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代数的整数論 005



1 名前:132人目の素数さん [2007/03/16(金) 07:45:20 ]
Kummer ◆g2BU0D6YN2氏が代数的整数論を語るスレです。

前スレ
science6.2ch.net/test/read.cgi/math/1164286624/

445 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/06(水) 22:28:02 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
(a, b, c) を判別式 D の2次形式とする。
ここで σ = (p, q)/(r, s) ∈ GL_2(Z) で det(σ) = ps - qr = -1
とし、(a, b, c)σ = (a, b, c) とする。

>>443 より s = -p である。
よって p^2 + qr = 1 である。

今度は r ≠ 0 の場合を考える。

τ = (u, v)/(w, z) ∈ SL_2(Z) を適当にとると

(a, b, c)τρ = (a, b, c)τ
τρτ^(-1) = σ

となる ρ ∈ GL_2(Z) で
det(ρ) = -1 で ρ = (α、β)/(0, -α) の形となることを
証明しよう。

τρτ^(-1) = σ より ρ = τ^(-1)στ

τ^(-1) = (z, -v)/(-w, u)
σ = (p, q)/(r, -p)
だから
τ^(-1)σ = (zp - vr, zq + vp)/(-wp + ur, -wq - up)

これと
ρ = τ^(-1)στ の (2, 1)-成分が 0 より
-uwp + u^2 r - w^2q - uwp = u^2 r - 2uwp - w^2q = 0

446 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/07(木) 09:04:21 ]
>>445 の u^2 r - 2uwp - w^2q = 0 の両辺に r を掛けて
u^2 r^2 - 2uwpr - w^2qr = 0

p^2 + qr = 1 だから

u^2 r^2 - 2uwpr - w^2(1 - p^2) = 0

よって
u^2 r^2 - 2uwpr + w^2p^2 - w^2 = 0

よって
(ur - wp)^2 - w^2 = 0

両辺を w^2 で割って
((u/w)r - p)^2 - 1 = 0

よって
(u/w)r - p = ±1

よって
u/w = (p ± 1)/r

u/w = (p ± 1)/r を満たす u, w で gcd(u, w) = 1 となるものをとる。
gcd(u, w) = 1 だから uz - vw = 1 となる z, v が存在する。
τ = (u, v)/(w, z) が求めるものである。

447 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/07(木) 10:33:44 ]
>>445 により、
(a, b, c)σ = (a, b, c) となる σ ∈ GL_2(Z) で det(σ) = -1
となるものがあれば、(a, b, c) は両面形式と同値になる。

448 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/07(木) 11:11:28 ]
>>447 を補足する。

(a, b, c)σ = (a, b, c) となる σ ∈ GL_2(Z) で det(σ) = -1
となるものがあれば、
>>445 により、τ = (u, v)/(w, z) ∈ SL_2(Z) を適当にとると
(a, b, c)τρ = (a, b, c)τ となる。
ここで ρ = (α、β)/(0, δ) ∈ GL_2(Z) で det(ρ) = -1 である。

>>444 より (a, b, c)τ は両面形式である。

449 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/07(木) 22:17:39 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。
判別式 D の2次形式の集合を F(D) と書いた(>>184)。

F(D) を Γ = SL_2(Z) の作用(>>184)で類別した集合を F(D)/Γ と書く。

f = (a, b, c) ∈ F(D) として f の属す F(D)/Γ の類を C とする。

τ = (1, 0)/(0, -1) とおく。
det(τ) = -1 である。
(a, b. c)τ = (a, -b, c) である(>>296)。

τ^2 = 1 だから τ^(-1) = τ である。

(a, -b, c) が C に属すとする。
これは fσ = fτ となる σ ∈ SL_2(Z) が存在することを意味する。
よって fστ = f である。
det(στ) = -1 だから >>447, >>448 より f は両面形式 g と
同値になる。即ち C は両面形式 g を含む。

逆に F(D)/Γ の類 E がある両面形式 (k, l, m) を含むとする。
l ≡ 0 (mod k) だから l = kn となる有理整数 n がある。

S = (1, 1)/(0, 1) とおけば、S^n = (1, n)/(0, 1)
τS^n = (1, n)/(0, -1)

従って、>>442 より (k, l, m)τS^n = (k, l, m) である。
よって (k, l, m)τ = (k, l, m)S^(-n) となる。
det(S^(-n)) = 1 だから (k, l, m)S^(-n) 従って (k, l, m)τ は
E に含まれる。

450 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/07(木) 22:19:49 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。

F(D)/Γ の類 C が両面形式を含むとき C を両面類という。

451 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/07(木) 22:55:14 ]
命題
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。
F(D)/Γ の類 C が両面類であるためには、C の任意の元 (a, b, c) に
対して (a, -b, c) が C に含まれることが必要十分である。

証明
C の任意の元 (a, b, c) に対して (a, -b, c) が C に含まれれば、
>>449 より C は両面類である。

逆に C が両面類であるとする。
τ = (1, 0)/(0, -1) とおく。
C はある両面形式 f を含むから、>>449 より fτ ∈ C である。

g を C の任意の元とする。
このとき gτ が C に含まれることを示せばよい。

f と g は C の元だから fσ = g となる σ ∈ SL_2(Z) がある。
同様に fτ と g は C の元だから fτρ= g となる ρ ∈ SL_2(Z)
がある。
fσ = g より f = gσ^(-1) だから
fτρ= g より gσ^(-1)τρ = g である。

