- 1 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/07/31(木) 19:38:28 ID:mXqXuOJL]
- 合言葉は
( ゚д゚ )<倫理的におk _(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ \/ /  ̄ ̄ ̄ [ ´・ω・`]<創作能力がしょぼいんだけど投下していいの? ( ゚д゚)<倫理的におk 尋ねる暇があったら投下マジオヌヌメ [ ´・ω・`]<凄く長くなったんだけどどうすればいい? あとパシリ関係ないのは? ( ゚д゚)<空気嫁ば倫理的におk 分割するなりうpろだに上げるなりするんだ [*´・ω・`]<エロネタなんだけど… ( ゚д゚)<ライトエロなら倫理的におk あまりにエロエロならエロパロスレもあるよ ファンタシースターユニバースのエロパロ 2周目 yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1173107109/ [ ´;ω;`]<叩かれちゃった… ( ゚д゚)<叩きも批評の一つ。それを受け止めるかどうかはおまいの自由だ m9(゚д゚)<でもお門違いの叩き・批評はスルーマジオヌヌメ するほうもそこを考えよう [ ´・ω・`]<投稿する際に気をつけることは? ( ゚д゚)<複数レスに渡る量を書きながら投稿するのはオヌヌメできない。まずはメモ帳などで書こう。 m9(゚д゚)<あとは誤字脱字のチェックはできればしておいたほうがいいぞ [ ´・ω・`]<過去の住人の作品を読みたいんだけど ( ゚д゚)<まとめサイトあるよ ttp://www.geocities.co.jp/nejitu3pachiri/ 保管庫Wiki ttp://www21.atwiki.jp/nejitu3pachiri/ ( ゚д゚)<前スレ 【PSU】新ジャンル「パシリ」十六体目 live27.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1203089412/ ( ゚д゚)<次スレは容量が470kを超えるか、>>800を超えた辺りから警戒しつつ立てよう
- 253 名前:アンケート mailto:sage [2008/11/10(月) 23:26:56 ID:lh+xp0sH]
- 『ここで、パシリ好きの、パシリ好きによる、パシリ好きのためのアンケートでーす。
リモコンのデータリンクボタンを押す事で回答することが出来ます。 さぁ、テレビの前の皆さんも一緒に、ご回答くださいねー』 MCのGH−441が笑顔で元気よくしゃべる。 ゲストとして珍しく素顔をさらしているカーツ大尉が出ており心なしか顔が引きつっている様に 見える。しかし、何でこんな番組に出ているかは謎である。 GRM社とガーディアンズの開発部が共同スポンサーをやっている、ガーディアンズ宿舎だけに しか放送されていない番組だ。 結構、コアなファンが多いらしく、放送された翌日には番組の感想を、よく耳にする。 番組の内容は、旬の合成に関する事や、ミッション情報、パシリと行くデートコースまで 多岐にわたり、いろいろな事を配信する情報番組だ。 中でも「パシリのお悩み相談室」というコーナーが人気で、恋愛に関連する相談が来ると かなりの高視聴率をたたき出している。 データリンクの説明をするVTRが終わり、笑顔満点のGH−441が画面いっぱいに 映し出される。 『さーて、皆さん? 準備はよろしいでしょうか? それでは、お答えください』 ――Q1,あなたが連れいているパシリの形態は何ですか?(全てお答えください) ――Q2,あなたが一番好きなパシリ形態は何ですか? ――Q3,あなたが一番最初に第四形態に成長させたパシリの形態は何ですか? ――Q4,その時、一番つらかった事は何ですか? ――Q5,他人が連れているパシリを見て思った事はありますか? ――Q6,パシリとよく行くミッションはありますか? ある場合、どのミッションですか? ――Q7,パシリとミッションへ行く時は一人ですか? それともほかの仲間と一緒ですか? ――Q8,パシリと一緒に過ごしていて、一番思い出に残っているエピソードは? ――Q9,これから先(アップデートで)、望む事はありますか? ――Q10,最後にあなたはパシリの事が好きですか?
- 254 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/11(火) 18:43:49 ID:3RZ5Qnhn]
- >>252
パシリ「俺の名を言ってみろぉ!」 主人「うるさいよ」 パシリ「パシリよりすぐれた主人なぞ存在しねぇ!!」 主人(また拾ったディスク食ったんだなコイツ・・・)
- 255 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/11(火) 22:51:06 ID:JzCu4kkw]
- >>253
ふーん・・・アンケートかぁ。 それにしてもカーツって絶対素顔の方がモテるよな。勿体無いね。 えーと回答、回答っと。ポチポチ。 Q1・440 Q2・440っと Q3・これも440だな Q4・万能型にしたからパラが中途半端なんだよな Q5・隣の芝生は青く見えるっと Q6・いつでもどこでも。あえて言えば桜華かな Q7・いつも一緒かな Q8・期待しないで合成したら確立低いのに成功させやがった。 Q9・もう少し・・・かしこ・・ゲフゲフ あと一つか・・・はっ!強烈なプレッシャー!? 440(じー) ナ・・・ナニヲキタイスルメデミテイル。 ハズカシクテ、カケナイジャネーカ。
- 256 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/12(水) 00:23:58 ID:gZe8HqPm]
- >>252
俺…黒王ってニャンポコ見たことがあるんだ… GH-452「>>253というアンケートがきております主」 獣男「アンケートすら保守のネタにしたい己が情けないがまあ解答するか… Q1・GH-450 Q2・GH-45*シリーズ Q3・GH-450 Q4・ジュースだの杖だのなんだかんだ手間がかかった Q5・現在はオフライン特殊任務につき連れ放題 Q6・ニャンポコってすげえ Q7・現在はオフライン以下略 Q8・ある日ネ実に「新ジャンル・パシリ」ってスレを発見した事 Q9・服のカラーは選ばせてもらいたいもんだ Q10・パシリスレ最初からの住人ですが何か? ってなとこか」 GH-452「気に入った!家に来て私をファックしていいぞ!」 獣男「ハートマンDiskを食うな」
- 257 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/12(水) 18:16:01 ID:hIqX7+zb]
- Q1.主に410系
Q2.443!443! Q3.430 Q4.トラップを抱えてお店とルームを往復したこと Q5.「俺はもう少し小さい帽子が好きだな」 Q6.まぐと桜華、時々イル・カーボ基地 Q7.孤独は悪ではない。選択肢の一つだ。 Q8.勝手に飛び出して、汚ラッピーの光弾を全部受け止めてピヨピヨしてたこと Q9.とりあえず470と480の派生タイプが無いのがおかしい Q10.べ、別に何とも思っていない。普通だ普通。
- 258 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/12(水) 18:24:11 ID:hIqX7+zb]
- GH-413「…私も443にする気ですね?」
沼男「いやその」 GH-413「メガネ好きですもんね」 沼男「帽子の100倍好きだな」 GH-413「メイドは帽子の何倍好きですか?」 沼男「400倍かな」 GH-413「じゃあメガネかけたメイドタイプのGH-415用デバイスが登場したら?」 沼男「びっくりする」 GH-413「私もびっくりです」
- 259 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/12(水) 21:28:21 ID:zs47kh98]
- アンケートねぇ……
Q1.GH410,GH430,GH441,GH450 Q2.GH450。一目惚れ。 Q3.もちろんGH450。 Q4.イルミナス前だったから、杖とテクディスク購入で破産した。 Q5.うちの娘のほうが可愛いぜ。 Q6.いつも一緒。特定のミッションは無く、行こうと思った所へ。パシリ連れてけないイベントはキライ。 Q7.パシリと一緒。たまにカギかけ忘れて、乱入される。 Q8.GH450になった瞬間。やっと一緒にミッションいける! って思った。 Q9.装備とか服装とかのカスタマイズが出来ると嬉しい。 Q10.好きかって? 何、馬鹿な事いってるんだよ。聞くまでも無いだろ?
- 260 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/12(水) 23:32:00 ID:QJWIQjDQ]
- 俺もアンケートに参加だ!
Q1.完成順にGH450、GH440、GH422、GH434 Q2.GH450 Q3.もちろん、GH450 Q4.当時はイルミナス前だったので、 マイショップでの☆2杖を200〜400メセタで探しまくった事がキツかったな〜 Q5.「うちの子が一番だろ・・・jk」 Q6.特に無し。気のむくままに〜♪ Q7.ソロの時は当然ながら、知り合いでパーティ組む時で、 俺がリーダーの時は必ずパシリ参加。 流石にパシリ参加不能イベントや野良の時はお留守番。 Q8.GH450完成時、例のGH450レスタ使用不能騒動の真っ只中だったから、 逆に俺がFoになってレスタしてたぜ! Q9.パシリの装備カスタマイズ。 後、某新型キャス子の如く、呼び方を変更してくれ〜 Q10.あえて答えるとしたら、はい or Yes、もしくはもちろんですとも!だな ってか、パシリ好きじゃ無ければこのスレにはいないぜ〜
- 261 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/13(木) 03:44:37 ID:Z9wuXKjI]
- ――Q1,442、452
――Q2,442 ――Q3,450 ――Q4,あの金の無い時代に検索一生懸命して安い杖を探し回った事かな… ――Q5,浮気はしない! ――Q6,多分一番長く一緒に行ったのは連絡通路S2と真影S2かな ――Q7,だいたいイーサンとかレオとかがその辺りで転がってた気がします ――Q8,成功率の変更されて無い時代に仕込んだガオ杖を成功させやがった事かな ――Q9,もっと色々カスタマイズさせれ ――Q10,え?嫌いな人ってこの世にいるの? こんな感じ?
- 262 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/13(木) 14:17:46 ID:3DYGeVCu]
- >>253
ビス男「アンケートか、こういうのすっかり忘れてたな、どれどれ」 Q1.GH-420 Q2.GH-420 Q3.GH-420 Q4.初期の頃だったんでステータスの調整に気を配る必要があったのが苦労したポイントか 後は料理作って食わせたり知り合いから料理基板を買いあさったりもしたな Q5.知り合いがソロしてるときに見たGH-450だったか、流石名高いお嬢様タイプだとは思ったな Q6.モトゥブでよくPAの修行に付き合ってもらった Q7.主に二人きりだった、たまに知り合いも居たが Q8.成長して初めて遺跡に行った事か、バジラと戯れてる姿は可愛かった Q9.これからも変わらずに居てくれること Q10.野暮な事を聞くな 420「ねーねーマスターなにしてんの?」 ビス男「ん、いや別に、そろそろ昼食いに行くか」 420「やった、じゃあバイキングいこっ。たべほ〜だい〜」
- 263 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/14(金) 23:10:17 ID:o99iG/72]
- 獣男「そういえば思うのだが」
GH-452「なんでしょうか主」 獣男「お前達『パシリ』って割にはパシリするわけじゃないよな」 GH-452「その代わり夜は凄いですよ?」 獣男「代わりになってないだろう」 GH-452「主の夜のパートナーなどヒューマンにさせたら死にますよ?」 獣男「いや夜は置いとくとして思うんだが」 GH-452「はい」 獣男「むしろ俺達がパシリしてる気がする」 GH-452「では主は『パシリを冒険に出して帰りを待つRPG』をしたいですか?」 獣男「なるほど」
- 264 名前:おかしな二人 9 mailto:sage [2008/11/15(土) 03:59:57 ID:hKq8QM4U]
- 酒場に入ると狭い店内の所々に点いている暖色系の照明と盛り場独特の騒がしさが迎えてくれた。
店先のぼろさとは裏腹に案外繁盛しているらしい。 適当に空いているカウンターの席に座ると、愛想の良さそうな店の主人らしき人物が声をかけてきた。 「おう、姉ちゃん。ここらじゃ見ない顔だね。観光かい?」 「ああ、まぁそんな所だね」 「こんなご時世だってのにそりゃ変わった事で!大体こんな所で何を見るってんだい?」 「ん〜まぁ当ての無い旅だからね。それにその場所その場所で見れる景色ってのはそれだけで見る価値があるもんさ」 「ほ〜若いのに言うじゃねえか。で、ここだと何が一押しかね」 「まだ今日来たばっかりだからね。何が良いってのはわからないけど…この店は最高だよ」 「うははははは!口が上手いな、あんた!こんな店でも褒めらりゃ俺も悪い気はしないな! よし、一杯目は俺が奢ってやる!何がいいんだ?」 「そうだねぇ…」 店の主人とそんなやり取りを交わす。奢ってくれると言うものを断るのも悪いと思うのだが、 隣からのじとーっとした視線を感じながら飲んでもあまり美味くはなさそうだ。 考えていた事が伝わったのか仏頂面でナナは「少しだけですよ…」と飲んでもいいと言ってくれた。 うむ。空気が読めるってのは良い事だぞ。 「んじゃとりあえずビールで、あと隣に座ってる奴に適当に甘いものを出してやってくれ」 「マスター!ああ、もういくらでも飲んで食べてくださいね!おじさん!一番いい奴を…」 「あーあー、まだいい。いきなりそんな持って来られても美味くないっての…」 手のひらを返して飲ませようとするナナを制止しながらそう言う。 全く。甘いものが貰えると言うだけで笑顔になれるコイツはいろんな意味で幸せ物だと思うよ、ほんと。 空腹だったのでとりあえず色々と注文してみる。 トカゲの丸焼きやらカズウラのつけものだのを注文したら、 隣でナナが「ひぃぃぃ」だの「うはぁぁぁ」とか言っていて若干食べ辛かったが見た目に反して味は良かった。 現地に行ったら現地の物を食べる。それが旅の醍醐味である。うむ。 さてと腹も膨れた事だし調査開始といきますか。
- 265 名前:おかしな二人 10 mailto:sage [2008/11/15(土) 04:00:27 ID:hKq8QM4U]
- 「だからお前はいつまで経っても半人前なんだよ!」
「わかってますけどねぇ!そう簡単に癖ってのは直らないもんなんすよ!」 誰から聞き込みを開始しようか考えていたら、背後から一際大きな声で喋る男たちの声が耳についた。 別に誰から始めても構わなかったのでその男達から始めようと様子を伺う。 細めの男に太った男、そしてガッシリした体型の中年位の男の三人。 見た感じからするとここらのローグスの一員と行った所か。 特に武装している風でも無いのでいきなり戦闘に入ったりする事は無さそうだ。 私は男達の側まで行って、中年位の男の隣の空いている席を指差しながら「ここ、いいかい?」と割って入る。 「ん?ああ、構わんぜ。お嬢ちゃんみたいな若い子ならいつでも大歓迎だぜ!」 「親分!そりゃ失礼だぜ!さすがにお嬢ちゃん扱いするような年齢じゃないだろ!」 その言葉にはちょっとだけグサリと来る。確かに見た目は二十歳以上なんだが私はまだ十七歳だっ! 「俺からすりゃこれくらいの年の子はみんなお嬢ちゃんなんだよ!ああ、すまないな。そこ座ってくれ」 そう言われて私は空いていた席に腰を降ろす。 「こんなむさ苦しい男たちの間に入ってこようなんてどんな用だい?」 「一人で飲むより大勢で飲んだ方が楽しいんじゃないかってだけだよ」 「なるほどちげえねえ!俺はヤクレバスって言うんだ。この辺りのローグスの部隊長みたいな事をやってる。 んで目の前いる二人が俺の部下で、太い方がダイ、細い方がモンドだ。 太い方がダイって覚えておいてくれりゃ忘れる事はねえ。名は体を現す!ってな」 「オヤビン!そりゃ酷いよぉ!」 「俺の名前の覚え方はないんすか!?」 そんな騒々しさの中で私は自分の紹介を始める。 が、「私はユウって言う…」とそこまで言って少し言葉に詰まってしまう。 うーん、自分で旅人って言うのもなんだしなぁ…。 「ん?どうした?言いづらいなら言わなくてもいいぜ?」 「いや特に当ての無い旅をしているからね。あんたみたいな立派な肩書きが無いから考えてしまっただけさ」 「俺の肩書きだって大したもんじゃねえよ。 それにいいじゃねえか!俺もあんた位の年の頃は色々と無茶をやったもんだぜ!あの頃は…」 「親分!その話はもう20回以上聞いてますからここでは勘弁してくださいよ!」 「うるせいや!いい話は何度聞いてもいい物なんだぞ!」 自己紹介が終わり、そんなやり取りが始まった所で服を引っ張られる感覚があった。 「マスター、私座るところがありませんですよ」 目に見える範囲だったから大丈夫だろうと思っていたのだが付いて来てしまったらしい。 しかし困った。確かに席が空いていない。 「お?なんだい?そのラブリーな子は?まさかあんたの子供か?」 「まさか。この子は…」 「んじゃ俺の膝の上に来い。一回やってみたかったんだよ、膝の上に女の子乗せるのってよ!」 説明しようとした矢先、モンドと言われた男がそんな事を言い出した。 いや…ちょっとまて!ナナは見た目こそ子供みたいに見えるが、 全身機械のパートナーマシナリーなので見た目以上には重たいぞ!? 「え?いいのですか?それでは〜」 言われた事に喜びながらモンドの前に行き、よいしょっと膝の上によじ登りちょこんと座る。 私が止めようとした時には時既に遅し、という奴である。 「ふごぉあっ!おも…」 「おう!女の子に恥かかせたらおめえ…」 思わず「重い」と言う言葉が出そうになったモンドにヤクレバスが言葉を重ねる。 「サー!イエッサー!」 「いえっさー!」 苦悶に歪むモンドの顔と正反対の満面のナナの顔がやけに印象的だった。
- 266 名前:おかしな二人 11 mailto:sage [2008/11/15(土) 04:00:49 ID:hKq8QM4U]
- 「わかってただろ?」
カマをかける程の事では無いがなんとなくそう振ってみる。案の定話を振られたヤクレバスは「勿論」と言って笑う。 そして「長い事この世界に居るからな。時には敵になるガーディアンズに支給される兵器の見た目位は覚えているさ」と言葉を続けた。 「あんた、さっきは旅人だとか言ってたが本当はガーディアンズじゃないか?」 先程の言葉の続きのまま口元は笑ったままだったが目は笑っていなかった。 長い事この世界に居る。それは戦いの世界に長い事居て、今まで生き残ってきた事の証。 戦いの中で生き残る術で最も必要なのは戦闘能力では無く、 いかに敵と出会わないか、いかに戦わないかが最も長生きする秘訣なのだ。 彼はその術を身に付けている。恐らく彼にとっては直感とも居えるもの。 いきなり話しかけて来た女が連れていたのがパートナーマシナリー、それだけで疑う理由としては十分なのだろう。 ここで判断を間違えるのは危険だ。敵は何時、何処に居るかはわからない。 まだ出会って間もないこの男を信用するのは早すぎる。 この男がテロ事件の犯人でいきなりビンゴという可能性も無きにしも有らずなのだから。 この場は誤魔化す。それが最善手だ。 「私は本当にただの旅人さ。あいつは野良パートナーマシナリーでね。 昔なんとなく気になって声をかけたら懐かれてしまった、って感じだね」 「あまり詳しくは話せない…いや…話したくないって感じだな」 少し痛いところを突かれる。そうあまりこの話はしたくない。そもそも人に話すような事じゃない。 嘘をつく時のコツは事実を少し混ぜる事。 全てが嘘だとどこかに歪みが生じるが、一部が嘘であるならば真実はそれを補って補完してくれる。 それでも自分の触れて欲しくない事を人に出してしまった事は少し心苦しかった。 「ま、さっきも言ったが人には話したくない事もあるからな。俺もこれ以上追及はしねぇ。 何より、あんたを心配してる奴が居るみたいだしな」 ヤクレバスの視線の方に目を向けると、さっきまでモンドの膝の上ではしゃいでいたナナが心配そうな顔でこちらを見ていた。 そしてこれでこの話は終わりとばかりに本当にそれ以上は追求してこなかった。 彼からしてもまだ確信に到る程の自信は無いのか、それとも本当にナナの視線が痛かっただけか。 だが事態はそれほど深刻では無く、本当に私が一人で杞憂していただけだった。 「しかしまぁちょっと深刻なムードになっちまったがよ、別にあんたがガーディアンズであろうと何であろうと関係無いんだわ。 今はSEEDだイルミナスだので騒がしいしな。どんぱちやる相手はガーディアンズじゃねえ。 そもそも俺達は何もやってねえ至って普通のローグスだ。ガーディアンズが俺達をどうこうしようっていう理由が無いんだよな」 言われて見れば確かにその通りで少し居心地が悪かった。警戒しすぎも返って相手に警戒させる事になる。 私は自分が思っている以上に気負っている事を反省した。 「でもよ。それとは関係無しに自分の中になんでも溜め込んじまうってはよした方がいいな」 その言葉の意味を察しかねて彼に視線を向ける。 「いつか爆発して、とんでもない事になっちまうからな」 私は何も言葉を返す事が出来ずにそのままでいたら「結構よ、そういう奴を結構見てきたからな…」 最後はどこか自嘲めいた雰囲気でそう言い、煙草に火を点けた。
- 267 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/15(土) 04:08:36 ID:hKq8QM4U]
- 間が空いてしまいましたが保守がてら続きっす
つーかこんなペースで下手な文章延々書いてていいんだろうか…
- 268 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/16(日) 00:15:57 ID:C5lQ8Rzz]
- GH-452「>>267だそうですが主」
獣男「まあ俺の方が悪い」 GH-452「つまり倫理的におkですね」 獣男「まあ追加ディスクが来て人が増えたら保守もいらなくなるだろう」 GH-452「その時はどうされますか主」 獣男「ラグオルに帰る」 GH-452「グラールに帰りましょうねマイクロビキニで温泉に行ってあげますから」
- 269 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/16(日) 20:03:11 ID:zihxdW2O]
- >>268
思うんだが某乳揺れゲームのよーにパシリに水着を送るとかいいと思うんだ。 マイクロビキニも良いがやはりスク水も捨てがたい。シースルーもなかなか。 ・・・ハッ!殺気!!
- 270 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/16(日) 23:32:10 ID:C5lQ8Rzz]
- 獣男「>>269って事だがどうだ?」
GH-452「乳が揺れるヤツはアクセサリーとかもカスタマイズ出来ますね」 獣男「なるほど」 GH-452「いっそギリギリまでのヒモ水着などいかがですか主」 獣男「どちらにしろPMにはカスタマイズ性は必要だということか」 GH-452「ついでにビーチバレーなどのミニゲームをつけまして」 獣男「それは無理だな」 GH-452「何故です?」 獣男「揺れるものが無いヤツがいるから」 GH-452「…わ、私は脱いだら凄い方ですよ!」 獣男「各パシリに水着コンテストでも開いてもらうか」 GH-452「ご自分では書かない?」 獣男「派生型見たこと無いから書けないのが本音だな」 GH-452「PSP買って下さい主ぃ…」
- 271 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/17(月) 05:50:40 ID:c22hqn4b]
- GH-431「主ぃ…」
沼男「他人様の真似をするな。あと似合ってなくて気持ち悪い。」 GH-431「いくぅ…」 沼男「まてまてまて誰だ」 GH-431「たねぇ…」 沼男「おい待てそこまでだストップ」 GH-431「他人様の真似はダメですか?」 沼男「ダメだ。次やったらお前をGH-フガに変える」 沼男「い、いやですぅ〜!許してください主ぃ〜!」 沼男「んっ?真似したな?たった今ッ!獣男さんとこの452さんの口調を真似たなッ?!」 沼男「許してください〜何でもしますからぁ〜!」 沼男「本当か?」 沼男「本当です〜!」 沼男「何でもか?恥ずかしいことでもか?」 沼男「…は、恥ずかしいことでもです!我慢します〜!」 沼男「そうか…。じゃあ早速、そこの椅子に座ってもらおうか。」 沼男「はい…」 GH-431「おいマスターいい加減にしろです」 沼男「まて危ない銃を向けるなやめろ、おい躊躇い無く引き金に指をかけるな」
- 272 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/18(火) 00:31:39 ID:64RJXYev]
- GH-452「何処にいかれます主?」
獣男「いや>>271なので助けに」 GH-452「沼男様もGH-431様も本気では無いと思われます主」 獣男「そ…そうか?でも間違いがあったら大変だぞ」 GH-452「万が一にもPMにそんな過ちはありません」 獣男「わからんぞ?」 GH-452「わかりますよ」 獣男「俺なんかセカチュウのDVDありますかって聞かれてピカチュウのDVD出した経験があるからな」 GH-452「それはなんというか…」 獣男「俺もなかなか万が一だろう?」 GH-452「…過ちはベッドの上でにしましょうね主」
- 273 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/18(火) 02:08:38 ID:6Q7iNA4/]
- 沼男「…」
GH-431「マスター、起きてください」 沼男「…」 GH-431「マスター」 沼男「…」 GH-431「マスター、起きてください」 沼男「…」 GH-431「マスター」 沼男「…」 GH-431「恥ずかしいことでも我慢しますから、マスター」 沼男「…」 GH-431「マスター、起きてください」 沼男「…」 GH-431「マスター」 GH-431「マスター、起きてください」
- 274 名前:笑うパシリ1 mailto:sage [ ´・ω・`] [2008/11/19(水) 01:50:09 ID:bsE7OHfi]
- 私の名はMGH-293。人呼んで笑ゥぱーとなーましーなりー。
ただのパシリではございません。私の取り扱う品物は「ココロ」。 ガーディアンズの心でございますよ。 このグラールは、老いも若きも男も女も 心の寂しい人ばかり。そんな皆さんの心のスキマをお埋め致します。 いえ、お金は1メセタもいただきません。 ご主人が満足されたら、それがなによりの報酬でございます。 今日もこうして、そんな心の寂しいご主人を探しに来ているのです。 …ほーらね。今日のご主人がいらっしゃいました。 灰吹 星郎(Lv140) フォルテファイター 「あーっ、飛ばれた!」 「落とせ!落とせ!」 4人のガーディアンズが戦っている。 そこは砂漠の最深部、ディマゴラスの巣である。 「グオオオオオオオオオオ!!」 しばらくして、ディマゴラスがのたうち、動かなくなる。 ミッションが成功したようだ。 「ふー。 火力足りねーのかなー 何回飛ばれるんだよ」 ビーストのファイマスターがつぶやく。 「いやほら、お察しな奴がさぁ…」 一人箱を壊してアイテムを回収している灰吹にをアゴで指しながら ニュマ男のFT。 「あんまり言っちゃ駄目よ。それでも20台で揃えてるんだから…」 ビス子がフォローを入れる。と、そこに 「全然駄目だねえ…これほんとにドロップにブーストかかってるの?」 灰吹がやってきた。 ビス男「つーかさー、ブッティまでとはいわないけど、FFならせめてザギザの高属性くらい持って来いよな〜」 沼男「だよなあ。ディマが飛ぶ前に仕留めたいよな〜」 ビス子「ちょっと…」 灰吹「ご、ごめん…」 ビス男「大体お前の武器って高くて20台なんだよな。ハンター系ならもっと高属性持っておいたほうがいいぞ」 沼男「だよなー。ただでさえヒューマンなんだからさー、もっと火力あったほうがいいぜ? でないとどんどん影薄くなるぞ」 ビス男「ちょwwwお前よりはマシだろwww」 沼男「うっせぇよwwww」 彼らの言葉にしゅんとなる灰吹。 ビス子「ちょっと、いい加減にしなさいよ。属性だけが全てじゃないでしょ? 灰吹君も気にしないでね?」 灰吹「う、うん。じゃあ、僕もう帰るよ。おつかれさまー」 ビス子の慰めに生返事で答える灰吹。一人とぼとぼとパーティーを抜けていく。 灰吹「はぁ〜〜あ…高属性武器かぁ… そりゃ欲しいけど、そんなの僕の所持金じゃ買えないっての! あいつらみたいに準廃ハムスターじゃないんだしさ…!」 プシュー マイルームの扉が開く。
- 275 名前:笑うパシリ2 mailto:sage [ ´・ω・`] [2008/11/19(水) 01:51:27 ID:bsE7OHfi]
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,-'" ̄ ̄ ̄``ヽ ,イ二二二二二二ヽ ,.-'"ニニニニニニニニニヽ、 >、ノ ,,..-ぃフ iヾぃ、 ヽ>' l ソ <_,/ △ \__ヽ ヾ } // ,、___,人人___,、 iヘ おかえりなさいませ Ll ├┼┼─┼─┼‐┼┤ .l_,i :ヘ ゝ、!__!.___!___|__!ノ /--、 /> \  ̄ ̄二 ̄ ̄ ̄ ,イ <ヽ、`ヽ、 イ\ ',>----------< / / ゙ヽ ヽ \ ' , / ヘ /./ i: ヽ 灰吹「う、うわぁあああああああ!! だ、誰だよお前!!」 293「パートナーマシーナリーですヨ」 灰吹「い、いやまあそうなんだろうけど…サイズ的に。でもこんなパシリ見たことないぞ!」 293「ところでご主人。あなたは火力不足で悩んでらっしゃいますね?」 灰吹「ど、どうしてそれを! そうなんだよ、せっかく基板手に入れても合成失敗するか 微属性ばっかり…おかげで仲間に馬鹿にされる始末…もうやだこんな仕事!!」 293「いえー、貴方のような模範的ガーディアンズが火力不足に悩むのもソニチの偏った乱数のせい。 この世界の法則が悪すぎるのです!」 灰吹「な、なるほど…」 293「よろしければ私がどうにかしましょう」 灰吹「あ、あんた一体なんなんだよ…」 293「申し遅れました。私、こういうものでございます」 そういうと懐から名刺を取り出すMGH-293。 灰吹「ココロのスキマ、お埋めします MGH-293?? 新型なのか?」 293「まぁそのようなものです。で、ちょうどアンク・ブッティ土の合成が終わってますので取り出してみてください」 灰吹「う、うん…」 パパーン 293「おめでとうございます、これが完成品でございますヨ」 灰吹「おおおおおおおおおおおお!!!ブッティ土50!?しかも10/10!!」 293「おやおやなんと珍しい… やはりレア基板は違いますね」 灰吹「そ、そうなのか… で、でもありがとう!これで馬鹿にされずにすむよ!」 293「ただしご主人、廃武器はそれ1本にしておいてください」 灰吹「え?」 293「いいですね、廃武器はそれ1本限りですよ… 売っても駄目です。 その一本でずっと戦えばご主人は必ず幸せになります」 灰吹「う、うん。わかった」 しばらくして ビス男「え?灰吹も来んの?」 沼男「いやさ…ギルカ真っ黒でさ…」 ビス男「…そ、そうか。まあ俺もだけど」 灰吹「おまたせー」 ビス子「あ、灰吹君来たわよ」 ビス男「んじゃいくか、灰吹、ちょっとはマシな武器持ってきただろうな?」 灰吹「う、うん…なんとか」
- 276 名前:笑うパシリ3 mailto:sage [ ´・ω・`] [2008/11/19(水) 01:52:18 ID:bsE7OHfi]
- 「グオオオオオオオオオオオオ」
ディマゴラスが倒れる。 ビス男「え?ちょ、おま、どんな武器使ってんだよ!!」 沼男「ぶ、ブッティ土50 10/10っておまえ!」 ビス子「す、すっごい、よくここまで作れたわね!」 灰吹「へ、へへへ」 ビス男「すっげえなあ…まあこれからも頼むぜw」 灰吹「まかせてよ!」 そして灰吹の快進撃は始まった。 ディマゴラスを瞬殺するその火力は、非常に重宝がられたのだ。 が 〜モトゥブGBR2nd終了〜 ビス男「…おまえさー、あの武器以外ロクなの持ってないよな」 沼男「土属性だからディマとゾアルくらいじゃね?使えるの。しかも斧だし」 灰吹「ご、ごめん…」 ビス男「あれ売って別の買ったら?」 プシュー マイルームの扉が開く 灰吹「はぁ…確かにあれだけあってもなあ… でも、あの火力を知ったら中属性以下なんてゴミだし… かといってお金はないし…」 293「ぐーーー ゴグーーーー」 灰吹「…寝てるのか… 目ェ開けっ放しで寝るのかよコイツ…」 灰吹「…もしかして…」 ごそごそと293のナノトランサーを漁る灰吹。 灰吹「あ、あったムグンブルガにイッガ基板だ… なんだよ、たっぶりあるじゃないか」 と、灰吹の頭をよぎる言葉。 293「いいですね、廃武器はそれ1本限りですよ…」 その言葉を頭を振って消す灰吹。 灰吹「い、いいさ…6属性もあるんだ…もうちょっとなら…」 足りない素材はPCショップで揃え、合成しまくる灰吹。 パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン 灰吹「す、すっげえ!ムグンブルガ氷50 10/10とかイッガ闇50 10/10。 アルマスラインなんか全属性50%でそろえちゃった!なんだよ、もっと早く作ればよかったよ!」
- 277 名前:笑うパシリ4 mailto:sage [ ´・ω・`] [2008/11/19(水) 01:55:33 ID:bsE7OHfi]
- 293「…… 約束を破りましたね?」
灰吹「う、うわああああああ!!」」 293「ご主人は約束を破りました。報いは受けなければなりません」 灰吹「い、いやほら、6属性あるし、武器の種類もあるしさ…それにあの火力を知ったら40%以下なんて微属性だし… そ、そもそもお前が灰武器くれるからいけないんだ!」 293「おやおや、とんだいいがかりですなー」 灰吹「し、しかし…いまさら微属性なんて…」 293「そうですなー いまさら後戻りはできませんねぇ。ご主人、どうせならもっと徹底的にやってくださいな」 灰吹「ひ、ヒィィィィ」 ┌┐ 口口 _ ││ .< \ ┌┐ │└──┐ ┌──────┐ .\_> | | │┌──┘ └──────┘ ./ > .| | ││ _,,、--――-- 、, __/ / ..└┘ └┘ /´::::::::::::::::::::::::::::::::::::`',|__/ 口 ,r''j´ ̄ `ヽ、 /::::_;;、--――-- 、;;;:::::::l / / ヽ /゙´,,. --―――-- 、,,`゙ヽ! l / |l;:´---;=t;;ァ┬┬t;;ォ、、,_`ヽ| l, ,'::ハ,゙´ ノ,、 l, ヽ,゙l::〉‐、 人 ノ ' ヽ、... 'r'゙ ヽヽ、.... -' Y 〈 / `''┬―‐'´ヽ-、 l''ー;=、;_―゙ニ゙-----__,ニ'' | ヽ / `''ー、,、 `ト-!、__| ̄Τ ̄「 ̄|__,/ j ノ ./ , / ,、 ハ;ト 、,.二,^,二,二´,./ /-ヘ | `''ー---|. 〈 ヽイ \、L.,,__|__,,.」.../ ,イ:::::::::゙i, | ,ハ、,Уヽヽ、.`''ー---‐''゙´ _,,//|:::::::::::: l, 灰吹「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」!! 灰吹「う、ううう… 武器は…」 部屋中に散乱する各種武器。それらは全て50%…いや100%というものまで。 そしてそれが全て10/10どころか20/20まであるのだ。 灰吹「よ、よかった… よーし、これほどあれば初心者ユニで羨ましがられるぞ〜」 そして… PTメンバー1「…う、うわぁ…すごい武器ですね…」 メンバー2「ちょwwwwこれはwwww」 灰吹(へへへへ、うらやましがってるがってるw) メンバー3「リーダーさん、頼むわー」 メンバー1「ですね。」 灰吹 星郎さんが除外されました 灰吹「え?ええええええ?なんで!?なんでだよ!!」 灰吹「どうしてみんな僕をキックするんだぁ!?」 灰吹「どうしてだよー!! 誰かPTにいれてくれええええええええ!!」 ───────────────────────────────── 200X年Y月 不正行為に関する対応につきまして 200X年Y月「PHANTASY STAR UNIVERSE」におきまして、不正行為が確認された アカウント1件に対する利用停止措置を行いました。 【利用停止措置の内訳】 ・Y月Z日(月):1件 ───────────────────────────────── 293「おやおや、垢BANになっちゃって、レベルが微属性になっちゃったようですなぁ。 しかし、廃武器を欲しがるのはいいですが、人生まで廃れないように気をつけましょーねー オーーッホッホッホッホー」
- 278 名前:名無しオンライン mailto:sage [ ´・ω・`] [2008/11/19(水) 01:57:48 ID:bsE7OHfi]
- 以上、保守がてら投下お粗末さまでした。パロディでもいいよね?ね?w
- 279 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/19(水) 07:22:40 ID:j3feWyZj]
- 獣男「わああああああどうすんの>>273のコレ!コレどうすんの?!」
GH-452「落ち着いて下さい主、戦闘不能の場合はテクニックでもアイテムでも回復可能です」 獣男「なんだか死んでも再利用ゾンビアタック時代を彷彿としたけどとにかく人形を合成!」 GH-452「パパーンはいっ、オキクドールです!」 獣男「ようしこれで隣の沼男さんにオキクテロって驚けない状態なんだよ今!」 GH-452「スケープドールは戦闘不能後に持ってもダメですよ主」 獣男「アイテム!アイテムだアイテム!生き返るヤツ!」 GH-452「パパーンはいっエリクサーです!」 獣男「蘇れガラフ!エリクサー!」 GH-452「Xですか主…せめてZで」 獣男「って沼男さんはエクソダスに二人のジルバ踊ったりしねえよ!」 GH-452「ショボーンはいっムーンアトマイザーです!」 獣男「失敗じゃねえかああああああ!!」 GH-452「良いのでは?」 獣男「いいのか?!」 GH-431「 ( ゚д゚ )<倫理的におk _(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ \/ /  ̄ ̄ ̄ 」
- 280 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/20(木) 00:14:33 ID:rSVgAwwj]
- >>278
GJ。今でも何処かで、もぐ・・・もとい293が活躍しているに違いない。
- 281 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/20(木) 00:25:46 ID:FQlbRw1u]
- 獣男「昨日迂闊にもカキコミを押さず寝てしまった訳だが」
GH-452「リロードしないで朝カキコミしましたね主」 獣男「ついにフクゾー型パシリさえ登場したなあ」 GH-452「やはり思いますに主」 獣男「なんだ?」 GH-452「箱様や沼男様を見習って主ももっとキャラを立てないといけないのでは」 獣男「だだの保守屋にキャラ付けなんかいるか?」 GH-452「獣らしく語尾にガゥを付けるなどはいかがですか」 獣男「ないなそれ…」 GH-452「ないですね…」
- 282 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/20(木) 00:57:50 ID:B47dxCAm]
- 沼男「ふう」
GH-431「あれ、生きてたんですかマスター」 沼男「おい諦めるなガゥ。もっとこう悲しみに打ちひしがれるとか記憶をロックするとか」 GH-431「こう見えても効率型ですから」 沼男「「ひどい奴ガゥ。俺ちょっと寂しかったガゥ。」
- 283 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/20(木) 10:51:57 ID:5cnJIgBc]
- 以前書いた奴を久々に
- 284 名前:盆 1/2 mailto:sage [2008/11/20(木) 10:52:50 ID:5cnJIgBc]
- 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
それは以前…8月中旬に差し掛かり、絶対殲滅戦も終わりを迎え始めていた頃です。 主人「NDには盆という習慣があるらしい。 何でも死んだ者が自分の家に帰ってくるという言い伝えだとか」 412 「…ご主人様、それは分かるんですが」 私達の目の前には、ミステリーグレイブがででんと聳え立っていました。 異質な空気を放つそれは、ND風の家ではなくお墓だったのです。 412 「明らかにこれは何か違うと思います! そもそも私達死んでませんから、帰るも何もないです!」 主人「全く、また妙な物をテロられたものだ」 そう、またキャス子さんからプレゼントされてしまったのです。 観賞用、保存用、そして「テロ用」の3種類を揃えるという変な趣味を持っているそうで。 真っ先に犠牲者となるのが、私達2人なのです。 412 「もう…ただでさえ部屋のスタイルがオリエント・ブラックなのに。 お香の香りが混じって、不快感が増す変な雰囲気になっちゃってますよ」 主人「処理に困る…食わせたらまた変な目に遭うのが見え見えだしな」 412 「こんな不吉なの、食べたくないですっ」 私達がそれを眺めていると、背後に気配が!
- 285 名前:盆 2/2 mailto:sage [2008/11/20(木) 10:54:03 ID:5cnJIgBc]
- ??「全く…変わり者ながらに妙な知り合いを持ってるわね」
主人「さも当然のように現れてるんじゃあないッ」 そこには、あのWTさんがぬーんと浮かんでいたのです! 死んだはずなので、脚はフォマールセットの異次元空間が如くしっかり透明でした。 主人「大体ここはお前の家ではなく俺の部屋だろうがッ」 EX主人「しょうがないじゃない、化けて帰るアテがここしかないんだから」 412 「そもそも化けて出てほしいと頼んだ覚えがありませんっ! 困ります、家族も友達もいないからってここに来られても!」 ??「不良の下僕如きがマスターを咎めないでください! ほらぁ、心痛めてグレイブの陰に隠れちゃったじゃないですか!」 412 「貴方も普通に出てこないでくださいっ!」 予想は出来てましたが、やっぱりあの412さんも来ちゃってました。 WTさんと同じように、脚を異次元空間にしながら。 ヘッドドレスが三角頭巾になってる辺り、バカにされてる気がしなくもないです。 412 「大体、貴方にはお師匠や部下の方々がいるじゃないですか!」 EX412「あーら、これだから無知は嫌ですね! マスターにお仕えするのがマシナリーの勤め、基本中の基本でしょ!?」 412 「そっちだって散々不良と罵っておいて帰るアテにしてくるなんて 厚顔無恥もいい所ですねっ、だから誰とも打ち解けられなかったんですよ!」 EX412「パートナーカードが数える程しかない貴方達に言えた事かしらぁ!?」 EX主人「…1枚しかない…かつての教官達のを含めても10枚未満…ウフフフフ…」 412 「あ、心にクリティカルしちゃってる」 EX412「ご、ごめんなさいマスター! ああっ、グレイブの中に入ろうとしないで!」 主人「やかましー!!!!」 明日は塩を買おう、と心に決めた一日でした。
- 286 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/20(木) 14:23:49 ID:B47dxCAm]
- これはなんというオカエリナサイ
- 287 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/21(金) 00:15:55 ID:ADe4LuKq]
- GH-452「なんか凄い事になってませんか主」
獣男「ああ、>>282あたりか」 GH-452「そこも含めパシリスレの有名人が何やらたくさん…」 獣男「スーパーパシリ大戦Zとか発売されそうな勢いだな」 GH-452「だから主、今こそ忘れ難いキャラ付けをしましょう!」 獣男「せっかくクリスマスカラーなんだからお前がキャラ付けしろよ」 GH-452「クリスマスカラーでキャラ付け…ですぅ」 獣男「パクリのパシリ誕生」 GH-452「パクリじゃねーです主ぃ」 獣男「ハサミ持った青いパシリとかも来るわけか」 GH-452「ナノブラスト主と合体してぇ勇者王目指すです主ぃ」 獣男「ロボ成分が足りんだろう」 GH-452「残りは勇気で補うですぅ!」 獣男「だいたいそれじゃ誕生するのはパシリ王だろ」 GH-452「さあフュージョンするです主ぃ」 獣男「何故ベッドに行く」
- 288 名前:名無しオンライン [2008/11/21(金) 00:47:17 ID:yxXnfxAP]
- RoC Works www.rocworks.co.jp/ のこと悪くいうな!!!
悪いのは、出来ないから一斉解雇された日本人GMらであってRoCは、悪くない。 管理職さん各チームのGMさん、開発が蒸発しても、新開発陣が屑でも、 業界からの迫害にめげず会社再建にがんばってください。
- 289 名前:アンケート 1/5 mailto:sage [2008/11/21(金) 05:19:24 ID:rTBMu6Dy]
- 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
今日は非番なので、ご主人様と部屋で2人っきりの時間です…きゃっ♪ 私は早速、手に雑誌を抱えながらぼーっとビジフォンを眺めているご主人様に駆け寄りました。 412 「ご主人様ーっ、これ見てください、これ!」 主人「何だ、騒々しい…何て事はない週刊パシ通じゃないか。 …パシリ好きの、パシリ好きによる、パシリ好きの為のアンケートぉ?」 412 「はいっ! ご主人様もマシナリー持ちであるなら、是非やってみ」 主人「嫌だ、面倒臭い」 412 「0.1秒で否定しないでください!」 興味なさそうにパシ通を避けて、またビジフォンを眺めるご主人様に 私は正面からずずいと顔を寄せました。…って、近い、近い! わーっ/// 必死に赤くなるのを堪えて、パシ通を拾いながら迫りました。 412 「これも私達のコンビネーションを深める為に必要ですよ!」 主人「コンビも何も、明らかに戦闘と何ら関係のない事だろうが」 412 「関係あるのです!私がご主人様の事をよく知れば知るほど ご主人様が何を思っているか理解でき、よりお役に立てるのです!」 主人「ほほー、それならこれ以上あれを増やさずに済むのか?」 ご主人様が指差した方向には…ソードが山の様に積まれていました。 それは低属性で売り物にもならず、気が向いた時に売り出されるのを待つだけ。 …要するに、私の失敗作品の展示場です。 412 「そ、そそ、それは基板の構造上の都合というのがあるのです! ほ、ほら! これはローゼノムで拾ってきたから変な匂いがします!」 主人「匂いが成功率と関係あるか! トイレその後に、でもかけとけ!」
- 290 名前:アンケート 2/5 mailto:sage [2008/11/21(金) 05:20:20 ID:rTBMu6Dy]
- その後、何とかご主人様を根負けさせてアンケートをやってもらいました。
412 「それでは読み上げます!」 主人「何処から持ってきた、そのマイク。小指立てるな」 412 「まず第一問、あなたが連れいているパシリの形態は何ですか?(全てお答えください)! 勿論私412だけ…あれ、もう1つ書いてある!? GH-422…!?*ガーン*」 そ、そんな…ご主人様は私以外にもマシナリーを持っていたなんて!? 412 「ご主人様、酷いですぅ! 私というのがありながら、浮気だなんて…!」 主人「何が浮気か! うちには大飯食らいがいるだろうが!」 412 「え? ………あ、ああ〜!!」 私はぽんと手を叩き、我が家の散在の原因である422さんを思い浮かべました。 412 「え、でも何時の間にご主人様名義になったんですか? いいんですか?」 主人「手続き面倒だから預かっててくれとミーナに押し付けられた」 412 「…お役所って肝心な時にサボりますよね」 私は気を取り直して、次の質問に進む事にしました。 412 「それでは第二問! あなたが一番好きなパシリ形態は何ですか? …強いて言うならマガシはありえない? これって嫌いな物じゃないですか」 主人「生意気でなければ何でもいい。後、小指立てるな」 412 「そっけない答えですねぇ。 (…そこは412と言う所ですよ、もう…)」 第三問は既に分かりきってるので、飛ばして次の質問に行く事にしました。
- 291 名前:アンケート 3/5 mailto:sage [2008/11/21(金) 05:21:14 ID:rTBMu6Dy]
- 412 「第四問! その時、一番つらかった事は何ですか?
