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ワイが文章をちょっと詳しく評価する![3]



1 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/05/02(日) 10:29:01 ]
急遽、新装開店!(`・ω・´)

掌編、いつでも募集中!
採点、100点満点!
評価、コメント数行!
結果、コメント一行!

前スレ
ワイが文章をちょっと詳しく評価する![2]
love6.2ch.net/test/read.cgi/bun/1254570717/

ワイが文章をちょっと詳しく評価する!
love6.2ch.net/test/read.cgi/bun/1249125836/

文章の一部、よい! オチがない、よい! 他人の文章、ダメ!

点数の意味
10点〜、日本語が書ける!
20点〜、日本語の意味がわかる!
30点〜、読み物に近い!
40点〜、形にはなっている!
50点〜、楽しめる域に入る!
60点〜、作品として出せる!
70点〜、欠点がほとんどない!
80点〜、佳作の域に突入!
90点〜、未知の領域!
満点――、神様は評価できない!

ここまでの最高得点78点!(`・ω・´)

42 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/22(土) 03:25:03 ]
>>41
>ほおずきをからから鳴らし
(ほおずきの状態がわからない!)

若い人間が考える矛盾が際立つ!
雰囲気も合っていて短い文章でいながら、
読後は悪くなかった!

物語性に期待が持てる文章だった60点!(`・ω・´)

43 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/22(土) 15:48:29 ]
・このスレは役に立ちましたか

☐そう思う
☐ややそう思う
☐どちらとも言えない
☐あまりそうは思わない
☑そうは思えない

44 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/05/22(土) 17:08:50 ]
>>43
・ワイが勧める選択肢!

☐自分の能力に合わせたところで学ぶ!
☐必要ないと判断したところは気にかけない!
☐必要なところだけ学んで吸収する!
☐上梓されているテキスト本を参考にする!
☐独自の路線を開拓していく!

好きなものに☑を付ければいい!
ワイの考え!(`・ω・´)

45 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/05/22(土) 18:34:12 ]


こんなの初めて見たw


46 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/22(土) 22:27:32 ]
暑い、夏の日だった。
 部屋の片隅で首を振る扇風機は、折り返しに来るたびにカクンと音を立てていた。学習机の上にはコカ・コーラが入ったコップが置かれ、時たまガラスの内側についた炭酸が、空へ舞い上がる風船のように浮き上がっていた。
 鉛筆を持つ手は汗ばんで、夏休みの友のどこかしこに黒ずんだシミを残していた。縁側のガラス戸は開け放たれていて、バニラアイスを咥えた妹が遠くの入道雲を見つめていた。
「兄ちゃん」
 と妹は言う。僕は、太郎君が2キロ離れたスーパーに分速400メートルで向かった時にかかった時間を求めながら、
「ん?」
 と訊ねた。
「しりとりしよう」
 カクン、また扇風機が折り返す。太郎君は時計を読めないんだろうか?
「いいよ」
「しりとり」
 妹の声は、ほんの少しだけ弾んでいた。
「リン」
 僕の声は相変わらず沈んでいた。
「――兄ちゃんいじわる」
「そうでもないよ」
 人任せにせず自分で考えてください、僕は解答欄にそう書き入れながら、肩口で額の汗を拭った。
 外から生暖かい風が舞い込み、僕のおでこと妹の長い髪を撫でた。カーテンのレールにぶら下げた風鈴が揺れて、僕と同じように、リン、と音を立てた。

47 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/23(日) 03:59:10 ]
>>46
>どこかしこ
(『そこかしこ』の方がいい!)

>カクン、また扇風機が折り返す。太郎君は時計を読めないんだろうか?
(この部分は微妙! 設問の太郎君が時計を読める状態にあるとは限らない!)

>肩口で額の汗を拭った。
(物理的にできる気がしない!)

小学生らしい比喩に内容がよく合っている!
前半部分の『〜ていた。』の四連続は見栄えの観点から少し考えた方がいい!

短い文章の中に夏の表現と伏線が活かされていた64点!(`・ω・´)

48 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/23(日) 14:50:23 ]
>>46
短く的確に書かれていて面白いw


49 名前:46 mailto:sage [2010/05/23(日) 18:21:18 ]
>>47
ありがとう御座います。
今まで貰った批評の中で、あなたのものが一番的確に思えます。
正直点数に不満があるので、またいいと思えるものが書けたら投下します。

>>48
ありがとう御座います。
励みになります。

50 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/23(日) 19:56:04 ]
 雲一つない青空から、温かい春の日差しが冬の終わりを告げるようにぽかぽかとした、
木の葉の隙間から漏れる黄金の木漏れ日を浴びながら、僕のお気に入りの場所であるモク
ジイ(庭にある古い大きな木のことを僕はそう呼んでる)にもたれ、本を読んでいた僕は、
その素晴らしく魅力的な空想の世界にのめり込んでいた。
 その世界は夢と希望に溢れ、主人公達は皆美しく、気高く、勇気溢れる心優しき者達で
心躍る冒険や、悪党との危険に満ちた闘い、どきどきするロマンスが繰り広げられ、小さ
い頃から体が弱く病気がちな僕を魅了して離さない。
 勇敢な凛々しい騎士が激しい闘いの末、悪人に掠われた美しいお姫様を助け、決して実
ることのない愛の炎を燃やしている。しかしお姫様は悪人を愛していて、愛する人の後を
追おうと胸に短剣を突き刺し生き果てる。騎士は絶望に駆られ、姫の傍で自決する。
 何度も読み擦り切れたこの本の中でも、一番好きな場面がここだった。悪人も騎士もお
姫様も、皆死を賭して一途な愛を貫き通して死ぬ悲しい物語だけれど、僕はその至高の愛
に憧れずにはいられなかった。
 父も義母も異母兄弟の双子達も愛しているけれど、それは家族愛にしか過ぎない。僕は
恋愛がしたい。命を賭けるほどの愛を経験したい。
 僕の運命の人はどこにいるの? 美しい人?醜い人? 名前は何て言うの? お姫様の
ように、綺麗な黄金の髪? 夜空のような、美しい漆黒の髪? 
 そう、青い空に問いかけていた僕の目の前に、突如現れた双子の兄達――猫みたいな顔
をしていて、義母にとてもよく似ている――が僕の想いを乱し、陽に焼けた健康な腕で無
理矢理立たされた。
 「義務の時間だ、弟よ」
 「我々の聖戦の目撃者となれるのを喜ぶがいい」
 厳粛な顔で両手を胸の前で組んだ兄達は、機械のようにいつも決まった文句を並べたて、
まるでそれがこの世で一番大切なことのように言う。
 「そろそろ僕を解放してくれないかな? もう十分償いはしたよ」



51 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/23(日) 19:56:58 ]
 僕は本を閉じて立ち上がると、兄さん達の幼稚さに呆れながら言い、先月、兄達が大事
にしていた(と言い張るんだけど、埃を被ったそれは、とても大事にしているようにはみえ
なかった)掌サイズの馬の置物を了解を得ずに捨ててしまったせいで、くだらない誓いをた
てさせられてしまったことを思い出していた。
 「我々の勝負がつくまでの約束ではないか弟よ。誓いは守らなければならないのだ」
 「おまえはいつも僕らに言っていたな?約束を守らない人間は屑だと。自分の言葉に責任
を持つのだ」
 確かに僕は、兄さん達のだらし無さを改めさせようと、ルールを守らない兄さん達に事あ
るごとに言うけれど、それとこれとは話が別だ! 
 「約束はしたよ。でも、もう一月近くやってるじゃないか! 義務は果たしたんだから解
放してくれ」
 「何を言う、約束は[神の目となり、我々の戦いを見届ける]ことだぞ。いつまで、とは明
言してはいないじゃないか、そうだよな? 惣治」
 「うむ、惣一の言う通りだ。それに、僕たちはおまえの秘密を知っているんだよ、セイント」
 そう言いながら兄達のそっくりな顔がニヤニヤ笑う様を見ると、沸々と怒りが込み上げてくる。
 「そうかもしれないよ、惣一。僕たちが暴力を振るわないと思って、調子に乗ってるようだか
らね。修一、最近のおまえからは僕たちを疎んじる態度が見え隠れしているよ。こんな些細な事
で仲違いをするようなら、おまえの言う助け合う社会なんてそもそもの間違いじゃないのか? 
さあ、今ならまだ間に合う。謝るんだ」
 どうして僕が謝らなきゃいけないんだ? 謝らなければいけないのは兄達なのに! 歳も同じ
なのに、ただ数ヶ月先に生まれただけで兄面するずる賢い双子の悪魔にはうんざりだ!消えちまえ!
 そう思いながらも、兄達の冷ややかな顔を見ると、僕の心の中を臆病風が駆け巡り、口から出た
言葉は、僕の意に反するものだった。
 「……ごめん。でも、もういい加減やめてもいいんじゃないかと思っただけだよ。なんだか奴隷
になったみたいで、いやだったんだ」

52 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/23(日) 19:57:39 ]
 兄達は心外だ、というような顔で僕を見、さきほどとは打って変わった優しい顔をして、あやす
ような声音で言う。
 「奴隷だなんて、そんなふうに思ってたのかい? 僕たちはただ、おまえを楽しませようと思っ
ただけだよ」
 「そうだよ、修一。罰なんて与えたくなかったから、空想好きなおまえにはぴったりの遊びだと
思ってさ」
 兄達の意外な言葉に、僕はとても悪いことをしたような、ばつの悪い気持ちになった。
 「そうだったの?……ひどいこと言ってごめん。でも、これで最後にしてほしいんだ。僕は他に
したいことがあるから」
 「かしこまりました、王子の仰せのままに。それでいいよね、惣治」
 「あら、もちろんよろしくってよ、惣一」
 惣治が裏声でオカマ言葉を言う様が可笑しくて、僕は笑い、つられて兄達も笑い出した。笑うこ
とによって僕の心に蟠っていた汚れは綺麗に洗われ、温かい感情が溢れてくるにつれて、さっきま
で口喧嘩をしていたことなどなかったように、仲の良い兄弟に戻ったことが、なぜかとても嬉しかった。

53 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/24(月) 00:36:09 ]
>>50-52
?のあとに時に一文字分の空白が入れられていない!
単純なミスなので今回は指摘をしないことにする!