よって
gσ^(-1)τρτ = gτ

ここで κ = σ^(-1)τρτ とおくと
gκ = gτ

det(κ) = 1 だから gκ 従って gτ は C に含まれる。
証明終

452 名前:132人目の素数さん [2007/06/08(金) 05:32:04 BE:810288948-2BP(1000)]
このすれはノートか

453 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/08(金) 09:02:21 ]
このスレの内容についてコメントなり質問をしてください。
わからないところがあったら説明します。

内容に関係ないレスは原則として返事をしないのであしからず。



454 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/08(金) 09:10:43 ]
スレの目標と言うか今後のロードマップみたいなものは
どこかに書き込まれてまつか。
それと使用予定の参考文献とか。

455 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/08(金) 22:07:34 ]
>>454

基本的な方針は代数的整数論を出来る限り歴史的順序に従って述べようと
いうことです。
ただし、実際の歴史と同じように述べてもあまり意味はないし、
不可能です。
そこで、適宜現代的視点を取り入れていこうと思います。
大げさに言うと、古典と現代の融合を狙っています。

この方針と関係しますが、構成的方法の重視というのもあります。
つまり計算アルゴリズムを常に意識していこうと思っています。

今後の予定としては、2元2次形式論の初等的な部分を終ったら2次体の
類数公式をやる予定です。

次に、Hilbert の Bericht の内容を現代的な方法で扱いたい。
ここで種々の相互法則が出てくるでしょう。

類体論の成立過程を高次べき剰余の相互法則とからめてやりたいというのが
基本にあります。

それから類体論の成立過程で重要な役割をしているのが虚数乗法論です。
従って、これもやりたいと思ってます。

456 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/08(金) 22:09:05 ]
>>454 過去スレ3より
以下、今までに参考にした、またはこれから参考にする予定の本や論文を挙げる(全部ではない)。
Bourbakiの位相、代数、位相ベクトル空間、積分、可換代数
Weilの位相群上の積分とその応用
Hewitt-Rossの位相群上の調和解析
van der Weardenの代数学
秋月・鈴木の高等代数学 II
Artin, et al の Rings with minimum conditon
Cartan-EilenbergのHomological Algebra
Zariski-Samuelの可換代数
Serre の Local Algebra
Edwards の Fermat's Last Theorem
Gaussの数論考究(英訳)
Dirichletの整数論講義(和訳)
Hilbertの Bericht(英訳)
Heckeの代数的整数論講義(英訳)
高木の代数学、初等整数論、代数的整数論
高木の類体論の論文(1920)その他
Artinの一般相互法則に関する論文(1926)その他
Hasseの Bericht
Hasseの類体論に関するいくつかの論文
Herbrandの代数的整数論に関する2,3の論文
Chevalleyの類体論に関する2,3の論文。
Deuringの Algebren
Artinの Algebraic Numbers and Algebraic Functions
Artin-Tateの Class Field Theory
Serreの Local Fields
岩沢の 局所類体論
Cassels & Frohlich
Weilの Basic Number Theory
Langの Algebraic Number Theory
Neukirchの代数的整数論

457 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/08(金) 22:13:35 ]
>>454
参考ないし参考予定の文献は過去スレ3の673に書いてあります。
しかし、あれから半年以上たっているので新たに参考にしたものも
あります。

Zagier の数論入門(岩波)

Buell の Binary quadratic forms

Cohen の A course in computational algebraic number theory

Cox の Primes of the Form x2 + ny2: Fermat, Class Field Theory,
and Complex Multiplication

などです。

これ等は、過去スレ4とこのスレで参考とした箇所に書いてあります。
基本的に、参考にした文献は随時書いていきます。

458 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/08(金) 22:33:46 ]
命題
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。
F(D)/Γ の類 C が両面類(>>450(なら、C の任意の2元
(同じであってもよい) f, g に対して fρ = g となる ρ ∈ GL_2(Z) で
det(ρ) = -1 となるものが存在する。

証明
τ = (1, 0)/(0, -1) とおく。
>>449>>451 より gτ は C に含まれる。
よって fσ = gτ となる σ ∈ SL_2(Z) がある。
τ^2 = 1 だから fστ = g である。
ρ = στ が求めるものである。
証明終

459 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/09(土) 00:31:11 ]
参考文献を追加します。

Serre の A course in arithmetic
Ireland-Rosen の A classical introduction to modern number theory
Lemmermeyer の Reciprocity laws
Samuel 数の代数的理論
Marcus Number fields
Frohlich-Taylor の Algebraic number theory
Cassels の Local fields
Hasse の Number theory
Gras の Class field theory
Koch の Algebraic number theory
Cohen の Advanced topics in computational number theory
Sliverman の The arithmetic of elliptic curves
Lang の Elliptic functions
Lang の Complex multiplication
Weber の Algebra III
Shimura の Introduction to arithmetic theory of automorphic functions

460 名前:454 mailto:sage [2007/06/09(土) 11:01:32 ]
ご丁寧にありがとうございます。
自分にはまだまだ敷居が高いのですが、
提示していただいた参考文献に何とか挑戦してみようかと思います。

横から失礼致しました。

461 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 13:11:54 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。

判別式 D の2次形式の集合を F(D) と書いた(>>184)。

判別式 D の原始的2次形式の集合を F_0(D) と書いた(>>220)。

D < 0 のときは、判別式 D の正定値(過去スレ293)な2次形式の集合を
F+(D) と書く。
さらに、判別式 D の正定値かつ原始的な2次形式の集合を (F_0)+(D) と
書く。

