- 889 名前:どこの誰かは知らないけれど mailto:sage [2015/12/07(月) 16:39:55.00 ID:UtHy/3DR.net]
- 2B弾という花火は重宝したが、後に不幸な事故のため確か発売が禁止されてしまった。
その代わりに登場したのが「ダイナマイト」という、爆竹よりも少し直径の太い花火。 ただ導火線が短くて、火をつけると逃げる間もなくすぐ爆発してしまうのが不満だった。 ある時、このダイナマイトを使って特撮映画のワンシーンを再現することを思いついた。 軍用ヘリのイロコイスとかいうプラモを買って来て、この中にダイナマイトを仕込んで、 数日かけて腹が減るのも忘れ夢中で完成させた。まさに「三度の飯より◯◯が好き」だ。 空き地において逃げるための時間差を稼ぐためにマッチ棒が燃え尽きるあたりに導火線 を置いて退避した。神経を集中し、遠くのプラモのあたりをじっと見つめていると、 一瞬、導火線に燃え移った時の白い煙が勢いよく上ったと思った瞬間、ヘリの模型は バーンという音とともにバラバラに飛び散った… その直後の言いようのない空しさ、やりきれなさは今も忘れられない。 『オレはいったいなにがやりたかったんだろう?』 「戦場にかける橋」という映画で、橋が爆発し、ほとんどの人間が死んでしまった後、 ひとり残った軍医が『狂ってる…」とつぶやくシーンがあるが、そのイメージと妙にダブるW 8oカメラを使って趣味で特撮映画のまねごとをするようになるのはその十年後の学生時代のこと 『Madness…』
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