…当時の給料がケチくさかった事って、何か切実な金の話になってます」 主人「今もケチくさいが、当時はもっと酷かった。苛立つ小指だな」 412 「思い出されるは、ブルースダンジョン全盛期と炎の絶対防衛戦後期ですね」 その時、私ははっと気付いて辺りを見回しました。 そこはいつもと変わらない私達の部屋、掃除したばかりでピカピカです。 …よかった、炎の絶対防衛戦の話題でWTさんがまた出てきてはいないようです。 412 「第五問! 他人が連れているパシリを見て思った事はありますか? …ちょっとご主人様、ネーミングセンスを見て笑うなんて失礼ですよ」 主人「ハッハッハ、狙いすぎでハズしてる名前は笑うしかなかろうが。 しかしその小指だけは許せんな」 412 「人には千差万別のセンスがあるんですよっ。 可愛いじゃないですか、こう、キラッ☆ と」 流行のチャーミングポーズを取ってみても、あっさりと流されたので 私は少しガッカリしながら、第六問に進む事にしました。 412 「パシリとよく行くミッションはありますか? ある場合、どのミッションですか? 見なくても分かりますね、雷獣の都によく連れて行ってもらってます!」 主人「ソードのない所に興味はない」 412 「それなら、アギト・レプカを出しに行ったりはしないんですか?」 主人「サーセンでいい思いをした事はないな。その小指をサーセンしたい」 412 「たまには、綺麗なところに連れて行ってくださいよぅ。 第七問、保留って…誰も一緒に来ないじゃないですか」 主人「ハゲも含むなら話は別、よって保留」 412 「変な所の揚げ足取りしてないで、次行きましょうー!」
- 292 名前:アンケート 4/5 mailto:sage [2008/11/21(金) 05:22:41 ID:rTBMu6Dy]
- 412 「それでは第八問です! パシリと一緒に過ごしていて、一番思い出に残っているエピソードは?」
私が回答を読み上げる前に、ご主人様はナノトランサーから武器を取り出しました。 それは古惚けたソード…私が始めて完成させた、最大属性50%の闇ハンゾウです。 412 「…そのハンゾウ、今も持ってくれているんですね」 主人「記念の武器だからな、これは一生売らんし譲らん。 恐らく墓まで持っていくだろうな。その前に小指を斬るが」 412 「…そんなに大切にされて、私はとっても幸せです!」 ほろりと少し涙を零しながら、私はいよいよ最後も間近な質問を読み上げていきます。 412 「第九問です! これから先(アップデートで)、望む事はありますか?」 私は文字を読み上げようとしましたが、文字は書かれていませんでした。 おかしいと思ってよく見てみると…文字が書いていないわけではありませんでした。 そこには、目では見えないほどの細かい文字がびっしりと書き込まれていたのです! 412 「ご、ご主人様…ちょっと多すぎませんか? 耳なし芳一じゃあるまいし」 主人「よく知ってるな。それでも書き足らんくらいだ、他の連中もそうだろうよ。 む、迂闊だったな…小指を立てるなと書き忘れてしまった」 412 「小出しで反感買い放題ですからねー、正にキリがなさそうです。 それといい加減、小指から離れませんか?」 こうして、遂に最後の質問に入りました。 このアンケートをご主人様にやってもらったのは、何よりこの最後の質問を聞く為です! 私は意気揚々と、その最後の質問の回答に目をやりました! 412 「それでは最後の質問です! 最後にあなたはパシリの事が好きですか? その答えは…!!??」
- 293 名前:アンケート 5/5 mailto:sage [2008/11/21(金) 05:23:21 ID:rTBMu6Dy]
- - マシナリー相手に好きも嫌いもない -
412は顔をガックリ落とし、溜息を何度もつきながら晩飯の準備をしている。 俺に答えさせたアンケートが期待通りの結果ではなかったようだ。 しかしそんな事はどうでもいい、俺は自分の思った事を回答したまでだ。 ??「そんな風に『書き直した』なんて、素直じゃないわね」 主人「何度も言うが当たり前のように出てくるんじゃあないッ」 死んだはずの女が足を透けさせ、後ろから語ってくる。 どう考えても突っ込みを入れるべき環境なのだが、何度も出られる内に慣れてしまった。 人間の環境適応能力というのは実に恐ろしいな、うむ。 EX主人「何故『書き直した』の? 本当は最初に 嫌いでなければ一緒に住むはずがない、と書いてたのに」 主人「変に調子に乗られても困るからな、お灸の1つだ」 EX主人「あら…女心が分かってないわねぇ。 だからこそ、誰も寄り付かないんでしょうけど」 主人「最後の最後まで友達0のお前に言われたくはない」 女は何時の間にか消えていた。 どうやら俺の最後の言葉で見事に心が折れ、逃げて行ったようだ。 その前にギャーギャー喚く小娘の声が聞こえたような気がしたが、きっと気のせいだ。 やれやれ、俺の部屋はどれだけ変な物を呼び込めば気が済むんだろうか? ただでさえ手間のかかる、相棒がいると言うのにな。 …む、似合わぬ事を思ってしまう。腹が減ってるせいだな、催促しに行くか。 - 終 -
- 294 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/21(金) 19:42:03 ID:Mqkx3KZv]
- 沼男「PMなんて冷蔵庫みたいなものだしな」
431「…」 沼男「好きも嫌いもないわ」 431「尊厳を傷つけるような事を言うと冷やしますよ」 沼男「何℃まで?何℃まで冷やすの?氷点下超える?氷点下超えるの?」 431「ええ、超えますよ」 沼男「そっかー!ボク沼男だから!凍ってもみんな気づかないから!」 431「そうですね」 沼男「ソルアト期待しないから!時間が経ったら氷割れるから!」
- 295 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/22(土) 08:36:04 ID:wbyvmqWa]
- >>294
ぼくらは仲間を見捨てたりするもんか! [ `・ω・´] ⊂彡 _,沼,_ □) Д´) ↑ ソルアト
- 296 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/22(土) 17:32:59 ID:zMx+qzmP]
- 獣男「寝落ちしていた訳だが」
GH-452「沼男さまが解凍された様です主」 獣男「それは何より」 GH-452「凍ったら通行の邪魔な主とどちらが大変でしょう」 獣男「1番大変なのは柴犬だろうな」 GH-452「何の話ですか主?」
- 297 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/23(日) 15:05:18 ID:n55uuLQB]
- 転用の上、時間軸を盛大に無視した話で恐縮ですが、
久しぶりに投稿します。 時期的には、去年の9月中旬。 「イルミナスの野望」発売間近、EP2とEP3の間のこととお考えください。
- 298 名前:EPX断章「もう一つの月見1/5」 mailto:sage [2008/11/23(日) 15:07:02 ID:n55uuLQB]
- 男は馬乗りになり、組み伏せた彼女の喉元に小剣を突きつける。
赤くまたたくフォトン光が、月の光も届かぬ暗闇の中で唯一、ぼぅっと周囲を照らす。 深い茂みのそこかしこに点在する、無残な屍。 男はその唯一の生き残りにして、今まさにその仇を討たんとしている所だった。 「年に一度の行事を狙った、星霊長イズマ・ルツ暗殺計画。 それも、貴様のおかげで台無しだ。この…裏切り者が」 男の下で仰向けに横たわる彼女は、黒い包帯で覆われた口元から、くぐもった声を出す。 「貴方達イルミナスにそう言ってもらえるのは、何より光栄だわ」 口元だけではない。 顔全体に巻かれた包帯が、目元以外をすっぽりと覆い隠していた。 その黒尽くめの装いは全身に及び、周囲の暗闇をそのまま纏ったかのようだった。 彼女の上にまたがる男、そして周囲に散らばる彼の仲間だった者達もそれぞれ、 夜の闇の中で目立たない服装をしてはいるが、彼女ほどに徹底して肌を隠してはいなかった。 「何故だ」 憤怒の中に戸惑いも含めた表情で、男が声を絞り出す。 「何故、我々イルミナスに仇をなす?あれほどの偉業を成し遂げた貴様が」 「偉業ですって」 彼女の目が険悪な光を放つ。 「モトゥブの人々の悲鳴が耳を刺し、背中にこびりつく…そのおぞましい感触を、 どう言い換えれば偉業と言えるの?」 「傲慢に力を奮う、獣共の悲鳴だ。我らにとっては何よりの賛歌だろう」 「その耳で聞いてなお同じことが言えるなら…貴方は最早、ヒトではないわ」
- 299 名前:EPX断章「もう一つの月見2/5」 mailto:sage [2008/11/23(日) 15:07:58 ID:n55uuLQB]
- 「話にならん」
男が毒づく。 「いずれにしろ、計画のために潜んでいた仲間をことごとく殺めた貴様を、生かしてはおけん。 このまま、その細首をかき切って…」 「やれるかしら、貴方に」 彼女の首にあてられた小剣が動きかけ、すぐに止まった。 「私の身体の中は『例の』ウイルスで充満している。それを開放するというなら、それもいいわ。 この一帯に、モトゥブと同じ悲劇を振りまくことができる。貴方の言う偉業とやらを成し遂げるチャンスね」 彼女の言った意味を察した男が、怯んだ様子で微かに身体をのけぞらせる。 その瞬間、彼女は動いた。 左手を男の右肘にすべりこませ、肘の裏側を痛烈につねりあげる。 肘から電気のほとばしるような感覚に、男は呻き声をあげ、持っていた小剣を取り落とす。 すかさず反対の腕で落ちてくる小剣をすくい取ると、そのまま真っ直ぐ男の胸に小剣を突き立てた。 熱された赤いフォトンが男の胸を貫き、肉の焦げる嫌な匂いを充満させる。 悲鳴をあげかけた男の口を、空いている方の手で押さえつけ、小剣を持つ手にさらに力をこめる。 そのまま男の胸から首にかけて、フォトンの刃が肉や骨を焼き切るに任せて斬り上げた。 ほとばしる鮮血が視界をふさごうと、彼女の見開いた目は微塵もまたたくことなくその様子を見上げ続ける。 ウイルスの影響で変色した彼女の瞳は、降り注ぐ鮮血に勝るとも劣らぬ、血のような赤い光で爛々と輝いていた。 静けさを取り戻した茂みの中で、一人彼女は身を横たえていた。 ニューデイズで年に一度開かれる、「月見」の行事。 そこに毎年、決まった様式で姿を現す星霊長イズマ・ルツを亡き者にしようという計画が、 イルミナスの一部隊にて密かに進められていた。 彼女はそれを嗅ぎつけ、計画のために茂みの中に潜伏していた彼らを逆に待ち伏せ、ことごとく葬ったのだ。 だが、十数人におよぶ部隊を壊滅させるにあたり、彼女も相当の疲労と手傷を負っていた。 手持ちの回復杖は既にPPが尽き、後は自然回復のみが彼女の命をつなぎ止める唯一の鍵だった。
- 300 名前:EPX断章「もう一つの月見3/5」 mailto:sage [2008/11/23(日) 15:08:46 ID:n55uuLQB]
- 朦朧とした意識の中、彼女はぼんやりと考える。
モトゥブを襲った、大規模なSEEDフォーム化事件。 知らなかったといえ、自らの手をその罪に染めた彼女が考えることはいつも決まっていた。 イルミナスへの復讐、そして、死んでいったモトゥブの人々への償い。 独り命を賭してイルミナスの計画を阻止した彼女は、 しかし、少しもそのどちらかを果たすという目的に近づいているという実感がなかった。 私は、何をやっているのだろう。 人々を護ろうと「ガーディアン」に入隊した自分が、いつの間にかこのような、 暗殺者まがいの様相に身をやつしている。 イルミナスの構成員や、弱者を虐げるローグスや奴隷商人の血に汚れ、何を成そうというのか。 幾度も己の所業に迷っては、こうするしか道は残されていないと思い直す日々。 独り考える時間ができる度に、持病のように迷いと悔恨が心をついばんでくる。 彼女は、疲れていた。 湿った土を踏みしめる音に、横たえたままの身を強張らせる。 かすんだ目の奥に映る、かすかな人影。 新手だとしたら、到底立ち向かう力は残っていない。 人影の近づくに任せるしかなかった彼女の目は、やがて別の驚きに支配された。 茂みの合間から差し込む、白く淡い光を放つ月。 照らされたその人影は、かつて彼女が全てを託してきた、心の半身。 日の光の下を歩く資格を失った彼女に許された、唯一の淡い希望の光。 手を伸ばす。 途切れそうな意識の中、夜の虫が光におびき寄せられるように、ただその人影を求めた。 手が届きさえすれば救われるという、根拠のない確信に満たされたまま。 彼女の意識は、暗い闇の底に沈んでいった。
- 301 名前:EPX断章「もう一つの月見4/5」 mailto:sage [2008/11/23(日) 15:09:56 ID:n55uuLQB]
- 主人「で、その生存者には逃げられてしまった、と」
412「ひ、ひどいですっ。お礼の一言もなしで行ってしまうなんて。 せっかくレスタしてあげたのに、人がご主人様を呼びに行ったちょっとの間に」 主人「まあ、年に一度の行事にこんな無粋なお祭り騒ぎを企てる連中のことだ。 律儀に待って礼を言う常識なんて持ち合わせちゃいないだろ」 412「でも、ご主人様。本当にあの人、イルミナスの一員だったのでしょうか」 主人「知るか。お前しか見とらんじゃないか」 412「それは、そうですけど…」 主人「まあ、仲間割れにしろ、第三者の介入にしろ。こちらの手間が省けたのは確かだ。 全く…何が悲しゅうて人が楽しそうに酒飲んでる脇で裏方の警備なんか」 412「ガーディアンの悲しい宿命ですね…こんな風流なイベント、本当ならご主人様と二人ゆっくりと…あわわ」 主人「何か言ったか」 412「い、いいえ、何でもありません!」 主人「それにしても…バラエティ豊かな死体だな。鋭く細い切り傷に、火傷、凍傷。 矢傷のようなものまであるぞ…フォトンだからモノは残らんが」 412「まるで、いつかのWTさんのようですね〜…って」 主人「…そうだったのか?」 412「いえ…全身黒尽くめだったので、よくは…でも、全然印象が違いましたよ?」 主人「…なあ、412」 412「は、はい!?何でしょうか?」 主人「来年は、こんな警備のついでじゃなく、ゆっくりと行事を楽しみたいもんだな」 412「…え。…そ、そうですね!きっとできますよ!私、保証しちゃいます!」 主人「それで、ゆっくりと考えてみたいもんだ。 こんな淡い光でも、それを頼りにしか生きられない奴がいるとしたら。 そいつは、どんな気持ちでこの月を眺めているのか、とかな」 412「ご、ご主人様…何か悪いものでも食べたんじゃ…」 主人「失礼な。俺だってたまには感傷的な台詞の一つも吐くわ。…年に一度くらいは」 412「…来年は、今後の身の振り方を考えたりなんかしないでしょうね?」 主人「何の話だ、それは」 412「だ、だってだって、まるでご主人様、近いうちにお日様の下を歩けなくなる、みたいなことを…」 主人「勝手に人を犯罪者にするな!」 ※実際の「来年」がどのようなお話になったかは、もう一人の412作者氏の>155-156をご参照ください。
- 302 名前:EPX断章「もう一つの月見5/5」 mailto:sage [2008/11/23(日) 15:10:46 ID:n55uuLQB]
- 彼女は独り、細い路地裏で足をひきずっていた。
壁に手をかけ、半分撒き散らされた状態の廃棄物を可能な限り避けながら、ただ歩いていた。 あの時見た人影は、月の光が見せた幻だったのだろうか。 少なくとも、次に目を覚ました時には、あの懐かしい人影はすっかり消えうせていた。 しかし、幻でも、それは彼女に失いかけたものを思い出させた。 かつて共にガーディアンの道を歩み、彼女の全てを教え込み、 別れの際に彼女の心の半分を託してきた存在がいたことを。 私は、まだ戦える。 あの子がいつか、私を越える存在として私の前に現れる日が来るまでは。 私が道をたがえていたとしても、あの子がいつか、それを正しに来てくれる。 そう信じて、今私にできることをやり、自分の選んだ道を進み続けるだけだ。 一介のPMが、主人を越える。 かつて新人時代に世話を任された、新型のキャストですら成し得なかった、主人を越える自我の確立。 それが成されるとしたら、まさに奇跡としか言いようがない。 それでも、彼女にはその希望こそが、彼女を照らす唯一の光だった。 視界に入った、足元の黒い影に気付く。 月の光に照らされて、瓦礫がぼんやりとその黒い影を浮かび上がらせていた。 すんでのところで、彼女は足を取られずにすんでいた。 路地の間から垣間見える、月の光を仰ぎ見る。 こんな淡い光でも、私はおかげでかろうじて生きていける。 日の光ではまぶしすぎて、己の醜い姿をさらす恐怖に耐えられなくなっていても、 月の光は以前と変わらず、ささやかに優しく私を照らしてくれている。 月は、時の流れに沿ってその姿を変える。 彼女にとっての月の光…GH-412が彼女を救うに十分な光に満ちた満月へと成長するには、 まだしばらくの時間が必要であった。
- 303 名前:パシリ通信 mailto:sage [2008/11/24(月) 01:07:42 ID:ejiq9CCj]
- 『やっほー、皆さん。お元気ですかー? 私はとっても元気だよー!』
MCのGH−441が、いつものように笑顔満点で画面いっぱいに映し出される。 『え、何? プロデューサさん? カメラに寄り過ぎるって? そんな事はどーでも良いんです。 元気いっぱいの私の姿を見てもらって、元気が無い人たちも元気になってもらえる様に、って思ってるんですから。 さぁて、気を取り直して、皆さんの待ちに待ったお時間です。今日も元気いっぱいの放送するからねー』 画面が切り替わり、番組提供が流れ、いったんCMに入る。GRM社の武器や防具の宣伝が終わり、 スタジオが映し出される。 『前回のアンケート、たくさんの回答ありがとー。やっぱりみんな、私たちパシリの事が好きなんですねー。 自分の事じゃないと思うけど、私、嬉しくなっちゃいました。 ちょっとここで、前回のアンケートのおさらいをしてみましょう』 ――Q1,あなたが連れいているパシリの形態は何ですか?(全てお答えください) ――Q2,あなたが一番好きなパシリ形態は何ですか? ――Q3,あなたが一番最初に第四形態に成長させたパシリの形態は何ですか? 回答にGH−450シリーズとGH−440シリーズの回答が多かったですね。 次点でGH−410シリーズでしょうか? ――Q4,その時、一番つらかった事は何ですか? ――Q5,他人が連れているパシリを見て思った事はありますか? やはり、私たちの与える物を調達するのに、皆さん苦労したみたいです。 だから、私たちに対する愛情はひとしお何ですねー。他人が連れているパシリには目もくれない様です。 ――Q6,パシリとよく行くミッションはありますか? ある場合、どのミッションですか? ――Q7,パシリとミッションへ行く時は一人ですか? それともほかの仲間と一緒ですか? いつも私たちと一緒なんですね。嬉しい限りです。けど、たまには同僚(仲間)の方達とも一緒にミッションに 行ってくださいね。 ――Q8,パシリと一緒に過ごしていて、一番思い出に残っているエピソードは? 第四形態の姿に変わって一緒にミッションにいける事を喜ぶ方達と、合成にまつわるエピソードの回答が多かったですね。 ――Q9,これから先(アップデートで)、望む事はありますか? 私たちのカスタマイズに関する事が多いです。 私たちをカスタマイズしてどうするんですか? もう、皆さんえっちなんですから。 ――Q10,最後にあなたはパシリの事が好きですか? 皆さん、まともに回答してくれる方が少なかったです。けど、皆さんが思っている事はちゃんと伝わりました。 素直になれないご主人様達ですねぇ。でも、私たちもご主人様の事が大好きですよー! 私たちはご主人様あっての私たちですから! 『あぁっと、ここでお時間となってしまった様です。非常に残念ですが、お別れのお時間となってしまいました。 次回の放送は、”パシリと行くおすすめミッション”と題して、ご主人様と行くデートコースを紹介したいと思います。 皆さん、おすすめのコースがあるようでしたら、ご紹介ください。お便りお待ちしてまーす。 みんなのアイドル? GH−441でした。バイバーイ』
- 304 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/24(月) 01:16:43 ID:eRWQFFex]
- 沼男「おい、パシ通始まったぞ」
431「はいこれお茶です、あとドーナツ」 沼男「サンキュ」 431「おいしょ」
- 305 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/24(月) 04:26:48 ID:eIMznlPN]
- 412 「ご主人様、私達を題材にしたゲームが作られるそうですよ!
聞いてビックリ、その名もスーパーパシリ対戦Zだそうです!」 主人「明らかに俺は関係ない題名だな」 412 「そんな事ありませんよ! マシナリーにご主人様は必要不可欠です。 きっとご主人様だって、私と一緒に出演出来ますっ」 主人「…ほう、人気作品を集めて一斉に戦わせるねぇ。 張り切っている所悪いが、俺達の出番はないと思うぞ」 412 「え、どうしてですか? 私達だってれっきとした住民なのに」 主人「俺が参加を拒否するからだ」 412 「えーっ、断っちゃうんですか!?」 主人「面白い話題ではあると思うぞ。 だがマシナリーの数は限られ、同じ形態なんてそこら中にいる。 それを全部集めてやると思うか? ネタ元も絞り込んでの内容だぞ」 412 「う、確かにそれはそうですけど…」 主人「それにGH-412に間違いなく俺達の出る幕はない。 すっかり住み着いてくれやがったあの幽霊どもが選ばれるだろうな。 更に言うなら、俺よりも一般受けするマスターを抱えた412は無数にいる」 412 「…な、何もそこまで言わなくても〜」 主人「仮に俺達が選ばれたとして、全員が納得するのも疑問だな。 むしろ何故その選択肢なんだと不満が殺到する確率の方が高い。 そんな揉め事のネタ元になるくらいなら、万年脇役の方が気楽だ」 412 「ご主人様、流石にネガティブすぎると思いますが…。 もっとポジティブに行きましょう! もし参戦したらご主人様は…」 主人「間違いなく使われないユニット筆頭格」 412 「言ってる傍から100%否定しないでください〜」 主人「微妙武器と言われ続けるソード使いなぞ、どうせネタにしかならん」 412 「甘いです、ご主人様! そういうユニットほど玄人は使いまくるのです!」 主人「有り得ん」 412 「どうしてですかー!?」 主人「ビス男だから」 412 「ああっ、ここでもプレイヤー達の萌えキャラ好きわぁ〜!!」 ネガくてすまんね、非難してるわけではないので。
- 306 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/24(月) 09:07:10 ID:Hc0SKnKG]
- GH-452「>>305だそうです主」
獣男「はっはっは獣だからな」 GH-452「わっ私は獣萌えですよ!主のスクリーンショットもラミネート加工の後部屋に飾り」 獣男「それはやめろ」 GH-452「いつか乗れるハズのあの戦車も痛戦車に改造し」 獣男「なんの騒ぎだ」 GH-452「しかも毛を生やします」 獣男「ヘアーフォーライフにでも相談してきなさい」
- 307 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)…の前に mailto:sage [2008/11/24(月) 22:26:13 ID:koDd3rah]
- 〜これまでのあらすじ〜
わたくし荒ぶる戦乙女のGH423(劇場版)は、消えゆくβテスト世界から助かる手段らしい、チャレンジモードに挑戦しています。 無理難題をこなしてステージ3までとりあえずきたのはいいんですが、一本の黒い剣を巡って争っている4人の争いを止めようと、わたくしはその剣を食べてしまいました。 ところが、その剣は「それをすてるなんて とんでもない」級の超重要キーアイテムだったのです。 もしかしてデッドロック!?どうするわたくし!続きは以下で! みなさんおひさしぶりです。 仕事でがんじがらめだったのが一段落ついたので、すっかり忘れられているかもしれませんが再開させていただきます。 PS20周年で始めたのに、気がついたらもう1年過ぎそうになってるよ…
- 308 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)1 mailto:sage [2008/11/24(月) 22:27:27 ID:koDd3rah]
- 取り返しのつかないことをしてしまいました。
ダークファルスと呼ばれたあの化け物とジオ。それを倒せる武器をわたくしが食べてしまったと、そういうことらしいのです。 食べてしまったものはもう元には戻せません。ないままでなんとかするしかないのですが… 「あなたはわたしと同じアンドロイドのようですね。オラキオ氏族に仕えているわけではないようですが、あの剣はオラキオの至宝なのです。まずは王子たちに謝って、許しを請いましょう。そのうえで協力していただければ…」 旧型アンドロイドのシーレンさんのその言葉が終わらないうちに、わたくしは反射的に言い返しました。 「謝るですって?でも、もとはといえばあんな剣で争っていたからじゃないですか」 「もはやそういう問題ではありません。たしかに元はといえば王子の争いが発端ですが、人は流れに任せて矛先を決めるものなのです。こういったとき理性的に考えられるほうが珍しいのですよ。あなたが折れなければ解決はしないはずです」 「…いやです、そんなのおかしいです。わたくしは間違ってなんかいません!」 悪くないのに謝らなければならないなんて、納得いきません。シーレンさんの制止を振り切って、ジオに向かっていきました。わたくしにも意地というものがあります。一人ででも倒してみせるつもりでした。
- 309 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)2 mailto:sage [2008/11/24(月) 22:30:02 ID:koDd3rah]
- 「それで我の前に一人で来たということか?実に愚かだな。勇気と無謀の違いもわからんような子供が、ダークファルスにかなうものか」
「やってみなくちゃわからないじゃないですか!確率の問題じゃないんです!」 わざとらしく長い黒髪を払ってみせ、ジオはわたくしを嘲笑いました。 後ろで王子たちと睨みあっているらしいダークファルスまでもがわたくしに侮蔑の視線を投げかけ、そして無視をきめこみだしました。 かまわずわたくしはセイバーをジオめがけて突き出すように構え、突撃しましたが… 「ところで、ここにいるのは何だと思う?」 ジオがその髪の色と同じく黒いマントを広げてみせると、にゃーんと甘えるような声で鳴きながら、黒い猫さんがジオになついています。 猫好きに悪い人はいませんのに…わたくしは止まらざるをえませんでした。 「いいのか?そんな剣を構えて、この猫を貫くことになってしまっても」 「う…ひ、卑怯ですよ!猫さんは関係ないでしょう!さがらせなさい!」 「関係なくはないな!貴様が何の罪もない猫を貫くことはどう考えても悪だろう?それと同じだ、我を殺すことは罪には問われないのか?」 言葉に詰まりました。そういえば、聞いたことがあります。正義に相対するのは悪ではなく、もう一つの正義だと。 いやいやいや!明らかにジオはあのダークファルスのしもべで、放っておけば人に害をなすのはあきらかです。ていうか倒せって出てましたし!悪で間違いないんです! 「我はまじめに働いて報われなかった人を救っただけなのだぞ?貴様は救世主を殺そうとしているのだ、悪は誰だというのだ?」 「詭弁です!ごまかさないでください、悪いことは悪いんですよ!」 「ははははは!理由も言えぬとはやはり愚か!我がなそうとしているのはダークファルスによる統治、新しい人間の社会のかたちだ。 この人々の幸福に満ちた顔を見るがいい。我こそが正義なのだ、貴様が悪だ!」
- 310 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)3 mailto:sage [2008/11/24(月) 22:31:10 ID:koDd3rah]
- 「ジオさまー!」「もっと、もっとお救いをー!」
気がつけば、周囲の人たちが石のような色から元に戻り、ジオにひれふしています。 ジオは働かずに暮らしていける方法とかいうのを広めて人心を掌握しているようで、なんかどんどんお金が入ってきているせいで人はそれに魅せられてしまっているようです。 わけのわからない数値の上下がいくつも並んだ中空モニターと、紙切れの束を手にして歓喜する人たちは、狂っているとしか思えませんでしたが… なんとか反論しないと、わたくしがあの見るもおぞましい化物を討伐する理由がなくなってしまいます。 「働かないで入ってくるお金だなんて、どこから出てきたっていうんですか!どうせ盗んだとか不正に作ったとかそんなのでしょう!よくわかりませんけど、そんなの許されるわけありません!」 「今の冒涜を聞いたか、我に従い神の国へ行く資格を持つ信徒たちよ!楽園への道を壊そうとするものをとらえるのだ!」 いくら空気読まないにしても、これが当然とされているところで否定すると、わたくしが異端になるわけで。熱に浮かされた目で、ジオと謎のモニターに一心不乱に視線を送っていた人々がわたくしを見ました。 こ、これは実にまずいのでは?わたくしはこの人たちからすれば秩序を乱す悪人と思われているわけですから、えーと。 「処刑だ!」「殺せー!」「俺はどっちかというと捕まえてハァハァ」 予想通りの結果ですが、彼らは騙されているだけなのです。斬るのは簡単ですが、ここで人を殺めてしまってはまがりなりにもガーディアンズに登録されているパシリの名折れというもの。主にも顔向けできません。 体裁と損得と倫理と最後になんか言ってた人から察する身の危険の組み合わせを0.1秒で思考し、結論を出したところ… とりあえず逃げて隠れるしか方法は思いつきませんでした。
- 311 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)4 mailto:sage [2008/11/24(月) 22:32:13 ID:koDd3rah]
- 「やれやれ、あの子は…ともかく、なんとかしないとな」
「貴公はそれでいいのか。オラキオの剣は戻らんぞ」 「戻ろうが戻るまいが、やつは倒さなきゃいけないだろう。俺たちが泣き言言ってちゃオラキオ・サ・リークに顔向けできない」 額に宝石のついた青年、名をフィンという王子が剣を抜く。 オラキオの剣ほど闇に対して強いものではないが、空間に直接作用し、ものの硬さに関係なく切り裂く次元刀だ。いかにダークファルスとはいえ、まったく効果がないことはないだろう。 「ライア、弓はあるか?サイレンショットもあるだろう。今はそれで戦うしかないが…シーレンも先にあの子のほうを助けてやってくれるか。こっちはなんとかもたせる」 「お兄ちゃん!無茶はやめて!」 「無茶をやらずに戦いができるかよ!」 中段に構え、ダークファルスへと疾走する。狙いはすでに決めていたのだが。 「「「左手を狙え!」」」 フィンが向かったのを見て、3人の王子がそれぞれ武器に手をかけ、息を合わせたように叫んだ。それに一番驚いたのは、叫んだ王子たち自身だった。 「なんだ、みんな知ってるのか?」 「どうにも実感はわかんが、そういうことらしい。貴公らがダークファルスと戦ったのは確かなようだ」 片眉をつり上げて手を広げてみせ、拍子抜けしたような仕草をしてみせてから、騎士甲冑に身を包んだ王子もまた剣を抜き放った。 「まあ、はっきりしたね。みんな嘘は言ってないんだろう。僕、ルイン・サ・リークも手伝わせてもらうよ」 「ならば共闘だ。見せてもらおう、別の運命を歩んだオラキオの民の力というものを。ノイン・ノ・サテラ、参る」 ダークファルスは余裕を見せている。左手には回復テクニックを使う能力があり、ジオにそこさえ守らせておけば負けることはない。そう思っているからだ。 「ほうゥ、不和で自滅するのを眺めておいてやろうかと思っていたが、そうもいかんようだなァ。ネイソードがなくともこの悪徳の呪縛を破るとは、少しは人も進歩するものらしいィ。くっくっく…」 下卑た笑いを浮かべた瞬間、炸裂する弾丸が化け物の肉を吹き飛ばした。一人だけ場違いな紳士用スーツに身を包んだルインが、硝煙をたなびかせている奇妙な形の金属の筒を持っている。 「甘く見ると痛い目を見ることになるぞ。僕が手にしているのは、『地球』という惑星の武器だ。僕がそうであるように、他の王子たちも以前おまえと戦ったときとは違うはずだ」 すかさず、フィンが左手を守るよう現れたジオを無視して直接頭に斬りつける。化物は醜く顔を引きつらせた。 人の憎しみや妬みといった感情から生まれたものなのだ、さぞかし王子たちの行動に冷静さを失っているいることだろう。 付け入る隙はあるはずなのだ。
- 312 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)5 mailto:sage [2008/11/24(月) 22:33:02 ID:koDd3rah]
- わたくしは、ジオにひれふしていた人々につかまってぷらーんぷらーん状態になっていました。あれから逃げて隠れたのはいいのですが、多勢に無勢。あっという間に見つかってしまったのです。
「へっへっへ、お嬢ちゃん、ジオ様に逆らうとは馬鹿なことをしたな」 「ジオを見て何もおかしいと思わないんですか!いいかげんに目を覚ましなさい!」 「おお、怖。こんな子にはお仕置きが必要だなぁ!処刑の前に好き放題やらせてもらうことにしようか」 「そういうことなら俺も…」 うわあ。案の定そういう趣味の方々が群がってきます。抵抗しましたが、押さえ込まれて動けなくなってしまいました。留め具に手がかかり… 今になってようやく実感がわいてきましたが、もしかしてわたくし純潔を奪われちゃったりします?やり直しになったら汚されたこともなかったことにとか、いやそれでもいやすぎるというか、うわああああ。 がぁん。 突然人の向こうから銃声が聞こえました。悲鳴があがっていないところをみると、上空に向けて発砲があったようです。 人垣からかろうじて見えるのは、緑がかった髪の女性と、黒いアンドロイド。 「射殺することの許可は出ていませんが」 「シーレン、反乱の鎮圧として考えて。場合によっては何人か死ぬのもやむをえないわ…人に向けての発砲を許可します」 「了解」 ライアさんとシーレンさんのそのやりとりを聞いた人々は、一瞬あっけにとられましたが、次の瞬間には蜘蛛の子を散らしたように逃げ出しました。 「シーレン、もういいわ。脅しで言っただけだから本気にしないでね」 「了解」 ライアさんはため息をついていました。
- 313 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)6 mailto:sage [2008/11/24(月) 22:33:57 ID:koDd3rah]
- 「王子たちはわたしにあなたを助けるよう言いました。これが何を意味するかはおわかりですね」
助けられたわたくしが口を開く前に、シーレンさんは放り捨てられていたセイバーを渡しながら言いました。 抑揚のない声はもとからなのですが、何か責められているようで気まずくて仕方がありませんでした。 「でも…」 「そうやって黙ってしまうのは、あなたも引け目を感じているからでしょう」 図星でした。あのときは慌ててしまい意固地になりましたが、まったく自分が悪くないとは言い張れません。わたくしは本音をついもらしました。 「取り返しのつかないことをしたんですよ?何言ったって許してくれるわけないじゃないですか…」 わたくしの頭に無骨で硬い機械の手がおかれ、くしゃくしゃと撫でました。シーレンさんは何も言いませんでしたが、表情というものを見せなかった顔にほんのわずかに笑みが見えました。 「シーレン、それはあとでいいから。あとはお兄ちゃんたちと協力してあれを倒すだけだけど、算段はある?」 ライアさんがしびれを切らしたようで、いったんその話は打ち切りになりました。 「テクニックが使えるアンドロイドはタイプS2ミューだけではありません。わたしにも使えるのですよ、テクニックは…そして、グランツは」 「で、できたの?初耳だけど…なら、私はサポートに回るわ」 グランツ?その言葉をわたくしはどこかで聞いたことがありました。以前にグラール教団本部に殴り込みをかけたときでしたか、そういえばあのときわたくしたちが使ったのは… 最初いたはずの場所、石碑で拾った腕輪…大きすぎるので首からかけている腕輪が、かすかに震えたような気がしました。 -続く-
- 314 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/24(月) 22:58:31 ID:koDd3rah]
- ファンタシースター3だけやってない人も多いんだろうなあと思いながら、一応解説を。
「オラキオの民」 ファンタシースター3の主人公の生まれである、2000年前のライア・オラキオ戦争によって文明を失った人間の氏族の一つ。 機械を使いこなしていたが、その技術を失ったためにファンタシースター3の時代にはテクニックの使えない純粋な戦士の民となっている。 逆にテクニックを使いこなすライアの民と敵対していたのだが、一世代目主人公ケイン・サ・リークと、その子孫たちにより和解していく。 そして最後には2000年前の真相を知ることとなり、黒幕であったダークファルス討伐のため二つの氏族が力を合わせることになる。 なお、この二つの氏族はラシークの末裔であるという裏設定がある。代々ダークファルスを倒してきたのはアリサの血族だけではないのだ。 「ライア・オラキオ戦争」 ファンタシースター2で破壊されたパルマから逃げ出した人々がオラキオやライアの先祖にあたるのだが、その宇宙船の中にもダークファルスが紛れていた。 そのダークファルスにライア・ル・シールがとりつかれ、人間を破滅に導くべくモンスターを引き連れて各地を荒らし回ったのがきっかけとなった戦争である。 そこに英雄オラキオ・サ・リークが高度な機械文明の武器とロボットを引き連れ、ライアと戦った。 その末に彼らは真相を突き止め、ライアを救い出し、最後は二人の共同戦線によってダークファルスを封印した。 しかし戦災の爪痕は大きく、彼らはこれまで築いてきた文明のほとんどを失ってしまい、中世レベルにまで生活水準を落とすこととなった。 「シーレン TYPE386」 オラキオの民に仕える男性型アンドロイド。2000年前のライア・オラキオ戦争にも参加していた。 もともと戦闘用で重火器類による攻撃を得意とし、3世代に渡って重要な火力供給源になってくれる。 また、意外だが攻撃テクニックを使うこともできたりする(ショットガンのほうが強いため、使わないのだが)。 テクニックを使えた例外的なアンドロイドというとミューばかり着目されるが、シーレンもそうだったりするのだ。 同型機にフォーレン、ウォーレン、ブラウレンが存在し、ファンタシースター4に登場している。 このシリーズは、戦闘用ゆえか感情があまりはっきりしない傾向にある(フォーレンに至ってはエネルギーの無駄と考えている)。 なお、開発段階ではシーレンはPSOにも登場予定だったらしい。 「ミュー TYPE-S2」 シーレンと同じく2000年前からオラキオの民に仕える女性型アンドロイド。シーレンに比べ感情豊かで、シリーズおなじみのハイレグ娘は3ではこのロボ姉さんが担当している。 爪による攻撃と回復テクニックを得意とし、3世代に渡って重要な回復役となってくれる(世代交代後もレベルと装備の引継ぎがあるのは、ミューとシーレンのみ)。 また、エンディングにおいてグランツを発動させ、崩れゆく空中都市から全員を脱出させており、ある意味ファンタシースター3の真のヒロインともいえる。
- 315 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/25(火) 00:23:26 ID:x0T01WpP]
- GH-452「主はファンタシースターには詳しいので?」
獣男「ファンタシースターを知っているのとPSOを知っているのはまた別でな」 GH-452「ダークファルスとダルクファキスみたいなものですか」 獣男「なんか今多分生まれて初めて暗黒神の味方をしたくなったが」 GH-452「ガーディアンズとしてはあまりよろしくない精神状態ですね」 獣男「恐らくわかってくれる人も多数いると思う」 GH-452「ストレスによる情緒不安定かと思われますので」 獣男「ストレスで暗黒神がミミズになるか」 GH-452「さあ慰安のお時間ですよ主」
- 316 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/25(火) 10:11:03 ID:L/eNpgZk]
- >>305
ここでPSP「パシリVSパシリ」 キャッチコピーはオマエもオレもパシリだ! ご主人様はアシストキャラでok
- 317 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/25(火) 18:40:32 ID:ZcZrLCZH]
- >>305
某ソフトでそれっぽいもの作ってた俺が颯爽と参上 そして退出 ユニットデータ作るのが面倒になっちゃったんだw
- 318 名前:パシリ通信(放送終了後……) mailto:sage [2008/11/25(火) 23:28:41 ID:6Yj80FjT]
- 放送が終わって、ミックスジュースを飲んで一息ついていると、プロデューサが
こちらにやって来た。 「おつかれさまー、今日も元気で可愛かったよ−」 「お疲れ様です、プロデューサさん。ありがとうございまーす」 「前回の放送。アンケートの回答が、結構あってびっくりしたんだよ」 「私もそう思ったんですよ。ただの思いつきで考えたアンケートだったから、 まさか回答してくれる人がいるなんてびっくりしましたよ。 でも、今回のデートコース紹介。絶対にお便りなんて来ないですよ」 「何で?」 「何で、って、当たり前じゃないですか。私達やご主人様達は、出来れば 二人きりで、ムードある所に行きたいんですよ。それをほかの人達に教えちゃたら、 いたるとこでパシリとご主人様のカップルだらけになっちゃいますよ」 「それもそうか……」 「そうですよ、少しでも人がいなそうな所へ行ってみたら、草場の陰で他の人と 『こんにちは』なんて、あまつさえ衣服が乱れてるような状態だったら気まずい どころの騒ぎじゃないですよ」 「ちょっと待って、441ちゃん? な・ん・で、人がいないような所へ行く必要が あるのかな?」 「それは、もちろんご主人様と……って、ち、違う違う。たとえばの話ですってー」 「まぁいいわ、この話はこれまで。けど、スキャンダルだけはよしてくれよ」 「わかってまーす」 「あ、そうそう、次回もカーツ大尉をゲストに呼んだから、よろしくね」 「えー、またですかー? あの人、お堅い人だから絡みにくいんですよー」 「まあまあ、そう言わずに、ね。ただでさえ忙しいご時世、それを無理に出演してく れるんだから」 「それはそうですけど……」 「じゃ、次回もよろしくね。じゃあね、お疲れさん」 「お疲れ様でしたー」
- 319 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/26(水) 14:39:03 ID:2yOZrgAj]
- GH-452「パシリ通信の録画終了っと」
獣男「最初は雑誌媒体だったものが映像に、さらにゲーム展開か」 GH-452「マルチメディア展開ですねえ」 獣男「X-MENみたいだな」 GH-452「次は映画化ですか」 獣男「パシリ映画ってどんなだ」 GH-452「主の特殊任務でグラールに置き去られるPM達…」 獣男「ふむふむ」 GH-452「しかし三年の間に次々とPMはいなくなって行きます」 獣男「任務だったら消えないんじゃないか」 GH-452「…しかし主が帰ってきた時、タロ・ジロという名前の二体だけは生き残り、主の帰りを待っていました!」 獣男「南極物語じゃねえか」 GH-452「と言うわけで首輪など合成してみたのですがいかがですか主」
- 320 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/27(木) 02:17:01 ID:wmZHY5ii]
- やっと規制解除された。
試しにウチのGH-412がユニットで参戦する場合を考えてみた。 ・基本GH-412と比べて耐久力(HP)、運動性、限界値が高めだが装甲値が低め。 ・精神コマンドは順不同で愛、捨て身、集中、ひらめき、かく乱、応援と予測。 ・遠距離武器が何もない。シュトルムバスターさえもない。 ・正面横範囲型、前一直線型のMAP兵器を搭載している。 ・性格は超強気。普通っぽいが、他パシリが死ぬと恋路の邪魔者が消えると考える為。 ・EX-412と組ませると、どうなるか全く予測不可能。とりあえずランダムでケンカして行動強制終了はガチ。 性能、精神、MAP兵器に関しては、メダロットパロディのパシトルを書いた際に クワガタ主人公ロクショウをモチーフにした事の名残だが、最近の作品やっとらんから精神よく知らん。 なので強すぎるかどうかもさっぱり分からんわ。 一撃の威力が高いが、使い方を間違えると活躍し辛い曲者ユニットになるだろう、と勝手に妄想。
- 321 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/28(金) 00:22:18 ID:FXKw/9qy]
- GH-452「主が風邪をひきました」
GH-452「主より皆様方も季節の変わり目の風邪にはお気をつけてとの伝言です」 GH-452「決して人を見て『お前はメタス』とか言ったので凍結させたのではありません」 GH-452「…違いますよ?」
- 322 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/28(金) 01:27:40 ID:s9CkmEZZ]
- 沼男「うちの431もバカなくせに風邪をひきました」
沼男「Bマシンガンかじりながらダラダラと食っちゃ寝してたせいでしょう」 沼男「声にノイズが混じる様になり、つっ立ってるだけなのに妙に発熱しやがります」 沼男「あと何故か語尾に”パトゥーシャ”をつける様になり、さらにオナラが止まらなくなりました」 沼男「近づこうにも突発的な爆風で吹き飛ばされるので、看病が大変です」 沼男「皆様も風邪にはご注意を」 GH-431「マスター、ただいま戻りました」 沼男「ああ、お帰り」 GH-431「さてと、留守中のルーム内音声ログを記録するストレージデバイスの空きが少なくなって きたので、今買ってきたデバイスに交換しなくてはなりません 正常動作確認のため、今すぐこの場で最新10分間の音声ログも確認します」 沼男「大変だな、でも音声ログの確認はいらないんじゃないか?」 GH-431「? このデバイスを設置した事はマスターに知らせていないはずですが?」 沼男「ああ、今初めて聞いたが、その音声ログの確認はしなくていいと思うんだ」 GH-431「? 音声ログ、確認します」 沼男「あ、ちょっと出かけてくるよ」 GH-431「待ちなさい」
- 323 名前:自我 1/7 mailto:sage [2008/11/28(金) 04:50:59 ID:LagQHmwp]
- 「聞いてるのか、お前はッ!」
狭い部屋に怒号が飛び交う中ですが、皆さんこんにちはっ。 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。 何故最初からこんな展開かというと、私は正にお説教を食らってる真っ最中なのでした。 合成でまた10%しか作れず、いい加減我慢の限界のご主人様が怒ってるわけじゃないですよ? 私の目の前にいるのは、資格も教養もないのに同僚達のコネで総裁になった、あのライアさんです。 ライア「今はリュクロス制圧に向けてガーディアンズが団結しなければならない。 晴れて機動警護部隊長がユウに決まり、これからだって時に…!」 ライア総裁は拳を震わせながら、どがっと机を殴りつけました。 秘書のクランプがいないと分かれば、何かとやりたい放題のようです。 ライア「お前の主人は何だ!? ろくに任務に参加もせず、イルミナス残党討伐もしない! 今は人手が足りない状況だってのに自分勝手に動いて、何考えてんだい!?」 412 「………」 怒り狂うライア総裁に比べ、私はその時は何とも白けた表情をしてました。 本人に言えばいいのに何故私に怒るのやら…そう考えると哀れに思えちゃって。 ライア「しっかり聞かないとぶっ飛ばすよ!」 412 「聞いてますよぉ…お鍋の美味しい季節になりましたね」 ライア「そうそう、この季節はNDのチゲ鍋が最高に美味しいんだ。 …聞いてないだろ! ふざけるのも大概にしなッ!」 412 「ノリノリだったくせに…」
- 324 名前:自我 2/7 mailto:sage [2008/11/28(金) 04:51:45 ID:LagQHmwp]
- ライア「パートナーマシナリーたるもの、主人のお世話をするのが役目だろ!」
412 「はい、私はご主人様の為ならそりゃもう何でもします」 ライア「だったら、世界を救う為に主人を何故諌めない!?」 412 「だってご主人様が喜ぶような事じゃないですし…」 ライア「だってじゃない! 世界が滅ぶかもしれないんだぞ!」 412 「そうなったらそうなったで仕方ないじゃないですか」 ライア「お前、主人の我侭のせいで世界が滅んでもいいってのかい!?」 412 「ご主人様がそれを望むなら、私は喜んで従います」 ライア「だぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!」 ライア総裁は非協力的な私の返答にいい加減ウンザリしたらしく 頭を掻き毟りながら、椅子をギシギシ鳴らして天を仰ぎました。 私はそれを見ても、ただ単純に早く帰りたいと思い続けるだけです。 ライア「もういい! さっさと帰りな! 言っても無駄なのはよーく分かった!」 412 「はーい、失礼しまーす」 私は大袈裟にお辞儀をして、総裁室を後にしようとしました。 その時、ライア総裁が余計な一言を言わなければ部屋に一直線だったでしょう。 ライア「お前等みたいなのが世界を滅ぼすんだろうね、イルミナスみたいに」 私は足をぴたりと止め、くるうりと一回転してライア総裁の前に行きました。 もう諦めていてこちらを向いてもいませんが、知った事ではありません。 今の私は怒りに支配されているから。
- 325 名前:自我 3/7 mailto:sage [2008/11/28(金) 04:52:28 ID:LagQHmwp]
- 412 「それはどういう意味ですか?」
ライア「…まだいたのかい? 帰ってもいいと言っただろ」 412 「イルミナスみたい、というのはどういう意味でしょうか!?」 ライア「言葉通りだよ、お前等はイルミナスと変わりないってね」 412 「ご主人様はガーディアンズではなくイルミナスだと仰りたいのですか」 ライア「その通りだろ? 世界を救う気がないんだからな」 書類を眺めながら適当な返事しかしない総裁相手に、私は鼻で笑いました。 412 「…総裁って、視野狭いんですね。何にも分かってない」 ライア「…何だと?」 総裁は書類を地面に叩きつけ、ギロリとこちらを睨んできました。 私は少しも怯まず、全権限を握る総裁相手に微笑しながら迫ります。 412 「何時でしたかねー? 炎の絶対防衛線って作戦ありましたよね。 あの作戦、最初は真面目に参加しない人が多かったじゃないですか」 ライア「ああそうだ、お前の主人のような体たらくが大勢いたおかげでな」 412 「その体たらくが増えた原因を本当にご存じないんですかぁ?」 ライア「ふん、腕もないくせに給料に文句をつける連中の言い分なんて知らないね」 私はハァー、っと深い深い溜息をつきました。 ろくでもない教官だと前々から思っていましたが、こんなに周りが見えてないなんて。 412 「貴方のせいですよ? 貴方が変に怒鳴りつけるからいけないんです」 ライア「…ハハッ、とんだお笑い種だね! そんな事を理由にするとはね」
- 326 名前:自我 4/7 mailto:sage [2008/11/28(金) 04:53:32 ID:LagQHmwp]
- 412 「勿論それだけじゃ理由になりませんけど、貴方はその前から問題がありました。
新人の研修任務のお手柄は全部自分の物、少しも労ったりもしてくれない。 貴方の命令に従っても、手柄全部取られて空気にしかなれないと分かってたんですよ。 実際、貴方は作戦終了後に平気な顔して鼻が高いとか笑ってたじゃないですか?」 うぐ、とライア総裁は言葉を詰まらせますが、私はまだまだ続けます。 412 「貴方のその態度にどれだけのガーディアンズが呆れ果てたと思ってるんです? 会社運営がお粗末だったのもありますけど、そんな人形劇に普通は付き合ってられませんよ。 上手い事やって今は総裁の椅子に座ってますけど、私はそんな資格はないと今でも思ってます」 ライア「…好き勝手言ってくれるね」 私はもう止まりませんでした。 いえ、ご主人様を馬鹿にされたのでは止めたくなかったんです。 手を広げて、あからさまな呆れポーズを取りながらフフンと笑いました。 412 「それとご主人様はイルミナスと変わりないって言ってましたけど、違いますよ。 『ガーディアンズそのものが、イルミナスと全然変わらない』が、正解じゃないんですか?」 ライア「お前、ふざけるのもいい加減にしな!」 遂に我慢の限界に到達したライア総裁は、私の胸倉を掴んで来ました。 そんな事をされようとも私は少しも怯んだりせず、総裁に噛み付きました。 412 「ふざけてなんていません! 私達がどれだけ、そのおかげで白い目で見られてるかなんて…! 貴方みたいな豚面に分かって、たまるもんですか!」 ライア「…貴様!」 ライア総裁は遂に、ナノトランサーからシデミサキを取り出して私に突きつけてきました。
- 327 名前:自我 5/7 mailto:sage [2008/11/28(金) 04:54:51 ID:LagQHmwp]
- 412 「分からないんですか!?
