- 1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/03/27(土) 17:33:09 ID:Co6mBHDV]
- 薔薇乙女のエロ小説のスレです。
気に入らないものは、徹底スルーが基本です。 職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801&虐待ネタは全面禁止。 次スレは>950を取った人が起てましょう。 ※又はスレ容量が500KB近くになったら次スレを起てて下さい。 前スレ 薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 題19話 yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1248587749/l50 【ノーマル】ローゼンメイデンのSSスレ 10【一般】 changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1255756428/l50 保管庫 rozen.s151.xrea.com/ www.geocities.jp/rozenmaiden_hokanko/ rinrin.saiin.net/~library/cgi-bin/1106116340/ library.s12.dxbeat.com/rozen/eroparo/
- 222 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/09(水) 22:24:50 ID:+6mMIK1C]
- どうやったら一等になるんだよそんな競技www
回数か?逝く時間か?潮の飛んだ距離か? わからない…
- 223 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/12(土) 10:17:08 ID:v4oW8V1x]
- >>222
俺達凡人には見守ることしかできない
- 224 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/12(土) 14:10:37 ID:88A50+L5]
- こんにちは。
MCメイデンを書いている者です。 今回が最後の連載。 それでは、終章、投下します。
- 225 名前:MCメイデン137 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:14:53 ID:88A50+L5]
-
◆ 終章『新たなるマエストロ』 あれから幾年かの月日が過ぎる。 桜田ジュンは、自室のベッドに腰掛けて水銀燈と肩を寄せ合っていた。 「こうして、二人っきりになるのも久しぶりね」 「ああ、そうだな。でも水銀燈、体のほうは大丈夫なのか? どこか具合の悪いところとかはないか?」 「もぅ、最近のジュンは少し私の身体に気を使いすぎよ。そこまで過保護にされると、むず痒くなっちゃうわぁ」 「悪い。でも心配なものはやっぱり心配でな」 ジュンはそう言うと水銀燈のある場所へ手を伸ばす。19歳になった彼の手は、少年のものからいつしか青年のそれへと変わっていた。 より太くなった手首、関節のふしくれ、いつの間にか割れた拳。それには、青年のものというだけではなく、匠の若き年輪さえ感じる。 顔も、眼鏡を掛けているところや髪型は相変わらず。少年としての面差しを残しながらも、やはりその顔つきは青年に近づいている。 ……そして、水銀燈の身体にも変化はあった。 「なにせ、僕にとってこれは初めての体験になるのだから」 ジュンは水銀燈のお腹を優しく撫でる。 それは、かつての水銀燈にはなかった部分。彼女が自分をジャンクと苦しんでいたポッカリと空いた穴。 だから、ジュンは水銀燈を抱くときに全てを脱がすことはなかった。彼の初めての人形作りは、彼女の欠けた部分を補うために行われた。 作り上げた腹部をはめ込んだとき、水銀燈がボロボロと涙をこぼしていたのを今でも鮮烈に覚えている。 「不思議なもんだな。もう部品でも部位でもない。今ではここは完全に水銀燈の身体だ。だから、こんなに息づいている」 あの出来事がきっかけとなったのかは、分からない。今ある水銀燈の体の変化が奇跡なのか必然なのかも。 「んっ、あっ、そんな事言われながら撫でられると、なんだか変な気持ちになっちゃう」 水銀燈は、妊娠していた。 幾度となくジュンの精を受け続けた水銀燈は、人間に近づくだけではなく、新たな命をも宿していたのだ。 「ねぇ、ジュン。今の私、ひどく不恰好じゃないかしら」 「そんなこと言ったら、お腹の中の赤ちゃんが怒るぞ」 「うん。ごめんね、赤ちゃん。でも……、やっぱりまだ実感が湧かないのよ」 水銀燈はそっとお腹を撫でると、戸惑った顔をして眉根を寄せる。 「ずっと一人でさまよっていて、ローザミスティカを奪うことを一番にしていた私が、ママになるなんて」 「僕は、水銀燈はいいお母さんになると思うけどな」
- 226 名前:MCメイデン138 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:17:37 ID:88A50+L5]
- ジュンは水銀燈の服を脱がし、乳首に吸い付く。
「あっ、ひゃん!」 「だってほら、こんなにたくさんミルクが出るじゃないか」 「だめよぅ。そんなにじゅぱじゅぱたくさん吸っちゃ、赤ちゃんの分がなくなっちゃう」 「こんなことでなくなりはしないさ。ほら、お前のママのおっぱいはすごくおいしいぞ」 「もう……。ふあっ、また出ちゃう」 お腹の中に居る赤ちゃんに語りかけるジュン。 大きく張った胸を揉みしだかれる快感に悶えながらも、水銀燈はジュンの股間へと手を伸ばしてくる。 「流石にナカは無理だから、手でしてあげるわね」 そう言うと、水銀燈はジュンのモノをしごき始めた。 今まで何度も自分のマンコを突いてきたそれを、幾度となく奥で熱い精子を流し込んできたそれを繊細な手で握り締め、コスコスとしごき続ける。 乳首を何度も吸い上げられ、丸くなったお腹の上に母乳を垂らしながらも、水銀燈はジュンによって仕込まれた動きを情熱的に繰り返していた。 「水銀燈、口を開けて」 「ん、こう?」 ジュンは水銀燈の乳首から出た母乳を口にため、キスをする。 「ほら、これが水銀燈のミルクの味だ」 「んく、……甘い。これが、私のおっぱいの味」 口に含んだミルクを、水銀燈の舌に絡ませるように動かしてのディープキス。 水銀燈もそれに応えるように舌を動かしてきた。自分の母乳が絡まった舌でジュンの口内を愛撫してくる。 指は亀頭のくびれや裏筋を刺激し、距離をゼロにするかのように身体を寄せて激しくキスをせがむ。 ベッドの上には、何枚かの羽根がひらひらと落ちていた。 「んちゅ、チュゥッ。もっとキスして、ジュン」 「ああ、大好きだ、水銀燈っ」 「ふああっ、そんなこと言って、真紅達にも同じように言っている癖にぃ」 「そうだっ、真紅だって翠星石だって、みんな愛してる。それでもな、水銀燈を世界で一番愛しているのはこの僕だッ」 熱くほとばしる精子が水銀燈の太ももとボテ腹を白く濡らす。 射精しても勃起したままのチンポを水銀燈は乳首で愛撫し、母乳にまみれさせるとフェラチオを始めた。 「んああっ、ジュンのチンポぉ、何回も何年も私のオマンコを突いてきたチンポ。私をママにしちゃったオチンポぉっ」 ジュンを気持ちよくさせるためだけに舌を絡ませ、首を上下に動かして深く浅くストロークを繰り返す。 引き出される快感の波に脳髄を痺れさせて、ジュンは水銀燈の口内に何度も精を放つのだった。
- 227 名前:MCメイデン139 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:19:49 ID:88A50+L5]
-