> 雲一つない青空から、温かい春の日差しが冬の終わりを告げるようにぽかぽかとした、
>木の葉の隙間から漏れる黄金の木漏れ日を浴びながら、僕のお気に入りの場所であるモク
>ジイ(庭にある古い大きな木のことを僕はそう呼んでる)にもたれ、本を読んでいた僕は、
>その素晴らしく魅力的な空想の世界にのめり込んでいた。
(一文が冗長な上に複数の重複! 温かい春の日差しとぽかぽかが重複!
 木の葉の隙間から零れる陽光が木漏れ日! 『僕の』と『僕は』を一緒にしない!)

ワイの場合!
 雲一つない青空。温かい春の日差しが冬の終わりを告げた。
木の葉の隙間から漏れる黄金の日を浴びながら、僕のお気に入りの場所であるモクジイ
(庭にある古い大きな木のことを僕はそう呼んでる)にもたれて本を読んでいた。
その素晴らしく魅力的な空想の世界にのめり込んでいた。

>その世界は夢と希望に溢れ、主人公達は皆美しく、気高く、勇気溢れる心優しき者達で
>心躍る冒険や、悪党との危険に満ちた闘い、どきどきするロマンスが繰り広げられ、小さ
>い頃から体が弱く病気がちな僕を魅了して離さない。
(この一文も長い! 言いたいことの要点を絞って縮める努力をした方がいい!)

>確かに僕は、兄さん達のだらし無さを改めさせようと、ルールを守らない兄さん達に事あ
>るごとに言うけれど、それとこれとは話が別だ!
(兄さん達の部分が重複!)

兄の大事にしていた物を勝手に捨てた弟が約束をさせられる!
戦いを見届けるとはどのようなことを意味するのか!
下手な芝居のような作りの意図がわからない!

主題を明確にして一文をすっきりと読ませることが今後の課題33点!(`・ω・´)

54 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/05/25(火) 08:27:53 ]
そうか、そうか、何か名文が乗ったと思った
そのせいで、読み難かった
自分の小説も気をつけよう

先生! 勉強になりました。点数を10点アップしてあげてください!

55 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 13:30:27 ]
 この世の無情と運命の悲惨さが現出したような、焼け落ちた家の残骸をまえに、私と兄の悠は、
この現実がいまだに信じられぬかのように立ち尽くしていた。
 どうして、こんなことがおきるの? おじいちゃんが焼け死ぬなんて酷い死に方をしなければいけ
ない理由がどこにあるの? こんなのって、あんまりよ……。
 どんよりと曇った空からは、私達の悲しみに同調したかのように、まるで泣いているかの如く、さ
めざめと雨が降っている。
 あの日に、雨が降っていれば――望むときには降らずに、望まないときに降る、忌ま忌ましい雨
なんて二度と降らなければいいのに……。
 目を閉じるとまざまざと甦る我が家の風景も、目を開ければ、古くはあるけれど美しい家も、祖父
の愛した石南花の花も、居心地の良い四阿東屋も、全て焼失した無惨な残骸となって映る。
 もう二度と見ることは出来ないのね……。炎に焼かれて、どれほど苦しかったことだろう。
 恐ろしい炎が祖父に与えた苦痛――その想像を絶する苦しみ、放火犯への怒り、家族を、家を失
った哀しみの感情に、思わず泣き出す私を、悠が優しく抱き寄せる。
 悠が生きていてよかった。悠まで死んでいたら、私――。

 ――約二週間前の深夜、放火によって火の手があがり、木材ばかりの古い家は瞬く間に火が広
がり、両親と祖父は逃げ遅れ、その身は灰と化した。
 私はちょうどその時、聾学校の行事に参加していて難を逃れ、事件を知ったのはその日の早朝
だった。
 何も知らずにすやすやと眠っていた私は先生に激しく揺すり起こされ、寝ぼけ眼に見る先生の
動転した様子が何となく可笑しくて、笑う私の顔に先生の手がとぶ。起きたばかりの私の頭は混乱
したが、私の耳が聞こえないことを知っている先生が激しく口を動かすのを見て、徐々に何か大変
なことが起きたと分かり始めめた。先生も私が難聴だったことに気付いたのか、手話ももどかしい
とばかりに、テーブルの上にあったクロスワード雑誌に文字を書きなぐる。
 〔家がもえてるの]

56 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 13:31:11 ]
 ピンとこない私を見て、次々に文字を書く先生の手が震えていた。
 [ちづるの家がもえてるの]
 [イタイが見つかったって]
 [わかる?家がもえてかぞくが亡くなったの]
 私はようやく、何がおきたのかを理解し、驚き、現実を受け止められずに呆然と先生を見つめた。
 先生はまるで我が事のように涙ぐみ、何か言いながら私を強く抱きしめる。
 その、先生の温かい身体と、愛用している麝の香りが、私に夢じゃないんだ、現実なんだと知ら
しめた。
 それからの事はあまり覚えていない。おじいちゃんと悠の事が心配で思考さえままならない私
は、先生に連れられて慌ただしく家へと向かい、焼失した家を前に、周辺を埋める物見遊山のや
じ馬の群れに囲まれて、忙しく動く警官や消防士達の中に悠の姿を見つけたときほど安堵したこ
とはなかった。
 そのときも、今のように抱き合い互いの無事を確かめ合った私達――。
 もの思いから醒め、落ち着きを取り戻した私から、感じ取ったかのように悠はそっと身を離す。
 微笑みながら私の頬をそっと撫で、アーモンド形の瞳は優しげに瞬き、肩まで伸びた黒い艶や
かな髪は、満月が姿を隠すように輪郭を雅に隠す、その様子は一幅の絵のように美しかった。
 [行こう]
 悠の指が踊るように舞い、手話を用いて語りかけてくる。
 私は頷き、最後の一瞥を我が家に向けると、祖父が死んで初めて知った別荘へ、これから暫く
住むことになる谺屋敷へと向かった――。


 それが、愛する人のわなだったとも知らずに。そこで私は憎しみの業火に焼かれ。生き物のよ
うに揺らめく炎が、この身を舐め回し、消し積みへと変えていく。苦しみにのたうちながら、私は、
つぶやかずにはいられなかった。何故? どうして―― 

57 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 13:32:13 ]
 ――お婆ちゃん、私もう我慢できないよ、まだなの?
 ――もう少し待ちな、きっともうすぐ来るはずだから。
 ――いつもそう言うじゃない!私だって馬鹿じゃないんだから、
 もうあそこは使えない事ぐらい判るわよ!いい加減別の場所を探そうよ、お婆ちゃん。
 ――まあまあ、落ち着きな、まだ来ないと決まった訳じゃないんだし――あ、ほら見な、来たよ。
 ――ほんと?あ、ほんとーだ、やっと来たね、お婆ちゃん!絶対逃がしちゃダメだよ、私もう死にそう。
 ――わかってるさ、大丈夫、絶対捕まえるからね、さあさあ準備だよ。
 ――あーあ、待ち遠しいなあ。
 ――さあ来た、さあ来た、いひ、いひひひひ。

 友人が訪ねて来る為の部屋の飾り付けを終え、ベッドに横になった私は、
ざわざわと波が奏でる海の声に耳を傾けながら、今日も海が泣いていると感じた。
 思うのではなく、ただ感じるのだ。その漠然とした感情がどこから沸いてでるのか、
私は不思議に思いながらも、この海声の優しい調べのおかげで、
長年の懸念だった不眠症が治った事には感謝の気持ちで一杯だった。
そして、この家に居着いてからずっと夢に現れるあの女性に逢える事にも。
 先月、マイホームを購入しようと不動産屋を訪ね回ったが、
なかなか条件に合う物件が見つからず、意気消沈しながらとぼとぼと帰路についていたところへ、
あの古ぼけた小さな不動産を見つけたのは天の計らいだったのかもしれない。
応対に出た老婆は薄気味悪かったが、この海沿いの古い家に引っ越して来て良かったと、改めてそう思う。
 今宵も私は海の声に導かれて眠りへと誘われるのだろう。
船が沈没するように、自意識が深みへと落ちて行き、そして――


58 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 13:32:55 ]
 ――気づくと、私は海の中にいた。目の前にはあの女性がいる。
腰まで届きそうな長い黒髪を漂わせ、美しい裸体を惜し気もなく披露し、
 エメラルドグリーンに輝く鱗に縁取られた優雅な鰭。彼女はとても美しく、
満面の笑みを浮かべて私を手招きしている様は、まるで一幅の絵のようだった。
 私は彼女触れたさに歩み寄ろうとするが、一向に前へ進めない。
そんな私を冷やかすように、彼女は妖艶な微笑を浮かべながら私の手を取り、海の底へと導いていく。
 まるで風が吹いているかのように後ろへと靡く長い髪から
覗く美しい横顔に見取れていると、いつの間にか海底にたどり着いていた。
 周りを漆黒の闇が彩る海底で、まるで灯台の常夜灯のように、
仄かに光る彼女の姿は、抗いようのない魅力に溢れていた。
 彼女は艶かしい表情を浮かべながら、ゆっくりと私に近寄ってくる。
 彼女が欲しくて堪らないのに、私の体は石のように動かず、
亀のようにゆっくりゆっくり近づいて来る彼女を見ているうちに、
燃え上がる情欲は押さえようもないほどに高まり、もどかしさに気が狂いそうだった。
 彼女はゆっくりゆっくり近づいて来る。後少し、もう少し。彼女の唇、彼女の胸、彼女の――

 ――あーあ、まだ次の獲物は来ないの?私もう死にそう・・・・・・。
 ――おやおや、しょうがない子だねえ、もう少し辛抱強さを身につけてほしいよ、まったく。
 ――あら、私はお婆ちゃんと違って育ち盛りなのよ、辛抱強くしてたら干からびちゃうわよ。
 ――そう思うなら、今度からはゆっくり味わいな馬鹿娘。
 ――言われなくてもそうするわよ、このくそば――あ、見て見て、獲物よ、獲物が来たわ!
 ――おや、ほんとだね。そらそら、準備だよ馬鹿娘。今度はゆっくり味わいな。
 ――分かってるわよ、お婆ちゃん♪

