- 1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/05/05(水) 12:07:38 ID:wXoQLilw]
- なさそうなので立ててみた
- 427 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/24(木) 10:23:27 ID:zR/L6kOO]
- フミちゃん里帰り、寂しい…。
大作続きの隙間に、 こっそり投下します。 またも非エロの夫婦コントです。 よろしければ。
- 428 名前:女房孝行 1 mailto:sage [2010/06/24(木) 10:24:19 ID:zR/L6kOO]
-
「今日、お前の誕生日だろう。」 夕餉の途中で切り出すと、布美枝は目を丸くした。 「めずらしいですねえ。そげなこと覚えとられるなんて。」 「う…いや…実は忘れとったんだが、今日こみち書房の前を通りかかってな…。」 「ああ、さては美智子さんと偶然会って、そげな話になったんですね。」 変だと思いました、と布美枝はクスリと笑っている。 …あれはおそらく、偶然ではない。 すずらん商店街の情報網を使い、茂が通るのを知っていて、 待ち伏せしていたのだろう。 美智子の目は決意に満ちていた。 「先生、今日、何の日かご存じ?」 「は?」 「…もしかして、忘れていらっしゃるの?」 「…申し訳ない、さっぱり話が見えんのですが。」 本気で聞き返すと、 「もう!布美枝ちゃんのお誕生日ですよ!」 「!ああ〜あ〜、そういや、そげでしたなあ。」 ようやく話を掴めてほっとする暇もなく、畳みかけられた。 「先生。いつも忘れていらっしゃるんでしょう。 今年は、ちゃんとお祝い、してあげて下さいね。」 「はあ、そげなもんですか。」 「あたりまえですよ。東京じゃあ、布美枝ちゃんの家族は先生だけなんですからね。」 「ほほう、なるほど…」 のらくらとした茂の態度に業を煮やしたのか、 美智子の後ろから、突然、姑・キヨの爆撃がとんできた。 「先生!なーに他人事みたいに言ってんですか! 誕生日くらいね、女房孝行したってバチあたりませんよ!」
- 429 名前:女房孝行 2 mailto:sage [2010/06/24(木) 10:25:21 ID:zR/L6kOO]
-
「…あれはなかなかの迫力だった…。」 思い出して首を振る茂を、布美枝が不思議そうにみている。 「それで、誕生日がどげされましたか?」 「おう、それでな、今日はなんでもひとつ、お前の頼みをきいてやる。 何がええかゆうてみろ。」 「ええっ、そげなこと、ええですよ。」 茂の提案に、布美枝は遠慮しながらもほんの少しうれしそうである。 ーふむ、なるほど、たまには女房孝行も悪くない。 「いやいや、まあ、金の無い人間の贈り物としては使い古された手ではあるが、 そう捨てたもんではないぞ? なにしろ心が込もっとるからな。 これでも一人で何でもやってきたんだ。 なんでも言うてみろ。肩もみでも皿洗いでもうまいもんだぞ。」 布美枝は困ったようにしばらく考えていたが、 「…ほんなら、あのう、背中を流させてもらっても…ええでしょうか。」 と言い出した。 「背中?俺のか。」 「はい。」 「しかしそれじゃあ、お前の祝いにならんだろう。」 それでも布美枝は、 「ええんです、いっぺん流してみたかったんです。 …やっぱりだめでしょうか?」 と真面目な顔をしている。 「お前も変な奴だなあ。」 茂は苦笑し、 「よしわかった。じゃあまあとりあえず、今日は俺が風呂の支度をしてやるか。」 布美枝は、お願いします、と笑顔を見せた。
- 430 名前:女房孝行 3 mailto:sage [2010/06/24(木) 10:26:02 ID:zR/L6kOO]
-
ーここは地獄か極楽か。 先程から茂は風呂椅子の上、腰に手ぬぐい一枚、 というなんとも頼りない恰好で、背中を布美枝に預けている。 「どげですか?」 「ああ、なかなかうまいもんだ。」 「そげですか?よかった。 実家では兄弟が多いですけん、子供のころから毎日流しっこしとったんですよ。」 茂の背中をこすりながら、布美枝は楽しそうに思い出話をしているが、 実はあまり頭に入ってきていない。 こもる湯気の中、眼鏡もなく、視界は仙界の如く霞んでいる。 やわらかい掌は背中をやさしくなでていく。 布美枝が前へ踏み出すたびに、目に入る素足はやたらに白く。 自制心を総動員してはいるが、湯をすくう細い手首を掴まないようにするには、 かなりの忍耐を必要とした。 ーやはり地獄だな。 これは女房孝行なのだから、自分の思うようにしていいはずがない。 ここは我慢だ、と茂は限りなく極楽に近い地獄でさらに忍耐を学んだ。
- 431 名前:女房孝行 4 mailto:sage [2010/06/24(木) 10:26:38 ID:zR/L6kOO]
-
しかし何事にも限界がある。 もしやこいつは仙女に化けた妖怪ではないか… と、幻覚にもにた妄想が頭をよぎり始めた時、 「はい、終わりました。」 「そ、そげか。もうお前は出てろ。暑いだろう。」 一刻も早く追い払おうとしたが、布美枝はなかなかでていかない。 「どげした」 「今日は、…だんだん。」 「…いや、むしろこっちが礼をいうとこだろう。 すまんかったな。なんもしてやれんで。」 布美枝はじっと背中を見つめているようだ。 「…あなたが、精魂こめて、寝る間も惜しんで漫画書いとられる時、 私はいっつもこの背中を見とるんです。 この背中を見ながら、心配したり、力になりたいと思ったり、 …色んな気持ちでおりますけん…。 …ずっと、いっぺんでいいから、あなたの背中をきれいに流して、 お疲れ様、って言いたかったんです。 だから今日は、あなたにも、あなたの背中にも、だんだん、です。」 「…」 忍耐の二文字は、あっさりどこかへ飛んでいった。
- 432 名前:女房孝行 5 mailto:sage [2010/06/24(木) 10:27:23 ID:zR/L6kOO]
-
茂が細い手首を掴んで引き寄せると、 布美枝はあっけなく茂の膝の上に座る形で転がり込んできた。 「あ、あなた!」 「今度は俺が洗ってやる。」 「ぬ、濡れますけん。」 「風呂は濡れるところだ。」 「服が濡れるんです!」 「しらん。風呂で服着とる方が悪い。」 ぼんやり霞んだ視界の中、布美枝の真っ赤な顔には、 汗だか湯気だかで一筋の毛が張り付いている。 右手で背を支えながら、唇でそっと髪を払ってやり、 ついでに上唇をやわらかく食むと、布美枝の肩が小さく震えた。 鎖骨のくぼみに玉のようにたまった汗を、そうっと吸い取る。 そのまま鎖骨にそって舌でなぞると、布美枝の手がぎゅっ、と茂の肩につかまってきた。 右手が自由になったところで、胸元のボタンをはずしていく。 と、突然布美枝の手から力が抜けた。 きゅう。 「ん?きゅう?お、おい!」 あわてて右手で支えたが、布美枝は真っ赤な顔で目を回し、 ずるずると風呂場の床にへたりこんだ。
- 433 名前:女房孝行 6 mailto:sage [2010/06/24(木) 10:28:20 ID:zR/L6kOO]
-
