が奇数のとき
ψ_1(r) = (-1)^(r-1)/2
ψ_2(r) = (-1)^(r^2 - 1)/8
で定義する。

r ≡ s (mod 4) なら ψ_1(r) ≡ ψ_1(s) (mod 4)
r ≡ s (mod 8) なら ψ_2(r) ≡ ψ_2(s) (mod 8)
である。

過去スレ4の893より
a, b を奇数とすれば
(ab - 1)/2 ≡ (a - 1)/2 + (b - 1)/2 (mod 2)
よって
ψ_1(ab) = ψ_1(a)ψ_1(b)

過去スレ4の894より
a, b を奇数とすれば
(a^2b^2 - 1)/8 ≡ (a^2 - 1)/8 + (b^2 - 1)/8 (mod 2)
よって
ψ_2(ab) = ψ_2(a)ψ_2(b)

512 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 06:41:32 ]
>>510 の続き。

>>511 より

ψ_1(1) = 1
ψ_1(3) = -1
ψ_1(5) = 1
ψ_1(7) = -1

ψ_2(1) = 1
ψ_2(3) = -1
ψ_2(5) = -1
ψ_2(7) = 1

よって

1) km ≡ 1 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = ψ_2(km)
2) km ≡ 1, 7 (mod 8) ⇔ ψ_2(km) = 1
3) km ≡ 1, 5 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = 1
4) km ≡ 1, 3 (mod 8) ⇔ ψ_1(km)ψ_2(km) = 1

513 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 20:59:48 ]
>>512 を以下のように訂正する。

>>510 の続き。

>>511 より

ψ_1(1) = 1
ψ_1(3) = -1
ψ_1(5) = 1
ψ_1(7) = -1

ψ_2(1) = 1
ψ_2(3) = -1
ψ_2(5) = -1
ψ_2(7) = 1

よって

1) km ≡ 1 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = ψ_2(km) = 1
2) km ≡ 1, 7 (mod 8) ⇔ ψ_2(km) = 1
3) km ≡ 1, 5 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = 1
4) km ≡ 1, 3 (mod 8) ⇔ ψ_1(km)ψ_2(km) = 1

514 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 21:01:21 ]
>>513 の続き。

有理整数の集合 Z から {±1} への写像 χ_2 を

1) D' ≡ 0 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_1
2) D' ≡ 2 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_2
3) D' ≡ 3, 4, 7 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_1
4) D' ≡ 6 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_1ψ_2

で定義する。

χ_2 は D により一意に決まる。

515 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 21:10:28 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の2次形式とする。

m を f で表現される奇数とすると、χ_2(m) は f だけで定まり、
m の取り方によらない。
ここで χ_2 は >>514 で定義した写像である。

証明
>>513>>514 より明らかである。

516 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 21:11:27 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的な2次形式とする。
任意の素数 p に対して f により固有(過去スレ4の701)に表現される数
で p と素であるものが存在する。

証明
a が p で割れないとする。
x として p で割れず、y として p で割れ
gcd(x, y) = 1 となるものをとれば、
ax^2 + bxy + cy^2 ≡ ax^2 (mod p) だから
ax^2 + bxy + cy^2 は p で割れない。

c が p で割れないとする。
x として p で割れ、y として p で割れず、
gcd(x, y) = 1 となるものをとれば、
ax^2 + bxy + cy^2 ≡ cy^2 (mod p) だから
ax^2 + bxy + cy^2 は p で割れない。

a と c が p で割れれば、f は原始的だから b は p で割れない。
x として p で割れず、y として p で割れず、
gcd(x, y) = 1 となるものをとれば、
ax^2 + bxy + cy^2 ≡ bxy (mod p) だから
ax^2 + bxy + cy^2 は p で割れない。
証明終

517 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:36:38 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p が D を割る奇素数のとき、有理整数の集合 Z から {±1} への
写像χ_p を χ_p(m) = (m/p) により定義する。
ここで (m/p) は Legendre の記号(過去スレ3の746)である。

D ≡ 0 (mod 4) で p = 2 のときは χ_p は >>514 で定義されたもの
とする。

518 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:39:41 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p を D の素因数の一つとする。

f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。
>>516 より、f で表現される有理整数 m で p と素となるものが
存在する。
>>505>>515 より χ_p(m) は f と p だけで定まり, m の取り方に
よらない。
この値を χ_p(f) と書く。

f の属す F(D)/Γ (>>461) の類を [f] と書く。
g ∈ [f] なら g で表現される有理整数の集合は f で表現される
有理整数の集合と一致する。
よって χ_p(f) = χ_p(g) である。
よって χ_p(f) は f の属す類 [f] のみで定まる。
よってこの値を χ_p([f]) と書く。

519 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:43:42 ]
>>518 を以下のように訂正する。

D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p が D を割る奇素数のとき、有理整数の集合 Z から {±1} への
写像χ_p を χ_p(m) = (m/p) により定義する。
ここで (m/p) は Legendre の記号(過去スレ3の746)である。
D ≡ 0 (mod 4) で p = 2 のときは χ_p は >>514 で定義されたもの
とする。