F(D) を Γ = SL_2(Z) の作用(>>184)で類別した集合を F(D)/Γ と書く。
F_0(D)/Γ, F+(D)/Γ, (F_0)+(D)/Γ も同様に定義する。

462 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 21:47:21 ]
D < 0 のとき F(D)/Γの構造を調べる。

f = (a, b, c) と g = (k, l, m) が F(D)/Γ の同じ類に属すとする。
fσ = g となる σ = (p, q)/(r, s) ∈ SL_2(Z) がある。

過去スレ4の280より
k = ap^2 + bpr + cr^2
l = 2apq + b(ps + qr) + 2crs
m = aq^2 + bqs + cs^2

ak = a(ap^2 + bpr + cr^2) = (ap + (b/2)r)^2 + acr^2 - (b^2)(r^2)/4
= (ap + (b/2)r)^2 + r^2(4ac - b^2)/4
= (ap + (b/2)r)^2 + r^2|D|/4 > 0

よって a と k は同符号である。
よって F(D)/Γ の各類の元はすべて正定値またはすべて負定値
(過去スレ293)である。

463 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 21:52:34 ]
f = (a, b, c) が判別式 D の正定値な2次形式であれば、
-f = (-a, -b, -c) は判別式 D の負定値(過去スレの293)な
2次形式である。

g = (k, l, m) が判別式 D の次形式で f と同値なら、
即ち fσ = g となる σ ∈ SL_2(Z) があれば、
過去スレ4の280より
k = ap^2 + bpr + cr^2
l = 2apq + b(ps + qr) + 2crs
m = aq^2 + bqs + cs^2

よって
-k = -ap^2 - bpr - cr^2
-l = -2apq - b(ps + qr) - 2crs
-m = -aq^2 - bqs - cs^2

よって
(-a, -b, -c)σ = (-k, -l, -m) である。

逆に (-a, -b, -c) と (-k, -l, -m) が同値なら、
(a, b, c) と (k, l, m) も同値になる。

以上から、判別式 D の負定値な2次形式の集合を F-(D) と書けば、
F(D) = F+(D) ∪ F-(D)
F(D)/Γ = (F+(D)/Γ) ∪ (F-(D)/Γ)
であり
F+(D)/Γ と F-(D)/Γ は集合として同型である。
よって |F(D)/Γ| = 2|F+(D)/Γ|



464 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 21:57:25 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。
f = (a, b, c) を判別式 D の2次形式とする。
gcd(a, b, c) を記号の濫用だが gcd(f) とも書くことにする。

g = (k, l, m) が判別式 D の2次形式で f と同値なら、
過去スレの282より gcd(f) = gcd(g) である。

よって C が F(D)/Γ の類のとき C の各元の gcd は同じである。
これを gcd(C) と書くことにする。
よって F(D)/Γ の各類は同じ gcd を持つものをひとつのグループと
することにより、いくつかのにグループに分類出来る。
各グループを判別式 D のオーダー(order)と呼ぶ(Gauss D.A. art. 226)。
定義から各オーダーに属す類の gcd は同じである。
これをそのオーダーの gcd と呼ぶ。
定義から gcd が1のオーダーは F_0(D)/Γである。

因みにオーダーという用語は生物分類学における「目(もく)」(order)から
来たものと思われる。

F(D)/Γ の各類は英語で class というが、これは生物分類学における
「網(こう)」にあたる。

465 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 22:05:27 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。
判別式 D の整環(過去スレ4の418,421,424)を O(D) と書く。
O(D) の導手(過去スレ4の423)を f(D) と書く。

2次体 Q(√D) の判別式を d とする。O(d) は Q(√D) の主整環である。
1, ω を O(d) の標準基とすると、O(D) = [1, f(D)ω] である。
D = (f(D))^2 d である(過去スレ4の425)。

(a, b, c) を判別式 D の2次形式とする。
g = gcd(a, b, c) とする。

a = ga'
b = gb'
c = gc'

とすれば (a', b', c') は原始的(過去スレ4の279)な2次形式である。
その判別式を D' とすれば
D = (g^2)((b')^2 - 4a'c') = (g^2)D'

D' = (f(D'))^2 d だから
(f(D))^2 d = (g^2)(f(D'))^2 d
よって
(f(D))^2 = (g^2)(f(D'))^2
よって
f(D) = gf(D')

よって
O(D) = [1, f(D)ω] ⊂ O(D') = [1, f(D')ω] ⊂ O(d) = [1, ω]
よって
[O(D') : O(D)] = g である。
ここで [O(D') : O(D)] はアーベル群 O(D')/O(D) の位数を表す。

466 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 22:19:16 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。
f = (a, b, c) と g = (k, l, m) を判別式 D の2次形式とする。
e = gcd(a, b, c) = gcd(k, l, m) とする。

a = ea'
b = eb'
c = ec'

k = ek'
l = el'
m = em'

とすれば (a', b', c') と (k', l', m') は原始的な2次形式である。

f = (a, b, c) と g = (k, l, m) が F(D)/Γ の同じ類に属すとする。
fσ = g となる σ = (p, q)/(r, s) ∈ SL_2(Z) がある。