ことが終わると、ジュンは服を来て水銀燈の肩を抱き、聞く。 「水銀燈、今、幸せか?」 数年前に水銀燈とした約束。 その気持ちに今も偽りはないが、幸せというのは人により定義が変わる。 こんなことを聞いてしまうのは、ジュンにまだ普通の人間として、気弱な少年としての過去が微かに残っている証なのかもしれなかった。 「ふふ、そんなの、教えてあげるわけないわ」 水銀燈は、ジュンの頬に手のひらを添えるとそう答える。 「ジュン、あなたは私からアリスゲームという存在意義を奪った。だから、あなたがそれに替わるものを用意するのよ」 「分かってる。けどな、水銀燈、お前は用意されなきゃ存在意義を確かめられないような弱い薔薇乙女じゃないぞ。だから、二人で作るんだ」 何度か苦しそうに咳き込み、過去の気弱な自分を吐き出すように息を吐くと、ジュンはいっそう強く水銀燈の肩を抱いた。 水銀燈は頬に添えた手のひらを離して微笑むと、話し始める。 なんだかんだ言って、真紅が一番世話を焼いてくれていること。 翠星石や蒼星石が羨ましがっていること。雛苺と金糸雀がお腹を触らせてと言ってくること。 日々の様子を話す水銀燈の顔は、嬉しそうだった。
- 228 名前:MCメイデン140 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:23:01 ID:88A50+L5]
-
◆ 水銀燈が部屋を出ていくと、ジュンはパソコンを起ち上げて届いたメールをチェックする。 依頼の内容と提示された金額をまず確認。日本語以外で書かれたものはプリントアウトして束ね、真紅に見せるためにまとめる。 19歳になった彼は、人形の服を作り出すデザイナーとしてその腕を振るっていた。 ネット上でジュンのマエストロとしての腕は囁かれ初め、今では多くの好事家から依頼が舞い込んでくるようになっている。 依頼の内容の多くは単純。 『この人形に世界一似合う服を作ってくれ』 まずは依頼者が金額を提示し、出来た作品が本当に世界一似合うと思えるものなら倍額を支払うというものだ。 この依頼者の匙加減でどうとでもなりそうな条件で、彼はほとんどの倍額報酬を受け取っていた。 他にも修繕など、人形に関わることならほぼ全ての依頼を引き受けている。ただ一つ、その人形が嫌がるとジュンが判断した場合を除いて。 桜田ジュンの作品に息を吹きかけるのはミューズかグラシャラボラスか。 振るわれる腕は、神に愛されたとも、悪魔に魂を売り払ったともとれる芸術の領域。 好事家であるほど、その輝きに心を奪われるのだろう。 あるいは、作品からにじみ出る雰囲気に、桜田ジュンの常識とはかけ離れた生活ぶりを感じ取っているのかもしれない。 「おーい、真紅。この文章を全部日本語に訳しておいてくれないか?」 「ジュン、いい加減、英語くらい覚えたらどうなの」 「馬鹿を言うな。そんなものに時間を使うくらいなら、人形に時間をかける」 ジュンは真紅に翻訳を頼むと、工房がわりに使っている空き部屋へと移る。 彼はひきこもっていたあの頃と同じく、これから先も家から出ることは滅多にないだろう。 今日もまた、ジュンは工房でその腕をふるう。 後ろに降り立つ、一つの影に気が付くこともなく。
- 229 名前:MCメイデン141 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:26:54 ID:88A50+L5]
-
◆ ラプラスの魔はnのフィールドを介してジュンの後ろへと降り立つ。 目の前には、黙々と工房で仕事をしている、かつて少年だった『何者』か。 本当は、二度と会うつもりはなかった。 取るに足らぬ実験用具として、桜田ジュンはすでに枯れ果てているはずだったから。 「なぜ、まだ生きているのです?」 声をかけられてジュンは振り返る。 「お前は確か……」 「ええ、お久しぶりです。あなたに黒い指輪をプレゼントした兎ですよ」 シルクハットを取って慇懃に礼をするラプラスの魔。しかし、声には苛立ちが隠せないでいた。ラプラスの魔自身にも理解し難い、猛烈な苛立ちが。 「まだ生きてるっていうのは、どういう意味だ?」 「ああ、そうでしたな。あなたは何も知らないのだった」 シルクハットをかぶり直し、ラプラスの魔は赤い目を細めて説明を始める。 「その指輪、ドールを書き換えるだけでなく装着者自身も書き換える代物でしてね。つけた時点からあなたの心は書き換えられていたのですよ。ドールたちを犯し、自分の命を吸い出して精を与えるようにとね」 そうしてラプラスの魔は崇高な探求を語る。 自分の考え出したドールを進化させる方法。その道具としてジュンを指輪の力で書き換えたこと。ジュンを命を削ってドールに与える消耗品とみなしていたこと。 語るうちに、ラプラスの魔は笑みを剥き出した。感情を表に出さないラプラスの魔らしからぬ表情になっていく。 ひきこもりで心の弱い少年など、大した魂の持ち主ではない。 弱い心であればあるほどねじ曲げて吸い尽くし、寿命を削り取るのが黒い指輪だ。それを身につけた桜田ジュンは、すぐに死に果てるはずだった。 それが今こうして生きているのは何故か分からないし、気に入りもしないが……。 結局、自分の手のひらの上に居るではないか。むしろ、代用品を探す手間がなかったのだから便利だと評価してもいい。 「なん、だって?」 「説明は以上で終わりです。種明かしが随分と遅れてしまったこと、お詫びいたしますよ。操り人形さん」 「あひゃ、ははは……」 呆然と聞いていたジュンだが、やがて話の意味を理解したように瞳孔が大きく広がる。 手から……、工房用の道具がカラリと落ちた。
- 230 名前:MCメイデン142 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:30:33 ID:88A50+L5]
-
「はははははははははっっ!」 「おやおや、どうしました?」 ケタケタと笑い始めるジュンに、ラプラスの魔は語りかける。 「今さらになって自分が操られていることを知って絶望しましたかな? それとも、知らずに寿命を縮めていたことを嘆いておられるのですかな?」 天井を仰いで笑い続けるジュンの姿に、ラプラスの魔は溜飲が下がるのを感じる。 二度と会わぬつもりだった相手に会ったのは、この為かもしれない。 真実を知って壊れたように笑い続ける、情けない姿を見たかったのかもしれ……、 「……違うな」 「はい?」 低い声で呟くジュンに、ラプラスの魔は目を細める。 「絶望? 嘆き? そのどっちでもないね」 「では、一体?」 「あまりのどうでもよさに、笑ってるんだ」 「なっ」 予想外の言葉に、ラプラスの魔は思わず声を上げた。 「あなたは、わたくしに操られ、命さえ削られていることをどうでもいいと?」 「ああ、どうでもいいね。取るに足らないことだ」 「なっ、何故ですっ? わたくしを憎いとは思わないのですかっ!」 「自分の意思で行動し、自分の判断で命を削っているのなら、あんたを憎むのは筋違いだろう?」 言っている意味がわからない。 ラプラスの魔は混乱する。 「分からないか? なら教えてやるよ」 瞳に狂った光をたたえたジュンの顔がラプラスの魔に突きつけられる。 「あんたの崇高な探求通り、アリスを生み出してやるよ。ただし、『僕の目的』としてな」 強い意志の瞳などという、綺麗な表現にはとても似つかわしくない眼光。 それゆえに、綺麗な瞳とは比べものにならないくらい燃え盛る野卑な灯火。 ラプラスの魔は、この世に存在してから初めて畏怖というものを味わった。
- 231 名前:MCメイデン143 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:33:13 ID:88A50+L5]
-
「僕はドールたちにアリスゲームなんて殺し合いを絶対にさせないッ! 彼女たちを全員幸せにしてみせるし、アリスも生み出して見せる!」 今、目に映っているジュンの表情を、ラプラスの魔は何億時間の時が経とうとも忘れることができないだろう。 「狂った愛に勝てるのは、狂った愛だけだッッ!!!!!」 初めから、桜田ジュンはラプラスの魔など相手にしていなかった。 書き換えられたことも、自らの命も、陥れられたことも、彼にとっては全て瑣末なことに過ぎなかった。 彼が見ていたのは、ローゼンだったのだ。 ─これは、昔と今を結ぶ物語 作り手はアリスのために人形を愛し ネジを巻いた者は人形のためにアリスを愛した。 兎は指輪を片手に走り回り、自分が主役と思いながら二人をつなげる─ ─これは昔と今を結ぶ、そんな狂ったおとぎ話─ ─そして、物語の扉は開かれる─
- 232 名前:MCメイデン144 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:36:44 ID:88A50+L5]
-