D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p を D の素因数の一つとする。

f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。
>>516 より、f で表現される有理整数 m で p と素となるものが
存在する。
>>505>>515 より χ_p(m) は f と p だけで定まり, m の取り方に
よらない。
この値を χ_p(f) と書く。

f の属す F_0(D)/Γ (>>461) の類を [f] と書く。
g ∈ [f] なら g で表現される有理整数の集合は f で表現される
有理整数の集合と一致する。
よって χ_p(f) = χ_p(g) である。
よって χ_p(f) は f の属す類 [f] のみで定まる。
よってこの値を χ_p([f]) と書く。



520 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:51:00 ]
>>519 において D < 0 のときは F_0(D)/Γ の代わりに
(F_0)+(D)/Γ (>>461) を考えることにする。

f が判別式 D の正定値かつ原始的な2次形式のとき
χ_p([f]) が >>519 と同様に定義される。

521 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 04:25:40 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p_1, p_2, . . . , p_r を D の素因子のすべてとする。

D > 0 のときは F_0(D)/Γ(>>461)、D < 0 のときは
(F_0)+(D)/Γ (>>461)の類 C に対して、
列 χ_(p_1)(C), . . . , χ_(p_r)(C) が定まる(>>519)。

二つの類はこの列が一致するとき同じ種(genus)に属すという。
これは同値関係であり、この同値類を判別式 D の種と呼ぶ。

522 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/28(木) 04:37:33 ]
いつになったらhypertex化するの??
非常に見づらいのだが。

523 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 04:56:01 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。

D ≡ 0 (mod 4) のとき (1, 0 -D/4) は判別式 D の原始的2次形式
である。

D ≡ 1 (mod 4) のとき (1, 1, (1 - D)/4) は判別式 D の
原始的2次形式である。

(1, 0 -D/4) または (1, 1, (1 - D)/4) を判別式 D の主形式と呼ぶ。
主形式の属す類を主類と呼ぶ。

>>242 より主類には Cl(D) または Cl+(D) の単位類が対応する。

524 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 05:14:13 ]
主類の属す種を主種と呼ぶ。

判別式 D の主形式(>>523) は (x, y) = (1, 0) とおけば
1 を表現する。
p が D の素因子のとき χ_p(1) = 1 である。

よって類 C が主種に属すためには
χ_(p_1)(C) = χ_(p_2)(C) = . . . = χ_(p_r)(C) = 1
が必要十分である。

525 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 05:38:55 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p を D の素因子の一つとする。

判別式 D の原始的2次形式 f = ax^2 + bxy + cy^2 が与えられたとき、
χ_p(f) は以下のようにして求まる(Gauss D.A. art. 230)。

(x, y) = (1, 0) のとき f は a を表現し、
(x, y) = (0, 1) のとき f は c を表現することに注意する。

a と c がともに p で割れれば、D = b^2 - 4ac より
b^2 も p で割れ、したがって b が p で割れる。
これは f が原始的という仮定に反する。

よって a または c のどちらか一方は p で割れない。
a が p で割れないときは、χ_p(f) = χ_p(a) であり、
c が p で割れないときは、χ_p(f) = χ_p(c) である。

526 名前:132人目の素数さん [2007/06/30(土) 01:48:47 ]
Takayama Yoshihiro.

527 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:10:00 ]
30

528 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:11:00 ]
29

529 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:12:00 ]
28



530 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:13:00 ]
27

531 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:14:00 ]
26

532 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:15:00 ]
25

533 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 15:31:36 ]
次の命題は >>516 の命題の拡張である。

534 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 15:32:25 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的な2次形式とする。
m ≠ 0 を任意の有理整数とする。
f により固有(過去スレ4の701)に表現される数で m と素であるもの
が存在する。

証明(Buell の Binary quadratic forms より)
P = a と c と m を割る素数の積。
Q = a と m を割るが c を割らない素数の積。
R = c と m を割るが a を割らない素数の積。
S = m を割るが a も c も割らない素数の積。
とおく。

n = aQ^2 + bQRS + c(RS)^2 とおく。
gcd(Q, RS) = 1 だから n は f により固有に表現される。

p を m の任意の素因子とする。

p が Q を割れば n ≡ c(RS)^2 (mod p) だから n は p で割れない。
p が R を割れば n ≡ aQ^2 (mod p) だから n は p で割れない。
p が S を割れば n ≡ aQ^2 (mod p) だから n は p で割れない。

p が P を割れば n ≡ bQRS (mod p) であるが
b は p で割れない(割れるなら f は原始的でい)から
n は p で割れない。

以上から n は m と素である。
証明終

535 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 16:48:21 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。

平方剰余の相互法則を使うと Πχ_p(f) = 1 となることがわかる。
ここで p は D を割る素数全体を動く。
χ_p(f) は >>519 で定義したものである。

このことを証明しよう。

536 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 17:31:49 ]
>>535 は間違いなので削除する。

537 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 17:40:57 ]
ある2次体の判別式となるような有理整数を基本判別式という。
即ち次のどちらかを満たす有理整数 D を基本判別式という。

1) D ≡ 1 (mod 4) で D は平方因子を持たない。

2) D = 4m と書ける。
ここで m は平方因子を持たず m ≡ 2, 3 (mod 4) である。

538 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 19:38:27 ]
D を基本判別式(>>537)とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。
ただし、D < 0 のときは f は正定値(過去スレの293)とする。