過去スレ4の280より
k = ap^2 + bpr + cr^2
l = 2apq + b(ps + qr) + 2crs
m = aq^2 + bqs + cs^2

これから
(a', b', c')σ = (k', l', m') となる。

467 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 22:32:12 ]
逆に2次形式 (a', b', c') と (k', l', m') が同値なら、
任意の有理整数 e ≠ 0 に対して
a = ea'
b = eb'
c = ec'

k = ek'
l = el'
m = em'

とおくと、(a, b, c) と (k, l, m) は同値である。
よって >>465>>466 より gcd が e の F(D)/Γ の類と
F_0(D')/Γ の類は1対1に対応する。
ここで D' = D/e^2 である。

すなわち判別式 D の gcd が e のオーダー(>>464)と F_0(D')/Γ は
集合として同型である。

468 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 22:57:24 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。
判別式 D の整環を O(D) と書き、O(D) の導手を f(D) と書いた(>>465)。
2次体 Q(√D) の判別式を d とすると D = (f(D))^2 d である。
f(D) の任意の約数 e > 0 に対して D' = (f(D)/e)^2 d とおくと、
D' は導手 f(D)/e の整環 O(D') の判別式である。

従って、>>465>>467 より

|F(D)/Γ| = Σ |F_0(D')/Γ|

ここで D' = (f(D)/e)^2 d であり、e は f(D) の約数 e > 0 全体を
動く。

469 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/13(水) 23:12:18 ]
>>468 より D のオーダー(>>464)と O(D) ⊂ O(D') となる
2次体 Q(√D) の整環 O(D') とは1対1に対応する。

これが整環を英語で order (ドイツ語で ordnung)と呼ぶ理由である。
Grauert によると Cartan が解析的連接層を O と書いたのは
これに遠因があるらしい。

470 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/17(日) 04:10:00 ]
49

471 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/17(日) 04:11:00 ]
48

472 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/17(日) 04:12:00 ]
47

473 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/17(日) 04:13:00 ]
46



474 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/17(日) 04:14:00 ]
45

475 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/17(日) 04:15:00 ]
44

476 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/18(月) 04:10:00 ]
43

477 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/18(月) 04:11:01 ]
42

478 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/18(月) 04:12:00 ]
41

479 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/18(月) 04:13:00 ]
40

480 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/18(月) 04:14:00 ]
39

481 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/18(月) 04:15:00 ]
38

482 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/19(火) 04:10:00 ]
39

483 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/19(火) 04:11:00 ]
38



484 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/19(火) 04:12:00 ]
37

485 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/19(火) 04:13:00 ]
36

486 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/19(火) 04:14:00 ]
35

487 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/19(火) 04:15:00 ]
34

488 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/21(木) 04:10:00 ]
33

489 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/21(木) 04:11:00 ]
32

490 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/21(木) 04:12:00 ]
31

491 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/21(木) 04:13:00 ]
30

492 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/21(木) 04:14:00 ]
29

493 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/21(木) 04:15:00 ]
28



494 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/23(土) 04:09:59 ]
27

495 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/23(土) 04:11:03 ]
26

496 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/23(土) 04:12:00 ]
25

497 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/23(土) 04:13:00 ]
24

498 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/23(土) 04:14:00 ]
25

499 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/23(土) 04:15:00 ]
24

500 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/24(日) 15:52:55 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。

ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の2次形式とする。
m を ax^2 + bxy + cy^2 で表現される有理整数とする
(過去スレ4の701)。

即ち不定方程 m = ax^2 + bxy + cy^2
に有理整数解 (u, v) があるとする。

α= au + (b + √D)v/2 とおく。

N(α) = (au + (b + √D)v/2)(au + (b - √D)v/2) =
a^2u^2 + au(b - √D)v/2 + au(b + √D)v/2) + (4acv^2)/4
= a^2u^2 + aub + acv^2
= am

一方
α = au + (b + √D)v/2 = au + (b - D + D + √D)v/2
= au + (b - D)/2 + (D + √D)v/2

判別式 D の整環を R とすると、
R = [1, (D + √D)/2] である(過去スレ4の585)。

一方
D = b^2 -4ac だから b^2 ≡ D (mod 4)
よって b が偶数のときは 0 ≡ D (mod 4) となって D も偶数であり、
b が奇数のときは 1 ≡ D (mod 4) となって D も奇数である。
よって (b - D)/2 は有理整数である。

よって α = au + (b - D)/2 + (D + √D)v/2 は R の元である。

501 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/24(日) 16:36:35 ]
>>500 はこれから説明しようとすることと直接関係がなかった。
従って、ひとまず忘れてください。
ただし、後で参照するかもしれない。

502 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/24(日) 16:49:36 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。

ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の2次形式とする。
k を ax^2 + bxy + cy^2 で表現される有理整数とする
(過去スレ4の701)。

即ち不定方程 m = ax^2 + bxy + cy^2
に有理整数解 (p, r) があるとする。

m' を ax^2 + bxy + cy^2 で表現される有理整数とする
即ち不定方程 m' = ax^2 + bxy + cy^2
に有理整数解 (q, s) があるとする。

ax^2 + bxy + cy^2 に
一次変換
x = pu + qv
y = ru + sv
を施すと

過去スレ4の280より
k = ap^2 + bpr + cr^2
l = 2apq + b(ps + qr) + 2crs
m = aq^2 + bqs + cs^2
となる。
ただし、過去スレ4の280では ps - qr = ±1 と仮定したが
この仮定がなくてもこの関係式が成り立つことは明らかである。