◆ ローザミスティカが新たな命を宿して十月十日が経ったその日、桜田家は大騒ぎだった。 いくら人間に限りなく近づいたとはいえ、やはりドールであった身。 手続き上のことも含めて病院に見せるわけにはいかず、出産は当然自宅となる。 「な、なぁ、僕に何か手伝えることはないか?」 「大丈夫ッ、出産に関する知識はこのカナの頭脳にバッチリ入っているから安心して待ってるがいいかしら!」 「いや、お前のその自信満々な態度が逆に不安を助長させるっていうか」 初めての経験に、まるで気弱なあの頃に戻ったかのようにオロオロとするジュン。 「大丈夫よ、ジュン君」 そんなジュンに、のりが話しかける。 「女の子はこういう時、とっても強いんだから」 「そういうこと。薔薇乙女の前ではどんなことだってヘッチャラかしら!」 「金糸雀ちゃん、そこは薔薇乙女+α、でね」 OLになったのりは、今日は会社を休んで手伝いをしてくれている。 初めこそ巻き込まれたかたちだったが、あれから五年を越えた今、のりはジュンの薔薇乙女への気持ちを受け止め、支えるようになってくれていた。 「だから、ジュン君はどっしりと構えて待っていて。ね?」 「あ、ああ、そうだな」 ジュンは工房へ足を運ぶと、椅子を引っ張り出してずっと待つ。 待ちながら、昔のことを思い出していた。 「ずっと、思っていた」 真紅にドールたちの過酷な運命を聞いてから、彼女たちが殺し合う日々などなくなればいいと。
- 233 名前:MCメイデン145 mailto:sage [2010/06/12(土) 14:41:09 ID:88A50+L5]
-
壁と廊下を挟んだ向こうの光景を想像しながら、ジュンは思う。 アリスゲームを繰り広げる日々が続いていれば、まずこのような光景が訪れることはなかったろう。 それどころか、今居る何人かが、いや、一人を除いて全てが動かぬ骸となっていたかもしれない。 しかし、ジュンにはこれを免罪符に自分の行ったことを正しいと主張するつもりはない。 彼は自分のやっていることを誰よりも狂っていると自覚している。 「けれど……」 だからこそだ。 正しくもなく、戻れぬ道を選んだからこそ、力づくでもそれを正しいものに変えて見せる。 ドールたちが殺し合うことなく、幸せで居られる日々を……。 過去に思った願いと、今の決意をジュンは胸に刻み込む。 やがて、声が聞こえた。 新たな命の息吹を知らせる元気いっぱいの泣き声が。 座っていた椅子がガタリと倒れる。脚が自然に走り出す。 「水銀燈!」 扉を開けると、そこには生まれた赤ん坊を抱きかかえている天使のような顔をした水銀燈が居た。 「ふふっ、ジュンの言っていた通り。私もそうじゃないかって思ってたけど、やっぱり女の子だったわ」 姉妹たちに囲まれた水銀燈は、指であやすように赤ちゃんの頬をくすぐるとジュンに微笑む。 ジュンは水銀燈の側へ寄ると、恐る恐る手を伸ばしてスヤスヤと寝息を立てる小さな命に触れた。 そこにある確かな温かさ。感触の重み。 「目元は、水銀燈に似てるな」 「そうかしら、私はジュンに似ていると思うけれど」 互いにクスリと笑うと、生まれたばかりの赤ん坊に改めて視線を落とす。 ジュンと水銀燈の口から、自然に言葉が紡がれた。 こうなることを予想していたわけではない。二人で言おうとあらかじめ決めていたわけではない。 しかし、心のどこかで予感していた言葉が、新しい命に向けて紡がれていく。 「「こんにちは、アリス」」 二人の声が、重なった。 〈了〉
- 234 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/12(土) 14:42:48 ID:88A50+L5]
- これにてMCメイデンは完結です。
振り返ってみれば、半年間の連載。 ここまで続けてこられたのは、スレの皆さんがGJや感想をくれた部分が非常に大きいと思います。 本当にありがとう。
- 235 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/12(土) 16:48:09 ID:v4oW8V1x]
- GGGJJJ!!!!!
なかなかいいENDだな。 最初から最後までハイクオリティで楽しませてもらったわ。 ありがとう
- 236 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/12(土) 19:05:53 ID:PlYd/L6N]
- GJ!
良かった、そしてよく頑張りましたね!! ローゼンお爺ちゃんがアリスを受け入れるかどうかも少し気になりますね てか水銀燈って妊娠率高いですね何気に…乙!!!
- 237 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/13(日) 01:29:43 ID:z0mCs2r6]
- 最後はほのぼのだったな 乙!
- 238 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/14(月) 21:12:36 ID:4AjFKNl3]
- GJ!いいもん見さしてもらったよ
- 239 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/15(火) 06:59:26 ID:Rb4fVrRP]
-
なるほど、誰エンドがいい?ってこうゆうことか…乙!
- 240 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/16(水) 00:20:16 ID:V/lrA6sQ]
- 半年間おつかれさまです
破滅エンドかと思いきやこうくるとは・・・!
- 241 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/19(土) 21:31:52 ID:d3S8gmrC]
- 保守
- 242 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/20(日) 00:44:14 ID:3/hGsMCX]
- >>234
お疲れ様でした。 エロさとストーリーが相まって実にいい作品だったと思います やっぱりハッピーエンドがいいな ジュンと人間になった水銀燈との夜の性活を妄想して二度おいしい 真紅や翠星石も妊娠させていったい何人ガキ作る気なのか。エロス
- 243 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/20(日) 03:32:38 ID:kZQliIVN]
- >>234
完結お疲れ様 きらばらが結局出番無しなのが少し残念
- 244 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/20(日) 18:33:42 ID:bDggzUIi]
- >>234
乙……圧倒的に乙! BADENDかと思いきゃこう来るとは。 しかし、誰か忘れられているような……
- 245 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/22(火) 22:23:57 ID:nylakjWG]
- >>242
よく考えたら蒼星石だけ妊娠しないんじゃ…
- 246 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/23(水) 17:31:07 ID:TTqTwsw9]
- 1から一気に見た。GJとしかいえないけど本当素晴らしかった。
MCスレの保管庫にも入れたいくらいだけど。ローゼンのストーリが肝だしやはりこちらの保管庫でかな。 どっちも好きな自分にとって最高だった。
- 247 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/23(水) 22:12:13 ID:0je7nfnQ]
- そういえば、このスレの保管庫の更新が止まったままだったな…
- 248 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 17:16:29 ID:C5QMMu2D]
- きらきーには体がないから誰かにとりついて
体は斉藤さんで中身がきらきーなんて出来るのか?
