- 203 名前:名無しさん@八周年 mailto:sage [2007/11/03(土) 11:09:54 ID:OUEX308s0]
- >>185 のつづき
漁師たちはぐったりした子イルカの尾びれにロープを巻きつけ、 クレーンで吊り上げ車に乗せる。 【子イルカ】 , '´l, , -─-'- 、i 痛いよう、苦しいよう __, '´ ヽ、 ',ー-- ● ヽ、 海に返してよう `"'ゝ、_ ', 〈`'ー;==ヽ、〈ー- 、 ! `ー´ ヽi`ヽ iノ ! / r'´、ヽ 港のセリ場に生きたままズルズル引きずられていく子イルカ。アスファルトの路面は、 子イルカの皮膚を容赦なく削っていく。滑らかだった皮膚はささくれだち、 ボロ布のように破れた表皮のそこかしこから血がにじむ。 そして、弱々しく痙攣する子イルカの首にトビが突き刺さり血がビューと噴き出す。 その刹那、子イルカはビクッと体をのけぞらせ、それきり動かなくなる。 薄れゆく意識の中で、走馬灯のように浮かんでは消える楽しかった日々。 仲間たちと跳ねて遊んだ蒼い海。並んで泳いだ島のように大きな鉄の船。 暗くぼやけていく光景の先に、小さな・・・それでいて力強い光が見えて・・・・ 無表情にたくさんのイルカを解体していく漁師たち。やんやと喝采をあげてさわぐ 子供たち。分けてもらったイルカ肉を油紙にくるみ、そそくさと家路へ急ぐおかみさん。 港にはイルカたちの血が流れこみ、いつしか海は真っ赤に染まっていく。
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