- 1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/01/03(水) 23:48:05 ID:KgBQtwon]
- このスレッドは、
『"獣人"や"亜人"の雄と雌が絡み合う小説』 が主のスレッドです。 ・ママーリand常時sage推奨。とりあえず獣のごとくのほほんと、Hはハゲシク。 ・特殊なシチュ(やおい・百合など)の場合は注意書きをつけて投下。好みじゃない場合はスルー。 ・過去作品はエロパロ保管庫へ。 sslibrary.gozaru.jp/ +前スレ+ 【獣人】亜人の少年と亜人の少女の絡み【人外】 idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1061197075/ 【獣人】亜人の少年少女の絡み2【獣化】 sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1098261474/ 【獣人】亜人の少年少女の絡み3【獣化】 sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1118598070/
- 401 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/17(日) 15:12:20 ID:MpD+YcgF]
- 続きはwebで
- 402 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/17(日) 15:51:35 ID:oGVQgquV]
- すまん、誤爆だ
- 403 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/19(火) 00:37:16 ID:mIFWzcun]
- TDNビデオの
犬のくせに服を着てるのか!おい脱がせろ! の後で、脱がされていくうちに犬になってるみたいな展開を想像したのは俺だけか。
- 404 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/20(水) 21:21:25 ID:iq1pcprt]
- まもるママンに挿入してぇ
- 405 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/20(水) 21:58:10 ID:NwY3ag/s]
- まもるパパンに挿入されてぇ
- 406 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/20(水) 22:29:39 ID:K9Pq44g8]
- まといちゃんの乳しゃぶりてぇ
- 407 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/20(水) 23:45:08 ID:OsyCiuvD]
- 地の龍のケツ揉みてぇ
- 408 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/21(木) 02:25:14 ID:LGKaQ6jA]
- わかった、しょうがない。俺はふたばちゃんの穴という穴貰っていきますね
- 409 名前:赤木しげる mailto:sage [2007/06/21(木) 10:25:52 ID:m5w92Nex]
- じゃあ俺はまもる君の担任の先生を倍プッシュだ
- 410 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/21(木) 19:26:50 ID:LGKaQ6jA]
- そのとき署長に電流走る
- 411 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/21(木) 23:27:36 ID:MjPNQ4mU]
- >>407
志勇草薙「 や ら な い か 」
- 412 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/28(木) 02:20:37 ID:CaOt3UlX]
- 進展なさげなので以前から頭にあったネタをこれから文章化してみる。
正直、書いてなかったから構成も何もかも低レベルだろうが反省はしない。 同士よ…存分に叩いてくれ。 ―以上
- 413 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/28(木) 06:42:56 ID:2UtpJiMs]
- >>412
∧,,,∧ + ミ ・∀・彡 ワクワクフサフサ ミ ∪∪ + と,,,,,,,ミ,,,,ミ +
- 414 名前:犬の独白 mailto:sage [2007/06/29(金) 04:13:18 ID:IjeicjQw]
- ―真っ暗だ…何も見えない。
ここはどこなのか、自分の体の状況すら見えない。 分かることは衣服も何も身に着けてはいないということだろう。いや、首に何かを巻かれつながれているみたいだ。これは…首輪だ! よく犬につける皮製のあれ。手触りからすると本皮だろう。首輪の後ろ側には少々太いチェーンのような物でつながれているらしく、ごつごつとした鉄の冷たさを感じる。 ためしに引っ張ってみるが、壁か何かで固定されているのだろうかすぐにピンと伸びきった。それではと思い、首輪を外そうとするがどのような構造になっているのか止め金もなく、自分では外せそうにない。 大体、何故自分はこんなところにいるのだろうか? まったくもって思い出せない。そもそも自分は何をしてどのように生活していたのかすら分からない。 ここで考えていたらいつまでたっても埒が明かない…脱出する方法を考えなければ。 ……っ!! 急にまばゆい光が当たり一面を照らす。あまりのまぶしさに手で防ごうとするが、急激な光源の変化のせいか目が追いついていかない。 「お目覚めかしら? かわいい私のワンちゃん。」 それは若い女の声だった。目がまだ明るさでやられているのだろうか…輪郭がぼやけ、色はモノクロで女性の影のような物しか見えない。 強烈な香水をつけているのかものすごく臭う。 「どういうことだ? 何で俺はこんな格好でこんなところに繋がれている。ついでに言っておくが、俺は人間だ。」 「ふふ、質問は一つずつよ。ワンちゃん。」 まるで子供に諭すような…そんな口調だった。一見、やさしそうな一言の言葉だが、背筋に凍りつくものを感じた。 そう、まるで獲物を目の前にした蛇のような…俺は蛙の気持ちがなんとなく理解できたような気がした。
- 415 名前:犬の独白 mailto:sage [2007/06/29(金) 14:32:51 ID:Sfp+fcZe]
- 中3の時、身体測定で男の子のアレを、はじめてこすった。そのとき、
保健室だったんだけど、いつもなら上だけ脱いで、下はブルマで女子 だけで体重とかをはかることになってたんだけど、なぜか男子もいっ しょで、しかも担任に「全部脱いで」って言われて、みんなでえーっ、 とか言ってたんだけど、「早くしなさい」って言われて、みんな全裸になった。 男子も女子もみんな同じ部屋で全裸だったから、男子はみんな、おちんちんが ビンビンになってて、顔真っ赤になってた。そしたら、担任がコンドームを 一枚ずつ女子に配りながら、「今から出席番号順に女子は、男子のおちんちんに コンドームをかぶせて、手でこすってあげなさい。少しこすってたら、おちんちん の先から白い液体がでてくるから、そうしたら先生のところに白い液体を入れた ままでコンドームを持って来なさい」って言った。 男子のほうから「おーっ!」って声があがったけど、私たちはどうしようって感じ だった。いよいよ私のところにもコンドームが来て、担任が、 「ほら、女子!早くする!」って言ったから、みんなしぶしぶ出席番号の合う 男子のところに行った。でも、うちのクラス女子がひとり多かったから、 どうするのかなーって思ってたら、担任がパンツ脱いでスタンバッてた。 私は、クラスの中で背が小さいほうのKくんに当たったんだけど、やっぱり 女子の裸見ててすごい興奮してたらしくて、すぐいっちゃった。 担任は、ぶつぶつ言いながら、手で相手の女子の股間をずーっといじってた。 ちょっとぐちゃぐちゃ音してたけど。でも、あれだけの男のアレ見て、本当は、 すごいぬれててバレないか、ひやひやしてた。家に帰ってすぐオナニーした。 Kくんのおちんちんが頭から離れなかった。 あとで保健の先生に聞いたら、「文部科学省」の発育調査だからって言われた んだけど、ほんとかなー?
- 416 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 15:12:55 ID:kWwXa5yY]
- >>414-415
これは、続いている話なのか? そして、これからも続く話なのか? それとも、一話で完結しているのか? さらに、亜人少年少女の絡みに発展していくのか? それが問題だ。
- 417 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 19:57:53 ID:79iNfxzb]
- 虹で小説復帰するっていってた人とそれに付いてきた痛い奴だろうか
- 418 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 20:29:30 ID:i1DO0UHa]
- >>416
ごめん、プレビューだと思ったら書き込んでました。orz まだまだ続きます。
- 419 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 20:31:26 ID:i1DO0UHa]
- >>415
今の今気がついたが…やる気うせたがな。 続きは別のところでひっそり出すわ。
- 420 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 20:42:33 ID:i1DO0UHa]
- >>418-419
連レスごめん
- 421 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 20:52:50 ID:kWwXa5yY]
- 何が言いたいのかいまいちよくわからない・・・
失敗して書き込んでしまったということか? そして>>415は偽者が書き込んだということなのか? 他の人にわからない説明で事故解決されてやる気失せられて別の場所に出す宣言されても、 見ている側としては萎え萎えで困っちゃうんだぞ。
- 422 名前:412 ◆/Ru828urTM mailto:sage [2007/06/29(金) 21:08:39 ID:i1DO0UHa]
- >>421
すみません、>>414は確認しようとして掲載ミスしていたものです。 こちらのミスは今から続きを載せる事でいいかなと思ってたんですが。 >>415は別人ですね。身に覚えないし、大体完結もしてないのに同じ題名で別の話を私は書き込みません。 ミスによる焦りと作品にけちをつけられた事で少々冷静さを失っていたようです。 トリップつけて続きを掲載させていただきます。
- 423 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 22:03:12 ID:79iNfxzb]
- シチュは申し分ないから、是非書いてほしいな
それに趣旨があう作品なら住人も寛大だ… と個人的には思う 焦らずいこうぜ
- 424 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 22:49:26 ID:lRc8fozO]
- >>880
うん。恥ずかしいことに消し方がわからなかったんだ。
- 425 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 23:06:40 ID:3sEbuZ3u]
- もうわけわかめw
- 426 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/29(金) 23:25:14 ID:JEsZCR+t]
- とりあえず続きを投下してくれるんだね
- 427 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/30(土) 05:57:22 ID:MzInWh8U]
- >>422
∧,,,∧ + ズレ修正版 ミ ・∀・彡 ワクワクフサフサ ミ ∪∪ + と,,,,,,,ミ,,,,ミ +
