- 929 名前:白馬青牛 [2007/10/02(火) 23:05:23 ID:JMNxxV7M]
- >>928の続き。
大林「日本の場合、自分の文化伝統に対する自信はあまり強くないですね。 日本の伝統というのは翻訳の伝統ですね。」 江上「日本文化のふるさとはもとをたずねると、みな何処かにいって しまうという台詞がありますが、そういう頼りなさがある。だから結局、 もとのことが気になるのですよ。兎に角外界から何でも摂りこみ、学び とろうとする意欲は鎖国時代でさえも強く、当時も長崎に窓を開いていた。 そして中国の新しい本が出たりすると、早速注文して買っているのです。 そのような謙虚さ、好奇心が島国のよさでもあった。しかし実質的に島国で なくなった日本の将来はどうなるか。開びゃく以来の新しい位置に立た されたわけです、我々現代・将来の日本人は。」 次に江上波夫氏が松田壽男氏・杉山二郎氏と対談された『世界史の新視点』 から要約引用する。 江上「日本人の上の階級は、中国に対して憧れというか、何か持っている。 この中国意識っていうやつが、いまだに抜けないんだな。いまだって 日中何とかがあるんだよ。(笑)日本の軍部っていうのはそれだったと 思う。太閤秀吉だってそうだ。上は常に中国なんだ。それがついに日本の 陸軍から、ところが、中国を相手にしたら、ロシアを相手にしたらダメな 如く、世界中だれがやってもダメなんだ。」
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