「大丈夫か。」 「はい…。」 布美枝は布団のうえで恥ずかしそうに身を縮めている。 無事に目を覚ました女房に安心して、つい説教じみた口調になった。 「俺も悪かったが、お前も風呂場であんな厚着しとるからのぼせるんだ。 次からはちゃんと気を付けろ。」 「はい。 …え?次…って。」 はたと目が合う。 「〜っ、とにかく気を付けたらええんだ!」 「は、はい!」 全く、今日は何かとしまらない日であった。 …ああそうだ。しかし、これだけは言わなければ。 「おい」 「はい」 「…誕生日、おめでとう、だな。」 とんだ女房孝行になってしまったが。 「……だんだん。」 上掛けからは目から上しか出ていないが、本当にうれしそうに微笑んでいるのがわかる。 ーこんな簡単なことでこんなに喜ぶのだから、安上がりな奴だ。 「それにしてもさっきはびっくりするくらい真っ赤っ赤だったぞ。」 「えっ、そ、そげですか。」 「ああ、まるでゆでダコだったな。」 「!…もう!」 「ほれ、そうやって口をとがらすとますますそっくりだ。」 「しりません!」 仙女に見えたなどと、教えてやる気はない。 まだすこし赤い顔を、その辺の紙で扇いでやる。 「もう、そのまま朝までゆっくり寝とけ。ええな。」 「はい…。」 ーそれにしても今日は…最後まで生殺しだな…。 ほんの少し肩を落としている茂の横で、 布美枝の心を映したかのように、 一反木綿が幸せそうにすそをはためかせていた。 オワリ
- 434 名前:427 mailto:sage [2010/06/24(木) 10:36:53 ID:zR/L6kOO]
- み、皆様があっためてきたお風呂ネタを、
こんな形で消費して申し訳ない…。 誰か上手な方、続きをお願いします。 では、安来まで逝ってきます。
- 435 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/24(木) 13:59:00 ID:oIZovGzC]
- >>263です。
遅ればせながら続きです。 その日の夕方。 台所では布美枝が夕餉の支度、少し離れた所に敷かれた座布団に座った藍子が静かに遊んでいた。 「お父ちゃん、もう直ぐ帰って来ますからね〜」 時折藍子に話し掛けながら野菜を刻む。 「帰ったぞ」 玄関のドアの音。 「お帰りなさい お疲れ様です」 原稿を出版社に持って行っていた茂が帰って来た。鞄から茶封筒を取り出すと、布美枝に手渡す。 「原稿料入ったぞ。今日は約束通りの金額だ」 「……アッ こんなに♪」 思わず声が出てしまい、口元を抑える。 「オゥ 藍子、帰ったぞ」 積み木で遊んでいる藍子の頬をチョンとつついた。 「お父ちゃんが帰って来るの待ってたのよね、藍子」 「お父ちゃん、お風呂どうぞ」 「お父ちゃん、ご飯ですよ」 「お父ちゃん」 「お父ちゃん」 「お父ちゃん」…… その日の夜。 茂の仕事部屋の襖が開く。 「お茶ですよ…お手伝いしましょうか?お父ちゃん」 「すまんな、それじゃベタを頼む」 「はい♪」 慣れた手つきで墨を塗ってゆく布美枝。茂はペンを休め、布美枝の横顔を眺めていた。 「? どげしましたか?お父ちゃん」 布美枝が気付き、茂を見た。 「あのな…」 「はい お父ちゃん」 「その、なんだ…」 「どげしましたか?お父ちゃん」ひとつ大きく深呼吸した茂は意を決した様に言った。 「ォ…お前のお父ちゃんは安来に居るだろうが」 「……え?」 「ッタク、藍子が生まれてからお父ちゃんお父ちゃん… 」 「でも、お父ちゃんはお父ちゃんですよ?」 「アーッ だから、俺はお前のお父ちゃんじゃない」 少しの沈黙の後。 「…肩を揉みましょうか」 布美枝は茂の後ろにまわり、肩揉みを始めた。 「そげですね…藍子にとってはお父ちゃんでも、私にとっては…茂サン」 布美枝は茂の耳元で呼んだ。 「ツ、続きやらんと朝になるぞ」 茂は原稿に取り掛かる。 「そげですね、茂サン」 「あー、もうええ 仕事にならんぞ ……布美枝」 「…はい♪」 オシマイ
- 436 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/24(木) 20:47:00 ID:wWeprP0K]
- 職人様方、だんだん!だんだん!
どっちも脳内で音声付き再生してます >>428 こみち書房のおばあちゃん大好きだw 理性と戦うゲゲと健気なふみちゃんがええですな >>435 フミちゃんが「茂さん」呼びしてるの読みたかったから嬉しい!
- 437 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/24(木) 22:52:19 ID:feu1CHq9]
-
おお〜!連続して投下されとる! >>427 >>435 GJ! >>427 こみち書房のキヨさんの台詞、ドラマとマジ同じ言い回し! 誕生日とかの萌えネタ、本編は軽くスルーなので ここではどんどん使いまショー。 あっさり吹き飛ばされる理性ワロタw >>435 気になっとったですよ、続き投下だんだん! 「オトウチャン」連発、確かにここのとこイヤに耳につく! そこは「あなた」で行ってくれ!と毎日つっこんでいたので 耳元「茂サン」萌え…。 今週はやけに長いよ、話はおもしろいんだが。 やっぱり二人が一緒にいないと、萌えチャージが減少の一途。
- 438 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/24(木) 23:12:01 ID:6mBeaKih]
- >>427
誕生日と風呂のコラボきたー ドラマじゃ誕生祝とかやらなそうだからここで補完できて嬉しい >>435 GJ!自分からお母ちゃん呼びし始めたのにむくれる茂が萌えですな
- 439 名前:小ネタ mailto:sage [2010/06/24(木) 23:25:03 ID:4nIIfVLV]
- 藍子5才
藍子「うらきのおいちゃん!わたしお馬さんに乗りたーい!おいちゃんお馬さんになってー」 布美枝「藍子。お馬さんごっこなんてどこで覚えたん?」 藍子「うんとねーきのうーおとーちゃんの上におかーちゃん裸で乗ってたーお馬さんごっこしてたーわたしもやるー」 浦木「お前ら激しいのー奥さんが上ですかー」
- 440 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 01:20:58 ID:l0AR6hfm]
- >>428
おお、本当に台詞が役者さん達の声で聞こえてきそう!上手いですな! >>435 二人きりの時だけの茂サン呼び、萌えます! >>439 藍子ばらすなwww
- 441 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 14:08:53 ID:5djlxhuG]
- 藍子ちゃんはしげぇさんより賢いんだから気ぃつけんと!
- 442 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 20:49:19 ID:9mgXni2R]
- >>441
イカル乙w 今日はゲゲがふみちゃん達が居なくて寂しがる?描写があって良かった。 きっと明日は萌えチャージを補給出来るはず!・・・だよな?