- 428 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/30(土) 11:43:49 ID:8H0yOnuE]
- なんか初心者っぽいから一言
プレビューはクッキーが生成されたら出てこなくなる。 パソコンだったら絶対p2か2chブラウザ使った方がいい 詳しいことはググれ
- 429 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/30(土) 13:13:26 ID:8H0yOnuE]
- なんか初心者っぽいから一言
プレビューはクッキーが生成されたら出てこなくなる。 パソコンだったら絶対p2か2chブラウザ使った方がいい 詳しいことはググれ
- 430 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/30(土) 13:38:32 ID:GgnOgZS2]
- >>428-429
書き込み前にリロードしたほうがいいぞ。 パソコンだったら絶対p2か2chブラウザ使った方がいい 詳しいことはググれ
- 431 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/30(土) 18:23:42 ID:y5/W2EmP]
- 何 だ
こ の 流 れ は
- 432 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/06/30(土) 22:32:37 ID:/3DDuQLj]
- 別に変でもないけど
- 433 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/01(日) 16:50:59 ID:ooWYMO7B]
- ∧,,,∧ +
ミ ・∀・彡 ワクワクフサフサ ミ ∪∪ + と,,,,,,,ミ,,,,ミ +
- 434 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/01(日) 17:58:22 ID:UJnhzEWR]
- 俺は誰だ
- 435 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/02(月) 03:54:30 ID:/oVY/7K0]
- >>434
狐だ
- 436 名前:名無しさん@ピンキー [2007/07/02(月) 18:17:48 ID:bFVNOVcH]
- ジョイ君「奥さんのこっちのヌルヌルもちょちょいのジョイやで〜」
ジョイ君「奥さんもキュキュット締めんかい」 ジョイ君「どや?わいの海綿活性剤の威力は」 ジョイ君「奥さん、乾く間無いなあ」 ジョイ君「アカン、液切れや」 ジョイ君「こすった瞬間ピュピュッと行くと思たら大間違いやで」 ジョイ君「奥さん、もうこんなに白く泡立ってまっせ」 ジョイ君「正JOYがええんか?騎JOYがええんか?」 ジョイ君「しょせんボクは使い捨てやったんやね」 ジョイ君「子供の手の届くところに保管したらあかんで」 ジョイ君「奥さん、目に入ったら痛いのなんて当たり前やんか」 ジョイ君「このくらいで泡吹いとるんやないで!」 ジョイ君「奥さん、泡たてるんわお手のもんやでw」 ジョイ君「奥さん、なんぼなんでもヌメりすぎやわ」 ジョイ君「そ、そんなに強くこすらなくても大丈夫やで…」 ジョイ君「混ぜたらあかんて!」 ジョイ君「えらいふっといボトル買うてきて、わいを詰め替えんかいな?奥さん底なしやな」 ジョイ君「汚れは落としても、恋に落ちたらあかんで」 ジョイ君「そうや奥さん…、ちゃんと最後の一滴まで搾り取るんや…」 ジョイ君「流石にシーツのしみまでは落とせへんわ」 ジョイ君「奥さんのたわし、泡立ちええな」 ジョイ君「そんなに音立てたら旦那が起きるで」 ジョイ君「ボクに落とせへんもんはないでぇ?どや」 ジョイ君「えっ!なんで!?すっごいすべるよ?すっごいすべるよ!ヌルヌルやわ。」 ジョイ君「奥さん、飲んだらあかん」 ジョイ君「奥さん、舐めたら苦いのは当たり前やんか?よしというまでよー味わったってや」 ジョイ君「奥さん、いくらワシでもその黒ずみの汚れは取られへんで」 ジョイ君「終わったら綺麗に拭くんやで。わかっとるな」
- 437 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/02(月) 22:08:13 ID:kxkNLp/X]
- また訳のわからぬ物を…
- 438 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/03(火) 00:18:54 ID:RLd4Em2N]
- 久しぶりに獣化ものが読みたいな。
自分で書いても変なのしか出来ないしなあ・・・。
- 439 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/03(火) 01:04:05 ID:gDxN38jU]
- そういえば『Lycanthrope Syndrome』ってこれからってところで切れてたよなあ。
続きを読みたい…
- 440 名前:coo mailto:sage [2007/07/03(火) 20:30:21 ID:NQsRJO3t]
- 投下します。
人狼 × 牛娘 レイプ無し 鬼畜要素無し NTRなし 中だしメイン
- 441 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:37:50 ID:NQsRJO3t]
- 亜人の数が緩やかな減少傾向を続けている。
人類より格段にすぐれた身体能力や回復力、神通力ともいうべき超能力は、幾多の英雄や天才を輩出し、伝説となった。 神代の時代には、亜人は人類に言葉を含めた文明を教え、神の代理人として人類の上に君臨したこともあったという。 亜人、ホモ・モンストローズ、デミ・ヒューマン、そう呼ばれた存在は、しかし人類の台頭を機に徐々に衰亡していった。 その中ではホモ・サピエンス……人類種との血の抗争を繰り広げたこともある。 しかし人口の圧倒的差を自覚した亜人達は、数百年前を最後に人類との協調態勢をとるようになった。 それでもその決断をもってしても衰亡は止まらず亜人達は繁殖力を大きく低下させていた。 大きな戦争で、亜人の男が死にすぎたのもあった。 もともと長命で頑健な肉体も持っている亜人だから、繁殖力は低かった。 そこに栄養状態の改善や、病気の克服によるさらなる長命化故の繁殖力低下もあっただろう。 生まれる亜人の子供の数が次第に減り、亜人の男はさらに減った。
- 442 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:39:22 ID:NQsRJO3t]
- 不意に殺気と風切り音を感じて、俺は身を沈めた。
頭の上を音をたてて、可憐な足が通り過ぎた。 キックボクシングの試合でも見られないような、綺麗な回し蹴りだった。 「大神(おおがみ)、うまくよけたじゃん」 パンツ丸見えながら華麗な蹴りを放ったのは、虎宮眞子(こみや・まこ)である。 虎宮は、名の通り虎の獣人系亜人だが、今は可愛い人間の女にしか見えない。ただ一つ違うのは、その耳が尖り獣毛に覆われているところだ。 ネコを連想させるコケティッシュな顔立ちだと、小柄でスレンダーな身体は、人間であったらさぞかしもてるだろうと思わせる。 もっとも、可愛くても虎は虎であり、その上気性が荒いと来ては、普通の人間は寄りつかない。 本人もプライドが高く、友人は多くないが、しかしその友人に対しては気さくで良い奴である。 問題は、俺だった。俺の名は大神晃(おおがみ・あきら)。 平凡で目立たない高校生で、成績も標準なら、顔も人並み、体も普通ということで問題ない……はずだった。 そんな俺をなぜか彼女は、攻撃対象と認識していた。平たく言えばいじめる相手ということだった。 虎宮は口の端を歪めて笑うと、恐ろしいスピードで拳を繰り出す。 俺は足をよたつかせる動作をしながら、リーチを見切って後退し射程圏外に逃れた。酔拳の要領だ。 「虎宮ぁ、頼むからやめてくれよぉ」 哀れっぽい声を出して、ちょっと涙を見せてみる。 周囲の助けを期待してるわけでなく、彼女の気を削ぐのが目的だった。 気まぐれ虎さんは、たまにお願いすると止めてくれることもある。 「かかってこいよ、大神。おまえ男だろ! あたしを倒してみろよ!」 「人間が獣人に勝てるわけないだろぉ!」 絶望に落ちた哀れな男を演出してみる。声を震わせるのがポイント。 歴戦の格闘技家でも獣人は恐るべき存在だ。 ましてやあちらが虎で、こちらが平凡な一高校生では、普通どうにもならないからこの演技も通じる
- 443 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:40:53 ID:NQsRJO3t]
- 「大神、あたしを倒せたら、あたしを抱かせてやる。本気でかかってこい!」
だが演技は逆効果だった。彼女の目に真剣な光が宿り、殺気が満ちた。 女子高生好きのロリコンでもこんな恐い目をする女は抱きたくないに違いないと虎宮の目をみながら思う 大技一発で吹き飛んでおくか、俺はそう内心でつぶやいた。 それで決着をつけば、虎娘は収まり、俺は狸寝入りで授業もさぼれる。いいぞ、悪くない。 となると、彼女の大技を誘わなければならない。 「ちくしょぉぉぉ!」 そして本日の俺の会心の演技が決まった。 へっぴりごしでよたよたとハエが止まれるパンチを、震えて情けない叫びと共に繰り出す。 案の定、虎宮の目に失望と怒りの色が生まれる。 虎宮の腰が引き方をみて、ストレートアッパー系の右パンチを予想する。 案の定、やや下から出はじめた虎宮のパンチの軌道は、俺の腹部を狙っている。 肝臓を避け、臍のやや上で受けるべく腹筋を思い切り絞める。 タイミングをはかり、パンチが届いた瞬間、俺は後方に向かって床を全力で蹴った。 体をくの字に曲げ、虎宮の荷重移動も利用して、虎宮の拳に乗る。 あっけなく俺の体は宙に浮き、廊下側の窓にすっ飛んでいく。計算通りだった。 傍目には、きっと俺が派手に殴り飛ばされたように見えただろう。 背中のかすかな衝撃と共に、ガラスの割れる派手な音がした。 うまく窓を破ったと思っているとすぐに廊下の壁が迫る。 女生徒の悲鳴を聞きながら、壁で受け身をとって衝撃を最小限に殺し、そのまま床に落ちる演技も加えた。 先生を呼べなどという怒声を聞きながら、俺はさっさと狸寝入りすることに決めた。
- 444 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:43:07 ID:NQsRJO3t]
- 狸寝入りを保健室で本当の眠りに変えて三十分。あまり寝過ぎれば単位の問題もあるので起きることにした。
かすり傷はすでに処置してあって、それ以上の骨や内臓の痛みはなかった。 演技が上首尾に終わったことにほくそ笑んでいると、ベッド脇のカーテンが開いた。 「目が覚めた?」 そこに白衣をはおった巨乳の女教師が、俺を見下ろして立っていた。 穏やかで優しげな瞳の下に整った小振りな鼻と小さめのつややかな唇があり、そうしたパーツが見事な配置で顔に乗っている。 その顔を軽くウェーブがかった長い髪が飾り、後で緩やかに束ねられていた。 その下の身体は腰のくびれも尻の大きさも充分にダイナマイトなのだが、一番強烈に存在感を発揮するのはスイカほどの巨大な胸だった。 まあ、ぶっちゃけ男の夢を実現したような巨乳ダイナマイトボディで優しい養護教諭なのであるが、彼女は牛の獣人である。 その証拠に髪の毛に隠れてわかりにくいが、額の少し上に獣人たる証拠の小さな角が二つある。 フルネームは牛島優香、最近俺はここに担ぎ込まれることが多いので、話こそするが、あくまでも俺は生徒で彼女は教師。 親しく言葉を交わす間柄でもないので名前が正しいかどうかは確かめていない。そもそも女教師の名前など俺には関係ないからだ。 「はい」 あまり元気に動きすぎるのもなんなので、あえて俺はゆっくりと体を起こした。 「どうしてこんなことになったのか、教えてくれる?」 「どうしてっても、『また』、彼女から一方的に攻撃を受けただけです」 「なにか虎宮さんに酷いことを言ったとか?」 「酷いこと? 最近ずっとこんなのなんで、俺は虎宮から逃げ回って口もきいてませんが?」 こちらに非があるような問いつめ方に、おれは少し怒りを覚えた。 彼女の俺に対する暴力行為は、はっきりいえば、すでに日常茶飯事となってきている。 何が気に入らないのか、目があっただけでも……いや目が合わずとも彼女は攻撃してきた。 いちいち相手するのもめんどくさいので、俺は彼女から逃げ回っている。 それでも鉢合わせて、さっきのようなざまだ。 「ごめんなさいね。ただどうしてかなって思ったから」 俺が聞きたいぐらいだと思ったので返事をしなかった。 それを承服と受け取ったのだろう。女教師は俺のベッドに近寄るとベッドに腰を降ろして続けた。 「虎宮さんは、理由もなく暴力をふるう子じゃないの。明るくて気さくでいい子なのよ」 彼女を擁護しても実際に被害に遭っている俺には無意味な話だ。 「先生ね、虎宮さんからも話を聞いたの。 そしたらね、大神君が、虎宮さんを馬鹿にしている。 弱いふりをしてからかっているって言ったの」 意外だった。あの虎娘、わりと鋭いらしい。いきなり攻撃してくるから単純だと思っていた。 「……俺には何言っているのかわかりません」 「先生はね、虎宮さんの言っていること、どこかわかるような気がするの」 演技でごまかそうとしたところで、女教師が俺の目を見据えた。
