- 526 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:50:17 ]
- 補題
A を1次元のネーター整域とする。 >>505 で定義した 射 Φ : I(A) → Σ I(A_p) を考える。 H = Σ I(A_p) とおく。 I(A_p) = P(A_p) だから >>525 より I(A_p) はアーベル順序群になる。 よって >>521 より H もアーベル順序群である。 このとき、任意の y ∈ H+ に対して Φ(x) = y となる x ∈ I(A) がある。 証明 各 p に対して A_p は1次元の局所ネーター環である。 従って、y = (y_p) ∈ H+ に対して y_p ≠ A_p なら >>484 より y_p は pA_p に属する準素イデアルである。 I = ∩ (A ∩ y_p) とおく。ここで p は y_p ≠ A_p となる p を 動く。 >>510 より y_p ≠ A_p のとき IA_p = y_p である。 容易にわかるように I を含む素イデアル p は y_p ≠ A_p となるもの に限る。 従って y_p = A_p なら I は p に含まれないから IA_p = A_p である。 以上から各 p に対して IA_p = A_p である。 >>500 より I は可逆分数イデアルである。 よって x = I とおけば x ∈ I(A) で Φ(x) = y である。 証明終
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