過去スレ4の281より
l^2 - 4km = D(ps- qr)^2
よって
4km = l^2 - D(ps- qr)^2

503 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/24(日) 16:51:36 ]
>>502 は没。




504 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/24(日) 16:52:34 ]
D を平方数でない(正または負の)有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4)
とする。

ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の2次形式とする。
k を ax^2 + bxy + cy^2 で表現される有理整数とする
(過去スレ4の701)。

即ち不定方程 k = ax^2 + bxy + cy^2
に有理整数解 (p, r) があるとする。

m を ax^2 + bxy + cy^2 で表現される有理整数とする
即ち不定方程 m = ax^2 + bxy + cy^2
に有理整数解 (q, s) があるとする。

ax^2 + bxy + cy^2 に
一次変換
x = pu + qv
y = ru + sv
を施すと

過去スレ4の280より
k = ap^2 + bpr + cr^2
l = 2apq + b(ps + qr) + 2crs
m = aq^2 + bqs + cs^2
となる。
ただし、過去スレ4の280では ps - qr = ±1 と仮定したが
この仮定がなくてもこの関係式が成り立つことは明らかである。

過去スレ4の281より
l^2 - 4km = D(ps- qr)^2
よって
4km = l^2 - D(ps- qr)^2

505 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/25(月) 21:30:56 ]
命題(Gauss D.A. art. 229)
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p を D を割る奇素数とし、
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の2次形式とする。

m を f で表現される有理整数で p と素となるものとすると、
(m/p) は f と p だけで定まり, m の取り方によらない。
ここで (m/p) は Legendre の記号(過去スレ3の746)である。

証明
k と m を f で表現される有理整数で p と素とする。
>>504 より 4km = s^2 - Dt^2 となる有理整数 s, t がある。
よって 4km ≡ s^2 (mod p) となる。
よって (4km/p) = (km/p) = 1 である。
よって (k/p) = (m/p) である。
証明終

506 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/26(火) 20:49:41 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
D' = D/4 とおく。

f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の2次形式とする。
k と m を f で表現される有理整数でともに奇数とする。
>>504 より 4km = s^2 - Dt^2 となる有理整数 s, t がある。

s^2 ≡ 4km + Dt^2 ≡ 0 (mod 4) だから、
s^2 = 4u^2 となる有理整数 u がある。

よって
4km =s^2 - Dt^2 = 4u^2 - 4D't^2 より
km = u^2 - D't^2
となる。

507 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/26(火) 20:58:34 ]
>>506 の続き。

----------------------------------------------
D' ≡ 0 (mod 8) のとき
km = u^2 - D't^2 より
km ≡ u^2 (mod 8) となる。

u^2 ≡ 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1 (mod 8) だから
km が奇数に注意して

km ≡ 1 (mod 8) となる。

----------------------------------------------
D' ≡ 1 (mod 8) のとき
km = u^2 - D't^2 より
km ≡ u^2 - t^2 (mod 8) となる。

u^2 ≡ 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1 (mod 8)
t^2 ≡ 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1 (mod 8) だから

km ≡ 1, 3, 5, 7 (mod 8) となる。

---------------------
D' ≡ 2 (mod 8) のとき
km ≡ u^2 - 2t^2 (mod 8)

u^2 = 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1
2t^2 ≡ 0. 2, 0, 2, 0, 2, 0, 2 だから

km ≡ 1, 7 (mod 8) となる。

508 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/26(火) 21:01:29 ]
>>507 の続き。

----------------------------------------------
D' ≡ 3 (mod 8) のとき
km ≡ u^2 - 3t^2 (mod 8)

u^2 = 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1
3t^2 ≡ 0. 3, 4, 3, 0, 3, 4, 3 だから

km ≡ 1, 5 (mod 8) となる。
----------------------------------------------
D' ≡ 4 (mod 8) のとき
km ≡ u^2 - 4t^2 (mod 8)

u^2 = 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1
4t^2 ≡ 0. 4, 0, 4, 0, 4, 0, 4 だから

km ≡ 1, 5 (mod 8) となる。
----------------------------------------------
D' ≡ 5 (mod 8) のとき
km ≡ u^2 - 5t^2 (mod 8)

u^2 = 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1
5t^2 ≡ 0. 5, 4, 5, 0, 5, 4, 5 だから

km ≡ 1, 3, 5, 7 (mod 8) となる。

509 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/26(火) 21:04:02 ]
>>508 の続き。

----------------------------------------------
D' ≡ 6 (mod 8) のとき
km ≡ u^2 - 6t^2 (mod 8)

u^2 = 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1
6t^2 ≡ 0. 6, 0, 6, 0, 6, 0, 6 だから

km ≡ 1, 3 (mod 8) となる。

----------------------------------------------
D' ≡ 7 (mod 8) のとき
km ≡ u^2 - 7t^2 (mod 8)

u^2 = 0, 1, 4, 1, 0, 1, 4, 1
7t^2 ≡ 0. 7, 4, 7, 0, 7, 4, 7 だから

km ≡ 1, 5 (mod 8) となる。

510 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/26(火) 21:24:49 ]
>>507>>508 より
D' ≡ 1 (mod 8) と D' ≡ 5 (mod 8) のときは
km ≡ 1, 3, 5, 7 (mod 8) だから、これは km が奇数であるという
事実の他に何の情報も与えない。
よって、この場合は除外して考えてよい。