- 445 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:44:53 ID:NQsRJO3t]
- 「先生の目をみてくれる? 大神君って、虎宮さんとやりあってる割には落ち着いているわね」
内心であせる俺を見通してか、彼女は圧迫するかのように顔をよせる。 「目をそらさないで。……先生は、虎宮さんをえこひいきしているんじゃないの。 ただね、大神君は、虎宮さんにも、そして今も、本当の大神君を隠しているような気がするの」 これだから亜人は始末に悪かった。人間ならもっとドライでクールに放置してくれるところだ。 「あ、あのもう次の授業なんで!」 無理矢理に話題をそらして、俺はベッドから立ち上がろとした。 「あ、待って! ……きゃぁ」 と、俺に手を伸ばした先生が腰掛けていたベッドでバランスを崩した。きっとでかすぎる乳のせいだ。 とっさに先生の腕をつかむが、俺自身も立ち上がりかけた不安定な姿勢だった。 巻き込まれてバランスを崩していく中で、女教師の頭の行き先に椅子の足が待ち受けているのを確認する。 とっさに先生の腕を巻き込むようにして俺の身体を地面と先生の間に潜り込ませ、足を伸ばして椅子を全力で蹴り飛ばした。 受け身をとって、衝撃を最小限に殺したところで、柔らかい身体が被さってくる。 でかい胸が俺の顔で押し潰れ、視界が肉でふさがる。甘ったるいミルクの香りが広がった。さすがに牛らしい。 「だ、だいじょうぶ? 大神君!」 さすがに胸をつかむのもなんなので手探りで先生の肩をつかみ、先生の身体を下にずらす。 柔らかな肉がずり下がって、白いうなじ越しに視界が開け、俺は新鮮な空気を吸い込んだ。 「ふう。だいじょうぶです」 「そう……大神君の頭、いい匂いがする……」 なぜか心配そうだった先生の顔が呆けて、俺の髪の毛をしきりにいじくりまわし、いっこうに俺の上からどこうとしなかった。 亜人と密着していると色々不都合があるので大急ぎでしかしあくまでも丁寧に先生の身体を押しのけて、俺は素早く距離をとって立ち上がる。 「先生! 怪我がなさそうですね。じゃ、俺、教室に帰りますので!」 「……え? あ、大神君!」 背後で呼び止める声に構わず、俺は保健室を飛び出した。
- 446 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:45:54 ID:NQsRJO3t]
- 「ふーん、やっぱり大丈夫だったみたいだね」
教室に向かって急いでいると、突然空から声が降ってくる。 見上げると、階段を背中から黒い羽根を生やした女生徒が飛んでいた。 「鞍馬か。もうすぐ授業なのにこんな所でなにしてるんだ」 「確認だよ。眞子がさ、大神はぜったいピンピンして帰って来るって言ってたから」 羽根を生やした女生徒、鞍馬京(くらま・みやこ)はいたずらっぽく笑い高度を下げてきた。 「冗談じゃない! 偶然、怪我が少なくてすんだんだぞ」 「大神ってさ、そういう偶然怪我が少ないとかさ、たまたま避けられたとかが、多いよね」 俺の隣に舞い降りると、黒羽根を畳んでこっちにむき、にやにやしながらつぶやいた。 亜人はどいつもこいつも嫌なところをついてくる、そう思って、俺は心の中で苦虫をかみつぶした。 彼女は天狗だった。獣人系ではない、自然神の末裔で、ちょっとした神通力を使える。 もっとも山伏姿でなく、当たり前だが制服姿なのでこの格好では天狗とはわかりにくい。 顔も俗に言う鼻高天狗ではない。 つんと尖っているが美しく可愛い鼻に神秘的で大きな黒い瞳、そして桜色の唇で、ショートヘアも相まってボーイッシュな雰囲気の美少女だった。 身体は長身で少年的な顔立ちにふさわしく、胸は薄くて腰もくびれず、尻も小さい。手足は折れそうなほど細い。 天狗と言うより、鳥人の少年のほうがシックリくる姿だった。 彼女と虎宮は親友であり、クラスでたった二人の亜人ということでよくつるんでいる。 だからだろう、彼女は俺の様子を見に来たようで、教室に戻る俺に彼女はついてきた。 「偶然じゃなかったら、何なんだ? わざと殴られているとでも? 俺はマゾか?」 舌打ちしたい気分を声に乗せ、不機嫌な調子で反駁して、疑念を封じることを試みる。 「うーん、それがわかんないんだよねぇ」 「冗談じゃない。俺は虎宮とあわないようにしてるのに、虎宮が追いかけて来るんだぜ」 「そりゃ、あいつは虎だもん。逃げると追いかけたくなるんだよ、きっと」 「もっといい男を追っかけてくれ。俺みたいな貧乏で平凡で取り柄のない高校生をなぜ追っかける?」 なんとか話の焦点をずらせたことで、俺は内心安堵した。そして思わず叩いた軽口に、予想もしない返答が返った。
- 447 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:47:15 ID:NQsRJO3t]
- 「……そっかなぁ? 大神は平凡じゃないよ。人間にとっては平凡みたいだけど、私はそう思わないな。
たぶん、眞子もそうだよ。牛島先生もきっとそう」 「……どこが? 俺のどこが人と違う?」 今まで築き上げてきた自信がぐらりと傾いたのを自覚する。思わず鞍馬に詰め寄ると彼女は意外な答をした。 「人間達は白黒で、大神だけカラー」 「は?」 「私達、人間とも普通につきあうけど、でもやっぱり異種族。興味がわかないんだよ。人間には悪いけどどうでもいい白黒の存在なんだ。 だけどさ、大神は違う。私達と同類って気がするよ。だから白黒の人間達の中で大神だけカラー。だから大神のこと正直、すごく気になる」 よくわからない比喩に俺は焦った。なにか失敗していたのではないかという不安が俺を襲う。 「おいおい、俺は普通の人間だよ? どこがおまえらの仲間なんだよ?」 「それそれ。なんでだろ? 臭いとか姿も人間なのにね。 天狗の眼鏡で見てもちゃんとした人間だったから、人間で間違いなんだよねぇ。おかしいよねぇ」 顎に拳をあてて、鞍馬は考え込むポーズをした。俺はその答えに納得した訳ではなかったが、しかし心の奥底でそれを肯定する小さな声があった。 「つきあってられん。そんな理由で人を殴り飛ばさないで欲しい」 「まあまあ、そういうわけで私とつきあえば、私が守ってあげるよ」 考えを必死に巡らしていた俺は、鞍馬の言った内容に完全に虚をつかれた。 「は? 鞍馬が?」 「うん、大神が私とつきあえば、眞子には手を出させないよ?」 「からかってる?」 しばらく無言のまま、じっと鞍馬は俺の目をみて、やがてにぱっと笑った。 「全く、もてない男をからかうのはよしてくれ」 それは冷や汗をかいた俺がかろうじて言えた言葉だった。しかし鞍馬はなにも答えなかった。
- 448 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:48:31 ID:NQsRJO3t]
- 思ったより亜人達の注目を浴びていたことを知った俺は、行動を変えた。
亜人達との接触が最小限になるようにしたのだ。 休み時間は彼女たちの目のつかない所に移動するようにした。 登校は始業五分前、ぎりぎりにやってくる多数の生徒達に紛れて席についた。 放課後は、すぐに学校から出た。 効果は程なく現れ、虎宮の暴行は激減した。授業中に睨まれることはあったが、休み時間に素早く脱出することでトラブルは回避できた。 そのことにより、俺は自分の今までの行動に慎重さが欠けてたことを自覚した。 そうやって、平和な日々が過ぎた。 その日も、昼休みになって早々に教室を脱出し、俺は人気のいない廊下を歩いていた。 向こうから歩いてくる白衣の女性をみて、軽く頭を下げて通り過ぎようとしたところで、がっちりと腕を捕まれた。 「なぜ、私を避けるのかしら?」 「た、たまたまじゃないでしょうか?」 先生は確かに微笑んではいた。微笑んでいたが、目はまったく笑っていず、腕を放してくれる気配も見えなかった。 「話がしたいって私からの伝言聞いたわよね?」 「いろいろと忙しくって」 「ふぅーん、確かに図書館でぼぅーっと本を眺めたり、グラウンドの端の草むらで寝っ転がっていたり、屋上で昼寝をしたりで忙しかったようねぇ」 「え、えーと」 「あんまり来ないから私、大神君を鞍馬さんに空から探してもらったの。 そうそう、そういえば鞍馬さんも、避けていたわね? どうしてかしら?」 こんな時ににこにこと笑う牛島先生がなぜかとても怖い感じがする。 「い、いろいろと抜き差しならない事情がありまして……」 「そうなの。じゃあ、保健室でたっぷりと聞かせてもらいましょうか?」 捕まれた腕を凄い力で握りしめられ、俺は先生にそのままずるすると保健室まで引っ張られた。
- 449 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:49:57 ID:NQsRJO3t]
- 「緊張しなくてもいいのよ? ミルクでも飲んでリラックスしてね」
保健室につくと、俺は丸椅子に座らされた。取り調べのような雰囲気の中、マグカップに入ったミルクを差し出される。 先生の顔は、相変わらず目が全然笑っていず、能面のような笑顔だった。 「さてと、……言い訳をききましょうか?」 すでに判決は下っているようだった。 「えーと、虎宮とのトラブルを最小限にしようと考えまして」 「ふんふん」 「虎宮の頭が冷えるまで、接触を最小限にするのが、いいんじゃないかと。暴力を未然に防いで、俺ばかりか虎宮も守るということで」 「なるほどねー。じゃあ、どうして鞍馬さんまで避けるの?」 先生の声がとても冷たかった。返答も棒読みだった。 「えー、あの二人は親友じゃないですか。虎宮を避けるために、鞍馬まで巻き込んじゃったというかなんというか」 先生のプレッシャーが強くなって、俺は無性に喉の渇きを覚え、ミルクを飲んだ。 「そうなのー。じゃあ、どうして私の所に来なかったの?」 「校舎内は、虎宮との接触率が高いので、やむなく校舎外や図書館に退避していたわけで。行きたいのはやまやまだけど危険が高いというか」 そこで先生は笑顔を消して無言になった。据わった目で俺をじっとりと見つめる。俺は真剣に逃げ出したくなっていた。 「……どうして私達を避けるの? 亜人が嫌いなの? 亜人が怖いの?」 「いや、だから虎宮の暴力を避けるためであって……」 「私達を露骨に避けてわよね?」 「そんなことは……」 「嘘! 避けていた! こそこそと隠れまわってた! ……どうして! どうして逃げるの!」 先生の迫力に言葉を失っていると、やがて先生は落ち着きを取り戻した。 「私ね、虎宮さんとちゃんと話をして、もう暴力をふるわないって約束をしてもらったの。 虎宮さんもね、ちゃんとわかってくれたのよ。虎宮さんはね、体調がおかしくていらいらしてたの。 だからそれをきちんと説明して、大神君と虎宮さんに仲直りしてほしかったのよ? なのに呼んでも来てくれないなんて、駄目じゃないの!」 仲直りって小学生か!と俺はつっこみたくなって止めた。先生の顔がとても真剣だったからだ。 「あー、わかりました。虎宮の件はわかりましたから。別にもう気にしてません」 近づかなければ気にならないだけだが。 「虎宮さんも鞍馬さんも、あなたに嫌われたって思ってとっても気にしてるのよ。虎宮さんは本当に気にして落ち込んでいるの」 なんとも返答に困ることを先生は語った。自分で喧嘩売っておいて嫌われたって落ち込むというのは理解できなかった。
- 450 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:51:07 ID:NQsRJO3t]
- 「えーと、あいつらに嫌いとかそういう悪感情はないです。これは本当です」