59 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 13:34:50 ]
 綺麗な足。細くて、艶やかで、むしゃぶりつきたくなる僕のカモシカ。
歩道を歩く彼女の足は、いつ見ても、優雅で繊細だった。
 夢中になって見ていると、彼女の姿を遮るように、僕の前を自転車に乗ったおばさんが通り過ぎていった。
 おばさんは気をつけろとでも言いたげな一瞥をくれると、夕飯に遅れそうなのか、彼女のおみ足とは比べ
ものにならない不格好な足でペダルをこぎ、走り去っていく。
 あの期限切れの社会的廃棄物にも若くて綺麗だった頃があるのだろうか。芸能人の今昔を見れば、それも
想像に難くはないが、僕のカモシカにもそのような時が訪れるのだろうか?
 いや、それは有り得ない。なぜなら――突然鼻腔を満たした幸せの香りが、僕を白昼夢から呼び覚ました。
久しく嗅いでいなかったその甘美な匂いに酔いしれ、全身に幸せが満ち渡っていく。快感。酩酊。ああ、至高の香りとはこのことだろうか?
 軽い酩酊感に陥った僕は、目的を思い出し、しっかりと前方を見据えた。
 思考の海から連れ戻してくれた理想の空気の持ち主、そう、やはり、目の前には彼女の後ろ姿があった。
 数人の通行人と共に、信号待ちをしながら、僕は気付かれないよう、彼女をつぶさに眺めた。
 肩まで伸びた艶やかな茶髪は緩やかに波打ち、清楚な印象を与える白いワンピースから覗く美しい足は、
まるで音楽が鳴るのを待っている踊り子のように交差している。その美しく繊細な姿は、まさに美の女神アシの現身のようだ。
 信号が変わり、彼女の足が踊りだす。僕はおろかなカルメンよろしく、距離をとり後を追う。お待ちよ、シルビア。僕の愛を受け取っておくれ。
 横断歩道を渡りしばらくすると、そこは先ほどまでの賑やかな商店街とは打って変わって、閑静な住宅街だった。
 彼女は、真新しい一軒家へと入っていく。ここか。ここが、そうなのか。うふふ、やっと見つけた、とうとう見つけた。もう離さないよ、香織。君は僕だけのもの、なんだから――

60 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/05/25(火) 20:49:43 ]
>>54
どこのルール!(`・ω・´)



61 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/25(火) 20:51:14 ]
>>55-56
>目を閉じるとまざまざと甦る我が家の風景も、目を開ければ、古くはあるけれど美しい家も、祖父
>の愛した石南花の花も、居心地の良い四阿東屋も、全て焼失した無惨な残骸となって映る。
(目を閉じた時に詳しい回想の描写がない! 目を開けて焼失前の描写を語る! 順序が逆のように思える!)

>〜笑う私の顔に先生の手がとぶ。
(頬を叩かれているような表現に見える!)

>〜大変なことが起きたと分かり始めめた。
(打ちミス!)

>愛用している麝の香りが〜
(麝香の匂いなのはわかる!)

>それからの事はあまり覚えていない。おじいちゃんと悠の事が心配で思考さえままならない私
>は、先生に連れられて慌ただしく家へと向かい、焼失した家を前に、周辺を埋める物見遊山のや
>じ馬の群れに囲まれて、忙しく動く警官や消防士達の中に悠の姿を見つけたときほど安堵したこ
>とはなかった。
(この文章は人によって冗長に見えるかもしれない! ワイは混乱した様子を表現しているように見える!
 場面によって一文の長短を意識的に使い分けることができればよい!)

>谺屋敷
(別荘の名前としても唐突!)

>消し積み
(打ちミス!)

主人公の私が悠と抱き合ってから離れるまでの間の回想が長く感じられる!
現場が混乱している状況で主人公が冷静に過去を振り返るところに違和感がある!

過度な表現を抑えて内容を読ませる方向で書いた方がいい52点!(`・ω・´)

62 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/25(火) 20:52:27 ]
>>57-58
『!』や『?』のあとに文章が続く場合は一文字分の空白を入れる!

日本語がおかしいところまではいかないが引っかかる!
海の中で出会う女性の姿が美しいのはわかる! 人魚のような姿を作者は想像していることもわかる!
ただし、文章でしっかりと表現されていない! その部分を以下に抜き出す!

>〜美しい裸体を惜し気もなく披露し、
>エメラルドグリーンに輝く鱗に縁取られた優雅な鰭。彼女はとても美しく〜
(裸体のどこに鱗があるのか! 鰭はどの部分のことなのか! 背鰭、胸鰭、尾鰭、それ以外なのか!
 はっきりとしない映像で官能美を説いても説得力に欠ける!)

作者の文章の癖なのか、美しい者に対して『一幅の絵』という表現を使う!
>その様子は一幅の絵のように美しかった。>>56参照
>まるで一幅の絵のようだった。        >>58参照

物語の最後まで『お婆ちゃん』と『私』の正体が明らかにされない!
雰囲気だけで書かれているように感じる!

文章としては読めても内容に見るところが少ない47点!(`・ω・´)

63 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/25(火) 20:53:42 ]
>>59
誤字、脱字の類いはなかった! 文章に安定感がある!
大げさな表現は作品の持ち味として機能しているので気にならない!
とは言え、すべてが滑らかに読めるわけではない! 気になったところを抜き出す!

>快感。酩酊。
(単語に句点の二連発!)

>美の女神アシ
(足に対する掛け詞! 知名度に疑問がある幸運の女神!)

>お待ちよ、シルビア
(車、人物、タイトル、意味が多すぎる!)

抜粋では相当な高評価の67点!(`・ω・´)

64 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 22:01:33 ]
 人生で20度目の6月15日が来て、僕は大人になった。
 三歳年上の恋人は0時ジャストに「社会の歯車に一歩前進おめでとう」とメールをくれた。僕の恋人は、いつだって素直じゃないのだ。実家から電話が来たのは、そのメールの返信に親指があたふたしている時だった。
キリストの誕生日にはてんでばらばらの生活を送る僕の家の人達は、家族の誕生日には必ずお祝いの言葉を捧げるのだ。それは我が家で獣の寝息のように息づく、数少ない習慣でもあった。
 母は大学での生活を、二人の姉は揃って恋人の有無を気にかけていた。父は寡黙に「おめでとう」「ガンバレ」と言い、チビのえみは眠たげで舌足らずな声で
「おにいちゃんは何になったの?」
 と訊ねてきた。後ろで、母が「何才に、でしょと」と窘め、二人の姉がくすくすと笑う声が微かに聞こえてきた。「大人に」と言いかけていた僕は、咄嗟に「ハタチに」と言葉を挿げ替えた。
 
 恋人が僕のアパートに来たのは、僕が大人になって19時間が過ぎた頃だった。ビジネススーツ姿の恋人の両手には、おすし屋さんの丸いプラスチックケースと、近所のスーパーのビニール袋がそれぞれぶら下がっていた。
 恋人は僕のためにジントニックを作ってくれた。テーブルには、合成樹脂の円に納まった特上のおすしが置かれ、恋人は氷の入ったグラスにドライジンとカクテルライムを注ぎ込んでいた。僕はカクテルライムのビンを持つ恋人の指先を見つめながら
「大人の定義って何だと思う?」
 と訊ねた。恋人は、ビンをテーブルの隅に置き、代わりにトニックウォーターのペットボトルを手に取りながら
「そういう疑問を持たない事」と答えた。
「それは、大人としての答え?」
「私としての答え。不満?」
 僕は首を横に振った。恋人は柄の長いスプーンで、グラスの底からすくい上げるように、出来上がったジントニックをかき回した。
 恋人の作ってくれたジントニックは、舌の上にさわやかな苦味を残して体の奥に流れ込んでいった。
 その後、僕はいつものように恋人と大人のキスをした。ベランダへと続く夜のガラス戸には、昨日と変わらない僕の姿が映っていた。

65 名前:ぷぅぎゃああああああ ◇Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/25(火) 22:34:12 ]
>>64
糞ですわ。

リア充を装ったけど、装い切れてない、みたいな文体が鼻について
PCのモニター窓から投げ捨てそうになりましたわ。

66 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 22:37:52 ]
     凵@     ○   ∇ 、,、´`゙;~、  ';冫 ☆
           ┏  ━ゝヽ''人∧━∧从━〆A!゚━━┓。
 ╋┓“〓┃  < ゝ\',冫。’ 、 ._〃Ν ; ゛△│´' 'ゝ'┃...   ●┃
 ┃┃_.━┛ヤ ━━━━━━,/\.\━━━━━━━━━ .━┛
        ∇        //\\.\ 火、ヽ,,"∧.: .┨'゚,。
           .。冫▽ < //   \\.\ ぶ   乙  ≧   ▽
         。 ┃ . Σ、\.     \\|, 、\'’│   て く
           ┠ .ム┼\\.    /// ,,’.┼ ァΖ.┨ ミo'’`
         。、゚`。、   i/\,\// レ' o。了 、'’ ×  个o
        ○  ┃   `、,~´+√ ▽   ',!ヽ.◇    o┃
            ┗〆━┷ Z,.' /┷━''o ヾo┷+\━┛,゛;


67 名前:ぷぅぎゃああああああ ◇Puug571Ifs [2010/05/25(火) 23:21:08 ]
>>64
ごみだなw

68 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/05/25(火) 23:24:13 ]
 半分まで減った金色のジャムを瓶ごと床へ投げつけて、そのまま彼女は崩れ落ちるように床へ座り込んだ。
 白いタイルの床にはガラスの破片。そして砂糖で煮崩れた林檎の破片がベットリと張り付いている。
 ああ、せっかく遠方の農場から取り寄せた高級品だったのに。よく焼けたトーストにこの蜜のような林檎を塗
りつけて噛じるのは、ここ最近の一番の楽しみだったのに。
 床へ屈んで、ガラス塗れになった林檎の一辺を指で摘まみ上げる。白色蛍光灯の下で見ると、輝かしいはずの
金色がくすんだ黄土色の土塊のようだ。朝日に照らされている時はあんなにも美しかったのに。
 私は軽い吐き気を催して、粘つくそれを散らばったガラスの海へ返した。汚れた指をワイシャツの端で拭う。
不快なべたつきはそれだけでは取り除けそうにもない。
 彼女は白い足を床へ投げ出したまま動こうとしない。肩が震える様子も鼻を啜る音も聞こえないから、おそら
く泣いてはいないのだろう。居心地の悪い静寂の中で、私と彼女の呼吸音だけが耳に纏わり付く。まるで、部屋
ごと砂糖煮の鍋へ放り込まれたようだ。
 とりあえずは、この床へ散らばった不快な物体を取り除こうとキッチンペーパーをホルダーごと引き出す。す
ると俯いたままの彼女がそのままの姿勢で腕を伸ばした。
 

