- 499 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:28:01 ID:9SLXJx+D]
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――――――う、あ……俺、死んでないよな? 次に気が付いた時、既に俺の身体からは痛みも発熱も何事も無かったかのように綺麗さっぱり消え失せていた その代わり、身体中に妙な違和感と窮屈さを感じるものの、 身体に感じていた苦痛と比べればそう気になるものではなかった。 「……つぅ……一体あの痛みと発熱は何だったんだ?事故の後遺症って奴か……?」 俺はゆっくりと身を起こすと、頭のモヤモヤ感を振り払う様に頭をプルプルと振りたくる。 「……え?……あれからまだ三十分も経ってないのか……?」 のた打ち回った際にテーブルから転がり落ち 俺の側で横向きに転がっていた目覚まし時計に顔を向けると そのデジタル表示は倒れる前から20分ほど後の8時5分を示していた。 あれ?……あの時は1時間にも2時間にも感じられたんだが。 案外、自分の時間の感覚と言う物は充てにならない物だな…… 「うわ、こりゃ後片付けが大変だな……友人にしこたま飲まされて酔っ払った後の事を思い出すよ……」 部屋の一角の自分が吐いた汚物を見て俺はげんなりとした気分になる。 一昨年だっただろうか、上司に無理やり飲まされた酒で悪酔いして家に帰った時に 部屋中へ撒き散らかしてしまった吐瀉物を翌朝、半分泣きそうになりながら片付けた事を思い出す。 しかし……胃液の臭いに混じって今日食べた牛丼のなれの果ての臭いも混じって……何とも言えんなこりゃ……、 ―――あれ?なんで臭いだけで牛丼が混じってるって判別できるんだ? そもそも俺はこんなに嗅覚が鋭かったっけ? まあ良い、そんな事はともかく、 先ずはこの汚物を早く片付けないと床に染みが付いてしまう、雑巾雑巾っと……
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