- 249 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/06/26(土) 17:56:04 ID:4ixf7t6H]
- >>248
眠ってる隙に斎藤さんになにかしらの暗示はかけれると思う(オディールがそんな感じだったし) 取り憑くのは流石に無理じゃない?ローゼンの作った体じゃないと
- 250 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/01(木) 22:56:51 ID:0OIdZ+Db]
- ちょっと後日談でも予想するかな…
水銀燈の次に妊娠するの誰かとか たぶん翠星石だね 一つの作品にそこまで考えてもダメだろけど
- 251 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/03(土) 13:00:51 ID:qYZ+EO4P]
- JUMさんの人元気かな…
最近生存報告がないから心配だわ
- 252 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/03(土) 14:05:37 ID:LJDplCMY]
- ハンタのせいでJUMさんがムキムキになっちまったぜ
- 253 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/04(日) 00:21:07 ID:+PWb0Gwq]
- 蒼星石が翠星石を孕ませる話が読みたい
- 254 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/04(日) 13:13:14 ID:jRyXTluS]
- プリティは正義
- 255 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/09(金) 14:20:15 ID:4f/yxyi9]
- 保守
- 256 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/15(木) 14:09:57 ID:+MLr7fGw]
- ほす
- 257 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/20(火) 00:43:27 ID:YQIcvIOz]
- 翠かわいいよ翠
- 258 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/24(土) 21:45:15 ID:jkXji7Eh]
- ここの住人でちゃんとヤンジャン読んでる人どれくらいいるんだろうか…
のりが猫出してきた時に翠とジュンが 「ちがーう!!」ってすげー怒ったのが 真っ最中にいきなり部屋に入ってきたみたいに… それはそうと、巴がそろそろでてほしいすね
- 259 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/24(土) 21:48:48 ID:f/gF272R]
- 巴かわいいよ巴
ジュン君には巴とくっついてほしいな
- 260 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/25(日) 01:46:10 ID:qfD6hv4L]
- もちろん読んでるよ
そろそろ巴も出るんじゃね まぁやっぱり原作は最終的には巴とくっつくんだろうな まかなかった世界は今後も絡むのかなぁ
- 261 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/25(日) 17:40:30 ID:WTDt+ud0]
- 巴とくっついて終わりだとなんか違和感あるっつーか
せいぜいJUMが復学した時に親しくしてるぐらいしか想像できね 薔薇姉妹達に比べて存在感薄すぎるし BIGJUMの物語はアレで一応完結じゃね きらきー人形の存在はちと気になるけど
- 262 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/27(火) 19:04:52 ID:A+GOYJZe]
- ヤンジャンはまかなかった世界を中心に話が進むと思っていたのだが、人気が出なかったのだろうか
作者インタビューでは「前作は箱庭的世界だったので、今作は社会とのつながりを書きたい」と言っていたが
- 263 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/07/28(水) 10:39:14 ID:zJmB6lKO]
- >>262
バーズ版からの流れからいって、巻いたジュンも復学とかするんじゃないか? 終盤は巴と図書館デートするくらいまで回復してたし 今までみたいな自宅オンリーじゃ話作るのも限界だろうし
- 264 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/01(日) 11:59:52 ID:Z7g0y41S]
- 保守
- 265 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/08(日) 11:54:38 ID:oLwsBfLX]
- >>262
別に不評って事はないだろうけど、再連載するなら別の切り口から始めないといけない訳で。 で、ようやく元の線に戻り始めただけではなかろうか
- 266 名前:名無しさん@ピンキー [2010/08/14(土) 00:19:33 ID:Ar0u7iP7]
- あげ
- 267 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/19(木) 12:54:40 ID:UgYFVjzF]
- 蒼星石も巴もエロいよどうしよう
- 268 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/20(金) 12:54:37 ID:ADWBKBKj]
- なんかトゥモエ顔幼くなってね?
- 269 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/20(金) 20:12:07 ID:QsN8FtrS]
- >>268
オレは純粋に美人になったと思った 若返ってるのはむしろ真紅達だと思うんだけど
- 270 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/22(日) 12:46:48 ID:1/uASPaK]
- 蒼星石のマスターに合わせるドールっぷりがすごく良い
- 271 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/22(日) 20:37:50 ID:4+UQTexO]
- >>270
「マスター、本当に脱ぐの?」 「そうだ、許可するまで服に触れる事もダメだ。それから下着も脱ぐんだぞ」 冷静な無表情の顔に隠しきれない羞恥心を見せながら、ゆっくりとズボンに手をかけていく。 「俺は家の中では全裸で過ごすことにしているからな。うちに来たからにはそれに従ってもらうぞ」 もちろんこれは真っ赤な嘘だ。 「これでいい?」 眼前に晒された蒼星石の透ける様な白い肌を俺は舐めるように視姦する。 控えめな胸、その先端の桜の花のような淡い色の乳首、そして股間の未熟なつぼみ・・・ 「そんなに眺められても・・・」 頬がりんごのように真っ赤になっている。顔は無表情なままだが・・・ そのギャップがまた堪らなく、外気に晒された俺の逸物はさらに怒張した。 「お前も俺の体好きなだけ見てもいいんだぞ?別に二人とも裸なんだから恥ずかしがることなんて無いんだし」 言いながら俺は蒼星石に誇示するように逸物を見せ付ける。 「は・・・はい、ああのマスター、あの・・・掃除とか洗濯とか僕に何か手伝えるようなことない?」 逸物から慌てて目をそらすと、話題を変えようと焦った様子で話を続ける。 全裸で掃除や洗濯をしている姿を眺めるのも一興かもしれないが、あいにく俺の股間の高まりはその程度では静まりそうに無い。 「そうだな・・・それじゃあ・・・」 即興で書いた。続かない
- 272 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/23(月) 00:07:37 ID:gtTnMN8C]
- 「風呂で背中でも流して貰おうか」
「えっ!?」 「歳を取ると肩があがらなくなってな。 背中とか洗うのが大変なんじゃよ」 「あ、ああ…そおなんだ」 「さぁ、いくぞ」 「あ、あの、ちょっと…」 反論を一切受け付けないと言わんばかりに、両手を掴んで万歳の格好で 吊り上げ、蒼星石を風呂場へ連行した。 ☆ ワシッ 蒼星石にボディシャンプーを含ませたスポンジを強引に握らせる。 「さ、頼む」 「は、はい…」 ゴシッ… ゴシッ… ゴシッ… 「マスター、これでイイですか?」 「いや、だめだ」 「えっ?」 「前も頼む」 「はい… ぁ…」 前に回った蒼星石は、いきり立ったままの逸物を見て声を漏らした。 あれから俺の逸物はいきり立ったままなのだ。 ゴシッ… ゴシッ… ゴシッ… 「マスター、これでイイですか?」 「いや、だめだ」 「えっ?」 ガシッ 「ッ!?」 「ココもだ。 繊細な箇所なんで素手で頼む」 蒼星石のか細い手首を掴むと、スポンジを取り上げ、いきり立った逸物を 握らせる。 即興で続き書いた。続かない。
- 273 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/23(月) 05:05:42 ID:Tg1nHGoc]
- ここまで呼び捨てなし
あれが一番どきっとした
- 274 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/24(火) 10:43:36 ID:djYIKNk5]
- 巴の嫁っぷりが半端なかった
- 275 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/24(火) 21:39:15 ID:/ToRszzi]
- >>273
アレは刺激強かったね、すげーな蒼星石…… 昔真紅がネジ巻き二回目の後に 「紅茶を淹れてちょうだい、ジュン君……」 って言ってたのを思い出した
- 276 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/08/31(火) 02:07:14 ID:lJ0Xd1F4]
- 巴のターン来たな
- 277 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/04(土) 04:45:17 ID:sfv708UG]
- 保守
- 278 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/09(木) 17:29:06 ID:OoM0ZeVh]
- 真紅と蒼星石をバックから攻めたい 保守
- 279 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/10(金) 02:48:44 ID:gng0tDEj]
- 最近真紅と金もいけるようになってきた
保守
- 280 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/10(金) 08:36:39 ID:GTcP9e4c]
- 真紅かわいいよ真紅
- 281 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/11(土) 16:48:23 ID:t2wfTnLZ]
- >>274
翠星石も通い妻気取りとか言ってたな みっちゃん少し若返ったか?