Πχ_p(f) = 1 を示そう。ここで p は D を割る素数全体を動く。
χ_p(f) は >>519 で定義したものである。

>>534 より f により固有に表現される数 n で D と素であるもの
が存在する。
D < 0 のときは f は正定値だから n > 0 である。

539 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 19:53:34 ]
まず D ≡ 1 (mod 4) の場合を考える。

D > 0 の場合。

n > 0 で n は奇数のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = (n/D) である。

過去スレの895より
(n/D) = (-1)^((D-1)/2)((n-1)/2)(D/n)

D ≡ 1 (mod 4) だから
(n/D) = (D/n)

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 4n) となる有理整数 r が存在する。
よって n を割る素数 p に対して (D/p) = 1 である。
従って (D/n) = 1 である。
以上をまとめると Πχ_p(n) = (n/D) = (D/n) = 1

n = 2のとき。
Jacobi の記号の定義より
Πχ_p(2) = (2/D) である。
過去スレの897より
(2/D) = (-1)^((D^2 - 1)/8)

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 8) となる有理整数 r が存在するから。
D ≡ 1 (mod 8) である

よって (-1)^((D^2 - 1)/8) = 1
以上をまとめると Πχ_p(2) = (2/D) = (-1)^((D^2 - 1)/8) = 1



540 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:16:39 ]
n > 0 で n が偶数のとき。

n = (2^s)k の形に書ける。ここで s ≧ 0 で k は奇数である。

Πχ_p(n) = Πχ_p(2)^s Πχ_p(k) である。

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 4n) となる有理整数 r が存在する。
従って、>>539 と同じ論法で
Πχ_p(k) = 1
Πχ_p(2) = 1 となる。

従って、Πχ_p(n) = 1 である。

541 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:21:17 ]
n < 0 のとき。

Πχ_p(n) = Πχ_p(-1)Πχ_p(-n)

>>539, >>540 と同様の論法より Πχ_p(-n) = 1 である。

Jacobi の記号の定義より
Πχ_p(-1) = (-1/D) である。

過去スレの896より
(-1/D) = (-1)^((D-1)/2)

D ≡ 1 (mod 4) だから (-1)^((D-1)/2) = 1 である。
よって Πχ_p(-1) = 1 である。
よって Πχ_p(n) = 1 である。

542 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:35:50 ]
D < 0 の場合。

n > 0 で n は奇数のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = (n/-D) である。

過去スレの895より
(n/-D) = (-1)^((-D-1)/2)((n-1)/2)(-D/n)

-D ≡ 3 (mod 4) だから

(n/-D) = (-1)^((n-1)/2)(-D/n)

(-D/n) = (-1/n)(D/n)

過去スレの896より
(-1/n) = (-1)^((n-1)/2)

>>539 と同じ論法で (D/n) = 1 である。

以上をまとめると、
Πχ_p(n) = (n/-D) = (-1)^((n-1)/2)(-D/n) = (D/n) = 1

543 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:45:35 ]
D < 0 で n = 2のとき。

Πχ_p(2) = (2/-D) である。

過去スレの895より
(2/-D) = (-1)^((D^2 - 1)/8)

>>539 と同じ論法で (-1)^((D^2 - 1)/8) = 1 である。
よって Πχ_p(2) = 1 である。

D < 0 で n が偶数のとき。
>>540 と同じ論法で Πχ_p(n) = 1 である。

D < 0 だから f は正定値だから n は常に正である。
よって >>542 と上記で n のすべての場合を尽くしている。

544 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 21:06:54 ]
次に D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 3 (mod 4) の場合を考える。

m = D/4 とおく。

D > 0 の場合。

n > 0 で n は奇数のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/m) である。

>>514 より χ_2(n) = (-1)^(n-1)/2

過去スレの895より
(n/m) = (-1)^((m-1)/2)((n-1)/2)(D/n)

m ≡ 3 (mod 4) だから
(n/m) = (-1)^((n-1)/2)(m/n)

よって Πχ_p(n) = (m/n)

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 4n) となる有理整数 r が存在する。
よって
m ≡ s^2 (mod n) となる有理整数 s が存在する。
よって (m/n) = 1 である。

以上から Πχ_p(n) = 1 である。

545 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 21:20:08 ]
D > 0 で n = -1 のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(-1) = χ_2(-1) (-1/m) である。

>>514 より χ_2(-1) = -1

過去スレの896より
(-1/m) = (-1)^((m-1)/2)

m ≡ 3 (mod 4) だから
(-1/m) = -1

よって Πχ_p(-1) = 1 である。

546 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 21:41:23 ]
D < 0 の場合。

n > 0 で n は奇数のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/-m) である。

>>514 より χ_2(n) = (-1)^(n-1)/2

過去スレの895より
(n/-m) = (-1)^((-m-1)/2)((n-1)/2)(-m/n)

-m ≡ 1 (mod 4) だから
(n/-m) = (-m/n)

一方
(-m/n) = (-1/n)(m/n)

過去スレの896より
(-1/n) = (-1)^((n-1)/2)

よって
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/-m) = (m/n) = 1

547 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 22:19:50 ]
次に D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 2 (mod 8) の場合を考える。

m = D/4
m' = D/8 とおく。

D > 0 の場合。

n > 0 のとき。
このとき n は奇数である。

Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/m') である。

>>514 より
χ_2(n) = (-1)^(n^2 - 1)/8

m ≡ 2 (mod 8) だから m' ≡ 1 (mod 4) である。
よって過去スレの895より (n/m') = (m'/n) である。

よって
Πχ_p(n) = (-1)^(n^2 - 1)/8 (m'/n) である。

過去スレの895より897
(m/n) = (2/n)(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8 (m'/n)