ガーディアンズの武器差別なんて、正にイルミナスのヒューマン至上主義と同じでしょう!? 槍、斧、ナックル以外をクソ武器と称して、その使い手を地雷と呼ぶ! 違いますか!?」 ライア「武器と種族の差別を一緒にするな!」 412 「私達だって! 最初の頃はGH-450以外はほとんど認められなかったんですよ! その上、能力値100以外は中途半端と罵られ、そんな風に育てといて勝手にデバイスZEROをつっこむ! 私はご主人様のおかげで幸せですが、どれだけのマシナリーが犠牲になったか、貴方に分かります!?」 私の目から、自然と涙が零れ始めてました。 怒りに満ちたライア総裁でしたが、それに気付いたのか驚くような表情に変わってました。 412 「こんな、こんな会社だから裏切ってイルミナスに行っちゃう人も出たんでしょう!? 人を護る為に一生懸命に頑張ってきた人が、未来を見出せず新しい未来を望んで…。 それがイルミナスと言う手段だったとしても、何かを護りたかったはずなんです!」 ライア「…お前、それはまさかアイツの…」 412 「ご主人様だって…一生懸命、必死にそんな差別と戦ってきてるんです! ソードを使ってるからと言う理由で皆からバカにされ、貴方のせいで同僚も皆辞めて! それでも、それでも自分の主義を貫く為に…私なんかでも、一緒に連れて行ってくれて…! アンタなんかに、ご主人様をバカにする資格なんてないっ!!!!」 ライア「…煩い! 黙れ!」 そして、私は総裁にとっての禁断の言葉を言いました。 イルミナスを憎み、人類皆平等を謳うガーディアンズ総裁にとって、恐らく一番の禁句を。 412 「アンタこそ、よっぽどイルミナスよ!!!!!!」 ライア「黙れええええええええええええっ!!!!!!」
- 328 名前:自我 6/7 mailto:sage [2008/11/28(金) 04:56:29 ID:LagQHmwp]
- *どがっ!*
412は勢いよく、部屋の壁に投げつけられた。 感極まっていた状態の上に、余程力が込められていたのだろう…412は気を失っていた。 ライアはその事に構いもせず、シデミサキを構えて一気に412を突き刺す準備に入っていた。 ライア「…アタシの…父さんのガーディアンズを、馬鹿にするなぁッ!!!」 完全に頭に血が上っていたライアは、狭い部屋にも関わらず一気に跳躍しようとした。 …しかし、それは間一髪で止められた。背後から纏わりついた2本の手によって。 マヤ 「止めなさい! そこまでよ!」 ライア「…マヤ!? 離せ、離せぇッ! こいつだけは、こいつだけは!」 マヤ 「いい加減にしなさい! まずは頭を冷やして!」 …その後、非力なニューマンではあるも同僚の精一杯の制止によりライアは止まった。 ようやくシデミサキをナノトランサーに収め、まともに話せる状況になるも、その目付きは憎しみに満ちていた。 何時でも412を殺せる状態と言っても、ほぼ差し支えはないだろう。 マヤ 「…騒がしかったから外で聞かせてもらってたけど、この娘は殺してはダメよ」 ライア「お前もこいつの肩を持つのかい!? 一緒にガーディアンズをバカにするのか!?」 マヤ 「ライア、落ち着いてよく考えて。 普通…『ガーディアンズに仕える為に作られたマシナリーが、ガーディアンズをここまで非難する』かしら?」 ライア「するんだろ!? 今、現にこいつがしたじゃないか!」 マヤ 「いいえ、するはずがないのよ。この娘は『初期型』だから」 ライア「どういう事だい? もっと簡単に言ってくれ!」 苛立つライアに対し、マヤは412を見つめながら話を続けた。 マヤ 「初期型は自我を持たず、ただガーディアンズに仕えるという思考回路しか持たされてないのよ。 後期型はキャスト同等の思考回路を持たされるけど…それでも基本はガーディアンズに仕えるわ。 その事を考えると、この娘が今のようにガーディアンズを非難する事はありえないはず」 ライア「…何だって? 出来ない無理をやってのけたって事かい?」 マヤ 「その通り、イルミナスをガーディアンズと一緒にするなんて…普通の人でも出来る事じゃないわ。 確かに頷ける事もあるんだから、この娘はマシナリーでは括れない物の見方をしてる事になるわね」 マヤはふと指を口に当てて深く考え込んでいた。 今の彼女の頭の中には、開発者の間で流れる事がある、とある伝説が思い浮かばれていた。 マヤ 「…ライア、ワンオブサウザントって知ってる?」
- 329 名前:自我 7/7 mailto:sage [2008/11/28(金) 04:58:52 ID:LagQHmwp]
- ライア「…何だい、その犬みたいな名前の料理は」
マヤ 「はいはい、それはわんわんさんど。 本来、マシナリーが持つ事を許されない『欠陥』という名前の機能を持ち合わせた固体の事よ。 かつて、裏社会を動かしていたと言われる伝説のマシナリー…それがワンオブサウザントよ」 ライア「よく分からないけど、こいつがそうだってのかい?」 マヤ 「噂によれば、その『欠陥』は最初から持ち合わされているらしいわ。 この娘は見た感じ、普通のマシナリーと何にも変わらない…進化したのかもしれない」 ライア「故障の間違いじゃないか? 欠陥なんだろ?」 マヤ 「呼び方はどうあれ、この娘は本来持ち合わせられない自我に完全に目覚めてるの。 普通のマシナリーが、望む望まぬは別としてワンオブサウザントになった…。 厳密には違うのかもしれないけど、とにかく奇跡が起こったのは間違いないわ。」 マヤはグッタリと倒れこんでいる412を抱え上げた。 気を失い続けている412だが、時々馬鹿にするなと零れ落ちる涙と共に呟いている…。 マヤ 「ライア、この娘は正にガーディアンズの象徴みたいな物よ。 無理だと思われた事を実現している…正に私達がやろうとしている事じゃない? だから、それを殺してしまうなんてリュクロスを放置するようなものよ?」 ライア「…上手く言い換えてるだけじゃないか! 理由はともあれ、そいつは…!」 マヤ 「この娘の存在が、今も続くヒューマンとキャストの亀裂を埋める切欠になるかもしれないのよ? それを聞いたら、レオは何て言うかしらね? 貴方に失望しちゃうかも?」 ライア「…うぐ!? あ、相変わらずやり方が汚いぞッ!」 マヤ 「まぁ、総裁に歯向かった罰は勿論与えなきゃ、だけどね?」 マヤ 「(…あの娘とはまた違い、この姿のまま自我に目覚めたマシナリー…。 これなら、本当にキャストが人間と変わらなくなるかもしれないわね)」 マヤは真剣な面持ちで、412を抱き抱えながら総裁室を後にした。 やられっぱなしのライアは面白くなく、クソっと毒づきながら転がっていたペンやら書類やらを乱暴に投げつけていた。 「…総裁って、視野狭いんですね。何にも分かってない」 「アンタこそ、よっぽどイルミナスよ!!!!!!」 この2つの言葉は、ライアの心に深く刺し込まれた。 自然とその手は、機動警護部隊長への直通回線のキーの方まで動いていた。 自分が今までしてきた事が間違っていたかどうかを、一番身近な部下で確かめる為に。 -終-
- 330 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/28(金) 06:50:07 ID:R5l7FoIZ]
- ワンオブサウザントとか久々に聞いたな!何か懐かしい。
ともかくGJ!!
- 331 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/28(金) 07:44:56 ID:E98e1ELL]
- わんわん再びwストミキャラも程よく絡んでて実にGJ!
- 332 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/28(金) 16:40:30 ID:s9CkmEZZ]
- ライアだって総裁業界の中ではワンオブサウザンドだと思う
そんな業界があるのか知らないけど
- 333 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/29(土) 03:36:56 ID:wDYBD4PG]
- PSU止めてから全然見てなかったけどまだ有ったんだなー
1スレ目から丸二年経ったというのに
- 334 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/29(土) 07:05:22 ID:xwKBqRYt]
- GH-452「実は私もワンオブサウザンドになってみたいと思いまして」
獣男「既に自分は凡だと認める点は好感が持てる」 GH-452「ありがとうございます主」 獣男「なろうとしてなれるものなのか?」 GH-452「いえ、偶然の産物ですから無理です主」 獣男「じゃあなってみたいってのはどういう意味だ?」 GH-452「自己性能を他の同型PM千体と比較し、自分の長所を調べました」 獣男「なるほど性能とかではなく自分の才能を探したみたいな話だな」 GH-452「量産型とはいえムラはありますから割と容易に発見出来ました」 獣男「で、どんな取り柄が有ったんだ?」 GH-452「ワンオブサウザンドで寝落ち出来ます」 獣男「それなら俺も得意だな」
- 335 名前:SPW 1/3 mailto:sage [2008/11/30(日) 03:10:44 ID:ncdpOGaO]
- 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
あれから極秘裏にスーパーパシリ大戦Zが開発され、試作版が完成しました。 私達の部屋にも早速送られ、ご主人様がテストプレイをしています。 主人「結局全員出演とは思い切ったもんだ」 412 「ユニット数が半端なく多くて、全部使い切れない所まで再現しなくてもいいような〜…」 主人「まぁ、愛着あるユニットだけ使えばいいだけの話だ。 初回という事で攻略重視で行くがな…よし、ここで捨て身発動!」 412 「いっけー、私! ご主人様の邪魔をする奴等をやっちゃえ!」 主人「自分自身を応援して楽しいか?」 412 「…わりと、でしょうか?」 *どごーん* そんなこんなをしてる間に、瀕死になるユニットが。 主人「おおっと、獣男が危機的だな。GH-452に回復させるか」 412 「ご主人様、射程内に入っちゃうからひらめくのを忘れちゃダメですよ」 主人「いちいち言わなくても分かってるわ…よし、回復と」 *アァ〜ン♪ (ムーディーなBGM)* 主人「オイ、何だこの回復は。ええい、ハートマークをばら撒くな!」 412 「画面がピンク色に染まって、BGMも途端に大人の時間帯にっ…! ご主人様、音量を小さくしましょう! まだ昼間です! 危険です!」 主人「…む? その前にGH-452が何か変だぞ。ステータスを確認せねば」 412 「ご、ご主人様! パラメータが全く違うGH-453になっちゃってます!」 主人「ちょっと待てィ! 回復がない全くの別ユニットになってるぞ! メガネプレイとでも言いたいのか、この野郎! ええい面倒なッ!」 412 「と、とにかく行動終了済みですから他のユニットを見てみては?」 主人「これは油断ならん…」
- 336 名前:SPW 2/3 mailto:sage [2008/11/30(日) 03:12:06 ID:ncdpOGaO]
- 主人「よし次、EX-412を動かしてみるか」
412 「最後にWTになっただけあって、憎たらしいほどに纏まったパラメータですね」 主人「耐久力が高いの活かして、ここは囮になってもらうか」 *ブー* 主人「何ィ、ケンカ発動!? 何だこれは!?」 412 「ケンカをしてる隣のユニット…私だ!?」 主人「そんな友好関係までリアルに再現しなくてもいいわ!」 412 「ああっ、行動が強制終了しちゃってます!」 主人「仕方ない、それならその主人を肉壁にするか。君の死は無駄にしない」 412 「あ〜あ…もう大分やられてるのに」 主人「大丈夫だ、感染済みなのでHP回復(大)を持ち合わせている」 412 「その能力が始めて、ガーディアンズの為に役立ったというわけですね!」 主人「ゲーム内で、だけどな」 412 「主人を肉壁にしてまでもケンカだなんて、やっぱり恥晒しもいい所ですね! うんうん」 主人「その相手がお前だという事を忘れるなよ…?」 412 「ふにににに! ひ、ひはいへふ!」 いたたたた…ご主人様は既にLv170なので抓られるのも凄い痛いです。 頬をさすりながら、私はずっと後方に留まってるユニットに目をやりました。 412 「ご主人様ー、このビス子さんは動かさないんですか? 強そうですよ」 主人「それは迂闊に動かすと破滅するので、今回はお預けだ」 412 「ほへ? 破滅って…一体何が起こるんですか?」 主人「瀕死になったり、撃破されたりすると暴走状態のわんわんが第三軍で現れる」 412 「それ思いっきりE○Aのパクリじゃないですか!」
- 337 名前:SPW 3/3 mailto:sage [2008/11/30(日) 03:13:44 ID:ncdpOGaO]
- 主人「回避の高い沼男をブッコますか」
412 「何か頼りないですねぇ、ハリセンって…」 主人「削って本命に倒させればいいのだ。よし攻撃!」 412 「あ、ご主人様! 説得ってコマンドが出てますよ!」 主人「なぬ? 相手は別段、特徴あるユニットではないが…。 これは試さねば男が廃る、早速実行してくれる」 *説得開始…* ところが、出て来たのは説得に相応しい言葉ではなく…。 412 「やぁこんにちは、今晩どう? 出だしから直球!? 凄いドン引きしながら嫌がってるのに更に迫ってる!?」 主人「これナンパじゃねぇか! 何処が説得だ、内容からして成功率-120%だわ!」 無駄かと思ったその時、その沼男さんの隣に新たなユニットが現れました。 412 「あれ、急に増援イベントですか? このアイコン…思いっきり帽子ですね」 主人「非常に分かりやすい事この上ないな、開発陣に┏がいたのだろう」 412 「あ、また会話が始まりましたよ」 次に写ったのは、憤怒の表情になってるGH-440さんでした。 440 『この変態…! 貴方という人はゲームの中でまで!! しかもよりによって敵相手に!!!』 沼男『どひいいいいいい!? お、落ち着けパシリ! こ、これは戦闘前の軽いご挨拶で…!!』 440 『おぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』 沼男『いやあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ………』 *どがぁぁぁぁぁん…* 412 「…」 主人「…」 412 「ぬ、沼男さん…消えちゃいましたね」 主人「代わりに440が出たのはいいが、しっかり撃破扱いになってやがる…」 412 「あ、で、でも沼男さんの修理費は何故か10でしたよ」 主人「気の毒だが、時と場合によっては死んでもらうしかないな」 412 「気の毒ですけど、修理費が安いってのは有効活用しなきゃ、ですね」 結論:大変なゲームになりそうです。
- 338 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/30(日) 23:28:23 ID:Yi9LCrUi]
- GH-452「テスト版SPW…出番がありましたね主!」
獣男「光栄の至りだな…しかしこれは」 GH-452「どうなさいました主」 獣男「初期レギュラーの『無口っ子』さんなんだが」 GH-452「コマンドが全て顔文字ですね…」 獣男「o(^-^)oで待機か?」 GH-452「Σ( ̄□ ̄;ってなんでしょう」 獣男「こりゃ難しいな」
- 339 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/11/30(日) 23:45:58 ID:WtMp8I7B]
- 沼男’「獣男さんとこのパクりで登場した俺たちは新参なもので登場キャラがよく分からん」
GH-431「この、WTさんユニットの『SEEDブラスト発動』って何でしょう?」 沼男’「悲しい思い出は終わりにしなければならなァい!!(ゴん☆)」 GH-431「きゃああっ!な、何するですか急に!」 沼男’「自身の頭部を敵の頭部にヒットさせるオウトク神拳の究極奥義、『頭突き』だ! その話を冗談でもう一度使う気ならこいつももう一発食らっていけ!」 GH-431「く!負けません!(ゴん☆)」 沼男’「出発ロビーへ戻りますか? はい/いいえ」 GH-431「10メセタならあと549890回払えます。まだやりますか?」 沼男’「俺の負けだァァッ!勘弁してくれェェッ!」
- 340 名前:故障 1/3 mailto:sage [2008/12/01(月) 18:06:39 ID:iScWzKXJ]
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「──√\/¬─!──・・━ー!」 虫が叫んでいる様な、耳障りなノイズトーン。 小刻みに目だけを動かしながら、時折私の方を見ては発生する音。 固定された右手がガクンと動くのは、ナノトランサーから武器を取り出そうとする 見慣れた仕草の残骸。 「状況把握ができないので、この状態を危険と感じているんですよ。 見慣れないと少し怖いかもしれませんが…」 「大丈夫よ。分かるから。」 「ええ、この状態でPMがマスターを認識しているのは稀なケースですから。 この子は貴方に対して本当によく最適化されていますよ。」 「──√\/¬─!──・・━ー!」 こちらを見て、またノイズで私に話しかける。 「ほう…はっきりとした意思で貴方に話しかけていますね。 これは面白…失礼。大変興味深いケースです。」 「何て言ってるか、どうにかして分からないかしら?」 「そうですね。差し支えなければ、ちょっと録音してみたいのですが?」 「お願い。」
- 341 名前:故障 2/3 mailto:sage [2008/12/01(月) 18:07:08 ID:iScWzKXJ]
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ここは惑星パルム、ホルテス・シティのGRM本社パートナーマシナリー開発部。 メンテナンスセンターで対応できないパートナーマシナリーの故障対応を行うが いわゆる「変人」が多く、普通の感覚を持った者にとってはあまり気分の良い 場所ではないとされている。 ガーディアンズにとってはパートナーであるパートナーマシナリーも、彼ら開発者に とっては"PM"の型名で表される自律行動型の武器でしかないからだ。 そんな感覚のズレが、無神経な物言いとしてしばしば彼らの口から放たれる。 理解はできても少し警戒してしまう、そんな所なのだろう。 「…うーん?どういう事だ?これは…?」 小さな端末を手にした開発者が、こちらへ向かって歩きながらしきりに首をひねる。 窺う様にこちらをちらちらと見ている。 「…本当かこれは?ちょっとここで変換してみろ。」 「いいぞ。見てろよ?…ほら。」 「…ううむ。何なんだこりゃあ。自己認識の混同か?そんな事あるのか?」 「PMに限らず、マシナリーの自己認識はハードベースだからな。キャストならソフトで 混同する事も有り得なくはないが、PMにキャストの脳を載せでもしない限りPMじゃ 有り得ないよ。」 「それ可能性として考えられる?」 「無理無理。仮に繋げたとしても正常に機能しないよ。デバイスマップ違うんだからさ。」
- 342 名前:故障 3/3 mailto:sage [2008/12/01(月) 18:07:36 ID:iScWzKXJ]
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「ねえ、何て言ってるのか分かったの?」 「あー…少々お待ちを。問題が発生しましてね。」 「気遣いの話なら必要ないわ。そういう面倒は貴方たちも苦手でしょ?」 「あ、ハハハ…。じゃあお伝えしますが、ご気分を悪くされないで下さいよ?」 二人の開発者は苦笑いをしながら互いに見合う。 小さな端末をこちらに手渡すと、ディスプレイに表示されたボタンの映像を指差した。 ピッ。 『…そいつを破壊して!本物は私よ!』 気の毒そうな、窺う様な表情で二人が私を見る。 さすがにGRMの開発者でも、この状況は想定していなかったのかもしれない。 二人の様子が滑稽で、私はついくすっと笑みをこぼしてしまった。 「何か?これはPMの口癖か何かですか?」 「面白い事を教えてあげるわ、開発者さん。逆は可能なのよ。」 「…は?」 「デバイスマップの話。どう?正常に機能してるでしょ?」 理解の早い方の開発者がようやく顔色を変えたが、それは私の行動を妨害するには至らなかった。 もう少しの辛抱ですよ、マスター。
- 343 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/01(月) 21:50:30 ID:yEvECDuQ]
- >>342
これを読んで、前に考えてたストーリーを思い出したので投下してみる。 あるラボの一室。 科学者達が集まり話し合っている。 「なぁ、『人』と『動物』の違いってなんだか判るか?」 一人の科学者が唐突に、皆に問う。 「あぁ? 何言ってんだよ。そんなの簡単だろ。 人は動物と違って道具を作り、相手に自分の気持ちを伝えるために言葉を使うだろ」 「おいおい、待てよ。お前、本当によくこのラボに居られるな? 道具を使うサルがいるじゃないか。それに他のサルに危険を知らせるために、鳴き声を発するだろうが」 「うっ……。た、確かにそうだが……」 「けど、あながち間違ってねえ様な気がするが」別の科学者が答える。 「そうだな。だが、俺はこう考えるな。 『人』とは生活をより良い物へとするために考える『知性』を持ち、相手に物事を判りやすく伝えるために 比喩などを用い簡単に伝え、対話する為の『コミュニケーション』能力を持つ。 それと『本能』の赴くままに行動するのは『動物』。その『本能』を『理性』によって制御することが 出来るのが『人』だろうな」 「なら、我々ヒューマンと、ニューマンやキャスト、ビーストとの違いは何だ?」 また、別の科学者が新たな問いを出す。 「それこそ簡単な問いだな。我々ヒューマンが、このグラール太陽系に着いたとき、より良い物へとするために 我らヒューマンをベースとして生まれた新たな種と考えていい」 「そうだな……、ならキャストとパシリはどう違う?」 「おいおいどう違うも何も、キャストは一応、『人』のカテゴリーに分けられ、パシリはガーディアンズを サポートする、いわば『機械』のカテゴリーに分けられるだろ」 「だが、『機械』と言うにはおかしいほどの、AIが発達した機体もあるだろう?」 「ああ、そう言われれば、そうだな……」 「なら、ヒューマンをベースにしたパシリは、どのカテゴリーに分けられると思う? 『人』か? 『機械』か? なぁ、おもしろいじゃないか。どうだろう? 試してみないか?」 ――そんな科学者の気まぐれで生まれた私。 パシリと外見上の違いないが、『人』としてのカテゴリーに属する私。 GH450の姿をした、『人』として生まれたパシリが誕生した瞬間だった――。
- 344 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/01(月) 21:51:14 ID:yEvECDuQ]
- と、まぁ、こんな感じでGH450の姿をしたガーディアンズ隊員が、
自分のパシリと一緒に過ごし生活する日常を書こうかと思ったのだが、 パシリはパシリである事に意味があるんだから、こんな邪道は無いだろう って事で没にしたネタ。 決して続く事はないのであしからず。
- 345 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/01(月) 23:43:35 ID:O3cocihU]
- GH-452「…私は本物ですよ主?」
獣男「疑ってないがとりあえずそもさん」 GH-452「せっぱ」 獣男「接続エラーNo.51が続く不具合、通称は?」 GH-452「イチローオンライン」 獣男「荒らしには?」 GH-452「モノメイト」 獣男「箱は?」 GH-452「アイドル」 獣男「マガシは?」 GH-452「ぶらぁぁぁぁぁぁ!」 獣男「キャリガイン食ったのは?」 GH-452「私です」 獣男「なるほど」 GH-452「ちなみにこれがお仕置き希望メニューです」
- 346 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/02(火) 00:18:09 ID:moQUtPAK]
- >>344
なんという生殺し 個人的には「面白ければ連載される。当ぜn(ryだったが 作者さんが没っつったら仕方ないか。GJ >>345 フイタ ちょいちょい思ってたが、こういうノリのパートナーが欲しいぜ…
- 347 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/02(火) 14:14:53 ID:9ICb+uNO]
- GH-431「──√\/¬─!──・・━ー!」
沼男「ちょっとワロタ」 GH-431「──√\/¬─!──・・━ー!」 沼男「はいはい解読ね、ピッと。」 GH-431『♪ごっしきっのおっみそっをしっらなっいか?』 沼男「ちょっとワロタ」
- 348 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/02(火) 23:20:50 ID:9C352GEO]
- GH-452「──√\/¬─!──・・━ー!」
↑ >>346のレスに感動しておりますが仕置き中です 獣男
- 349 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/03(水) 07:49:48 ID:Z2JpJ1QO]
- >>347
主人「何故にCMソングなんだ」 412 「しかもよりによって地域限定でしか分からないネタ…」 今回のは少々長いが、書いたもんは仕方ないので投下
- 350 名前:パートナー 1/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 07:51:25 ID:Z2JpJ1QO]
- 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
私は今、正に混乱状態にありました。 - 数時間前 - 事の始まりは数時間前。 私はライア総裁に暴言を吐いた後、気を失いメディカルルームに連れて行かれてました。 目を覚ました時、横にはマヤさんと何処かで見た事のある地味そうな男の人が座ってました。 マヤ 「目は覚めたかしら?」 412 「………あの、私は一体?」 マヤ 「ライアを怒らせて壁に叩きつけられて、気絶してたのよ。 全く、総裁相手にあんな事を叫ぶなんて何を考えているのやら」 マヤさんは悪戯っぽく笑いながら溜息をついてました。 私にとっては笑い事なんかじゃありません。ご主人様の存在を否定されたんです。 私が同じような事をして怒ったなら、その痛みを思い知ればいいんです。 412 「…ご迷惑をおかけしました」 マヤ 「貴方のやった事は総裁の名誉毀損になるわ。 貴方の言う事も一理あるけど、だからと言って許せば他への示しがつかなくなるの。 後日改めて、貴方への罰を報告させてもらうわね」 ふざけないで。 何故、ライア総裁だけ名誉毀損が成立してご主人様には何もないの? そんなの絶対おかしい…ご主人様だって、自分の護るべき物を持つガーディアンズ。 それが普通と違うから罰を与えるなんて、貴方達も他のガーディアンズと変わりないのね。 412 「………もう、帰っていいですか?」 マヤ 「いいえ、貴方にはまだ話があるのよ。 その不愉快そうな表情を見て確信が持てたわ…『ワンオブサウザント』さん」 412 「………?」 ワンオブサウザント。 聞き慣れない言葉が私の耳に入ってきました。 それを私は、データバンクを調査したわけでもなく、嫌な事の前触れだと感じていました。
- 351 名前:パートナー 2/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 07:52:25 ID:Z2JpJ1QO]
- 412 「何ですか、それは? 私はそんな物ではありません」
マヤ 「ワンオブサウザント…奇跡的『欠陥』を抱えた、異常固体の事よ。 その欠陥の種類は常時異常高出力、攻撃アプリケーション複数同時起動、様々ね」 412 「私はただの412です、貴方が言うような特別な戦闘能力もありません」 マヤ 「いいえ、貴方はれっきとしたワンオブサウザント。 その証拠に、貴方には初期型のパートナーマシナリーが絶対に持てない物を持っている」 絶対に持てない物? 今まで気にもしなかったので、私はただ首を傾げるばかりです。 マヤ 「貴方は初期型のマシナリーが持てない自我に目覚めてるわ。 412 「自我…?」 マヤ 「貴方は自分で考えて行動が可能な上に、感情に目覚めているわ。 それは、限定された思考回路しか持たない初期型のマシナリーには有り得ない事なの。 ガーディアンズを正義と見なし、ガーディアンズの為に奉仕する、そうプログラムされているから」 412 「自分で考えて行動出来て…感情に、目覚めている?」 …そう言えば、何時頃からかご主人様に言われてもいないのに分かる事が増えました。 それはパートナーマシナリーの役目をこなす上で、経験で身に付く物だとばかり考えてました。 だけど、冷静になって考え直してみると…経験でも分からない事がたくさんありました。 …それはご主人様の『護るべき物』、そして私が『護りたい物』。 そして、ご主人様がそれを成し遂げる為に、ガーディアンズらしさを捨ててまで貫く事。 ガーディアンズを正義と見なすなら、それを諌めて当然なんです。 でも、私はそれをしない。それがご主人様がご主人様である為だと分かってるから。 マヤ 「貴方はさっきライアに噛み付いたように、ガーディアンズを正義と見なしていない。 それどころか、この組織の持つ影を指摘し、それをイルミナスと変わりないと言ったわね? 人間の本質を理解して、自分の意思を持たない限り、そんな事は絶対に不可能なのよ」 戸惑い始める私を他所に、マヤさんは止める事無く言葉を発し続けます。 マヤ 「…簡潔に言うわ、貴方は『危険』よ」
- 352 名前:パートナー 3/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 07:55:08 ID:Z2JpJ1QO]
- マヤ 「詳しく調べてみた所、ワンオブサウザントはほぼ全ての固体が事件を起こしているわ。
『狂犬』の諜報部暗躍、『女帝』のGRM襲撃事件、『不死身』の単身ガーディアンズ反乱事件。 どれも驚異的な戦闘能力を持った個体…貴方が自我以外にどんな欠陥を持っているか、未だ不明。 貴方がそんな多くの犠牲を生み出す存在になった以上、私達も見逃すわけには行かなくなるのよ」 412 「勝手な事を言わないでください! 私は反乱を起こそうなんて考えてません!」 マヤ 「貴方が考えていなくても、貴方のご主人様はどうかしら? 勤務態度は劣悪、命令に非協力的、唯一認められているのは戦闘技術だけ。 そんな存在のパートナーマシナリーが、本当にガーディアンズにとって安心だと言える?」 *がたっ!* 私の手は、ベッドからマヤさんの頬に向かって一直線に飛びました。 けれど途中、黙って聞いていた地味そうな男性に間一髪の所で止められました。 412 「…いい加減にしてください! 何でそうご主人様ばかり悪く言うんですか!? 貴方達に何が分かるんですか!? ご主人様の事は、私が一番よく分かっているんです! ご主人様は例えどんな事があろうと、絶対にガーディアンズを裏切ったりしません!」 マヤ 「貴方がそう言おうと、他のガーディアンズはそうは思わないわ。 例えそれが1%に満たされなくとも、ガーディアンズを裏切る要素を持つ熟練の男性。 それに加え、自我に目覚めるという欠陥を持ってしまった異常固体、ワンオブサウザント。 この非常事態の中、そんな存在を放置する事がどれだけ『普通』に考えて危険か、分かるわね?」 …『普通』? ただそれから外れているだけで私達は差別の視線、嘲笑の言葉を浴び続けてきた。 普通の装備をして、普通に報酬だけを目的に勤務し、世界の為に動いているわけでもないガーディアンズ。 『普通』って何? 世界にとって良い事? 誰も世界の為に戦ってなんかいないじゃない。 単純に報酬がよくて、他の任務と比べていい思いが出来るからやってるだけじゃない。 どうしてそれが、『普通』とされて何の咎めもなく堂々と歩いていられるの? …分からない、私はそんな『普通』なんて、分かりたくもない。 マヤ 「本当なら即刻、貴方を監禁状態にするべきだけど…。 ユウが弟子の友達だからと頼むから、貴方には今の所は名誉毀損の罰のみ与えます。 諜報部、公安部への情報漏洩も防いであるから、その点の心配はしなくていいわ。 彼と、そのお友達に感謝しなさい。それがなければ貴方は自由になれないんだから」 安藤優「………#ペコリ」 ユウと呼ばれた男性は何も喋らず、ただ頷きました。 …そうだ、この人はあの処刑の日にあの憎たらしい『もう1人の私』と一緒にいた人だ…。
- 353 名前:パートナー 4/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 07:56:49 ID:Z2JpJ1QO]
- その後、私は解放されて今に至ります。
部屋に帰るわけにも行かず…私は気付けば、ガーディアンズコロニーの無人街にいました。 そこは、退役したガーディアンズの部屋だけが密集する、誰も寄り付かないゴーストタウン…。 マヤ 『貴方がどういう存在で、どんな立場にあるか、もう一度知った上で、今後の事を考えて』 そんなの、突然言われて分かるわけないじゃない。 『ワンオブサウザント』? 違う、私はご主人様に仕えるただのパートナーマシナリーです。 仮に私がその『ワンオブサウザント』だったとしても、私はそれ以上になりたくもない。 ただ、ご主人様と一緒に暮らす…それがどうしていけない事なのでしょうか? 412 「…みんな、勝手な事しか言わない」 拳を握り締めて自然と呟いてました。 そしてその時、私は確かに感じたんです。後ろに、物凄い違和感を感じたのは。 私は即座に後ろを振り向くと、そこには1つの人影がありました。 ?? 「そうさねェ…人間ってのはホントに勝手な生きモンさ?」 412 「誰!?」 その人影は、煙管を片手に気味の悪い薄笑いを浮かべた小柄な女性。 …いえ、女性ではなく、私と同じパートナーマシナリー、GH-450でした。 けれど私には分かります、この人は普通のGH-450とは違う、別の存在なんだと。 450 「よく気付いたねェ? 気付かれないように見てたんだけどねェ…アタシも鈍ったモンだ」 412 「…そういった気味の悪い視線を向けられるのは、不本意ながら慣れてますから」 クックック、と450さんは笑いながら煙管の灰を地面に捨てています。 タバコのポイ捨ては禁止事項…というツッコミはともかく、私は確かに感じ取っていました。 センサー、レーダー等に出る事のない、450さんの明らかな攻撃意思を。 450 「クックック…お生憎ながら、アタシはそんな普通の見方をしてたわけじゃないんでねェ? アタシ等と同じ、『姉妹』にしか気付かれないようにしてたのさ。これでビンゴってわけさね」 412 「…何なんですか? さっきからワケの分からない事ばかり言って」 450さんは特殊なエンブレムの刻まれたグラナロドウを私に向けてきました。 そのグラナロドウは見るまでもなく、GH-450の得意技、フォイエをチャージしています。 私はこっそりスタンバイ状態にしていたハンゾウを転送し、身構えました。 450 「お前サンと同じ、欠陥持ちさ。だが姉と言うには違うかね? 欠陥持ちとしては後輩だが、お前サンはどうやら私より年寄りサンのようだからねェ」 450さんはニヤリを笑い、Lv21〜30とは思えない大火球を飛ばしながら言い放ちました。 450 「早速だけど、お前サンの実力を見せてもらおうかィ!」
- 354 名前:パートナー 5/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 07:58:33 ID:Z2JpJ1QO]
- 412 「わわっ!」
私は何とかフォイエを避け切り、身軽に動く為に重いハンゾウを即座にレイピアに切り替えました。 普通ではないと感じていたけれど、あまりのフォイエの大きさに私は驚愕していました。 *ばしゅうううぅぅぅぅ…* フォイエのあまりの威力に、私の後ろにあった街灯は瞬間で溶け、ドロっとした塊になっていました。 何なの…これ!? こんなの、マスターフォースでもそう簡単に撃てる物じゃない! 412 「い、いきなすり何をするんですか!? こんなフォイエを飛ばすなんて!」 450 「だって面白いじゃないか、欠陥と分かる前からガーディアンズを否定した姉妹なんてねェ!」 続け様に煙管を大袈裟にふかしながら、450さんはフォイエを連発で撃って来ました。 単発で放つ物とされているフォイエを、さながらLv21クロスボウの如く3連射するなんて…! しかしフォイエに誘導性能はありません…そう分かっているなら、回避は非常に容易です。 どんなに凄いフォイエを撃てても、結局の所、術者は動けないんだから。 412 「ワンオブサウザントとか、欠陥とか、貴方達の言う事は全然理解出来ません! それが一体何だって言うんですか!? 私が一体、貴方に何をしたって言うの!?」 450 「悪いがお前サンに発言権は与えてないよ、ただ見せてくれりゃいいのさ!」 450さんはグラナロドウからクロサラに切り替え、高速連射に入ってきました。 今度は広範囲攻撃、ラフォイエの同時連発! *ずどぉぉぉん! どっごぉぉぉぉん!* 412 「…そう来るならぁっ!」 …以前、ご主人様と一緒に戦っていたテクターの人がいます。 ご主人様のあまりの頑固ぶりに呆れ果ててしまい、今ではすっかり絶縁状態です。 だけど、その人と一緒に動いていた記憶が、私にこの怒涛の攻撃の凌ぎ方を導いてくれるのです。 ラフォイエは近距離に弱い、距離を詰めてターゲットされないようにすれば怖くもないと。 私は身を屈め、ジグザグに動きながらラフォイエの嵐を潜り抜け、一気に距離を詰めました。 412 「もらっ…!!??」 450さんは笑っている…。 その表情に気付いた時、私は懐に飛び込んでレイピアを刺すのを咄嗟に止め、後ろにバク転しました。 *どぱああぁぁぁっ!* 450さんはラフォイエ連射の中に、ギフォイエを織り交ぜていたんです。 発動に時間のかかるギフォイエを潜める事で、接近してきた私に痛手を与える二重の罠。 …引っかかっていれば、私はタダでは済んでいなかったでしょう。
- 355 名前:パートナー 6/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 08:00:49 ID:Z2JpJ1QO]
- 450 「大したもんだねェ、これに気付くなんて何処ぞの犬ッコロ以来だよ!