よって以下の4パターンに分けられる。

1) D' ≡ 0 (mod 8) のとき km ≡ 1 (mod 8)
2) D' ≡ 2 (mod 8) のとき km ≡ 1, 7 (mod 8)
3) D' ≡ 3, 4, 7 (mod 8) のとき km ≡ 1, 5 (mod 8)
4) D' ≡ 6 (mod 8) のとき km ≡ 1, 3 (mod 8)

511 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 06:38:25 ]
有理整数の集合 Z から {±1} への写像ψ_1, ψ_2 を
r が偶数のとき ψ_1(r) = 0, ψ_2(r) = 0
r が奇数のとき
ψ_1(r) = (-1)^(r-1)/2
ψ_2(r) = (-1)^(r^2 - 1)/8
で定義する。

r ≡ s (mod 4) なら ψ_1(r) ≡ ψ_1(s) (mod 4)
r ≡ s (mod 8) なら ψ_2(r) ≡ ψ_2(s) (mod 8)
である。

過去スレ4の893より
a, b を奇数とすれば
(ab - 1)/2 ≡ (a - 1)/2 + (b - 1)/2 (mod 2)
よって
ψ_1(ab) = ψ_1(a)ψ_1(b)

過去スレ4の894より
a, b を奇数とすれば
(a^2b^2 - 1)/8 ≡ (a^2 - 1)/8 + (b^2 - 1)/8 (mod 2)
よって
ψ_2(ab) = ψ_2(a)ψ_2(b)

512 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 06:41:32 ]
>>510 の続き。

>>511 より

ψ_1(1) = 1
ψ_1(3) = -1
ψ_1(5) = 1
ψ_1(7) = -1

ψ_2(1) = 1
ψ_2(3) = -1
ψ_2(5) = -1
ψ_2(7) = 1

よって

1) km ≡ 1 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = ψ_2(km)
2) km ≡ 1, 7 (mod 8) ⇔ ψ_2(km) = 1
3) km ≡ 1, 5 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = 1
4) km ≡ 1, 3 (mod 8) ⇔ ψ_1(km)ψ_2(km) = 1

513 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 20:59:48 ]
>>512 を以下のように訂正する。

>>510 の続き。

>>511 より

ψ_1(1) = 1
ψ_1(3) = -1
ψ_1(5) = 1
ψ_1(7) = -1

ψ_2(1) = 1
ψ_2(3) = -1
ψ_2(5) = -1
ψ_2(7) = 1

よって

1) km ≡ 1 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = ψ_2(km) = 1
2) km ≡ 1, 7 (mod 8) ⇔ ψ_2(km) = 1
3) km ≡ 1, 5 (mod 8) ⇔ ψ_1(km) = 1
4) km ≡ 1, 3 (mod 8) ⇔ ψ_1(km)ψ_2(km) = 1



514 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 21:01:21 ]
>>513 の続き。

有理整数の集合 Z から {±1} への写像 χ_2 を

1) D' ≡ 0 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_1
2) D' ≡ 2 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_2
3) D' ≡ 3, 4, 7 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_1
4) D' ≡ 6 (mod 8) のとき χ_2 = ψ_1ψ_2

で定義する。

χ_2 は D により一意に決まる。

515 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 21:10:28 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の2次形式とする。

m を f で表現される奇数とすると、χ_2(m) は f だけで定まり、
m の取り方によらない。
ここで χ_2 は >>514 で定義した写像である。

証明
>>513>>514 より明らかである。

516 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 21:11:27 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的な2次形式とする。
任意の素数 p に対して f により固有(過去スレ4の701)に表現される数
で p と素であるものが存在する。

証明
a が p で割れないとする。
x として p で割れず、y として p で割れ
gcd(x, y) = 1 となるものをとれば、
ax^2 + bxy + cy^2 ≡ ax^2 (mod p) だから
ax^2 + bxy + cy^2 は p で割れない。

c が p で割れないとする。
x として p で割れ、y として p で割れず、
gcd(x, y) = 1 となるものをとれば、
ax^2 + bxy + cy^2 ≡ cy^2 (mod p) だから
ax^2 + bxy + cy^2 は p で割れない。

a と c が p で割れれば、f は原始的だから b は p で割れない。
x として p で割れず、y として p で割れず、
gcd(x, y) = 1 となるものをとれば、
ax^2 + bxy + cy^2 ≡ bxy (mod p) だから
ax^2 + bxy + cy^2 は p で割れない。
証明終

517 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:36:38 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p が D を割る奇素数のとき、有理整数の集合 Z から {±1} への
写像χ_p を χ_p(m) = (m/p) により定義する。
ここで (m/p) は Legendre の記号(過去スレ3の746)である。

D ≡ 0 (mod 4) で p = 2 のときは χ_p は >>514 で定義されたもの
とする。

518 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:39:41 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p を D の素因数の一つとする。

f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。
>>516 より、f で表現される有理整数 m で p と素となるものが
存在する。
>>505>>515 より χ_p(m) は f と p だけで定まり, m の取り方に
よらない。
この値を χ_p(f) と書く。

f の属す F(D)/Γ (>>461) の類を [f] と書く。
g ∈ [f] なら g で表現される有理整数の集合は f で表現される
有理整数の集合と一致する。
よって χ_p(f) = χ_p(g) である。
よって χ_p(f) は f の属す類 [f] のみで定まる。
よってこの値を χ_p([f]) と書く。