一方 (m/n) = 1 だから
(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8

よって
Πχ_p(n) = 1 である。

548 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 22:27:55 ]
D > 0 で n = -1 のとき。

Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(-1) = χ_2(-1) (-1/m') である。

>>514 より
χ_2(-1) = (-1)^((-1)^2 - 1)/8 = 1

過去スレの896より
(-1/m') = (-1)^((m'-1)/2)

m ≡ 2 (mod 8) だから m' ≡ 1 (mod 4) である。
よって
(-1/m') = 1

以上から
Πχ_p(-1) = 1 である。

549 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 23:02:54 ]
次に D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 6 (mod 8) の場合を考える。

m = D/4
m' = D/8 とおく。

D > 0 の場合。

n > 0 のとき。
このとき n は奇数である。

Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/m') である。

>>514 より
χ_2(n) = (-1)^((n - 1)/2 + (n^2 - 1)/8)

m ≡ 6 (mod 8) だから m' ≡ 3 (mod 4) である。
よって過去スレの895より (n/m') = (-1)^((n - 1)/2) (m'/n) である。

よって
Πχ_p(n) = (-1)^(n^2 - 1)/8 (m'/n) である。

過去スレの897より
(m/n) = (2/n)(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8 (m'/n)

一方 (m/n) = 1 だから
(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8

よって
Πχ_p(n) = 1 である。



550 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 23:08:06 ]
D > 0 で n = -1 のとき。

Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(-1) = χ_2(-1) (-1/m') である。

>>514 より χ_2(-1) = (-1)^((n - 1)/2 + (n^2 - 1)/8) = -1

過去スレの896より
(-1/m') = (-1)^((m'-1)/2)

m ≡ 6 (mod 8) だから
m' ≡ 3 (mod 4)
よって
(-1/m') = -1

以上から
Πχ_p(-1) = 1 である。

551 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 23:25:26 ]
D < 0 のとき。
f は正定値だから n > 0 である。

Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/-m') である。

>>514 より
χ_2(n) = (-1)^((n - 1)/2 + (n^2 - 1)/8)

過去スレの895より
(n/-m') = (-1)^((-m'-1)/2)((n-1)/2)(-m'/n)

-m' ≡ 1 (mod 4) だから
(n/-m') = (-m'/n)

一方
(-m'/n) = (-1/n)(m'/n)

過去スレの896より
(-1/n) = (-1)^((n-1)/2)

よって
Πχ_p(n) = (-1)^(n^2 - 1)/8 (m'/n)

過去スレの897より
(m/n) = (2/n)(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8 (m'/n)

一方 (m/n) = 1 だから
(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8

よって
Πχ_p(n) = 1 である。

552 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 23:35:24 ]
D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 2 (mod 8) の場合で
D < 0 のときを述べていなかった。
f は正定値だから n > 0 である。

Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/-m') である。

>>514 より χ_2(n) = (-1)^((n^2 - 1)/8)

過去スレの895より
(n/-m') = (-1)^((-m'-1)/2)((n-1)/2)(-m'/n)

-m' ≡ 3 (mod 4) だから
(n/-m') = (-1)^((n-1)/2)(-m'/n)

一方 (-m'/n) = (-1/n)(m'/n)

過去スレの896より (-1/n) = (-1)^((n-1)/2)

よって
Πχ_p(n) = (-1)^((n^2 - 1)/8) (n/-m')
= (-1)^((n^2 - 1)/8 + (n-1)/2) (-m'/n)
= (-1)^((n^2 - 1)/8) (m'/n)

過去スレの897より
(m/n) = (2/n)(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8 (m'/n)

一方 (m/n) = 1 だから
(m'/n) = (-1)^(n^2 - 1)/8

よって
Πχ_p(n) = 1 である

553 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 06:57:17 ]
申し訳ないが >>514, >>515 は削除する。
従って、これ等に関係する箇所も削除する。
例えば >>521 など。

554 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 07:35:40 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。

p が D を割る奇素数のとき、有理整数の集合 Z から {±1} への
写像χ_p を χ_p(m) = (m/p) により定義する。
ここで (m/p) は Legendre の記号(過去スレ3の746)である。
D を割る奇素数の全体を p_1, p_2, . . . , p_r とする。

ψ_1, ψ_2 を >>511 で定義したものとする。

D を以下のように場合別けして、χ_p, ψ_1, ψ_2 を要素とする列を
割り当てる。

1) D ≡ 1 (mod 4) のとき、χ_(p_1), . . . , χ_(p_r)

2) D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 0 (mod 8) のとき
χ_(p_1), . . . , χ_(p_r), ψ_1, ψ_2

3) D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 1, 5 (mod 8) のとき
χ_(p_1), . . . , χ_(p_r)

4) D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 2 (mod 8) のとき
χ_(p_1), . . . , χ_(p_r), ψ_2

5) D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 3, 4, 7 (mod 8) のとき
χ_(p_1), . . . , χ_(p_r), ψ_1

6) D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 6 (mod 8) のとき
χ_(p_1), . . . , χ_(p_r), ψ_1ψ_2