- 443 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 23:11:17 ID:y3a99+Nu]
- >>439
藍子の無邪気発言きたww 非エロだし短いですが、投下させてください 新婚時期あたりで
- 444 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 23:12:20 ID:y3a99+Nu]
- 布美枝が村井姓になってそろそろ一ヶ月が過ぎようとしていた。
出会って5日目で結婚というスピード婚。漫画家という人種の生活スタイルに面食らう事 ばかりで、心細さを打ち明けられる親しい相手もなく、これから何十年と続くであろう 結婚生活に不安が膨らんでいた当初。 しかし、上京して数日後、茂とサイクリングへ出掛けたのをきっかけに少しずつ 茂と距離が縮まっていくのを感じた。彼は破天荒な所があるものの、普段は大らかで 優しくて、時折見せる茶目っ気がまるで少年のようだ。そんな茂と暮らしていくうちに、 布美枝はどんどん茂にひかれているのを自覚した。つまり、布美枝は今、夫に恋を していた。 その布美枝がある日の昼前、洗濯物を干していると茂が玄関から出てきた。 「おい。仕事が一息ついたけん深大寺までサイクリングに行かんか。桜が咲いとる頃だぞ」 「わあ、ええですね。あ…でも」布美枝は笑顔になった後、すぐ思案顔になった。 「そろそろお昼ご飯の支度するところでしたけど、どげしましょう?お昼食べてから 行きましょうか?おなか空いとりますか」 茂は少し考えて答えた。 「ほんなら握り飯でも作ってくれ。あっちで桜見ながら食べたらええ」 楽しそうな企画に、布美枝はいそいそしながら「じゃあ、急いで作りますね」と台所へ向かった。
- 445 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 23:13:29 ID:y3a99+Nu]
- ささやかながらピクニックへ出掛けると、深大寺では丁度桜がほころんでいた。わあ、と布美枝が歓声を上げる。
「五分…、七分咲きぐらいですね。綺麗。ええ時に来ましたねえ」 「そげだろ」茂はまるで自分が咲かせたかのように得意気に返した。 桜を見上げている布美枝を横目で見ながら、茂は内心安堵していた。 漫画の仕事は忙しく日々闘いだ。しょっちゅう〆切が襲ってくるので気が抜けず、 朝から晩まで漫画を描き続け、食事時以外布美枝とろくに顔も合わせない日も度々ある。 新妻を放ったらかしにしているのは承知なものの、相手が文句を言わないのを助けとばかりに、目の前の飯のタネを優先せざるを得ない状況に少なからず後ろめたさを感じていた。 今日花見に誘ったのは、自分が行きたかったからという他に日々の埋め合わせの意味も あったのだが、こちらの思惑以上に布美枝は喜んでくれている。 朗らかな女なのだ。見合いの時の印象に間違いがなかった事を茂は再確認した。
- 446 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 23:14:52 ID:y3a99+Nu]
- 座れそうな大きさの石に2人座り、布美枝がてきぱきとお握りの包みを広げ、水筒から
お茶を注いだ。春の植物の香りが混じり合う風を感じながら2人で昼食を食べた。 布美枝は満ち足りた気持ちを味わっていた。 「空の下で食べるお握りって、なして普通に食べるよりも美味しいんでしょうねえ」 「そげだなあ」ほおばりながら茂が答えた。その口元に米粒が付いている。 くすりと布美枝が笑った。「お弁当ついとりますよ」 いつもなら、布美枝にしては少々、ましてや屋外でとるには大胆な行動だった。 だがこの時は暖かな陽気のせいで気が大きくなっていた。布美枝は躊躇せずに茂の口元に 手を伸ばした。 「ほら」すくい取った人指し指を見せるような仕草をした。 と、茂が右手でお握りを持ったまま、器用に中指で布美枝の人指し指を引き寄せ、 何のてらいもなくその指を食べた。いや正確には、その指に付いていた米粒を食べた。
- 447 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/25(金) 23:17:10 ID:y3a99+Nu]
- 「あっ」
「ん?」思わずお互いの顔を見合わせた。赤くなった布美枝を見て、茂も視線を泳がせる。 (そりゃ、食べんともったいないけど) (そんな驚くような事、したか?) 唇の感触がまだ指に残っていて、なんだかとてもどきどきする。 そんな布美枝の感情が伝染したのか、茂まで落ちつかなそうに意味もなく手で膝をさすった。 帰り道、「またたまにはここに来ましょうね」と恥ずかしそうに上目遣いになりながら 布美枝が言う。結婚して一ヶ月、既に体を重ねているのに、まだまだ娘のように恥じらう新妻だった。 もう少し、触ったくらいで緊張しないでほしい。そう思いつつ、なんともこそばゆい気持ちになりながら、 「ああ」と返す茂だった。 (終)
- 448 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 00:00:12 ID:L7ZXdyYq]
- >>439
藍子ちゃんwww これからも、おとうちゃんとおかあちゃんの秘密を どんどん暴露して頂きたいw あと感心する浦木にもワロタw おとうちゃんとおかあちゃんのお馬さん現場にも期待! >>444 だんだん! なんて可愛い夫婦なんだー萌え上がった! 非エロでも大歓迎ですけん また素晴らしい作品投下してごしない!
- 449 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 00:50:52 ID:9PwC/flU]
-
イチャイチャキター!! 萌えチャージはここで補完するしかない。 >>439 藍子ww お馬さんごっこというか、ロデオを思い浮かべたw >>444 これまじ、イチャ萌え。めちゃ好み。 あ、ちなみに自分281なんですが、 すごい偶然に、今、自分も深大寺デートを書いていた最中で…。 こちらとかぶるので、しばし推敲します…。
- 450 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 00:57:28 ID:qEHN0khm]
- >>444
ほのぼのデート可愛いですなあ。心が洗われるようだ…。いや、エロネタももちろん素晴らしいですがw
- 451 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 02:05:40 ID:NQNxcCIU]
- >>427
フミちゃんのゲゲさんに対する感謝の言葉に胸がきゅん!とさせられて しまいました…。 こげな可愛いこと言われて理性が保てる男はいません! >>444 初々しいですなぁ〜。 ほのぼのイチャイチャに萌えです。 今週の足らない萌えは職人様方の作品で補完させて頂きましたww
- 452 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 02:13:30 ID:qPjUq/tG]
- >>459
281さん いや、推敲せずにそのまま投下してくだされ!! 深大寺はお題ということで良いじゃありませんかw
- 453 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 02:44:45 ID:9PwC/flU]
-
>>452 281です。ありがとうございます。 お題は深大寺デートということで。 ととのいました〜。 お目汚しくだされば幸いです。
- 454 名前:深大寺デート1 mailto:sage [2010/06/26(土) 02:45:47 ID:9PwC/flU]
-