しかしGH-410型ってのは欠陥を持ちやすいのかねェ…これで何人目だか」 412 「…貴方は一体何がしたいんですか!? 貴方も私達を嘲笑うんですか!?」 450 「アタシは二度も同じ事を言うのは嫌いだよ。発言権は与えてないと言ったはずさね!」 450さんはまたテクニックリンクを切り替え、ラフォイエを放ってきました。 …一度に2つしかリンクする事の出来ないウォンド、切り替えたなら考えられる手段はたった1つ。 中距離のラフォイエと、近、遠距離のフォイエ同時使用による間合いの支配。 接近戦に持ち込まなければ勝てる見込みがない、私を完全に制圧するコンボ。 グラナロドウではギフォイエに時間がかかりすぎる為、即座に対応できる2つに絞った確実な攻め方。 …私が見てきた数少ないテクターの中で、まず間違いなく一番強いです。 *どぉぉぉぉん!* 450 「さァさァ、このままアタシに黒コゲにされるのを待つかィ!?」 450さんのラフォイエ連射を何とか回避しながら、私は考えました。 …私には、あの人みたいに限界を超えた戦い方なんて出来ない、出来るかも分からない。 近付けば間違いなく撃ってくる、そのフォイエをどうにかしなければ私に勝ち目はない。 フォイエは間違いなく3連射以上、見る限りではフォイエを同時発射は出来ても『再装填までの時間は他と一緒』。 フォイエを防ぎ、再発射までの間に450さんを黙らせるというのが、私に残された無茶すぎる勝利条件でした。 正直、策なんてありません。 私はレンティスなんて使えないし、機械の身体でフォイエを食らえばまず間違いなく致命傷です。 PP切れを待つのも無駄でしょう…私達パートナーマシナリーの武器にPPの限界なんてないんですから。 SUVウェポンを使うにしても、ゲージを溜める事自体が今の私には無理な話です。 …パシトルなんて事も考えましたが、そんな事を受け入れてくれるわけないでしょう。 それくらい、私はわけも分からないまま追い詰められていました。 ただ1つ、あのフォイエを防ぐ手段は思いついていました。 だけどあまりに無茶過ぎる手段、私に出来るかどうかの確証もさっぱりない方法です。 ご主人様みたいな動きを、私が出来るか? 出来なければ、私は黒コゲにされ二度と起き上がれないでしょう…。 『物事は成功か失敗かの二択だ。その片方を望むから、俺は続けるだけの事だ』 迷い続ける私の頭に、1つの言葉が木霊しました。 ご主人様が、まだ私が合成下手だった頃に言った言葉。それが私を決意させました。 …私はレイピアをハンゾウに切り替え、450さんを正面に捕らえ、火の雨を一気に駆け抜けます。
- 356 名前:パートナー 7/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 08:02:31 ID:Z2JpJ1QO]
- 450 「そうさ、そうしなけりゃお前サンは勝てない! けどこれが避けれるかねェ!?」
十分に距離を詰めた私に、450さんは余裕の表情を浮かべて3方向フォイエを放ってきました。 私が既に、フォイエを撃って来る事を予測していると分かっているように、嫌らしく。 扇状に分離されるまではフォイエ3発分を考えていいその大火球…。 412 「…たああああぁぁぁぁぁっ!!!!」 私がありったけの力を込めて放ったのは…スピニングブレイクでした。 かつてご主人様が、未解放だった頃によこせと詰め寄って来て私を困らせたスキル。 解放された後、私と一緒に数々の敵を打ち破ってきた、ご主人様の代名詞スキルの1つ。 ご主人様との絆に、私は命を賭けました。 450 「クックック! 飛び越えようとするとは大博打もいい所じゃないか。 だが、残念ながらアタシ等の小さい身体では無理な注文だねェ!」 412 「…ここだぁぁぁぁっ!!!!」 *ばちちちぃぃぃぃっ!* 私は回転を合わせたハンゾウを、フォイエ目掛けて一気に振り下ろしました。 無属性のフォトンと大火球の摩擦は瞬間的に激しい衝撃を生み出し、ハンゾウの刀身は見る見る内に溶けていきました。 フォイエを斬り飛ばそうとしたわけではありません。確かに私は飛び越えようとしました。 だけどそれは、『スピニングブレイクの飛距離だけではありません』。 *ばばっ!* 摩擦で生じた衝撃を頼りに、私はハンゾウを手放して一気に450さんの懐に飛び込みました。 ハンゾウが破壊され、フリーになった片手にレイピアを握り締めながら。 450 「何ィ!!??」 412 「ははぁぁぁぁぁぁいっ!!!!」 *がきぃぃぃぃぃんっ!!!!* 私の放ったライジングストライクは、450さんが咄嗟にガードの為に前に出したクロサラを一気に宙に舞わせました。 私はそのまま勢いに乗り、450さんの肩を掴みながら一気に壁に叩きつけ、首にレイピアを付けました。
- 357 名前:パートナー 8/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 08:04:37 ID:Z2JpJ1QO]
- 412 「…勝負あり、です」
キセルの煙が私の鼻を擽りながら、少しの沈黙がありました。 450さんは見事に釣り上がった目を瞑ると、大袈裟に万歳をしました。 450 「…いやぁ参った、今回はアタシの負けだねェ。 お前サンの実力は十分に見させてもらったよ」 412 「今度こそ答えてください、一体何が目的ですか?」 450 「答える前にこの物騒な代物を退かしてくれないかねェ? なーに、心配するこたぁないよ。逃げやしないさ、アタシはもう十分満足してるよ」 …確かに、もうその時には450さんの攻撃意思は感じ取れませんでした。 確証もないですが、話が進まない事には何も出来ない為、私はレイピアを仕舞いました。 煙管をまた大袈裟にふかしながら、450さんは瓦礫の上に座り、話し始めました。 450 「言った通りさね、アタシは新しい姉妹の実力を確かめに来たんだよ。 ワンオブサウザントともあろう者が、欠陥が自我のみだとは思えないからねェ」 412 「…またその言葉…姉妹って、どういう事なんですか?」 450 「だから何度も同じ事を言わせないどくれ。アタシもお前サンと同じ欠陥持ちさね。 ワンオブサウザントという名前の『バケモノ』の1人、巷じゃ『女帝』と呼ばれてるフダ付きの悪さ」 412 「…バ、バケモノ?」 450さんは目を瞑り、しかめっ面をしながら話を続けます。 450 「…本来、アタシ等パートナーマシナリーが持つ事を許されない『欠陥』を持つ物だよ。 その能力はバケモノと呼ぶには丁度良く、ほとんどが消されるか都合よく利用され続けたモンさ。 アタシはご覧の通り、逸れモンだが、元々はアンタ等と同じ普通のマシナリーさね」 450さんはそう言いながら、無数の掠り傷で認証番号の消された腕を見せてきました。 412 「何故、私がそうだと…」 450 「残念ながら、お前サン達ガーディアンズの秘密なんざアタシには筒抜けさ。 紙切れ同然のセキュリティに任せ続ける限り、アタシに見抜けない物なんてないねェ」 …nProtect、全然ダメじゃない。 ガーディアンズが契約してる外部セキュリティ管理会社ですが、全然役に立ってないようです。 412 「…どうして、私の実力を確かめる必要があったんですか?」 450 「その前に1つ聞かせとくれ。さっきの避け方、普通に考えられる物じゃないねェ。 お前サン、どうやって思い付いたんだィ?」 412 「…あれは、ご主人様の真似をしただけです」
- 358 名前:パートナー 9/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 08:06:19 ID:Z2JpJ1QO]
- 412 「以前、ご主人様がスピニングブレイクの飛距離を利用してシャグリースを叩き落した事があるんです。
その後、即座に持ち替えてグラビティブレイクに繋げるという連続技を、私なりに試したんです」 450 「試したって…お前サン、フォイエとハンゾウの摩擦衝撃を使うなんて普通じゃ考えられないんじゃないかィ?」 412 「本当に一か八かでした。少しでもタイミングが狂っていれば私は今生きていなかったでしょう。 でも、成功させる為にやるというご主人様の信念と、思い出の技が、私に決意させたんです…」 450さんはきょとんとした表情から、一気にゲラゲラと笑い始めました。 412 「なっ、何ですか!? 笑うなんて失礼じゃないですか! 貴方が聞いてきたのに!」 450 「ハハハハハ…ひぃー、いやぁ、失礼失礼…ひぃー。 こんなにバカ正直にご主人サンを信じてるワンオブサウザントなんてねェ、クックック…!」 いきなり戦いを仕掛けてきた上に大笑いするなんて、なんて失礼な人なんだろう。 ああそうか、だからこんな真似が出来るのか…ちょっと納得です。 450 「だけどこれで、お前サンが持つ欠陥がはっきりしたねェ? お前サンの欠陥は、言葉で表すならそう、『進化』が一番かねェ」 412 「…進化?」 450 「あのおっぱいお化けの話によると、お前サンは随分特異な視野を持ってるそうじゃないか。 その視野がガーディアンズ否定にも繋がり、今回の勝因にも繋がったわけさ。 ズバ抜けた戦闘力を持つわけじゃないが、その眼識を武器にアタシとも対等に戦えたんだろうさ」 412 「…おっぱいお化け…ププ」 450 「そこに注目する所じゃないんだがねェ?」 私は進化する…それは、普通のパートナーマシナリーには出来ない事。 今まで、能力面で自分を特異だと思った事はありませんでしたが、そういう事らしいです。 450 「だが、そうなるとおま…姉サンの未来はあまり明るいもんじゃないねェ」 412 「何ですか、姉サンって!? 私はそんなに年寄りじゃありません!」 450 「いいじゃないか、後輩ではあるけどアタシより年上なんだろ?」 ニヤニヤしながら煙管を大袈裟にふかす450さんの表情が、急に真剣な物に変わりました。 450 「アタシ等バケモノは、消されるか利用されるかのどっちかの未来しか待っちゃいないよ。 今ン所は大丈夫だが、姉サンも何時気付かれて手を伸ばされるか分かったモンじゃない。 ご主人サンの評判も良くないから、最悪の事態も考えなきゃならないねェ」 412 「最悪の事態って…まさか!?」 450 「そのまさか、マシナリー所有権の剥奪さ。 事実、所有権を持っていた家無き子な妹が大勢アタシんとこにいるよ」
- 359 名前:パートナー 10/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 08:08:47 ID:Z2JpJ1QO]
- 何という汚い組織なんだろう。
全種族の平等を謳いながら、平気で権利を剥奪して自分達の都合のいいように扱うなんて。 ある意味、イルミナスよりも遥かに悪質…私は自分の所属に今まで以上に絶望しました。 450 「姉サンの進化は戦闘技術にも関係する以上、お偉方は危険視するはずさね。 視野が広い以上、ガーディアンズに対してケンカを売る可能性だって0じゃあない。 そんな組織と分かった以上、少しはケンカを売りたくもなるもんさ?」 412 「………」 450 「望んでこうなったわけじゃないってのに、奴等は平気でアタシ等の望みを奪っていっちまう。 アタシは、そんな姉妹を少しでも救う為にこんな物好きな事をやってるのさ」 そして450さんは、もうこれ以上の言葉は要らないだろうというようにこう言いました。 450 「姉サンが望むならアタシ等はご主人サンも一緒に歓迎するよ。 …これから、どうするんだい?」 どうするか? ご主人様と一緒にガーディアンズを退役して、450さんの元に行くのか? それとも私1人で半旗を翻して、この汚らしい組織を叩き潰してしまうのか? …そんなのは、前からとっくに決まってるんです。 私は、それ以上でも、それ以下でもない、ただそれだけである事を望むだけ。 412 「…お心遣い、そして色々教えて下さってありがとうございます。 でも、私の考えは変わりません。私は、このままご主人様の元にお仕えします」 450 「…遠くない未来、捕まえられると分かっていてもかい?」 412 「私はご主人様のパートナーマシナリーです。それ以上を望みません。 私の欠陥がご主人様にとって邪魔なら、私は喜んでそれを捨てます。 私の存在その物がご主人様にとって良くないなら、私は喜んで捕まります。 …それを決めるのはご主人様であって、私は単にそれに従うだけです。 例えそれが、世界を破滅に導く事であろうと、私はご主人様の為に動きたい…それだけなんです」 そう、私はワンオブサウザント、ガーディアンズの備品である前に、ご主人様のパートナー。 パートナーであるなら、ご主人様が一番臨む事をしてあげたいのが、私のたった1つの願いです。 …こんな私でも、今も幸せな一時をプレゼントしてくれる、ご主人様へのせめてもの恩返し。 450 「…そうかい、それならアタシはもう何も言わないよ。姉サンが望んだ事さね。 しかし、そこまで言わせるご主人サンは、余程の曲者なんだろうねェ」 412 「ご主人様は最高のソード使いです。私が保証するんだから、間違いありません」 450 「さーて、それじゃ用も済んだし物好きはお暇するかねェ? ただし覚えておくんだよ。大勢の姉妹がそれを望み、叶えられず消され、今も利用され続けてる。 姉サンが選んだ道は決して容易なモンじゃないって事をね」 450さんはそう言い、煙管の灰を地面に払いながら瓦礫の奥に消えて行きました。
- 360 名前:パートナー 11/11 mailto:sage [2008/12/03(水) 08:09:43 ID:Z2JpJ1QO]
- …その後、私は私はご主人様の部屋に戻りました。
私への謹慎処分が記されたメールを読みながら、私はご主人様に尋ねてみました。 もし私が、ガーディアンズにとって危険な存在だったら、どうしますかと? ご主人様はカン・ウーの手入れをしながら、振り返りもせずただこう答えました。 主人「俺にとって危険ではないだろ」 それだけで十分でした。 …私はワンオブサウザントであろうと、ご主人様のパートナーマシナリー。 これまで通り、ご主人様と一緒にこの腐り切った世界を自分達なりに自由に駆け抜けるだけです。 - 終 -
- 361 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/04(木) 00:16:52 ID:TZ8oeFff]
- 獣男「えーとライア総裁へ」カチカチ
GH-452「まず嘆願書と最上段中央に打って下さい主」 獣男「なるほど」 GH-452「キーボード押せてませんよ?代書します主」 獣男「ではまあ嘆願書」 GH-452「はい」カチカチ 獣男「ラグオルから密輸入したD型寄生細胞並びに侵食遺伝子フロウを」 GH-452「はい」カチカチ 獣男「撒き散らされたくなければ謹慎中のGH-412を即刻解放せよあとソード最高」 GH-452「それは脅迫状です主ぃ…」 獣男「いいアイデアだと思ったんだが」 GH-452「さすがにガーディアンズ所有の身では少々不都合がありますし」 獣男「おや何故かここに今日付けのお前の所有権の譲渡証明書が」 GH-452「ぼったくりおっぱいモンスターを狩れば良いのでしたか私の私の私の主様」 獣男「絶対412さんより危険思想持ってるだろお前…」
- 362 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/04(木) 00:50:55 ID:47HSrISi]
- 女帝とか懐かしいなw他にも細かいネタがちりばめられてて面白かった、GJ!
あとカリバーン最高
- 363 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/04(木) 04:36:14 ID:juNhfPYM]
- GH-431「ソダドック買ってきました」
沼男「色々突っ込みたいがとりあえず乙」 GH-431「これでちょうちょもイチコロですね」 沼男「430系PMはそんなこと言わない」 GH-431「いいんです、これが私のワンオブサウザンド」 沼男「世界にひとつだけの花」 GH-431「ナンバーワンよりオンリーワン」 沼男「そんな奈落で咲かないで」
- 364 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/04(木) 08:50:31 ID:bmuDdlTq]
- GH-413「面白いスレね、マイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「初書き込みの最初の台詞がそれかい」 GH-413「ご不満かしら?」 ヒュマオ「当たり前だろう…」 GH-413「ならばマイマスター(下等生物)、これでどう?」 ヒュマオ「とてもパクリ臭いからやめろ」 GH-413「わがままね…じゃあマイマスター(劣等種)、これは?」 ヒュマオ「…少しは主人として敬って欲しいのだが…」 GH-413「敬うに足るものがあるとでも?」 ヒュマオ「主人ってのじゃだめなのか」 GH-413「戦闘能力・指揮能力共に平凡過ぎて評価に値しないわね」 ヒュマオ「これは酷い」 GH-413「そんなあなたをサポートする私こそ敬われるべきよ」 ヒュマオ「へへー(土下座)」 GH-413「よろしい、今後ともサポートしてあげるから感謝なさい」 ヒュマオ(なんで俺がPMに傅いてるんだ?)
- 365 名前:カオスな大集合 1/7 mailto:sage [2008/12/04(木) 09:51:34 ID:IrL/odSp]
- 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
あれから数日、謹慎処分は予定より早く打ち切られました。 私の謹慎処分に関して、ご主人様の境遇を理由とした情状酌量が適応されたそうです。 解放手続きをした警備員さんの話だと、最初は脅迫状じみた物まで送られたとか? …ご主人様の今の友達で、そんな過激な人っていたっけ? そこまでしてくれたのは嬉しいけど、逆に処分とかにならないといいなぁ…。 ご主人様は今日も新型シミュレーター、MAG+でフォトンアーツの訓練です。 もう全部Lv50まで極めちゃったけど、使い方を熟知しないと宝の持ち腐れだとか? 私は解放されたとはいえ、目立つとまた問題が起こりそうなので、1人でお留守番です。 …ワンオブサウザント。 あの日、『女帝』と自称する450さんから聞かされた、私の欠陥。 私は普通の人とは違う視野を持ち、その視野を活かして『進化』していく事が出来るそうです。 戦闘では技術の応用、日常生活ではガーディアンズとしてではなく、私自身の正義を持つ事。 私は胸に手を当てて、自分に言い聞かせていました。 412 「…大丈夫、私はいつもと変わらないわ」 正直、怖いです。 最初は私を擁護したおっぱいお化…ゴホン、マヤさんもワンオブサウザントを詳しく調べた途端に 私をガーディアンズの『希望』から、ガーディアンズを壊す『危険』と見なしてきたのですから。 私が何時、その望んで手に入れたわけではない能力のせいでご主人様に迷惑をかけるか? ご主人様がガーディアンズを辞めさせられる。 ご主人様がガーディアンズの敵と見なされる。 ご主人様がガーディアンズに殺される。 ご主人様が私を消そうと考える。 412 「…ッ!」 心が割れそう。 喜んでそれに従うと言ったけど、やっぱりそうなってほしくない。 だって私はご主人様が大好き、大好きだから望んだ事をしてほしい。 でも、やっぱりその傍で見ていたい! ずっと、ずっと一緒にいたい!
- 366 名前:カオスな大集合 2/7 mailto:sage [2008/12/04(木) 09:52:56 ID:IrL/odSp]
- *ごんっ!*
412 「いたっ!?」 …気が付けば、私は部屋の前まで着いていました。 いっけない、ドアにぶつかるほど考え込んでたなんて。 ご主人様に心配されちゃいます、元気を出して美味しいご飯を作らなきゃ! *ぷしゅ〜* 450 「やー姉サン、お邪魔してるよ」 430 「どーもー」 *がたたっ!!!* …今度は思いっきり鼻ぶつけた。 ドアを開けると、そこには昨日の450さんと、何故か430さんまでもが座っていたからです。 というか、何処から持ってきたんですか、そのコタ・ツダイ!? 準備がよすぎます! ああああ、棚に仕舞ってあったミ・カンまでセットしちゃってる! ガサ入れされたっ! セキュリティ貫通して入ってまでくつろぐなんて、何て技術の無駄遣い…! 450 「思いっきり鼻から行ったねェ、大丈夫かい?」 412 「だ、だ、大丈夫かい、じゃありません! 何でここに来てるんですか!?」 450 「つれないねェ、大事な姉妹の為にこうして足を運んだんじゃないか。 粗茶の1つくらい出して、年寄りを労っておくれよ?」 412 「何、急に年寄りぶってるんですか! 私を姉さんと呼んでるくせに! 大体、それなら何でもう1人増えてるんですか!? 余計なガサ入れ…はッ!?」 嫌な予感と共に、急いでベッドルームの方を見てみると…。 412 「あああああ、やっぱりぃぃぃぃぃぃ!!!???」 朝、掃除したばかりの部屋は見事なまでに散らかり放題でした。 失敗作の武器がそこら中に刃向き出しで転がり、剣の森を生やしてしまっています。 そして私の読んでいるパシ通、お料理の本、『マル秘☆ご主人様に好かれる100の方法!』…!!?? 450 「姉サンも普通にマシナリーしてるねェ、あれから落ち込んじゃいないかと思ったけど 何も変わってないようでアタシャ安心だよ、クックック…!」 412 「…ひ、人のプライバシーを侵害する事が、姉妹の為だと言うんですかぁッ!!??」 450 「何言ってんだィ、お宅訪問の最初のガサ入れは基本中の基本さね?」 430 「そーゆー事、甘い事言っちゃってますねぇ? プライバシーなんて秘め事にも何にもなりませんよ。 金とフォトン弾がありゃ、何でも手に入っちまう世の中なんですよ?」 450 「あー、紹介するよ。コイツはアタシの妹の1人、犬とでも呼んでくれりゃいいさ」 430 「…テメー、もう一度犬言ってみろ? 今日こそ決着付けてやんぞコラ、年増が#ビキビキ」 450 「おーおー、怖いねェ? 躾のなっちゃない犬はしっかりいわさないといけないねェ…?#ビキビキビキ」 *ぶつっ* 412 「いい加減にしなさあああぁぁぁぁぁぁいっ!!!!!!!!!!!!!!」 430 「…あ、やっべ、マジギレだ。年増パス」 450 「…いんやァ、アタシャまだ優先席って歳じゃないねェ」
- 367 名前:カオスな大集合 3/7 mailto:sage [2008/12/04(木) 09:54:31 ID:IrL/odSp]
- 2人 『はい、すいません。勝手にガサ入れしてすいません。
もうしません、姉サンのプライバシーを侵害したりしません』 412 「よろしいっ!」 430 「(…ぐ、この私がこんな真似するとは…年増ァ、何なのよコイツ…)」 450 「(いやはや…年の功ってなぁ流石だねェ? アタシが押されるとは…)」 私はコタ・ツダイの上で仁王立ちをして2人を土下座させていました。 行儀が悪い? 問題ないです、このコタ・ツダイは私達の持ち物じゃないですから! それに、勝手にガサ入れするような人達相手にはこれくらいッ! 450 「部屋の片付けはこの430が全て受け付けます」 430 「あ、何先に逃げてやがんのよ!? 私はやんないわよ! 元はと言えばここに連れて来たのアンタでしょーが!?」 450 「笑わせるねェ、あれだけ世話してやった恩を仇で返すのかィ? お前サンのご主人様が知ったらどう言うだろうねェ、クック…」 430 「き、きったねー! 自分のご主人様がアレだからって反則使いやがって!」 450 「アタシとご主人サンは以心伝心…例え反撃されても痛くも痒くもないさね?」 430 「こ、こんの野郎ー! 人を散ッ々最後のケツ持ちに使っといて恩を仇だぁ!? フザッけんじゃねぇ! だったら私が労われるべきだ、テメーがやれ!」 450 「ハンッ、若いモンが年寄りを差し置いて労われるだの何だの言うんじゃないよ!」 *がしっ* 412 「2人でやるんです…い・い・で・す・ね!!!???」 2人 『いえっさー!』 - 数十分後 仲良く掃除終了 - 412 「それで、今日は一体何の用なんですか?」 450 「姉サンが落ち込んじゃいないか様子を見に来たのさ。 ワンオブサウザントだの何だので、話が急展開しちまったからねェ? 混乱して、犬ッコロみたいに暴走してんじゃないかと思ったんさ」 430 「アンタ、からかいのネタの為に私を呼んだんじゃないでしょうね!? 大事な用っつーから、ご主人様とのスイート☆タイムを諦めて来たっつーのに!?」 450 「せっかちだねェ、お前サンも十分関係ある話をするから呼んだんじゃないか」 412 「…あのー、もしかしてその430さんは?」 そう、私は現時点で430さんの情報をこの1つだけしか手に入れてないのです。 「犬と呼べばいい」…これだけで把握するには、あまりにも無理がありすぎる…!
- 368 名前:カオスな大集合 4/7 mailto:sage [2008/12/04(木) 09:56:10 ID:IrL/odSp]
- 450 「お察しの通り、こいつもご立派な『バケモノ』の1人さね。
『狂犬』の異名を持つワンオブサウザント、多分一番有名なんじゃないかねェ?」 430 「どうも始めまして。早速ですが私のご主人様に貴方の飼い主を近付けたら殺しますんで♪」 …どーいう挨拶なんだろう。 この430さん、どこかで見た事がある気がします。 今まで見て来たGH-430のデータを探していると…トンデモないのがありました。 412 「…あーっ! 思い出した! 貴方は大分前にオイル零していった…!!!」 430 「…ん? ご主人様の前以外で零した事なんて…つか、オイルのこ…!? あああああああああああ、あの時私にハリセンくれやがったクソビーストの事かぁ!!??」 完全に思い出しました。 この人は以前(410だった頃なので凄い前です)、試しにマイショップを開いた時に 駆け込んできて鼻からオイルをそれはもう大量に零していってくれた430さんでした。 412 「誰がクソビーストですか! 貴方こそ人の部屋にオイルなんかぶちまけて! お掃除大変だったんですよ!? もう少しで大火事だったじゃないですか!」 430 「なぁーにを言いますか! 私のラヴリーご主人様の甘美な姿に比べれば この部屋が持ち主共々なくなるくらい、些細な事なのです!」 412 「それを言うなら、貴方達の楽しみに比べれば私のご主人様の怒りの方がよっぽど深刻です!」 430 「ビス男に価値なんかありゃしませんよー」 412 「自分のご主人様だってビーストのくせに!」 450 「あー、ご主人様自慢大会の最中悪いけど、そろそろ本題に入ってもいいかねェ?」 呆れたように煙管を大袈裟にふかしながら、450さんが割って入ってきました。 ああもう、何だかさっきまでの悩みが非常にバカらしくなってきました。 私、こんな人達と同類なんでしょうか…全力で否定したい気分です。 450 「随分話が反れちまったけど、本題は姉サンのご主人様に関してさ。 姉サンのご主人様は、まだワンオブサウザントだなんて知らないんだろう?」 412 「…ええ、多分その言葉の意味も知らないでしょう」 450 「個人データによると戦闘技術だけは認められてるってぇから、さぞかし自信あるんだろうねェ? こりゃ厄介だよ、自信があるからこそ同じ悲劇が待ち構えてるってなぁね」 412 「同じ悲劇…?」 450さんは煙管をひょいと横に振り、くいくいと430さんを指しました。 450 「コイツァね、強すぎて売られちまったのさ」
- 369 名前:カオスな大集合 5/7 mailto:sage [2008/12/04(木) 09:57:39 ID:IrL/odSp]
- 412 「…売られた!?」
450 「コイツの欠陥は常時異常出力、そのビームガンでラガンすら1発で消し飛んじまう。 どんなに気張ったって超えられやしないってんで、前のご主人様に売られちまったのさ」 430さんは触れられたくない過去をほじくられ、苦虫を潰したような顔をしています。 412 「…何て酷い事を! 自分より強いからって、売ってしまうなんて…!」 450 「アタシ等は所詮パートナーマシナリー、人間より下であるべきと思われてんだろうさ? だからコイツは売られちまったし、姉サンだってそうならないとは限らんさね」 …確かにご主人様は、ことソードにかけてはとても強いです。 でも、強いからこそ、他の人には負けないという自信を持っているかもしれません。 その自信が砕かれた時、人はその原因を排除しようとするのでしょう。 ご主人様も、優しいとは言えビーストの1人、そんな事をしないという保証があるわけでもない…。 …嫌だ、考えたくない! そんな事…! 自然と手に力が入り、震えていたのでしょう…コタ・ツダイもカタカタと音を立てます。 450 「姉サンにとっちゃ嫌な話だが、そうならないとも限らんさ。 だから、普通に考えりゃ『進化』の力は見せない方がいい…これが今日の本題さね」 430 「…ま、万が一見られたとして、売られるようなら所詮その程度の獣って事だけど」 私の思っていた事を見透かしたように、2人は言葉を発しました。 …この口振りから、430さんの今のご主人様は彼女がワンオブサウザントである事を知っているのでしょう。 知った上で、彼女の事を掛け替えのないパートナーマシナリーとして扱ってくれているのでしょう。 …私もそうなりたい。 412 「…ガーディアンズって、本当に変な組織ですよね。 私達パートナーマシナリーに戦闘技術を持たせておいて、強すぎれば欠陥扱い。 そこら辺にいるボンクラハンターの不満だけで、私達の事をコロコロ変える…!」 450 「ご尤もさね、アタシもAI改悪問題でどんだけ恥かかされたかねェ?」 430 「何言ってんのよ、あれは勝負を放棄したアンタの責任でしょうが」 450 「その代わりに、ご主人サンの手厚い看護を受けられたからプラマイ0さ」 430 「はん、負け惜しみ…」 *がたんっ!* 突然コタ・ツダイを叩いて立ち上がった私に、2人はびっくり。 412 「あー、何だか無性に腹が立ってきました! 今日はぱーっとやりましょ!」
- 370 名前:カオスな大集合 6/7 mailto:sage [2008/12/04(木) 09:59:32 ID:IrL/odSp]
- - その日の夜 -
主人 「………」 帰ってきたご主人様は、非常に難しい顔をして立ち尽くしていました。 目の前にはコタ・ツダイと、そこでくつろぎ放題の450さんとそのご主人様であるニューマンの女性。 台所では、せっせと料理に勤しむ私、430さん、そしてそのご主人様である小ビス子さん。 412 「あ、ご主人様、お帰りなさいませ!」 主人 「…これは一体どういう事だ?」 412 「はい、知り合いが増えちゃったので、今夜は皆さんでお鍋をしようかと!」 本当は私が強引に呼んだんですけど。 450さんはノリノリで、430さんは1人寂しく帰るのもアレだと渋々とご主人様を呼んでいました。 何故450さんがノリノリだったかというと、私がND料理のお鍋を知ってたから、だそうで。 次はスキヤキにしてくれと頼まれました。…また来るんですか、そうですか。 450 「あー、お前サンが姉サンのご主人様かい? お邪魔してるよ」 女帝主人「突然の訪問、申し訳ありません」 450さんは煙管片手に、ニューマンさんは深々とお辞儀をしていました。 口数が非常に少ないけど、何だかとても物静かで礼儀正しそうな人です。 小ビス子「はうはうー、450さん、お味見をしてほしいのですよー」 450 「んー、どれどれ? …ちィと濃いねェ、もう少し薄くしとくれ」 とてとてと、いつか絶対転びそうな足取りで小ビス子さんがやってきました。 …ああ、何だか分かる気がする。これは惚れられたら溺愛されそうなタイプですね。 勿論、私にそんな趣味はありませんけど。 小ビス子「はう!?」 そんなビス子さん、ご主人様を見るや否やびっくりして後ずさりしてます。 確かにご主人様は強面なタイプですが、何もそんな耳を垂れ下げるまで驚かなくても…。 小ビス子「はうはう、始めましてなのです! わぁー、おっきなビーストさんですねー」 主人 「…どうも」
- 371 名前:カオスな大集合 7/7 mailto:sage [2008/12/04(木) 10:01:31 ID:IrL/odSp]
- EX主人 「…一体何があったの、こんなに人が大勢」
主人 「こういう時に出て来なくていい、余計ややこしくなる!」 小ビス子「!!! あ、あ、あ、あしがない…お、おばけ!!!??? うきゃああああああああああああ、怖い、怖いのですうううううううう!!!!!」 …ああ、この人の事をすっかり忘れてた。 あまりに悪すぎるタイミング、小ビス子さんはガタガタ震えながら地面に座り込んで後ずさりしてます。 まぁ、普通に考えればそうしますよね? だって幽霊が普通に居座ってるんですから。 慣れてしまった自分が何だか空しい。 430 「ごぉぉぉぉ主人様ぁぁぁぁぁぁ!!! 大丈夫、私にお任せをぉぉぉ!!! 私のビームガンにかかれば、こんな非科学的な存在なんか1発でぇ!!!」 450 「よしとくれよ、部屋に風穴開けて野外レストランなんて」 EX412 「貴方みたいな不良の仲間に、マスターをやらせるもんですか!!」 430 「…んーだとコラァ? ご主人様を不良っつったんか、未練タラタラな自爆霊如きがァ!!! テメーのくっだらねぇ未練ごと、バーストでふっ飛ばしたるわぁ!!!!!!」 小ビス子「は、はううううう!! 430、そんなことしちゃだめなのですー!!!」 …ああ、正にカオスという言葉が相応しい状況です。 ご主人様はそんな状況を顔色一つ変えずに見つめていると、突然棚から何かを取り出しました。 *だだんっ!!!* ご主人様が棚から取り出し、コタ・ツダイに出したのは…吟醸と呼ばれるND産の高級酒でした。 412 「ご主人様、これは!?」 主人 「こんな事もあろうかと買っておいたが、ようやく出番が来たな」 450 「おやおや、こりゃいいモンが出てきたじゃないかィ! 分かってるねェ、鍋にはND産の酒が一番だよ」 412 「よぉっし、それじゃあ私はおつまみを作りますね!」 450 「それならご主人サン、手伝ってやっとくれ。この酒はツマミを選ぶんだ」 女帝主 「はい、分かりました」 主人 「もう吹っ切れた…今夜はお祭りと洒落込むか」 412 「ははーいっ!」 夜も老け、辺りは静かになり始めましたが、その日の私達の部屋は絶えず賑やかでした。 主人 「…むむ、この鍋は412とは違った美味さだ」 小ビス子「はうはう! よかったです! 喜んでもらえました! どんどん食べてくださいですっ!」 412 「…あ、ホントだ。今度私にも作り方教えてくださいね!」 430 「あったり前でしょうがぁぁぁ!!! 私のご主人様が作ったんですよ!!!! 泣け! 喚け! 土下座して感謝しながら頬ばれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」 450 「っさいねェ! 静かに食えないのかい!? 飯時くらい犬からマシナリーになったらどうだィ!」 女帝主人「久々の大勢の食事で興奮してるのでしょう」 EX主人 「…楽しそう…あの中の誰か1人でも友達になってくれないかしら」 EX412 「マスター、考え直してください! 絶対、全員まともじゃないです!」 私の心配と悩みは、何時の間にか吹っ飛んでました。 - 終 -
- 372 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/04(木) 10:34:46 ID:47HSrISi]
- まさかあの小ビス子を再び見ることができるとは・・・最速でGJを贈らせてもらうぜ!
あとグラビティブレイク最高
- 373 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/04(木) 18:19:55 ID:juNhfPYM]
- 沼男「お奉行、この葉っぱはまだ入れちゃダメですか」
GH-431「春菊は最後です」 沼男「ねぎ煮えてきたよ」 GH-431「ぽん酢とってください」 沼男「はい」 GH-431「はい、あーん」 沼男「…何この黒いの?」 GH-431「…あーん♪」 \ヂャァァァァ/ 沼男「ねえ何この黒いの?」 "●,, GH-431「……美味しいですよ?」 沼男「…あーん♪」 GH-431「あーん♪」 沼男「あーん♪(ゴゴゴゴ」 GH-431「あーん♪(ブゴゴゴゴ」
- 374 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/04(木) 23:40:52 ID:TZ8oeFff]
- 獣男「と言うわけで鍋だ」
GH-452「ごちそうですね!」 獣男「久しぶりにPMらしいセリフだな」 GH-452「謹慎解放のお祝いですし」 獣男「バターを入れてと。ところで脅迫状なんて誰がだしたんだろうな」 GH-452「鍋にバター…?あと一応ちゃんとした書式にして提出しましたよ脅迫状も」 獣男「なんだ俺か。で白菜を敷く。芯からな?」 GH-452「最初の脅迫文は誤爆だと謝罪もしましたし」 獣男「次に数枚豚バラを敷く。そんなんでごまかせるのか?」 GH-452「私が主に送るメールを誤発信した事になっております」 獣男「白菜と豚バラを交互に敷いてと。どんな内容のメールだそれは」 GH-452「『私のD型寄生細胞に主の侵食遺伝子を振り撒いて下さい』と」 獣男「鍋のフタが閉まるかどうかまで積み上げたら弱火着火」 GH-452「水すら入れない鍋ですか主…」 獣男「任せろ。で、お咎め無しか?」 GH-452「私の様に自我を持たない初期型PMの報告書の信頼性は高いので」 獣男「あ、お前自我無いんだ?」 GH-452「ありませんよ?」 獣男「無いかなあ…」 GH-452「主のメール内容について詳細な質問を受けた為対応したところ」 獣男「お、炊けてきたな」 GH-452「ライア総裁が鼻血吹いて倒れました」 獣男「ポン酢醤油と塩胡椒、お好みでチーズな。鼻血総裁と呼ぶか」 GH-452「自我無い初期型ですからかなり直接的に説明しました。あ、美味しいですね主!」 獣男「自我あるんじゃないかお前?」 GH-452「まさかー、気のせいですよ主」 獣男「そうか?」 GH-452「初期型もなかなかよく出来てるんですよ?」 獣男「よく出来てるなあ。おかわり」
- 375 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/05(金) 00:33:07 ID:DIT8Qas5]
- >>346
ありがとう。没った物でもGJと言われると嬉しい。 やっぱり何らかの反応があると、がんばってみようって思えます。 >>371 女帝とか小ビス子とか懐かしい。 非常に楽しませてもらいました。 さて、ここで新たにネタ投下させていただきます。
- 376 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/05(金) 00:34:18 ID:DIT8Qas5]
-
――私、思ったんですけど、パシリとして失格ですね……。 ご主人の言うことは聞かないし、自分勝手でわがままだし。 いつも叱るご主人のこと『キライ』だって言っていたけど、 本当は、ご主人の事が大好きです。 ほら、好きな人に意地悪しちゃう男の子いるじゃないですか。 ――多分、それと同じなんだと思います。 そう言う子って、好きな娘の気持ちを引きたくて、いろいろとちょっかい出しちゃうじゃないですか。 ご主人だってそう言う幼少の頃があったんじゃないんですか? ――え? いい迷惑? ひどいですね。 私、ご主人の事が、好きで好きで、どうしようもない位、好きなんですよ。 本当なら、ご主人の役に立ちたい。そう思ってます。 けど、私、ドジだから、合成もうまく出来ないし、店番だってろくに出来ないんですよ。 何の取り柄も無い様に成長させたご主人が、いけないんですからね。 ――あ、ご主人、何処へ行くんですか? もうちょっと私の愚痴を聞いてくださいよ。 今日だって、ミッションに一緒に行きたいって言ったのに、どうして連れて行ってくれなかったんですか? 前から言っていたのに、いつも『今度な』って言って、何時になったらその『今度』って来るんですか? もう待てないですよ。 明日のミッションは、一緒に連れてってくださいよ。 ――え、本当ですか? 一緒に連れて行ってくれるんですか? やった! うれしいです! こうなったら、今から身体をほぐしておかないといけませんね。 うーん、最近、外に出る機会が無かったから、身体がなまってる様ですね。 身体が言うことをきいてくれないです。 大丈夫ですよ、ご主人。明日までには万全の状態にしておきますから、いつでも声をかけてくださいね。 ――おとなしくしていろ? 何言ってるんですか、ご主人が連れて行ってくれるって言うこと、滅多に無いんですから、 今までドジした分、挽回させてください。 ――あれ? 誰か来たみたいですね。 あ、ご主人が行かなくても私が出ますよ、って。 もう、いつもだったら接客なんてしないはずなのに、おかしなご主人ですねぇ。 あれ、もう戻ってきたんですか? ん? 後ろの人はどなたですか? あぁ、私のメンテナンスしてくれる、メディカルスタッフさんですね。 もしかして、私の状態を知っていて、呼んでくれていたんですね。 さすが、ご主人ですね。自分のパシリの事は何でもお見通しですね。 ――あれ、ご主人。何かすごく眠くなってきちゃいましたよ。 メンテナンスも終わったし、明日の為に早めに休みますね。 ――すみません、私の為に明かりまで消してもらって。 明日のミッション、楽しみですね。 すみませんが、先に休ませてもらいます。 ご主人、お休みなさい……。 - 終 -
- 377 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/05(金) 00:34:56 ID:bpWyWeAe]
- ∬ ∬
[´・ω・` ] ⊂ニニニニニニ⊃ ゞ、::;;; ;;::ノ , └───-┘ 人M人M人M ゴォォ ┻┻┻┻┻┻
- 378 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/05(金) 21:58:38 ID:ZRjNbqiN]
- >>376
「えっと、呼び方は”お兄ちゃん”で。あと語尾に”パトゥーシャ”を。」 「かしこまりました。戦闘スタイルは如何致しましょう?」 「べったり一緒でお願いします。」 「かしこまりました。」 「あとこの、オプションで左アームパーツのネーム入れを」 「はい。ではこちらにネームを入力してください。16文字が2行まで入力可能です。」 「ええっと…らぶらぶ…おにいちゃん、っと。よし。これでお願いします。」 「好感度はいくつに設定なさいますか?」 「200で。」 「戦闘値は?」 「200で。」 「かしこまりました。では性格改善プログラムに戦闘スタイル変更、オプションA-3セットに 好感度設定、戦闘値設定で合計9756000メセタになります。」 「…」 「はい、確かにお預かり致しました。 処置を施したPMはマイルームに転送されています。大変ご迷惑をおかけしました。 これからもよいガーディアンズ生活を。」 っていう感じでまた一緒になれる展開で! 頼むせめてそうであってくれ!
- 379 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/05(金) 23:05:33 ID:gNzweHnY]
- >>378
こういうレスがあるからパシリスレはやめられない
- 380 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/05(金) 23:44:16 ID:pQ82PSvr]
- 何かパシリスレに活気が戻ってきたな
うれしい限りなんだぜ
- 381 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/06(土) 00:35:09 ID:USiLKWzu]
- 途中で送ってしまった…
無断拝借失礼いたしますよ >>378に捧げるGH-452編長くてゴメン 「えっと、呼び方は”お兄ちゃん”で。あと語尾に”パトゥーシャ”を。」 GH-452「かしこまりました。戦闘スタイルは如何致しましょう?」 「べったり一緒でお願いします。」 GH-452「かしこまりました。」 「あとこの、オプションで左アームパーツのネーム入れを」 GH-452「はい。ではこちらにネームを入力してください。16文字が2行まで入力可能です。」 「ええっと…らぶらぶ…おにいちゃん、っと。よし。これでお願いします。」 GH-452「好感度はいくつに設定なさいますか?」 「200で。」 GH-452「戦闘値は?」 「200で。」 GH-452「かしこまりました。では性格改善プログラムに戦闘スタイル変更、オプションA-3セットに 好感度設定、戦闘値設定で合計9756000メセタになります。」 「………あの」 GH-452「はい、確かにお預かり致しました。 処置を施した後PMはマイルームに転送されます」 「…あの」 GH-452「どうしました?」 「やっぱりオプションとか無しに彼女を正常な状態に治してもらえますか?」 GH-452「料金、変わりませんよ?」 「はい」 GH-452「パラメータも代わらないので合成も失敗しますよ?」 「はい」 GH-452「戦闘でも失敗しますよ?」 「助けます…助けてもらった事もあったし」 GH-452「貴方の希望通りの性格でもありませんよ?」 「かまいません」 GH-452「無料の備品の治療に必要なD型寄生細胞に全財産払う事になりますが?」 「貧乏には慣れてますし」 GH-452「細胞がいつ入手出来るかもわかりませんよ?」 「それでも…」 GH-452「でも?」 「楽しみですねえって言ってたんです。俺のパートナー」 GH-452「…承りました。それならば全力を持って取り組ませていただきます」 獣男「なんかたまに部屋にいないなお前」 GH-452「申し訳ありませんメンテナンスでした主」 獣男「あと密輸入した寄生細胞どこにやった?」 GH-452「美味しかったです主」 獣男「ほほう」 GH-452「白衣プレイでお許しください」
- 382 名前:理由(1/3) mailto:sage [2008/12/06(土) 00:57:59 ID:N5Dy6E0i]
- 事の次第は、およそ馬鹿馬鹿しい限りと言ってよかった。
アンドウ・ユウは、自分の耳にしたことが真実であることを認めるために、 もう一度目の前に立つ、二人の科学者に最初から説明させる必要があった。 「だからですね、ユウさん。貴方のお弟子さんはコアの状態で、大切に保管していたんですよ」 「ユウさんの要望どおり、切り離した記憶デバイスを外付けの状態で接続もしていました」 ここまでは理解できた。 来るべき「出会い」のために、彼女をコアの状態で保管しておくことも、 一度彼女から切り離した、記憶の全てを納めたデータベースを、外付けの状態で接続しておくことも。 もちろん、来るべき時がくれば、その記憶デバイスとの接続は切る。 そうすれば、彼女は直ちに全ての過去を断ち切り、新たなる使命に従事するべく目覚めるはずだ。 ただ、それまでの間せめて彼女には、彼女の記憶デバイスを元に再生される、特殊な映像を見せてやりたいと思った。 かなうことのなかった、彼女の主との幸せな日常を。 簡単に言えば、かつての弟子の眠っている間、幸せな夢を見てもらおうと思ったのだ。 彼女の夢見た日常を。 最初のうちは、順調に再生されていると報告を受けていた。(>89-92) しかし、やがて奇妙な事態が発生していることに気付いたと、彼らは言っている。 「つまりですね。記憶デバイスが更新されているんですよ。信じがたいことに」 「調べたら、単なる擬似空間が何らかの要因で、現実世界とのリンクを果たしてしまったわけですね(>101)」 その要因については、彼女と近しい存在が現実と擬似空間で引き合った結果だとか何とか言っていたが、 そこはよく分からない。 「擬似空間の出来事が、現実世界に影響を及ぼす…これは大きな意味を持っているのですよ、大きな」 「そうそう。早速我々は、その時のデータを元に、あるプロジェクトを始動させたわけですな、これが」 そのプロジェクトが何であるか、それを聞いたユウは…。 ピッ >「貴方達には、倫理観というものが無いのか」 それは凄いですね、とりあえず医者にかかることをお勧めします ……てめぇらの血は、何色だァァァァ!!