そういうと先生の顔がはじめて柔らかい安堵の微笑みを浮かべた。もちろん悪感情がないのは理解できないからなのだが。 「……でも、先生は逃げ隠れしていると言いましたけど、俺としては距離を取っていたつもりです。 実際それであいつも暴力ふるわずに済んだし、俺も痛い目に遭わないようになりました。 このまま距離を保ったつきあいでは駄目ですか? ひょっとしたら虎宮も顔をあわせば、また暴れたくなるかもしれませんし。 その方がお互いのためじゃないですか?……」 「大神君!」 俺の言葉を遮って先生が叫んだ。目には涙すら浮かんでいて、俺は少し驚いた。 「大神君は人間だから亜人なんか関係ないと思ってる? でもね、昔から亜人と人間は混ざり合って暮らしてきたの。 自分が人間だと思っている人の中にも亜人の血はわずかずつ流れているわ。亜人と人間で結婚すると子供ができるのがその証拠。 なのにこれからどこに行っても亜人を避けて生きていくの? 自分の中の亜人すら避けるの? そうやって全部逃げて生きるの?」 一気にまくし立てて、先生は荒い息をついた、大きな胸が息に合わせて揺れる。 「落ち着いてください、先生。……先生の言う事はわかりましたから。 でも、距離を置くことなんか、普通の事じゃないですか。亜人と人が別々の星に済んでたら争うことだってなかったんですよ。 ちょっと距離を置けば、摩擦も減って、みんな幸せになるんです。これは逃げてるんじゃないんです」 「駄目! そんな考え、絶対駄目! 誤解やすれ違いを一つ一つ解いていって、亜人と人間は分かり合っていかなければならないの 先生は、大神君は亜人の良いところを知らないといけない思うの。だから、逃げちゃ駄目なの!」 言い終わった後先生は、目の端にわずかに涙を浮かべ、顔を紅潮させでいた。 俺は何か先生のスイッチを入れてしまったようで、先生は俺の手を恐ろしいほどの力で握りしめていた。 「わかりました。わかりましたから!」 「大神君……」 「でも先生、俺と虎宮や鞍馬の話にどうしてそこまでこだわるんです?」 俺がふと疑問を口にすると、なぜか先生はすこし慌てた。 「え? ……あ、き、教師として見過ごせないって思ったの。大神君には亜人を誤解してもらいたくなかったのよ」 「気をつかってくれてありがとうございます。でも、もう暴力が治まったんで、後は俺と虎宮や鞍馬との問題ですよ。 俺は俺なりに考えてやっていきますけど、でも仲良くしろって言われても、そうすぐにうまくはいきませんよ」 「大神君!」 「怒ってもだめです。俺にだって事情や考えあるんですから。さ、話はこれでいいですか?」 「待って、大神君!」 引き留めようとした手を俺は思わず振り払っていた。傷ついたような目をして先生は立ちつくしていた。 しかし俺はそのまま保健室をでた。 保健室から出て、保健室が甘ったるいミルクの匂いで充満していたことに気付いた。 その後も何回か俺は保健室に呼び出された。 「虎宮さん達を避けるのはもうやめましょう? 彼女達、とても気にしているわ」 「ですから、嫌いで避けてるんじゃないですから。状況を見て適切な距離を模索しているわけで。感情の問題じゃないんですよ」 「そんな理由は、反省している虎宮さんを避けて悲しませていい理由にはならないと思うの。 悪意も偏見も無いって大神君は言うけど、先生はね、やっぱり大神君が間違った思いこみをしていると思うわ。 そういうのをちゃんとぶつけ合って一つ一つ解いていって、亜人と人間は分かり合っていくのよ。 逃げちゃだめなの。ちゃんと向き合って!」 「先生の考えは立派ですけど……」 「駄目、大神君! 逃げないで向き合って」 そんな平行線を辿るような空しいやりとりをしているうちに、俺は保健室に行かなくなり、牛島先生も避けるようになった。 学校に行っても誰とも話をしない日々が続いたが、しかし誰からも干渉されず穏やかで平和な日々だった。 虎宮と鞍馬、そして先生はあきらめた。そう俺は思いこんでいた。
- 451 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:52:54 ID:NQsRJO3t]
- 最後に保健室に行ってから二週間がたっていた。
晴れ渡った夜空にこうこうと満ちた月が輝き、温かさを帯びた春風が夜の町を吹き抜けた。 俺はバイトを終わらせて、足取り軽く家路についていた。満月が俺に喜びを与えてくれていた。 月の光を浴びるだけで、身体の疲れも心のモヤモヤも流れ落ちていき、叫びだしたくなるほどのエネルギー身体に満ちる。 丸い月の下では、どこまでも遠くに行ける気がした。 「……なんにせよ、ごたごたが片付いてよかった」 今回は少々ついていなかった。高校にもぐりこむというのは名案に思ったのだが、亜人と同じクラスになってしまった。 これ以上トラブルが続けば、詮索が強くなったに違いない。そうなれば、俺は姿を消さなければならなかった。 亜人の世界はせまい。人口が少なく、マイノリティということで結束も固いからだ。ゆえに、彼らの間に情報がまわるのもこれまた早い。 亜人の間で目立てば、どこに行っても亜人達はかぎつけるだろう。 目立たないように、詮索されないように、集団の隅で人の影にかくれて、そっと存在するのが、一番いい。 「座敷童がそんなこと言ってたっけ」 俺のつぶやきに、月は答えず、ただ恵みの光をさしかけるだけだった。 アパートに帰り着いたとき、俺の部屋のまえに誰かがたたずんでいるのに気がついた。 鋭敏になった鼻が、人影の正体を知らせる。甘いミルクの匂い、牛島先生だった。 満ちた月により浮かれた心を戒めて、いつもの状態を保つように念ずる。 視界が暗くなって、鼻が利かなくなる。 そのままなにも知らない振りをして自室に向かって歩んだ。 扉の鍵穴に鍵を差し込んだ所で声がかけられる。 「こんばんわ、大神君」 驚いた演技をして振り返ると、暗闇の中から、緑に光る二つの瞳があらわれた。 それが近づき蛍光灯の光を浴びて、いつもの優しげな牛島先生の瞳になった。 「牛島先生だったんですか? 驚きました」 白々しくならないように、すこし早口でしゃべる。 「話をしにきたの」 その姿はもちろん白衣ではないが、今はいつもよりも飛び抜けてきわどい姿をしていた。 彼女は、巨大な胸を半ばまでさらけ出しているような扇情的なタンクトップとパンツまで見えかねないミニスカートだったのだ。 手にはセカンドバッグの他に小さな水筒のようなものを下げてる。 「ですが……もうこんな時間ですし、ここは俺しか住んでないから二人きりってのもまずいと思いますし……」 「じゃあ、こんな時間に私を一人で帰して、襲われてもいいのかしら?」 「それは……」 「お邪魔していいわね?」 普段からすこし強引だったが、この時の先生はさらに強引だった。 帰りそうな気配もないので、俺は仕方なく先生を部屋に上げた。それが失敗だった。
- 452 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:55:29 ID:NQsRJO3t]
- 俺に続いて部屋に上がり込むと、彼女は一部屋しかない我が家の中をしげしげと見回した。
この部屋は、借りるときに保証人不要で最低限の家具付きという手間が要らないだけが長所のワンルームだった。 だから内装は画一的で、大量生産された機械に等しい無機質さがあった。もっとも俺にとってはそれがいい。 「ほんと、殺風景ね」 あきれかえったという顔で彼女は首を振った。 小さなTV、小さなちゃぶ台と、敷きっぱなしの寝乱れたマットレス。古ぼけたエアコン。わずかな本と私服、そして鞄と制服。 それだけしかない。家具や電化製品はもともと部屋の付属物だから、実質の俺の持ち物は、服と本ぐらいだった。、 「寝るだけですから。……お茶もないんで、ミネラルウォーターになりますけど?」 冷蔵庫も作り付けの小さなものしかない。 「いらないわ。それより私が飲み物持ってきたから、それを飲みましょ」 そういうと、すでにちゃぶ台のまえに座り込んでいた彼女は肩から提げていた水筒を取り出した。 俺は小さなキッチンで100円ショップで買ったマグカップとグラスをざっと洗い、ちゃぶ台に持って行って先生にグラスを差し出した。 しかし先生は俺のマグカップにだけ水筒から白い液体を注いでにっこりと笑う。 「友人に絞りたての牛乳をもらったの。私が飲んでもおいしかったから、味は保証するわよ」 「前も先生は牛乳だしてくれましたよね? 先生は牛の獣人なのに牛乳好きなんですね」 とはいうものの、喉が渇いていたのもあって、俺はミルクに口をつけた。 さらっとした喉越しながら、コクがあり、決して不快なものではないわずかな甘みが舌に降りた。 「へぇ、おいしい」 「でしょ? もっと、飲むわよね?」 そういいながら俺が返事をする前に、ミルクが注がれている。 嫌いな味じゃなかったので、また口をつけた。 それを三度繰り返すと、小さな水筒は空になった。 「すいません。一人で飲んでしまって」 「あら、気にしないで。それよりね……」 そういうと女教師は、他愛の無いことをしゃべりだした。 虎宮や鞍馬の事を語り、亜人の歴史を語り、人との共存の意義を女教師は語った。 そして話が亜人の女の悲しさに及んだとき、不意に女教師の胸が俺の視界に入った。 いつもならきっちりと上までボタンで留められたシャツが見えるだけだった。 例え、谷間が見えていたとしても、視線を外すのは容易なはずだった。 なのに、頭の中で鼓動がやけに大きく響いた。 他愛もなく股間が持ち上がり、視線が外せなくなった。 心の中で呆然としながらなんとか、視線を外すと、今度は白い太股で目がとまった。 胸と股間で恐ろしく早い拍動が始まり、頭の奥で赤いものがちらついた。 視線が胸と太股に貼り付いてどうしようもなくなり、目を閉じた。 淫靡なイメージを振り払おうと首を何度も振って、深呼吸した。 「大丈夫?」 その声は恐ろしく近くからした。 目を開けると、心配そうな先生の顔が至近距離にあった。 そしていつもならすぐに距離をとれるはずなのに、俺は動けなかった。 視線が赤い唇に吸い寄せられ、白いうなじに落ち、胸の谷間に滑り降りる。 股間が痛いほどうずいて盛り上がった。 「……エッチね。私の胸がそんなに気になる?」 赤い唇が、いやらしく動いて笑いの形に歪む。 おかしいとささやく理性の声が、頼りなく小さく、声が麻痺したように出なかった。 壊れそうな勢いで心臓が脈打っている。 「……な……ん……で……」 「いいのよ、我慢しなくて」 女の手が俺の手をとり、タンクトップの下に導いた。
- 453 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:57:38 ID:NQsRJO3t]
- 滑らかでかつ柔らかく重い感触が掌に伝わる。それだけで脳裏の赤いものが広がった。
暴風が吹き荒れるような音は、自分の呼吸音だった。 手を動かすと、少し固い固まり触れた。 「亜人と人と……分かり合いましょう、大神君」 真っ赤な唇がそういうと、俺に近づいてきた。 首に滑らかな腕が巻き付く やがて俺の口に柔らかいものが貼り付いて、口の中に温かくぬめったものが入ってきた。 ぬめったものは舌にからみつき、口蓋をつついた。それだけで股間が爆発しそうになる。 送り込まれる唾液をすすり、舌を重ねて、女の口を舌でまさぐる。 気がつくと女のもう一方の手が俺の股間をさすっていた。 白い肉がたまらなく欲しくなって、俺も空いている手ももう一方に伸ばす。 女の口を味わいながら、重く柔らかい胸肉をゆっくりこね回して感触を楽しんだ。 固く尖った乳首を指で転がし、はさみ、押し込んで、先端をやさしくなでた。 何度か女が身体を震わせた後、耐えられなくなって、女は口を離した。 女が手を伸ばして蛍光灯を消す。部屋を暗闇が被ったにもかかわらず女の身体は月の光で白く輝いていた。 俺に体重をかけて押し倒すと、女は自らタンクトップとミニスカートを脱ぎ捨てた。 「大神君、私の中に吐きだしてね。そして素直になって、愛し合うの」 女の白い手がベルトを外し、スラックスをはぎとった。 「大神君はね、亜人と結ばれたほうが幸せになれるのよ。……いえ、人間なんかには大神君を渡さない。 亜人の愛で、軽薄で移り気な人間の愛なんか忘れさせてあげる」 女の目が燐光を発するかのように緑に輝き、その手が俺のトランクスにかかり、ずり下げた。 「うふふ、こんなに固くして。……亜人と交わったら、死ぬまで離れられないわよ。 この綺麗なおちんちんで人間の女としたことは?」 俺の陰茎に指を這わせながら女が尋ねたが、俺は首を横に振ることしかできなかった。 喉が熱く焼け付き、声が出なかったからだ。 「そう、じゃあ、もう人間とはSEX出来ないわね。でも大丈夫よ。……私が一生面倒をみてあげる」 女の上半身が、はだけられた俺の股間に降りてすぐに、陰茎が柔らかい胸肉に挟まれ、快感に漬かった。 陰茎が柔らかい肉に埋まり、周囲の肉が形を変えながらからみついていた。飛び出した先端は女の舌になぶられている。 「はぁ、熱くて固い……。ね、先生のおっぱい、気持ちいいでしょう? ほら、こんなにお汁がでてる」」 「くっ……うぁ」 滑らかな肉に揉みしだかれる快感が、腰にわき上がって脳まで突き刺さった。 突然、快感がとまる。見ると女が陰茎を離し、俺を凝視していた。 「大神君、亜人を……私を愛してくれるわね? 避けたりしないわね?」 「……な、なにを? ……くぅ」 返答に答えず、女は再び陰茎を胸肉で挟み、先端を舐めた。再度快感がわき上がったが、すぐ消えた。 「ね、答えて? 答えてくれたら、出させてあげるわ。……逃げちゃだめよ? 私を愛してくれるわね?」 そういうと女はゆっくりと胸肉で陰茎をしごいた。じわじわと快感が湧く。腰をひこうとしたが、がっちり押さえつけられていた。 「……わかったよ。わかったから……もう……」 ぐらぐらする頭の中でどうしようもないもどかしさがつのり、口が勝手に動いていた。