「…う…わぁ!」 布美枝は思わず感激の声をもらした。 深まる秋に、深大寺の境内は紅葉に彩られ、 さながらパレットの上の絵の具のように、賑やかな色合いで二人を迎えてくれた。 仕事の合間、茂が散歩に出かけようとして襖をあけると 家計簿とにらめっこをして、ウンウン唸っている布美枝がいた。 「おい、外に出て気分転換でもしたらどげだ」 一緒に行こう、茂が誘ってくれた。 布美枝は大喜びでカーディガンを羽織った。 山門前から霊園へ抜ける山道の途中で、布美枝は少し道からはずれると 色とりどりの落ち葉が広がる、わき道の大きな木の下にしゃがみ込んだ。 「どげした?」後ろから茂が問いかける。 「綺麗なのを拾って、本の栞にしようと思って」 「おぅ、そげか」 そう言って茂も一緒にしゃがんで、色とりどりの落ち葉をガサガサやりはじめる。
- 455 名前:深大寺デート2 mailto:sage [2010/06/26(土) 02:46:32 ID:9PwC/flU]
-
やがて、茂が栞に最適と思うようなお目当ての葉を認めると、 それに手を伸ばした。 と同時に、向こうから同じ葉っぱに布美枝の手も差し出された。 ―――触れ合う。 はっとして二人は顔を上げてお互いを見ると、 ふっと笑顔になった。 茂はそのまま膝をついて、右手で自身の身体を支えて前のめりになると、 軽く顎をあげて布美枝に合図を送る。 布美枝は少し照れて俯いたが、すぐに顔をあげると目を閉じて、 二人はカラフルな落ち葉のじゅうたんの上で、キスをした。 やがて、膝に着いた土を掃いながら茂が、 「さて、本来の目的地へ行くのだ」 と言って先に歩き始めた。 少し口を尖らせて、布美枝は「目的地ねぇ…」と呆れ顔。 それもそのはず、茂の目的地とは、 寺とは言え鮮やかな紅葉に彩られた深大寺境内や、 山門脇に軒並ぶ蕎麦屋や土産物屋ではなく、 そういった賑やかな場所からずいぶん離れた、墓地、なのである。 曰く、「墓の主と話をする」のだそうで、 「和やかな墓」を前にすると、本当に何時間でも帰らない。 彼の愛でる物には、自分も共感していきたいと思う布美枝ではあったが、 しかし墓というものについては、きっとずっと一生無理だろうと思うのだった。
- 456 名前:深大寺デート3 mailto:sage [2010/06/26(土) 02:47:08 ID:9PwC/flU]
-
「ちょっこし雲行きが怪しいですね」 空を見上げて布美枝が声をかけたが、茂は墓を撫でながらにこにこと歩き回って返事をしない。 そうこうしていると、布美枝の心配通り、ポツポツ…雨が降り出した。 「いけん…」 雨をしのげる場所を探して周りを見回すと、 もう使っていないと思われる、屋根のついた小さな手水場があって あわてて二人はそこへ逃げ込んだ。 大きい図体の二人には、少々手狭な場所だった。 手水台に腰を下ろして身体をぴったりくっつけても、 茂の左の肩口にぽたりぽたり、屋根から雨の雫が落ちる。 「濡れとりますよ」 布美枝がもっと詰めるように言ったが、 「そしたらお前が濡れるだろう」 と言って、茂はそのまま墓をぼんやり眺めていた。 しとしと…。 秋の雨はなかなか止まない。 「…雨降り小僧という妖怪がおってなぁ」 視線は墓に向けたままで、ぼそっと茂が言った。 「こう、和傘をかぶって、提灯を持っとって…。その提灯を振ると雨が降る。 そうやって急に雨を降らせて、人を困らせて愉しむんだわ」 「そげですか…。じゃあ、この雨も?」 「うん、多分な」 茂のこういう不思議な話は、おばばを思い出させてくれるので布美枝は好きだった。
- 457 名前:深大寺デート4 mailto:sage [2010/06/26(土) 02:47:45 ID:9PwC/flU]
-
ぶるっと茂が身震いをした。 「寒いんでないですか?」 「ちょっこし、な。…大丈夫だ」 そう言うと、茂は布美枝の肩をぎゅっと抱いた。 一瞬、緊張して周りを見回した布美枝だったが 雨の墓地に、他に人が居るはずもない。 すぐに力を抜いて、頭を茂の肩に預けた。 「…困ってない、ということにしたらどげだろう」 「え?」 思わず見上げた茂の顔が、妙案のひらめきに輝いていた。 「人を困らせて喜ぶ妖怪のせいなら、こっちはぜーんぜん、困っとらんのだ、 ということにしたら、諦めて雨も止むんでないか?」 「…ふふふ」 子どものような茂の言葉に、布美枝は和んだ。 「どうやって困っとらんと知らせますか?」 布美枝の問いかけに、にんまりと茂は口の両端だけを上げて笑い、 見上げる布美枝の唇に、自分の唇を重ねた。 思わず茂の肩を押して引き離す布美枝。 「ちょ、誰か見とったらどげするんですか」 「見せとんだわ。雨のおかげで昼間っから野外でこんなことしちょる、 困るどころか愉しませてもらっとるんだ、というのをわざと見せとんだ」 「…」 なんという思考回路…。言葉を失う布美枝。
- 458 名前:深大寺デート5 mailto:sage [2010/06/26(土) 02:48:24 ID:9PwC/flU]
-
が、ふと見ると本当に雨が小降りになってきた。 「ほーら見ろ。もう一息でねか」 そう言って、茂はまた布美枝に顔を近づけてきた。 「もうっ。そんな雰囲気台無しなこと、イヤです!」 「雰囲気ねぇ…」 先ほど、落ち葉のじゅうたんの上でしたキスは極上のムードだったのに、 墓場の前で、しかも妖怪に見せつけるキスなどまっぴら御免だ。 むくれて布美枝は、肩にまわされた茂の手を振りほどく。 するとまた、雨がしとしと強くなる。 「あーあ、ほれ。お前が困り顔するけん」 「だって…」 本当に妖怪のせいみたいだ。布美枝は曇天を睨みつけた。 「そしたら…」 空を仰いだままで、布美枝はつぶやいた。 「名前を呼んでごしない?」 「へぇ?」 「名前、呼んでから…その…してくれたら…」 ええですよ…と、声が尻つぼみになる。 茂はぽりぽり頭を掻いて、先ほどの布美枝のように、空を見上げた。
- 459 名前:深大寺デート6 mailto:sage [2010/06/26(土) 02:48:58 ID:9PwC/flU]
-
雨はしとしと。 茂を試すかのように。 やがて。 「…布美枝」 その呼びかけに、布美枝は顔をあげてにっこり笑う。 茂は視線を逸らしたまま、手持ち無沙汰の右手をグーパーしていた。 見上げる布美枝の顔をちらりと伺ってから、 茂は背中をかがめて、布美枝の唇を食むようにしてなぞる。 そして右手を布美枝の背中にまわすと、自分の方へぎゅっと引き寄せ 熱っぽい目で見つめてくる布美枝に再び接吻する。 二人は舌を絡ませながら、熱い口づけにしばし蕩けた。 ――結局。 しばらくして雨は止み、二人は無事家に戻れたのだが、 左肩から背中にかけて、屋根から滴る雨を避けきれなかった茂だけが この日風邪をひいて熱を出した。 この続きは次回…。 おわり
- 460 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 15:30:22 ID:9eOA6UkW]
- 職人様、いつも乙です
>>444 初々しくてカワイイ2人に萌えた! ゲゲとふみちゃん、それぞれの心境描写が丁寧でこっちもドキドキしましたw >>453 その出来事を通して、ふみちゃんが音松さんへ案内する 「とっておきの場所」に繋がるわけですね(・∀・)ニヤニヤ 続きも期待しちょりますけん!
- 461 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 17:03:25 ID:qEHN0khm]
- いちゃいちゃ具合が良いですなあ〜。確かに墓場でいいムードになるのは難しいw
やはり二人の時には布美枝と呼んで欲しいね。
- 462 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 19:21:28 ID:LRi7Mr2J]
- >>454
イチャコラ夫婦だんだんー! 秋や雨の描写の美しいこと…職人様の文章、大好きです 風邪ひいたしげぇさんの続きも、楽しみにしちょります! 出来るだけ長引く風邪で、布美枝ちゃんに甘えたらええw 本放送もやっと布美ちゃんが帰ってきてくれて良かった… しかし、天然かはたまた作為的か 春子ちゃんが来ていたことは言わないしげぇさん… それって、どげとらえたら、ええんでしょうか…
- 463 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 00:09:33 ID:0F9tTNwX]
- 【深大寺】どちらの作品も瑞々しく、とても良かったです!!