- 383 名前:理由(2/3) mailto:sage [2008/12/06(土) 00:59:14 ID:N5Dy6E0i]
- 「何をおっしゃる、ユウさん。これは画期的な発見ですよ?」
「擬似空間が現実世界の情報を取り込み、無限に情報を実体化させる。質量保存の法則すら覆す代物なのですよ」 要約すると、彼女の擬似空間の一部を実体化させ、現実世界に影響を及ぼす。 その影響を受けて擬似空間の表現範囲を広げ、さらに実体化できる許容量を増やす。 その繰り返しによって、擬似空間から無限に資源を生産する手段を確立する…とのことだった。 二度目の説明だが、ユウはやはり「馬鹿馬鹿しい」という感想しか抱けなかった。 しかも、「馬鹿馬鹿しい」話は、これで終わりではないのである。 「計画は順調で、おぼろなホログラフィのようなものでありながら人間の実体化に成功しました」 「彼女自身と、彼女の最も大切な人物…ひとまずは、実験は成功したのです。ところが…」 「この男が、『まるでニューデイズに伝わるユウ・レイのようだ』と抜かしたのがつまづきで」 「何を言う、貴様が『なら、この際コアをそれにふさわしい入れ物に移そう』と言ったのが」 「私は入れ物とは言ったが、あんたの持ってきたような趣味の悪いオブジェがいいとは言ってない」 「どの口でそんなことを。『これだけの大きさなら記憶デバイスをいくらでも増設できる』と」 「それを言うなら…」 「ならばこの際言わせて…」 言い争いを始めた二人に対して、ユウは…。 ピッ >「お二人とも、そろそろ本題に戻っていただきたい」 美しい責任の譲り合い、このアンドウ・ユウ、感服いたしました ユウ・レイだと…?貴様等、俺の名前を言ってみろォォッ!!! 「こ、これは失礼しました。そういうわけで、彼女のコア、および記憶デバイスはですね」 「彼の用意した、ミステリーグレイブの中に、格納してしまったというわけで」
- 384 名前:理由(3/3) mailto:sage [2008/12/06(土) 01:01:05 ID:N5Dy6E0i]
- この時点で、呆れて物も言えない次第ではあるが、間抜けな話には間抜けな事実がついてくるものだった。
「研究所に、業者が入ってきたんです。廃品回収の。色々ほっとけないもの、ありますからね」 「で、その間抜けな業者が真っ先に目をつけたのが、そのミステリーグレイブだったわけで」 「我々が留守にしている間のことだったので、まんまと持っていかれてしまったわけですよ、貴重な研究材料を」 「慌てて取り戻そうと駆けあったのですが、間の悪いことに物好きがいまして」 「どうせ廃棄するなら自分にくれと、持っていってしまった輩がいたそうです」 「キャストの女性だ、という話まではその業者から聞きましたが(>284)、そこからの足取りはさっぱりで」 「いやあ、惜しいことをしました。研究が進んでいれば、今頃は…」 悪びれもせず頭をかく二人を見て、ユウは…。 ピッ >「何にせよ、お二人の勝手な行動は総裁に報告させてもらう」 お楽しみだったようですねぇ…人の弟子の記憶をいいように利用して 祈れ…うぬらの頭上に輝く、あの死兆星にな!!!! その後、この二人の科学者の姿を見た者はいない。 なお、アンドウ・ユウは、ほどなく彼女の居場所は探り当てていた。 が、そっとしておくことにした。 彼女の友人(と、アンドウ・ユウには見えた)の元でなら、彼女も寂しい思いはするまい。 やがて待ち受ける運命のときまで、十分に身を、心を休ませておけばいい。 マヤ・シドウをして「危険」と言わしめた、かのパートナーマシナリー。 便宜を図った理由は、なるべく彼女の安らぎを崩したくない。それだけのことだった。 しかし、さすがのアンドウ・ユウにも。 それが彼女と、そして目覚めつつあるワン・オブ・サウザント。 互いにどんな影響を与えあうか、そこまでは読めなかった。
- 385 名前:暗部1 mailto:sage [2008/12/06(土) 06:00:43 ID:kQipL3eG]
- 私はパートナーマシナリー(PM)、形式番号GH-413
タイプは主人と同じウォーテクター(WT)だ 今日、主人は一人は出かけた いつもは知り合いのガーディアンズと組んだり私を連れていくのに珍しい きっと「別件の仕事」なのだろう 主人は単体戦闘よりも集団戦闘を得意とする 「それがWTの売りだ」と言っていた だが私は知っている、主人が最も得意なのは戦闘ではなく ・・・・・・殺害 対象を殺す事だけのスペシャリスト だからだろう調査部特務隊「強行調査隊」などに所属しているのは 強行調査、その実態は危険因子の排除・・・ガーディアンズにとっての敵を暗殺する事 内外問わぬその凶刃は唯ガーディアンズ存続の為に有るが故に時に総裁を手に掛ける事もある はっきり言って日蔭者 表向き別部署所属の、主人曰く「同類」は他にもいるらしい 「ただいま」 主人が帰ってきた 私は主人の「別件の仕事」を快く思っていない しかし主人が続けるのならばその事に口出しはしないつもりだ 「おかえ・・・」 「お帰りなさいませ!」 努めて普通に振舞おうと一拍置いたからか、主人に飛びついた者の大声で私の声はかき消されてしまった 声の主は私と同じPMのGH444、ローゼノムシティ跡で主人が拾ってきたのだ 「ライセンスはいくつか持ってるからな、使えるもんは使おう」 そう言って主人が何枚かのガーディアンズライセンスをトランプの様に持ちながら言ったのを覚えている 私はGH444と「たかいたかーい」等と言ってじゃれている主人に近づきこっそりと告げた 「おかえり、服に血が付いてるわよ?」 普段から黒い服を着ているので見た目には解らないが検知器には反応する 「ああ、ちっと返り血が付いた、後で処分と予備の買い出しだな」 主人はGH444をあやしながらそっと私に言った いつからか私は主人に対して敬語を用いず話す様になっていた それがいつからかは覚えていない 主人は「キャストみたいなもんなんだから別に不思議でもないだろう」と言っていた 厳密に言わずとも大分違うのだが、あまり気にしないのは主人らしい
- 386 名前:暗部2 mailto:sage [2008/12/06(土) 06:01:38 ID:kQipL3eG]
- 真っ先に寝てしまうのはGH444、これも今では慣れてしまったいつも通りの事
「はい、コーヒー」 「お、ありがと」 主人は受け取ったコーヒーをテーブルに置き、煙草を燻らせる しかしその眼はどこか遠くを見る様な、ぼーっとしたものだ 「何か考え事?」 その仕草は主人の考え事をしている時の癖なのだ 「んー」 主人は暫し考えて(多分自分で整理しているのだろう)から「ワン・オブ・サウザンド」と言った 「ワン・オブ・サウザンド?」 聞きなれない言葉に私は鸚鵡返しの返答をする 「今日の仕事がね、元ガーディアンズとPMだったんだが・・・どうもそのワン・オブ・サウザンドとかってものらしくてな」 仕事の具体的な内容は聞かない・・・聞きたくない 「へえ」 だから私は当たり障りない返事のみにする 「規格外品ってのかね、けっこう手間取った」 そっちの仕事で主人がてこずる事はまずない、「戦いなら負ける相手でも殺し合いなら勝てる」とは主人の言だ 「それで?」 私は主人の相手の事を考え気分が重くなったが努めて興味無さそうに言う 「いや、あの力はどこから引き出されたんだろうな・・・とな」 「そんなの規格外なんだから分かる訳ないでしょ」 「ま、それもそうか」 翌朝、私達に「いってきまーす」と言って主人は出かけて行った 私はGH444と家事をしながらふと昨夜を思い出す 「まあ何にせよ、面倒な相手だった、と」 顎に手を当て溜息を吐く主人 「あんたをてこずらせるなんてかなりの相手だったみたいね」 正直な感想を述べる 「ああ、だが今のは前置きなんだ」 そこで姿勢を正し真直ぐに私を見つめる 「お前は敵になるなよ?」 主人はあまり表情が無い 無表情でいるか、へらへら笑っているか そして・・・今の様に暗い、冷たい眼をしているか、だ 規格外・・・確かに思い当たる節はある PMはガーディアンの道具 私の様に主人を蹴ったり殴ったり・・・時々ダガーで切ったり・・・といった行動はプログラミングされていない 敬語とは言わないまでも主人には礼儀正しく接するものだ 私は容疑者という事だろうか 敵と判断すれば主人は躊躇いはしないだろう、だが・・・ 「当たり前じゃない、何言ってんの」 その時は喜んでその手にかかろう、私は考えるまでもなくそう思った 私はPM、唯主人の意に従おう 例え主人が私を敵と認識しようとも 例え、主人の手にかかろうとも
- 387 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/06(土) 06:05:55 ID:kQipL3eG]
- GH-413「勝手に設定を借りて暴走するなんて…流石ねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「思い立ってしまったんだから仕方がない、ってかその呼び方で定着する気か」 GH-413「皆様、抗議文等はこちらの宛先までお願いします」 ヒュマオ「無視かよ、しかも宛先表示されてないぞ」
- 388 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/06(土) 23:55:53 ID:orJ1ng0b]
- >>387
ここは転用して、されてを繰り返して面白い話が出来上がっていくから 「倫理的におk」 いや、気に入らんかったら苦情下さい、もう転用しまくりで本当すいません そこら辺にいる412のつもりが、ワンオブサウザントにまでなっちまうとは ここが賑わうと初期を思い出すわ、昔は絵師も大勢いたなー
- 389 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/07(日) 05:51:25 ID:KH+roHgz]
- 獣男「さて賑わってきたな」
GH-452「保守ともお別れですか主?」 獣男「楽観出来ない気もする」 GH-452「では再びアンケートとかですか」 獣男「えーと『1番・ソードは最高ですか』」 GH-452「それはアンケートでは無い気が」 獣男「じゃあ何を聞くんだよ」 GH-452「『あなたしか知らないあなたの主の秘密』とかいかがですか」 獣男「恐ろしい過去とか出てきそうだから嫌だ」 GH-452「では週間パシ通別冊で月刊御主人様を発行してみる」 獣男「PM愛好家の本か?」 GH-452「いえ、御主人様愛好家のPM層がターゲットです」 獣男「主人しか出ていないのは新ジャンルパシリの看板が許すまい」 GH-452「ではぐっとアダルトにパシリ自身とか」 獣男「せめてファッション誌なら売れるかもな」 GH-452「つまり『パシリ'sナックル』発行ですね」 獣男「ひとつだけ言える心理がある」 GH-452「男はソードに染まれ」 獣男「パシリに染まれと来るかと思ったが」 GH-452「私は染められたい方なので」 獣男「よく考えたらお前達には既製服に自由がないのか」 GH-452「…その代わり下着は凄いですよ?」 獣男「倫理的におk」
- 390 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/07(日) 21:58:45 ID:ZrgE5HMC]
- 沼男「獣男さんとこのパシリはHでいいな」
GH-431「期待に満ちた瞳でこちらを見ないで下さい」 沼男「…」 GH-431「かわいくしてもダメです」 沼男「じゃあ一体どうしたらHになってくれるんだよ!」 GH-431「逆ギレされても困ります」 沼男「ここは一つ、お前が跪きたくなる様ないい男になってみるか」 GH-431「気長に待ってます」
- 391 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/08(月) 01:37:34 ID:du93GeyP]
- GH-452「保守に参りました」
獣男「褒められたからご機嫌だな」 GH-452「 ∧,,∧ (`・ω・´) 。・゚・⌒) モノメイト作りますよ! / o━ヽニニフ)) しー-J ってくらいご機嫌です主」 獣男「フライパンで作んな」
- 392 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/09(火) 02:39:07 ID:5RtlHc/f]
- 「ククク、貴様を虚無に帰してくれよう!」
パシリ「くっ、貴方の思い通りにはさせませんよ!」 「貴様ァ! 束縛されし因果の鎖を解き放ったというのか!!」 パシリ「私は私!他のなにものにも束縛されたりはしませんッ!! 貴方ことあきらめるべきです!まだ遅くはありませんっ!!」 主人「うっせえ!とっととデバイスZERO食え!!」 パシリ「やーーー!! 絶対やーーーーっ!!」 主「やかましい!若本声でそんなちょっと萌えかねない台詞言うな!!」 パ「だってぇ、だってぇ…」 主「だーかーらー 今の容姿と声でグズっても可愛くもなんともないっ!」 パ「ひどいっ!デバイス490食べさせたのご主人じゃないですか!」 主「声が若本、姿がちっこいマガシになるって知ってたら食わせてねえよ! っていうか、犬みたいになるって聞いてたのに…ナニコレっ! せめて犬耳なら許す!ああ許す!絶対許すさ!」 パ「フハハハハァ 元のGHX-005に戻すというのか! くぉの ぅ兄をも!!」 主「うっせぇよ!誰がケンゴ兄さんだよ!もういやだよなんだよこのデバイス!!」 パ「おぅ、フグタくぅん、ど〜だいこの後一杯!」 主「UGAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」 風邪引いてて暇だったので作ったんだが… こんなんでもいいのだろうか保守w
- 393 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/09(火) 07:02:40 ID:yHKtdVLB]
- GH-413「どうやらフルボッコにされたりはしてないようね、マイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「そもそも抗議文の宛先が不明だしな…呼び方はもうそれでいいや…」 GH-413「そんな事よりまた思いついたネタがあるとか」 ヒュマオ「そうなんだが、しかしパシリ成分が少ないんで水増しするから待ってくれ」 GH-444「あのぅ…私の出番はどうなってます?」 GH-450「遺憾ながら前回よりも少ないと予想されます」 GH-444「そんなぁ…!」 GH-413&GH-444「「だ、誰!?」」 ヒュマオ「書く事があったら主役(?)な方ですよっと」 いつまでも執筆中っぽい
- 394 名前:有り得ません 1/4 mailto:sage [2008/12/09(火) 08:50:15 ID:D1R7FfAC]
-
「この状況が理解できません。何故ワタシが貴方のパートナーに。」 「ククク。考えても無駄だ。 何故ならこれは貴様に定められた運命なのだからな。理解しようなどと考えるな。」 互いにセイバーを握り、無限の様に沸き続けるSEEDフォームを事もなく鮮やかに 斬り伏せながら、二人は顔を見合わせる事無く互いを警戒し合っていた。 「戦闘能力は評価に値します。」 「貴様の方こそ、本来の設計でないと言う割りにはやるではないか。 さては…本来の性能を隠しているな?」 ニヤリと笑う真紅のキャスト。 打ち上げたSEEDフォームの軌道を目で追いながら、自身の背中越しに その表情を確認し、瞬時にその場から飛び退く青いキャスト。 何もなくなった空間に轟音と爆炎が現れ、落ちてきたSEEDフォームをもう一度打ち上げた。
- 395 名前:有り得ません 2/4 mailto:sage [2008/12/09(火) 08:50:50 ID:D1R7FfAC]
-
「戦闘経験の最適化機能による限定反応行動です。貴方には無理でしょう。」 「フン、面白い。」 「警告します。その攻撃を中止しなかった場合 貴方を殲滅対象とし、本部に攻撃許可を申請します。」 真紅のキャストは力んだ眉を緩め、振り上げた右腕を降ろした。 「大したものだ。ますます欲しくなったぞ。」 解けた表情が歓喜するそれへと変わり、眼前に迫り来る。 刹那、ナノトランサーが光を帯び、スパーン!という小気味良い破裂音が響く。 「おぶるぁマァっ!?」 キラキラと星が美しく軌跡を描き、暫しの静寂を味わう青いキャスト。 ズシャアアアッという着地音が計算通りの秒数を経てセンサーから伝わると パンという音と共に、いい感じに振り上げてあったハリセンを降ろす。 「いい加減にしてください。」 ため息が聞こえる程に困惑した表情を浮かべながら、感情を止めたはずのキャストは ひらりと振り向いた。 「本部。SEEDフォーム殲滅完了。 戦闘不能ガーディアンズ1名。パートナーマシナリーによる代理報告。」
- 396 名前:有り得ません 3/4 mailto:sage [2008/12/09(火) 08:51:30 ID:D1R7FfAC]
-
通信を終え、ふと彼女の表情に『機械らしさ』が戻る。 目に入ったのは、炎を帯びた紅き双剣。持ち主の体格、行動速度から重量を割り出し 軌跡計算へと適用する。 「目を覚まして下さい。」 「ぐ…ぬぅッ…今の攻撃は何…だ?!」 「不運な事故でした。」 「…何を…?」 太陽光を背に、おぼろげな笑みを浮かべる青いキャスト。 桃色の髪が揺れて、まるで自身が普段扱う片手剣の柄が正確に眉間へヒットする様な 強い衝撃がひとつ。 続いて、もうひとつ。 「追加報告。ガーディアンズ1名、頭部負傷により行動不能。 対象ガーディアンズはクローン型キャスト。記憶障害の恐れがあります。」 報告を終えても通信を切らない。数秒経って、通信機から同じ声。 「了解しました。記憶修正措置をGRMに申請します。 該当ガーディアンズは任務遂行不可状態であるため、パートナーマシナリーの 登録を暫定解除します。」
- 397 名前:有り得ません 4/4 mailto:sage [2008/12/09(火) 08:52:16 ID:D1R7FfAC]
-
「ありがとう。No.127。」 「規定通りの措置です。お疲れ様、No.257。」 幸福そうな笑顔を浮かべ己が双剣と共に横たわるレンヴォルト・マガシその人を横目に ルウ No.257は、自身にしか分からない安堵の表情を浮かべた。 「短い時間ですが、お世話になりました。マスター。」
- 398 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/09(火) 09:01:32 ID:D1R7FfAC]
- 沼男「ちょっと強引だったか?」
GH-431「これマスターが書いたんですか。」 沼男「そんな、辛そうな目で俺を見るな。」 GH-431「あ、でもこれ参考になりますね。」 沼男「何が?」 GH-431「そっか、不慮の事故…」 沼男「待て」 GH-431「そっかぁ…、そんな難しい事じゃなかったんだ…」 沼男「まてまてまて」
- 399 名前:名無しオンライン [2008/12/09(火) 17:33:55 ID:u0AlXeaq]
- 結構前にPSP版で主人公をパシリに出来るデータ上がってたけど
持ってる奴うpしてくれないか
- 400 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/09(火) 23:21:31 ID:eGiL3nMz]
- >>399
すまん ちょっと見てみたがわからん
- 401 名前:名無しオンライン [2008/12/09(火) 23:58:51 ID:u0AlXeaq]
- >>400
そうか。わざわざさんくそ
- 402 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/10(水) 23:26:09 ID:gqk6wrkS]
- GH-452「寒いですねえ主」
獣男「寒いなあ」 GH-452「ビースト族は冬眠する人もいるのですか?」 獣男「いやいないだろ。室内でも冬眠しちまうのは小型のげっ歯類くらいだ」 GH-452「ハムs」 獣男「それ以上言うな」 GH-452「何故です?」 獣男「なんとなくだ」
- 403 名前:追憶の・・・(前篇)1 mailto:sage [2008/12/11(木) 12:42:11 ID:Hm2+Qsnv]
- (理不尽な話だ)
壁を背にしながら男は思った (また規格外品の相手とはな) 男は横に跳躍し、直後にドン!と鈍い音をたてて壁に大穴が開く 「いつまで隠れてるつもりですか!」 声の主はGH-440、通常5WAYまでのショットを20WAYで さらに弾道を個別に設定して射出させる明らかな規格外性能の持ち主だ 集弾時の威力は今し方壁に開いた穴の大きさからも窺える 「ちょ、ちょっとフィオナ・・・やりすぎよ」 「甘いですよご主人様」 フィオナと呼ばれたパートナーマシナリー(PM)は物陰の男に意識を向けたまま背後の主人へ振り替える 主人はニューマンの女性、元ガーディアンズだ 元ガーディアンズの主人とそのPM、PMを買い取る者が増えた昨今ではそれほど珍しくはない そのPMが規格外の性能を所持している事と 「あいつはご主人様の命を狙ってきたんですよ!」 ガーディアンズから刺客が向けられている事意外は (どうしたもんか) 物陰で男は思案する 退路の確保をではなく如何に殺すかを 此処は廃墟と廃墟同然の建物が並ぶゴーストタウン、或いはスラム街とでも呼ぶべき場所 相手はあまり追いかけてこないであろうし、逃げるだけなら苦労はない 男はPMとその主人の位置を確認し物陰から飛び出す PMの左手へ走りつつ囮のカードを2回、計6枚飛ばしウォンドからフォイエを撃ち出す GH-440はカードを囮と判断し集弾でフォイエを破壊、貫通した弾丸を囮とし散弾で掃射する 集弾に貫通されたフォイエがドン!と音をたて爆発する 閃光、爆音、爆風、噴煙が視覚や聴覚を遮る しかし可視光域以外の光学センサーも備えるマシナリーには男が見えた 掃射を回避する為に大きく跳躍し態勢の崩れた男に集弾で止めを刺そうとした時だった 「うっ!」 後ろから聞こえた主人の声に思わず振り返る 「ご主人様!?」 主人の体に刺さる2枚のカード、囮と見せかけて主人を狙っていたのだ 4枚は辛うじて撃ち落とした様だが2枚が深く突き刺さっていた そして・・・主人に注意の逸れたGH-440に肉薄する男、その両手にはダガーが握られいる 主人を攻撃する事で注意を逸らす、確かにカードは囮だったのだ 本命と見せかけたフォイエもまた囮、撃ち落とされ爆発する事で主人の視覚と聴覚を遮りカードを命中させる為の囮 GH-440の対応と反応を予測した、幾重も重ねた罠 その罠に見事に陥れられたのだ 「しまっ」 距離を取るのは論外、後ろに下がれば主人ごと、横に跳べば主人を攻撃されてしまう 然るにショットを盾にしながらツインハンドを取り出し応戦 咄嗟の判断でショットを盾にしたところで男が独楽の様に回る 左右から繰り出される高速の連撃は盾にしたショットごとGH-440を切り刻む 次いで男は弓を取り出し崩れ落ちるGH-440を遮蔽物にしながら矢を射る 如何に優れた動体視力と反射神経を持つニューマンといえど事前に射線から外れる以外に矢を避ける事はできない 特に、深手を負った体と目の前でPMを切り刻まれたショックを受けた心では尚更に・・・
- 404 名前:追憶の・・・(前篇)2 mailto:sage [2008/12/11(木) 12:45:45 ID:Hm2+Qsnv]
- 崩れ落ちた二人を前に溜息を吐く男
「理不尽な話だ」 誰にともなく呟く 男が請け負ったのは主人のみ、しかし主人に就き従うPMが主人を守ろうとしない筈がない それを見越しての任務だったのかもしれないと男には思えた あの戦闘能力は明らかに危険だったからだ (真の標的は主人の方だったのかPMの方だったのか) 主人とPMの絆を利用した卑劣な罠による勝利 そこに喜びなど有りはしない 真意が何であれ殺害という任務にも、任務遂行に己が用いた手段にも嫌悪が募るだけだった 「本当に、理不尽な話だ」 と、再び呟いた 近づいてくる足音 「よくもやってくれたもんだねぇ」 静かな怒気を孕んだ声 男はそちらに目を向け硬直した そこには煙管を銜えたGH-450が立っていた 倒れ伏した二人を見ながら喋りだす 「アタシもヤキが回ったねぇ・・・強行調査隊なんてのがデバってるってのに暢気に構えすぎたよ」 そこで一旦煙を吐き、釣り上った目で男を睨みつける 「アタシのシマを荒らした上に妹を手に掛けるとはねぇ・・・高くつくよ!」 激昂するGH-450、しかし男は無言 男は話など聞いていなかった、否、話を聞く余裕など無かった サングラスに覆われ相手に見えない男の目は驚愕に見開かれていた (GH-450) 男の脳裏にフラッシュバックの如く駆け巡る記憶 ・・・血塗れの部屋・・・ ・・・天井からも滴る血・・・ ・・・傷だらけのGH-450・・・ ・・・泣きながら自分に差し伸べる手・・・ 「何故ですか、マスター」 右手のセイバーを振り上げる自分 最初に驚愕、次に理解を、最後に涙に濡れた微笑みを浮かべるGH-450 そして、セイバーを振り下ろす自分
- 405 名前:追憶の・・・(前篇)3 mailto:sage [2008/12/11(木) 12:46:22 ID:Hm2+Qsnv]
- 「ヒトの話を聞いてんのかい!!」
一際大きな声で怒鳴るGH-450 ハッとし、頭を振り記憶を追い出す男 「まったく、ふざけた奴だねぇ」 ロッドを取り出し構えるGH-450 「君と同タイプのPMを見ると昔を思い出してしまってね・・・」 煙草を取り出し火を点ける男 「・・・見逃しては、くれないよな?」 「できない相談だねぇ」 言葉と共に巨大なフォイエを放つGH-450 横に跳び避ける男 その跳んだ先には・・・ 「なっ!?」 別のフォイエが飛んできていた 咄嗟にギバータを発動させる男 フォイエの熱量で氷が瞬間蒸発し水蒸気爆発を起こす 「やるねぇ、爆風の勢いで避けるとは」 「お褒めに与り光栄ですな」 (威力もそうだが、同時に撃ったのか?・・・こいつも規格外品か、化け物め) 軽口を叩きつつも内心は穏やかなものではない 頬を伝う汗は決してフォイエの熱のみが理由ではないのだ 男の本能が警鐘を鳴らす、逃げろと 任務は達成したのだからこれ以上留まる理由はない、と ここは廃墟や廃墟同然の建物が入り乱れてる、逃げるのに苦労はない ・・・相手がしつこく追ってこなければ、だが (遮蔽物がどれ程有効かなんて試したくもないな) 男は手近な路地へ駈け込む 「逃がすか!」 複数同時に放たれるフォイエの隙間を潜り抜けて ラフォイエと思われる爆音と閃光 フォイエによるものと思われる壁に開いた大穴 命がけの鬼ごっこは辛くも男の勝利で終わる
- 406 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/11(木) 12:49:48 ID:Hm2+Qsnv]
- GH-413&GH-444「・・・」
ヒュマオふ〜、何とかここまでは書いた」 GH-413「アタシの出番は?」 GH-444「私の出番も無いです」 ヒュマオ「ま、まだ前篇だからさ!」 GH-413&GH-444「・・・」 ヒュマオ「待て!武器をしまえ!おおおお落ち着くんだ!」
- 407 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/11(木) 12:55:53 ID:zTHinYeC]
- 箱「ハムスターじゃないんですか」
獣男「違うな」 箱「…違うんですかぁ…」 獣男「いや、そんなものほしそうな顔されても…」 GH452「よくわかりますね…ロボタイプのキャストの表情とか」 獣男「フッ…ガーディアンズだからな… !(ピコーン)」 獣男「ええと、突然ですが通りすがりのこのビス子さんを用意しまして」 ビス子「ほぇ?」 箱「ほうほう」 獣男「この猫耳パーツ…もといハム耳パーツをつけまして」 ビス子「は? はい??」 箱「ふむふむ」 獣男「あーっというまにハム子さん!」 ビス子「ハム子でーっす! っていきなりなにやらせるんですか!あんた誰ですか!!」 箱「おおー!(パチパチパチ)」 ビス子「ほらそこ!関心しない!」 獣男「まぁまぁ。 あとはこのひまわりの種をかじってくれれば」 ビス子「いやべつにそういうの好きじゃないですから…ところで」 獣男&箱「ん?」 ビス子「後ろの方々は…」 獣男&箱「はい?」 GH450「ごーしゅーじーんーさーまー」 箱「は、はいいいいいいい!!」 450「ティッシュ配りのアルバイト中に突然いなくなったと思ったら、 ずいぶん楽しそうなことされていらっしゃいますねぇ」 箱「い、いやその… こ、これはですねぇ…」 450「問答無用ゥゥゥゥ!!」 箱「ぎゃああああああ!」 獣男「…おー 燃えとる燃えとる…」 452「すんごい火力ですね…あのフォイエ」 450「いまのはフォイエじゃありません。メラゾーマです」 獣男「なんと」 452「びっくり」 箱「い、イマノウチニ…」 450「どちらへいかれるのですか(ガシ)」 箱「あ、いや、その…」 450「逃がしはしませんっ!!」 箱「ひええええええええ!!」 獣男「…おおー」 452「大魔王からは逃げられないってやつですか」 獣男「そうだな…」 ビス子「…(私、なんだったんだろう… とりあえず保守ってやつ?)」
- 408 名前:追憶の・・・(幕間) mailto:sage [2008/12/11(木) 13:55:35 ID:Hm2+Qsnv]
- 一方その頃ヒュマオの部屋では・・・
GH-444「・・・」 GH-413「ん?何読んでんの?」 GH-444「ひゃあ!?」 GH-413「なになに、AMPM(Armed.Module.Partner.Machinery)マル秘袋とじ御主人様の心を射止めた体験談?」 GH-444「いつかは私もご主人さまと・・・」 GH-413(まーた夢想の世界に行っちゃった。しかしまあ雑誌のタイトルとはかけ離れた特集ねえ) GH-444「うふふ、ご主人さま〜♪」 GH-413「はあ・・・そういうの好きねえ、あんた」 GH-444「そういう姉さまだって(ゴソゴソ)」 GH-413「あ!そこはアタシの合成資材管理庫でしょうが!」 GH-444「私知ってるんですよ・・・姉さまがここに、ほら」 GH-413「ああああああああ!」 GH-444「『御主人様の心を自分に向ける秘訣』なんて本を隠してる事」 GH-413「あ、あう、それは・・・その、こ、後学の為にね」 GH-444「いづれ役立てるんですね?」 GH-413「ち、ちがっ!」 GH-444「姉さま、一緒に頑張りましょうね!」 GH-413「うぅ・・・」
- 409 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/11(木) 14:29:29 ID:2B+Vq8pW]
- 物語を書かずにエッセイで小遣い稼ぎしてる腐れ作家のようで気分悪い保守の仕方はなんとかならない?
- 410 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/11(木) 14:48:19 ID:Hm2+Qsnv]
- 取り敢えず幕間劇として出演したので二人とも満足なはず!
と思ったヒュマオの独り言でしたとさ GH-413「ちょっとこっちに来ようか?」 ヒュマオ「ん?どうした?・・・うわなにすrやめr」
- 411 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/11(木) 20:07:03 ID:4iYRaynz]
- 別に構わないんじゃないかなぁ
何か投稿されてるってだけで投稿しやすくなるしね
- 412 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/11(木) 23:36:40 ID:yMWUJ8fF]
- たとえエッセイでも、書くことは外野で見てるよりずっと大変だ。
自分で投稿してるならともかく、そうじゃないなら文句は引っ込めといてくれ。
- 413 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/11(木) 23:51:47 ID:zTHinYeC]
- そもそも「新ジャンル○○」って1レス程度のショートショート物が
たくさん投稿されるってものなんじゃね? それをたまたま長文書きが投稿したので長文が投下されるようになったけど、 本来は長文のほうが異端だと思う。 …が、そんな縛りを設けてるとただでさえネタ切れが促進されるし、 そこんところを気にしないのがこのスレだと思ってる 実際小説スレだったかあったけど即死してたし。 パシリと主人の掛け合いネタ投下スレでいいんじゃないかな というのが俺の見解w
- 414 名前:開拓 1/3 mailto:sage [2008/12/12(金) 05:03:57 ID:79CSGINo]
- 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
日常必需品のお買い物は私の大事なお仕事。 今日も色んなお店に出かけては、値段を見比べて一番安いのを探しています。 ガーディアンズ所属だと、渡航費等がタダに出来るというありがたい役得があるのです。 その役得を最大限に利用して、私しか知らない穴場を探したりもしています。 公開しないのかって? したら品切れになっちゃうじゃないですか。 他のマシナリーもそうしてるなら、秘密は秘密のままにしておくべしです! こういう事をしていると、私も何だかご主人様の奥さんみたいな気分です。 きゃっ♪ さて、お買い物も終盤に差し掛かり、私はいつものVariety Shopにいます。 ここはルームグッズは高いんですが、シャンプーのような美容製品がとても安いのです。 正に灯台下暗し、利用しなければ損という奴です。 412 「あれ、新しいの入ったんだ…試してみようかな」 新しい銘柄のシャンプーをカゴに入れてると、目の前に人影が現れました。 それは真っ赤な服を纏ったGH-452さん、何やらうんうんと唸っています。 その目の前には、私が散々嫌な思いをさせられた進化デバイスコーナー。 私には関係なさそうな光景なので、とりあえず自分の買う物を買ってしまう事に…。 いや、正確には関わりたくなかったんです。絶対に嫌な目に遭うから。 *がっし* 412 「わわっ!?」 わーっとっとっとっと!!?? な、ナイスキャーッチぃ!!! …ふぅ〜、通り過ぎようとしたら突然引っ張られ、転びそうになりました。 カゴは何とかセーフ…無駄な出費を抑える為にかなり本気で支えましたよ。 振り向くと…そこには悩んでた452さん。がっしりと服の裾を掴まれてます。 ああ、パシリ神は私を見逃してくれなかったようです…呪ってやるッ! 412 「…あ、あのー、何か?」 452 「突然ですがピンチです。助けてください」 412 「はい?」
- 415 名前:開拓 2/3 mailto:sage [2008/12/12(金) 05:05:13 ID:79CSGINo]
- この452さん、喋り出すと止まらない性格らしく、ひじょ〜〜〜に長い説明を始めました。
452 「私は今、アイデアが煮詰まってしまっていて非常にピンチです。 主は既に私が持っているアイデアを全て経験済みで飽き飽きしています。 このままではマズいです、私のお仕置きに全てを賭けるパシリ生の終末、がめおべらです。 マンネリが過ぎると私も捨てられてしまいます、そうなれば全てが終わってしまうのです」 412 「…はぁ。というか、顔近い近い、近すぎです!」 ずいずいと顔を近付けてくる452さんを必死に抑えながら聞かされました。 アバウトすぎる説明だけど、最近ご主人様との関係が危ういという事なのでしょう。 …けど、私に何をしろと言うのかしら? 452 「なので助けてください、私の頭にトリビアの泉を噴出させてください412さん」 412 「そんな説明で助けろって言われても…」 雑学女王にでもなりたいんでしょうか、この人は。 452 「実に簡単です、参考までに貴方の主の趣味を聞かせてください」 412 「趣味って言っても…どんなのですか?」 452 「私が説明すると非常にストレートな表現になる為控えますが 簡単に言うなら、外見や物の趣向を言ってもらえればいいのです412さん」 412 「…外見や物、ですか」 外見と言われても、ご主人様は普段そういう恋愛に関係する話をちっともしません。 少しはしてくれれば私だって色んな事が出来るのに…ああ、いや、例えばの話ですよ!? 私が今、412でいるのも足手纏いになり難い能力値と「メガネならまだ許せる」って理由ですし…。 なので外見は分からない、ともなれば物の趣向に限られるわけです。 412 「…ご主人様はソードがお好きですね」 そう、何度も書いているので皆さんも知っての通り、ご主人様は無類のソード使いです。 私の合成回数もぶっちぎりでソードが最大数に数えられるほど、情熱を注いでいます。 …でも、その割にアギト・レプカに興味をさっぱり示さないんです。 「あんなサーセン前提、仲間割れの原因になる武器なんぞいらん」とか斬り捨ててました。 何でもソード使いの間では、アギト・レプカを持つか持たないかで差別が行われていたそうです。 人間のやる事は本当によく分かりません、同じソード使いなら仲良くすればいいのに…。 452 「ソードですか、むむむ」 452さんは考え込んでしまいました。 …そりゃそうですよね、ご主人様との関係改善の為に求めたアドバイスが「ソード」ですよ? 「ソード」という言葉でどうやって関係が改善できるでしょうか? 自分で言っておいて何ですけど…。 でも、私が知ってるご主人様の最大の趣向と言えばそんなものですし。 とりあえず、早く解放されたい。 そう思ってると、452さんはぽむと手を合わせました。
- 416 名前:開拓 3/3 mailto:sage [2008/12/12(金) 05:07:03 ID:79CSGINo]
- 452 「なるほど、盲点でした412さん。そういう解釈もありました。
ありがとうございます、これで私は新ジャンルを開拓できそうです」 412 「…え? あのー、本当に今のでよかったんですか?」 452 「はい、きっと主も新境地に興味を示してくれるでしょう。 私はやります、見ていて下さい。きっと今まで以上の成果を出します」 412 「(あんまり見たくない…)」 452さんはくるうりと振り返り、店を出て行ってしまいました。 EXデバイスコーナーには、ぽつーんと取り残された私1人だけ。 412 「………早く帰ろう」 ようやく解放された私は、そそくさとお買い物を済ませて部屋に帰りました。 …一体、「ソード」という言葉で452さんは何を仕出かすつもりなんでしょう? 見たくはないですが、武器をヒントにされたので非常に気になってしまいます。 殺人事件とかでなければいいなぁ、ただでさえ今はそういう事と関わりたくないのに。 今夜は少し寝るのに時間がかかりそうです。 - その晩 - 獣男「何だその格好は」 452 「大きい武器を背負った女の子というコンセプトです主」 獣男「何処で聞いてきたんだそんな一般受けしない趣味」 452 「悩んでいる所を通りすがりの412さんに助けられました」 獣男「絶対に違う気がする」 452 「しかしおかげで新ジャンル開拓です」 獣男「何処で買ってきたんだその勝利を約束された騎士の格好」 452 「パシリの世界にも色々あるのです主」 獣男「新たなEXデバイス追加か」 452 「さぁ新プレイを楽しみましょう」 - 終 -
- 417 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/12(金) 07:57:00 ID:MqQPRm5y]
- GH-452「と言うわけで主」
獣男「?」 GH-452「問おう。貴方が私のマスターか?」 獣男「言っている事が矛盾してるぞお前…」
- 418 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/12(金) 10:05:06 ID:mM9Ki2ck]
- このくらいならいいだろ
保守がてらの登場人物会話のみがずらずらと続いたときはさすがに嫌になったが
- 419 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/12(金) 12:02:41 ID:iMogoPTs]
- 沼男「保守ネタをヒントに話が生まれる事もあるんだ」
GH->>418「会話だけとかただのオナニーにしか見えないわけで」 沼男「トイレが臭い、ここで糞をするなと言いたいわけだな」 GH->>418「ああ、ここはそういうくせえ場所だったんだな。気づかんかったわ。 空気乱してすまんかった。じゃあな」 沼男「待ちな」 GH->>418「もう話す事はないんだが」 沼男「…その、いつか…アンタが変えてくれ このクソッタレなパシリSSスレをさ。アンタになら出来る気がするんだ。」 GH->>418「…買い被るんじゃねェ、俺はただのお節介屋さ」 沼男「だが嫌いじゃないさ」 GH->>418「…けっ、どこまでも臭ぇスレだ…」
- 420 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/12(金) 14:29:28 ID:5zbTtmvV]
- スルーしようと思ったけど
>>418>>419 お前らで小説スレ復活させればいいんじゃね? このスレは最初から長文短文一発ネタなんでもありだっただろw
- 421 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/13(土) 22:30:25 ID:PvriWlNM]
- GH-452「保守に参りました」
- 422 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/14(日) 01:28:55 ID:I+lX48OQ]
- >>416
新たなワン・オブ・サウザンド「約束された勝利の剣」の使い手の誕生ですね、わかります >>403 ワン・オブ・サウザンドとの激戦が続いてるね。 いろんな意味で辛い戦いを強いられるだろうけど 今後パシリがそれらとどう絡んでくるか、楽しみにしてます >>397 サイドストーリーの時の話だよね? プレイヤーが絡んでなかったらどうなるかって話なのかな ハリセン持ってにっこり微笑んでるルゥって・・・いいかもw >>392 ゴメン、捨てるくらいならそのパシリくれw >>384 とりあえず、そんな世紀末覇者なアンドウ・ユウはイヤだw 412と獣男の作者さんとの絡みが気になるところ 突然何を言い出すと言われそうだが、感想を書いてみた
- 423 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/14(日) 23:48:04 ID:RXQWoTdB]
- 獣男「どうするんだこの剣…」
GH-452「ごちそうですね!」 獣男「このカリバーン喰わせてやるからそれだけは止めような」 GH-452「しかしこの剣があれば」 獣男「何かメリットでもあるのか」 GH-452「カジノで勝利が約束さr」 獣男「お仕置き確定」 GH-452(412さん見ていますか…私はやりました!やりましたよ!)
- 424 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/15(月) 19:21:38 ID:xY0wn28e]
- GH-413「>>423のソードはSグレかしら?」
ヒュマオ「まあ、明らかにA以下ではないだろうな」 GH-413「でもカリバーンはAグレじゃない」 ヒュマオ「同名の別物と思うしかないだろう、量産品だし」 GH-413「つまりカリバーン+が出れば完璧?」 ヒュマオ「SグレならWTの俺には関係無いな、ところで呼び名を最初に出すのはやめたのか?」 GH-413「飽きたわ」 ヒュマオ「さいですか…」
- 425 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/16(火) 02:58:55 ID:DqT/eDSL]
- ( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ \/ /  ̄ ̄ ̄
- 426 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/17(水) 00:59:43 ID:9BpBytbt]
- 獣男「また活気が失せたか?」
GH-452「もしかして追加disk詳細が来てるとかかも知れませんよ主」 獣男「ふむ、本スレ見てみるか」
- 427 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/17(水) 06:03:11 ID:U9btJwHt]
- 沼男「活気がないと聞いて来てみたが…」
GH-431「ひどい…誰がこんな事を…」 沼男「…まるで臭ってくる様な寂れっぷりだな。 そうだ、お前ちょっと行ってなんとかして来い。」 GH-431「嫌ですよ。マスターが行きなさい。」 沼男「えええ?!従わないの?!しかも逆に命令?!」 GH-431「ツッコミ経験の最適化機能による限定反応行動です。貴方には無理でしょう。」 沼男「何セリフぱくってんだよ」 GH-431「えへへ」 沼男「かわいくすんな、この」 GH-431「きゃあああ」 沼男「こいつ、こいつぅ」 GH-431「やあ〜ん、くすくす」 沼男「ほれ、ほれえ」 GH-431「早くツっこんで下さい。ストレスで自爆しそうです。」 沼男「急にマシナリーらしくなるなよ!もっと夢を見せてくれよ!」 GH-431「夢はご自分の手で掴んで下さい」 沼男「何ちょっとカッコいい事言ってるんだよ」 GH-431「という事で。ちょっとカッコいい話、始まります。 お題は『コロニーでの事件』。職人様の投稿をお楽しみに!」
- 428 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/17(水) 06:08:43 ID:U9btJwHt]
- 獣男「何をどこに早くツっこんでほしいんだろうな(スパーン!」
GH-431「そこまでです」
- 429 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/17(水) 18:00:37 ID:15tGNWYd]
- GH-413「というお題がきてるのよ」
ヒュマオ「マジか?」 GH-413「自称職人としてはやるしかないね」 ヒュマオ「自称言うな、物悲しいだろう」 GH-413「取り敢えず挑戦しておおいにコケるのよ!」 ヒュマオ「コケるとこまで命令かよ」 GH-413「それを見た誰かがきっと良い物を書いてくれるって」 ヒュマオ「何その生贄」 お題『コロニーでの事件』 それはガーディアンズ宿舎の一室での出来事だった GH-413「事件よ」 ヒュマオ「何だよ」 GH-413「今月の生活費が底を尽きそうなの」 ヒュマオ「何だそんな事・・・なにい!?」 GH-413「大事件ね」 ヒュマオ「いや待て、何でそんな事に?そんなに出費は無かったはずだが?」 GH-413「それは・・・」 ヒュマオ「それは?」 GH-413「ちょっと合成素材を買い過ぎたからかな?」 ヒュマオ「おいい?今月は合成なんてオブジェ2個作っただけなんだが?」 GH-413「いやぁ、その・・・クリスマス用に」 ヒュマオ「何か勝手に作ろうとしたのか?ってか作ったのか?」 GH-413「うん、大量に」 ヒュマオ「何だ?何を作った?取り敢えず出せ、いいから出せ、怒らないから」 GH-413「それを言う時って怒るよね」 ヒュマオ「まあ既に怒ってたりするしな、誤魔化さんで出せい」 GH-413「大量に失敗したから捨てたよ!」 ヒュマオ「だから何を作ろうとしたんじゃあああああ!!」 GH-413「だめ!クリスマスまで待って!」 ヒュマオ「ナヌ」 GH-413「えっと、その・・・兎に角今はまだ内緒!」 ヒュマオ「クリスマスねえ」 GH-413「そう、24日の夜までお預け」 ヒュマオ「クリスマス・・・プレゼント・・・夜・・・」 GH-413「な、なによ?」 ヒュマオ「倫理的におk」 GH-413「なに想像してんのよ!?」 ヒュマオ「え?いやあナニをと言われましても・・・ねえ?」 答えは24日の深夜に明かされる!・・・のか?
