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代数的整数論 004



487 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:41:22 ]
補題
A を環、I を A のイデアルとする。
p が A の素イデアルのとき
I(p) = { a ∈ A; sa ∈ I となる s ∈ A - p が存在する }
とおく。
容易にわかるように I(p) は IA_p の標準射 A → A_p による
逆像である。

このとき I = ∩I(m) となる。
ここで m は A のすべての極大イデアルを動く。

証明
I ⊂ ∩I(m) は明らかだから逆の包含関係を示せばよい。

a ∈ ∩I(m) とする。
(I : a) = { x ∈ A; xa ∈ I } と書く。
(I : a) を含む極大イデアル m があるとすると、
a ∈ I(m) だから、s ∈ A - m があって s ∈ (I : a) ⊂ m となって
矛盾である。よって (I : a) = A である。
これは a ∈ I を意味する。
したがって ∩I(m) ⊂ I である。
証明終






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