- 282 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 00:45:11 ID:AQxJOecK]
- 投下します。
話全体としてはジュン×翠星石・蒼星石・金糸雀の三話構成を予定しています。 今回は主にジュン×翠星石・蒼星石です。 あんまり楽しい話ではないですが…。
- 283 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 00:45:58 ID:AQxJOecK]
- 『チビ樹』
前編 一 いつものように草をかきわけて樹の中に入ると、 翠星石が彼にキスをしている最中だった。 僕らのマスター、桜田ジュン。 彼は目を閉じていて、まだ眠っているようだった。 あどけない寝顔。 けれど翠星石はそんなことはまったく意に介さないという風に、 構わず彼の頬に両手を添えて、 少し顔を傾けながら熱心に唇を押し付けていた。 虚ろな目をしながら舌を突き出して唾液を流し込み、 時折唇を離すたびこぼれた体液が彼の顎に跡を作った。 頬の揺れ動くさまから、口内では翠星石が彼の舌を激しく貪っていることが想像できる。 翠星石は僕がいることに気づいていないようだった。 もっとも、気づいたところで何か変わるわけでもない。 ただロボットのようにキスを繰り返すだけ。 彼の口周りはベトベトだ。 もうどれだけキスを続けているのだろう? 濃厚なキスのうちに、彼の目が開いた。 焦点が合わない。 天体望遠鏡で隣の庭を覗くことができないように、その瞬間の彼に翠星石はみえていない。 けれども、彼の頭部近くに埋め込まれたレンズの絞りは少しずつ適切な大きさに変わって、 ついには眼前の翠星石を捉える。 彼は翠星石をそっと抱きしめた。 右手を背中に回しながら、左手で髪を毛の流れに沿って愛撫する。 翠星石は破顔一笑して彼の首に手を回し、けれど瞳は空虚なまま 彼の襟元からのぞく首筋に舌を這わせ始めた。 彼の色白で細い首はとても色っぽいと思う。 僕はその首に巻きついてぎゅっと締め上げたい衝動に駆られた。 でもやらない。 以前やったときに、翠星石に怒られたから。 彼は翠星石のドレスに手をかけた。 スカートをめくりあげると、翠星石の素肌がみえた。 何もつけていない。 翠星石の白くカタチのいいお尻が見える。 そしてさっきまではドレスの下に隠れて見えなかった彼の下半身もまた、 素肌を剥き出しにして中心に一本の斜塔を構えていた。 服を脱がせる手間を煩わしいと思った翠星石が、あらかじめ下半身だけ脱がせておいたのだろう。 ジュン君のおちんちん。僕たちにないもの。 彼の大きく膨れ上がったおちんちんは今にも爆発しそうで、 ひくひくと揺れながら収まりどころを求めているようだった。 彼は翠星石のお尻を掴むと、熱くたぎるおちんちんを翠星石の秘部にあてがった。 ほとんど前戯もしていないのに、翠星石のアソコはすっかり濡れていた。 彼が寝てる間にしたあの一方的なキスが前戯代わりだった。 キスだけでイッちゃうんだ、翠星石は。 でも誰のキスでもいいというわけではなくて、 たとえば僕が戯れにキスをしても、翠星石には手を繋ぐ程度の感覚しか与えられない。 そのことを思うと、僕は時々どうしようもなく暗くなってしまう。 嫉妬?あるいはそうかもしれない。そうでないかもしれない。 なんにしたって、僕にできることがあるわけではないし、僕の気持ちも鬱屈として変わらない。
- 284 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 00:46:38 ID:AQxJOecK]
- 翠星石のお尻が少しずつ沈み、彼の欲望で固められたおちんちんの刀身を、鞘の中に隠していく。
おちんちんの大きさに対して鞘はあまりに小さいから、 半ば無理矢理押し込めるようにぐっと力を入れなければいけない。 すると棒の太さに合わせて内側から広がっていく。 それは慣れない間はとても痛くて、僕も初めて彼を中に受け入れたときには、 このまま中心から真っ二つに体が割れてしまうんじゃないかと思った。 当然彼を締めつける力は凄まじいはずだけど、それは彼にとってただ快感にしかならないようだった。 僕が自分の中に指を入れるだけでも吸いついてきて仕方がないのに、 あんな大きなものを入れたらどれほどのものになるのだろう? 挿入時の彼の呆けた顔を見れば、その程の一端を知ることができる。 けれど本当のところは、女の僕にはどうあってもわからないだろうと思う。 男の彼に、彼を受け入れる僕たちの痛みと快楽がわからないように。 彼を自分の中に導くことは、これ以上ない苦痛であると同時に至福でもあった。 身を引き裂かれるような痛みはやがて体をバラバラにするような快楽に変わる。 僕らは彼が僕の中にいることを全身で感じる。 翠星石が涎を垂らしながら彼に抱きついている。 今彼女の中には何もない。ただ欲望だけが翠星石の小さな体の中に充満し、動力となって彼女の体を動かしている。 やがておちんちんの先端が翠星石の最奥を突いた。 翠星石はびくっとのけぞって、彼をますます強く抱きしめた。 自ら腰を振って、彼に少しでも多くの快楽を与えようと懸命に体を動かす。 繊細な動作を忘れた壊れかけのロボットのように、激しく、上下左右に跳ね回った。 口をだらしなく開けながら、涎をまき散らして、目だけは胡乱なままに。 動きがあまり激しいので、翠星石を支えていた彼の右手はやがてぽっきりと折れてしまう。 けれど、翠星石はもたれかかるようにして彼の胸元に顔をあずけるので、 支えがなくなったからといって彼女が倒れることはない。 それどころか、自分を固定する枷がなくなった彼女はより奔放に動き回りさえした。 何一つ音を立てずに。 もちろん、本来ならここには肉の擦れる音や体液の弾ける音が充溢している。 ただ、このフィールドにおいては一切の音がかき消されている。 それは翠星石の望みだった。 このフィールドは、僕たちの望みの種を大きく育て上げてできたものだ。 目の前で繰り広げられる光景は、音のないテレビがそうであるように少し滑稽だった。 こうしている間にも、彼はどんどん腐り落ちていった。 爪がはがれる。指が折れる。足首が曲がる。 顔とおちんちんだけは残したまま、腕ははがれ、足はめちゃくちゃになって、 翠星石にキスされ性交されるだけの出来の悪いロデオの馬になる。 あでやかな翠色のドレスには薄赤色の血液が染み込み滴り、 補色関係にある両者は互いを引き立たせ合って僕の視界を占領する。 彼の血は初めて見た頃に比べると随分薄くなったような気がするけれど、 それだけに翠星石のドレスに触れるとかえって際立つのだった。 あの赤いどろっとした液体を見るたびに、体がむず痒くなるのを感じる。 たとえば僕の腕を切り落としたとして、ただごとんと文鎮を落としたような音と一緒に、 僕の腕は床に転がるけれども、それを彩るあの鮮やかな血というものは影も形も見せない。 血、僕たちにないもの。 血を流しなら、彼はエビ反りになってぴくぴくと痙攣した。 翠星石は呆けている。 射精したらしい。 翠星石の股下から、今度は真っ白な液体が少しずつこぼれてくる。 精液と呼ばれるその白濁液には、彼の生命が宿っていて、 僕たちはそれを受けることで創造主になることを夢見る。
- 285 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 00:48:42 ID:AQxJOecK]
- 精液は熱く粘っこい。
僕たちの中でおちんちんから精液を放たれると、体中が熱くなる。 でも僕たちの膣内は大きくないから、彼をすべて受け止めることができなくて、 どうしてもこぼれてしまう。 僕たちは肉体を彼に占有される幸せを噛み締めていても、彼のほうは僕たちの中から溢れでて脱出してしまう。 僕たちはそれが耐えられない。 翠星石は名残惜しそうに接続部から流れ落ちる白色の水流を見ていた。相変わらず焦点の合わなそうな目で。 膣から彼のおちんちんを引き抜くと、翠星石は跪きおちんちんにしゃぶりついた。 ああやって、僕たちは少しでも彼を僕たちの中に取り込もうとする。 それはフェラチオとかイラマチオとか言われるらしい。 僕も何度も精液をすべて飲み下そうとしたけれど、できたためしがない。 舌はもちろん、喉のあたりにも絡まって、飲み込もうとしても飲み込めなくなる。 それにひどい味だし。 あれなら腐った牛乳に砂糖でも入れたほうがまだ飲めるんじゃないかと思う。 それでも僕たちは彼の精液が飲みたい。 ニ 「やぁ」 僕が声をかけると、金糸雀は勢いよく振り返った。 「蒼星石、おはようかしら!」 彼女の屈託のない笑みが好きだ。 「君のマスターは相変わらずかい?」 「もちろん、カナのことをとても可愛がってくれるわ。 今朝だって、ほら、カナのためにお弁当を作ってくれたかしら!」 そう言って見せてくれたお弁当の中には不自然な空白があったけれど、 彼女の大好物のはずの卵焼きが見当たらないことから、その謎はすぐに解けた。 あまり簡単すぎて、口に出す気にもならなかった。 「幸せそうだね」 「そうね……幸せかしら。幸せだと思うわ」 金糸雀は自分自身に言い聞かせるように、うんうんとうなずきながら答えた。 「本当に?」 「そう言われると……わかんないかしら。でも、今は毎日が楽しいわ。 先のことなんて考えたってどうにかなるものでもないし、カナは満足してるかしら」 「へぇ」 彼女はデフォルメされた豚のアップリケが貼られたポシェットを取り出した。 「ほら見て」 「可愛らしいポシェットだね」 「そうじゃなくて、これかしら」 ポシェットの中にあったのは、一冊の漫画本だった。 「読めるの?」 「あったりまえかしら!雛苺でさえこの国の字を覚えたのだから、 この才女金糸雀にかかればこの程度のことお茶の子さいさいってとこかしら! あーっという間に覚えちゃったかしら」 「なるほどね…でも、夜はちゃんと寝ないといけないよ?」 「うー……でも、少しでも早く読めるようになりたいから……ハッ」 彼女のわかりやすい反応に、僕はついくすりと笑ってしまった。 金糸雀と話すと、忘れていたことをいろいろ思い出させてくれる。