これ等の列を判別式 D の種の指標系という。

555 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 10:14:50 ]
判別式 D の種の指標系(>>554)を Φ_1, . . . , Φ_μ とする。

f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。
ただし、D < 0 のときは f は正定値とする。

>>534 より f により固有に表現される数 m で D と素であるもの
が存在する。

>>505>>513 より各 Φ_1(m), . . . , Φ_μ(m) は m の取り方に
よらず一定である。
よって、これ等を Φ_1(f), . . . , Φ_μ(f) と書く。

g を f と同値な2次形式とすると g により表現される数全体は
f のそれと一致する。
従って Φ_1(f), . . . , Φ_μ(f) は f の属す類 C のみで決まる。
よって、これ等を Φ_1(C), . . . , Φ_μ(C) とも書く。

二つの類はこの列が一致するとき同じ種(genus)に属すという。
これは同値関係であり、この同値類を判別式 D の種と呼ぶ
(Gauss D.A. art.. 231)。

主類(>>523)の属す種を主種と呼ぶ。

556 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 11:54:59 ]
補題
D > 0 を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
このとき (D/a) = (D/b) である。
ここで (D/a) と (D/b) は Jacobi の記号(過去スレ4の890)である。

証明
過去スレの895より
(D/a) = (-1)^((D-1)/2)((a-1)/2)(a/D)
(D/b) = (-1)^((D-1)/2)((b-1)/2)(a/D)

D ≡ 1 (mod 4) だから (D-1)/2 ≡ 0 (mnod 2)
よって
(D/a) = (a/D)
(D/b) = (b/D)

a ≡ b (mod D) だから過去スレ4の891より
(a/D) = (b/D) である。
証明終

557 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 12:05:26 ]
補題
D < 0 を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
このとき (D/a) = (D/b) である。
ここで (D/a) と (D/b) は Jacobi の記号(過去スレ4の890)である。

補題
過去スレ4の892より (D/a) = (-1/a)(-D/a)

過去スレ4の896より (-1/a) = (-1)^(a-1)/2

過去スレ4の895より
(-D/a) = (-1)^((-D-1)/2)((a-1)/2)(a/D)

-D ≡ 3 (mod 4) だから
(-D/a) = (-1)^((a-1)/2)(a/D)

よって
(D/a) = (-1/a)(-D/a) = (a/D)

同様に
(D/b) = (-1/b)(-D/b) = (b/D)

a ≡ b (mod D) だから過去スレ4の891より
(a/D) = (b/D) である。

よって (D/a) = (D/b) である。
証明終

558 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 12:07:48 ]
>>557 を以下のように訂正する。

補題
D < 0 を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
このとき (D/a) = (D/b) である。
ここで (D/a) と (D/b) は Jacobi の記号(過去スレ4の890)である。

証明
過去スレ4の892より (D/a) = (-1/a)(-D/a)

過去スレ4の896より (-1/a) = (-1)^(a-1)/2

過去スレ4の895より
(-D/a) = (-1)^((-D-1)/2)((a-1)/2)(a/D)

-D ≡ 3 (mod 4) だから
(-D/a) = (-1)^((a-1)/2)(a/D)

よって
(D/a) = (-1/a)(-D/a) = (a/D)

同様に
(D/b) = (-1/b)(-D/b) = (b/D)

a ≡ b (mod D) だから過去スレ4の891より
(a/D) = (b/D) である。

よって (D/a) = (D/b) である。
証明終

559 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 12:41:57 ]
補題
D > 0 を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
D = (2^α)m と書ける。ここで α ≧ 2、m は正の奇数である。
α は偶数とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
このとき (D/a) = (D/b) である。
ここで (D/a) と (D/b) は Jacobi の記号(過去スレ4の890)である。

証明
α が偶数だから (D/a) = (m/a), (D/b) = (m/b)

過去スレ4の895より、
(m/a) = (-1)^((m-1)/2)((a-1)/2)(a/m)
(m/b) = (-1)^((m-1)/2)((b-1)/2)(b/m)

m ≡ 1 (mod 4) なら
(m/a) = (a/m), (m/b) = (b/m)

a ≡ b (mod D) だから a ≡ b (mod m)
よって (a/m) = (b/m) 即ち (m/a) = (m/b)

m ≡ 3 (mod 4) なら
(m/a) = (-1)^((a-1)/2)(a/m)
(m/b) = (-1)^((b-1)/2)(b/m)

D ≡ 0 (mod 4) で a ≡ b (mod D) だから a ≡ b (mod 4)
よって (-1)^((a-1)/2) = (-1)^((b-1)/2)

a ≡ b (mod D) だから a ≡ b (mod m)
よって (a/m) = (b/m) 即ち (m/a) = (m/b)
証明終



560 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 12:48:51 ]
補題
D > 0 を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
D = (2^α)m と書ける。ここで α ≧ 2、m は正の奇数である。
α は奇数とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
このとき (D/a) = (D/b) である。
ここで (D/a) と (D/b) は Jacobi の記号(過去スレ4の890)である。

証明
α は奇数だから (D/a) = (2/a)(m/a), (D/b) = (2/b)(m/b)
過去スレ4の895より、
(2/a) = (-1)^((a^2 - 1)/8)
(2/b) = (-1)^((b^2 - 1)/8)
a ≡ b (mod D) だから a ≡ b (mod 8)
よって (2/a) = (2/b)、よって (m/a) = (m/b) を示せばよい。