ぜひ、続きをお願いいたします♪♪♪
- 464 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 00:24:48 ID:CmLgvjst]
- >>454
秋のイチャイチャだんだん!キスがエロいよ >>444なんですが、深大寺ネタかぶって申し訳なかったです でも深大寺ってなんか…色んな意味でいいですよねw >>462 茂は、部屋をちゃんと自分で片付けたのを突っ込んでもらった事に満足で後は何も考えていない、に一票
- 465 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 01:23:23 ID:GFCuM95d]
- その場にいない布美枝につい話し掛けた後は、頭の中は布美枝と藍子の事でいっぱい。原稿を描く手も止まりがち。
イタチが撮った家族写真を眺めながらぼんやりしてた…と妄想。 はるこはイタチとコンビで騒いでた事しか覚えてないかもしれないw
- 466 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 02:37:24 ID:L4BLi0Rm]
-
281です。いつもレスありがとうございます。 >>458のとこ「尻つぼみ」じゃなくて「尻すぼみ」… 一回墓場に逝ってくる… >>464 いや、こちらが後だしなんで、こちらこそ申し訳ない。 深大寺って全然行ったことないんで、 紅葉とかほんとに境内が鮮やかになるのか知らんのだけど なんか赴きみたいなものが想像をかきたてる場所ですね。 今日やっとこ、布美ちゃん調布に帰ってきて嬉しい。 自分的には>>465に一票。 はるこが缶詰持って来たときにはエライ散らかりようだったけど 布美ちゃんが帰ってくるときに大急ぎで片付けたのか? あと、ゲゲは冬服より夏服のがセクシーに見えるw もちろん、布美ちゃんもだけど。 来週は夏服仕様なので楽しみ。
- 467 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 02:45:19 ID:bRIO7E5p]
- 遅レスだが、一言言わしてごしない
>>409のハァハァフミちゃん責めハァハァや >>428の念願の風呂ネタや 深大寺のいちゃいちゃデート2パターンと 職人様方だんだん!dandan!dndn! これからも投下楽しみに待っちょるげな
- 468 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 02:52:03 ID:bRIO7E5p]
- ゲゲのことだから、フミちゃん&藍子&ようかんで満足して
ハルコのことは全く思い出しもしなかったんだとオモ つか、一人留守番で寂しさが限界になったゲゲは フミちゃんの下着とか布団とか、フミちゃんを感じられるもので オナってんじゃね?て思ってた… 40男がこれじゃあまりにもキメェな 正直スマンかった
- 469 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 03:21:36 ID:xROLe8r7]
- まあ茂のビジュアルは20代だし
でも泣きながらシコッてたらただのギャグだなw
- 470 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 06:44:32 ID:eYKnqfu4]
- フミちゃんが藍子ちゃん初めて家に連れて帰ってくる時も、
ゲゲはソワソワしながら準備万端で待ってたからなw きっと今回もそうやって2人を待っていたんだと思った >>466 同感です。 アシスタントの回で2人が夏服姿で並んでるの、本当に良かった! このドラマは夏の描写が少ないから夏服姿は貴重ですね
- 471 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 10:43:41 ID:m7XEcoWk]
- 投下以外で281さんはいちいち名乗らなくていいよ
淡々とSS投下した方がいいと思う 誉めてもらって嬉しいのは解るけど、ちょっと… 萌えさせってもらってるのに悪いですが
- 472 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 11:11:26 ID:L4BLi0Rm]
-
>>471 あ、了解です。 スマンでした。
- 473 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 18:08:38 ID:g8Cm6nsP]
- ↑471さん、別にいいじゃないか。せっかく書いてくれてるのに、萌えてるくせに嫌ならくるな!いつも素敵な小説書いてくれてる方達、ありがとうございます。今までどおり、小説も雑談も楽しくやっていきましょう。
- 474 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 22:57:59 ID:bRIO7E5p]
- 日曜日はゲゲゲがなくて寂しいのは自分だけ?
来週はガロじゃなくてゼタが創刊されるから 少しは家計が楽になって、布美ちゃん助かるかな! でも、お父ちゃんは原稿で忙しくなっちゃうかなぁ 忙しくなっても、夫婦の時間や描写は減りませんように!
- 475 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/27(日) 23:21:38 ID:eYKnqfu4]
- >>474
日曜日は寂しいね。 今から9月以降が怖いよ・・・
- 476 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 00:01:57 ID:rP732WjN]
- 有名になってからは夫婦の会話がなくなったと寂しがる原案本のシーンを思うと
今から辛いな。連合艦隊再建してる時期がある意味一番幸せだったかも、って感じで
- 477 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 00:15:28 ID:5dKlPHej]
- >>473
蒸し返して悪いけど、嫌なアンチが出てくる前に馴れ合い注意って言いたいんじゃない? 嫌がる人って意外にいるから。 はた目に見て来るなって喧嘩腰のあなたのが痛い。 スレの質が下がるからやめなさいね。
- 478 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 01:42:18 ID:KhpwnzlV]
- コテでも名無しでも、投下して頂けるなら
自分はどちらでも構わんですが・・・ 出来るだけ良い雰囲気で行きたいですね 職人様方、これからもどしどしお願いします!!
- 479 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 02:43:51 ID:iMSWkNh1]
- しげさんがようかんをパクパク食べてるの見たら
フミちゃんお手製のホットケーキ食べるお話読みたいな クリスマスでは結局見れなかったし 「あーん♪」してあげたら、どげですか?w ゲゲゲは食事シーンが印象的だな〜と、思ふ 実際中の人の話だと美味しいらしいし
- 480 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 12:56:08 ID:PjL9wEHT]
- >471
乙thx
- 481 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 20:31:17 ID:gGVdWBXx]
- 布美枝サンお手製焼きたてのホットケーキを、
藍子「おいしいねぇ〜オトーチャン」 茂「んだな〜」 と親子でモフモフ食べている、というのもいいなぁ。 エロ無しでスンマセン
- 482 名前:いかないで1 mailto:sage [2010/06/28(月) 21:47:00 ID:hOpzwDVM]
- 「美智子さん。こんにちは〜」
「あらっ♪布美枝ちゃんに藍子ちゃんいらっしゃっい。 藍子ちゃん、こんにちは」 「こんちゃ♪」 「あら♪おりこうさん。今日は、おばちゃんパンケーキ作ったの♪藍子ちゃんおいで〜」 ひしっ。 藍子は、布美枝のスカートをきつく握り締めて離そうとしない 「あらっ。どーしたの藍子ちゃん?いつもは美智子さんに飛び付くくらいに懐いてるのに」 「そうなんですよ靖代さん。今日、藍子ヘンなんです。朝から私にくっついて、おもちゃで遊ぼうともせんし… 買う物いろいろあるけん自転車で行くから、おとうちゃんと留守番しとって。って言っても『一緒に行く』ってきかんくて… どげしたの藍子?ほらっ、みんなのとこいっといで。太一おにいちゃんもおるよ」 ふるふるふるっ 藍子は、布美枝のスカートに顔をうずめ首を横にふるだけで離れようとしない 布美枝はしゃがんで藍子に目線をあわせ「どげしたの?」と、問いただす 「ふえっ…おかあちゃん、どこいくの?どこも…ぐすっ…いかないでぇ…」 「藍子。おかあちゃんどこにもいかんよ。いつも藍子と一緒におるよ。なしてそげなこと思ったの?」
- 483 名前:いかないで2 mailto:sage [2010/06/28(月) 21:48:19 ID:hOpzwDVM]
-
「だってぇ…うえっぐすっ…きのうおとうちゃんとケンカして…うぇぇぇえん」 「えぇっ?おとうちゃんとおかあちゃんケンカなんてしとらんよ(だって夕べは…////きゃっ♪)」 「だってぇ…きのうおとうちゃん『いけん!まだイッたらいけんっ…』おかあちゃんも『もうダメ!イクーっ!イクゥーー!!』って…どこにいくのー?あいこおいていかないでぇ…えーん」 「!?ちょっwww」←靖代 「……………!!!!あらっ♪」←美智子 「おやおやっ」←キヨ 「………………」←太一 「あっああああああああああいこ?なっななな………………………………きゃぁぁぁぁぁぁああぁぁぁーーーーーー」 「ふえっ」 「いっいかないっ!おかあちゃんどこにもいかんよっ!藍子、勘違いしちょるんよ」 「ほんとー?よかったあぁー」 ちゃんちゃん♪ おまけ 「ほいで奥さんどこさ行ごうとしてたんですか?」 ……………………まだまだ純真な太一であった…
- 484 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 22:51:26 ID:q2maPf23]
- >>482
靖代さんと太一くんの反応wwwww
- 485 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/28(月) 23:13:25 ID:NAPSXkD5]
- >>482
ぷっ…あ、藍子ちゃん勘違いでもおとうちゃんとおかあちゃんの 秘め事ばらしちゃいけんよwww 職人様、乙です! めっちゃ笑ろうてしまいました。
- 486 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/29(火) 00:17:18 ID:YZEQrtNb]
- >>481
かわゆい親子〜もふもふ食べちょるw エロ無しだって、ええじゃないですか! 是非作品にして投下ごしない! >>482 禿ワロタwwwwww いや〜センスありますなぁ どげなプレイだったのかkwsk!!www また投下お待ちしちょります!