69 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/05/25(火) 23:25:43 ]
いいわ、私がやるから。そして私が巻き取ったペーパーを気にもとめず、白い手でくすんだ金色の土塊を覆い、
握りしめた。私は反射的に、思わず声をあげた。拳となった手からはみるみるうちに赤黒い血が流れ落ちた。
 最初は一滴、二滴。それは段々と大きくなって、とうとうタイルの目地を塗って流れるまでになった。
 自分の血が流れているというのに、彼女は別段、慌てる様子を見せなかった。ただゆっくりと手を開いて、ま
た結んで、幼児が土遊びをするようにそんな動きを繰り返した。
 大丈夫か、早く手当をしよう。そう言って私は、ジャムを拭き取る予定だったペーパーの束で傷口を押さえる。
 空気に触れてどす黒く色を変える血を見て、彼女は言った。
 ねえ、覚えている? 初めてあなたと朝食を食べたとき、二人で黒すぐりのジャムをトーストに塗ったの。天
気が悪くて、雨がずっと止まなかったけど、パンに生えたカビをちぎりながらトースターに放り込んで、ね? 
ジャムなんてスーパーで買った安物だったけど、楽しかったな。ね、覚えてる?
 タイルを、カシス色に染めながら、彼女は微笑み、泣き出した。
 粘着いた静寂が涙で掻き回されていく。
 私は彼女を抱きしめた。
 タイルについた膝の下で、黄金の塊が醜く潰れたことに、私は気がつかないふりをした。



70 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/25(火) 23:35:07 ]
嵐の中をひた進む
ぷぅぎゃああああああに代わって、そこは評価したい



71 名前:1/2 mailto:sage [2010/05/26(水) 03:18:29 ]
 レースのカーテン越しに春の暖かな日差しが差し込んでくる。その陽気に釣られ、用もないのに思わず窓を開けると、
清々しい風が部屋に吹き込み視界には隣家の美しい庭が広がる。
春の陽に照らされ、植木に生っている何かわからない赤い木の実が一段と豊かな色彩を得て、ツヤツヤと生の力を漲らせ、
真珠色をした花は開き、甘い香りを周囲に放っていた。目を瞑り、しばらく鳥の囀る声を聴いていたが、深呼吸をした後に、
意を決して窓を勢い良く閉じた。

 パソコン机の前に向き直り、椅子に座って、息を殺し耳を澄ます。物音が無いことを確認してからパソコンに電源を入れた。
起動音とともにパソコンが立ち上がると早速Eドライブの最深部にある「ero」フォルダを開く。
誰もいない部屋で「今日の気分は3次元だな」と一人呟き「AV」フォルダの中にある動画ファイルをダブルクリックした。
途端に部屋中に女性のあられもない嬌声がこだまする。息を飲むようにして食い入るように画面を凝視し、
ズボンに手を掛けたその時、部屋の外の廊下を誰かが歩くような気配がして動画の再生を止めた。
物音を立てないようそーっとドアに近づき聞き耳を立てる。気配はない。念の為ドアを開け廊下に出てみるが、何もない静寂が響く。
どうやら気のせいだったようだ、と判断し椅子に座り直したが、何か得も言われぬ不安感に襲われ、ヘッドホンをすることにした。
耳元で女性の扇情的な息遣いが聞こえて、再び意識が画面に集中していく。
今度こそ、とズボンを下げ、パンツを下ろし自分の一物をシゴキ始める。
途中で達しそうになる度に何度も寸止めをして絶頂寸前の快楽を貪り続けたが、
気付けば全身汗みずくで、膝の裏までビショビショになっていた。時計に目をやると事を始めてから既に1時間半が経過しており、
既に陽も傾き始めていた。そろそろ頃合いか、と手の速度を早めラストスパートをかけた瞬間、何かガチャガチャと音がする。
すぐさまヘッドホンを外し確認すると今度は気のせいではなかった。

72 名前:2/2 mailto:sage [2010/05/26(水) 03:19:12 ]
 玄関で鍵を開ける音が聞こえる。家族の誰かが帰宅したのだろう。
慌てて動画を閉じて、パンツを履いていると玄関の方から「ヒサシーーーー!居るのーーー?」と癇に障る声がする。
母親だ。ドスドスと廊下をこちらに向かって歩いてくる音がする。不味い!と思い返事もせずズボンを必死になって履き、平静を装い母親を出迎えた。
ドアを開けて部屋に入ってきた母はこちらを見るなり「居るなら返事くらいしな!」と吐き捨て廊下を戻って行った。
何とか危機を切り抜けたが、汗だくになるまで高まった衝動を我慢するのは地獄の苦しみである。
ベッドに飛び込み身悶するような飢餓感に枕を噛んで耐えていたが、その内にグッスリと眠ってしまった。

 次に目が覚めると朝だった。夕方頃からたっぷりと眠ったせいかとても晴れやかな寝起きだった。
小鳥の囀りと眩しい朝日に誘われて、ベッドを飛び起きフラフラと窓の方へ近づく。
窓を開け放ちまだ少し冷たい朝の春風を全身に浴びて大きく伸びをした。
何かわからない赤い木の実は昨日と同じように湧き上がるような生命の高揚感を表すが如く輝き、
真珠色の花も相変わらず甘い香りを湛えていた。昨日と違うところがあればそれは自分のパンツだけだった。
春の息吹の爽やかさとは程遠くベッタリ濡れている。夢精していた。涙が頬を伝って流れ落ちた。

73 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/26(水) 06:51:23 ]
>>64
>キリストの誕生日
(諸説紛々としてわからない!)

>獣の寝息のように息づく
(祝い事のたとえには相応しくないように感じる!)

彼女の名前が出て来ない! ずっと恋人と呼ばれている!
仲睦まじい様子なので他人行儀な表現に違和感がある!
文章としては読み易い!

主語を書き過ぎると拙く見える64点!(`・ω・´)

74 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/26(水) 06:52:16 ]
>>68-69
>砂糖で煮崩れた林檎の破片
(壊れた一部には思えない!)

>砂糖煮の鍋へ放り込まれたようだ。
(呼吸音だけの居心地の悪い静寂のたとえに適しているように見えない!)

>いいわ、私がやるから。そして私が巻き取った〜
(私の部分が紛らわしい!)

>とうとうタイルの目地を塗って流れるまでになった。
(『塗って』は要らない!)

>粘着いた静寂が涙で掻き回されていく。
(その前に会話があり、彼女は泣いている! 静寂とは程遠い!)

「」の区切りがないせいで胸の内の声なのか、声音として発しているのか、
区別のつかないところが多い!
林檎ジャムに無理に絡ませようとした比喩がすんなりと読めない!

この形式で書かれると会話文がネックになるかもしれない60点!(`・ω・´)

75 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/26(水) 06:53:58 ]
>>71-72
>何もない静寂が響く。
(何もない静寂は響かないし、動揺もしない!)

内容と関係なく、丁寧に書かれている! それ故に削れる部分もある!
朝日を浴びているくだりのあとで朝の春風を浴びるなど!

時間の流れ具合が少し気になった68点!(`・ω・´)

76 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/26(水) 09:49:00 ]
>>71-72
これが68点って絶対怒る人いるだろw内容的にwww

77 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/26(水) 14:48:07 ]
>>71-72
内容はアレだけど、読みやすいのに平坦すぎるような文章でもないし、
かといって、独りよがりに拘った書き方でもないから、好感が持てる。

それに窓外の風景をやたら美化し、くどいほど修飾してるからこそ、
濡れたパンツとの相対効果も出ていて面白い。


78 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/27(木) 08:11:13 ]
偽ぷうぎゃあの批評に文句が出ると確実に名無しの擁護がひとつ入る

そこまでするくらいなら批評なんてやめちまえ、気持ち悪い





ま、どうせ認めないだろうけど、中の人に一応言っておこうw

79 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/27(木) 12:25:35 ]
お前って暇人だな

80 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/05/27(木) 22:10:27 ]
>>78
誰からも必要とされなければやめる!(`・ω・´)



81 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/05/28(金) 13:32:46 ]
先生、錯乱なさらず、頑張ってください

せめて私が物になるまで、教えてください

毎度拝見しています

いつ、物になる、見通しが暗い、永久に無理、そ、そうかもしれませんが

82 名前:77 mailto:sage [2010/05/28(金) 15:30:21 ]
>>80
そんな短気にならんでも。

>>78みたいなのは、自信満々に下らないのを載せて、こき下ろされた情けない奴だろうから、
気にせず評点に勤しんでくださいな。

83 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/05/29(土) 09:41:17 ]
以上の意見により続行!(`・ω・´)

84 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/29(土) 17:36:49 ]
趣旨と外れるかもしれませんが、ワイさんに質問です。

「犯人は抵抗の末、警官に射殺された」
この文章だと、警官の射殺は正当な職務行為に感じられます。

「犯人は抵抗の末、警官に斬殺(刺殺)された」
たとえば警官が刀剣類しか持っていなかったとすると、こういう表現になってしまうのですが、なんだか警官が悪いことをしているような感じがしませんか?
射殺以外で、警官が犯人を殺してしまった場合に、なんと表現したらいいか悩んでいます。よかったらアドバイスをください。




85 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/29(土) 19:57:08 ]
警官は逮捕時に揉み合いとなり、偶然の転倒による脳内出血で犯人を死なせてしまった。

ワイの一例!(`・ω・´)

86 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/05/31(月) 02:39:46 ]
 高校生活はひどく淡々と進んでいった。丁度ちょきで勝った子供が、チ・ヨ・コ・レ・イ・トと大股で進むように。学校は月に何度もテストを受けさせ、僕達は1点よりも1つ上の順位のために、カリカリ教科書通りの真実を書き込んでいった。
 夏休みという名の補習期間は何の感慨もなく、机の上の日めくりカレンダーに押し流されていった。残暑の残る秋は、知らぬ間にジングルベルが鳴り響く冬へと取って代わった。頭でっかちの僕達は、たった1年足らずの間に数千年分の英知を指先から取り入れていった。

87 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/05/31(月) 08:10:35 ]
>>86
>1点よりも1つ上の順位
(意味はわかる! 表現は微妙! 1点よりも多く、とは使う!)