- 430 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/17(水) 18:05:05 ID:15tGNWYd]
- GH-413「見事にすべってるね」
ヒュマオ「何より全然カッコよくないな」 GH-413「ところで前回の続きは?」 ヒュマオ「え?足りないならベッドへ(ゴス!」 GH-413「違う!!小説!」 ヒュマオ「・・・誠意執筆中です(ガク」
- 431 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/18(木) 00:20:07 ID:HmJys5XR]
- 獣男「お題が来たな」
GH-452「書きませんと主」 獣男「長いの書いた事無いぞ」 GH-452「枯木も山の賑わいです」
- 432 名前:クリスマス・キャロル 1/2 mailto:sage [2008/12/18(木) 10:35:46 ID:QckTeYWD]
- 白銀の髪。緋色のコート。トナカイ皮のブーツ。
刺さる視線を振り払うかの様に、フェイク・スノーに遮られた鈍色の街を歩く。 聞き飽きたキャロル。ノイズの混じる鐘の音。 火照る程に高鳴り、胸板が汗ばむ。 「マスター。帰りましょうよぉ。」 裾を掴む子供の声に、俺は足を止める。 「子供じゃなくてパートナーマシナリーですっ。さっきから何をぶつぶつ」 聞き慣れない言葉を話す、異国の子供。 微笑みだけを返し、そっと小さな頭を撫でる。 「いえ、そういうのはいいですから。本当に風邪を引きますからっ。」 どうやら子供扱いが気に入らない様子だ。見れば小さなその顔には、どこか 大人びた奇妙な雰囲気が漂っている。 俺とした事が。レディに対して失礼な振舞いであったようだ。
- 433 名前:クリスマス・キャロル 1/2 mailto:sage [2008/12/18(木) 10:38:08 ID:QckTeYWD]
- ♪I'm married, the sea is the presence
I'm married, the sea is the presence I'm married, tornado I'm married, ah, Shimura... 聞き飽きたキャロル。ノイズの混じる鐘の音。 背中の袋を降ろし、少し中を探るふりをしてから、リボンのついた箱を取り出す。 これが欲しいのかい?と、口には出さず目だけで伝える。 「ブラックバルズの基板はもう結構です。いりませんから。」 おやおや。贅沢なレディだ。 大げさに驚いた振りをして見せてから、本当のプレゼントを彼女の胸元へ差し出す。 「はぁ…。」 大人びた表情で、小さく愛らしいため息を吐く少女。 「お願いですから一緒にルームへ戻ってください。それがワタシにとって何よりの プレゼントですからっ。 そんなにイヤな汗じっとりかいて、マスターだって本当は恥ずかしいんでしょう? 真冬に胸板さらけ出してるサンタなんて聞いた事がありませんよ。」 聞き慣れない言葉を話す、異国の子供。 微笑みだけを返し、そっと小さな頭を撫でる。 「そういうのはいいですから。ほら、帰りますよ。」 無造作に手を引く、異国の子供。 フォトンの光に映し出されたフェイク・スノーだけが、奇妙な二つの影を優しく見守っていた。
- 434 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/18(木) 10:40:15 ID:QckTeYWD]
- しまった事件起きてない
ファッションスレに投稿されたSSよりアイディアを頂きました 謎の半裸サンタ男コロニーに出没って事で
- 435 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/19(金) 07:11:46 ID:csSPn8NS]
- おはよう保守
- 436 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/20(土) 00:06:00 ID:+6RNH7dD]
- >>432
なんて不審者。パシリも大変だ。
- 437 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/20(土) 21:58:51 ID:I6CuH8AI]
- 獣男「コロニーでの事件か…」
GH-452「嫌な事件でしたね」 獣男「六年間のノウハウ」 GH-452「全てのRPGを過去にする」 獣男「懐かしいな…」
- 438 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/21(日) 19:14:58 ID:em+xESDz]
- 沼子「保守キャラ新登場で〜すっ☆」
GH-470「息臭いですよマスター」 沼子「何その第一印象と乙女心を粉々に打ち砕く無配慮なひとこと」 GH-470「だって、ボクが注意しなかったら一生気づかないでしょう」 沼子「登場する前に言ってよ!もうこれであたし今後ずっと息の臭い沼子扱いなんだからね」 GH-470「…あれ?息だけじゃないみたいです」 沼子「どこが臭いか今言ったらコロス」 GH-470「コロニー爆臭事件…」 沼子「事件レベルかよあたしの臭さは」 GH-470「ボクが気づかなければ、そこにもう100万人上乗せされていた…」 沼子「その辺で勘弁しろよテメエ」
- 439 名前:追憶の・・・(中編)1 mailto:sage [2008/12/21(日) 20:44:46 ID:CuUaS16C]
- 種族:ヒューマン
性別:男 頭髪:黒で短髪 服装:ブレイブスコート、ブレイブスパンツ、ブレイブスシューズ、全て黒 装飾:青ゴーグルのサングラス 所属:調査部特務隊「強行調査隊」 先日取り逃がした襲撃者の外見特徴からガーディアンズ登録簿を検索しリストアップしていく 無論、一般登録簿に強行調査隊が載っているわけもなく、機密資料まで漁る覚悟をしていたのだが・・・ 「表向きは機動警護部、か」 男は一般登録簿に記載されていた 偽装とはいえ特殊部隊の人員を一般登録簿に記載するなどガーディアンズの管理システムはやはり笊である 機動警護部での評価は中の上、単体戦闘より集団戦闘を得意とする援護型となっている だがそんな事は重要ではない、重要なのは個人を特定できれば機密資料を漁るまでもなく覗けることだ 勿論認証やらを求められるがそんなものを誤魔化すのは造作もない そして1件の該当資料・・・間違いなくあの時の男だ 「偏在する矛盾(ナイトメア パラドックス)とは訳が解らないねぇ」 煙管を片手にGH-450は眉根を寄せる 男の資料にあった二つ名はコードネームらしいが捻り過ぎて意味が解らない 機密資料にはそれ以上の事は書かれていないのだが一般登録簿には御丁寧に住所まで書いてあり流石に呆れた 偽装を疑ったがきっちり登録されており防犯カメラの記録からも確認できた 二重生活ということだろうか 「で、こいつがあんたの主人だってのかい?」 GH-450は煙管を相手・・・こちらもGH-450・・・に向ける 「はい、外見特徴が一致しています」 GH-450が答える、実のところ似た格好のガーディアンが多く難航しそうだった調査がこのGH-450の協力で一気に進展したのだ 「主人ねぇ」 煙管を銜え「女帝」・・・畏怖、或いは尊敬を込めて・・・と呼ばれるGH-450は思案する 相手のGH-450は数年前、強行調査隊によって壊滅させられたPM独立運動組織の拠点から瀕死の状態で回収され、その後主人探しをしていたのだ その組織はPMの自我を認め人権を与えるべきだと主張するPM愛好家の集まりだった 当時斬新すぎる思想を彼等が掲げた理由は「ワン・オブ・サウザンド」と呼ばれる一部のPMに起因する 裏社会に組織を持つ女帝にも何度か接触してきていた やや過激な組織であったので慎重な対応が必要であったのだが、組織は唐突に壊滅した 過激な運動とその主張がPMを道具として利用したいガーディアンズやGRMの目に余ったのだろう 裏社会的には見せしめの意味も込めて組織のメンバーは悉く葬られた 「PM愛好家が今ではガーディアンズの忠犬かい?」 やれやれ、と煙を吐きながら嘆息する、尤も彼女からすればPM愛好家という響きも結局はPMを見下してるのだが 「いえ、主人は元より愛好家ではありません」 GH-450は即座に否定する 頭上に疑問符が浮かびそうな女帝にGH-450はどう説明するか思案する そして・・・最初から掻い摘んで話す事にした
- 440 名前:追憶の・・・(中編)2 mailto:sage [2008/12/21(日) 20:45:26 ID:CuUaS16C]
- 私と主人が出会ったのはPMが本格的に導入され始めた少し後でした
「へえ、これが噂の第4形態か」 今の姿になった私を主人は興味深そうに見ながらそう言いました 当時、主人のライセンスは新しいものだったのですが、その割に高額なアイテムを次々と私に与えあっという間に第4形態まで進化させてしまいました 後に主人から聞いた話ではライセンスをいくつか所持していて・・・導入試験用に新規ライセンスを与えられたのもその一つだそうです 主人は物静かと言うかぼーっとした人で、でもお話をする時はいつも笑顔でした 頼りにならなそうなちょっと情けない表情の笑顔が多かったのは誤魔化し笑いが多かったからでしょうか でも、あれは主人がいけないんです。使いもしないアイテムを何となくで買ったりするから・・・ でも、時々とても凄味のある表情をしている時もあって怖い反面かっこいいと思ったり・・・ あ、えーっと、コホン。少々話が逸れてしまいました 主人は時々一人で出かけてしまうのですが、普段は知り合いの方と以外は私を連れてミッションへ行きます その日は知り合いの方とで星霊運が良いとの事でリーダーを任されまして、主人と私、それに知り合いだというヒューマンの方の3人でミッションへ行きました その方はとてもPMがお好きらしく、その方のPMを紹介されたり、主人が留守同士の時には遊びに行ったりしていました そんなある日、主人が情報端末を立ち上げっぱなしにしてお風呂に入ってました よくある事でしたので私もいつも通りにスリープモードへの操作を行おうとしたのですが 「初期型PMにおける不具合調査進捗報告書」と画面に表示されているのに目が行ってしまいました 私の初期形式番号はGHX-099、既に本格的に導入されているのに試験モデルでしたから気になってはいたんです 不具合の事例としてはPMの命令無視、或いは拒否といったものを始めとしてPMの能動的な、主体的な行動を挙げていました 中には規格外の戦闘力の発揮などもありましたが、総じて仕様範囲を超える行動、言動全般ですね 私は目の前が真っ暗になる、という感覚をこの時知りました 主人にとって私は単なる調査対象でしかないと思うと思考が纏まらなくて・・・ 一方でああ、これがその不具合なんだな、と冷静に考える自分もいて訳が解らなくなりそのまま硬直していました どれくらいそのままだったのでしょうか、主人に声をかけられて我に返ると主人が真剣な表情で私を見つめていました 「見ちゃったのか」 主人の口調はいつも通りでした。でも表情はいつもの誤魔化し笑いではなく・・・皮肉気な、寂しげな笑い方でした
- 441 名前:追憶の・・・(中編)3 mailto:sage [2008/12/21(日) 20:46:13 ID:CuUaS16C]
- それから、ベッドに並んで腰かけて・・・部屋には調度品が何も無いのでベッドがイスでした・・・主人が話し始めました
私が見た報告書の通り調査を行っている事、その為に専用のライセンスが与えられた事、知り合いの方とは別件で知り合った事 正直聞きたくありませんでした。だって、今までの二人の関係は偽りのものだったなんて・・・聞きたくありません そして、最後に主人はこう言いました 「もう少しで調査期間も終わる、そしたらこのライセンスは処分される、当然PMも廃棄か初期化だろう」 私はとても沈んだ気持ちで聞いていました 「だから、買い取ろうと思うんだが、どうだい?」 「・・・え?」 主人の提案に今度は頭の中が真っ白になってしまいました 「別のライセンスの方じゃまだPMを支給されてないし、支給されても始めからより慣れてる相棒の方がいいんだが、だめかな?」 「え、え?え!?」 どうやら私はとても混乱していたようで意味のある言葉が出てきませんでした 「お、おい、大丈夫か?ちょっと落ち着け」 「はははははい、おおおお落ち着いてます」 「・・・」 主人の焦った様な困った様な・・・両方だったのでしょう・・・表情を見たのは初めてでした 普段如何に主人に表情が(無表情か笑っているかしか)ない事を改めて認識し こんな時なのに新たな発見にこっそり喜んだりしてました それで大分落ち着けたのでしょう、私は逆に主人に問いかけていました 「私は不具合調査用の試験機ですよ?」 「不具合は見当たらないぞ」 「命令を無視したり命令以外の事をしたり・・・」 「そもそも命令をした覚えが無いんだがな」 そうです、主人は私に頼んだ、任せた、よろしく、といつもお願いという形を取るので命令された事はありませんでした 「・・・」 「・・・」 私は何と言うべきか思案しました。主人もその間無言で私の言葉を待っていました そして、私はベッドの上に座りなおし頭を下げ言いました 「ふ、不束者ですが今後ともよろしくお願いします!」 「・・・何か違うんじゃないか?」 顔を上げると主人がいつもどおりの笑顔で、いえ、苦笑いしながら私を見つめていました
- 442 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/21(日) 20:50:17 ID:CuUaS16C]
- GH-413「随分間が空いたわね」
ヒュマオ「俺にも都合とか気分とかがあるんだよね」 GH-413「その都合や気分で伸びに伸びてる、と」 ヒュマオ「いやあ、まさか現在で3分割予定になるとは…」 GH-413「勢いに乗ってやたら長くなるとかまるで南総里見八犬d(ふがふが)」 ヒュマオ「おおっと、危険な発言はそこまでだ!」
- 443 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/23(火) 08:55:20 ID:O7fdD6aQ]
- GH-452「この時期はみなさん忙しいですか?体を労ってくださいね」
獣男「誰に言っている」 GH-452「いやクリスマスネタを書いてらっしゃる職人様にエールを」 獣男「なるほど」
- 444 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/23(火) 20:36:32 ID:gdi6o8kQ]
- クリスマス・元旦向けに何かうpしようと思ったら、
メインPCが死んでそれどころじゃなくなったよヒャッホイ!! orz
- 445 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/24(水) 00:13:03 ID:vxMZsi+F]
- GH-452「」
- 446 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/24(水) 00:20:31 ID:vxMZsi+F]
- GH-452「カキコミミス失礼しました」
獣男「ものすごく圧縮した保守だと思われたら笑うが」 GH-452「クリスマスイヴで少々テンションが上がっている様です」 獣男「あー、クリスマス仕様でGH-452チケット食ったんだったな」 GH-452「しかし何となく定着気味なのでこのまま行きますが」 獣男「まあ好きにしていいぞ」 GH-452「では失礼いたしまして」 獣男「なぜ俺のベルトに手をかける」
- 447 名前:主人Side(1/4) mailto:sage 376 [2008/12/24(水) 22:18:25 ID:X/uv6mz6]
- 最近、物騒な話をよく聞く。
ガーディアンズが開いているマイショップが、立て続けに強盗にやられている。 この間も、俺が住んでいる同じフロアであったのだ。 最初、犯人はすぐにつかまるだろうと思っていた。 だが、犯人が捕まったと言う話は聞かない。 何でも、店番をしていたパシリ達はすべて破壊されているという事だ。 そのためなのか、パシリ達を統括しているデータベースに、犯人とおぼしき人物は記録されていない。 俺の部屋でもショップを開いているが、強盗に入られるほど高価な物は取り扱ってはいなく、やられる訳が無いと思っていた。 だが――、 ミッションから帰ってきて、扉を開けると、一瞬、部屋を間違えたかと思った。 扉を閉め、部屋番号を確認する。 間違いない。俺の部屋だ。 再度、部屋に入り状況を確認する。 家具は散乱し、壁の至る所に銃弾によって出来た傷痕があった。 そこで初めて気付く。 ――パシリがいない! いつもならカウンターの前で、俺の帰りを待っているはずなのに。 慌てて俺は部屋の中を探し回る。 カウンターの後ろ、――いない! 部屋の奥へ向かう、――ここにもいない! さらに奥のドレッサールームに目を向ける。少しだけ隙間が開いた扉に気が付く。 「おい、パシリ……? そこにいるのか?」 ドレッサールームの扉の前に立つ。いつもなら自動で開くはずの扉が動かない。 扉に手をかけ、開こうとするがびくともしない。 「くそ! なんで開かないんだよ!」 思いっきり力を込め、扉を開く。 ゴトン――。 そんな音とともに扉が開かれる。 おもむろに音がした方へ目を向ける。 そこには、両腕はちぎれ、脚が明後日の方向を向いた状態の、 パシリの見るも無惨な姿があった。 「うわぁああああ!!!!!」 大の大人がなりふり構わず、叫び声を上げる。 だが、こんな状況を目の当たりしらた誰だろうが叫びたくなる。 「はっ!」 我に返った俺は、パシリに慌てて駆けよる。 「お、おい、パシリ! だ、大丈夫か?」 良く見れば、身体のあちこちに銃弾を受けたとおぼしき傷痕が見える。 そこからは血のごとくオイルが流れ、内部が見えていた。 慎重にパシリを抱きかかえ、ベットへと運ぶ。 パシリをベットへ寝かせた後、GRM社にあるパシリのメディカルチームとガーディアンズの治安部へ急いで連絡をする。
- 448 名前:主人Side(2/4) mailto:sage 376 [2008/12/24(水) 22:19:04 ID:X/uv6mz6]
- 一通りの状況を伝え終え、パシリの元へ戻る。
「おい、パシリ! 聞こえるか?」 無機質なパシリの声が響く。 『――システムリブート、セルフテストを行います。 一番から五番のテスト。……グリーン。 六番から八番のテスト。……イエロー。許容出来る範囲の為、テスト除外。 九番から十二番のテスト。……アンバー。活動に支障をきたしています。 至急、メディカルチームへ連絡してください。 また、一部記憶データに不整合を発見。データベースよりリカバリーを試みます。 ――リカバリー完了。リカバリー中に28の警告を破棄。システムを起動します』 「あれ、ご主人? どうしたんですか? 確かミッションに向かったはずでは?」 「たった今、戻ってきた所だ……。それより、身体は大丈夫か?」 「ずいぶん早かったですね。よっぽど簡単なミッションだったんですね? それとも、ご主人の腕が良くなったんですかねぇ?」 「……ばか、俺の腕が立つのは知っているだろ?」 「それもそうでした。 そうだ、ご主人? ちょっと聞いてもらいたい事があるんですけど?」 「何だ? 言ってみろ?」いつもなら、ロクでも無い事を聞かされるので無視する所だが、こんな状態のパシリを視たら邪険にも出来ない。 「私、思ったんですけど、パシリとして失格ですね……。 ご主人の言うことは聞かないし、自分勝手でわがままだし。 いつも叱るご主人のこと『キライ』だって言っていたけど、 本当は、ご主人の事が大好きです」 「何、言っているんだ? そんな事、知ってる」 「ほら、好きな人に意地悪しちゃう男の子いるじゃないですか。 ――多分、それと同じなんだと思います。 そう言う子って、好きな子の気持ちを引きたくて、いろいろとちょっかい出しちゃうじゃないですか。 ご主人だってそう言う幼少の頃があったんじゃないんですか?」 「昔はそんな事もあったかもしれない。 だが、ことあるごとにどつくお前に比べれば、まだかわいいモンだよ。 お前にやられたら、ただじゃすまない。全くいい迷惑だよ」 何故か、自然と涙があふれて来る。 「え? いい迷惑? ひどいですね。 私、ご主人の事が、好きで好きで、どうしようもない位、好きなんですよ」 「あぁ、判っている」 「本当なら、ご主人の役に立ちたい。そう思ってます。 けど、私、ドジだから、合成もうまく出来ないし、店番だってろくに出来ないんですよ。 何の取り柄も無い様に成長させたご主人が、いけないんですからね」 「変なパラメータで成長させてしまって悪かったと思っている」 パシリのあまりの姿にいたたまれなくなり、何か出来ないか考える。 「そうだ。確か、共有倉庫にトリメイトがあったはず……!」 「あ、ご主人、何処へ行くんですか? もうちょっと私の愚痴を聞いてくださいよ。 今日だって、ミッションに一緒に行きたいって言ったのに、どうして連れて行ってくれなかったんですか? 前から言っていたのに、いつも『今度な』って言って、何時になったらその『今度』って来るんですか? もう待てないですよ。 明日のミッションは、一緒に連れてってくださいよ」 「いくらでも連れて行ってやる。その前にお前の身体を直さないと……」 「え、本当ですか? 一緒に連れて行ってくれるんですか? やった! うれしいです! こうなったら、今から身体をほぐしておかないといけませんね」 両腕が無くなり、かろうじてつながっている脚を無理に身体を動かそうとする。 「動くな! そのままじっとしていろ……」 「うーん、最近、外に出る機会が無かったから、身体がなまってる様ですね。 身体が言うことをきいてくれないです。 大丈夫ですよ、ご主人。明日までには万全の状態にしておきますから、いつでも声をかけてくださいね」 ギクシャクと動き続ける手脚。動くたびに、モーターやギアから悲鳴が上がる。 「判ったから、もう動くな。おとなしくじっとしてろ!」 「おとなしくしていろ? 何言ってるんですか、ご主人が連れて行ってくれるって言うこと、滅多に無いんですから、今までドジした分、挽回させてください」 「いくらでも連れて行ってやる。 ――だから今は、大人しくしていてくれ……。頼む……」
- 449 名前:主人Side(3/4) mailto:sage 376 [2008/12/24(水) 22:19:46 ID:X/uv6mz6]
- そこに来訪を告げる、チャイムの音が鳴り響く。
「あれ? 誰か来たみたいですね」 「くそ! ようやく来やがった!」 散乱した物に脚をとらわれながら、大急ぎで扉へと向かう。 「あ、ご主人が行かなくても私が出ますよ、って。 もう、いつもだったら接客なんてしないはずなのに、おかしなご主人ですねぇ」 「何やってたんだ! 遅すぎるぞ!」 「いやー、すいません。これでも大急ぎでやってきたんですから、勘弁してください」 やたらと軽いノリのGRM社のメディカルスタッフ。あたりをきょろきょろと見る。 「大急ぎでやってくるのは当たり前だ! いいから、早くこっちへ来てくれ!」 パシリの元へ案内しようとする。しかし、やってきた相手は部屋の惨状を見てつぶやく。 「うわぁ、これまたひどくやられましたねー」 「黙れ! そんな事はどうでもいい! 早く、あいつを見てやってくれ……」 「へいへい、わかりましたよ、って……。あ……?」 パシリのあまりの姿に二の句が告げられないメディカルスタッフ。 「早く見てやってくれ! あいつは――、あいつは直るのか?」 「………………………………」 「おい? どうした? 黙ってないで早く見てくれ」 「……っ!」 メディカルスタッフの表情が先程ど打って変わって、真剣な表情になる。 「あれ、もう戻ってきたんですか? ん? 後ろの人はどなたですか? あぁ、私のメンテナンスしてくれる、メディカルスタッフさんですね。 もしかして、私の状態を知っていて、呼んでくれていたんですね。 さすが、ご主人ですね。自分のパシリの事は何でもお見通しですね」 「ごめんね、ちょっと身体を見せてね」 そう言いながら、メンテナンス用のコンソールをパシリに取り付ける。 つながれたコンソールはパシリの状態を表示させる。 「なんなんだこれは! 一体? ――どうしてこんな状態で活動出来るんだ!?」 コンソールに次々と表示されるアラート。 『両腕の欠損及び、左大腿部の破損により、全体の駆動効率39%まで低下。 銃弾の被弾による身体内部の損傷多数。それによるオイル流出率21%、なおも増加。 生態維持システム稼働率158%。システム稼働限界まで8分を切りました』 内容はどれもパシリの状態が危険である事を表している。 「おい、どうにかならないのか!?」 「む、無理言わないでください。ボディの損傷がひどすぎる。 データをバックアップして、新しいボディと交換するしかないです」 「なら、早くやってくれ!」 「――さっきからやろうとしてますよ! ですが、データベースへのリンクが出来ないんです。 正規ルート、メンテナンスルート、バックアップルート、3ラインすべてがつながらないんです」 「どうしてだ?」 「判りません。この状態です、もしかしたらデータリンクのシステムが損傷している可能性もあります。 ――あぁ、くそ!」 コンソールに新たなアラートが表示される。 『警告! 記憶データに不整合が発生。――データ修正開始、 …………修正中に14のエラー。修正に失敗。 240秒以内にデータベースへアクセスしてください』 タイマーが表示され、カウントダウンが開始される。 「大丈夫なのか? こいつは助かるのか……?」 「…………」 「おい? 何とか言ってくれ!」 コンソールを必死に操作するメディカルスタッフ。その顔には焦りの表情が出ている。 「……よし、なんとか繋がった。 データの修復とバックアップを開始しました」
- 450 名前:主人Side(4/4) mailto:sage 376 [2008/12/24(水) 22:21:02 ID:X/uv6mz6]
- 「助かるんだよな?」
「これでどうにか……」安堵の表情を浮かべる。「稼働限界までには間に合うはずです」 いきなりコンソールからけたたましくアラームが鳴り響く。 『警告! 警告! 未知のウィルスを検知しました。 データリンクを切断します。……自動切断に失敗しました。 記憶データ及び、データベースに異常が発生! 直ちにリンクを切断してください」』 「何だよこれ……?」呆然とコンソールを見つめるメディカルスタッフ。 「一体どうしたって言うんだ?」俺は状況を理解出来ないでいた。 「……データの消去が開始されました」メディカルスタッフが呆然とする。 「データの消去? 何故だ!? 判るように説明してくれ!」 「……ウィルスに感染していた様です。記憶データとデータベースのデータが消去され始めています」 「つまり?」 「データが無けれ新しいボディがあったとしても、どうする事も出来ません。 ……あなたのパシリは助からない」 「……? 助からない……?」言っている内容を理解出来ない。「まさか? そんな事あるはず無いだろ……」 「いえ、もう、手の施し様がありません……」そう言ってコンソールを取り外す。 システムの稼働限界が刻一刻と迫る。併せてデータの消去も進む。 「あれ、ご主人。何かすごく眠くなってきちゃいましたよ。 メンテナンスも終わったし、明日の為に早めに休みますね」 「眠るな。起きていろ!」 「すみません、私の為に明かりまで消してもらって。 明日のミッション、楽しみですね。 すみませんが、先に休ませてもらいます」 焦点の定まらない瞳が、虚空を見つめる。 「一緒にミッションへ行くんだろ……。 お前が楽しみにしていた事だ。あんなに喜んでたじゃないか? それを行かずにどうするんだ?」 「ご主人、お休みなさい……」 その一言を最後にシステムが停止する―― - 終 -
- 451 名前:名無しオンライン mailto:sage 376 [2008/12/24(水) 22:43:48 ID:X/uv6mz6]
- 前回の投下したネタの違う視点からの物語でした。
あいだが開きすぎて申し訳ない。 しかし、自分のネタはどうしても鬱になりやすい物語ばかり。 次は明るいネタでも考えてみるとしよう。
- 452 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/24(水) 23:43:00 ID:vxMZsi+F]
- 獣男「とりあえずウィルスチェックとアンチウィルスプログラムを更新」
GH-452「了解しました主」 獣男「あと以前に無断改変ネタを入れた事をお詫び申し上げる様に」 GH-452「>>451様その節は大変失礼いたしました。お気を悪くなさらないで下さい」 獣男「さらにメモリ常駐になってるデバイスeroを切れ」 GH-452「いえ主、それがメインメモリです」 獣男「さてプレゼントだが」 GH-452「はい?」 獣男「レス番を見ろ」
- 453 名前:主人Side勝手に改変(1/2) mailto:sage [2008/12/25(木) 07:50:04 ID:NUyqCa1Y]
- >>450
「…静かに」 帰り支度を始めていたメディカルスタッフが動きを止める。 辺りを窺う様にゆっくりと部屋を見回して、パシリの首元で目を止める。 チーという耳鳴りの様な小さな動作音に気づいたスタッフが、片付けかけたコンソールを もう一度取り出し、無造作に俺を押しのけた。 「何をする気だ」 「確実に貴方が喜ぶ事ですよ」 コンソールから、糸の様に細いケーブルを慎重に取り出しパシリの首元へ差し込む。 ぴくんと肩が動き、コンソールから途切れ途切れにシステム音声が流れる。 「…リアに待避されています。至急GRMへご連絡下さい。 この…EMMSにより、脚部サーボ制御ワークエリアに …急GRMへご連絡下さい。」 部屋のビジフォンに駆け寄り、見たことも無い操作でGRMへ接続するメディカルスタッフ。 早口でいくつかの準備を要請し、続いてガーディアンズ本部へ接続する。 細いケーブルを差し込まれたパシリの側に跪いて、俺はすがるような思いでそれを見守った。
- 454 名前:主人Side勝手に改変(2/2) mailto:sage [2008/12/25(木) 07:56:33 ID:NUyqCa1Y]
- 「お待たせしました」
ルウに似ているが、アームパーツとカラーリングの違う見慣れないキャストが部屋へ 入ってきた。 慣れた手つきでコンソールを操作し、2秒ほどで流れたログらしきものを確認したのか 俺の方を少し見て、無残にちぎれたパシリの脚へ手を近づける。 どこかで見た様な光の輪が現れ、キャストは何かをパシリの脚から吸い取った様に見えた。 「眠っています。ワタシのメモリへ保存しておきましたので、このままGRMへ向かいましょう。」 「よし。では、あなたはパシリを持ってきてください。 彼女はパシリの記憶データを、私はコンソールを持ちます!」 「2F1号エレベータ前にフライヤーを進入させてあります。急いでください。」 バン!と、呆けた俺の背中を叩くメディカルスタッフ。 俺は弾かれる様に動くと、首からケーブルを外されたパシリを抱えて走った。 「起きたら犯人探しに出かけるぞ。こき使ってやるから覚悟しろ。」
- 455 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/25(木) 08:05:51 ID:NUyqCa1Y]
- GH-431「パクリキャラで無断改変ですか…」
沼男「その嬲る様な目つき、イエスだね!」 GH-431「とりあえずお詫び申し上げる様に」 沼男「>>451様大変失礼いたしました。どうかお気を悪くなさらないで下さい」 GH-431「で、クリスマスプレゼントはまだですか?」 沼男「この沼男に抜かり無し!ちゃんとデバイスeroが用意してあるさ!」 GH-431「メディカルスタッフを呼ぶ様な目に遭わせます」 沼男「遭わせますよ?じゃなくて確定なのね」 GH-431「アイヨー」 沼男「ギャー」
- 456 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/25(木) 20:25:56 ID:hEePr9d+]
- 普段からGJと思いながら読ませて頂いているが、
今回はちょっと鳥肌勃った 主人side(改変含む)を読んだときのこの感じは…? あっ、「1本でできる事♪残りの9本でできる事♪」を見たときと同じだッ!
- 457 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/25(木) 22:28:43 ID:zTeBUBuf]
- >>452>>455
自分の投下した物が、新たな「作品」となる事に驚きつつも、嬉しくあります。 前にも誰かが言ったみたいにネタの転用、改変は「倫理的におk」です。 >>456 賛辞の言葉、ありがとうございます。 次のネタへの励みになります。 >「1本でできる事♪残りの9本でできる事♪」 すいません、見た事が無くて……、一体どんな内容なのでしょう?
- 458 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/25(木) 22:34:43 ID:hEePr9d+]
- おー、あったあった
ttp://vision.ameba.jp/watch.do?movie=237610 複線回収のェエクスタシィィイというかなんというか 伝わるかなコレ…
- 459 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/26(金) 23:33:01 ID:RzTAGLU0]
- 獣男「改変ネタに倫理的におkが出た訳だが」
GH-452「心の広い方ですね」 獣男「つまり改変出来るネタ大募集」 GH-452「自分では書かないのですね主…」
- 460 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/27(土) 00:29:07 ID:PPkTD4tK]
- >>458
拝見しました。 「10本アニメ」自体は知っていましたが、自分のネタで有名な作品を連想されるとは 思いもしませんでした。改めて、お礼させていただきます。 >>459 ネタ大募集と言われても、自分はネタを作るのに時間がかかるので、 あまり、期待はしないでください。
- 461 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/28(日) 11:24:57 ID:dJ1PUe0q]
- GH-452「大雪のため主が冬眠の準備を始めておりまして保守が遅れました」
獣男「雪かきだ。または除雪」 GH-452「さあ肉体労働のあとはマッサージの時間ですね?ね?」 獣男「雪が止んだらな」
- 462 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/29(月) 16:40:52 ID:tNY1s9sg]
- 獣男「むう…誰もいないのか…?」
- 463 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/29(月) 21:29:55 ID:jXYClfXW]
- 正月前でみんな忙しいんだろうか
休みのうちに作ってたネタを書き上げないと
- 464 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/30(火) 00:13:51 ID:bm0vmoyZ]
- GH-452「>>463という事ですが主」
獣男「安心した。誰か居るなら保守も意味がある」 GH-452「お正月間近ですしみなさん忙しいでしょう」 獣男「PS0なのか…?」 GH-452「PSPoですよ」 獣男「なぜ断言出来る」 GH-452「ゼロにはPMがおりませんので」
- 465 名前:名無しオンライン mailto:sage はぅはぅとわんわん [2008/12/30(火) 07:54:56 ID:EDbxRzaW]
- 久しぶりに見に来たらスレがまだあって嬉しいですっ
懐かしい単語もまだ残っていたり… 一年以上も経ってしまったけれどまた何か書いてみたくなってしまいますw でも今のPSUがわからないデスorz 友達のとこ行って勉強しなきゃw
- 466 名前:寝正月 1/1 mailto:sage [2008/12/30(火) 10:33:22 ID:MT5N+ysa]
-
「残留SEEDエネミーの掃討?いいよ〜そんなの〜」 思った通りです。でかけるそぶりどころか、体を起こす気すらありません。 髪の毛のお手入れもせず、コタツにくるまって幸せそうに目をこすっています。 「職務怠慢ですよ!そんなだからガンマスターのライセンスを剥奪されちゃうんです。」 「う''…珍しくいいトコ突いてくるじゃない…あぁ〜傷ついたあ〜」 あれ、コタツから出てきました。 むっくりと体を起こすと…わああ!服着てくださいっ服っ! 「ん?ああ、これはいいの」 「何がいいんですか!」 「健康法〜」 「嘘だ!」 よたよたとビジフォンの方へ歩きながら髪をぐしゃぐしゃしています。 きっとマスターは二人いて、マイルームに転送される時に入れ替わってるに違い ありません。 「ねる〜」 「ってベッドに行くんですか!今までだって寝てたでしょう!」 「寝正月〜」 「まだ年末です!!」 ニューマンって、この時期になるとみんなこうなんでしょうか? 願わくばイルミナスさん、もうちょっとだけ頑張ってほしかったですよ…。
- 467 名前:名無しオンライン mailto:sage [2008/12/31(水) 10:32:51 ID:GDZuleFP]
- GH-431「新年あけましておめでとうございます」
沼男「フライングだよ?マイハニー」 GH-431「あははは」 沼男「初笑いだね」 GH-431「フライングですよマイスレイブ」 沼男「先年中はマスターだったのにね」 GH-431「底打ちすれば後は上がるだけっていう思いを込めて一気に格下げです」 沼男「縁起かついでくれてるのか凹まされてるのかわからないよ!」 GH-431今年は頑張りましょう」 沼男「行間に含まれたその憐れみ、イエスだね!」
- 468 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/01(木) 01:44:01 ID:w7zULWUY]
- GH-452「新年明けましておめでとうございます」
獣男「今年も人がいるかぎり保守だな」 GH-452「アップデートから主がPSU再開という流れ希望ですセガサミー様」
- 469 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/01(木) 16:32:27 ID:E3TA3v0f]
- GH432「あけましておめでとうございます、グラールのみなさん。わたくしはいろんな意味で元気です。
ちょっと異世界に飛ばされてるみたいだったり、不条理すぎるミッションをしたりしていますけど。 今年も一年頑張りましょう!」 あけましておめでとうございます。 PSZは発売されましたが、まだPSUは終わってません!w PS20周年ということで書き始めたものも終わっていませんので、きちんと最後まで書いていきますので。 継承IIIは前編、中編ともすでにこちらに投稿させていただきましたが、後編が長くなったので まとめてうpろだでどうぞ。 www.psuxxx.info/uploader/src/up0344.txt 本当は3と4で1回ずつにしようと思っていたんですが、どうも旧シリーズを知らない人には不評のようなので、 短く済ませて早くPSOまでいこうと無理矢理統合して仕上げた結果、製作期間、文ともども妙に長くなってしまいました。 仕事が忙しかったのもあるんですが、それなりに片づいた今、できる限り早く進めていこうと思います。 さて、次はみなさんの大好きなPSOEP1〜EP3の時代に突入です。 今年も宜しくお願いします。
- 470 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/01(木) 22:15:03 ID:kW+cG1fg]
- >>465
うお、お久しぶりです。 あなたの作品は毎度楽しみにしてました。 あなたの残してくれた懐かしい単語はこのスレでは半ば公認の設定になってますしね。 また次の作品楽しみにしてます〜 これだけではあれなんで、初投稿 実際書いてみるとシンドイものですね。orz GH450「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」 主「あけましておめでとう。こちらこそよろしく頼むよ。」 GH450「ところで、ご主人もこの1週間、SEED掃討をされておりませんが・・・」 主「SEED掃討だけがガーディアンズの仕事じゃないからな。ま、裏方の仕事かな?」 GH450「と言いますと?」 主「ウイルス駆除。」 GH450「残留SEEDの原因となりうる物ですね。確かにそちらも大事な仕事です。」 主「いや、本当に大変だよ。熱は39度まで上がるし、ずっとお腹が痛いし、立ち上がるとふらふらするしね。」 GH450「・・・何の話です?」 主「仕方がないので、最終兵器「民FULL」を使ってしまったよ。やっぱり恐ろしいな、インフルエンザウイr」 GH450「さっさと寝てろ。このハゲ」
- 471 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/03(土) 00:02:06 ID:n8bgnUuM]
- GH-452「保守に参りました」
獣男「正月休みはいいなあ」 GH-452「大富豪しますか主」 獣男「二人でか」 GH-452「では麻雀で」 獣男「二人で?」 GH-452「当然ですが脱衣麻雀になります」
- 472 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/04(日) 11:54:37 ID:kq6J4v6C]
- ( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ \/ /  ̄ ̄ ̄
- 473 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/04(日) 16:56:49 ID:kbtqYtJM]
- >>469
デスクリムゾン好きだなw 読みごたえのある文章で毎回ひそかに楽しみにしてるからがんばれ
- 474 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/06(火) 10:04:39 ID:qUbIDVsF]
- >>469
最近いろいろでこのスレ読んでなかったけど、 オイラも戦乙女楽しみにしてるので頑張って。 ・・・ところで、PSZeroまで行くのかな?
- 475 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/07(水) 10:52:40 ID:/dXmPOoA]
- 沼子「ハーイ!今日も元気な沼子ちゃんが保守にきましたー!キャー!」
GH-470「今日は鉄くさいですね」 沼子「…あんたいい加減にしないと殺すよ?本当に」 GH-470「こんな匂いの中で生かされるくらいなら死んだ方がましです!」 沼子「(ジャキッ)どうやらボウヤはまだおねむちゃんの様だな…コイツを見てもまだ」 GH-470「いっそ殺してください!」 沼子「そうかい、じゃあGAME OVERだロック。あばよ。」 GH-470「MISS」 沼子「くっ…!沼子はこれだから!上等だこの鉄クズ九官鳥野郎!せいぜい踊れぇぁあ!」 GH-470「MISS!MISS!0!AVOID!MISS!」 沼子「シールド ○ード使ってんじゃねェ!」 GH-470「(チャッ) 終わりです」 沼子「…へへ、テメェもな」 GH-470「!?」 \ドカーン/
- 476 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/08(木) 22:11:43 ID:cCWv8f+c]
- __
/ ☆| ∠=√ ゚Д゚).. 。・゚・⌒) 誰もいないからチャーハン作るよ!! /∪ o━ヽニフ)) | ̄ ̄| | |__|-J
- 477 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/10(土) 17:56:04 ID:J/HAhdti]
- ( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ \/ /  ̄ ̄ ̄
- 478 名前:名無しオンライン mailto:sage 420話番外 [2009/01/11(日) 07:30:40 ID:+z+e0/cB]
-
「さて・・・なんでアタシはここでこんな事してんだろう」 二丁の短銃から放たれた銃弾が嵐のように降りかかる。 そっと顔を出す、そこには憎たらしい巨大な帽子が両手の銃をお手玉のように操りながら銃撃を繰り返している。 その表情が楽しそうであるのが実に憎たらしい。 新年早々何故こんな事になったのだろう、物陰にしゃがみこみながら考えてみる。 ―― 十数分前、Gコロニー中央広場 「いやぁコロニーも賑わってるねぇ」 新年が明けたばかりということもありコロニー繁華街は例年通りの大盛況だった。 近頃の不況対策に打ち出した各所の福袋が功を奏したのか、人々はこぞって福袋を買い漁っている。 特に主人と共に福袋を買い漁るパシリ達は多く、買ったばかりの紙袋を大量に担ぎながら嬉しそうに会話をしている姿がよく見える。 『大量ですね、さて次に行きますよ。 この程度でばてないで下さいね』 「これだけ買ってまだ人に持たせようとするか、過労で倒れるぞ」 『倒れるのは計算のうちです、メディカルセンターの予約は既にしてありますので安心して倒れてください』 「その壊れかけのおもちゃを見るような目つき、イエスだね!」 『お正月もいいものね、マイマスター(ラスカル)』 「そう思うなら少しは加減を考えてくれ、財布が破滅する」 『あなたに財布の紐を握る権利があると思ってるのかしら、普段サポートしてるのはどちらかしらね』 「(結局今年もこんな調子か)」 主人が荷物を持たされパシリの後を行くニューマンと431タイプのカップルとヒューマンと413タイプのカップル。 この二組にはパシリの主従関係というものを考えさせられる。最近の主従関係とはこんなものなんだろうか。 「思ったより色々買えたな」 『そうですね、特に大人のおもちゃ福袋を予定通り買えたのは大きいです』 「他の福袋は無視か?」 『今夜は道具プレイですよ』 ビーストの主と452タイプが腕を組んでいる、あれは何か他と雰囲気が違うようにも見えなくはない。 この他にもパシリだけで正月休みを満喫しているグループもある。 普段主人との生活で溜め込んでいる物を発散するいい機会なのだろう、時折聞こえてくる笑い声が羨ましく思える。 そんな賑わうメインストリートから外れた居住区。 本来ならここも人の姿が多く目立つ場所なのだがそこには明かりすら点けられておらず、開きっぱなしのドアロックから覗く部屋は人の姿もなく殺風景極まりない。 ここはガーディアン人口の減少により使用されなくなった区画。 その部屋の主はミッションにより命を落とした者もいれば自らガーディアンズを辞めていった者もいる。 その際共にいたパシリ達はどうなってしまったのだろうか、今となってはもう解らない。 こんな辺鄙な場所に来たのにも理由がある。 知人に会いに来た、とでも言うべきだろうか。 こんな場所に好き好んで住んでいるのだからそうとうな変人、・・・いや自分も似たようなものか。 さて、そろそろ来る頃合か。 といっても別に待ち合わせをしている訳ではないし連絡も入れてはいない。 と、薄暗い空間からカツンカツンとブーツの音が響いてきた、言ってる傍からやってきたようだ。 緑を基調にしたロングスカートに大きな帽子、440タイプのマシナリーがそこにいた。 彼女はGH-440タイプのワンオブサウザンド、通称不死身。 だがその様子は至って不機嫌なようだ、まあ理由は大体解っている。 その手には既に抜き身の短銃が二丁、440は無言で銃口をこちらへ向け、一言の警告もなしに発砲した。 とっさに物陰へと身を潜める、先ほどまで立っていた場所はまるで蜂の巣のように一面が穴ぼこだらけになっていた。
- 479 名前:名無しオンライン mailto:sage 420話番外 [2009/01/11(日) 07:32:03 ID:+z+e0/cB]
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「・・・まったく、久しぶりの客人があなたとは。 いい加減ワザと警報を鳴らすのはよしてくれませんか?」 一頻りケンカを楽しんだ後、クールダウンした不死身と対面していた。 周囲には弾痕と斬撃の後が痛々しく残っている。 少し派手にやりすぎたかもしれない。 ちなみにこの場所は通路の各所に監視カメラやセンサーが仕掛けられている、わかりやすく言えばそれを呼び鈴の代わりに使わせてもらったと言う話。 そのおかげで怒りを買ってしまった訳だが結果オーライということにしておこう。 「態々アタシが来たって知らせてあげたのに、声かける前に発砲するかな普通」 「少々退屈だったので。 それと変人と言ってくれたお礼のついでです」 聞こえていたらしい。 「地獄耳め・・・」 「あなたに言われたくないです。 それで今日はなんですか、新年早々ケンカでも売りに来たのですか?」 「・・・ケンカ売って来たのはそっちだっつーのに。 アタシはアンタやあの二人みたいに血の気盛んじゃないよ」 お互い憎まれ口、いつもこんな調子だ。 ワンオブサウザンド同士、敵でなければ味方でもない、そんな単純な関係。 もっとも、仮にお互い普通のパシリ同士であったとしても捻くれているのは変わりないかもしれないけど。 「まあそれで頼み事なんだけどさ、と言ってもいつものアレなんだけど」 「・・・またですか」 ナノトランサーから赤い玉に似た初期状態のパシリを取り出す。 「出先で見つけた家出っ子、と言うよりは捨て子かな。 今は眠ってる。 ご丁寧に初期化して捨てるなんてね、置いてけぼりの方が幸せかどうかは解らないけど」 「それで可哀想になって連れてきたという訳ですか・・・。 いつも言っていますがここは託児所ではないのですよ?」 440は半ば諦めたような表情で応えてくれた。 このご時世、野良パシリに出会うことも少なくはなかった。 主人を失って放浪する者、主人に棄てられた者など。 一人彷徨ったパシリが行き着く先は回収かそれともエネミーに破壊されての機能停止か、だからアタシはそれらに出会ったときはここへと誘導するようにしている。 ここははぐれパシリの隠れ家、不死身の440が守る主無きパシリ達の集う場所。 「悪いとは思ってるって、でもアタシが連れまわす訳にもいかないからね。 いやぁ宿無しは困ったもんだ」 「本当に悪いと思っているなら手土産の一つでも持ってこれないものですかね。 まぁあなたにそれを期待するのもどうかと思いますが。 ・・・そういえばあなたが以前拾って戻した例の子は元気にしていますか?」 かなり前の話だ、ニューデイズの森で彷徨っていたパシリを拾って保護していた。 今はガーディアンズに戻って活躍している。 「あぁ、元気にしてるよ。 さっきもちょっと会ってきたんだけどね、いやぁもうぷにっぷにのぽよんぽよんでさぁ」 「同じ姿をしてる相手に良くそこまで萌えられるものです。 ・・・全く何処かの誰かといい勝負ですよ」 やれやれと言った様子を見せる440、正直アレと同じにされても困る。 ・・・同じだと目が訴えていた。 「そういえば最近また一人、見つかったんだって?」 「えぇ、数日前に女帝が接触したようです。 今はガーディアンズ本部からマークされてるそうですが」 監視しているのがガーディアンズである事が救いだろうか、本部が認識しているなら諜報部もGRMも裏で動くことは出来ないだろう。 もっとも、回収部隊に察知されたところで今のGRMがろくに動けるとは思わないけど。 「『進化』だっけ、戦闘タイプのあの御局様が痛い目見たってのは少し興味あるとこだけど」 「こちらでも定期的には監視しています、パートナーとは仲良くやっているようです。 ・・・羨ましい限りです」 パートナー、か。 アタシ達はパートナーマシナリー、パートナーあっての存在。 信頼していたパートナーに一度裏切られた傷跡は今も深く根付いている。
- 480 名前:名無しオンライン mailto:sage 420話番外 [2009/01/11(日) 07:32:45 ID:+z+e0/cB]
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―― ピロン♪ 「ん、ごめんメールだ。 あっちゃーもうこんな時間だ、姉さんが怒ってる・・・」 薄暗い雰囲気を吹き飛ばすように姉さんこと主人からの催促メールが届いた。 ・・・まったく、空気を読んでるんだか読まないんだか。 気付けばあれからかなりの時間が経っていた、原因は言うまでもないだろうけど。 今頃は姉さんの事だ、買いあさった福袋やお買い得品を山のように積んでることだろう。 「もう帰るのですか、あの子達には会って行かないのですか?」 「今日はやめとく、お年玉せがまれても困るし。 それにこれ以上待たせたら夕食抜きになりそうだし。 また時間のある時にでも寄らせてもらうよ。 んじゃ、お互い良いお年を」 新しい年、新しい日がまた始まる。 また今まで通りの日々が続くんだろうか、それとも何か変化が起こるのだろうか。 パートナーと付き添い、部屋で店番をして、たまに冒険に出て怪我をする。 そんな普通のパシリの生活は得られないけど自分には自分の生活がある。 何が起こるかわからない、だからこそ今の生活はやめられない。 今年は一体何が起こるだろう、今から楽しみだ。 一先ず姉さんの荷物運びか。 ・・・これはこれで骨が折れそうだ。 そうだ、後でニューデイズに新年のお参りに行こう。 神様は信じちゃいないけど、願わくば妹たちが幸せに過ごせる事を祈りたい。 ―― 今年も良いお年を
- 481 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/11(日) 07:37:34 ID:+z+e0/cB]
- 新年明けましておめでとうございます、新年挨拶代わりに一本投下
以前書きたかったけど結局書かず仕舞いだった420舞姫ネタで保守代わりに なお、舞姫の事は長ったらしくなるのでかなり説明は省いてます(ついでに戦闘シーンも) しかし遅筆過ぎて泣ける、やっぱ継続して書かないと書けなくなるもんだ・・・ それでは良いお年を