- 487 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/29(火) 00:26:09 ID:JUgiUr5l]
- >>482
藍子wwwww しかし太一はまだチェリーボーイかw確かにそんな感じだが。誰か店連れてってやれ!
- 488 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/29(火) 21:13:55 ID:RDGXJHFX]
- 浦木、出番だ
- 489 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/29(火) 21:49:31 ID:3kFS0X6z]
- このスレが急に進んでるとwktkするのは自分だけ?
書いて下さる職人様、いつもありがとうございます。 >>476 有名になってからはそういう描写が多そう・・・ せめて萌え補完が出来る、このスレは盛り上がってるといいな。
- 490 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/29(火) 22:22:47 ID:AUHussJR]
- >>482
藍子と太一の純粋さに泣いたww 太一は美智子の旦那に色々連れてってもらうべき
- 491 名前:名無しさん@ピンキー [2010/06/29(火) 22:49:11 ID:6BlHaYoi]
- >>482
太一くんの東北弁にも萌え萌えだったべ
- 492 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/30(水) 11:03:42 ID:rj8XyOF5]
- 小説に「♪」とか「///」とか使うのやめろww
- 493 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/30(水) 13:40:47 ID:JKhrz59K]
- 同人誌のノリですね。
- 494 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/30(水) 23:49:20 ID:qmzYiOYx]
- ここでは大活躍の藍子ww
本編ではお客様がいらしてるときは寝てることになってるのか、 影うすー。出てきてくれると和むのに。 ゲゲの夏服は白とグレーっぽいの2種類しかないのかな。 春夏秋冬通して、あのグレーの半そでシャツが一番萌え。 布美ちゃんも夏服だとノースリーブまではいかんが、 ギリギリまで腕が見えるのがこれまた色っぽい。
- 495 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 06:54:33 ID:qp4ux69C]
- >>494
分かる。 自分もゲゲの服はグレーの半袖が一番好きだ。 フミちゃんも細い腕やウエストが調教されてる格好が(・∀・)イイ!
- 496 名前:495 mailto:sage [2010/07/01(木) 06:57:44 ID:qp4ux69C]
- うわっ・・・恥ずかしい
調教→× 強調→○ですな ちょっと逝ってきますorz
- 497 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 16:17:46 ID:2fUJmrZF]
- 急に過疎ったね
- 498 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 18:31:45 ID:I7rOjWhs]
- >496
むしろ訂正せずにその内容で書くんだ!
- 499 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 19:47:58 ID:A33rZ3AS]
- 281タソお元気ですか?
良かったらまた投下して下さいね
- 500 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 21:07:02 ID:R7XtVtUX]
- 細い腕やウエストが調教・・・
・・・し、縛る?
- 501 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 21:58:46 ID:9SdgVNoN]
-
>>495 普通に読んだ。>>496見て、ワロタ。 >>500 そんな感じw
- 502 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 22:24:06 ID:/fGDZRFW]
- 夏服夫婦イイよね〜
布美ちゃんの細くて長い腕、うなじに垂れるおくれ毛 開襟シャツからちらりと覗く華奢な鎖骨 裸足のつるつるの踵…堪らんなぁ〜(*´Д`) 恐らくしげぇさんもそう思ってるに違いないっ!
- 503 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 23:07:05 ID:/lYg3UDj]
- 鞄をバンッと叩いた時、たまらなくなってフミちゃんを押し倒す気かと思った
無事に帰ってくるまでは一先ず我慢ですね
- 504 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/02(金) 01:39:40 ID:g1E0pAxX]
- >>503
実況で「間接的におっぱい触った」とか書かれてて吹いたw
- 505 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/02(金) 12:49:26 ID:B7Tc2K+b]
- >>454続きできたので、こんな昼間にアレだけど投下します。
- 506 名前:熱病1 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:50:44 ID:B7Tc2K+b]
-
「雨に濡れたのがいけんだったですね…」 「んー…」 布団の中で、身の寒さに小さくなって震える茂を見ながら、 布美枝はいたたまれない気持ちでいた。 その日二人で出かけた深大寺で、いたずら好きの妖怪に 雨を降らされて二人は足止めをくった。 雨宿りした狭い手水場で、茂の左側がびしょびしょになってしまったのは 布美枝が濡れないようにしてくれていたからで…。 夜、寒い寒いと言いながら、それでもしっかり夕食をたいらげたので 布美枝はさほど茂の様子をおかしいとは思わなかった。 異変に気づいたのは、片付けがひと段落ついて、 温かいお茶を淹れた湯のみを襖の向こうに持っていったときだった。 かろうじてペンは持っているものの、 ぼーっとして一点を見つめている茂の顔色は真っ青で、 しかし顔の色とは対照的に、身体の熱は異常に高かった。 「よっぽどなら、お医者様を呼びましょうか」 「そげなことはせんでええ…。寝とったら治る…」 「そげなら、卵酒でも作りましょうか」 「…ええ。酒と名のついとるもんは…」 「あ」 「大丈夫だけん。お前も寝ろ…」 頭からかぶった布団の向こうから、茂のくぐもった声。 まだ冬には早かったが、あまりにも震える茂のために 半纏を出してきて布団の上からかけてやった。
- 507 名前:熱病2 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:51:35 ID:B7Tc2K+b]
-
