- 249 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2006/12/11(月) 21:13:22 ]
- 補題
H を複素上半平面とする。 即ち H = {z ∈ C ; Im(z) > 0 } である。 D = { z ∈ H ; |Re(z)| < 1/2 かつ |z| > 1 } とおく。 g を SL_2(Z) の元、z を D の点とし w = g(z) とおく。 g = (a, b)/(c, d) とする。 この記法 (a, b)/(c, d) については >>196 を参照。 即ち w = (az + b)/(cz + d) である。 Im(w) ≧ Im(z) なら c = 0 または ±1 である。 証明 >>198 より Im(w) = Im(z)/|cz + d|^2 である。 Im(w) ≧ Im(z) より Im(z)/|cz + d|^2 ≧ Im(z) となる。 よって Im(z) ≧ Im(z)|cz + d|^2 となる。 Im(z) > 0 だから |cz + d| ≦ 1 となる。 y = Im(z) とおくと、cz + d の虚部は cy である。 よって |cz + d| ≦ 1 より |cy| ≦ 1 となる。 よって |c| ≦ 1/y となる。 一方、>>246 より y > (√3)/2 である。 よって |c| ≦ 2/√3 < 2 である。 よって c = 0 または ±1 である。 証明終
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