- 164 名前:マジメな人 [2006/12/16(土) 12:52:01 ID:TIUb6Uyn]
- 初めまして。私はヨーロッパ系のアメリカ人で日本語があまりにも下手なので
読み難いかも知れませんが、どうぞ宜しくお願い致します。 最近この国で大進歩を遂げてきた Y染色体上の「ポリーモーフィズム」(遺伝子多型)の研究の結果を日本語に訳して 報告しようと思います。 先ずは、この掲示板で話題になっている「YAP+」Y染色体の事ですが、おおよそ55,000年前から 50,000年前までの間にこの「YAP+」のY染色体を作った突然変異が起こったと推定されています。 このYAP-からYAP+に変わった突然変異が今まで人間のY染色体上で発見された突然変異の中でも 特に大きな変異の様で(詳しく言えば、相当の数の遺伝子が付加された)、それがある一人の男性の精巣の中で一度だけ 起こったのは確実です。その男性は恐らく超古代の東アフリカ(エチオピアなど)、或いはエジプト、アラビア周辺に住んでいたのだろうと 推定されています。この男性の直系の子孫が結局アフリカ全域、アンダマン諸島、青海チベット高原、そして日本列島で 大多数の人口を誇ることになるのですが、その子孫たちがそれぞれの地域へ向かって拡散していくうちに、また更にY染色体に 突然変異が起こったので、現存のYAP+のアフリカ人、アンダマン人、チベット人と日本人はそれぞれ違う種類のYAP+染色体を 持っているのです。 アフリカ人のYAP+染色体は全てM96という、YAPよりは少し新しい突然変異を経過しているので、「ハプログループE」という Y染色体の一群に属します。この「ハプログループE」は所謂「黒人」、特に「バントゥ族」の男性に一番多いY染色体の種類ですが、アラブ人やギリシャ人などの様に、 アフリカから近い所に住む民族で一般的に「白人」と見なされる民族の男性の中にも一種の「ハプログループE」染色体がある程度(10%〜15%ほど) 検出されます。北欧ではその様な「ハプログループE」染色体はほとんど検出されません。
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