どのくらい時間が経ったのか、茂はふっと目を覚ました。 既に明かりは消されており、隣には布美枝が寝ている様子。 喉が乾いていることに気づき、布団を脱ぐと、水を汲もうと立ち上がった。 薄暗い中、月にうっすら照らされた室内の風景がひどく歪んで見えて、 立ち上がったとたんにフラフラと前のめりに転んでしまった。 横になっていた布美枝が気づいて、慌てて飛び起きる。 「大丈夫ですか?!」 「おお…世界が歪んどる、こりゃたまらん」 なぜかへらへらと笑いがこみ上げてしまった。 「喉が渇いた。水をくれ」 「はい」 立ち上がった布美枝を認めると、茂は這うようにして布団に戻り、 ごろりと仰向けに倒れこんだ。ふう、とため息。 瞼を閉じて、さらに右腕をその上に乗せて肩で息をしていると、 水を汲んできたであろう布美枝が、横に座ったのが気配で分かった。 目を閉じたまま、手を差し出すが 「寝たままでは飲めんですよ」 「ん…」 布美枝が茂の身体を起こそうと、背中を抱えてくれるのだが、 非力な女房には鉛のように感じるほど重い身体だった。 喉は渇いているが、起き上がる気力がない。 このまま眠ってしまえば、朝には干からびているかも知れない、 ちょっこし滑稽だな、などと薄笑いを浮かべたとき。
- 508 名前:熱病3 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:52:16 ID:B7Tc2K+b]
-
ひんやりと。 冷たくて柔らかい感触が茂の唇に降りてきたかと思うと、 ゆっくりと水が口の中に入ってきた。 まるで力水のように、たったその一口だけで、 喉どころか身体全体が潤っていくのが分かった。 視界がぱあっと広がり、ぼんやりとしか見えていなかった周りの景色を ようやくその目ではっきりと確認することができた。 心配そうに、そして恥ずかしそうに覗き込む布美枝の顔。 「大丈夫ですか?」 「ん…もう一杯」 「あ…は、はい…」 もう一度、目を閉じるとまた先ほどの感触。そして冷たい水。 「…美味い」 「そげですか…」 にっこり 微笑んでから、茂の額に手を当ててみる。 「だいぶ下がっとるようですけど、まだ熱はありますね」 「…ん」 首に巻いてあったタオルはすっかりぬるくなっていたので、 冷たい水で洗ってまた巻きなおしてやった。 ほっと息を吐く茂を見て、布美枝も少し安心したようなため息をついた。
- 509 名前:熱病4 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:52:54 ID:B7Tc2K+b]
-
たった一口の水が、これほどに心身を楽にするとは、驚きだ。 まさか先ほど飲まされた水は、神水だったのだろうか? 茂はそんなことを考えながら、天井を見上げていた。 その視界の端には、ちょこんと座ってこっちを見ている布美枝があった。 水が神水だったのか? もしくはこの女房、実は神か仏の化身…。 唇を通して、何やら不可思議な力を吹き込んだのかも知れん。 などと。 妙なことを考えていると、茂は自身の下半身の異変に気づく。 (なんでこんなときに…?) 先ほどの口移しのキスだけで、まさか興奮したのだろうか? それにしても、まだ熱っぽい身体は気だるいことこの上ないのに、 そこだけは独立してモノゴトを考えているらしい。 はて、そう考えてみるとこの一週間近く、 今まさに茂の横に鎮座する仏の化身の月の事情で、 営みについてはおあずけをくっていたのであった…。 腹が満たされていて、よく眠ったあとに来るのは…性欲か。 我ながらこのような身体の時にも、持ち合わせた欲には敵わない。
- 510 名前:熱病5 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:53:39 ID:B7Tc2K+b]
-
ちらっと布美枝を見ると、「ん?」と首をかしげて茂を見る。 その仕草に、実は弱い。 いつも髪留めで持ち上げている長い髪も、 今は無造作に肩から胸にまで垂れていて、それもまた艶っぽい。 寝巻きの合わせ目から少し見える胸の谷間に、 髪を耳に引っ掛ける小さな所作に、 そして茂を見つめるあの印象的な目玉に、 とにかく布美枝の全てに弱い。茂は慌てて目を逸らした。 「まだ寒いですか?」 動揺している茂を見て、まだ具合が悪いのかと心配する布美枝。 「ああ、うん…」 実はそれほどでもなくなってきていたが、曖昧に頷いておいた。 布美枝はしばし考えていたが、何を思ったか茂の掛け布団を持ち上げると その細い身体を同じ布団の中に滑り込ませてきた。 「な…」 「寒いときは人肌で温めるのがええですけんね」 にっこりと微笑んだこの女房は、どこまで本気なのか? 涅槃の境地に至る仏の化身の前で、頭の中が煩悩一色の茂は太刀打ちできない。 ぎゅっと抱きついてきた布美枝の髪の香りに、さらに欲望の海が荒らされ始める。
- 511 名前:熱病6 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:54:17 ID:B7Tc2K+b]
-
「も、もう、ええ!風邪がうつったらいけん」 「心配ないです。あたしは丈夫にできとりますけん」 布美枝を心配した風を装ったが、実はそんなことは言い訳に過ぎず、 今この状況は「茂的に」非常に逼迫しているのである。 「そういえば冬に猫をアンカにされとったことがありましたね」 「ええ〜っと…」 「さっさと逃げられとりましたけど。 心配せんでも、このアンカは逃げません。ずっと一緒におりますけん…。 とか言って…えへへ」 「ああ…そげかぁ…」 独り照れている布美枝と、布美枝の声などは右から左へ流れている茂。 その間も、理性と欲の小競り合いは続いていた。 「明日になったら良くなっとるとええですね」 自分の胸のあたりから、おそらくは笑顔でこちらを見ているのであろうが、 茂にはそんな布美枝を見やる余裕は既になかった。 やがて布美枝はふと自分の内股のあたりに触れる、硬い存在に気がついた。 布美枝が身体を強張らせたので、茂は背中あたりにひやりと汗をかいたが、 しかしもうどうにも抑えきれないところまで来てしまっているのも事実で…。 布美枝が恐る恐る茂の身体から離れようとした瞬間。 (…あ、もう、無理) 辛うじて耐えていた理性の壁を、打ち破るように怒涛の欲が押し寄せた。
- 512 名前:熱病7 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:54:59 ID:B7Tc2K+b]
-
茂は今持っている可能な限りの全体力を総動員して、布美枝を組み敷いた。 意外と簡単に身体は起き上がり、布美枝を捕まえることができた。 びっくりする布美枝を無視して、乱暴に唇を奪う。 布美枝は必死に抵抗するが、のしかかってきた重い身体と、 乱暴だけれどうっとりするような、熱い口づけに段々その力が弱くなってしまう。 その唇が、やっと離れたかと思うと既に胸の谷間にまで下りてきていた。 「いけんです…よ。まだ、熱が…あ…」 「お前が悪い。誘うようなことするけん…」 「さ…誘ってなんか…」 「本当に何も考えんともぐりこんで来たのか?」 なんという無防備な。茂は少し可笑しくなって笑った。 「も、もっと弱っとられると思って…ぁ、ん…嘘、ついとったんですか」 「嘘ではない、だるいのは本当だ。けど、どうも下の方のヤツは独立採算制をとっとるらしい」 「どくりつ…もぅ、何言って…や…あ…」 冗談のような会話の間にも、茂の手は布美枝の乳房を揉みしだき、 首筋から鎖骨、そこから胸の先端まで、舌が降りてきて舐めまわされる。
- 513 名前:熱病8 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:55:36 ID:B7Tc2K+b]
-
覆いかぶさる茂の肩を押して、布美枝は形ばかり抵抗の意思を見せてみたけれど、 茂がそんな制止に応じるとは布美枝も思っていなかったし、 布美枝自身も、茂の熱が感染したかのように、身体が火照り始めていた。 頭はまだぼーっとしていたが、本能の赴くままに茂は布美枝の身体を愛撫した。 うなじ、乳房、臍、太腿、足の先まで舌を這わせた。 布美枝のなまめかしい声が、茂の原動力となって、やがてその舌は内腿に辿り着いた。 「やぁ…そんな…見んで…」 悶える布美枝をちらりと観察して、もうすっかり潤いを溜め込んだ秘所を舐め上げると、 また一段と悩ましい嬌声があがる。 突起の部分を指や舌で弄んだり、どんどん溢れてくる泉の水を舐めていると 段々突っ張っていた足が緩んできて、熱い声も喘息に変わっていく。 もう少しで達するのだろうか…。 熱い入り口から指を一本差し入れると、簡単に飲み込んでいった。 指を二本にし、抜き差しを繰り返し、突起には舌で刺激を与えてやる。 「あ…いや…あ、あ、あ…」 悲鳴のような声が上がると、やがて布美枝の全身から力が抜けていくのが分かった。
