- 575 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 16:37:04 ]
- 命題
A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 >>572 の RI(A) は I(A) の部分群であり RP(A) = RI(A) ∩ P(A) であるから標準射 RI(A)/RP(A) → I(A)/P(A) が存在するが、 これは同型である。 証明 RI(A)/RP(A) → I(A)/P(A) は単射であるから、これが全射であることを 示せばよい。 J を A のイデアルで可逆としたとき C(J) で J が属す I(A)/P(A) の 類を表す。 JB は B の非零イデアルだから >>573 より I と素な B のイデアル L_1 で JB と同じイデアル類に属すものがある。 L = A ∩ L_1 とおくと >>557 より L は A の正則なイデアルであり LB = L_1 である。 C(J) と C(L) の標準射 Pic(A) → Pic(B) による像はともに JB の属す イデアル類だから一致する。 よって >>574 より C(J) = C(L) C(A ∩ βB) となる。 ここで β ≠ 0 は I と素な B の元である。 よって J と L(A ∩ βB) は I(A)/P(A) の同じ類に属す。 L と A ∩ βB はともに正則だから >>570 よりそれらの積 L(A ∩ βB) も正則である。 これは標準射 RI(A)/RP(A) → I(A)/P(A) が全射であることを 示している。 証明終
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