>たった1年足らずの間に数千年分の英知
(古代の幾何や代数を示しているように見える! 複数のパピルスに発想を得たのか!
 高校生活の一年間にしては誇大表現に思える!)

主人公の身の丈に合った比喩にとどめた方が共感は得やすい49点!(`・ω・´)

88 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/01(火) 00:47:48 ]
 街は戦場と化していた。
 市民は逃げ惑い、通りは悲鳴と怒号であふれていた。交差点では焦ったドライバーたちが次々と事故を起こし、
車は乗り捨てられて消防隊の通行を妨げた。立ち昇る黒煙と、赤々と照らし出される夜空は恐怖の象徴だった。
街頭のわずかな警官たちはなにもすることができず、ただ市民の波に飲み込まれていた。自分たちの街でいった
いなにが起こっているのか、説明できる者は誰もいなかった。ついに銃声が聞こえはじめたとき、人々の恐怖は
頂点に達した。
 彼女は混乱のなかを、集団にまぎれて西へと逃げていた。コートのすそを握り、急にしゃがみこんだり立ち止
まったりする人をするするとかわして、足早に進みに続けた。
彼女は落ち着いていた。この群衆のなかで彼女だけが、この騒動の原因を知っていた。
 計画は、完璧に遂行された。略奪者たちに目に物見せることができた。地獄色に染まった街のなかで、彼女は
笑い出しそうでさえあった。
 最初の爆弾で、いったいどれだけの科学者どもを吹き飛ばせただろうか。次の爆弾では、いったいどれだけの
自覚なき盗人たちを地獄に叩きこめただろうか。
 数え切れるわけがない。合計二十一にも及ぶ爆弾が、駅で、映画館で、通りのゴミ箱で、すべて予定通りに作
動したことはわかっていた。もちろん陸軍工廠でも。死者は莫大だろう。
 あとは、ここから逃げるだけだった。彼女は先を急いだ。爆発のあった中心街からはかなり遠ざかり、市民の
波も少しずつばらけはじめていた。なかには安全を確信したのか振り返り、遠巻きの野次馬となっている者もい
る。彼らだけでなく、当局もすぐにこれ以上の危険がないことに気づくだろう。そうして街の秩序を回復される
前に、隠れ家にたどり着かなくてはいけなかった。
 

89 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/01(火) 00:49:46 ]
 車に乗った仲間が待っているのは、陸軍工廠からおよそ四キロ離れた工科大学の北門付近だった。交通の混乱
を避けるためにこれだけ離れた場所を指定したが、その決定は正しかったようだ。このあたりでは、道路に車は
ほとんど走っていない。混乱と騒音のなかにいたせいか、周囲はやけに静かに感じられた。
 彼女は大学にたどり着き、その東側を塀沿いに目立たぬよう歩きはじめた。ときどき中心街の焼けた夜空に目
を向けて、先ほどよりも努めて一般市民らしさを装う。切れかけて瞬いている街灯が照らす交差点を左に折れれ
ば、そこにシルバーのセダンがいるはずだった。
 角を曲る直前、気配を感じた。彼女は思わず立ち止まり、街頭の光から身をはずした。明らかに危険な気配だっ
た。恐る恐る塀から顔を覗かせる。
 セダンは約束どおり、二本のポプラの間に停まっていた。しかし、その周りには黒いコートを着た人間が五、
六人いた。これは予定にはない事態だった。そして次の瞬間には、彼女はいま来た方向へ猛然と走り出していた。
 嗅ぎつけられていた。連中は、国家保安省の捜査官に違いなかった。そろってあんな格好をしているのはやつ
らしかいない。どういうわけか、見つかってしまった――。
 運転手と車を失い、彼女は一気に無力になった。恐怖が彼女を包み込んだ。雪原で親とはぐれた子ウサギのよ
うに、独りぼっちになってしまったのだ。すぐに、彼らの応援が辺り一帯に群がってくるだろう。どこかに身を
隠さなければいけなかった。
 突然、路上駐車のワゴンの陰から人が飛び出してきた。さっきの悪寒がよみがえる。女だった。先ほどの連中
とおなじ黒いコート。気配の正体は、この女だったのだ。
 彼女は威嚇するように手を振りかざし、指先に気を集中させた。コートの女はとっさに車の陰へと身を転がす。
放たれた炎は、路面を白く焼く程度のものだった。彼女は体勢を崩した相手に構わず、再び走り始めた。爆弾の
操作で、魔力はほとんどなくなっていた。

90 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/01(火) 00:51:14 ]
「待て! とまれっ」
 背後からの怒声と同時に、彼女の足元で光がはじけた。一瞬視界が白熱し、次いで全身を激痛が駆け巡る。そ
のままの勢いで倒れ、鉄やすりのようにざらついた路面が彼女の手の皮を裂いた。
 コートの女が、ゆっくりとこちらに近寄ってくるのが見えた。そのずっと向こうには、さらに数人の捜査官の
姿も。もうおしまいだった。涙で視界が歪んだ。いま彼女に残されているのは、わずかな魔力と絶望だけだった。
 裏切られた? 利用された? 彼女は笑った。もう、どちらでもおなじことだった。起き上がることさえ諦め、
赤黒く染まったままの首都の夜空に目を向ける。
「動くな! そのままじっとしていろ」
 略奪者の街は炎上していた。彼女の成果だった。彼女の復讐の意思の表れだった。そして、あとひとつ彼女に
できることがあるとすれば、彼らをおなじように地獄に突き落としてやることだけだ。彼女は最後の魔力を右手
に集中させた。
「おい! やめろっ!」
 声と足音が迫っていた。
 彼女が最後に見たのは、焦がれるように紅い、炎の渦だった。




91 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/01(火) 00:53:07 ]
>>88-90 
小説の冒頭です。冒頭はどうしても神経質になってあーでもないこーでもないしてしまうので、その点評価お願いします。

92 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/06/01(火) 05:43:49 ]
>>88-90
誤字、脱字の類いは目にしなかった!
文章は三人称が主体になっていて時に主人公の一人称が混ざる書き方だった!

>略奪者たち
(この言葉で彼女の容姿が気になった! どこの国の話なのかわからなくなった!)

>陸軍工廠
(この言葉は古めかしい! 現代が舞台ではないように思える!)

>シルバーのセダン
(車種の名前で現代とわかる! 年代まではわからない!)

このあと、魔力の使用により、ファンタジー要素の含まれた話だとわかる!
ここに挙げられた文章は冒頭の一部かもしれない! 仮定したとしても世界観がはっきりしない! その部分を以下に示す!

@いつの時代の、どこの国の話なのかがわからない!
A登場人物の特徴的な描写が一切ない!(服装だけではダメ!)

ある程度の長さの文章なので上記のことは明らかにした方がいい!(後々の伏線に絡んでいるのであれば伏せてもいい!)

>略奪者の街は炎上していた。彼女の成果だった。彼女の復讐の意思の表れだった。そして、あとひとつ彼女に
>できることがあるとすれば、彼らをおなじように地獄に突き落としてやることだけだ。彼女は最後の魔力を右手
>に集中させた。
(ひとつの段落に主語の『彼女』が多すぎる! 『彼女の』復讐、あとひとつ『彼女に』、の『』の部分は省いていい!)

冒頭部分はもう少し世界観がわかるように書いた方がいい66点!(`・ω・´)

93 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/01(火) 09:26:25 ]
気になっていた点にずばり言及してくれてありがとうございます。

世界観はすぐに読者にはイメージしてもらいたいと思ってました。
一応、1950〜60年くらいのイメージで書いてます。ただし、現実世界が舞台ではないので、年号を示すわけにもいかず、
この微妙な時代を特定できるよう、どう描写すればいいのかわからず苦しんでいます。
いまのままだと、90年代といっても通りますよね……。なにかいいアイデアがあったらよろしくお願いします。




94 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/06/01(火) 21:03:48 ]
>>93
架空の話を書く場合、大まかに三種類に落ち着く!
@ほぼ全ての事象を作者の創作で生み出す!
A創作で作り上げた世界に現実のものを散りばめる!
B舞台設定は現実で架空の物語を構築する!

今回の冒頭の抜粋と作者の意向を踏まえると、Aが適切のように思う!
Aの方針で書くにしても具体名は避けた方がいい!(現代と区別がつかなくなり、読者を無用に混乱させるおそれがある!)
特に文中の『陸軍工廠』、『シルバーのセダン』、『四キロ』は世界観を壊しかねない!
年号は創作で出してもいい! その場合、日付や曜日にも目を向けなければいけない!
標準時の設定や太陽と月の有無は作者の考え方によるところが大きい!

今回の文章に限れば人物の描写が足りない! その部分で人物と世界観を語ることができる!
>彼女は混乱のなかを、集団にまぎれて西へと逃げていた。コートのすそを握り、急にしゃがみこんだり立ち止
>まったりする人をするするとかわして、足早に進みに続けた。
(これだけでは性別の情報に過ぎない! 世界観を垣間見ることもできない!)

ワイの場合!
茶色の外套を纏った彼女は混乱の波に逆らい、ひたすら西に足を速めた。
フードに隠された髪は街の状況を象徴するかのような火色で白い艶やかな頬にチロチロと燃えて見えた。
右目は魔力の行使によって変色、白金の鋭利な刃を思わせる。
(主人公の容姿を動きの中で語り、同時にそれとなく世界観を織り込む!
 手法は人それぞれ! 作者なりの工夫で書けばいい!)