- 514 名前:熱病9 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:56:18 ID:B7Tc2K+b]
-
さて、そこまできて茂はさすがに体力の限界を感じていた。 このまま布美枝を組み敷いて、最後まで続けられる自信がない。 しかしそれとは逆に、独立国家は今まさに隆盛を極めている。 (どうなっとるんだ…) 我ながら、自分の身体の神秘に首をかしげずにはいられない。 肩で息をしていた布美枝が、熱っぽい目で明後日方向を見ていた茂に気づくと 「あの…あたしが上に、なりましょうか?」 思わず問いかけてしまった。 言ってから、ずいぶんと恥ずかしいことを口走ってしまったことに気づく。 「あわわ…」 慌てて顔を覆って布団にうつ伏せた。 すると、茂は布美枝の背後に回り、その尻を撫で上げて持ち上げると 潤い滴らせるその場所へ、一気に欲望の塊を挿入した。 「ああ…っ!」 いつもとは違う角度で侵入してきたそれを、布美枝の内部はきつく抱きしめようとする。 茂が腰を引けば、襞がそれを追いかけ、腰を打ち付ければ、ぎゅっと締める。 「あっ、あ…っ!あぁ、っ…あぁ…!」 布美枝の悩ましい声が、茂をいっそう突き動かす。 自分の身体を支えなくて済む分、茂は楽だったが、 それでもフルマラソンを走ってきたかのようなだるさはつきまとう。 ただ動物的な本能だけで無心で腰を打ちつけた。 快感の絶頂に達する瞬間は、二人とも同じだった。 崩れるように二人は重なり合って布団に倒れこんだ。
- 515 名前:熱病10 mailto:sage [2010/07/02(金) 12:57:01 ID:B7Tc2K+b]
-
「なるほど…性行為は精気の循環を促し、心身の充実を…」 「な、何の本ですかっ、それ?!」 翌朝、茂の熱はすっかり下がり、昨日の弱り具合はどこ吹く風。 机に向かって仕事をしていたかと思えば、急に妙な独り言をつぶやいた。 難しそうな小さい字がいっぱい並んでいる本をめくりながら、 「中国の方ではそういう考えがあるらしい。ちゃんとした学問だぞ」 「…」 「そうやって睦みごとを恥らうのが、そもそも間違っとる」 「…」 「何も恥らうことではない、正々堂々とコトに臨めばええのだ」 「…」 「然るに、夜中にこそこそ声を殺してすることでもないのか」 「…」 「昨日は起き上がることもできんだったのに、あの後からすっかり元気だわ。 ということは、昨日の営みが結果的に…」 「あーあーあー、もうええです!みなまで言わんで!」 真っ赤になって耳を塞ぐ布美枝。 いたずらが成功したときの子どものような茂の意地悪い笑み。 「まあ、ウチの水道から神水が出るか、 はたまたお前が神か仏の化身であることもまた、否定できんのかも知れん」 「え?何か言いましたか?」 「…いや」 そしてまた、ふっと茂は独り、微笑んだ。 おわり
- 516 名前:名無しさん@ピンキー [2010/07/02(金) 17:21:47 ID:eVodzqyX]
- 独立国家www言葉のチョイスが素晴らしいですなあ。なんか本当に茂が言いそうだw
フミちゃんに布団に入ってこられたら、そら独立国家も隆盛を極めますわ。
- 517 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/02(金) 17:23:12 ID:mFJyPh92]
- >>515
すごく良かったです ゲゲがムラムラする所、萌え萌えです!
- 518 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/02(金) 20:14:14 ID:ske3yeA1]
- >>506
だんだん!GJ! 「とか言って・・・えへへ」なんて、フミちゃん本当にカワイイな そしていつも、>>281さんのフミちゃんは喘ぎ方がエロくて萌えるw
- 519 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/02(金) 21:32:35 ID:g1E0pAxX]
- 本当に布美枝が可愛い。しかし茂が最後に読んでる本はどこの本なんだw
- 520 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/02(金) 23:04:14 ID:aBM0kxlP]
- うっひょ〜投下だんだん!
ゲゲが元気すぐるw色んな意味でwww あと布美ちゃんが本当に可愛いに禿胴! 仕草とか言葉とか反応とかイチイチツボにくる ゲゲが弱いのも解るわ〜 我慢出来る自信、自分もないw
- 521 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/02(金) 23:13:03 ID://5E0wbm]
- 水木作品ワールドとリンクする話はどうか
あるとき地相眼をヘソにつけてしまった茂は妖怪の世界が見えるようになり、妖怪漫画の成功で一躍売れっ子になる しかしある晩、野田圭一の声で喋る大ミミズがやってきて、新しい地相眼を生み出すため奥さんを差し出せと…
- 522 名前:名無しさん@ピンキー [2010/07/02(金) 23:29:29 ID:ntF0IpUZ]
- 独立採算制・・・いい言葉ですね。
エロでもどこか品の良い、やさしくいやらしい2人がいいですわー
- 523 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/03(土) 06:56:33 ID:zfX+eaUQ]
- >>519
浦木が持って来たんだよ
- 524 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/03(土) 10:30:30 ID:+SMQt4h3]
- >>519
つ「夫の心得」
- 525 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/03(土) 22:51:30 ID:XaUp3DOn]
- おお投下されてる!だんだん>>506
萌えるわ可愛いわでいいなー さすが茂の本棚は守備範囲広いな
- 526 名前:家族 注意書き mailto:sage [2010/07/04(日) 01:59:32 ID:3btskWkB]
- どうもいつもお世話になってます
今日の放送見てたら、ふと書いてみたいくなって 布美枝、茂はでてません。 エロなしです 太一、美智子の数年後設定です 興味の無い方はすみませんスルーしてください
- 527 名前:家族1 mailto:sage [2010/07/04(日) 02:02:14 ID:3btskWkB]
- 千葉県某市――
若い男女が辺りをキョロキョロと見回しながら、あるお宅を探していた… 男の方は、何度か訪ねた事があったとはいえ、ここ数年の急速な街の発展に短期間で様変わりした街中では記憶と相違して目的地がなかなか見つからず内心焦っていた だが、女の前で格好悪いところは見せたくないと 平然を気取っていたが女にはすでにバレバレだった 「えっどぉ…こっち…あっ。こっちだ!! ぃゃぁ…1〜2年でこの辺も変わっだなぁ」 女は、初めて来るこの街で頼れるのは、この男だけ…なのに迷子気味で緊張と不安で、気持ちが滅入りはじめていた 「はぁ…本当、大丈夫ー?」 「大丈夫だっで!ほらっここだ!こんにちはー!」 やっと目的の一軒家を見つけて安堵して意気揚々とチャイムを鳴らす 「はぁーい。」男にとって懐かしい声が聞こえて自然と笑顔が零れる そんな男の様子を横目に見て嬉しそうに微笑む女。『まずは第一印象!』気合いを込めて極上の笑顔を整える
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