過去スレ4の895より、
(m/a) = (-1)^((m-1)/2)((a-1)/2)(a/m)
(m/b) = (-1)^((m-1)/2)((b-1)/2)(b/m)

m ≡ 1 (mod 4) なら (m/a) = (a/m), (m/b) = (b/m)
a ≡ b (mod D) だから a ≡ b (mod m)
よって (a/m) = (b/m) 即ち (m/a) = (m/b)

m ≡ 3 (mod 4) なら
(m/a) = (-1)^((a-1)/2)(a/m)
(m/b) = (-1)^((b-1)/2)(b/m)

a ≡ b (mod 4) だから (-1)^((a-1)/2) = (-1)^((b-1)/2)
a ≡ b (mod D) だから a ≡ b (mod m)
よって (a/m) = (b/m) 即ち (m/a) = (m/b)
証明終

561 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 12:54:52 ]
補題
D < 0 を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
このとき (D/a) = (D/b) である。
ここで (D/a) と (D/b) は Jacobi の記号(過去スレ4の890)である。

証明
D = -(2^α)m と書ける。ここで α ≧ 2、m は正の奇数である。

(D/a) = (-1/a)(-D/a)
(D/b) = (-1/b)(-D/b)
である。

-D ≡ 0 (mod 4) だから >>559>>560 より
(-D/a) = (-D/b) である。
よって
(-1/a) = (-1/b) を示せばよい。

過去スレ4の896より、
(-1/a) = (-1)^((a-1)/2)
(-1/b) = (-1)^((b-1)/2)

a ≡ b (mod 4) だから
(-1/a) = (-1/b) である。
証明終

562 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 12:57:55 ]
>>556, >>558, >>559, >>560, >>561 をまとめると次の命題が得られる。

命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
a と b を正の奇数で a ≡ b (mod D) とする。
このとき (D/a) = (D/b) である。

563 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 13:32:19 ]
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。

(Z/DZ)^* の任意の類 C に対して正の奇数 m を適当にとれば
C = [m] と書ける。

証明
D ≡ 0 (mod 4) ならこれは明らかである。

よって D ≡ 1 (mod 4) とする。

(Z/DZ)^* の任意の類 C は [a] と書ける。
ここで a > 0 は D と素である。

a が奇数なら m = a とすればよい。

a が偶数なら m = a + nD とすればよい。
ここで n は奇数で a + nD > 0 となる任意の有理整数である。
証明終

564 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 13:39:26 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。

(Z/DZ)^* から {±1} へのアーベル群としての準同型 χ を
以下のように定義する。

>>563 より (Z/DZ)^* の任意の類 C の代表として正の奇数 m が取れる。
χ(C) = (D/m) とする。
>>562 より χ(C) は m の取り方によらない。
これが アーベル群の準同型であることは Jacobi 記号の性質
(過去スレ4の892)から明らかである。

565 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 13:48:37 ]
>>556, >>558, >>559, >>560, >>561, >>562 において
a, b はそれぞれ D と素であることを仮定している。

566 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 14:21:58 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。

D > 0 のとき χ([-1]) = 1
D < 0 のとき χ([-1]) = -1

証明
1) D > 0 で D ≡ 0 (mod 4) とする。

χ([-1]) = χ([D-1]) = (D/D - 1) = (D - 1 + 1/D - 1)
= (1/D - 1) = 1

2) D > 0 で D ≡ 1 (mod 4) とする。
χ([-1]) = χ([2D-1]) = (D/2D - 1) = (2D - 1/D) = (-1/D) = 1

3) D < 0 で D ≡ 0 (mod 4) とする。

-D - 1 ≡ -1 (mod 4) だから
χ([-1]) = χ([-D-1]) = (D/-D - 1) = (-(-D - 1) - 1/-D - 1)
= (-1/-D - 1) = -1

4) D < 0 で D ≡ 1 (mod 4) とする。

-2D - 1 ≡ -1 (mod 4) だから
χ([-1]) = χ([-2D-1]) = (D/-2D - 1) = (-1/-2D - 1)(-D/-2D - 1)
= (-2D - 1/-D) = (-1/-D) =-1
証明終

567 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 14:33:39 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。

D ≡ 1 (mod 8) のとき χ([2]) = 1
D ≡ 5 (mod 8) のとき χ([2]) = -1

証明
1) D > 0 のとき。

χ([2]) = χ([D + 2]) = (D/D + 2) = (D + 2/D)
= (2/D) = (-1)^(D^2 - 1)/8

よって
D ≡ 1 (mod 8) のとき χ([2]) = 1
D ≡ 5 (mod 8) のとき χ([2]) = -1

2) D < 0 のとき。
χ([2]) = χ([-D + 2]) = (D/-D + 2) = (-1/-D + 2)(-D/-D + 2)
= (-D/-D + 2) = (-D + 2/-D) = (2/-D) = (-1)^(D^2 - 1)/8