519 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:43:42 ]
>>518 を以下のように訂正する。

D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p が D を割る奇素数のとき、有理整数の集合 Z から {±1} への
写像χ_p を χ_p(m) = (m/p) により定義する。
ここで (m/p) は Legendre の記号(過去スレ3の746)である。
D ≡ 0 (mod 4) で p = 2 のときは χ_p は >>514 で定義されたもの
とする。

D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p を D の素因数の一つとする。

f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。
>>516 より、f で表現される有理整数 m で p と素となるものが
存在する。
>>505>>515 より χ_p(m) は f と p だけで定まり, m の取り方に
よらない。
この値を χ_p(f) と書く。

f の属す F_0(D)/Γ (>>461) の類を [f] と書く。
g ∈ [f] なら g で表現される有理整数の集合は f で表現される
有理整数の集合と一致する。
よって χ_p(f) = χ_p(g) である。
よって χ_p(f) は f の属す類 [f] のみで定まる。
よってこの値を χ_p([f]) と書く。

520 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/27(水) 22:51:00 ]
>>519 において D < 0 のときは F_0(D)/Γ の代わりに
(F_0)+(D)/Γ (>>461) を考えることにする。

f が判別式 D の正定値かつ原始的な2次形式のとき
χ_p([f]) が >>519 と同様に定義される。

521 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 04:25:40 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p_1, p_2, . . . , p_r を D の素因子のすべてとする。

D > 0 のときは F_0(D)/Γ(>>461)、D < 0 のときは
(F_0)+(D)/Γ (>>461)の類 C に対して、
列 χ_(p_1)(C), . . . , χ_(p_r)(C) が定まる(>>519)。

二つの類はこの列が一致するとき同じ種(genus)に属すという。
これは同値関係であり、この同値類を判別式 D の種と呼ぶ。

522 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/28(木) 04:37:33 ]
いつになったらhypertex化するの??
非常に見づらいのだが。

523 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 04:56:01 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。

D ≡ 0 (mod 4) のとき (1, 0 -D/4) は判別式 D の原始的2次形式
である。

D ≡ 1 (mod 4) のとき (1, 1, (1 - D)/4) は判別式 D の
原始的2次形式である。

(1, 0 -D/4) または (1, 1, (1 - D)/4) を判別式 D の主形式と呼ぶ。
主形式の属す類を主類と呼ぶ。

>>242 より主類には Cl(D) または Cl+(D) の単位類が対応する。



524 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 05:14:13 ]
主類の属す種を主種と呼ぶ。

判別式 D の主形式(>>523) は (x, y) = (1, 0) とおけば
1 を表現する。
p が D の素因子のとき χ_p(1) = 1 である。

よって類 C が主種に属すためには
χ_(p_1)(C) = χ_(p_2)(C) = . . . = χ_(p_r)(C) = 1
が必要十分である。

525 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/28(木) 05:38:55 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
p を D の素因子の一つとする。

判別式 D の原始的2次形式 f = ax^2 + bxy + cy^2 が与えられたとき、
χ_p(f) は以下のようにして求まる(Gauss D.A. art. 230)。

(x, y) = (1, 0) のとき f は a を表現し、
(x, y) = (0, 1) のとき f は c を表現することに注意する。

a と c がともに p で割れれば、D = b^2 - 4ac より
b^2 も p で割れ、したがって b が p で割れる。
これは f が原始的という仮定に反する。

よって a または c のどちらか一方は p で割れない。
a が p で割れないときは、χ_p(f) = χ_p(a) であり、
c が p で割れないときは、χ_p(f) = χ_p(c) である。

526 名前:132人目の素数さん [2007/06/30(土) 01:48:47 ]
Takayama Yoshihiro.

527 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:10:00 ]
30

528 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:11:00 ]
29

529 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:12:00 ]
28

530 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:13:00 ]
27

531 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:14:00 ]
26

532 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/06/30(土) 04:15:00 ]
25

533 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 15:31:36 ]
次の命題は >>516 の命題の拡張である。



534 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 15:32:25 ]
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的な2次形式とする。
m ≠ 0 を任意の有理整数とする。
f により固有(過去スレ4の701)に表現される数で m と素であるもの
が存在する。

証明(Buell の Binary quadratic forms より)
P = a と c と m を割る素数の積。
Q = a と m を割るが c を割らない素数の積。
R = c と m を割るが a を割らない素数の積。
S = m を割るが a も c も割らない素数の積。
とおく。

n = aQ^2 + bQRS + c(RS)^2 とおく。
gcd(Q, RS) = 1 だから n は f により固有に表現される。

p を m の任意の素因子とする。

p が Q を割れば n ≡ c(RS)^2 (mod p) だから n は p で割れない。
p が R を割れば n ≡ aQ^2 (mod p) だから n は p で割れない。
p が S を割れば n ≡ aQ^2 (mod p) だから n は p で割れない。

p が P を割れば n ≡ bQRS (mod p) であるが
b は p で割れない(割れるなら f は原始的でい)から
n は p で割れない。

以上から n は m と素である。
証明終

535 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 16:48:21 ]
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 または 1 (mod 4) とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。

平方剰余の相互法則を使うと Πχ_p(f) = 1 となることがわかる。
ここで p は D を割る素数全体を動く。
χ_p(f) は >>519 で定義したものである。

このことを証明しよう。

536 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 17:31:49 ]
>>535 は間違いなので削除する。