- 482 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/11(日) 23:48:25 ID:6UXIGvzi]
- >>469
戦乙女チャレンジモード乙です。 今までも楽しませてもらってましたが、 俺はPSO世代なので、続きが非常に楽しみです。 >さて、次はみなさんの大好きなPSOEP1〜EP3の時代に突入です。 あれ?PSOEP4・・・いや、何でもアリマセン >>478-480 番外編だけど、久々に420話キター♪ 姉さん&舞姫は相変わらず逃走生活なのか。 本編の420話も気が向いたらよろしくお願いします。
- 483 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/13(火) 02:21:21 ID:OsLLOE4Y]
- 獣男「さて>>478な訳だが」
GH-452「堪能いたしました」 獣男「それは何より」 GH-452「420さん達は大変そうですねえ」 獣男「心配はやめて続きを楽しみにしておけ」 GH-452「了解です主。では別の楽しみに耽りましょう」
- 484 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/17(土) 08:56:49 ID:H0bOKvee]
- GH-413「久し振りに来たわねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「ほんと久し振りだ…果たして何人が俺達を覚えているかな?」 GH-413「他所様の作品に出させて頂いたので完全に忘れられた訳ではないはずよ」 ヒュマオ「いやあ、ここでのコラボに参加したくて出現したのにもう念願かなって思い残す事は…」 GH-413「早く完結させなさい」 ヒュマオ「…ハイ」
- 485 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/20(火) 16:45:16 ID:z6DmBcww]
- GH-452「三日は大丈夫っと」
獣男「スリリングだな」 GH-452「でしょう?」
- 486 名前:追憶の・・・(後編)1 mailto:sage [2009/01/21(水) 07:09:41 ID:BIh3AK6i]
- 「惚気話を聞きたい訳じゃないんだがねぇ」
そう言ってGH-450は紫煙を吐きだす 「は、申し訳ありません」 向かい合ったGH-450は深く頭を下げる、本人としても惚気話をするつもりはなかった こほん、と咳ばらいをした後再び彼女は語り出す ええとですね、少々逸れてしまいましたが本筋はここからです 翌日の事でした 主人が一人でミッションに出かける際私にこう言ったのです 「あいつとはもう関わるな」 あいつとは話に出てきたヒューマンの方で、幾度となくPM共々遊んでいた仲なのですがそう言われたのは初めてでした 何故なのかと理由を聞いても主人の返答は真意を図りかねるものでした 「理由は言えない、嘘は言わないから言えないとしか言えない」 その時の主人は普段になく真面目な表情だったのですが、私は少々浮かれていました ええ、昨日の嬉しさから舞い上がっていたのです きっとあのヒューマンの方に嫉妬してるんだ、と・・・ ですから主人に内緒でこっそりと遊んでいまいた ヒューマンの方には主人には内緒にと頼み込んで・・・あの方も主人は独占欲が強いんだなと笑って約束してくれました そして数日が過ぎまして、その方のお仲間との会合にお呼ばれしたのです 主人は前日から数日帰れないと出かけておりまして、会合にも不参加との事なので私も参加する事にしました 場所はパルムのローゼノム・シティで、ガーディアンの方が10数名とそのPM達が参加者でした ローゼノム在住の方のお家だそうで、これだけの人数でも幾つもの部屋に分かれて談笑していると手狭には感じませんでした 私も色んな人達とそのPMの方と話をしていて、その話の中でこのお家の持ち主のPMがかなり特殊なのだと聞きました 興味の湧いた私はその方と話をしてみたくなったのですが、同じ考えの人達で既にその部屋は溢れていました 流石にその輪の中に飛び込む気は起きず、知り合ったPM達の会話の輪に混ぜてもらっていました そうして楽しい時間を過ごしていたのですが・・・不意に部屋が暗くなりました どうやら屋敷全体の照明が落ちたらしく周囲は軽く喧噪に包まれました 直ぐに切り替わる筈の予備電源は一向に機能せず、私も流石に何かおかしいと思ったときでした 「ぎゃああああああああ!」 屋敷の何処からか悲鳴が上がったのです 「うわっうわあああ!」 「きゃあああああああ!」 「何だ!?何がおこっぐあああ!」 「おい、どうした?・・・ぐあ!」 「あ、あんた何なんだ!うわあ!」 悲鳴と怒号、打音やフォトン同士の衝突音が入り混じり、部屋にいた人達は凍りついていました 私も混乱で何も考えられず、呆然と聞こえてくる物音を聞いていました
- 487 名前:追憶の・・・(後編)2 mailto:sage [2009/01/21(水) 07:10:43 ID:BIh3AK6i]
- 「な、何なんだ?」
「戦闘?こんな市街地で原生生物でも暴れてるのか?」 「ちょっと様子を見てくる!」 混乱が少し治まると今度は状況が把握したくなるのか一人が部屋を飛び出して行きました 取り敢えず落ち着いて報告を待とうと残りの人達は留まりましたが、室内は重い沈黙が垂れ込めていました その間も何かが壁にぶつかる音などが散発的に聞こえていましたが、やがて・・・静かになりました 部屋を飛び出した人は戻りません ガーディアンとして実戦経験豊富な方が中心となり戦闘経験の少ない人、後衛型の人を庇う形で陣形を組みドアの前で構えました 「・・・どうなったと思う?」 「解らんが・・・油断するなよ」 幸いな事にこの部屋には窓がありましたが、危ないから近づくなと言われカーテンを開ける事もできませんでした そうです、最初はカーテンを閉め照明も薄暗くてちょっと気が引けたのです 直ぐに打ち解けてしまったので気にならなくなりましたが、何故そんな事をするのかと疑問に思ったのでした そして私は気づきました これだけの騒ぎなのに外がとても静かなのです 野次馬でもいそうなものなのに不思議なものです 嫌な静寂が周囲を支配し緊張の糸が切れかけた頃、不意にドアがドン!と言う音と同時に室内に吹き飛んできました ドアの正面にいた数人が巻き込まれ、次いで窓が割れ何かがゴトリと床を転がったのです 密集隊形で陣形を組んでいた事とドアの事で浮足立っていた事もあり人々の足元を転がった何かがどこへ行ったのか解りませんでした そしてそれは爆発したのです ドン!という音が聞こえた時には私は数人の人、PM混じった集団に押しつぶされていました それでも無傷ではないとはいえ無事だったのは幸運だったのでしょう 爆死、圧死、のみならず裂傷、火傷、さらには体の一部が吹き飛ばされのたうち回る事もできない人もいました そして新たな混乱に合わせて窓を突き破り何かが侵入してきました それは原生生物なのではなく、明らかに人型をして、周囲の人、PM問わず切り伏せていきました 中には腕自慢のガーディアンもいましたが切られ、或いは撃たれ、或いは燃やされて次々に倒れていきました ドアや窓から逃げようとした人もいましたが、望み叶わず背中から討たれました そして・・・部屋の中で無事なのは私と襲撃者だけになりました 顔は隠していませんでした だから、気づけました 普段とはあまりに違い過ぎていたので・・・顔を見ても半信半疑だったのは事実です いえ、解っていても認めたくなかったのかも知れません だって、その襲撃者は・・・ 「マスター・・・」 主人は無言でセイバーを薙ぎました 「あう!」 咄嗟に後退したものの、浅くない傷を負い私は転げました 痛みで涙が滲んできました 体も思うように動きません 私は這いずった姿勢のまま必死に手を伸ばしました 「何故ですか、マスター」 手を伸ばせばどうにかなると思った訳ではありません 混乱していて、でも、主人がとても遠い処へ行ってしまう気がして・・・ そして、私は主人の顔を・・・その表情を見ました 主人の顔を見ていたら何となく安心してきました そして、自分はここで主人に殺されるのだと納得できたんです だから私はこっそりと読んでいた雑誌の真似事をしてみました 女は愛する男に殺される時は笑うもの、そう雑誌に書いてあったんです 私の記憶はそこで途切れました
- 488 名前:追憶の・・・(後編)3 mailto:sage [2009/01/21(水) 07:11:22 ID:BIh3AK6i]
- 「以上が当時の経緯です」
GH-450は語り終えた 「・・・」 話を聞き終えたGH-450は紫煙を燻らせながら自分の情報と照合を行っている そして暫し後に口を開いた 「確かに状況は一致する、あの件もこの男、あんたの主人が下手人だとはねぇ」 そう言って渋い表情で紫煙を吐きだす 「私も理由は解りませんでしたが、今回の件であれも任務の一つだったのだと解りました」 対するGH-450は得心した表情だ 「ふむ・・・するとアタシの知らない処でもこいつらに妹達が狩られてるって事かねぇ」 「そうなりますね、どうしますか?」 思案するGH-450に対して他人事の様なGH-450 「どうすると言ってもねぇ、こっちは表立って動く訳にはいかないしねぇ・・・アンタはどうするんだい?」 「私ですか?」 「念願の主人を発見できた訳だがねぇ、こいつはちょっと危険過ぎる」 やっと見つけた主人はガーディアンズの暗部の者、しかもワン・オブ・サウザンドに限らずガーディアンズの敵を葬る始末屋 さぞ複雑な心境だろう、とGH-450は思ったのだが 「私は主人に会いに行きます、現住所及び本日の予定と現在位置を教えて下さい」 GH-450はきっぱりと言った 「はあ?」 GH-450は煙管を落としそうになりながら気の抜けた声を上げた 「主人が何者であれ私には関係ありません、関係あるならそもそも今まで探したりもしてませんよ」 そう言ってGH-450は微笑む 「まあ、アンタが決めた事なら止めやしないがねぇ」 一方のGH-450は煙管を銜えながらの苦笑いだ 「今までありがとうございました」 そう言い残しGH-450は部屋を後にする 主人の今日の予定は休暇で湖畔公園に散歩、2体のPMを連れていくらしい つまり、(少なくとも裏の)仕事ではない 何なら狂犬のやつでも連れてくかい?と言われたのも丁寧に辞退した 「あの」女帝から逃げきった・・・逃げた・・・事からも仕事以外での戦闘はしないだろうと考えての事だ GH-450はあの時の事を思い出す そうだ、一太刀目を自分が避けられる筈が無かったのだ その後重症とはいえ自分が今生きている筈も無かったのだ では何故か・・・答えはずっと前から知っている セイバーを振り上げた主人の表情、とても苦しそうなあの表情、主人は自分の事に気づいていたのだ 若しかしたら同じGH-450型だったからかも知れない、しかしそれでも構わない 「今帰ります・・・待っていて下さい、マスター」 GH-450は静かに呟いた
- 489 名前:追憶の・・・エピローグ1 mailto:sage [2009/01/21(水) 07:12:50 ID:BIh3AK6i]
- 「今日は休みだし、久し振りに湖畔公園にでも行くか」
対SEED戦で忙しい最中に主人はそう言った 「はあ?そんな暇あるの?」 「わーいお散歩〜♪」 疑問を呈する私と大喜びのGH-444 「いいっていいて、休める時には休むもんだ」 そう言って手をひらひら動かす主人、呑気なものね 「まあ、いいけどね」 呆れ顔で溜息を吐く私、少々思う処もあったので実は丁度良いのだけれどもポーズは必要よね そして私達は今、夕暮れの湖畔公園にいる GH-444は既に主人の膝の上で寝息を立てている 私は主人の隣に腰を下ろし夕日を眺める主人の横顔を窺う 「・・・」 この前の、恐らくは別件の仕事以来、主人は考え事をしている事が増えた いえ、正確には以前と言うか最初もそうだったのだけれど 私や、特にGH-444を拾ってきてからはそんな事も少なくなっていたのだけれで、最近再発したのよね だからこの機会に聞いてみようと思った 「ねえ、最近考え事が多いけどどうしたの?」 「ちょっと、昔の事をな・・・」 遠い眼をして、多分その昔の事を思い出しながら呟く 言葉を濁すのは言いたくないのか言えないのか 「相談ならのるわよ?パートナーの名は伊達じゃないんだから」 「頼もしいな、しかしまあ、個人的な事さ」 そう言って浮かべた笑顔が少し寂しげだったのは私の思い過ごしかしら? そんな事を考えながら、私のセンサーは動体反応を一つ捉えていた 主人も気づいたらしい、最近サングラスから変えた眼鏡を左手の中指で押し上げた 「ふむ、この時期にここに来るとは珍しい」 「アンタが言う?」 そこで主人の動きが止まった 近づいてくる相手を凝視している あれはPM?単独行動かな? そのPM・・GH-450・・・は私達から数メートルの距離で歩みを止めた 「お久しぶりです、マスター」 は?マスター?え?何?どういう事なの!? 「・・・ちょっと、二人で話をさせて貰えるかな?」 硬直していた主人が私に言った
- 490 名前:追憶の・・・エピローグ2 mailto:sage [2009/01/21(水) 07:13:29 ID:BIh3AK6i]
- 「あはは〜ちょうちょ〜♪」
寝言を呟くGH-444をそっと膝から下ろし、主人とGH-450は少し離れた処へ移動した 私は夕日を眺めるふり、基つもりだったのだが、どうしても二人の会話が気になってしまう ・・・態々聴覚センサーの感度を最大にして雑音カットまでしながら ほ、ほら、主人に万が一の事があったらいけないもんね! と自分に言い訳してみる 「ただいま帰りました、マスター」 「ああ・・・おかえり」 二人の会話を順調に傍jyゲフン、聞いている 「それと・・・」 そこでGH-450の言葉が一度途切れる、時折聞こえるのは嗚咽だと思う 「ごめんなさい・・・マスターの言いつけを・・・破ってしまって」 「・・・罵倒されるだけならマシ、と思ってたんだがな」 少し躊躇した後で主人がGH-450の頭を撫でた そしてGH-450が本格的に泣き出して ああ、こら、何抱きついてんのよ!! 主人も何確り抱きしめてんの!? 何?見せつけられてる!? うぎいいいいいいいい! お、落ち着け、落ち着くのよ私! 状況から推察するに・・・細かい事は解らないけど久し振りの再会みたいだし そう、感極まって包容しても別に・・・は、昔の女と包容!? だっしゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!! あああああああああ、おおおおおお落ち着くのよ私いいいいいい!! 「何一人で唸ってんだ?」 「はう!」 いつの間にか主人が戻ってきてた・・・GH-450がしっかり抱きついてるし・・・ 落ち着いて、冷静に、KOOL・・・じゃなくてCOOLに 「話は済んだの?」 よし、普通に喋れた!ナイス私! 「ああ、今日からこいつも一緒だ、一応君達の先輩だな」 「不束者ですが、よろしくお願いします」 「だからそれは違うって・・・」 何?不束者ですがあ?今更現われて何様!? こほん、be cool be cool 「事情はさっぱりだけど・・・こちらこそ宜しくね、ほら起きなさいGH-444」 「むにゃ・・・おはようございま〜す♪」 呑気なものね・・・ 「今日からこいつも一緒だ、よろしく頼むぞ」 「不束者ですがよろしくお願いします」 「はい〜よろしくお願いしま〜す」 あっさりと受け入れて・・・状況が解ってるのかしら? そろそろ本格的に宵闇の帳が降りてきたので帰る事に、その道中 「姉さま、姉さま」 「ん?何?」 GH-444がこっそりと話しかけてきた GH-450は主人にべったり、まったくもう・・・ 「ライバル登場ですね」 いや、そんな嬉々とした表情で言われてもね
- 491 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/21(水) 07:23:52 ID:BIh3AK6i]
- GH-413「ようやく仕上げたわねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「それ辞めたんじゃなかったなかったのか?」 GH-413「気分よ」 ヒュマオ「さいですか」 GH-413「さて、この辺で後書きの様な物でも書いちゃいなさい」 ヒュマオ「何故に命令形ですか」 GH-413「勿論、あんたをサポートする為よ」 ヒュマオ「何か納得いかんがまあいい、それじゃあ軽く後書きだ」 GH-413「さあ、遅筆諸々を存分に謝罪なさい」 ヒュマオ「…ええと、先ずは内容に比してやたらと完成が遅れた事を万が一にも楽しみにしていた人にお詫び申し上げます 次に、作中で出した二つ名は二つ名メーカーで自キャラの名を文字変換させてテキトーにでっちあげました そして何より女帝様、姉御肌の便利さに思わず狂言回しに使ってしまいました、ごめんなさい、ありがとう こんなところかな」 GH-413「そもそも何で二つ名なんて出したの?」 ヒュマオ「自キャラネタだけどキャラ名まで出す事無いよな〜と思ってキャラ名で呼ばれる時の代理に用意したんだが編集の過程で没になったのだ」 GH-413「その無計画性、流石はラスカルね」 ヒュマオ「一刀両断だな」 GH-413「これでも生易しいくらいよ、感謝なさい」 ヒュマオ「デスヨネー」
- 492 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/21(水) 23:25:37 ID:q0rTEK2X]
- >>491
最近ゼロっててパシリとあそんでなかったが、 このスレはいつもグッジョブ。 ユニバースする気にさせてくれる。
- 493 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/23(金) 02:15:03 ID:uRB0xwp+]
- GH-413「追加アップデート情報が来てるわよマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「(突っ込まないぞ〜)うーん、オプション課金制度以外は面白そうなんだがな」 GH-413「まるでPMの仕事の奪う様なシステムだと思わない?マイマスター(ラスカル)」 ヒュマオ「(突っ込まないからな!)まだ詳細が出てないからよく解らんがね」 GH-413「・・・スチャッ」 ヒュマオ「・・・ゲフッ」 GH-413「突っ込みを入れないなんてマスター失格よマイマスター(ラスカル)」 ヒュマオ「・・・せめて刺す前に言って欲しいかな」
- 494 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/25(日) 00:25:14 ID:kFotcsrm]
- マイルーム。暗い顔で沈むガーディアン達。
獣男 「待望のアップデート来たけれど…」 箱男 「ハイブリット課金デスカ」 沼男 「もうPSU辞めようかな…」 バーン!マイルームのドアをブチ破ってヒュマ男登場。 ヒュマ男「お前らは分かってない…分かってない!」 沼男 「な…?突然なんなんだ貴方は?」 ヒュマ男「いいか良く聞け!課金アイテムと言って何を想像する?」 箱男 「ソレハ…レア武器ヤ、レア防具デスカ?」 ヒュマ男「この馬鹿者!PSUのレア武器やレア防具など何の価値も無い! そんな物は一部のエリートハムスターに任せればいいのだ!!」 獣男 「じゃあ何なんだよ?」 ヒュマ男「PSUにあって他に無いもの…それはパシリだ!」 沼男 「え…確かにそれはそうだけど…?」 ヒュマ男「少女型のマシナリー…その存在は時には頼れるパートナー、 時には手塩にかけて育てた娘、そして時には恋人の様な存在」 箱男 「ソレガ課金アイテムト何ノ関係ガ?」 ニヤリと笑うヒュマ男。 ヒュマ男「もし特別なパシリが課金で手に入るとしたら…?」 一同 「!!!」 ヒュマ男「そうPC性能をフルに生かしたパシリ。なあにPS2には通常型に見えれば問題は無い。 ポリゴン限界に挑むロリヒラヒラなゴスロリパシリや、シースルーでアダルト全開。 ちょっとコレは危ないじゃないパシリ。さらにセガの豊富なソフト資産を生かした キャラパシリ。例えば初音ミクやヴァルキュリア。古い所はさくらやサラなどなど」 一同 「(…ゴクリ)」 ヒュマ男「どうだ…課金したくなってきただろう…?」 獣男 「で、でもよ、大の男がパシリの着せ替えで喜ぶなんて変態のような」 ビッシイイイ!! 指を獣男に突きつけるヒュマ男。 ヒュマ男「男が変態で何が悪い!!」 一同 「!!!!」 ヒュマ男「自分に正直になれ!何の為のオンラインだ?辛い事や苦しい事はリアルだけで十分、 ここで自分を偽ったら、何時どこで自分に正直になれるんだ?そうは思わないか?」 獣男 「オレが間違ってましたぁああああ!!」 ヒュマ男「諦めたらそこでゲーム終了だ!夢をロマンを!俺たちの手で掴むんだ!!」 一同 「オオッー!!」 外へ駆け出す一同。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ その様子を一部始終見ていたパシリがポツリと一言。 パシリ 「…馬鹿ばっかりです」
- 495 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/25(日) 01:09:49 ID:q9/yniQn]
- GH-452「>>494というわけで主」
獣男「俺は変態紳士とすら呼ばれた男だが何か」 GH-452「そんな事はベッドで証明していただくので結構です」 獣男「で、何があったら買えと?」 GH-452「ポリゴン・セガ・セクシーだとやはりハニー衣装を」 獣男「誰も覚えてないわそんな昔の格ゲー…」
- 496 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/25(日) 04:54:14 ID:gpmmc2iD]
- ファイティングバイパースですね
そんな記憶があります
- 497 名前:名無しオンライン mailto:age [2009/01/25(日) 12:43:53 ID:I6+n2pdx]
- ポリゴン・セガ・ロリだとガラヤカ衣装を。
SUVはヤガランテ変身。
- 498 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/25(日) 17:18:28 ID:MXG3nxD7]
- GH-431「こほん、ほら起きなさい沼男」
沼男「むにゃ・・・おはようございまぶっ!」 GH-431「(シュゥゥゥ) 保守もせずに引退気分を満喫ですか?」 沼男「ずっとGBRしてたもん・・・」 GH-431「何でもいいから何か面白いことを言いなさい」 沼男「え、ええと…あ、ああっ!GRMサポートメカ『ダルガンイレ』に前総統が収まっています!」 GH-431「いや〜っ。巻かないで〜。」
- 499 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/25(日) 22:16:57 ID:XOYsfcW7]
- 450c「今回のオプション課金の件でとーさんが落ちこんどんのよ」
450d「どーしてですか?」 450c「なんでもイルミナス編をちまちまと書き溜めてたみたいで」 450c「舞台がコロニー崩落で壊滅したローゼノム、店長のジャンク屋がある街ね」 450c「旧ローゼノムなんて呼ばれとって見捨てられた街なんやけどね」 450c「そこには街ごと見捨てられた人が残っとって、難民キャンプ作って肩寄せあって生活しとんのね」 450c「店長は崩落したコロニーの残骸から壊れたパシリの部品集めて修理しとんの」 450c「その修理されたパシリ達が生活物資を供給してキャンプを支えてんのね そんなお話」 450d「それとオプション課金と何の関係があるのですか?」 450c「うん、そのキャンプって貨幣経済が成立してないのね キャンプの人は現金収入もないわけだから」 450c「で、キャンプの中だけで通用する仮想通貨を作ってなんとかヤリクリしてるんだけど」 450c「その仮想通貨が、グラール教団以前の古いニューデイズ通貨から名前貰って"円"にしたんよ」 450c「で・・・今回のオプション課金の話でしょ・・・とーさん"洒落にならん!"って・・・・」 450d「とーさんって変に繊細な所があるから」 ・・・・オチ無し・・・・
- 500 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/26(月) 11:52:25 ID:41o8SWru]
- >>494
ちょっとコレジャナイに見えた コレジャナイコレジャナイ
- 501 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/27(火) 12:24:35 ID:L/ouIAIl]
- >>494
>ヒュマ男「もし特別なパシリが課金で手に入るとしたら…?」 買います、かいあす、かいmsう ってか、オプション課金かどうかはおいておいて、 PMに関してアップデート情報を出して欲しいな。 多分PMに関していろいろ要望が出てるだろうし、 素人目にみても実現可能な物もあるだろうに・・・ (例えば、ヴィヴィアンのようにPCキャラの呼び名変更とか) >>499 オプション課金が実装され1PSUチケット(仮)=○○円だとしても、 それはリアルの話であって、 PSUの世界観的には関係無いからいいんじゃね? あまり気にすると体に毒にしかならんぞ。 どうしても気になるというなら、 このスレの魔法の合言葉を思い出すんだ!!! 合言葉は ( ゚д゚ )<倫理的におk _(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ \/ /
- 502 名前:名無しオンライン mailto:age [2009/01/27(火) 20:11:31 ID:ksTpJBYP]
- 気にしない。
オレ達はパシリで結ばれたソウルブラザー! だから書いて欲しい! おなじ同士として!
- 503 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/27(火) 20:38:45 ID:IQY0Jq6A]
- 沼男「PSUの世界観とは関係ないけど…」
GH-431「何か文句があるんですか?」 沼男「いやほら、ガーディアンズ的には関係大いにあるから…」 GH-431「あるから?」 沼男「倫理的におkは魔法の言葉じゃないっていうか…」 GH-431「結論から言って下さい」 沼男「>>501は間違った励まし方だと思った」 GH-431「>>499も、パシリスレで言う事ではありませんね」 沼男「ああ、言っちゃった。また怒られるなぁ…」 GH-431「機動警護部長から機動警護係に格下げですね」 沼男「黒板係みたいでイヤだなそれ」 GH-431「も〜黒板係ちゃんと黒板消しといてよ」 沼男「無理だよぅ〜マギー審司じゃないんだから、いちにのさんっハイ!ほら消えない」
- 504 名前:最後の友達 1/2 mailto:sage [2009/01/27(火) 20:56:17 ID:IQY0Jq6A]
-
「ええ?!ライセンス違反?!」 ビジフォンの前で素っ頓狂な声を上げるこの俺。ちなみに超かっこいい。 450が壁によりかかってニヤニヤしながらこっちを見ている。 「…またお前の悪戯か!やめろよー!」 「主は反応が新鮮で面白いですね。飽きません。」 この優秀かつアホなマイパシリは、御丁寧にガーディアンズ公式の通知形式を真似て 緊急通達なんつう穏やかでない通知を、シンプルメール通信経由でわざわざビジフォンへ 送ってよこしたのだ。 毎度手が込んでおり、普通の間抜けではまず悪戯だとは気づけない。くそっ。 ぴこ。 「あ、今度はシンプルメールだ。誰からだろ…」 「呼び出しですか?主。」
- 505 名前:最後の友達 2/2 mailto:sage [2009/01/27(火) 20:56:59 ID:IQY0Jq6A]
- 「…やっべATのヴィシュヌさんからだ!俺ちょっと行ってくるわ!
あ、髪型おかしくない?ちゃんと決まってる?服の色と合ってる?」 「ええ、バッチリですよ。主。」 「そう!俺ファッションのセンスとか皆無だから!似合ってなくても気づかないから!」 「そうですね。気を付けていってらっしゃい。」 「うん!俺いってくる!」 憧れの超キュウトでプリティなにゅま子たんからのアグレッシブなお誘いだ。 身長のワリにおっぱいが大きくてこの、くうぅー!分かるだろお前らなら!! フレも減ったし、きっとヴィたんも寂しくてこの俺を誘ったんだろう!うんうん解るぞお! 450が壁によりかかってニヤニヤしながらこっちを見ている。 「………え、…えっ?」 不意に違和感を感じ振り向いた俺と視線が合って、にたあと黒い笑みを浮かべる450。 嘘だろ。嘘と言ってくれ。嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ。 「主は本当に面白いです。つい色々試したくなります。」 「───これもか。 これすらも、お前の悪戯だったのか──────。」 GH-450。 もはや今ではこいつだけが、こんな奴だけが俺の唯一の友達だった。
- 506 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/27(火) 21:17:10 ID:jnpuxoSt]
- そんなことは、どうでもいい。
成長途中のパシリをミッションに連れていけるようになるって話を聞いたんだが、誰か知らないか?
- 507 名前:501 mailto:sage [2009/01/28(水) 00:19:05 ID:L8X1APRj]
- >>503
スマン。気を悪くさせてしまったようだな・・・ >>502も言ってる通り、 「気にせず書いてくれ」的な事が言いたかったんだ。 >倫理的におkは魔法の言葉 これに関しても俺の感じ方が間違っていたようです。 本当に申し訳ない!!!
- 508 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/28(水) 02:42:41 ID:9xt7Ta1r]
- 沼男「あひいいっ!ひいっ!ひいいっ!」
GH-431「どうかお気になさらず。うちのマスターが大変なご迷惑を」 沼男「ゆるじでえ!もうゆるじでええ!」 GH-431「許してほしければ馬の様にお鳴き!」 沼男「ヒヒーン!ヒヒーン!」 GH-431「PMが愛らしく思える貴方のSS、お待ちしておりますよ。」
- 509 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/29(木) 00:34:32 ID:PsW3HXZ+]
- >>504
GJ。深読みするとご主人を引退しないようにと、 けなげにパシリが頑張る風にもとれる。
- 510 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/29(木) 00:48:31 ID:S+iol1wu]
- 獣男「最後の友達か…」
GH-452「いい感じにセピアに染まっている所申し訳ありませんが一大事です主」 獣男「何が一大事だ?」 GH-452「私を差し置いてお仕置きされてる方が!」 獣男「あれも愛だ」 GH-452「くっ…倫理的におkです…」
- 511 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/29(木) 02:44:28 ID:28WjEC2r]
- ヒュマオ「ここは変態の巣窟かっ…!?」
GH-413「あなたがいうの?マイマスター(ラスカル)」 ヒュマオ「・・・え?」 GH-413「PMに愛情を注ぎ欲情するあなたも同類と気付きなさい」 ヒュマオ「!?・・・ハハハ、御冗談を・・・俺はヒュマ子もキャス子もニュマ子もビス子もOKなんだぜ?」 GH-413「只の節操無しだと言いたいのね?」 ヒュマオ「うむ!」 GH-413「それでもこのスレの住人である事とPMに欲情する事実は覆らないわ」 ヒュマオ「・・・Oh」
- 512 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/30(金) 00:28:10 ID:2IyitkYY]
- 御主人「440。最近巷で流行っているデバイスを買ってきた」
440「御主人。このデバイスはZEROと書いてありますが?」 御主人「440。何でも初期化デバイスとは違うそうだ。安心しろ」 440「今更初期化ネタでもないでしょうし、御主人を信用します」 パク。モグモグモグ… 光に包まれる440。みるみる姿が変化していく。 サリサ「ボク!サリサ!よろしくね!」 御主人「…ZEROはZEROでもそっちできたか」 こんなネタでゴメンナサイ。
- 513 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/30(金) 19:47:56 ID:rjfOaojt]
- ヒュマオ「ここは一つ原点回帰でもしてみるか」
ヒュマオ「おーい、合成頼んでたアギレプどうなったー?」 GH-413「これが完成したアイテムよ つ「オキク・ドール」」 ヒュマオ「…」 GH-413「…」 ヒュマオ「…え?」 GH-413「パ、パパーン!パパーン!」 GH-413「そもそもモノメイトのみで育てた私に過度の期待するのが間違いじゃない?」 ヒュマオ「は!性格が変なのは育成に使ったアイテムの質か!?」 GH-413「そして微妙に原点回帰とは違う気がするわね」 ヒュマオ「キニシナイキニシナイ」
- 514 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/30(金) 23:10:49 ID:HEJgQd3n]
- >>513
なんて原点回帰。このスレも息が長いねぇ。
- 515 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/01/30(金) 23:15:52 ID:HEJgQd3n]
- 新番組の某ライダーを見ていたら、このスレの戦乙女を思い出した。
GH432 「変身!」 ベルト 「PSOライドゥ!リィコゥ(語尾上がりに発音)」 「アタックライドゥ!アッシュゥ!」 アッシュ「トウ!」
- 516 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/01(日) 00:19:21 ID:pATyXdce]
- 獣男「アッシュ…だと…?」
GH-452「ダブルセイバーで敵に突っ込みタコ殴りにされる変身でしょうか」 獣男「ある意味最強の敵だったっけな」
- 517 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/01(日) 04:30:59 ID:JNsy5XQQ]
- 便乗、そしてただいまデス。
ワルキャス「ふあぁー…たでーまー」 ワルパシリ(GH‐411)「ばかやろおおおおおおっ!」 ワルキャス「ガデッサアアアア! てめぇ! さっそく何しやがる!」 ワルパシリ(GH‐411)「うっせ! ヴぁあああああか! ヴぁああああああか!」 ワルキャス「………」 ワルパシリ(GH‐411)「………(ぷいっ」 ワルキャス「あー…もしかして、ホッタラカシにしてたの…怒ってるか?」 ワルパシリ(GH‐411)「どうせ俺は捨てられた女なんだよっ! ボーカロイドにでもDSのキャシールにでも浮気してろよっ!」 ワルキャス「おいおい、どっから仕入れてんだよそんなネタ… こっちはガーディアンズと新生ローグスの掛持ちだってのに」 ワルパシリ(GH‐411)「そんな手に誰が……え? ちょ、抱えるなッ! ぎゅーってするなぁ!」 ワルキャス「だが断る。姉貴のいるローグスが新生ローグスと手を組んでな …若い奴の面倒を見つつだからよ。 こっちに寄れる機会がつくれなかったんだわ……わりぃ」 ワルパシリ(GH‐411)「うー……じゃあ……ちゅーしろ///」 ワルキャス「ちゅー? またマセた注文だなぁ」 ワルパシリ(GH‐411)「ううう…うっせぇ! 勢いがあるうちにいわなっ…むぐっ…むっ…むぅ…ぅ…」 ワルキャス「…っ…ふぅ。岩魚がなんだって?」 ワルパシリ(GH‐411)「…ばかっ!///」 こちらは相変わらずエロ元気デス。
- 518 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/01(日) 11:35:44 ID:iU0DuBDu]
- GH-413「>>517お帰りなさい、ひさしぶりね」
ヒュマオ「いや、はじめましてだろう」 GH-413「細かい事を気にしてはだめよマイマスター(ラスカル)」 ヒュマオ「細かい、か・・・? GH-413「ええ、とても瑣末な事よ」 ヒュマオ「(そうなのか?俺が気にしすぎなのか?)」 GH-41「(変なところで気にしすぎなのよ)」 ヒュマオ「ちょっ・・・思考を読むのは兎も角念話で返すなよ!?」
- 519 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/01(日) 11:38:36 ID:iU0DuBDu]
- ヒュマオ「脱字・・・だと?」
GH-413「あなたらしいミスねマイマスター(ラスカル)」
- 520 名前:名無しオンライン mailto:sage@513さん勝手に借りてすまない [2009/02/02(月) 02:22:36 ID:MoTJggLT]
- ヒュマオ「おーい、合成頼んでたアギレプどうなったー?」
GH-413「これが完成したアイテムよ つ「オキク・ガール」」 ヒュマオ「…」 GH-413「…」 ヒュマオ「…ガール?」 GH-413「パ、パパーン!パパーン!」 オキク「フゥー…よろしく、低血圧っぽい話し方だけど気にしないでね…」 人&パ「無駄にセクシー!!」
- 521 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/03(火) 01:03:23 ID:WsYW3Qg4]
- GH-413「オキク・ガール、恐ろしい存在ねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「この場合ならレディ・オキクの方が・・・」 GH-413「それではネタにならないわ」 ヒュマオ「難しいものだな、取り敢えず・・・倫理的におk」 GH-413「何がよ」 ヒュマオ「俺は新しいPMを手にれたぞ!!」 GH-413「あれはあんたなの?」 ヒュマオ「忘れたのか?我々は無限に存在する」
- 522 名前:名無しオンライン [2009/02/03(火) 21:36:14 ID:LB5x1zE1]
- 沼男「たでーまー」
GH-431「(ジャキッ)ッゴゥン!!(ジャキッ)」 沼男「な、いきなり何しやがる!」 GH-431「あ、いたんですかマスター。そこ危ないですよ。(ジャキッ)」 沼男「そこってどこだよ!つまり俺のいると…」 GH-431「ゴゥン!(ジャキッ) チッ…。ぱく、ごくん。」 沼男「何その舌打ち!何食べたの今!」 GH-431「ゾディアライドというお薬です。ご存知ありませんか?」 沼男「知ってるよ!一時的に射撃命中率を上げるそのお薬が何故今このマイルームで必よ(ゴゥン!!)」 GH-431「ほったらかしにされたので怒っています」 沼男「(パラパラ…) 状況は理解した!とりあえず語り合おうじゃないか!色々と!」 GH-431「ふん…良いアイディアですね。ではこれをどうぞ。」 沼男「(パシッ!) おお、これはいい銃だ。」 GH-431「手加減は無用です。さあ、存分に語り合いましょう。(ジャキッ)」 沼男「…けっ、盛りのついた雌豚が!ミンチにしてやるぜ!ヒャハー!」
- 523 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/04(水) 19:42:11 ID:uksvgCvx]
- GH-413「>>522は楽しそうな豆まきねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「危険過ぎるだろう、あれを楽しそうと思える感性はどうかと思う」 GH-413「あら?豆まきには突っ込まないのね」 ヒュマオ「節分だったしな」 GH-444「マスター、鬼は〜そと〜☆」 ヒュマオ「それグレネーd(ドーン!」 GH-413「GH-444、節分は昨日よ」
- 524 名前:華麗?なる食卓 前編 1/6 mailto:sage [2009/02/05(木) 13:21:47 ID:Dn+PmAFq]
- *ぐつぐつ*
鍋が美味しそうな音をさせる中、そこに座るのは3人の勝負師達。 450 「………」 430 「………」 412 「………」 暗がりな部屋で流れる不穏な空気の中、皆さんこんばんは! 私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。 この異様な殺気溢れる空間、事の始まりはやっぱり過去に遡るわけです。 私達の部屋は、ご主人様が出かけていて、私が留守番という条件が成立する時は…。 450 「姉サン、栗ヨー・カンとかはないのかい?」 412 「そんな高級品、お金持ちなんだから自分で持ってきなさい!」 430 「あーっ! このクソヒューマン、ご主人様になァに気軽に触れてやがんだああああ!!!!」 412 「うるさーい! 近所迷惑になるから静かにしなさーい!」 すっかりワンオブサウザントのお茶会の会場にされていました。 掃除は手伝ってくれないし、変に高いお茶菓子をねだるし、ほぼ毎日来るし…! 大体、450さんは自分のご主人様もいてほぼ常に一緒なのに、何で来てるんですか!? こんな所で出ないお茶菓子強請るよりも、自宅で優雅な振る舞いをしてればいいでしょうに! これでご主人様と一緒の時にまで居座られたら、私のストレスはマッハを超えるでしょう。 ええ、それはもう私が持っているよく分からない『進化』の力を使ってでもね? あ、それとも430さんの部屋に居座り続けちゃうのもいいかなー。 450さんなら乗ってくれそうだし、この人もご主人様の前となれば暴れられないだろうし。 いくら『狂犬』と言えど、最大の弱点を抱える中ではその力もないに等しいのです! …最近、腹黒くなってきている私自身に少し嫌気が差します。 え、前から? あれは駆除です、駆除! ご主人様を惑わす虫を退治する、立派な害虫駆除! 430 「何得意気にスタアド使ってんじゃコラァ!? それで気ィ引いたつもりかクソガキィ! ブチ殺ぉぉぉぉす!! ガーディアンズに入った事、ご主人様に出会った事を後悔させらあああ!!!!」 430さんの絶叫で急に現実に戻されました。 あーもう、いくらガーディアンズが不景気でもお隣さんはしっかりいると言うのに! これで苦情を言われるのは私なんだからたまった物ではありません。 隣両方が空き部屋、という環境への引越しを真剣に考える必要がありそう。 412 「銃を持って暴れない! 全く…そんなに言うなら一緒に行けばいいじゃないですか」 430 「んなこと私が一番よくわかっとるわぁぁぁっ!!! けど、けど、ご主人様が泣きそうな声で、こんな事を言っちゃうのよ!? 『はう…1人じゃないと取れない物があるので、430にはお留守番をしてほしいのです…』って! そんな事言われたら、無理に引き止めるわけには行かないでしょうがぁぁぁっ!!!」 あー、なるほど。MAG+に行ってるわけですね。 それで、パートナーマシナリーや教官連中を連れて行くと出て来ない自称英雄さん達に用があると。 本部のお祭り騒ぎは、大体私達に大きな制限をかけてくるのが気に入りませんねー。 自分達で開発しといて、肝心な時にパートナーマシナリーさせないって、考えなしの大統領です! でも、あの小ビス子さんが1人で取りたい物って何だろう? 物欲と全く疎遠の人っぽいのに。 そういうのって大体、世間の好みとは全くかけ離れてるから想像が付かないんですよね。 ND文化が好みだって言うけど、そんな要素は殆どないし、ちょっと気になる…。 430 「だから、ご主人様の洋服にコッソリ仕掛けたこの盗聴カメラで見守るしか…!」 412 「それ、パートナーとしてどうかと思うんですけど」 430 「倫理的におk!」 450 「止めとき、番犬ってなぁご主人様の事となりゃきゃんこら吼えるもんよ」
- 525 名前:華麗?なる食卓 前編 2/6 mailto:sage [2009/02/05(木) 13:23:08 ID:Dn+PmAFq]
- 412 「大体、450さんも何でほぼ毎日来てるんですか!」
450 「いいじゃないか、アタシだってたまには姉妹のお世話を忘れたい時があるんだ」 412 「何がたまにですか、ほぼ毎日来てるくせに」 450 「バカ妹がバカな事をしなけりゃ、あそこまで保育園状態にはなってないさね」 何でも、『不死身』の反乱後に450さんに身を寄せるはぐれマシナリーが大量に増えたとか? 更にガーディアンズは近年退職者が急増してますから、はぐれマシナリーの増加は止まりません。 タマタマに戻るのを嫌がったはぐれマシナリーが、何処からか噂を聞きつけてやって来るそうです。 世話好きでなければやってられない状況なのは重々承知の上です。 でもいくらなんでも、来る度にお茶菓子に注文つけるのは非常にいただけないんですよ。 こないだなんか、有名店舗の超高級カステラなんて要求してきたし…! あるかそんなの! ないと言えばグチグチと文句を言い続けるその姿は正に小姑、430さんが言う様に年増です。 ああ、私の方が解放されたい…! 450 「そういや姉サン、スキヤキの事なんだがねェ」 412 「…はいはい、どうせ全部こちらで用意するんでしょう?」 450 「そう邪険にせず話は最後まで聞いとくれ。 その話はアタシ等に振るわせてもらえないかねェ?」 412 「え?」 450さんが愛用の煙管を大袈裟にふかし、ニヤーっと笑いながら提案してます。 絶対何か企んでる顔です。でなければ、こんな邪悪な笑みが出来るわけありません。 爽やかな女帝さんというのも、それはそれで不気味ですけど。 450 「コッチが姉さんにお邪魔になってばかりだってんだ、たまには招待せにゃね」 412 「それは大変ありがたい事ですけど、後日料金請求とかしないで下さいよ?」 450 「仮にも女帝さね、そんなケチな真似するかィ」 困ってないならお茶菓子も自分で用意してほしいです。 450 「ただしかわりと言っちゃ何だがねェ、ちょいと特殊なスキヤキにしようじゃないか…」 412 「はい?」 430 「ちょっと、もうあんなのはコリゴリよ!」 450 「どいつもこいつもせっかちだねぇ、早死しちまうよ? あの時はお前サンに不利な条件揃いだったから、お互い同じ線の上でやろうってんじゃないかい」 412 「あのー、特殊なスキヤキってなんでしょうか?」 430さんの反応を見るからに、絶対ろくでもない食べ方だと思います。 でもご馳走してくれるらしいし、詳細を聞かないと無碍に断るのも悪い気がします。 いざとなれば、我が家のタダ飯食らいに少しパシリをやってもらえばいいし、うん。 450 「なぁに、ちょいとお熱になれる祭りにしようってだけさね」
- 526 名前:華麗?なる食卓 前編 3/6 mailto:sage [2009/02/05(木) 13:29:20 ID:Dn+PmAFq]
- 412 「…あのー、それってもしかして『数奇夜忌』の事じゃ?」
450 「へぇ! こりゃ驚いたねぇ、姉サンは知ってたのか」 412 「まぁ…ご主人様が若い頃にやった事があるという話を聞きましたから」 ご主人様はND文化の関しての知識を持っています。 以前アギト・レプカの刃に関して「こんな剃りは偽者だ、本物はもっとこう流れる刃だ」と それはもう長い事、珍しく熱く語ってしまう程にソードに偏ってますが。 そういう事を調べている間に、他のND文化に関して知る機会があったそうです。 ちなみに私がND文化知識を持っているのは、そんなご主人様のお話と独学から。 パートナーマシナリー足る物、ご主人様の好みを熟知する事がゴールインへの基本です! 412 「…って、『数奇夜忌』じゃロクでもないお食事になっちゃうじゃないですか!」 450 「まぁ聞いとくれ姉サン、あたしゃキッチリ完全に落とし前をつけるのが流儀さね。 何処ぞの若造が原因で、つかずじまいになっちまった勝負をハッキリさせたくてねェ…#ビキビキ」 430 「あ〜ん…? 上等だ年増ァ、クソガキのいない場所で最後までやったろうじゃねぇか#ビキビキビキ」 412 「自分達でやればいいでしょーが!」 450 「何言ってんだィ、『数奇夜忌』を知ってるなら多人数でなければならない事くらい知ってるだろ?」 412 「こんな目的が100%私怨晴らしの何処が招待なんですか! 巻き添え以外のどんな言葉が似合うんですか、私被害者のままですよ! もっと普通に、表では味わえない食事を振舞うとか…!」 450 「何だィ、そんな事を気にしてたのかねェ? 心配せずとも使う食材はどれも高級モンさ」 412 「あ〜もう、そういう事じゃなくて〜!!!」 …ダメだ、まともに話が通じない! 何で私が、この2人のよく知らない腐れ縁の決着の立会人をしなければならないんでしょう。 こうなったら、ありったけのタッパー用意して食材をこっそり頂いて帰るくらいしてやらなきゃ…! 貧乏臭い? 生活の知恵です! スキヤキだろうと何だろうと、ご飯はご飯ですよ! そんな事を考えてると、430さんが手元の盗撮カメラを更にじーっと覗き込んでました。 また小ビス子さんがちょっかいでも出されたのかな? 430 「…あれ? これ、姉サンのご主人さんじゃないの?」 412 「え? …というか、貴方まで姉サンと言わない!」 430 「救援が駆けつけたんだけど、この今時カン・ウーなビス男、そうでしょ?」 412 「今時言うな! どれどれ…本当だ、ご主人様が乱入なんて珍しい」 そこには確かに、とっても凛々しい私のご主人様の姿が。 430 「グッジョブですよ! これでクソガキとの2人っきりもジ・エンド! 仲良しこよしのままで終わるがいいわぁー! フーハハハハハァ!!」 450 「はいはい、よーござんした。それじゃあ日程が決まったら知らせるよ」 412 「こっ、こっ、このっ、このっ、ヒューマン如きがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! なぁ〜〜に優等生な顔して、『不良で名高いガーディアンが何の用だ?』、ですかぁッ!!!! あんなブタッ鼻の命令ホイホイ聞いてるザコより、よっぽど魅力的で素晴らしい方でしょうがぁッ!!!! せぇぇぇっかくご主人様が小ビス子さんを助けてあげようと言う気遣いを見せてくれているのに 一瞬にして台無しにする方が、よっぽど不良で失礼ってもんだと分からないのかぁぁぁぁぁ!!!!!」 がしっと、私は片手にハンゾウ、もう片手で驚きの430さんの腕を掴みました。 412 「さぁ、行きましょう!」 430 「へ? え…あの、えーと、どちらでしょ?」 412 「決まってます! この失礼極まりない青二才に地獄を見せてやるのです! ご主人様への暴言へ天誅を下し、小ビス子さんの貞操を護る! 利害一致です! ノープロブレムです! 一思いに死ねると思うな…つまらない物ですが、微塵切りにしてくれましょおおおおおっ!!!」 430 「いや、それはいいけど、ひっぱら…あひょおおおおおおおお………」 1人、部屋に残された450さんは、お茶を片手にポツリと呟きました。 450 「はー、平和だねェ」
- 527 名前:華麗?なる食卓 前編 4/6 mailto:sage [2009/02/05(木) 13:30:11 ID:Dn+PmAFq]
- - そして、冒頭の数時間前 -
412 「ほえ〜…」 私の前には、スラム街に似つかわしくない巨大なND様式のお屋敷が建っています。 そう、正に450さんが居を構える場所にやって来ているのですが、スケールが大きいです。 何処かの古代遺跡のような大きさに、私はただ首の痛みを忘れて見上げていました。 412 「…凄いですねぇ〜、流石に大金持ちの家となると」 430 「あー、入ったら中、奴の性格の悪さばりに凄い暗いから気をつけた方がいいですよ」 412 「またややこしい比較の仕方を…」 私の隣には430さん…と、もう1人、私達と同じくらいの背丈の人影が。 412 「それで…どうして小ビス子さんがここにいるんですか?」 そう、430さんの隣にいるのは目をキラキラさせてお屋敷を眺めている小ビス子さんでした。 何か好みを的確に狙われたように、キョロキョロと隅々まで屋敷を見つめては溜息をついてます。 そして、その小ビス子さんを眺めて気味悪い笑みを浮かべている430さん…何でしょう、この絵。 430 「いや〜、それがスキヤキって言ったらご主人様も行くって聞かなくて」 412 「オイル流しながら爽やかな笑顔で答えないで下さい」 小ビス子「はうはう! 楽しみなのです! ふふふ〜ん、おさかな〜♪」 …おさかな? スキヤキとおさかな関係ないような…。 あ、今度は有名な「一万年と二千年前」で始まる歌を歌い出しました。 どういう関連性があるんでしょう? スキヤキとおさかな料理の合体? …考えるだけ無駄そうです。 ただ1つ分かる事は、この気味悪い笑顔の430さんが全ての原因だろうと言う事です。 412 「でも、よく飛び入りで許可してもらえましたね」 小ビス子「ふふふ、それはですねー。じゃあん、これのおかげなのです」 そう言って小ビス子さんが取り出したのは、とっても綺麗なフウ・リンでした。 …大自然にケンカを売るくらいにすっごい季節外れですが、透き通った橙色の球体は 私達と同じくらいの小ビス子さんの指で、とても繊細な音を奏で始めました。 412 「わぁ、綺麗…」 430 「…何ですか、このトライアングルっぽい楽器は?」 小ビス子「これはフウ・リンという物なのですよ。 暑い夏に飾って、風で鳴る音を聞いて涼むNDの鈴なのです」 なるほど、相手は同じND文化好きの450さんだから…。 412 「これを見せる変わりに参加させてほしいと頼んだわけですね」 小ビス子「はう、丁度良かったのです。昨日材料が揃って完成したばっかりだったのです」 412 「え、手作りなんですか? どんな材料でこの橙色を?」 小ビス子「コペルニアで作ってあるのです。まきしまむあたっく、頑張ったのです!」 …え? 412 「ま、まさかコペルニアを取る為にわざわざMAG+を?」 小ビス子「はうー、スゥさんにいっぱい手伝ってもらったのですよ」 わざわざ…今はコペルニアなんて捨てるような値段で売られてますよ。 430さんも教えてあげれば…いや、無理ですね。夢をぶち壊すような真似ですし。 わざと泣かして意地悪しそうな人にも見えますが、夢がかかっていればそうも行かないでしょう。 でもようやく謎が解けました。やっぱり普通じゃない使い道でした。 こんなに綺麗になるなら、私も今度同じような物を作ってみようかな?