よって
D ≡ 1 (mod 8) のとき χ([2]) = 1
D ≡ 5 (mod 8) のとき χ([2]) = -1
証明終

568 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 15:24:14 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
m を D と素な奇数とする。

m が判別式 D のある原始的2次形式により固有に表現される
(過去スレ4の701)ためには D が m を法として平方剰余になることが
必要十分である。

証明
m が判別式 D のある原始的2次形式により固有に表現されるなら
過去スレ4の717より D は m を法として平方剰余である。

逆に D ≡ b^2 (mod m) となる b があるとする。

m は奇数だから b が偶数なら b + m は奇数であり、
b が奇数なら b + m は偶数である。
よって D と b は偶奇が一致すると仮定してよい。
このとき D ≡ b^2 (mod 4m) となる。
b^2 - D = 4mc とする。

f(x, y) = mx^2 + bxy + cy^2 は判別式 D の2次形式で、
gcd(m, D) = 1 だから f は原始的である。
m = f(1, 0) だから m は f による固有に表現される。
証明終

569 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 15:45:43 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。

D を割らない奇素数 p に対して χ([p]) = 1 となるためには
p が判別式 D のある原始的2次形式により固有に表現されることが
必要十分である。

証明
χ の定義から χ([p]) = (D/p) である。
よって >>568 より明らかである。
証明終



570 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 21:08:35 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。

m を D と素な有理整数で、判別式 D の原始的2次形式 f により
表現されるとする。ここで表現は必ずしも固有とは限らない。
さらに、D < 0 のときは f は正定値とする。

ことき χ([m]) = 1 である。

証明
f = ax^2 + bxy + cy^2 とする。
m は f で表現されるから m = as^2 + bst + ct^2 となる有理整数
s, t がある。d = gcd(s, t) とおくと、m = (d^2)n となる n があり
n は f により固有に表現される。
χ([m]) = χ([d])^2 χ([n]) = χ([n]) である。
よって m は初めから f により固有に表現されると仮定してよい。

よって過去スレ4の717より D ≡ b^2 (mod 4m) となる有理整数 b が
存在する。

1) D ≡ 0 (mod 4) で m > 0 のとき。

m は D と素だから m は奇数である。
D ≡ b^2 (mod 4m) となる b があるから
χ([m]) = (D/m) = (b^2/m) = (b/m)^2 = 1

(続く)

571 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 21:14:59 ]
2) D ≡ 0 (mod 4) で m < 0 のとき。
D < 0 なら、仮定より f は正定値だから m < 0 とはならない。
よって D > 0 である。

m は D と素だから m は奇数である。
D ≡ b^2 (mod 4m) より
D ≡ b^2 (mod -m) でもある。
よって χ([-m]) = (D/-m) = (b^2/-m) = (b/-m)^2 = 1

D > 0 だから >>566 より χ([-1]) = 1 である。
よって χ([m]) = χ([-1])χ([-m]) = χ([-1]) = 1

3) D ≡ 1 (mod 4) で m > 0 のとき。
m が奇数なら D ≡ b^2 (mod 4m) より
χ([m]) = (D/m) = (b^2/m) = (b/m)^2 = 1

m が偶数なら m = (2^α)n, α ≧ 1, n ≧ 1 は奇数と書ける。
D ≡ b^2 (mod 4m) より
D ≡ b^2 (mod n) である。
よって χ(n) = (D/n) = (b^2/n) = (b/n)^2 = 1

よって αが偶数なら
χ([m]) = χ(2^α) χ(n) = χ(n) = 1

αが奇数なら
χ([m]) = χ(2) χ(n) = χ(2)

D ≡ b^2 (mod 4(2^α)n) だから D ≡ b^2 (mod 8)
よって D ≡ 1 (mod 8) である。
>>567 より χ(2) = 1 である。
よって χ([m]) = 1 である。
(続く)

572 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/01(日) 21:17:23 ]
4) D ≡ 1 (mod 4) で m < 0 のとき。
D < 0 なら、仮定より f は正定値だから m < 0 とはならない。
よって D > 0 である。

m が奇数なら
D ≡ b^2 (mod 4m) より
χ([m]) = χ([-1])χ([-m]) = χ([-1]) = 1

m が偶数なら m = -(2^α)n, α ≧ 1, n ≧ 1 は奇数と書ける。
αが偶数なら
χ([m]) = χ([-1])χ(2^α)χ([n]) = χ([-1]) = 1

αが奇数なら
χ([m]) = χ([-1])χ(2)χ([n]) = χ(2)

D ≡ b^2 (mod 4(2^α)n) だから D ≡ b^2 (mod 8)
よって D ≡ 1 (mod 8) である。
>>567 より χ(2) = 1 である。
よって χ([m]) = 1 である。
証明終

573 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 00:09:23 ]
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
f = x^2 - (D/4)y^2 を判別式 D の主形式(>>523)とする。
m と n が f により表現されるなら mn もf により表現される。

証明
m = u^2 - (D/4)v^2 となる有理整数 u, v がある。

>>500 より
α= u + v(√D)/2 とおく
N(α) = (u + v(√D)/2)(u - v(√D)/2) = u^2 - (D/4)v^2 = m