537 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 17:40:57 ]
ある2次体の判別式となるような有理整数を基本判別式という。
即ち次のどちらかを満たす有理整数 D を基本判別式という。

1) D ≡ 1 (mod 4) で D は平方因子を持たない。

2) D = 4m と書ける。
ここで m は平方因子を持たず m ≡ 2, 3 (mod 4) である。

538 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 19:38:27 ]
D を基本判別式(>>537)とする。
f = ax^2 + bxy + cy^2 を判別式 D の原始的2次形式とする。
ただし、D < 0 のときは f は正定値(過去スレの293)とする。

Πχ_p(f) = 1 を示そう。ここで p は D を割る素数全体を動く。
χ_p(f) は >>519 で定義したものである。

>>534 より f により固有に表現される数 n で D と素であるもの
が存在する。
D < 0 のときは f は正定値だから n > 0 である。

539 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 19:53:34 ]
まず D ≡ 1 (mod 4) の場合を考える。

D > 0 の場合。

n > 0 で n は奇数のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = (n/D) である。

過去スレの895より
(n/D) = (-1)^((D-1)/2)((n-1)/2)(D/n)

D ≡ 1 (mod 4) だから
(n/D) = (D/n)

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 4n) となる有理整数 r が存在する。
よって n を割る素数 p に対して (D/p) = 1 である。
従って (D/n) = 1 である。
以上をまとめると Πχ_p(n) = (n/D) = (D/n) = 1

n = 2のとき。
Jacobi の記号の定義より
Πχ_p(2) = (2/D) である。
過去スレの897より
(2/D) = (-1)^((D^2 - 1)/8)

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 8) となる有理整数 r が存在するから。
D ≡ 1 (mod 8) である

よって (-1)^((D^2 - 1)/8) = 1
以上をまとめると Πχ_p(2) = (2/D) = (-1)^((D^2 - 1)/8) = 1

540 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:16:39 ]
n > 0 で n が偶数のとき。

n = (2^s)k の形に書ける。ここで s ≧ 0 で k は奇数である。

Πχ_p(n) = Πχ_p(2)^s Πχ_p(k) である。

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 4n) となる有理整数 r が存在する。
従って、>>539 と同じ論法で
Πχ_p(k) = 1
Πχ_p(2) = 1 となる。

従って、Πχ_p(n) = 1 である。

541 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:21:17 ]
n < 0 のとき。

Πχ_p(n) = Πχ_p(-1)Πχ_p(-n)

>>539, >>540 と同様の論法より Πχ_p(-n) = 1 である。

Jacobi の記号の定義より
Πχ_p(-1) = (-1/D) である。

過去スレの896より
(-1/D) = (-1)^((D-1)/2)

D ≡ 1 (mod 4) だから (-1)^((D-1)/2) = 1 である。
よって Πχ_p(-1) = 1 である。
よって Πχ_p(n) = 1 である。

542 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:35:50 ]
D < 0 の場合。

n > 0 で n は奇数のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = (n/-D) である。

過去スレの895より
(n/-D) = (-1)^((-D-1)/2)((n-1)/2)(-D/n)

-D ≡ 3 (mod 4) だから

(n/-D) = (-1)^((n-1)/2)(-D/n)

(-D/n) = (-1/n)(D/n)

過去スレの896より
(-1/n) = (-1)^((n-1)/2)

>>539 と同じ論法で (D/n) = 1 である。

以上をまとめると、
Πχ_p(n) = (n/-D) = (-1)^((n-1)/2)(-D/n) = (D/n) = 1

543 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 20:45:35 ]
D < 0 で n = 2のとき。

Πχ_p(2) = (2/-D) である。

過去スレの895より
(2/-D) = (-1)^((D^2 - 1)/8)

>>539 と同じ論法で (-1)^((D^2 - 1)/8) = 1 である。
よって Πχ_p(2) = 1 である。

D < 0 で n が偶数のとき。
>>540 と同じ論法で Πχ_p(n) = 1 である。

D < 0 だから f は正定値だから n は常に正である。
よって >>542 と上記で n のすべての場合を尽くしている。



544 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 21:06:54 ]
次に D ≡ 0 (mod 4) で D/4 ≡ 3 (mod 4) の場合を考える。

m = D/4 とおく。

D > 0 の場合。

n > 0 で n は奇数のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(n) = χ_2(n) (n/m) である。

>>514 より χ_2(n) = (-1)^(n-1)/2

過去スレの895より
(n/m) = (-1)^((m-1)/2)((n-1)/2)(D/n)

m ≡ 3 (mod 4) だから
(n/m) = (-1)^((n-1)/2)(m/n)

よって Πχ_p(n) = (m/n)

過去スレの717より
D ≡ r^2 (mod 4n) となる有理整数 r が存在する。
よって
m ≡ s^2 (mod n) となる有理整数 s が存在する。
よって (m/n) = 1 である。

以上から Πχ_p(n) = 1 である。

545 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/06/30(土) 21:20:08 ]
D > 0 で n = -1 のとき。
Jacobi の記号の定義(過去スレの535)より
Πχ_p(-1) = χ_2(-1) (-1/m) である。

>>514 より χ_2(-1) = -1

過去スレの896より
(-1/m) = (-1)^((m-1)/2)

m ≡ 3 (mod 4) だから
(-1/m) = -1

よって Πχ_p(-1) = 1 である。






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