1 名前:132人目の素数さん [2007/03/16(金) 07:45:20 ] Kummer ◆g2BU0D6YN2氏が代数的整数論を語るスレです。 前スレ science6.2ch.net/test/read.cgi/math/1164286624/
573 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 00:09:23 ] 補題 D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。 f = x^2 - (D/4)y^2 を判別式 D の主形式(>>523 )とする。 m と n が f により表現されるなら mn もf により表現される。 証明 m = u^2 - (D/4)v^2 となる有理整数 u, v がある。 >>500 より α= u + v(√D)/2 とおく N(α) = (u + v(√D)/2)(u - v(√D)/2) = u^2 - (D/4)v^2 = m 同様に n = z^2 - (D/4)w^2 となる有理整数 z, w がある。 β= z + w(√D)/2 とおく N(β) = (z + w(√D)/2)(z - w(√D)/2) = z^2 - (D/4)w^2 = n nm = N(α)N(β) = N(αβ) である。 αβ = (u + v(√D)/2)(z + w(√D)/2) = uz + vwD/4 + (uw + vz)(√D)/2 よって N(αβ) = (uz + vwD/4)^2 - (D/4)(uw + vz)^2 よって nm は f により表現される。 証明終
574 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:10:01 ] 45
575 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:11:00 ] 44
576 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:12:00 ] 43
577 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:13:00 ] 42
578 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:14:01 ] 41
579 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/07/02(月) 04:15:00 ] 40
580 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 07:48:43 ] 命題 D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。 f を判別式 D の主形式(>>523 )とする。 即ち D ≡ 0 (mod 4) のとき f = x^2 - (D/4)y^2 D ≡ 1 (mod 4) のとき f = x^2 + xy + ((1 - D)/4)D R を判別式 D 整環とする。 f で表現される有理整数の全体は { N(θ) ; θ ∈ R } と一致する。 証明 D ≡ 0 (mod 4) のとき b = 0 D ≡ 1 (mod 4) のとき b = 1 とおく。 >>242 より f には R = [1, (-b + √D)/2] が対応する。 α = 1 β = (-b + √D)/2 とおく。 >>248 より f(x, y) = N(xα - yβ) 証明終
581 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 07:53:20 ] >>580 より >>573 が直ちに得られる。 さらに D ≡ 1 (mod 4) の場合も証明される。 補題 D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。 f を判別式 D の主形式(>>523 )とする。 m と n が f により表現されるなら mn もf により表現される。 証明 >>580 より明らかである。
582 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 08:02:54 ] >>580 >>R を判別式 D 整環とする。 R を判別式 D の整環とする。
583 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:15:13 ] D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。 χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。 H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される } とおく。 >>581 より H は (Z/DZ)^* の部分群である。 さらに >>570 より H は Ker(χ) に含まれる。
584 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:21:10 ] 補題 D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。 χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。 f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。 さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。 集合 { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される } は Ker(χ)/H のある剰余類に含まれる。 証明 >>534 より f により固有に表現される数 n で D と素であるもの が存在する。 過去スレ4の716より f と同値な形式 g = (n, l, k) がある。 f と g がそれぞれ表現する数の全体は一致するから、 f の代わりに g を使ってもよい。 よって初めから、a は D と素であると仮定してよい。 m を D と素な有理整数で、f により表現されるとする。 よって m = f(u, v) となる有理整数 u, v がある。 α = au + (b + √D)v/2 とおく。 N(α) = (au + (b + √D)v/2)(au + (b - √D)v/2) = a^2u^2 + auv(b - √D)/2 + auv(b + √D)/2) + (4acv^2)/4 = a^2u^2 + abuv + acv^2 = am α は判別式 D の整環の元である。 従って >>580 より [a][m] ∈ H a は D と素であると仮定したから >>570 より [a] ∈ Ker(χ) [m] ∈ [a]^(-1)H 証明終
585 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:39:27 ] 補題 D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。 χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。 f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。 さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。 H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される } とおく。 集合 S = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される } は Ker(χ)/H のある剰余類に一致する。 証明 >>584 より S ⊂ [a]^(-1)H よって逆の包含関係を証明すればよい。 >>584 の証明と同様の理由により a は D と素であると仮定してよい。 [m] ∈ [a]^(-1)H とする。 [a][m] ∈ H だから am ≡ u^2 - (D/4)v^2 (mod D) となる有理整数 u, v がある。 4af(x, y) = (2ax + by)^2 - Dy^2 D ≡ 0 (mod 4) だから D = b^2 - 4ac より b は偶数である。 よって af(x, y) = (ax + (b/2)y)^2 - (D/4)y^2 w = v u ≡ az + (b/2)w (mod D) を満たす有理整数 z, w を取る。 a は D と素だから、このような z, w は存在する。 af(z, w) ≡ u^2 - (D/4)v^2 (mod D) am ≡ af(z, w) (mod D) よって m ≡ f(z, w) (mod D) よって [a]^(-1)H ⊂ S である。 証明終
586 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 10:51:59 ] 補題 D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。 χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。 f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。 さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。 H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される } とおく。 集合 S = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される } は Ker(χ)/H のある剰余類に一致する。 証明 >>584 より S ⊂ [a]^(-1)H よって逆の包含関係を証明すればよい。 >>584 の証明と同様の理由により a は D と素であると仮定してよい。 [m] ∈ [a]^(-1)H とする。 [a][m] ∈ H だから am ≡ u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2 (mod D) となる有理整数 u, v がある。 4(u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2) ≡ (2u + v)^2 (mod D) よって 4am ≡ (2u + v)^2 (mod D) 一方 4af(x, y) = (2ax + by)^2 - Dy^2 2u + v ≡ 2az + bw (mod D) を満たす z, w を取る(例えば w = 1 として z を求めればよい)。 4af(z, w) ≡ 4am (mod D) f(z, w) ≡ m (mod D) 証明終
587 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/07/02(月) 11:23:04 ] 補題 D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。 H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される } とおく。 G = (Z/DZ)^* とおくと H = G^2 である。 証明 [m] ∈ H とする。 m = u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2 となる有理整数 u, v がある。 4(u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2) ≡ (2u + v)^2 (mod D) よって [4m] ∈ G^2 である。 4 は D と素だから [m] ∈ G^2 である。 よって H ⊂ G^2 である。 逆に z を D と素な有理整数とすると、 z^2 は主形式 x^2 + xy + (1 - D)/4)y^2 により表現される (x = z, y = 0 とおけばよい)。 よって G^2 ⊂ H である。 証明終