1950〜60年代を書きたいのならば、まずは対象の国を決める! その時代の様式で統一!
それらを適宜、作者の創意を凝らした言葉に置き換えて書くことで、それなりの雰囲気を持った話に仕上がると思う!

ファンタジーの創作は現代物にない難しさがある!(`・ω・´)

95 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/01(火) 21:07:05 ]
貴志祐介の新世界よりはモロそういう世界観だったけど、上手いこと表現してたなぁ。

96 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/02(水) 00:14:28 ]
>>94
非常に丁寧に解説していただきありがとうございます。かなり参考になりました。精進します。

97 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/03(木) 16:02:11 ]
バルバロスの群れの中で、ヘレネスがおもむろに口を開いた。
君は犬が嫌いだというが本当かい?
ああ、本当さ。犬なんて嫌いだね。あんな生き物は地球上から消滅してくれても一向に構わないさ。
本当にそう思っているのか。やれやれ、信じられないな。犬というのは、古くから人間の友人なんだぞ。犬が家畜や夜の番をしてくれたから、人間の文明が発達したという説もあるくらいだ。
だが、嫌いなものは嫌いなのだから仕方がない。おれは君がなんて言おうと犬なんて嫌いだね。
ああ、そうかい。ならば、君はバルバロスだ。君とはこれから親しくなることはないだろう。

ヘレネスはそう言うと、今度は女性のバルバロスに話かけた。
やあ、君はもしも結婚したら女性が家事をするべきだと思うよね。
いいえ。思わないわ。というか、そんな考え方をしている人がまだ存在していることに驚きを隠せないわ。
じゃあ、結婚したら、君は男にも家事もやらせるつもりなのか。
ええ、というか男にもではなく、男がやって欲しいわ。だって、私、家事って苦手なんですもの。苦手な人が苦手なものを担当するなんて効率的じゃないじゃない。
どうやら、君とは話が合わないな。君はバルバロスのようだ。君ともこれから親しくなることはできないだろうね。


98 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/03(木) 16:04:44 ]
ヘレネスはさらに声をかけた。中年男性のバルバロスだった。
こんにちわ、最近の若者はダメだと言っているらしいが、本当かい?
ああ、そうだね。ゆとり教育だか何だか知らないが、本当にダメなやつばかりでうんざりするよ。
それに、最近の若者は物も買わないし、結婚もしないし、子供も産まない。一体、今の若者は何を考えているんだろうね。
しかし、昔に比べて、若者の犯罪率は減っているし、経済だって悪くなっているのだから、物を買わないのは当たり前だろう。
いや、それでも、今の若者は使えないね。現場で若者を使ってるおれが言うのだから間違いないよ。
君はバルバロスだな。もう、君とは話したくないよ。

ヘレネスは同い年くらいのバルバロスにも声をかけた。
やあ、君とは共通点が多そうだから、仲良くできそうだ。君は人間はみんな平等だと思ってるよね。
とんでもない。そんなもの建前でしかないよ。人間は学歴で決まるのさ。逆を言えば馬鹿は死ねばいいんじゃないかな。
そうじゃなかったら、一生奴隷として暮らすべきだよ。
しかし、学歴だけで人間の価値を測れるのか?
測れるね、少なくとも、今の世の中では。なぜなら、学歴がなければ、給料の高い企業には就職できないからさ。高い給料がもらえなければ、欲しいものだって変えないし、結婚だってできない。つまり、今の世の中で一番重要なのは学歴、そして頭の良さなのさ。
どうやら、君もバルバロスのようだ。残念だよ。


99 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/03(木) 16:06:08 ]
さらに、ヘレネスは話しかけた。
やあ、君は神はいると思うかい?
神?神は私だよ。信者も数千人いるんだ。みんな私のことを神だと思ってる。もちろん本当に神なんだがね。みんな、私の書いた本や私のパワーが込められた壺やお守りをありがたそうに買っていくよ。
君は自分が悪いことをしているという自覚はあるのか?
悪いこと?この国には宗教の自由があるのだから、何を信じるかなんて個人の自由だろ。それに私はちゃんと信者たちの心の支えになることで、むしろいいことをしていると思っているよ。
君はバルバロスだ。神は唯一ただ一人だよ。

ヘレネスは最後に、恋人のバルバロスに話しかけた。
ねえ、君はもしも結婚したら、子供は何人欲しい。とりあえず、3人以上は欲しいよね。
ねえ、私、今はそんなこと全然想像できないわ。
どうして、もう僕たち付き合って長いじゃないか。
長くても想像できないのよ。
君もバルバロスなのか。結局、君もバルバロスなのか。

恋人のバルバロスはヘレネスに向かって言った。
私から見れば、あなただってバルバロスよ。生まれたところも、育った環境も、性別も思考の仕方も違うんだから。というか、誰から見ても、あなたはバルバロスだわ。それはあなたが誰を見てもバルバロスであるようにね。
この世の中はバルバロスだらけよ。純粋なヘレネスなんていやしないのよ。でも、バルバロス同士でも愛し合ったり、協力して仕事をしたりしているわ。つまりはそういうことなのよ。

ヘレネスは、いや、自分がヘレネスだと思いこんでいた一人のバルバロスははっとした。ヘレネスなんてものは、所詮、自分の内側にしか存在していなかったのだ。そう思うと、一瞬ひどく淋しくなった。そして、次の瞬間には膨大な虚無を感じた。
バルバロスの群れの中で、ついさっきまでヘレネスだった男には寛容さや世界の広さや相容れぬ価値観に遭遇したときの処理の仕方などを知る必要があった。


100 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/03(木) 22:31:21 ]
>>97-99
アリの穴のサイトで投稿された作品!
ここで評価を求める理由がわからない!
さらには本人かもわからない!
理由と本人である旨を伝えない限り、評価はできない!(`・ω・´)



101 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/03(木) 22:53:49 ]
その柔らかな乳房をこの掌に含んでさし上げたい…。口唇が洩らすせつない吐息が、君の暗い部屋で重なった。
密やかで、シンプルな営み…。
どうか指を、舌を、この淫らな頬に、胸に、下腹へと這わせて。
君は今一度、切ない表情を浮かべ、肢体を折る。僕は咆呷の喉を持たないかなしいけものの指先を、すっと尖らせて、臍から乳房の丘へと駈けあがってみせる。
口唇を湿らせ下腹の上に覆いかぶさると、君は、女身の熱を帯びはじめた腰を浮かせる。僕は両手で尻をつかんで両端に広げ、口先で臍の窪みに触れる。
優しい声が部屋中に漂う。
丸めた舌で乳房を突っつきながら、金粉でも塗りたくるかのように艷やかな女身を撫で回していると、淫美な吐息が溢れ即座、ベッドを紫夜の海に変えた。
…でも僕は灯台じゃないから、君の甘い下胎を見つけられそうにないよ、と告げるよりも瞬き早く、君は上身を起こし、僕を見つめ、身上を徘徊している僕の腕を掴んでくる。
そうだったのか…。君の瞳の業火をもって、桃源郷の在りかを照らすんだね。これはなんという名の御慈悲なのだろう。「ここで、いいんだよね…?」どうか、僕の侵入にそんな表情で応えないで。




102 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/03(木) 22:57:45 ]
あ、続きです、
よろしくお願いします

闇夜を突き刺す狂おしい甘美に君はふるえる。…あぁ、ずっとこうしたかったんだ。「…ねぇ、気持ちいい?」…ああ、気持ちいいよ、ずっとこうしていたい。
男に貫かれるってどんな感じなの。やめて。痛くない。気持ちいいよ。
脊髄液の騒乱を何度も、何度も、味わおうとする度に、ゆっくり、ゆっくりと、理性が霧散されていくのがわかる。ああ、ベッドよ…そんな音で軋まないでくれ。これは潔めの望郷なんだ。僕は、海上の密林のずっと奥へと憧憬の念を走らせるただの孤児で居たかった。
でも今は、一筋の陽も舞い降らない秘窟の奥の、静謐な冷気漂う泉のずっと奥へと、いきり、踏み荒らしながら行軍していく野蛮な本能の槍、まさにそのもの。
でも君に、不誠実な事はしたくないんだ。僕を許してほしい。乱暴な事はしたくない、君が好む強さとリズムで女身の美しさを讃えたい、誰よりも君を独り占めにしたい。
でも、それは行き過ぎた強欲かもしれない。「…いい?」
始原の形を影に残しまま僕は強く、速く…。悦びは今や、不穏な一片の雲となり、淫美な温風を携えシーツの波をさざめきたたせる。…それは速く、速くなる!「…だめ、だめ!」

103 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/03(木) 23:04:03 ]
一度止めた方がいいかな。でも…、どんな声で言い聞かせたら間に合うの?Don't be so hard…でもやめないで。
君の甘い下胎を打ちつける度に、君は滑らかな彫刻の輪郭を体現してみせる。…こんなにも恥ずかしい音がするなんて知らなかったよ。
このまま僕を捧げたら、だめかな。動物の声色を帯び、重なりは荒くなる。もっと、もっとほしい。「欲しいって、何をさ。」空気は一層鈍重と、胸を詰まらせる猥せつな臭気を含んで、確かにある。
「やめないで、お願い。」本当に、本当、好き!好きっ!…何だよそれ、女神なら黙ってろ、と耳元に囁いてみせた時ふと、この昂りのリズムは何かに似ている、と感じた。…鐘の音?もう、わからないよ。
一体、それは、今になって、その惣厳なる波動を浴びせ、僕達を罰するとでもいうのだろうか?僕は構わないよ、ロザリオなんて知らない。せつなくて、もうわからないんだ…。このままずっと君に汚れていたい。僕が君に果てた旅人ならば、僕の事は忘れてくれるかな。


104 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/03(木) 23:05:04 ]
…そうじゃない。この僕の巡礼を、君は胎での記憶だけをもって純化して欲しい、むしろ、超新星爆発してほしい、と切望した時、僕は震え、君の両肩に鷲の爪跡を残し、うめき、悦び、射精したんだ…。

了です


105 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/04(金) 05:16:15 ]
>>101-104
『…』は『……』の方がいい!

>その柔らかな乳房をこの掌に含んでさし上げたい…。口唇が洩らすせつない吐息が、君の暗い部屋で重なった。
(出だしの一文から引っかかる! 君はどのような行為で切ない吐息を洩らしているのか!
 行頭に願望はあるが、直接的な行為には及んでいない! 描写がまるで見えてこない!)