- 454 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 20:58:57 ID:NQsRJO3t]
- 女の顔が喜びに輝き、そしていやらしく笑った。
「そうよ、大神君はもう私のものだから。逃げたりなんかできないように、私の身体じゃないと満足できないようにしてあげる」 そういうと陰茎が再び胸肉に包まれる。そればかりか、先端が生ぬるい感触に覆われた。女が胸から出た陰茎の先端をくわえていたのだ。 そして胸肉に溶けそうな勢いでこすって揉みしだかれ、先端が猛烈に吸われながら、舐められた。 尿道口を舌が突っつきながら入り込もうとすると、殴りつけられたような快感が湧いて、うずきが陰茎に集まり放出感となった。 「ダメだ、出るっ!」 反射的に女の頭をつかむ。小さな角が掌に当たった。命が出て行くような放出感が続いて腰が浮き、目の奥が白く輝いた。 やがて、手足の先がしびれ、四肢の力が抜けて、だらしなく床に横たわり、荒い息をつくだけとなった。 陰茎に舌がからみついて、残った精液を吸われていった。 「……大神君は、先生に精液を飲ませる悪い生徒ね」 頭をあげた女が俺の胸元ににじりよってきた。彼女は自身の上半身に飛び散った白濁液を指でぬぐって舐め取っている。 「でも、先生にだけなら許してあげる。精液溜まったら私の所に来るのよ。……こんなおいしい精液、人間なんかに飲ませたらダメなんだから」 そういうと舌に残った白いものを幸せそうに飲み下し、胸を押さえる。 「大神君の精液、粘っこくて、濃かったわ。……こんなに溜めてたのに、私達を避けるなんて……、ほんとにもう」 少し怒った顔をしながら、女が身体をさらに頭の方に移動させて、自らの乳房を俺の口元に差し出した。 「さぁ、今度は先生のミルクを飲んでね」 快感でぼやけた俺の頭はなにも考えずに口を開き、乳首をくわえる。 乳首を無我夢中で吸うと、かすかに甘い何かが口に広がった。 「どう? さっき飲んだときはおいしいっていってくれたけど」 まわらない頭で俺は「さっき」を考える。コクがあってほのかに甘い何かが口に溜まり、喉を鳴らして飲んだ。 「んん、はぁぅ。あ、……もっと吸って。そう、あ、あはぁぅ、あうう」 なぜか、何の愛撫も受けていないのに、また陰茎がみなぎりはじめた。右乳首からなにも出なくなり、反対側の乳首に吸い付く。 「んふ、そんなに……。はぁぅん……気に入ってくれたのね。ああ……またおちんちん元気になって……」 ひんやりとした手が、屹立した陰茎を愛しげになでまわした。 「そうよ、……ふわぁぅ……私のミルクを、はぁぁ……いっぱい飲んで、……んふぅ……私だけを愛してぇぇぇ」 不意に先生がもっていた水筒が俺の脳裏に浮かぶ。 「あ、あの……水筒……」 「んふふ、気がついたんだ。……んんんぁ……そう、あれは……私の……あはぁ……母乳よぉぉぉ……」 頭を強く抱きしめられ、胸の中に埋められる。甘いものが出なくなった乳首を舌で転がし甘噛みすると女の身体が震えた。 「はぁぅぅぅ……大神君を想いながら……オナニーしてぇぇ……くぅぅんん……おっぱい絞ったのぉ。 私ぃぃ、あんあんあああぁぁ……発情期だからぁぁ……私の母乳はぁぁ……そこぉぉ……媚薬にぃぃ……なっちゃうのぉぉぉ」 空いた手で反対側の乳首をこすりたて、乳房をこね上げる。……びやく? ああ、頭が回らない。なぜかうまく考えられない。 ただ股間の熱くたぎるものを、突き入れたいだけだった。 乳房を手をおろして、女の股間に入れると、女が淫蕩な笑みを浮かべた。 「……大神君、もう我慢できないのね? ……いいわ、私が包んで絞ったげる」 女が腰を浮かして、パンツを脱ぐ。白い房のついたしっぽが飛び出し、誘うようにくねった。 俺をまたいで女性器を陰茎の上に持って行くと、女の手が俺の陰茎に添えられる。 紅い成熟しきった女性器から糸を引いて滴が垂れ、俺の下腹部に落ちた。 その女性器が、ゆっくりと下がり、亀頭にあたる。 「ふふ、これでもう、大神君は人間の女では満足できなくなるわ」 女の顔に征服感と勝利と淫蕩と女の自尊心が入り交じった蠱惑的な表情が浮かぶ。 膣口が開き、ゆっくりと陰茎が飲み込まれていった。
- 455 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 21:00:24 ID:NQsRJO3t]
- 途端に無数のひだが俺のものを巻き付いて、奥へと飲み込もうと絞り上げはじめる。
「くぅぅぅ」 あまりにも淫らな中の動きに、思わず腰を入れてしまう。 「だめぇぇ、大神くぅぅぅん。んんんはぁぁぁ、奥をつかないでぇぇぇ」 「せ、せんせぇ、腰がぁぁ、とまらないぃぃ」 陰茎に巻き付いて奥に引き込もうとするひだで腰がしびれ、それを我慢するために腰を打ち付けるしかなかった。 暴れ狂う女の腰を押さえ込み、奥の奥まで打ち込むと、先端をついばむような壁の動きが出迎える。 「いやぁぁぁ、だめぇぇぇ、はげしすぎるぅぅぅ」 女は視点の定まらない目を泳がせながら、自分の頭をおさえて、よだれをたらしていた。 俺は急速に股間の根本に熱くうずく塊を自覚し、出口を求めて陰茎を駆け上る感触に駆られて、腰をさらにつきいれた。 「せんせぇ、ごめん、だめだ、でちゃう。だしちゃう!」 「出してぇぇ、おーがみくぅんの子供ぉ、はらませてぇぇ。せーえきを中にぃぃぃ」 その言葉と共に、女の身体が俺の胸に落ちた。しかし壁は別の生き物の如く一層うねって陰茎を絞る。 思わずのけぞった俺の目が、窓越しの空の白くやさしい満月を捉える。 脳裏が白くフラッシュして、白く丸く輝く月の残像が頭の奥底に焼き付いた。 陰茎の先端で急速に拍動をともなった解放感がうまれる。だが腰は止まらなかった。 女が俺の唇をむさぼり、しっぽらしき細長いものが足に巻き付いた。 放出しているにも関わらず、陰茎は萎える気配がなく、いきりたったままだった。 溜まっている物を全て出し切りたくて、緩やかに突き入れる。壁がそれを察したかのように陰茎にまとわりついた。 「……大神君がおなかの中でトクトクしてる……大神君?」 女が身体を起こし、不思議そうな顔をした。 視界が明るくなる。きっと今、俺の目は金色になっている。 鼻が敏感になり、精液の匂いと女の匂いがどっと押し寄せた。 月の光が、頭いっぱいに広がり、脳裏の紅い霧もぼーとする意識も全てをきれいに洗い流した。 「え、そんな……うそ、信じられない!」 うろたえる女の顔を、いまはクリアな意識で見ることが出来た。 手の爪が伸び、剛毛が生えそろう。きっと足もそうだろうし、顔にも毛が生え始めているだろう。 歯も少しうずいている。舌で触ると、牙になっていた。 「お、大神君……きゃっ、お、おちんちんが!」 陰茎がさらに硬くなり、太さと長さもまし、彼女の中を押し広げた。 俺は身体を起こし、対面座位の形をとる。 「やっちまった。……変身してしまった……人前で」 呆然とする先生を見て、俺は頭を押さえてため息をついた。 「お、大神君が……狼の獣人? そんな! 嘘よ! だって、そんな匂いも気配も無かった!」 信じられないと先生は首をふっていた。 「訳あって、かなり完璧な変身が出来るんです。匂いはおろか神通力もだませるようなのがね」 呆然とする先生を抱き上げ、陰茎を抜いた。 「でも、どうしてか、亜人には目立っちゃうみたいで……。詮索されたくないのにうまくいかないなぁ」 さすがに媚薬と満月と性的絶頂の三つ同時相手では、変身も保てない。 「だから適切な距離を保とうって言った……のに?」 よけいなお節介に文句の一つでも言ってやろうとしたとき、先生はその目から大粒の涙をぽろぽろとこぼしていた。 「ちょっと、先生? どうしたんですか?」 そういった途端、彼女は俺に抱きついて大声で泣いた。泣いて泣きまくって、俺の胸毛がびしょびしょになった。 よくわからないまま、俺は彼女の背中をなでてやるしか無かった。
- 456 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 21:01:41 ID:NQsRJO3t]
- 「亜人の男と、しかも獣人と出会えるなんて思ってなかった」
かなり時間が経ってようやく彼女は泣きやみ、彼女と俺は、マットレスの上で抱き合いながら寝そべっていた。 まあ、俺のものは元気だったが、我慢はできた。泣いている女を犯すほど飢えてはいない。 「ずっと一人だと思ってた。人間を好きになることもなかったし、死ぬまで孤独に生きるんだなって」 彼女が俺の毛にほおずりをした。 「発情期なんか惨めだった。あそこはうずいて、母乳も出ちゃうのに、それを一人で処理しなくちゃならなくて。 人間の男としたこともあったけど、私が好きにならなかったから長続きしなかった」 「まあ、亜人と人間って、物語のようにはうまくいかないですから」 「うん。だけどね、大神君は、一目で好きになったのよ。この人だ! って。 けど、大神君、虎宮さんと喧嘩してたから、亜人を嫌いにならないか心配だった。 私、がんばったのに大神君は適切な距離をとろうなんて言って逃げるから、私すごくくやしくて」 俺は苦笑いをするしかなかった。潜り込んだ早々からロックオンされてたらしい。 「それで媚薬入り母乳を?」 「だって、大神君をこのまま逃したら、絶対駄目だと思ったし。 すごい頑固だから、これはもう身体で教えるしかないと思ったし。 それにちょうど発情期が来たし……」 ぼそぼそごにょごにょと先生は頬を染めながら言い訳をした。 「おかげで俺は大変ですよ。変身は解けるし、こいつはこうなったままだし……」 と立ったままの下半身を指し示す。意識はクリアになったが、母乳を飲み過ぎたため影響は残っているらしい。 先生にちょっとは反省してもらいたくて、俺は陰茎を見せつけるようにふった。 無言で先生は、身を起こした。四つん這いになって、尻を俺に向ける。 「先生? なにしてるんです?」 「一生、面倒見てあげるって言ったでしょ? 先生のおまんこで、大神君のがまんできないおちんちんを慰めてあげる。 変身したんだから心おきなく、私の中でいっぱい出して」 くいくいと尻がふられた。白い尻尾がさそうようにくねり、それがとてつもなくいやらしかった 真っ白い二つ尻肉の間に見える女性器に、俺は陰茎の先端を押し当てた。 「……行きますよ」 返事はなかったが、尻尾が右腕にまきつき、俺はいきりたったものをゆっくり突き入れた。 「はぁぁぁぁ……あ、熱くて……奥までぇぇぇ、とどいてるぅ……」 大きく白い尻を抱えて、反り返った陰茎で背中側の膣壁をまんべんなく?くように腰を動かす。 「だ、だめぇぇぇぇ。変な感じが、変な感じで気持ちいいのぉ! ふわぁぁぁ!」 相変わらずひだが絞るようにまとわりつき奥に引き込もうとする。快感が湧くが今度はこちらに余裕があった。 陰茎の下側にざらつくようなぶつぶつした膣壁の感触があり、腰をひねりながらそこをこする。 先生の身体が痙攣したように震えた。 「そこ、そこそこそこぉぉ、こすったらだめぇぇ。……あぁぁぁぁ、おかしくなるぅ」 俺は身体を先生の背中にかぶせるようにして、うなじの汗をなめとり、手をまわして、胸をまさぐり、乳首をいじくった。 先生の身体の震えが休みなく起こるようになり、俺は抽送を早めた。 「あはぁぁぁ、大神くん大神くん、おおがみくぅぅぅぅぅん!!!!」 ぴんと四肢がつっぱり、がくんがくんと壊れた人形のように緊張と弛緩を繰り返すと、先生はベッドに崩れ落ちた。 まだ放出していなかったが、俺は構わず陰茎を引き抜いた。
- 457 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 21:03:25 ID:NQsRJO3t]
- そして尻を突き出す形で脱力しているその尻に顔を寄せる。