- 286 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 00:49:45 ID:AQxJOecK]
- 「金糸雀は昔から勉強熱心だったものね」
「……そ、そうね。才女は一日にしてならず、才能に溺れることなく勉強あるのみ、かしら」 「はは…そういえばヴァイオリンも、ずっと練習してたよね」 「れ、練習じゃないかしら、演奏!演奏してただけよ!」 彼女はあまり努力を人に見せたがらない。その気持ちはわかる。 僕たち人形は、もって生まれたものがすべてだから。 「……ねぇ」 話題を変えたいのか、あさっての方向をみながら、しかし言いづらそうに金糸雀は僕に尋ねた。 「翠星石は?最近何度も蒼星石と会っているけれども、一度も翠星石を見ていないかしら」 「どうして僕に聞くんだい?」 「どうしてって、あなたたちは双子かしら。いつも一緒にいるわ。今も、そうじゃないのかしら?」 「常に一緒というわけじゃないよ。僕たちは双子で姿も似ているけれど、考えていることは全然違う」 「そう……それはアリスゲームのときによくわかったかしら」 「だろう?」 「でも一緒にいるのよね?」 「まぁね」 僕は正直に答えた。嘘をつく理由はなかったから。 「翠星石……久しぶりに会いたいかしら」 「そう」 「会わせてくれないかしら」 「きっと翠星石は会いたくないと思うんだ」 「そうなのかしら?翠星石がそう言っていたのかしら?」 「いや…言ってはないよ。ただ僕がそう思ったんだ」 「なら、カナに会ってくれるかどうか聞いてみてほしいかしら」 「それはできない」 「できないの?」 「うん」 翠星石はもう随分前から音を失くしている。 いや、音だけじゃなく、たくさん。 「正直に言うとね、あまり関わってほしくないんだ」 「でも……」 金糸雀は諦めきれないようだった。 彼女も寂しいのだろうと思った。 「優しい金糸雀。君は今の生活に満足しているんだろう?なら、それでいいじゃないか。 余計なことに首を突っ込むべきじゃないと思うよ」 金糸雀はふるふると首を振って言った。 「蒼星石……やっぱり翠星石はただごとじゃないのね? そうよね……彼女はとっても、ジュンのことが好きだったから…… ねぇ、蒼星石。行き場を失ってさ迷ってるのは、なにもあなたたちばかりじゃないかしら。 真紅も、水銀燈も、雛苺も、雪華綺晶も……カナだって、本当にこれでいいのか、よくわからないかしら」 「だろうね。でも、他の姉妹たちはもう目覚めることさえやめてしまったのに、 君は今も生きることを諦めていない。体は姉妹の中でも幼いのに、その心は誰よりも強いんだね。 僕らが君のようになるのは、もう少し時間がかかる…ひょっとすると、ずっとなれないかもしれない」 「蒼星石、違うわ。カナは強くなんかないかしら……普段も、ふとした拍子に目の前が真っ暗になって、 涙が溢れそうになるのかしら。蒼星石……一緒にいてほしいかしら…翠星石にも会いたいかしら」 彼女はすがるような目で言った。 彼女は僕たちのお姉さんで、誰よりも強いけれども、雛苺のように甘えん坊だ。 「だめだよ」 「お願い、ねぇ、お願い」 「そう言われてもね」
- 287 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 00:55:21 ID:AQxJOecK]
- 僕は金糸雀を抱きしめた。
ふんわりとしたいい香りがする。 金糸雀は僕の胸でそっと泣いた。 三 「ねぇジュン君」 話しかけると、彼はゆっくりと顔をあげて僕を見た。 「キスして」 彼は緩慢な動作で僕の顔に近づくと、その唇をそっと僕の頬につけた。 舌で頬を舐めながら、少しずつ唇は僕の口元に移動する。 くすぐったい。 やがて、僕の唇と彼の唇が重なり合う。 彼の唇を感じながら、下半身では僕の膣が彼のおちんちんをくわえ込んでいた。 僕は全身で彼とキスしている空想をした。 手を首に回す。僕の手は彼の首に張り付く。僕の体が彼の体とキスをしている 「いつも僕たちのおまんこじゃ飽きるかな?」 唇を離して、なんとなく聞いてみた。 彼は答えない。 「久々に、処女としたくないかい?汚れのない処女と」 彼は何も言わない。言えるわけがない。 首を締められながら言葉を話せる人なんて、この世の中にいないだろう。 僕は両手の握力を強めながら、彼と一つになっていく。 続く
- 288 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 03:28:33 ID:ftcd6AiI]
- 新作ktkr!
超期待!
- 289 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 13:42:44 ID:lIu+6Rki]
- イタモノの香りがするな
GJ
- 290 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/16(木) 23:31:02 ID:u96QkT6F]
- この悲惨で悲劇的で救いの無い様なバットエンド的な雰囲気は中々の好物だ
- 291 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/17(金) 15:29:35 ID:PQns37XZ]
- JUMはゾンビ的なものになってるって事でいいのかな
- 292 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/19(日) 17:03:04 ID:3U3H0K+0]
- 乙!……カナ逃げて!超逃げて!!
- 293 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/20(月) 20:04:46 ID:WGV/C8Cw]
- 桜餅の人、いつもながらGJ
原作に巴が登場したから帰っ来てくれると思ってたよ
- 294 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/09/28(火) 03:32:34 ID:GkzscgFh]
- 保守
- 295 名前:名無しさん@ピンキー [2010/10/05(火) 00:49:11 ID:3sWcJ/iT]
- あげ
- 296 名前:名無しさん@ピンキー [2010/10/05(火) 00:58:43 ID:RdMMW5Kj]
- ぬるぽ
- 297 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/06(水) 04:17:08 ID:KPuaa3oJ]
- ガッ
- 298 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/07(木) 08:05:17 ID:YmqXvKro]
- めるぽ
- 299 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/07(木) 10:44:07 ID:z2JoIkP8]
- ガッ
- 300 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/07(木) 23:27:35 ID:yMlLFkG2]
- ここもとうとう保守される様になってしまったか…時代の流れを感じるな
- 301 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/08(金) 14:04:40 ID:qEtTu2Rn]
- 巴って翠星石に通い妻とか言われてるけど
学校とかでは噂になってないのかなぁ……
- 302 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/08(金) 18:19:21 ID:JVoLK9LT]
- >>299
お前さんは一体何にガッしたんだ?