同様に n = z^2 - (D/4)w^2 となる有理整数 z, w がある。
β= z + w(√D)/2 とおく
N(β) = (z + w(√D)/2)(z - w(√D)/2) = z^2 - (D/4)w^2 = n

nm = N(α)N(β) = N(αβ)
である。

αβ = (u + v(√D)/2)(z + w(√D)/2)
= uz + vwD/4 + (uw + vz)(√D)/2

よって
N(αβ) = (uz + vwD/4)^2 - (D/4)(uw + vz)^2

よって nm は f により表現される。
証明終

574 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:10:01 ]
45

575 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:11:00 ]
44

576 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:12:00 ]
43

577 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:13:00 ]
42

578 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:14:01 ]
41

579 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:15:00 ]
40



580 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 07:48:43 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
f を判別式 D の主形式(>>523)とする。

即ち
D ≡ 0 (mod 4) のとき f = x^2 - (D/4)y^2
D ≡ 1 (mod 4) のとき f = x^2 + xy + ((1 - D)/4)D

R を判別式 D 整環とする。

f で表現される有理整数の全体は { N(θ) ; θ ∈ R } と一致する。

証明

D ≡ 0 (mod 4) のとき b = 0
D ≡ 1 (mod 4) のとき b = 1
とおく。

>>242 より f には R = [1, (-b + √D)/2] が対応する。

α = 1
β = (-b + √D)/2 とおく。

>>248 より
f(x, y) = N(xα - yβ)
証明終

581 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 07:53:20 ]
>>580 より >>573 が直ちに得られる。
さらに D ≡ 1 (mod 4) の場合も証明される。

補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
f を判別式 D の主形式(>>523)とする。
m と n が f により表現されるなら mn もf により表現される。

証明
>>580 より明らかである。

582 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 08:02:54 ]
>>580
>>R を判別式 D 整環とする。

R を判別式 D の整環とする。

583 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:15:13 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。

H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。

>>581 より H は (Z/DZ)^* の部分群である。
さらに >>570 より H は Ker(χ) に含まれる。

584 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:21:10 ]
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。
さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。

集合 { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される }
は Ker(χ)/H のある剰余類に含まれる。

証明
>>534 より f により固有に表現される数 n で D と素であるもの
が存在する。

過去スレ4の716より f と同値な形式 g = (n, l, k) がある。
f と g がそれぞれ表現する数の全体は一致するから、
f の代わりに g を使ってもよい。
よって初めから、a は D と素であると仮定してよい。

m を D と素な有理整数で、f により表現されるとする。
よって m = f(u, v) となる有理整数 u, v がある。
α = au + (b + √D)v/2 とおく。

N(α) = (au + (b + √D)v/2)(au + (b - √D)v/2)
= a^2u^2 + auv(b - √D)/2 + auv(b + √D)/2) + (4acv^2)/4
= a^2u^2 + abuv + acv^2
= am

α は判別式 D の整環の元である。
従って >>580 より [a][m] ∈ H
a は D と素であると仮定したから >>570 より [a] ∈ Ker(χ)
[m] ∈ [a]^(-1)H
証明終

585 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:39:27 ]
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。
さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。
H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。
集合 S = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される }
は Ker(χ)/H のある剰余類に一致する。

証明
>>584 より S ⊂ [a]^(-1)H
よって逆の包含関係を証明すればよい。
>>584 の証明と同様の理由により a は D と素であると仮定してよい。
[m] ∈ [a]^(-1)H とする。
[a][m] ∈ H だから
am ≡ u^2 - (D/4)v^2 (mod D)
となる有理整数 u, v がある。

4af(x, y) = (2ax + by)^2 - Dy^2
D ≡ 0 (mod 4) だから D = b^2 - 4ac より b は偶数である。
よって af(x, y) = (ax + (b/2)y)^2 - (D/4)y^2

w = v
u ≡ az + (b/2)w (mod D)
を満たす有理整数 z, w を取る。
a は D と素だから、このような z, w は存在する。
af(z, w) ≡ u^2 - (D/4)v^2 (mod D)
am ≡ af(z, w) (mod D)
よって m ≡ f(z, w) (mod D)
よって [a]^(-1)H ⊂ S である。
証明終

586 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:51:59 ]
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。
さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。
H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。
集合 S = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される }
は Ker(χ)/H のある剰余類に一致する。

証明
>>584 より S ⊂ [a]^(-1)H
よって逆の包含関係を証明すればよい。
>>584 の証明と同様の理由により a は D と素であると仮定してよい。
[m] ∈ [a]^(-1)H とする。

[a][m] ∈ H だから
am ≡ u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2 (mod D)
となる有理整数 u, v がある。

4(u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2) ≡ (2u + v)^2 (mod D)
よって
4am ≡ (2u + v)^2 (mod D)
一方
4af(x, y) = (2ax + by)^2 - Dy^2

2u + v ≡ 2az + bw (mod D)
を満たす z, w を取る(例えば w = 1 として z を求めればよい)。

4af(z, w) ≡ 4am (mod D)
f(z, w) ≡ m (mod D)
証明終

587 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 11:23:04 ]
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。

G = (Z/DZ)^* とおくと H = G^2 である。

証明

[m] ∈ H とする。
m = u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2 となる有理整数 u, v がある。

4(u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2) ≡ (2u + v)^2 (mod D)
よって
[4m] ∈ G^2 である。
4 は D と素だから [m] ∈ G^2 である。
よって H ⊂ G^2 である。

逆に z を D と素な有理整数とすると、
z^2 は主形式 x^2 + xy + (1 - D)/4)y^2 により表現される
(x = z, y = 0 とおけばよい)。
よって G^2 ⊂ H である。
証明終






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