女性器は、濡れそぼって月の光を反射し、膣口は開いたままで、白濁液を垂らしていた。 小陰唇の合わせ目のクリトリスを手で向くと、唇でクリトリスを挟む。 「ひぃぃぃぁぁぁ! そこはぁぁ!」 尻の向こうで声が上がるがそれに構わず、つきだした舌でクリトリスをつつき、吸った 「いやぁぁぁぁぁぁ。そこはぁぁ、そこはだめなのぉぉぉ! ひゃぁぁんん」 暴れ回る尻をしっかり抱え、クリトリスを舐めて、軽くほんの少しだけ歯を立てる。それだけで尻が踊りまわった。 「駄目っていっても、気持ちよさそうですよ」 媚薬入り母乳の復讐ぐらいはさせてもらうつもりだった。 クリトリスを責めて尻と身体を何回か痙攣させた後、膣口の周囲をなめ回し、膣に舌を突き入れる。 「中をぉぉぉ、舐められてるぅぅぅぅ。舌がぁぁぁ……はぁぁぁぅぅ! も、もうお願いぃぃ」 「なにが?」 尻を振りたくって先生はねだった。 「大神君の……おちんちんを……お願いぃぃ、ここにぃぃ、おまんこにぃぃ、いれてぇぇぇ」 その言葉で先生を瞬時にひっくり返して仰向けにし、先生の足を折りまげて、正常医で先生の中に突き入った。 腰を動かしながら、空いた手で乳房をいじめ、先生の口を舌でむさぼる。 先生の中は根本から先端までひだがびっちりと巻き付き、俺をしごいていた。 腰をひこうとすると、壁もひだも離すまいと奥に飲み込もうとし、突き入れると俺を存分に絞った。 デイープキスで声を塞がれた先生は、切なげに顔を歪め、マットレスに爪を立てる。 先生の全てを味わいながら、俺も精液が陰茎の根本に溜まってくるのを感じていた。 陰茎の背の部分で先ほどのぶつぶつの壁を感じ、亀頭でこすりあげた。 先生の身体が大きく痙攣すると同時に生暖かい液が結合部で噴出する。 そろそろ限界が近くなって、俺は唇を離し、腰を打ち込んだ。 「いやいやいやぁ、私だけいかせないでぇぇぇ。おーがみくんもぉ、おーがみくんもぉ ああああぁぁぁぁ……いくいくいくいくぅぅぅ、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 その時強烈に先生が俺を絞り上げ、我慢できなくなった俺も先生の中に放った。 拍動しながらの放出は長々と続き、さすがに腰がたよりない感じになってきた。 「あはぁ、中で大神君がぁ、いっぱい出てるぅ、……お腹が温かい……こどもできちゃぅ……」 そういって先生は目を閉じると、幸せそうな顔をしてすぐに寝息を立てだした。 「あらら、寝ちゃったよ」 まだ、陰茎はゆっくりとした拍動を残し、最後の精液を吐出していた。 やがて精液を出し切ったので引き抜くと、陰茎はやっと半立ち状態までおさまっていた。 先生にタオルケットを掛け、俺は窓際に移動して窓をあける。夜風がほてった身体をやさしく冷やした。 肉体的な疲れはわずかで放出後の心地よいすっきりとした感じが全身に満ちていた。 月を見上げる。やっかいごとを抱え込んだのは間違いなかった。 「でも、泣かれちゃったからなぁ」 俺の胸で泣きじゃくっていた先生の姿を思い出す。 「成るようにしかならないか」 西の空に傾いた満月は、ただ優しい光を送るだけで、なにも答えなかった。
- 458 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 21:05:26 ID:NQsRJO3t]
- 結局、俺は先生と話し合って行動を少し修正することになった。
「つまり、晃が亜人だとばれると、都合が悪いのね?」 「俺をしつこく捜している亜人がいるんですよ。そいつに見つかりたくないんで」 「見つかるとどうなるの?」 「ダッチハズバンドですかね」 俺がそういうと先生が小首をかしげた。 ちなみにここはいつもの保健室。先生と寝た次の日だった。 今朝はいろいろと大変だったが割愛する。 二人ともなんとか登校し、昼休みに事情を説明しろと呼び出されたのだ。 「……ダッチハズバンド?」 「自由意志を剥奪されて、命令のままに女を愛するんです。 ついでに種付けもして、もちろん浮気もしないでしょうね」 おぞましい記憶を思い出し、俺は肌をあわ立てた。 「……なんかそれちょっといいかも」 「冗談は止めて下さい。こっちは本当に恐いんですから。 ……もしなっちゃったら、俺、たぶん先生のことなんか忘れますよ」 そのことを俺は確信をもって言えた。 それが伝わり、先生の顔もまじめなものになった。 「そ、それは困るわね。わかったわ、それで人間として目立たないように暮らしたいわけね」 「そういうことです。先生以外の亜人に目をつけられるとどこでどう情報が流れるかわからないので」 「でも晃は、なんか目立つわよ、うん」 「匂いや神通力もごまかせる変身をしているのになぁ。なんでだろ」 がんばって潜伏しているつもりなのに、鞍馬に続いて先生にまで断言されて俺はへこんだ。 落ち込む俺をみて、先生があわてて励ましにかかった 「ま、まずは学校生活からがんばろうよ。とにかく学校では一人浮かないこと。 いつも一人でいると目立つわよ? それから友達を避ける行動も目立つから止めること」 「そ、そうかな?」 今までの行動をばっさり否定されて、俺は動揺した。 「そうよ。本人は目立ってないつもりでも相手や端からみれば、ばればれなの。 そりゃ、虎宮さんが悪いのは皆わかってるけど、でもやっぱり目立ってるわよ?」 それを聞かされて、俺はたっぷり落ち込んだ。 「しゅ、集団生活って難しい……」 「まあまあ、私に任せておきなさい。晃をどこからみても普通の高校生にしてあげるから」 えっへんと巨大な乳房を揺らして胸を張る女教師に、俺は頭を下げるしかなかった。
- 459 名前:狼男だよ mailto:sage [2007/07/03(火) 21:06:55 ID:NQsRJO3t]
- そしてさらに翌日、登校すると虎宮が俺の後の席に座っていた。
「自分の席に戻れよ、虎宮」 「今日からここがあたしの席」 不機嫌そうな顔が俺を見上げ、文句あるかと噛みつかれそうで、俺は黙った。 虎宮に背を向けて、椅子をひくと後から声がかかった。 「ちなみに、京があんたのとなり」 「よろしくぅ、大神。言っておくけど、これ牛島先生の案だから抗議しても無駄だよん」 右隣で手を振る天狗少女、鞍馬がいた。 頭痛を感じながら無言で席に座ると突然、凄い勢いで襟首を引かれた。 「クラスメートの、しかもかわいい女の子に、朝の挨拶は?」 「……おはよう」 半絞首刑状態でかろうじて声を絞り出すと襟がゆるむ 「よろしい。じゃあ、これからのスケジュールを言っておくわね。 昼休みは保健室であたしと京と牛島先生と大神で楽しくお弁当。 放課後は三人で遊びに行くの」 「なんだよ、それは!」 そのラブコメちっくなスケジュールを聞かされ、思わず振り返ると虎宮はすごみのある笑みを浮かべていた。 「あんたに拒否権はない。これは亜人と人間の交流を深め、相互理解をしていく重要なミッション。わかった?」 「そうそう、大神は、ワイルド系少女と、巨乳女教師、そして天使のような美少女に囲まれて楽しい学園生活を送るのでした」 「京、なぜあたしがワイルド系で、あんたが美少女?」 吠えつきかねない勢いで虎宮は鞍馬につっこみを入れるが、鞍馬は顔色一つ変えずに反撃した。 「しょうがないじゃない、事実なんだから」 「いつか、京とは決着をつける必要があるわね」 「山岳神の末裔たる私と、がさつな虎では、勝負は見えているけどね」 鞍馬の茶化しに虎宮の注意がそれたところで、俺は身体を戻し、そっとため息をついた。 一人で孤立するのが目立つというのはわかる、 でも、綺麗なクラスメートの女二人と美人女教師に囲まれるのも、それはちょっと、いやかなり、目立つのではないだろうか? ほら、さっそく騒がしい俺達を、クラス中が見つめている。 これでいいのだろうか? これが普通の高校生なんだろうか? 何かが違う気がして、俺はもう一度盛大にため息をついた。 End
- 460 名前:coo mailto:sage [2007/07/03(火) 21:07:39 ID:NQsRJO3t]
- これで投下終了です。 誤字脱字修正し切れてなくてすいません。
- 461 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/03(火) 21:08:52 ID:X4HoO/eU]
- 乙!
- 462 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/03(火) 21:11:40 ID:gDxN38jU]
- リアルタイムGJ!
一瞬大神が犬神に見えて犬神鷹介を連想してしまったw 「なんで亜人にとって目立つのか」の理由を知りたかったなあ。
- 463 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/03(火) 22:41:05 ID:whebbyVm]
- GJ!これは是非とも続きを!
- 464 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/04(水) 02:43:40 ID:05BrAchO]
- うほ、久しぶりに作品ktkr。
これは虎と天狗と牛との4Pフラグたったな。 GJ.
- 465 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/04(水) 03:11:22 ID:XHwV4isN]
- ちょwww先生御乱心www
ともかくとてもGJですた しかし状況の割にもったいない世界だよなぁ 俺らみたいに獣人ハァハァな人間はいないのか 獣人側も人間に興味ないみたいだし…実にもったいない(´・ω・`)
- 466 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/04(水) 07:38:03 ID:utJisG5c]
- 朝から一気に目が覚めたGJ!
大神を狙っている女が気になるなぁ・・・。
- 467 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/04(水) 11:47:18 ID:CIZCA0gJ]
- 兎と犬の話マダー?
- 468 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/04(水) 11:48:59 ID:nsTjZEMr]
- 人間×人間、獣人×獣人(亜人)が当たり前の世界なんですね。
- 469 名前:名無しさん@ピンキー [2007/07/04(水) 16:47:41 ID:RlLI7vHw]
- 414の続きまだー??
- 470 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/05(木) 00:33:05 ID:/9wh61Dy]
- >>440
てぃんこたった…GJすぎてはなじがでた。
- 471 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/05(木) 00:47:57 ID:2WswXqEO]
- GJ過ぎてホモショタなんて投下できなくなった
- 472 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/05(木) 17:49:54 ID:V6oOyukz]
- 俺ホモショタ好きだし
投下してよ ここで流れをつけたいし
- 473 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/05(木) 18:43:58 ID:bsMvfmWj]
- >>440
GJ!・・・だけどあまり素直に喜べないと言うか怖いエンドに思えるのは気のせいだろうか。
- 474 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/05(木) 23:57:16 ID:/9wh61Dy]
- >>471 472
はっきり言うけどスルーできない奴から叩かれるのか嫌なら投下しない方がいい ここみたいなマイナーすれよりも相応しいスレがあると思うから。
- 475 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 01:09:25 ID:IswhCS3u]
- >>474
把握した でもケモショタで小説の投下って言うと……どこだ…
- 476 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 01:22:02 ID:GpYW6G3I]
- 人間男→狼男×狼女のSSを書いている最中の俺が通りますよ……。
取り敢えずエロスまで書き上げた方が良いのかなとか思っているけど、如何するべきかな?