- 303 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/09(土) 12:07:57 ID:F79i4Fxz]
- a
- 304 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/09(土) 12:08:31 ID:F79i4Fxz]
- あ、すみません。今のテストでした。
いつのまにかp2使えるようになってたんですね。
- 305 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/09(土) 12:09:38 ID:F79i4Fxz]
- >>287続き
ジュン×翠星石・蒼星石・金糸雀。今回は蒼星石、金糸雀が主。 『チビ樹』 中編 一 僕は最初、彼とセックスをするつもりはなかった。 彼と言わず、究極の少女を目指すローゼンメイデンである自分が男とセックスをするなんて、 想像すらできなかった。 それは自分だけでなく、他の姉妹にとっても当然のことだとごく自然に思っていた。 だから、最愛の姉である翠星石がジュンくんの上に跨って、 狂ったように腰を振っているのを見たときには、 何がなんだかわからなくて、悪い夢をみているのだと思った。 実際目の前の狂態とは裏腹にその場にはなに一つ音がなく、 ちっとも現実味がなかった。 ただそれは夢にしてもひどく悪趣味な夢で、 彼の口には太い触手が差し込まれ、両手と両足は細い触手がらせん状に絡まり 茨を肉に食い込ませていた。あちこちから赤い血が滲んでいた。 そしてその上を彼女は見たこともない淫靡な顔をとろけさせながら、 ひたすらに体全体を大渦のようにして彼をその中心に引き入れていた。 僕はくらくらして目の前が真緑になり、そのまま後ろに倒れこんでしまった。 二 金糸雀はひっきりなしに僕に話しかけてきた。 本当に連れてってくれるの、あまり期待してなかった、とても楽しみ、 翠星石は元気なの、いつもふたりで何をしているの、 金糸雀の口は閉じることを忘れたようにいつまでも動いていた。 僕はほとんど金糸雀の話を聞かず、うんとかああとか適当に相槌を打って、 金糸雀は僕の態度が多少不満げではあったようだけれど、 それでも僕たちの住まいに招待されたことが嬉しいらしく、 上機嫌そうに鼻歌を歌ったりなんかしていた。 金糸雀の顔が曇ったのは、あの馴染みのある家がみえたときだった。 それまで金糸雀を覆っていた陽気さは陰を潜め、 代わりに表情に表れたのは、戸惑いとか困惑なんていうような言葉で表現される類のもので、 心なしか肩をびくつかせながらも僕の袖をわずかな力を込めて引っ張る金糸雀を、 僕はたまらなくいとおしいと思った。 「さぁ、もうすぐ着くよ。ここからあと1キロばかり先に僕たちの小さな家があるんだ」 とニッコリ笑って何事もなかったかのようにあの家の前を通りすぎることを、 金糸雀は僕があの家の門扉前で足を止めゆっくりと方向転換をするその瞬間まで淡く期待していたに違いない。 けれど僕はニコリともしないで当たり前のようにあの家の門扉を開き、 逡巡振り返って金糸雀を一瞥するだけして、玄関前までのわずかな道のりを一歩々々踏みしめるようにして渡った。 玄関口まで着いて後ろを見ると、金糸雀はまだ躊躇っているようで、 門扉に手をかけて顔だけを突き出し、右左と庭の中を見渡していた。 「早く来なよ」 金糸雀はびくっとして不安そうな目で僕を見た後、 「よく手入れされてるのね」 と言った。 手入れされてるとは恐らく庭のことで、たしかにこの家の庭は僕たちによってこれ以上ないほどによく手入れされていた。
- 306 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/09(土) 12:10:34 ID:F79i4Fxz]
- 金糸雀はまだ躊躇していたので、
「来ないの?」 と言って家の中に入る素振りを見せると、金糸雀は「今行くかしら」と慌てて言うと、 まるで川を飛び越えるような調子で一歩を踏み出した。 三 しばらくして、下半身の妙な涼しさによる違和感のために僕は目を覚ました。 それは普段身につけているはずの衣服がないことに起因した違和感だった。 定まらない思考のままに僕は状況を把握しようと薄ぼんやりした視界を広げぱっちりと目を明けた。 そしていつもそうするように体を起こそうとしたけれども、 何か重りをくくられているみたいに体はびくともしなかった。 ひょっこりと僕の目に写ったのは、微睡んだようにとぼけた顔をした裸のジュンくんと、 上気した様子でふらふらと足取りもおぼつかない翠星石だった。 ジュンくんは僕のお腹のあたりにのしかかっていて、 また翠星石が能力を用い僕の両手両足を不自然に成長の促進された蔦を使い地面に縛り付けていた。 非現実的な光景に僕は夢の続きを見ているのかと思ったけれども、 僕の意識がハッキリと覚醒したのは、彼の性器が僕の下半身に当っていることに気づいたときだった。 といっても、そのときの僕には何が起きているのかよく飲み込めてはいなかった。 なにしろおちんちんのことを知識として知ってはいたものの、 それを見たことはもちろんなかったし、少女人形たる僕にとってそれは一種のファンタジーだった。 けれども、僕に当てられている熱く激った剛直なものがなんであるかを知らなくても、 何をしようとしているかはわかった。 そして、それが絶対に許されないことであることも。 僕は力の限りを尽くして抵抗しようとしたけれど、既にもう完全に抑えこまれていた。 彼一人を払い退けることだけなら、仮にもローゼンメイデンの一人である僕には造作無いことだったかもしれない。 が、僕の身体をおさえつけているのは彼一人ではなかった。 翠星石も協力している状態では、どうにもしようがなかった。 それで僕は僕の奥深くへと闖入しようとする彼に抗う術もなく、 下腹部の中に少しずつ異物が入り込む感覚に震えていた。 今でもあんなものが僕の中に入れることができたことはにわかに信じがたい。 僕の中は無理矢理嘘みたく拡張され、やがて引き裂かれる痛みと一緒に世界がまっぷたつに割れた。 僕は暴れた。 暴れれば暴れるほど、僕の中で昂ぶる彼が内側から全身に響き、 僕は彼と繋がっていることを忘れられない痛みと一緒に刻み込まれていった。 僕の意志とは逆に、僕の性器は彼の膣によく絡みつき絶え間ない快楽を与えているらしく、 動くたびに彼はその顔をだらしなく変幻させ欲望のままに僕を貫く速度をあげていった。 僕は彼の束縛から逃げたい一心で、逆効果であることを知りながらも僕はさらに激しく動こうとした。 でも、すでに唇が彼の唇に吸着されているため顔は固定されて(思えばこれが僕の初めての唇同士のキスだった)、 足は彼の足で絡め取られて、お尻と太ももをしっかり両手で抑えられていた。 おまけに僕の両手は翠星石によって抑えられていたので、 僕のしたことは間抜けにも全エネルギーを込めて彼のおちんちんを気持ちよくさせただけだった。 はじめて男を受け入れた性器でこれだけのことをされたのだから、 彼もさぞ満足したことだろう。 実際あのときの彼は僕の記憶の中でももっとも顔を弛緩させていて、 直後吐き出された精液はとどまることを知らないようだった。 もちろんそのときの僕には、体内で洪水のように僕の中へ押し寄せる濁流が何かなんてわからなかった。 ただ僕の身体がすっかり彼に征服され、かけがえのないなにかが永遠に失われてしまったことは理解できた。
- 307 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/09(土) 12:11:17 ID:F79i4Fxz]
- 彼は満足そうに僕の中にすべてを吐き出すと、