>どうか指を、舌を、この淫らな頬に、胸に、下腹へと這わせて。
(どうか、のせいで行為に及んでいるように見えない!)
>君は今一度、切ない表情を浮かべ、肢体を折る。
(君はどのような行為で切ない表情を浮かべているのか、未だにわからない状態が続いている!)

>僕は咆呷の喉を持たないかなしいけもの〜
(咆呷は咆哮!)

>ベッドを紫夜の海に変えた。
(紫夜の造語はいいとして、ここまで読み進めて思った! 暗い部屋で克明な描写はおかしい!)

ここから先は作者の独特な言い回しが続く! 創意工夫は見られるものの、加速度的に文章の熱量が奪われていく!
一人称で凝った表現を多用すると、行為に夢中になっているようには見えなくなる!

ライトノベルのような内容で純文学の書き方を模倣しても失敗する43点!(`・ω・´)

106 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/04(金) 05:50:04 ]
>>97-99
アリのサイトで未だに誰からも評価されていない!
前言撤回にならない程度の感想に留める!

古代のギリシャの話には見えない! 現代の日本が舞台のように思える!
この文章だけではバルバロスとヘレネスの定義がわからない!
>生まれたところも、育った環境も、性別も思考の仕方も違うんだから。
(この部分にそれとなく定義が書かれている! 最後の方なので気分的にすっきりしない!
 生まれたところ以外は要らないように感じる!)
個人に話しかけて回答を求めようとしているヘレネスに対して、
バルバロイの複数形のバルバロスを使うところに違和感を覚える!
あと、バルバロイの本来の意味は『意味のわからない言葉をしゃべる人々』となる!
移民に対しての蔑称ではあるが、今回の文章のような使い方とは違う!
ペルシア戦争のあとの話なのかもしれない! そうであったとしても定義は早めに出しておかないと、
読者は首を傾げながら読まされることになる!

言葉に振り回された感じの文章に面白味は見出せなかった!(`・ω・´)

107 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/04(金) 06:13:06 ]
>>106
人々ではなくて単数の人に訂正!(`・ω・´)

108 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/04(金) 08:50:44 ]
>>97-99
まず、2ちゃんねるに書き込んだのも、アリの穴にうpしたのも
同じ私自身です。そしてこれは、私の書いた作品です。
アリの穴と2ちゃねるの両方に作品を書いた理由は、
いろいろな種類の、できるだけ多くの評価が欲しかったからです。

109 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/04(金) 10:03:40 ]
>>105
読診ありがとうございました

「独特な言い回し」と捉えて頂いた行章部分について、まだ何かほしい、悪い点ばかりでも構わないです!



110 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/04(金) 20:21:43 ]
>>108で返答があった!
それにより、>>97-99の点数をつけることにする!
総括として作品に触れておく!

この作品は完結していながら読み物として成立しているように思えない!
古代ギリシアで使われていた『バルバロイ』、『バルバロス』、『ヘレネス』が物語の主軸になっている!
ヘレネスが生粋のギリシア人で他は移民の蔑称! ただし、作品の中身は現代の日本のように見える!
原因は描写不足にある! 時代背景がわからない! 出てくる人種がわからない!
主人公のヘレネスの考え方が理解できない! ほとんどのバルバロイを拒絶した状態で
恋人だけは最初から受け入れている! 辻褄が合っていないように感じる!
しかも、その恋人の発言を受けて考えを簡単に改める! 作中の『生まれたところ』というくだりが致命的!
主人公のヘレネスは、自分の生まれたところを恋人に言われるまで知らなかった、とさえ読める!
                                   ,_,,
以上のことを踏まえた点数は厳しいのが道理24点!(`・言・´)



111 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/04(金) 20:22:42 ]
>>109
表現方法にまで言及しない! その部分は作者の個性! 個性は第三者が決めることではない!
ただし、文章を読み解くことで不可解な点を指摘することはできる!

>>101-104の文章は性交渉の様子を描いた小品! それはわかる!
しかし、作者の書いた意図がわからない! ワイが気になった点を以下に書き記す!

@どのような事情の男女かわからない! 年齢、容姿の情報が皆無!
A冒頭にある『暗い部屋』の設定が、まるで活かされていない!
B難読漢字が多い! 古い時代の物語が背景にあれば享受できたかもしれない!
C主人公が多くを語り過ぎて性交渉に集中していないように見える!

性交渉の話なのだが、いやらしさは微塵も感じられない!
人間を深く描いた物語でもない!
作者の狙いがどこにあるのか、わからないままに話は終わる!

主人公に多くを語らせたいのであれば、嫌いな女を抱く羽目になった、という設定を作ればいい!
または一人称ではなくて三人称を選択していれば良かったかもしれない!

物語を書き始める前に、ある程度の設定は決めておいた方がいい!(`・ω・´)

112 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/04(金) 22:26:24 ]
>>111
ありがとうございました!
短編に取りかかってみます!

出せたものが実力!
ヒデ中田だよ!



113 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/06/05(土) 10:47:29 ]
>>112
心構えがよい!(`・ω・´)

114 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/05(土) 11:33:14 ]
>>110
まず時代背景は現代の日本です。
それから、バルバロスやヘレネスといった言葉はそのままの意味ではありません。
バルバロス→異民族→自分とは考え方の違う人間、価値観の違う人間→自分とは違う人間
ヘレネス→自分と同じ民族→自分と考え方が同じ人間→自分と同じような人間
つまりこれは他者との関係や他者との壁を書いているのです。
理解を得られず、残念でしたが、評価してくれてありがとうございました。

115 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/05(土) 16:26:03 ]
>以上のことを踏まえた点数は厳しいのが道理24点!(`・言・´)

プウさんが怒らはったwww

ところで勝手に割り込みますが、>>114がそこで舞台背景を描かれてるけど、
そう言った物は作品にこそ描くもので、解説がないと解らないような文章では理解も何もないのでは?
あれでは寓話の粗筋に近いだけで、物語を書いているとは言えないと思う。
それにプウさんはすでにそれらを理解した上での感想と批判を書かれていることも、理解すべきでしょう

以前、小説の後書きに作者自身が小説の説明を細かくしてて、有名な賞の選考ではそれが非難されたりもしたけど、
それが世間では普通なんでしょうな。

116 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/05(土) 17:04:08 ]
>>115
いや、私は別に理解してもらえなかったからといって、
ぷうさんを責めているわけではありませんよ。
ただ、一応、自分はこう書いたんですとわかって欲しかっただけです。

117 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/05(土) 17:57:01 ]
>>116
熱意は認める!(`・ω・´)

118 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/05(土) 23:47:51 ]
 僕に二人目の母出来たのは、丁度中学に上がったくらいだった。二人目の母親は、京子さん、と言った。長く真っ直ぐな黒髪と、琥珀色の透き通った瞳を持つ人だった。
笑うとえくぼが落ち、綺麗な二重瞼がとても幸せそうに丸みを帯びた。父にはもったいないくらいの美人だった。時折目にかかる前髪を、とても自然な仕草で耳にかけることが出来る人でもあった。
 すらりと伸びる五本の指は、僕がそれまでの人生で見たものの中で最も美しかった。けれどその手から作り出される文字は、一人目の母ほどは美しくなかった。僕は二人目の母親の事を『母さん』とは呼ばず、『京子さん』と呼んだ。
 その容姿とは裏腹に、家事はからきしだった。僕はフライパンの油の敷き方から、洗濯機に入れる洗剤の量まで、家事の一つ一つを京子さんに教えていった。
京子さんは溶け落ちるツララの雫を受け止めるように、僕の言葉を、行動を、しなやかな指へしみこませていった。何か一つの事が出来るようになるたびに、京子さんは心底嬉しそうに、僕に報告した。そして、父が心奪われたその瞳を向けて、
「ありがとう」
 と言ってくれた。
 その度に僕は首を横に振って
「どういたしまして」
 と言うのだ。

119 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/06(日) 02:29:48 ]
以前ここに書き込んだ高校生です。
ここで酷評された作品が入賞しました。
本当にありがとうございました。

120 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/06(日) 04:29:39 ]
おめでとう
このスレの住人として祝福する



121 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/06(日) 04:37:49 ]
>>119
高校生でこの文章ならたいしたもの! と褒められてた人?
違うかな。
酷評はされていなかった気がする。

122 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/06/06(日) 05:04:10 ]
>>118
>僕に二人目の母出来たのは
(脱字がある!)

>家事はからきしだった。
(『からきし』のあとには否定の言葉を入れた方がいい!)

拙い書き方が物語と合っていた! 主人公の僕の言い回しも独特で純朴な人柄が偲ばれる!
>笑うとえくぼが落ち
>京子さんは溶け落ちるツララの雫を受け止めるように、僕の言葉を、行動を、しなやかな指へしみこませていった。
(えくぼの出来る過程は間違いのようにも見えるが、あまり奇異な感じはしなかった!
 ツララは寒い地方の話であれば問題ない! 京子さんの美しさに映えたいい表現だと思う!)

作者の独特な文体を伸ばせば強みになる66点!(`・ω・´)

123 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/06/06(日) 05:09:53 ]
>>119
とにかく、めでたい!(`・ω・´)

124 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs mailto:sage [2010/06/06(日) 08:53:56 ]
>>119
受賞に至ったのは作者の力!
聞く耳を持っていた!
努力を怠らなかった!
ワイは行き先を示しただけ!
作者が自分の力で踏破した!

改めておめでとう!(´⌒ω⌒`)

125 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/06(日) 13:09:27 ]
僕もこのスレで評価していただいたおかげで直木賞受賞しました!

126 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/06(日) 13:32:40 ]
ふーん

127 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/10(木) 23:29:03 ]
>>125
おめでとう!