- 477 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 01:22:46 ID:g/rHNoFN]
- 熊ショタとお姉さんの小説はまだだろうか・・
- 478 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 03:00:03 ID:45P4QO+x]
- >>476
それはお前さんの自由だ。 そして恐らくは、このスレの住人達はそれを拒まないだろう。 …まぁ要するに一々他人の顔色伺わなくてもいいだろってこった
- 479 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 08:18:50 ID:WwEsMHx9]
- >>475
801板の方で投下できそうなスレが無い事に驚愕した まぁケモショタは女性向けなジャンルで扱われる事が多いけど、実質男性向けだからな… ここが駄目なら、大人の同性愛板の獣スレか、もしくはVIPのケモロダくらいかな投下できそうなのは
- 480 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 08:35:47 ID:WwEsMHx9]
- と思ったらここがあった。ケモスレじゃないけど
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1174562455/
- 481 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 10:31:04 ID:83hb3gjX]
- ケモ分のない普通のショタスレに投下はさすがに危険じゃね
- 482 名前:名無しさん@ピンキー [2007/07/06(金) 12:07:39 ID:t1ZeH5Hp]
- 結局、ホモもショタも801に集ってる蟻蠅でしかないんだから
801なけりゃ、とっくにショタケも終わってる 感謝こそされ、叩かれる筋合いはねーよ 売れるから委託や直参してやってんだからな!!!! 誰が好き好んで男臭い所で売るかっちゅーの ちゃんと理解しろよホモとショタ
- 483 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 17:54:22 ID:2fFilZyJ]
- >>479
801板は大体のスレがSS投稿ノーサンキューだよ ビデオ棚に行けって言われる
- 484 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 19:42:11 ID:U7/N9CL/]
- ここを使ってくれよ。
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161043643/l50
- 485 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 21:40:40 ID:IEIAMtRM]
- モララーのビデオ棚in801板28
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1182513934/
- 486 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/06(金) 23:54:14 ID:I66haeLY]
- つーか、
>>1 >・特殊なシチュ(やおい・百合など)の場合は注意書きをつけて投下。好みじゃない場合はスルー。 みんな>>1を読んでくれ・・・ ダメな人はあぼーん設定にでもなんでもすりゃいいだろ そもそも前々スレあたりで性別論議があって、 「どうせ分離しても過疎を促進するだけだしバッチ来い。ただし自己責任。作者は叩かれても泣かない。読者は嫌ならスルー」 って結論出たんじゃなかったっけ? まぁ、叩かれると泣いちゃいます我慢できません、って言うなら仕方ないけどさ
- 487 名前:名無しさん@ピンキー [2007/07/07(土) 01:33:18 ID:I9Jp3688]
- >>486
同意
- 488 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/07/08(日) 21:24:56 ID:1kebRBGp]
- 仲の良い友達が、突然無理矢理……、というシチュとか
思いつきましたけども、 間違いなく二人の関係がズタズタになるよなぁ…。
- 489 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:09:58 ID:9SLXJx+D]
- >>476で人間男→狼男×狼女のSSを書いていた俺が通りますよ……
取り敢えずプロローグと1話目を投下する事にします エロスに行くまでwktkしてお待ちしていただけるとありがたいです
- 490 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:11:26 ID:9SLXJx+D]
- 月、夜空に幻想的に輝くそれは古来より人に親しまれ、そして同時に恐れられてきた。
夜の闇に浮かぶ月の輝きには、人の中に潜む魔性を呼び覚ます力があると信じられてきたからだ。 何故、それが信じられて来たか…… 潮の満ち引きや生物の出生率だけではなく、傷害や殺人、自殺などの事件事故の発生率すらをも、 月はその満ち欠けによって左右し続けて来たからだ かつて、ヒトが電気の明かりを手にする以前、 満月が輝く夜には、その輝きによって呼び覚まされた”彼等”が夜闇を蠢き、闊歩していた、 ヒトは”彼等”を恐れながらも敬う事で”彼等”の領域を侵す事なく、 そして”彼等”もまた、ヒトの領域を侵す事無く静かに関係を保っていた。 だが、何時しか人々は電気の明かりを手にし始め、夜と、月の輝きを恐れなくなった時、 ”彼等”は静かに闇の中へと去っていった。 しかし、空の闇に月光が輝く限り、彼らはまだ夜闇の何処かに潜んでいる事だろう…… ――――――そう、それは今の世界であったとしても―――――― 【MOON・LIGHT 第1夜 プロローグ】
- 491 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:12:21 ID:9SLXJx+D]
- ―――唐突だが、俺は死に掛けていた。
いや、これは例えとか冗談だとかそう言う物ではなく、 俺、沢村 宏一(さわむら こういち)は今、本当に死に掛けていた。 人間、一生に何度か死にそうになる経験があると言うが これほど死を意識する事は無いだろうと思えるくらい俺は死に掛けていた。 実際体は殆ど動かないし、息をしようにもゴホゴホと咳き込むような息しか出来ないし 左腕は完全に折れているらしく、Z形と有り得ない形に折れ曲がっていたりするし 身体の彼方此方から裂傷による出血もかなり出ており、既に身体の下に血溜まりが出来ている。 だが、その割に意外と身体の痛みを感じないのは脳が過剰な痛みをシャットアウトしているのだろうか、 そうでなければ既に痛みでショック死している筈だ。 もし通りかかった人がこの俺の状況を見れば間違い無く慌てて通報する状態なのだが 今、それも望めそうもない。何せここは人通りの少ない峠道だからだ。 ―――俺が何故こうなったか、 普段の俺は何処にでもある商社のしがない会社員をしており、 毎日の様に上司からの説教やら、客からのクレームやらの対応でストレスが溜まりまくっている その溜まりまくったストレスを発散するが為、休暇の日は何時もバイクでツーリングを楽しむのだ。 だが、この日はその楽しいツーリングの最中でふとした弾みで余所見をしてしまったのが行けなかった。 俺が気が付いて前を向いた時には、前からやたらと派手なトラックが迫ってきていた。 無論、避ける間も無くバーンと言う轟音と共にトラックにぶつかった俺と愛車は アクション映画のスタントマンも真っ青の空中三回転を披露しながら吹き飛び、 俺と愛車共々仲良くアスファルトの上に転がる羽目となった、と、そう言う訳だ。 ……多分愛車の方は既に御陀仏だろう、さっきから盛大に燃えてるし。 ……その序に俺も御陀仏になりそうになっているのは笑い事では無い。 まあ、普通、こんな事になったらトラックの運ちゃんは慌てて警察なり消防なりに通報するのだろうが、 ……そのトラックの運ちゃん、倒れている血塗れの俺を怯えた目で見た後、 あろう事か死に掛けている俺を放って猛スピードで逃げ出しやがったのだ。 如何見ても見事なまでの轢き逃げです、ありがとうご(ry と、くだらない冗談を考えている場合では無い、今はマジで死に掛けているのだ、 ―――あー……五年前に事故で亡くなった父さんと母さんと小学生の頃の俺の姿が見えるやー ―――はは、あの頃は楽しかった――――って、もう走馬灯まで見えてる!?ヤバイ、マジで死ぬ!
- 492 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:13:40 ID:9SLXJx+D]
- 「……っ!……くっ……」
俺は何とか救急車を呼ぶべく、最後の力を振り絞ってズボンの右ポケットに仕舞っている携帯電話へ手を伸ばす。 だが、唯一無事な右腕もカタカタと振るえてまともに動かす事が出来ない 頑張れ、俺の右腕!オナニーの時の凄まじい上下運動を見せた時の力と根性を発揮するんだ! と、心の中で自分の右腕に応援するも、情けない事に右腕はズボンに届く前に力尽きてしまう。 ―――万策尽きた、もう俺の人生オワタ\(^o^)/ ああ、思えば、沢村 宏一として生きてきた俺の22年間、決して悪い人生ではなかった。 ……今度、生まれ変わったら映画俳優になりたいな…… と、俺が半ば自分の生を諦め掛けた時だった。 「人間、か……血と炎と油の匂いがすると思えば……」 だ、誰かキタ――――――(・∀・)―――――――! 何とか首を動かして見れば、声のした方にはセーラー服姿の少女が立っているのが見えた。 年の頃は16〜17辺りの端整な顔立ちに鋭さを感じさせる眼差しの所謂クール系の美少女、 けど、なんだか少女の言動を聞く限り少し頭がイっていそうな気もするが…… まあ、今は少女の頭がポンポコピーだとかそんなの如何でも良い、今の俺にとってこの少女はまさに天の助けなのだ、 これを逃したらマジで俺は死ぬ、もう少し持ってくれ俺の身体! ヲイ、見てないで早く助けを呼んでくれ、俺は死にそうなんだ! と、その少女に向かって叫ぼうとするも 「……ぅ……あ……たす……れ……おぇ……だ……」 最早、喉にも力が入らないみたいで、全然言葉になっていないし……('A`) い、いや、この状況を見れば誰だって助けを呼んでくれる筈だ、俺はそれに賭けるぞ! さぁ、早く救急車を呼んでくれ!もし救急車を呼んでくれたら俺の財布の中身を全部やるぞ! ……まあ、財布の中には3千円しか入ってないけどね? 「ふむ、この男は死に瀕して尚、生き延びようとしている。 よし、決めた、この男にしよう……」 って、をいこら、何を決めたかは知らんが早く救急車呼べっての!こっちは死に掛けてんだよ!
- 493 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:15:12 ID:9SLXJx+D]
- 「…………」
俺の心の叫びが聞こえているのか聞こえていないのか分からないが少女は何も言わずに側まで歩み寄ると、 スカートの間から白色の可愛らしいパンツが見えるのも気にせずしゃがみ込み、 被っているヘルメットを俺から外しつつ懐から何かの袋を取り出す、 「『月の欠片』……お前ならこれを受け入れられる筈だ」 「……ぁ?……」 そして少女はその袋から不思議な輝き―――そう、言えば月光の様な輝きを放つ石を取り出すと 少女は口に石を含み、おもむろに俺の頭を両手で抱え上げ、 「……飲め……」 「………んむっ!?……」 あろう事か少女は抱え上げた俺に口付けを交わす、それもディープで その少女の行動が理解出来ず戸惑う俺は、ぬめる様に口内へ侵入する少女の舌と石をあっさりと受け入れてしまい、 更にうねうねと蠢く少女の舌によって喉の奥まで石を送り込まれた挙句、俺は反射的に石を飲み込んでしまう。 ってオンドゥレァ何やっとんじゃこりゃぁ!貴女は何考えているんですか!救急車呼ばないんですか!? つーか、さっき飲ませたの何ですか!?毒物じゃあないでしょうね!? まあ、ファーストキスだった上に「少し気持ち良いかも?」と思ってしまったのは否定しないけどな! 「……後は、満月の夜を待つだけだ……」 俺が石を飲み込んだのを確認すると、少女は俺の身体を優しく地面の横たえ すっくと立ちあがり倒れている俺を放ってそのまま何処かへ立ち去って行く。 っておいおい!俺を放ってどっかいくのか!救急車は!?おーい! 「……空に満月が輝くその時、お前の―――――」 あ、くそ……この出血の所為で……血が足りなくなったみたいだ……意識が遠のいて行く…… あの子……去り際に言った「お前の」と言う言葉の後……何………?――――― ―――――――――そして、俺の意識は闇の中に飲み込まれていった―――――――――
- 494 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:17:34 ID:9SLXJx+D]
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――――――唐突だが、俺は追われていた。 いや、だから如何したとか言われても俺は激しく困る訳で…… まあ、とにかく俺は何処かも知れない場所で如何言う訳か追われていた、冗談抜きで。 何故、俺が追われているのか、 そして俺は何に追われているのか、 そして俺が追い付かれたらどうなるのか、 そして俺が今、何処を走っている逃げているのか、 それすら分からないまま、俺は逃げていた。 どれくらい走ったのだろうか、気が付けば俺は壁際に追い込まれていた。 漆黒の様に黒く大きく、登ろうにも手掛かりすらない壁、 其処に追いこまれた俺は完全に手詰まりだった、 ――――――追い付かれてしまう。 ――――――何に追い付かれてしまう? ――――――とてもこわい物 ――――――何がこわい? ――――――知ってしまうのが、こわい 逃げる事も出来ず心の中で自問自答する俺の前へ、俺を追っていた何かが姿を現す。 ……それは子牛程の大きさの1頭の狼だった 軽く人の首を食いちぎる事が出来そうな鋭い歯牙の並ぶ口 虎やライオンの物とは違うがそれでも人間の柔肌程度なら簡単に引き裂けそうな爪 万里を走り抜けても尚、その膂力を衰えさせる事はなさそうな逞しい四肢 そして、見るだけで心を射すくめそうな鋭い眼光を放つ金色の双眸 その狼には人間には無い全てを持ち備えていた 俺はその狼を恐ろしく思った、しかし、それと同時に、何故かその狼の持つ力が魅力的に思えた 狼を恐れる俺は、狼から逃れる様に後ずさりをする、そして俺を睨みつける狼は俺へとにじり寄る、 だが、後ずさりする俺の行く先は背後の壁に阻まれ、にじり寄る狼を見据える事しか出来無くなってしまう。 ――――――このまま、俺は喰われる?。 ――――――嫌だ、食われたくない。 ――――――なら、如何する?。 ――――――立ち向かう。 ――――――死ぬかもしれないのに? ――――――喰われる位なら、立ち向かう! にじり寄る狼を前に俺は心の中で葛藤した後、覚悟を決めて、狼に対して戦闘体勢に入る。 そんな俺の様子を見た狼は四肢に力を込め飛び掛る体勢に入る。 「……来るなら、来い!」 俺が狼に向けて言い放った叫びと共に、狼は大きく跳躍し俺へと飛び掛り 「――――――――――………っ!?」 ―――――――――狼が俺の身体の中へ”入り込んで”行った――――――――――― 【MOON・LIGHT 第1夜 1話目 月光の下(もと)で目覚めしモノ】