それを見ていた翠星石が媚びるに彼に擦り寄った。 そして彼の身体を愛撫した。 すると、再び僕の中で彼のものが蠢きはじめた。 彼女は僕に催促するような目を向け、僕はこの狂宴がはじまったばかりであることを察した。 それから何度となく僕は凌辱された。 口内を気持ちの悪い軟体で蹂躙され、体液を飲まされながら、 彼のおちんちんで貫かれ、精液をたっぷりと中出しされまた顔身体全身にかけられた。 最愛の姉と最愛のマスターによって心も身体も汚され果てたあのときのことを思い出すたびに、 僕の股はとめどなく濡れ始める。 四 例の空間に入るやいなや、僕は金糸雀の背中を突き飛ばしてジュン君の足元に転がした。 彼女は何が起きたかを理解する間もなく、 可愛らしい仕草でぶつけた腕をかばうようにして起き上がると、 そのまま彼に押し倒された。 そして金糸雀が犯されるのを、僕はまったく冷静に見届けた。 空間はまばらに斑点のある不気味なほど真緑の植物に覆われ、 そこではすべての音が存在しない。 だから何か叫んでいるらしい金糸雀の口もパクパクと動くだけでなんの音もしなくて、 それは餌を求める鯉のように滑稽だった。 翠星石は僕が金糸雀を彼に差し出しても特に止める様子もなく、 金糸雀が脱がされるのを別段興味もなさそうに眺めていた。 僕は金糸雀の服を剥ぎ取った後、まとめられた彼女の髪をほどいた。 髪はとても長くて天の川のようにどこまでも広がりあたりに花の馥郁とした香りが広がる。 髪の毛をひっぱると彼女の顔も釣られて後ろに下がって、 見上げた顔には涙がいっぱいに浮かんでいた。 ジュン君は淡々と与えられた義務をこなすかのように、 無表情に裸の金糸雀を抱きしめ、わずかに膨らんだ乳房に唇をつけ舌を這わせた。 金糸雀の乳頭は綺麗なピンク色で、その色は僕たちの色とそっくりで、 一方でジュン君の乳首はといえば少し灰がかりくすんでいる。 乳首を摘まれると金糸雀はぴんと背筋を伸ばして、 髪の毛を引っ張る僕に向かって訴えかけるようにますます目を潤ませた。 僕はその目からやがて見事な虹がかけられることを夢想しながら、 彼女の首筋に手を置いて、彼の舌を誘導する。 舌は乳房から首筋だけでなく、そのほっそりとした肩や腕、腰やお腹など華奢な体躯全体に這わせられる。 僕にも覚えのある、ナメクジが体中を這うようなおぞましさに耐えながら、 金糸雀は許しを乞うように首をぶんぶん振りながら涙を飛ばしていた。 といっても、いくらそうして拒絶を振りまいたところで何の意味もないことは明白だった。 彼は金糸雀を愛撫する手を止めないし、僕もまた彼女を押さえ髪を引っ張ることをやめない。 翠星石は相変わらず呆けたまま近くの蔦を人差し指に絡めている。 僕は金糸雀の体を持ち上げて、そのままぱっくりと股を水平に開かせた。 股の間にはまだ誰にも触れられたことのないだろう一本の筋があって、 その奥にはかつて僕たちももっていた神秘がある。 僕たちはそのために尊くまたそのために苦しんだ。 金糸雀はこれからする荒っぽい儀式を経てその苦しみから逃れることができるだろう。
- 308 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/09(土) 12:12:18 ID:F79i4Fxz]
- 彼はしっかりと金糸雀の太ももを掴み、ついですっかり準備の整った大きな欲望を彼女の中に埋め込みはじめた。
金糸雀は半狂乱になって暴れ、僕はそれを見てしみじみと懐かしい気持ちになる。 金糸雀があまり暴れるので彼の足はまた変な風に曲がってしまい、 僕がああ後で直さないといけないなと考えていたら、 つい先まで夢でもみていたような様子だった翠星石がすかさず彼の元に来て、 慈しむように優しく撫でながら彼の足の修復を始めた。 彼は破壊と再生を繰り返しながら着実に自身を金糸雀の中に押し進め、 彼が少しずつ中に入っていくたびに金糸雀は目を全開にして強い力で僕たちから逃れようとした。 彼女は抵抗は心地良くて、これで音さえすれば最高の気分になっただろうと思う。 やがて彼のおちんちんのほとんどが金糸雀の中に埋没し、 その頃にはもう抵抗する元気もなくなってしまったのか、 金糸雀はぐったりとその身を僕たちにあずけていた。 僕はまるで自分が金糸雀を犯しているような気分に浸りながら、 ゆっくりとピストン運動を始める彼に合わせて金糸雀の体をマリオネットのように動かした。 すると痛みで顔をしかめ、止まっていた蛇口が再び回りはじめたのかとめどなくまた涙がこぼれるようになった。 口を大きく開いて、涎をこぼしながら、なにごとか叫んでいるらしいことがうかがえたけれど、 それでも僕の耳には何も届かなくて、こんなに静かな金糸雀を見るのは初めてだった。 ジュン君は快楽に導かれるまま、何も考えていない風にただただ腰を金糸雀に打ち付け、 そのたびに金糸雀の股や口からなにかしらの汁が零れ、目は白くなっていく。 翠星石はジュン君のお尻の穴を舐めていた。 僕はあの寂しそうなジュン君の唇にキスしてあげたいと思ったけれども、 僕の背はとても小さいから彼の元まで届かない。 それに今彼とセックスをしているのは金糸雀なのだから、 彼にキスするのは彼女の役目であることは明らかだ。 それで僕は金糸雀の身体を起こして彼とキスできるようにはからった。 なのに、金糸雀はいつまでたっても彼とキスしないで、 ただバカみたく涎を撒き散らしてばかりいる。 けれども、身体を起こしたことでそれが金糸雀の膣内にあるジュン君のおちんちんに新たな刺激を与えたらしく、 彼はほうけた顔をして腰を痙攣させたようにぴくぴくさせながら金糸雀の股に密着させ、 彼女の中で射精したようだった。 自分の中で男の欲望が溢れかえっていることに気づいたのか気づいてないのか、 それとも小さな膣を無理やり凌辱された痛みに耐えかねたのか、 金糸雀はすっかり白目をむいてもう微動だにしない。 翠星石は金糸雀の股から溢れる白濁液を舐めとろうと、 ふたりの接合部で横から懸命に舌を這わせていた。 髪を引っ張ると、なんら抵抗なく金糸雀の顔が僕のほうを向いた。 白目をむく金糸雀に向けて、とんとんと僕は自分の首を叩いてみせた。 彼の首を締めれば最高に気持ちがいいよと伝えたかったのだけれど、 金糸雀にはもう僕のことなんて見えてもいないようだった。 続く。
- 309 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/10(日) 00:05:27 ID:EWhrHGju]
- 続きキテター!
この双子はヤンデレの素質があるな
- 310 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/10(日) 22:01:15 ID:2+soVObD]
- 乙です
さてさてどうなるんだろう…… しかしカナカワイソス
- 311 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/12(火) 14:55:31 ID:bbNaPMrr]
- おお新作来てた
いつもながら乙です JUMは蒼い子に殺られちゃったのかな しかし人がいないな また規制でも始まったのかね
- 312 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/14(木) 23:03:29 ID:+ZBU/Imb]
- 最近YJ版集め始めたがきらきー病ん可愛いな
- 313 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/15(金) 11:29:18 ID:dGX+/N+R]
- きらきーと銀様の姉妹丼こそ至高
搾り取られたい
- 314 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/15(金) 22:16:57 ID:VXwoA69E]
- MCメイデンは蒼の子だけ処女のままだったんだな
- 315 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/16(土) 23:24:01 ID:a7xvhHSk]
- >>314
みたいだね前は無いって催眠かかってたし そろそろ本編でめぐがジュンに合う可能性出て来たなぁ
- 316 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/10/23(土) 23:56:16 ID:3BibqgV8]
- 保守
- 317 名前:名無しさん@ピンキー [2010/10/27(水) 07:26:30 ID:87s3z0Kj]
- ぬるぽ
- 318 名前:名無しさん@ピンキー mailto:age [2010/10/27(水) 09:16:17 ID:n5GoZM3+]
- ガッ!
- 319 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/11/02(火) 20:06:27 ID:9IIwN7lj]
- 【出版/株式】幻冬舎、MBOで上場廃止へ--買付価格は1株22万円 [10/29]
toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1288347957/
- 320 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/11/05(金) 23:34:23 ID:2uD8xW8R]
- 保守
- 321 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/11/06(土) 07:36:14 ID:RQvvmmFw]
- 元気になっためぐがジュンの家にやって来て翠星石や巴が嫉妬する話はまだですか?
- 322 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/11/06(土) 12:40:10 ID:uArcyLgM]
- 原作でもジュン×めぐの可能性があると思ってる
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