128 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/13(日) 18:50:00 ]
 銀行強盗という罪を犯してしまった私は、意識を頭のまわりにフワフワと泳がせたままだったが、すれ違う人間を俊敏、かつ器用に避けながらアーケード街の出口まで歩いてくると、視界の端にファミリーレストランの茶色い外壁がちらついた。
腹を満たす気は無かったが、銀行を後にしてから絡まりに絡まっている脳と、ねばついた唾液しか出てこない渇いた口をどうにかしたく、今来た道を引き返した。
 厚くて大きな葉をつけた観葉植物を横に据えたカウンターで受付を済ませると、店員に淡い黄色の壁と白い天井が目に優しいフロアの、大窓に面した一人用の席に通された。
自分はドッカリと腰をおろして、間髪入れずにその店員にアイスコーヒーと、「苺フェア」の文字と苺のアイスクリームの写真が載った張り紙を見つけたので、それも注文した。
短髪の青年店員は往復する手間が省けてうれしかったのか、少し威勢よく注文を読み上げた、ように思う。
 横に置いたドラムバッグをちらりと眺め、長いため息を一つつく。
それとともに、頭と腹の底に沈殿している灰色の泥水と、両足にまとわりつく粘液みたものが汗のようにスウーッと引いていくのがわかった。
店内を見渡すと、学校帰りの学生たちがいくつかのテーブルに見受けられる。大声で談笑する彼らの気楽さが羨ましく、自分の心をそれに近づけようと、じっと耳をすました。


129 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/13(日) 19:36:38 ]
こんなスレあったんだ。綿矢スレに書いたこれを評価してみて欲しい。

綿矢りさの凄いところは、目の良さと、それを文章にする力だったんだよ。
その素晴らしい能力が、早稲田大学という下品な大学で、完璧に潰された。
それが「夢を与える」。
「蹴りたい背中」で見せた、ひとひらの花びらも漏らさず
桜の満開を描写して見せたような、目の良さと、それ書き表す才能が、
早稲田に行くと、こうも潰されますよ、これが日本の国語教育の成果ですよ。

と、言うことを体現してみせた、その意味で「夢を与える」は文学史に
残すべき作品だとは思う。

早稲田がどれだけ駄目な大学か、その出身者が文学界に多いことで日本の
文学出版がどれほどのダメージを受けてるのか、そのことに恐怖するべき
だと思う。

130 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/13(日) 19:43:17 ]
一人称を世界が狭いといって否定されたことだろ。陳腐になった原因は。
ガッコは関係ねーよ。
自分を信じきれない奴は駄目だ。



131 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/13(日) 20:39:48 ]
でも、最近わせだ出身者がいっぱい賞を受賞してるけど、こぞってつまらんもんがおおいのよね。
文學界新人賞受賞作もそう。すばるのもそう。

>>129が多少イカレタカキコだとしても、実際の受賞作を見てると納得せざるを得ないな。


132 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/13(日) 20:56:47 ]
おまえら全員、激しくスレ違い。スレッドの趣旨も弁えないバカが偉そうなことぬかすな。消えろ!!

133 名前:名無し物書き@推敲中? mailto:sage [2010/06/13(日) 21:01:33 ]
(`・ω・´)の舎弟か、おまえは?

134 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/14(月) 03:35:22 ]
>>128
冒頭の一行目が長い! 頭のまわりにフワフワと泳がせた意識の種類が書かれていない!

>厚くて大きな葉をつけた観葉植物を横に据えたカウンターで受付を済ませると、店員に淡い黄色の壁と白い天井が目に優しいフロアの、大窓に面した一人用の席に通された。
(店の外観がないうちにどこかの店に入った!)

>短髪の青年店員は往復する手間が省けてうれしかったのか、少し威勢よく注文を読み上げた、ように思う。
(前に推測の文があるので、うしろの『ように思う』は要らない!)

>両足にまとわりつく粘液みたものが〜
(脱字がある!)

銀行強盗をした犯人の不安のようなものが描かれている!
ドラムバッグに現金が入っているように思える!
人の多いところで多額の現金を持っている犯人が安心するようなくだりに納得がいかない!

犯人の人物像がはっきりしないので内容に入り込めない50点!(`・ω・´)

135 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/14(月) 03:37:22 ]
>>129
評論にしては拙い!
早稲田大学でどのような教育を受けてダメになったのか!
具体例がひとつも書かれていない! 作者の思い込みの域を出ていない!
このような推測で文章が成り立つのであれば、出版社に目を向けることも可能!
一作目は自発的に書いていたが、三作目は出版社の意向で書かされていた!
そのような考え方もできる!

検証がされていない評論に説得力はない32点!(`・ω・´)

136 名前:129 [2010/06/14(月) 03:40:06 ]
>>135
評論じゃなくて、早稲田大学への言いがかりなんですが・・・
でも、ありがとうございますなのかな・・・


137 名前:129 [2010/06/14(月) 03:53:59 ]
うーんと、つまり、いちゃもんとして書いたので、
評論としては拙い、という指摘は、>>129はいちゃもんだ
と言われてる訳で、僕の意図どおりの受け取り方をされてる
訳で、だったらもっと点数いいだろうにとも思うわけなんだが、
でも、それでも、評論にしては拙いという評価は、評論として
読まれてしまってるわけで、これは僕の意図する読み方をされな
かったわけで、つまり、これは筆力の不足を意味してるわけで、
で指摘事項を吟味しようと思い、よく読むと、評論になってない、
これはいちゃもんだと書いてるように思えるわけで、だとすると
僕の意図したとおりに評価されてるわけで、でも、いちゃもんとし
て文章の評価がされてないという事は、僕の筆力がないわけで・・・


138 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/14(月) 04:23:05 ]
>>137
評論とはものの価値を問う文章のことをいう!
作者は意識しないで評論を書いた!
ワイは点数で応じた!

錯誤はない!(`・ω・´)

139 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/17(木) 19:56:14 ]
あなたが自ら、ものの価値や良さについて考える必要はありません。
なぜそうなるのか、何が本当に良いものなのか、一切知らなくてもいいのです。
全て私達に委ねて下さい。そんなものは気にしなくても大丈夫なんです。
私達があなたに全てを提供するので、安心して下さい。

例えば有名人物なら、今は坂本龍馬が旬ですよ。ちょうど大人気ですし、大ブームです。
みんなが知っているんだから、あなたも知らなければいけませんよね。
本当にブームかって? いえいえ、そんなことは考えなくても良いのです。
なぜ急に坂本龍馬が話題になるのかも、別に知る必要はありません。
龍馬の恰好良いエピソードが小説家によって創作されたとか、なぜ竜馬とも書くのか、
そんなことは知らなくていいのです。

龍馬がいま人気ということさえ知っておけば、みんなとの話も弾みます。
今すぐ龍馬に関心を抱けばいいのです。
今は坂本龍馬を知らないと、とてもみんなとは生きていけません。
なんたってブームですからね。好きにならないのがおかしいのです。
だからあなたも、そろそろ龍馬のことが好きになったでしょう? 

ついでに本を読むならば1Q84の続編がお薦めです。今これが大人気なんですから。
みんなが一様に面白いと言えるかどうかは気にしないで下さい。
これを持っていることが読書家のステータスでもあるのですから。直ぐさま買わないと行けません。
売り切れちゃったら大変でしょう。

更にお酒を飲むならハイボールですね。今若者に大流行してるんです。
昔からあるじゃないかとか考えちゃいけません。単なるウイスキーのソーダ割りだとか、
ハイボールの次はウイスキーを売り込むという壽屋の企みなんぞ知らなくてもいいんです。
だからあなたもハイボールを飲んで1Q84を読まないといけません。
でないと、ひとりぼっちになっちゃいますよ。

あなたは何も考えなくて良いのです。何も疑問に思わなくて良いのです。
全部私達が教えてあげるので、私達の与えるものをそのまま享受すればいいのです。
どうです、安心できるでしょう?

140 名前:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs [2010/06/18(金) 06:49:46 ]
>>139
誤字、脱字はなかった! しかし、よくわからない文章!
全ての価値を押し付けてくる『私達』が何を指しているのかわからない!
その部分が不明だと文章の意味を成さない!
勧めるものは強引で理由付けが弱い! 特定の人物をオチとして持ってくるのかと思ったが、それもない!

こなれた文章だけは評価できる53点!(`・ω・´)



141 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/18(金) 15:12:34 ]
>>140
評価のほど、ありがとうございます!

出直してきます〜

142 名前:名無し物書き@推敲中? [2010/06/21(月) 11:18:47 ]
 黒い森の奥深く。
 昼間なのにランタンを手に提げ、固い地面を踏みしめ、僕は生い茂る木々の間を進んでいた。
 あちらこちらでは巨大な歯車が顔を覗かせ、うなるような低音とともに回転している。
「こんなところに……」
 そう小さく呟いた声も、歯車の音で簡単にかき消されてしまう。
 こんなところに永遠なんてものがあるのだろうか?
 
 『永遠の国』
 
 そう呼ばれるこの国は、人々が『永遠』を求めて作り出した機械仕掛けの国だった。全てが人の
手によって作られ、見せ掛けの永遠を与えられた国。
 ここはそんな国のはずれにある、永遠に成り損ねた森だった。
 簡単に言えばここは、永遠の失敗作。
 しかし、失敗作といってもそれなりの永遠の形は存在していて、その証拠にこの森の歯車は数千
年の時を経た今でも、こうしてギシギシ回り続けていた。
 こんなところから始めて、よくあれほどの国を作り上げたものだ。
 そんなことを考えながら、立ち止まって辺りを見回す。いくら草を掻き分け目を凝らしても、見
えるのは草木と、その後ろから顔を覗かせる歯車だけ。足元の地面は、動物も、虫一匹さえもいな
いため、硬くなってしまっている。そんな地面から生えているのは、本物に限りなく似せた模造品
の草。上を見上げても、同じく模造品の木の葉が全てを覆い隠していて、微かな光も通さなかった。
 この森も、きっと初めは明るい森だったのだろう。けれども今では、草木が際限なく成長を続け
て全てを覆い隠し、結果、黒い森と呼ばれる誰一人近づかないような場所になってしまった。
 あの永遠の国が出来上がる過程であるこの森を見ると、永遠なんてものはどこにも存在しないの
ではないかとさえ思えてくる。
 僕が誰も近寄らないこの森にやってきたのは、人々が自慢げに語る永遠というものに、微かな違
和感を持ったからだった。



短編の始めの一部ですが、よろしくおねがいします!






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