- 495 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:19:10 ID:9SLXJx+D]
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「―――――……狼が…………入って……俺の…………あ?」 「あ、沢村さん?目が覚めました?……センセー!沢村さんが意識を取り戻しました―!!」 次に気が付いた時、俺は包帯を巻かれた状態で病院のベットに寝かされていた。 俺の様子に気付いた看護師の女性が慌てて医者へ報告しに走って行く、あ、転んだ。 ……どうやら、俺は何とか死なずに済んだらしい…… しかし、死に掛けたとは言えなんて悪夢を見たんだろうか? 狼に追い掛け回された挙句に、あんな意味不明な終わりをして何だか心がモヤモヤして仕方が無い。 ま、夢なんて大体は意味不明だし、おまけに死に掛けた時に見た夢だ、一層意味不明な筈だ さっさと忘れる事にしよう。 「沢村さん、身体の具合は如何ですか?貴方は大神峠で事故に遭ってここの病院に運ばれたんです で、身体の怪我の割に3日間も意識を取り戻さなかったので心配しましたが……」 俺がそう考えている内に、看護師の知らせを聞いて走ってきた若い医者が俺へ今までの状況を話してくる。 余程慌てて来たのか、掛けている眼鏡が斜めに傾いている。 「……そうですか、俺は3日も……って、怪我の割に?俺、死に掛けたんじゃないのか!?」 「え?あ、はい、ここに運ばれて来た時の貴方の状態は殆ど軽傷と言える程度の怪我しかありませんでしたが?」 「……嘘だ、あの時確かに左腕は折れてた上に身体の彼方此方に深い怪我もあった筈だ、それが軽傷だって?」 「え、ええ、私が見た限り、貴方の身体は血塗れだった割に殆どの怪我が擦過傷(かすり傷)程度の物でしたし、 左腕も骨折どころか骨折の跡すらありませんでしたが…?」 「…………」 医者の言葉を聞いて、俺は言葉を失った。 おいおい、じゃあ、あの死に掛けたと思っていたあれはただの夢だと言うのか? それにしてはリアル過ぎる夢だ、半ば潰れた肺で血反吐を吐く様に必死に呼吸する息苦しさ、 打撲と骨折によって全身を走る激しい痛み、動こうにも全く言う事を聞かない身体、 そして大量の出血の所為で徐々に下がっていく体温。まだ二十代半ばで死んでしまう悔しさ、そして……あれ? あれ? そう言えば、俺が意識を失う直前に何かがあったような……? だが、幾ら思い出そうとしても途中で再生中のビデオのテープが途中で切れてしまったかの様に 意識を失うまでの記憶が少しだけ消えて無くなっており、俺は全てを思い出せずに居た。 「まあ、とにかく検査の為に1日ほど入院した後、何も無ければ沢村さんは退院と言う事になります。 それにしても救急隊員から聞いた話だと貴方の乗っていたバイクは滅茶苦茶に壊れていたと言ってましたが 乗っていたバイクがその状態になったにも関わらず貴方は少しの怪我だけで済んだ事は、私は奇跡だと(ry」 「……はぁ……」 延々と語りつづける医者の言葉に対して、この時の俺は殆ど上の空な状態で耳に入っていなかった。 それは何故か、自分の状況が未だに理解出来ず、俺の心の中は激しく混乱していたからだ。
- 496 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:20:27 ID:9SLXJx+D]
- ―――それから数日後――
「はぁ……やっと帰って来れた……もう夜の7時半か…… ったく、まさか軽くツーリングをする筈が事故るなんて本っ当についてない…… しかも、まだローンが残っているってのにバイクが御陀仏になるなんてなぁ……はぁ」 病院での検査の末、後遺症などの問題は無いと判断されて晴れて退院した後、 入院していた病院が家からだいぶ離れた場所だった為、バイクを失った俺は帰るのに苦労する羽目となり、 日もだいぶ傾いた頃になってようやく俺の住むマンション(築15年のボロ)へと ようやく帰りついたのだった。 「ま、死んでてもおかしく無い事故に遭って、命があっただけ儲け物、か……」 リビングまで来ると持っていた荷物をどさりと床に置き、直ぐに絨毯の上へごろりと寝転がり、 ボロマンション特有のやや草臥れた天井を眺めながら溜息にも似た呟きを漏らす。 本当に災難だった、楽しい休暇の筈が事故にあった所為で愛車は壊れた上に燃えてお陀仏になった上に 保険証を持ってなかったから治療費&入院費その他諸々で万単位の金が一気に吹っ飛ぶし。 更に入院して仕事を休んだ所為で、電話口で聞きたくも無い上司の説教を3時間に渡って聞かされるし!! ……一体俺が何をしたってんだどちくしょう!! 「はぁ、心の中で文句言ったって始まらないか……」 誰に向けるまでも無い呟きを漏らし、俺はごろりと寝返りをうつ。 それにしても、事故に遭った時に意識を失う直前の俺に何があったんだ……? 確か……ああ、思い出せない! 俺は目を閉じ、頭の中で何度も事故に遭った時の記憶の引出しを探るが、意識を失う直前にあった事が思い出せず 何だかもどかしい感覚を感じ、絨毯の上でゴロゴロと転がる様に寝返りを打つ。 「……今日は満月か……」 気が付けば、俺はベランダに続くガラス戸の側まで転がっていたらしく、 既に山間へ沈んだ太陽に代わって、夜空に昇り始めた満月の光が俺の顔を煌々と照らしていた。 ……その満月の光は何処かで見た”ある物”を彷彿とさせた。
- 497 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:22:09 ID:9SLXJx+D]
- ――そうだ、思い出した
――俺はあの時、本当に死に掛けていた ――そして其処で俺は見知らぬ少女からこの満月の様に光り輝く石を飲まされた…… ど く ん その時、俺の中で何かが蠢いた。 ど く ん それは、今まで俺の中に潜んでいた”何か”が目覚め、俺の中で動き出しているかの様に蠢いた、 ど く ん そして、その”何か”は、俺の「人間」と言う殻を突き破り、自由を求めるかの様に蠢いた ど く ん そして、その異変に俺が気付いた時、全てが遅過ぎた。
- 498 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:25:57 ID:9SLXJx+D]
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ギシッ……ミシミシミシッ! ――変化は直ぐに現れた、 先ず最初に始まった変化は身体中の骨が音を立てて変形してゆく耳障りな音と、 身体中の組織が引き千切れ、痛覚と言う痛覚が暴走する様な激痛だった。 「――――っ!!……かっあっ!?」 その激痛に対し、俺は声にならぬ悲鳴を上げながらのた打ち回り、 何度か身体を仰け反らせては顔面や後頭部を床に強かにぶつけてしまう。 だが、この時の俺は床に頭をぶつけた痛みは全くと言って良いほど気にならなかった。 何故なら、頭をぶつけた痛みすら気付かぬほど俺の身体に起きた激痛は激しく、そして長かったのだ。 暑い―――いや、熱い。 次に起きた変化は身体中の細胞が沸騰しているかの様な熱さだった。 それは病気で熱を出して寝込んでいた時の身体の熱さをもっと激しくしたような熱さだった その激しい身体の熱さの影響は皮膚にも顕著に表れ、身体中の皮膚と言う皮膚から大量の汗が噴き出す。 それと同時に皮膚と言う皮膚がざわざわと灰色の何かに覆われ、上下の顎と歯の辺りがムズムズと疼き始め 更に着ている服やズボン等が身体の変貌に付いてゆけずにビリビリと音を立てていたが、 そんな事を気にしている余裕なんぞ今の俺には全く無かった。 ―――痛い熱いいたいあついイタイアツイイタイ!アツイ!イタイッ!アツイッ!イタイィッ!!アツイィッ!! 身体の熱と激痛は止むどころかその激しさと範囲を増して俺の心と身体を蝕んで行く 次第に俺の心の中は身体中の細胞が急激に変化して行く事による苦痛で埋め尽され、 自分の身体に今、何が起きているのかを考える事すら間々なら無くなってしまう。 「――――…………ぐっ!?げっfgyzydmyzygfcyぶrydgdずfせう!?!?」 痛みと熱さにのたうつ俺の身体の変化は遂に内蔵まで達し、 胃や腸等の消化器が膨張しつづける体中の筋肉に押されながら不気味に蠢き始める その気持ち悪さに俺は耐えかね、その場で胃の内容物を全て吐き出し、吐瀉物で床を汚してしまう。 「――――――……あっグッッ!?……かぁっ!!……ぎぃっ!?………あ……ぅ…―――――――」 吐く物も無くなって尚も胃液を吐いた後、更に身体の激痛と発熱は収まる所かより激しさを増してゆく その苦しみに目に涙を浮べ、口から涎を流し、嗚咽を上げながら俺は何度も床の上でのた打ち回り続けた挙句 長く続く身体の苦痛によって蝕まれ続けた俺の精神は遂に限界に達し、 力なく床に這い付く張った後、そのまま意識を手放してしまう。 ――――――空に満月が輝くその時、お前の内に眠るモノが目覚める―――――――― 意識を失う直前、俺は何処かで聞いた事のある声が聞こえた様な気がした。
- 499 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:28:01 ID:9SLXJx+D]
- ※ ※ ※
――――――う、あ……俺、死んでないよな? 次に気が付いた時、既に俺の身体からは痛みも発熱も何事も無かったかのように綺麗さっぱり消え失せていた その代わり、身体中に妙な違和感と窮屈さを感じるものの、 身体に感じていた苦痛と比べればそう気になるものではなかった。 「……つぅ……一体あの痛みと発熱は何だったんだ?事故の後遺症って奴か……?」 俺はゆっくりと身を起こすと、頭のモヤモヤ感を振り払う様に頭をプルプルと振りたくる。 「……え?……あれからまだ三十分も経ってないのか……?」 のた打ち回った際にテーブルから転がり落ち 俺の側で横向きに転がっていた目覚まし時計に顔を向けると そのデジタル表示は倒れる前から20分ほど後の8時5分を示していた。 あれ?……あの時は1時間にも2時間にも感じられたんだが。 案外、自分の時間の感覚と言う物は充てにならない物だな…… 「うわ、こりゃ後片付けが大変だな……友人にしこたま飲まされて酔っ払った後の事を思い出すよ……」 部屋の一角の自分が吐いた汚物を見て俺はげんなりとした気分になる。 一昨年だっただろうか、上司に無理やり飲まされた酒で悪酔いして家に帰った時に 部屋中へ撒き散らかしてしまった吐瀉物を翌朝、半分泣きそうになりながら片付けた事を思い出す。 しかし……胃液の臭いに混じって今日食べた牛丼のなれの果ての臭いも混じって……何とも言えんなこりゃ……、 ―――あれ?なんで臭いだけで牛丼が混じってるって判別できるんだ? そもそも俺はこんなに嗅覚が鋭かったっけ? まあ良い、そんな事はともかく、 先ずはこの汚物を早く片付けないと床に染みが付いてしまう、雑巾雑巾っと……
- 500 名前:通りすがり mailto:sage [2007/07/09(月) 00:29:36 ID:9SLXJx+D]
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「――って、何じゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」 雑巾を取ろうとして伸ばした自分の手を見て 俺は思わず昔懐かしの太○に吠えろのジー○ン刑事ばりの叫び声を上げてしまう 俺がつい叫んでしまうのも無理はなかった、 台所に置いてある雑巾を取ろうと伸ばした自分の手が、何時も見ている人間の手ではなかったからだ 基本的なフォルムこそ人間の手に似ているが、手の甲、いや腕のほぼ全体が灰色の獣毛に覆われており 手のひらの方を見ると指の内側辺りだけ毛がなく、それはまるで犬や猫の肉球、いや、そのものだった。 しかも爪もまた人間の扁平な爪ではなく、今の指先から伸びる爪はまさに獣の持つ鋭い爪だった。 ……ちなみに、手のひらを見た際、つい自分の指先の肉球をぷにぷにと触わった事で、 その触った時に指先に感じた何とも言えない心地よさと同時に肉球から何だかくすぐったい感触を感じ この毛むくじゃらの手が特殊メイクとかではなく地の物だと改めて判別したのは内緒だ。 「まさか、まさかとは思うが……」 変わり果てた自分の手をまじまじと眺めた後、 ようやく意識がはっきりしてきた俺は激烈に嫌な予感を感じ、 ずっと爪先立ちをして歩くような慣れない感覚で何度か転びそうになりながら洗面台の方へ走る。 「……や、やっぱりか……」 洗面台に来た俺は、其処にある鏡を見て茫然自失といった感じで言葉を漏らす、 何故なら、鏡に映った俺の姿は人間の姿から大きく変貌していたからだ。 まず、色白だった俺の肌はその殆どがフサフサな灰色の獣毛で覆われ、 余り厚くなかった胸部は隆々と言う言葉が合うくらいに分厚くなっており、 どちらかと言えばビール腹一歩手前の弛んだ腰周りも、逞しさを感じさせる六つに分かれた腹筋に取って替わり 友人からは生っちょろいと良く言われた腕も、其処ら辺の格闘家も真っ青なくらい太く逞しく変貌し 50m15秒しか出せない偏平足気味な脚も、獣のそれを感じさせる疾駆する為に作られた踵の無い脚となり 緊張感の無い平々凡々な日本人的な顔も、何処か精悍さを感じさせる金色の瞳を持つ狼の顔へ変わり 無論、顔と同じくその歯も狼の持つ凶悪なまでな鋭さを持った歯牙へと変貌を遂げ おまけに狼の尻尾が臀部の辺りが裂けたズボンから覗いて見えた。 そう、俺は人間から狼系の獣人へと変身してしまったのだ。 「……何て言うか……性質の悪い悪夢だな……」 俺はポツリと呟きを漏らし、 暫し鏡の向こうの変わり果てた自分の姿を呆然と眺めるしか出来なかった……
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