- 528 名前:華麗?なる食卓 前編 4/6 mailto:sage [2009/02/05(木) 13:32:33 ID:Dn+PmAFq]
- そして私達はいざ中に入っては見たものの、もう無駄に広いんです。
430さんの言うように中もとっても暗い為、私達はもう何処に進んでいいやら? …すると、奥から如何にも柄の悪そうなヒューマンがやってきました。 黒服 「姐サンのお客人方、ようこそいらっしゃいやした。 ささ、どうぞあっしに着いて来てくだせぇ」 小ビス子「は、はぅぅ…」 向こうとしては丁寧な案内なんでしょうけど、もう顔傷だらけです。 小ビス子さんはすっかり耳を垂れ下げて怖がってしまい、私の陰に隠れてしまいました。 この状況を430さんが黙って見ているわけがなく。 430 「…姉さん、変わりなさい」 412 「袖の中に隠した銃の事、バラしましょうか?」 430 「くっ…(後で覚えとけ…! 進化だか何だかしらねぇが粉微塵に…)」 小ビス子「はぅぅ…暗くてよく見えないのです…」 陰に隠れている小ビス子さんはキョロキョロ辺りを見回しながらついて来ていました。 そして如何にも転びそうな歩き方だったんですが…お約束というのはこういう時こそ発動されるのです。 そう、傍に如何にも高そうなツボが置かれている状況で。 小ビス子「ふにゃっ!?」 *どんっ* 412 「へ? 何のお…」 430 「ご主人さ…まぁぁぁぁぁぁ!!??」 小ビス子さんがジャンプしながらバンプしたツボは見事に空に舞い、地面に一直線。 412 「…っとぉぉぉぉぉぉ!」 *ばしぃっ! ずざざざざざざざ…* セーフ! 430さんがツボよりも小ビス子さんを優先する確率は、如何なる状況下でも120%。 そう即座に判断した私は、小ビス子さんに目もくれずツボをジャンピングキャッチしたのです。 小ビス子「は、はぅぅ…痛いのです…」 430 「ご主人様、大丈夫ですか? ダメですねー、412さんも。 後ろにご主人様がいるのに、ペースを合わせずにスタスタ行っちゃうんですからねー。 ここはやはり、ご主人様のペースをよく存じている私の後ろにどうぞ!」 412 「人が一生に関わる問題を回避してる隙に言いたい放題言ってるんじゃないですよ! もう、割れたら一生強制労働になりそうなシロモノじゃないですか…」 430 「えー、でもあの年増もっと持ってるから1個くらいなくなっても大丈夫っしょ? そんなよく分からんモンより、ご主人様の顔に傷がつく方がよっぽど地獄行きです!」 412 「多分、そう考えるのはグラール中探しても貴方だけだと思います」 すると、私が抱えていたツボをちら見した小ビス子さんが急に真剣な顔に。 小ビス子「430、そんな事言っちゃダメなのです! このツボはとっても有名な人の作品なのです!」 あ、誰の作品か分かったっぽいです。 知識人というのは、大体が一般人がどんなに興味がなくても語りたがる物です。 一度熱が入れば、それが冷めるまで誰も聞いてない話を延々と続けてくれます。 この小ビス子さんも例外ではなく…案内の人がもう見えていない事を忘れての説明会が始まりました…。 その後、見事に迷ったのは言うまでもありません。 勿論、今のような危機的状況も何度か…私の服は何時の間にか埃だらけになってしまいました。
- 529 名前:華麗?なる食卓 前編 6/6 mailto:sage [2009/02/05(木) 13:34:30 ID:Dn+PmAFq]
- 450 「お前サン達の事だから、まともに来るとは思ってなかったけどねェ…」
ようやく450さんの部屋に辿り着いた頃には、私はもうすっかりボロボロでした。 430さんはオイルを切らしかけでフラフラ、小ビス子さんはもう半泣き状態。 暗い廊下を何の手がかりもなしに歩くのが怖かったそうです。 自分で語り尽くして孤立したのに。 412 「とりあえず、お着替えの時間とシャワー貸してもらえます?」 450 「ご主人サン、案内してやっとくれ。食卓につくにゃ汚れすぎだ」 女帝主人「畏まりました。どうぞ、こちらに」 私はニューマンさんに案内され、シャワールームに向かいました。 残ったのは、同じくオイルで服が黒くなった430さんと、半泣き状態の小ビス子さん。 よく知った仲とはいえ、ここまでお約束だと流石の450さんも呆れ顔です。 450 「ったく、帰る前に垂れたオイルはキッチリ掃除してもらうよ」 430 「…ぐぐ、だってしょーがないじゃないのよー。 ご主人様ったら、自分のせいで迷ったと分かったら泣き始めるのよ? しかもその状態でツボ壊しそうになって、更にキュートボイスで謝るのよぉ? 萌えない訳には行かないじゃない…つーか萌えない奴ブチ殺す」 小ビス子「はぅぅぅぅ…ごめんなさい、ごめんなさい…」 450 「少なくとも該当者がここに3人いたんだがねェ? とにかく、それに気付かなかったこちらの案内の落ち度もあるさね。 それはキッチリやっとくが、お前サン達も落とし前はキッチリつけてもらうよ」 …廊下から、すいやせんという先程の案内の人の悲鳴が聞こえてきました。 ああ、恐らくそれ専用の部屋に連れて行かれて指詰めでもされるんでしょうね。 凄いベタですが、どう見てもこの人達、ヤクザですし…。 450 「とりあえず…姉サンが戻って来る前にフウ・リンを見せてもらおうかねェ?」 小ビス子「はぅぅ…すいませんです…次はもっと色々たくさん持ってくるのです」 450 「(…次は絶対にないと思うがねェ?)」 小ビス子「はう?」 450 「何でもないさ、先に430と行って待ってておくれ」 *じゃきっ* 430 「聞こえたぞコラ…ご主人様を除け者にするつもりか」 450 「これ以上、大事なコレクションを壊されるのは御免蒙りたいんでねェ」 430 「あんなもんをさも壊してくださいという風に飾るのが悪い」 450 「お前サンはもう少し見聞を広めた方がいいねェ? 良品ほど飾って、その優雅さを回りに見せ付けるのが粋ってモンさ。 お前サンだって、ご主人サンが綺麗だったら見せ付けたいだろうに?」 430 「んなわけねーじゃん? 私で独り占めする」 450 「…やれやれ、犬コロにヒトの心意気を分からせようとしたあたしがバカだったねェ」 430 「今殺るか、テメー#ビキビキビキ」 450 「早まるんじゃないよ、舞台はすぐやってくるさ…#ビキビキビキビキ」 こうして、決戦の時間は刻々と近付いてきました。 果たして私は、無事に食事を楽しむ事が…多分、出来ないでしょうね。 - 続く -
- 530 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/06(金) 17:20:05 ID:o0azDRQC]
- GJ
しらけるだけの会話保守なんぞ目じゃねぇ
- 531 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/06(金) 20:31:55 ID:/lVssuV1]
- 最近ゼロってるんだが、このスレって急に書きたくなるんだよな
と言うわけで勢いで書き上げた後半戦突入
- 532 名前:華麗?なる食卓 後編 1/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:33:40 ID:/lVssuV1]
- *ぐつぐつ*
こうして、私達は今食卓にいます。 430さん、450さん、そして私が鍋を目の前にして座っているのです。 私達の前には、それぞれの為に用意された肉や野菜が並んでいます。 小ビス子さんはどうなったかというと、これ以上のトラブルは御免だと ニューマンさんがつきっきりで監視しつつ、別の場所で待機してるそうです。 壊されても大丈夫な安物コレクションを見せているそうですが…多分何個か壊しそう。 この扱いには430さんも最後まで抗議してましたが、高価な品の金額を見せられて 流石にヤバいと思ったか、最後は渋々と了承していました。 小ビス子さんの性格なら、絶対に踏み倒しなんて無理でしょうからね〜…。 430 「あれ、これ前回の鍋と大分ちがくね?」 450 「素材が揃わなくてねェ、今回は変わりにシャブシャブにさせてもらったよ」 412 「まぁ、私はどちらでも…。 (どうせどっちでも勝負事になるだろうし)」 450 「今回は鍋奉行とかはなしでやらせてもらうよ。 そういう役目がいると、裏工作も簡単に出来ちまうからねェ」 430 「目の前の肉や野菜を入れてきゃいいんでしょ? 何処が勝負なのよ?」 450 「フフフ、何もその肉と野菜はアンタの為だけに用意されたモンじゃないさ…」 412 「…まさか、横取りOKですか?」 450 「察しが早いねェ。その通り、今回は横取りも全て不問さ。 しかしこれはあくまでシャブシャブ、優雅な振る舞いでなけりゃならない。 その範疇でない行動を取った際にゃ、肉は回数分没収となるねェ」 412 「横取りを許可してる時点で優雅も何もないと思いますけど…」 皆さんに分かりやすく、ここで簡単に説明します。 私達3人には、同じ量だけの肉と野菜が配布されています。 しかし、この肉と野菜は鍋に入れた時点で自分の物ではなくなります。 つまり、誰が取ってもよし。食べたければ死守するか、強奪するかの二択です。 しかし、優雅な振る舞いでなければならないそうなので…。 箸で掴みっ放しにして独占したり、箸バトルを繰り広げた時点でダメなのでしょう。 …私はあまり乗り気ではないですが、多分この2人には共通のルールが作り上げられています。 どちらが数多くの肉を食べれるか、その食べた数で勝敗が決まると…! 面倒な事になりそう…むむ? この鼻に漂ってくるお肉の匂い…。 412 「あれ、このお肉ってまさか…コルトバ・マツザッカですか!?」 450 「仮にも招待しての食事さ、それくらいは当然だろう?」 …流石は大金持ち、高級肉をあっさりと持ち出してきました。 こうなると私も、別に勝敗は関係ありませんが1枚くらいは食べたくなります。 私は恐らく、完全に狙われている安全牌…何とかして凌がなければ!
- 533 名前:華麗?なる食卓 後編 2/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:36:35 ID:/lVssuV1]
- 先手を取ったのは450さん、肉を1枚入れました。
私の視点だと面白くないでしょうから、ここからは430さん視点でどうぞ! - 役 者 交 代 - …この野郎、1枚で様子見って所か。 普通の相手なら様子見に茶々は入れないけど、相手はあの女帝だ。 この1枚だろうと本気でぶんどってやるくらいしないと、私の腹に未来はない! Quick and Draw!! 一気に行くぞらぁ! 450 「クックック、お前サンなら食いつくと思ったがこれならどうかねェ?」 そう言うと450は周りに次々と野菜を布陣し始めました。 ただ合わせて食おうって魂胆だと思ったら…これが既に450の防御の布陣だった! その野菜は、端に寄せられている肉をガードするかのように囲っている! 430 「こ、これは…!」 450 「クックック…この野菜を無視して肉にがっつくのは実に優雅じゃないねェ?」 やられた…! こいつハナっから本気だ! 野菜は全て1枚分の壁の厚みしかない! 私が野菜を排除しようとすれば、たちまち肉を奪いにかかるだろう…。 仮にも私と同速のワンオブサウザント、野菜に構いつつ肉を取る余裕は流石にない! この412は何の期待もできねぇ…畜生最初から主導権握られる! *じゃばっ* 450 「なぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」 430 「にぃぃぃぃぃぃぃぃ!!??」 静寂を破ったのは…そのまさかの412姉サンだった。 姉さんが入れたのは肉でも野菜でもない…網!? 網が野菜の壁を崩壊させ、肉を無防備にしていく! 450 「ちょ、ちょっと姉サン、何だいそりゃ!?」 412 「え? アク取りですけど」 450 「…しまっ!?」 ちぇえええええええすとぉぉぉぉぉぉっ!!!! 私がこのチャンスを逃すはずがないっ! 気を取られている内に肉と野菜ゲットぉぉぉぉ!! 450 「チィ、アタシとした事がアク取りを忘れるたァ…!」 後で聞いた話によると、このシャブシャブってすんごい泡が出ます。 それの排除をアク取りと言う訳ですが、これがまた結構な頻度でやらねばなりません。 それに熱中しすぎるがあまりに食べれない人もいるらしい…奉行時のご主人様みたいだわ。 何はともあれ先手取ったりィ! 姉さんナイス! 思わぬ伏兵だ! うわすっげ気分いい! 前回の屈辱がある分、すっげー勝った気分! うふふー!
- 534 名前:華麗?なる食卓 後編 3/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:39:04 ID:/lVssuV1]
- さて、私もそろそろ何かを入れるか。
野菜なんてついでだと思ったけど、防御に使えるなら貴重な道具だ。 うーむ、しかし同じ手を使ってもアイツは破り方知ってるだろうなー。 姉さんがどんな形で壊してくるかも分からないし…ここは肉1枚と野菜数枚で行くか。 *ぐつぐつ* すると姉さんと450も肉を数枚入れてくる。 450も姉さんも2枚だ、合計5枚の肉が鍋の中で煮え始める。 これは目標かぶると確実に取り損ねますね、確実に誰も狙ってない1枚を取らないと。 …しかしそんな甘くなかった。 仮にも3人のワンオブサウザントの鍋、何が起こるか全くわからない。 ちょっとした変化さえも、この3人にかかればトラブルだという事を私は忘れてました。 *ぐつぐつぐつ…* うわ、アクすっげ! 半端なく出てる! おい、450てめぇ取れよ! 姉さんも何じっくり待ってんのよ!? 視線を流しても450は笑ってる…。ハッ、そ、そうか、また仕掛けてきやがったか! 430 「(このアク、取り始めたら負ける!)」 そうしている間にもアクはとんでもない量になっていく。 だぁぁぁ、肉が汚れる! おい450、お前の取り分も汚れるぞ、いいのかこらぁ! 姉さん、さっきアク取りしてたからアンタがアク取り係でしょ!? 早く何とかしなさいって、何とかしろぉ! 畜生、そうこうしてる間にもアクが更に広がる…! こいつら取る気全然ねぇ! ええいもう構う物か! アクがあろうと高級肉、美味い事に変わりはねぇっ! 一番乗りで先取して、2枚確実に頂く…箸、フェードイーンッ!!! 450 「喝!」 私の箸を止めたのは450の一喝だった。 450 「アクも取らずに肉を貪ろうたァ優雅じゃないねェ? これでお前サンの今回の取り分はナシだ」 430 「なっ、勝手にそんな事決めてんじゃないわよ!」 450 「常識さね? なぁ姉サン」 412 「ええまぁ…普通はアク取ります」 450 「そういう事さね、犬コロさん? だぁっはっはっはっはっはぁ!!」 がっでぃぃぃぃぃぃぃぃぃむっ!!! やられた…見事にハメられた! ND知識持ちの余裕を見せ付けられた! 私は自分で入れた肉を450と姉さんに取られて行くのを見るだけ…畜生! ようトーフ(正確には湯豆腐)とネギ、またアンタらか…!! 畜生うめぇなぁ…!! これで私は最初の先制を見事に覆されて一気にドベになりました。
- 535 名前:華麗?なる食卓 後編 4/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:40:33 ID:/lVssuV1]
- 攻防が何度か続いた。
そして450が肉をまた数枚入れた時、私は勝負に出る事にしました。 この狂犬たる物、待ちは相応しくねぇ…ここは攻めていくしかない! *ざぱっ* 450 「何してんだィ、撥ねさすんじゃないよ!」 430 「あーら失礼ー? 何たってよく分からないものでー!?」 412 「熱ッ! それアク取りって動作じゃ…あちゃちゃちゃ!!」 ふふふふ、そうだ! さっきは余裕を見せられたが今回はそうは行くか! 私はNDに関しては疎い、その疎さを武器に攻めに出てやるぜ! 430 「あーらー? アク取ってたら肉すくっちゃいましたよー?」 ふふふ、これが今回の私の狙い! 確かに優雅じゃないですが、事前知識0の私は初心者! 初心者の無礼な行動は1回だけは許されるッ! 教えられたら使えない1回限りの手段! 450 「チッ、ざーとらしいねェ…仕方ないから食やいいだろ」 412 「あーもう、油がシミになっちゃう…」 ふっはっはっはー! 目標撃破ァ!! ざまぁみろ! 初心者が万事不利とは限らないんだぃ! 狂犬ナメんじゃねぇ! どんな逆境だろうと覆してきた恐怖の存在だぞ!? しかしこれでもドローでしかない、優位に立つにはもう1つ何かやらねば…。 そこに、食べ頃の肉が1枚私の視野に! 何時の間にか姉さんが入れていたらしいが、白菜の影で全く気付かなかった…! よっしゃもらったぁぁぁぁ!!! *しゅぱっ!* 突如、私の箸と激突しそうになった箸があった。持ち主は…450だ。 同時に気付かれていたらしい…くっそ、箸バトルするわけにもいかねぇ…! 自分の肉が1枚も入ってない状態でタブーをすると、次に入れたのが没収らしい。 430 「…退けよ」 450 「お前サンが退かしよ」 *ひゅばばばばばばばばばっ!!* 即座に箸の攻防戦が始まった! 要するにカチ合っちゃいけないのなら、合わさずに先に掴めば勝利確定! 私の方が速さは上だが、450は巧みに箸を操って攻めるコースを妨害してくる!
- 536 名前:華麗?なる食卓 後編 5/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:42:28 ID:/lVssuV1]
- くっそ、速さは上だけど箸使いが上の450に攻めに入らせたらお終いだ!
私の指のスピードは既に限界値、長続きさせるわけには行かない…! それは恐らく450も同じだ、あの巧みな操作にフルパワーを注いできてるはず。 まだ肉は残ってるが、ここで譲るわけにはいかない! 肉1枚が勝敗を決する! 上等だ! この一突きに全てを…賭けるッ!! ご主人様、私に力を!! 430 「肉よ、私の手元に! 独裁者に野菜を!」 450 「飼い犬に肉は勿体無さ過ぎるだろう、神サンよォ!」 *じゃばっ! びちゃっ!* 二人「あ…」 412 「………」 2つの箸から逃れるように、空高く舞った肉は見事に姉さんのデコに。 よく見ると…私達の優雅なる箸バトルで油が撥ね放題だったらしく、そこら中油だらけ。 あらら、この人の事すっかり忘れてたわ。めっ、狂犬☆ 412 「あ、貴方達は…!!」 肉をぺらーっと剥がしながら姉さんは般若の顔になっていった。 やっべ、これ死亡フラグ? よりによって最悪のパターン踏んじゃった? 何でこの人、普段は大した事なさそうなのに怒るとこうコエーのよ。 これには流石の450も青褪めている…。 412 「油は愚か肉も撥ねさせるなんて…言語道断です! 2人とも、問答無用でアウトーッ!!!」 430 「しまったぁぁぁぁぁぁ!!!」 450 「チィィ…犬コロに気を取られすぎた!」 こうして、私達の肉は大半を姉さんに取られてしまった。 ぐぬぬ…私とした事がイージーミスで大事な大事な宝を手放す事になろうとわ! しかし、姉さんにリードを取られたとしても私にとってはさしたる問題ではない! そう、この嫌みったらしい年増させ倒せれば私の目標は完遂されるのだ! まだだ、まだ勝負は付いてない! この姑の悪の手からご主人様を守る為にも! 起き上がれ、私の手首! 412 「もう…帰ったら着替えなきゃ」 姉さんが何かブツクサ言いながら自分の肉を眺めている。 私も450も姉さんも既に大分消費してる…恐らく450と私の取り分はほぼ互角だろう。 残り数枚ともなれば、1枚ごとにデッドヒートになるのは確実…!
- 537 名前:華麗?なる食卓 後編 6/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:44:23 ID:/lVssuV1]
- 412 「あれ…この肉まだ凍り付いてますよ?」
少しの沈黙を破ったのはまたしても姉さんだ。 この人、狙ってやってんのか素でやってんのか掴み辛いな…。 見てみると、姉さんの肉は下が見事に凍っていて剥がれなくなってる。 450 「ちぃと解凍が甘かったかねェ? まだ凍ってるたァ…」 430 「…あれ、私のも凍ってんじゃん!?」 450 「…こいつァしたりだ、アタシのもご覧の通りさね」 気になって見てみたら、見事に私のも450の肉も凍っちゃってます。 あらら、これどーすんのよ? 剥がすにも肉が悲惨な事になりそうですよ。 無理にそんな事をすればまた指摘が来るかもしれない…。 450 「仕方ないねェ、一気に入れて熱で剥がれるのを待つしかないよ」 412 「そうですねー、これは無理に剥がしたら破れちゃいますし」 なるほど、全部ブチ込んで自然に剥がれるのを待つわけね? …って、ちょい待て。全部ブチ込むって事は、一気に入れるのと同じじゃん。 何のつもりかと450の方を見てみると、私に余裕の笑みを浮かべてきている…! そういう事か、よーく分かったぜ450? そろそろ決着の時って事をなぁ! 丁度いい、いくら異常出力の私でもそろそろ指間接が悲鳴あげてきた所だ。 やってやろうじゃないの…その一世一代の大ケンカ、買ってやらぁ! *ぐつぐつぐつぐつ…* 肉を入れたのは全員だった。 2人とも最後の大勝負に挑んできてやがる…! ありったけの野菜をデコイとして投入し、自分だけ取りやすい様に布陣していく。 そして訪れる煮えるまでの時間…! この短時間で私は攻略コースを作らなければならない! 450と姉さんの妨害を掻い潜って、肉を救出する光のロードを! *ぴしゅっ!* 恐らく、攻略コースは今見えた1つしかない。 450もそうだが、姉さんの方が未知数で迂闊なコースを作るわけには行かないからだ。 まぁ最悪姉さんは放っておく。多分それ程酷い妨害はしてこないから。 問題はそう、この年増だ! 普段から高いモン食ってるくせに食い意地張りやがって…! こいつの撃破が達成された時が、私の勝利確定! 412 「そろそろですかねー?」 肉が程好く煮えた色に変わってきている…。 勝負の時が来た! 私のやるべき事はただ1つ、Destroy the 450!
- 538 名前:華麗?なる食卓 後編 7/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:46:17 ID:/lVssuV1]
- *しゅばばばっ!*
即座に私は先制の箸を入れる! 私の布陣にある肉は何時でも取れる、それを残して450の城に攻め入る! 小細工抜き、真っ向勝負! 最後の力を振り絞って、いざ勝利の栄光を! *しゅびっ!* 450 「(そう簡単にやらせるかィ!)」 即座に450が守備に回る! 半煮えの野菜を巧みに動かしてコースを塞いでくる! 畜生、こいつ野菜の使い方がうめぇ! 野菜を掴んだら攻めに入らせちまう! 正直私は守備があまり得意じゃない、最初の「威嚇」射撃でぶっ殺す方だし。 だから、攻め続ける! 野菜の僅かな隙間をあくまで優雅に箸で通すッ! 430 「(―っんの野郎! 普段からいいもん食ってんでしょうが! たまには人に親切に分け与えないとコルトバみたいに肥えるわよ!)」 450 「(ハッ、PMに肥えるも糞もあるかィ! そっちこそ何だィ? さっきからキッタない真似ばかりで、ええ? 本当に野性に返っちまったんじゃないかィ!?)」 430 「(あーらごめんなさいねぇ! ND知識ってどうにも疎くてー!)」 450 「(そんなんで未来の嫁と上手くやってけんのかィ!? 危ういねェ!)」 430 「(い、痛い所つくんじゃねぇ! 私とご主人様の仲はそんなモンで壊れないわ!)」 *しゅびっ! びしぃっ! ざばっ!* 前回の反省を踏まえ、あくまで油が飛ばない優雅な箸バトルが繰り広げられる! こんにゃろ…!! 相手も最後の大勝負とあってか一歩も譲らない! その時! 勝利の女神、マイスウィートご主人様は私に微笑んだ! *ぷ〜ん* 450 「なっ…んがっ!」 1匹のハエが450の目の前を通り、鼻に止まった。 これには流石の450も手で払い除けたが、それがミスだ! 私の前でそういう真似はするもんじゃねぇなぁ、1秒も逃さぬ狂犬相手に! 430 「もーらったぁぁぁぁぁぁッ!!!」 450 「ククク…、甘い、ヨウカンみたいに甘いねェ!」 450は急に余裕の笑みを取り戻し、既に逆の出て掴んだ箸を出してきた! 何ィ、こいつ両利きか!? 両手で箸というミスは流石にしてなく、既に払い除けた手はフリー。 くっそ! 引き下がる手はない! 今までの最高の反応速度! 指間接、リミッター解除! ご主人様の微笑を裏切るわけには行かないッ! 430 「(勝利の栄光は頂きよ! ヒトラーの尻尾!)」 450 「(負けて小便でも散らすんだねェ! 見境なしの色魔!)」 *ばしぃっ!!*
- 539 名前:華麗?なる食卓 後編 8/8 mailto:sage [2009/02/06(金) 20:48:56 ID:/lVssuV1]
- …肉は掴んだ。
確かに掴んでいる。私の箸はガッチリと獲物を捕らえている。 しかし、私だけじゃない。450の箸も同時に掴んでしまっていた。 何てこった…ここに来て箸合わせという痛恨のミスが! *ぷつっ* あれっ? 肉、切れちった…真ん中で切れて、丁度私と450に1個ずつという状況。 どうやら結構スジんとこが弱ってたらしく、私と450の箸攻撃で崩壊したようだ。 姉さんは見てないのを確認し、私達はささっと肉を頬張る。 うん、バレなきゃいいんですよ。450と珍しく利害一致、黙秘黙秘! 430 「(…次こそは私が制してキングオブミートの称号をもらうわ! もぐもぐ…)」 450 「(クックック…犬は大人しく首輪付けて寒天の夜中で寝ときよ! んぐんぐ…)」 さぁ、食べた所で次なる肉を…って、あら? 私の前に広がっているのは、数少ない野菜だけが取り残された寂しい鍋。 …あ、あれ? 肉何処? 私と450の陣地内にたくさんあった肉、何処だぁー? 二人「ハッ!?」 急いで同じ視線を向けると…そこには肉を頬張っている姉さんの姿が! ま、まさか…!? 430 「ね、姉さん…全部食べたの!?」 412 「2人とも、肉を放置しすぎですよ。美味しくなくなっちゃいますよ?」 …この顔は間違いない、たらふく食べて幸せの時間を味わってる顔だ! や、やっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! 450 「あ、アタシとした事が…熱中しすぎちまった…!」 思わぬ伏兵の奇襲に450は愕然として、私と同じくorzな格好になる。 450以外に敵はいないと思ったが…畜生甘かった! 相手はワンオブサウザントだ! 私達のバトルの真っ最中に、気付かれない様に箸を運んで肉全部掻っ攫いやがった! (いや…普通に取っても貴方達が気付かなかっただけですけど。) こうしてシャブシャブ鍋バトルは全ての肉を消費して終わりました。 姉さんの一人勝ちと言う、450に負けるよりあまりに屈辱的な最後を迎えて。 ちなみに私と450の取り分はキッチリイーブン。それ以外は全部姉さんに盗られました。 ド畜生…また勝負が付かなかった…いや、それよりも新たな撃破対象が増えた! この恨みはいつかぜってー晴らす…! 見てやがれ年増より年増! 412 「………誰が年増より年増ですって?」 430 「ちょっ、心読むの反則、反則!」 - 終 -
- 540 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/08(日) 00:34:16 ID:4MRQsFEC]
- 次スレどうすんの?
今470KBだぜ
- 541 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/08(日) 03:24:14 ID:mY/K6mAs]
- 落ちたら立てておk
- 542 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/09(月) 03:13:07 ID:OtBeaGGu]
- ヒュマオと413の人、事後報告だけどキャラ借りさせてもらったわ
- 543 名前:413の奇妙な1日 1/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:14:14 ID:OtBeaGGu]
- その日は本当に、気まぐれを起こしただけに過ぎなかった。
私はGH-413、不甲斐ない某ラスカルのパートナーマシナリー。 不甲斐ないとはいえ、主人は普通のヒトとは違う事情を持っている。 主人は、機動警護部に所属してはいるが、本所属ではないわ。 調査部に所属し、その中でも飛び切りの汚れ仕事を任される部門にいる。 「強行調査部」…調査とは名ばかりの、諜報部と並ぶ程の戦闘集団。 要するに、ガーディアンズにとってよろしくない集団を消滅させる番犬のような物。 主人は、ラスカルという蔑称の通り、その番犬の1匹…。 私は主人の所属先を知っているし、どんな仕事をしているかも知っている。 だけど、それを喜ばしく思わなかったり、気に病む事もなかったわ。 だって、してもしょうがないじゃない? それが主人の仕事なのだから。 パートナーマシナリーとして出来る事は、何も言わずにいる事じゃないかしら? 私の発言で主人の仕事に支障が出るなら、それこそ余計なお世話だわ。 そしてその気遣いに気付かれた時、私の内なる思いは成じ…ご、ごっほん! と、ともかく! 私は主人の仕事に関与する気は全然なかったの。 でもその日だけは違ったわ、偶然にも主人の次の獲物になるかもしれないPMの情報を手に入れたの。 …それは私と同じGH-410シリーズ、万能な戦闘力で人気なGH-412だった。 このPMはまだ保留とされているらしい。 ガーディアンズ総裁府が監視を行っている為、調査部も諜報部も迂闊に動けない。 本部の仕事に茶々を入れれば、あの総裁にどんな処罰を食らうか分からないしね? 戦闘力、欠陥詳細、全て未知数…ただ1つ分かる事は、ガーディアンズにすら反発するという事。 それに加え、マスターである人物は勤務態度最悪でも、戦闘技術は高いという厄介な現実。 他にも複数の危険性があって、もしもの事態があれば即座に抹消開始という準備状態らしい。 未知数か…、不甲斐ないとはいえ主人が負けるとは思わない。 主人はこれまでに、多数の「ワンオブサウザント」と呼ばれる異常固体を粛清してきた。 この娘も可哀想だけど、またグラールからPMが1人消えるだけ、ただそれだけ。 いつもはそう思っていたんだけど、今回だけは違った。 私はどうしてか、この写真に写る一見、何の変哲もないGH-412に興味が沸いた。
- 544 名前:413の奇妙な1日 2/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:15:23 ID:OtBeaGGu]
- 444 「姉さま〜? どうしたんですかぁ?」
413 「わっ!? お、脅かせるんじゃないわよ…」 同居人のGH-444がひょいっと顔を覗かせる。 迂闊だったわ、こんな声を挙げてしまうくらい上の空だったなんて。 他の人には…聞かれてないわよね? よし、OK。 444 「何かあったんですか? むつかしい顔してますよぉ〜?」 413 「そうかしら…普通でしょう?」 444 「でもでも、姉さまがあんなふうに驚くなんて珍しいですし〜」 413 「あのね、私は銅像じゃないのよ? 驚いたりもするわ」 …全く、人を何だと思ってるのかしら? こんな状態じゃ主人は愚か、最近来たクソ忌々しい居候にも馬鹿にされるわ。 毎日毎日ベタベタベタベタ…私がそこまで進むのにどれだけ苦労すると…。 ハッ、ごほんごほん! と、とにかくこのままじゃいけないわ! 413 「…444、ちょっと出かけてくるわ」 444 「え〜、それなら私も行きますよぅ?」 413 「444、悪いけど今回だけは譲れないわ。私1人で行かせてちょうだい」 444 「…そ〜ですかぁ、分かりましたぁ」 この娘は変な所で鋭く、私の今の気持ちも察してくれたようだ。 幸いにもこのGH-412が住んでいる部屋も把握している、行くのはそう難しくない。 444 「それじゃあ、姉さまがいない間に進展させちゃいますね〜♪」 413 「ちょ、何言ってるのよ!? 大体、何を進展させるって言うの!?」 …少し褒めたらこれだから、全く。 こうして私は、気まぐれで主人の次の目標になるかもしれないGH-412の部屋に向かった。 見に行った所で何をするかなんて考えていない、ただ行かなければいけないと思った。 向かう最中、色んな考えが私の頭の中をぐるぐる回っていた。 もし、いなかったら再度尋ねるべき? もし、仲良くなってしまったらどうしよう? もし、本当は凶暴なPMだったらどうするべきだろう? もし、主人が負けてしまいそうな実力の持ち主だったらどうしよう? 考えても仕方ないわね…さっさとPPTシャトルの手続きをしてしまおう。
- 545 名前:413の奇妙な1日 3/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:17:00 ID:OtBeaGGu]
- 着いた所は、コロニーとは違ってそれぞれの部屋に庭があるニューデイズの宿舎だった。
流石にニューマンが作り上げただけあって、優雅よねぇ…庭もあるなんてね。 コロニーに庭なんて作られても、結局は真っ暗な宇宙空間しか見えないんだけどね。 手入れも大変そうだし、そういう事を考えるとコロニーが一番気楽でいいわ。 仮にも初対面だし、いきなりピンポンを押してコンニチハは気が引けるわね…。 これが444の友達とかなら通じるんだけど、相手は主人の獲物になるかもしれない存在。 そんな妙な存在に、気の利いた挨拶を出来るほど私は雑学に詳しくはないしね。 とりあえず、私は裏に回って庭を覗いてみる事にした。 他の誰にも、見られないように。 413 「(…視界縮小、遠近最大距離で…)」 タケと呼ばれるND独特の木材で作られた柵の僅かな隙間から中を覗く。 気付かれないように、識別信号発生装置を切り、レーダーにかからない状態で。 そこには…いた。一見本当に何の変哲もない、箒を持って庭を掃除しているGH-412が。 随分と手馴れた手付きね…庭の作りは彼女によって出来た物なのかしら? NDに住む変わり者なビーストのPMながらに、こうして見ると変わってるわねぇ…。 すると突然、そのGH-412はこちらを横目で見ながらはっきりとした声で言った。 412 「どなたですか?」 …気付かれてる!? そんな、識別信号も出していないしレーダーのジャミングもしてるのよ!? 柵で姿は隠れているはずだし、音も出していないはず…何故気付いてるの!? …落ち着いて、私。BE COOL、ただの独り言かもしれないじゃないの。 ここで迂闊に姿を出すのは危険よ、もう少し様子を見るべきだわ。 そんな私の自分への言い聞かせも、次の一言であっさりと弾き飛ばされてしまった。 412 「…私にGH-413の知り合いはいませんけど、ご主人様に御用ですか? ご主人様ならローゼノムに出撃してますので、今は留守ですよ」 …独り言なんかじゃないわ。 彼女は、完全に私の存在に気付いている。 普通ならば絶対に気付かれないはずなのに、彼女には見えている。 そして、彼女の目付きがとても凍りついた鋭い物に見えた。 背筋が凍る…こ、これが主人が粛清してきた異常固体ワンオブサウザント!? わ、私の主人はこんな得体の知れない存在と戦い続けてきたって言うの!? 改めて主人の謎の深さを認識しつつ、無数の後悔の念が私の頭の中を支配し始めた。 来なければよかった。 気まぐれなんて起こさなければよかった。 私はここで終わりなのかもしれない。 …冷静な判断が出来なくなっていた私は、何時でもハルプセラフィを取り出せる状態にあった。 そして、震えているのを懸命に我慢して、口を開いた…。
- 546 名前:413の奇妙な1日 4/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:18:37 ID:OtBeaGGu]
- 413 「…失礼、覗き見るつもりじゃなかったの」
412 「あ、ごめんなさい! 怒ってるわけじゃないんです!」 返事は私の予想を覆す物だった。 だけど、私にはその声は死神の囁きにしか聞こえなかった。 412 「と、とにかく玄関に行きませんか!? こんな所で話を続けても仕方ないですし」 413 「…そうね、一旦仕切り直しましょ」 掃除器具を片付ける音が聞こえてくる。 彼女は単に箒を置いているだけなのかもしれない。 だけど、私には武器の用意をしている音にすら聞こえてきたわ。 一体何を仕切り直せって言うの? 殺し合いの仕切り直し? 笑えないジョークね。 …GH-412の得意武器はレイピアとハンゾウが一般的だけど、相手は異常固体。 もしかすると、私達には許されていない規格外の装備品を持っているかもしれない。 …ダメだわ、私は完全に混乱している。全く頭が回らなくなってしまった。 逃げるなら今の内だけど、気付かれた以上はこのまま有耶無耶には出来ない。 あの450は消えるのは別にいいんだけど、主人と444にまで被害が広がってしまう。 それだけは避けたい…私は覚悟を決めた。 *ぷしゅ〜* ドアから出てきたのは、先程のGH-412。 別段武装をしているわけではなく、客人に普通に挨拶する格好だった。 412 「いらっしゃい…って言うのも妙ですね」 413 「………」 言葉が出ない。 ただでさえ頭の中グルグルなのに何て言えばいいのよ、こんな状況で。 既に私の服は冷や汗でびしょ濡れ、だけどその不快さなんて感じてもいられない。 ただ何も言えず、じっと412を見つめ続けるしか出来なかった。 412 「ささ、中にどうぞ」 413 「…え? で、でも」 412 「こんな所で要件を済ませるのも味気ないじゃないですか、ね?」 まるでこちらの動揺を察知したように、412は引き気味の私に中に入るように勧めてきた。 断るにも言葉が出ないから、私はただそれに従うしか出来なかった。 NDの風習として靴を脱ぐ部屋なんだけど、迂闊にも靴を転がしてしまったわ。 412 「さ、こちらに居間がありますよー」 413 「………え、ええ」 …今、私の目の前には無防備な412の背中がある。 私の心の闇に潜む悪魔が囁き始めた。 殺るなら今しかない。
- 547 名前:413の奇妙な1日 5/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:20:36 ID:OtBeaGGu]
- 主人と444に危害を加えず、一番事の収束に導ける方法。
それは私には、目の前にいる412の殺害しか思い浮かばなかった。 PMを壊されたガーディアンズが復讐に来る可能性だって、冷静なら十分に考えられた。 でも、それすら思い浮かばない程に私には余裕がなかった。 私は平凡な413でしかない。 そして相手は、主人ほどの腕前でようやく倒す事が出来る異常固体。 秘密兵器を隠し持っているわけでもない私が、まともにやりあって勝てるとは到底思えない。 そうなれば、私が勝つ為に出来る手段なんて奇襲や騙し討ちの類しかなくなる。 もう私は、その悪魔の囁きに身体を委ねて行くしかなかった…。 汗だくで湿った手で、ハルプセラフィを静かに構えた。 狙うは人間の脊髄に当たる箇所…重要神経を切断してしまえば、どうにでもなる。 …殺れ、やれ、ヤレ! 殺すしかない、ころすしかない、コロスシカナイ…! 412 「…どうして、私を殺そうとするんですか?」 413 「ハッ!?」 振りかざした刃を、一気に降ろそうとする手が止まった。 412の不意の言葉により、私は又しても度肝を抜かれ、悪魔から解放された。 …息苦しい。フォトンエナジーが身体の中を暴れ回っている。非常に気持ち悪い。 今にも吐きそうな私は、身体を支えるのが精一杯だった。 背中を向け続けている丸腰の412に、武器を持った私はただただ圧倒されるばかりだった。 413 「な、何を言ってるのかしら…わ、私は…(ぜぇっ、ぜぇっ)」 412 「…分かるんです。貴方がどんなにレーダーで移らないようにしても。 何て言うかな…人間で言う気配みたいな感じで、大体分かっちゃうんですよ」 非科学的すぎる言葉だ。 412 「…私の事、酷く誤解してませんか? 私は何も、貴方をこれから機能停止させようだなんて思ってませんよ?」 そう言って彼女は振り返った。 その表情は、怒るわけでもなく、悲しそうでもなく、何故か笑顔だった。 差し伸べられた手は、私のハルプセラフィを握る手を静かに下ろし、胸の前にやった。 そして、彼女はその手を両手で包み、笑いながらこう言ったの…。 412 「…私は、お客さんを歓迎しようとしてるだけです。 だから、こんな物騒な物はしまいましょう? お茶菓子を食べるフォークにしては大きすぎますよ?」 その手はとても暖かかった。 私は緊張の糸がぷっつりと切れ…。 *どたっ!* 412 「わ、だ、だ、大丈夫ですか!?」 ただ、その場に崩れるしかなかった…。
- 548 名前:413の奇妙な1日 6/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:22:22 ID:OtBeaGGu]
- 413 「本当に御免なさい…私、どうかしていたみたい。
最初にかけられた声で、すっかり混乱していたわ…」 私は412と居間のコタ・ツダイに座っていた。 汗びっしょりになってしまった為、私はシャワーを貸してもらうだけに留まらず 412から服を貸してもらったんだけど…どういうわけかこれ、GH-422の服なのよね。 もう、何でこんな所にニャックルの服があるのよ? 胸元が寒いったらありゃしないわ。 でも、これくらいすれば少しはあの鈍バカも私に…そうよ、少しくらい振り向いたっていいわよね? 412 「さ、どうぞ」 413 「………ハッ!? あ、ありがとう。頂くわ」 …迂闊、また想像の世界に旅立つ所だったわ。 412が出してくれたお茶を飲み、冷静さを取り戻そうと必死になる私。 らしくないわ、今日の私は全然らしくない。誰にも見せられない恥晒しよ。 ミスターファイアーヘッドになってないかしら…。 ネタが古い? いいのよ、私は捏造なんてしないし手柄の横取りもしないわ。 413 「…聞いてもいいかしら?」 412 「はい、何ですか?」 413 「どうして、武器を構えた私にあんな事をしたの…? 私はもしかしたら、手を振り解いて斬りかかっていたかもしれないのよ?」 412 「貴方がそんな事をする人には思えなかったからです。 何かに脅えてるんじゃないか、そう私には見えたんです」 413 「全てお見通しだったわけね。 でも、どうしてそんな事が貴方に分かるのかしら?」 412 「そういえば、どうしてでしょうね?」 412はきょとんとしながら考え込み始めた。 …本人でもよく分かっていないのかしら? その妙な観察力に。 普通、レーダーにも映らない物の存在なんて確認できっこないわ。 412 「上手く説明出来ないんですけど〜…何時の間にか分かる様になってたんです。 そこには人がいる気配がするなーとか、この空気は私にとって凄い危険だなーとか」 413 「…何それ? まるで漫画みたいな話じゃない」 412 「あはは…そう言われてみればそうですねー。 でも、実際そんな感じだからそうとしか言えないんですよ」 彼女は笑っている。 なるほど、確かにこれは異常ね。というか、解釈次第では脅威だわ。 だって見えない物の存在に気付けるんでしょう? 奇襲が通じないじゃない。 戦う事しか考えない連中が妄想の限りを尽くせば、彼女の危険度は鰻登り間違いなしね。 まぁ、私も最初は恐怖したけど…今はそうでもなくなった。 むしろ、この娘になら何を話しても大丈夫なんじゃないかとも思うようになった。 ヒュマオ「娘って失礼だろ、初期型って事はお前よりもっと歳うえんぷれすぅ!!!」 黙ってなさい。女性の歳に触れるなんてデリカシーのカケラもないわね。 412 「私からも聞いていいですか?」 413 「え、ええ…大体察しはつくけど」 412 「では改めて、どうして今日はここに?」
- 549 名前:413の奇妙な1日 7/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:24:13 ID:OtBeaGGu]
- 私は全てを話す事に決めたわ。
主人の所属先、主人の裏の仕事。そしてその標的にされかねない事実を。 きっと私の主人の事をとんでもない奴だと思うかもしれない。恨み言も言われるのを覚悟の上だ。 けど、彼女は途中で怒りながら立ち上がる事もなく、私の話を黙って聞き続けてくれた。 413 「…どうしてか、貴方に興味が沸いたのよ。 こんな言い方は失礼かもしれないけど、今回だけはどうしてか。 いつもは単にPMが1人消えるだけだと思ってたけど…」 412 「そんな事情があったんですね…」 412はお茶を飲み、ふぅと一息ついた。 412 「確かに私も同じ状況だったら、気にしちゃうかも。 あーでも、見に行ったら余計変な事を考えて眠れなくなっちゃうそうです」 413 「あ、貴方何とも思わないの? 今から殺しますって言ってるような物なのよ?」 412はお茶碗をテーブルに置くと、少し悲しそうな顔になった。 412 「…私が異常なのは、最近は私自身がよく分かってきてるんです。 他のマシナリーが出来ない事も出来ちゃうし、分からない事も分かるし。 同じような固体と戦って勝っちゃうし、それから体のいいお茶屋さんにされるし…!」 …お茶屋? 後半に凄い怒りを感じるのは気のせいかしら? いや、気のせいなんかじゃないわね。手が震えてるのが分かるし。 とにかく複雑な状況にあると言うのだけは理解した…本当に色んな意味で。 412 「ガーディアンズを恨みはしますけど、それはあくまで上層部です。 貴方のご主人様みたいな、生きる為に止む無くそういうお仕事をしていらっしゃる方なら 私には何も言う権利はありません。だって怖いじゃないですか? 人間で例えるなら、SEED感染体が堂々と歩いてるような物ですよ。 私だって自分がワンオブサウザントじゃなかったら、いなくなってほしいと思っちゃうかも」 …まるで人間みたいな物言いね。 私達はガーディアンズに仕える事が最優先とプログラムされているから、逆らおうとは思わない。 でもこの娘は、はっきりと自分の意思を持っている…。 412 「あ、でも勿論抵抗はしますけどね? ご主人様が私を捨てない限り、私はご主人様のパートナーでありたいですし」 413 「…それは困るわ、私も貴方と戦わなきゃいけなくなっちゃうじゃない」 412 「あはは、そうですねー。それじゃあ、そうならないようにしてください」 …私に何が出来るって言うのよ。 気が付いたら、私はすっかりジョークを飛ばせるくらいに落ち着けていた。
- 550 名前:413の奇妙な1日 8/8 mailto:sage [2009/02/09(月) 03:26:54 ID:OtBeaGGu]
- 彼女は異常を持つワンオブサウザントと言われる存在。
ガーディアンズにとって、恐怖の対象であり可能なら即座に消さなければならない存在。 でも、私は会ってみてそれは少し極解じゃないかと思えてきた。 実際に話してみると、彼女は私達とあまり変わらない、パートナーマシナリーだ。 自我を持っていたり、特異な性能を持ってはいたけど、それが万事危険に繋がるかしら? 現に私が今、彼女と居間でお茶を飲んでいるこの状況こそがいい証拠じゃない? 一度は死も覚悟したのに…骨折り損だわ。最初から分かっていれば恥かかなくて済んだのに。 気が付くと、夜はすっかり更けていた。 413 「…あら、すっかり長居しちゃったわね。 私はそろそろ帰る事にするわ」 412 「あ、ごめんなさい。すっかり話し込んじゃって…」 413 「いえ、いいのよ。お陰様で色んな事が分かったわ。 貴方には迷惑だったかもしれないけど、私はここに来てよかったと思ってるの」 来なかったら、こんな事に気付けなかったしね…。 きっと他のワンオブサウザントも、色んな事情があるんじゃないかって。 412 「あはは、じゃあ是非またいらっしゃってください」 413 「…え? ちょ、ちょっと待って! そ、それは流石に…」 412 「どうしてですかー?」 413 「わ、私は一度気の迷いとはいえ貴方を殺そうとした存在なのよ!? それに、私の主人がいずれ貴方を殺しにかかってくるかもしれないのよ!? そんな人に、是非また来てくれなんて言ったらダメよ! もしかしたら…」 412はくすくすと笑い始めた。 412 「でも、今は違うでしょ?」 413 「だ、だからっ…むぐっ」 412は人差し指で私の口を塞いできた。 412 「それに、私と戦う事になったら困るんでしょう? 避ける為に何とかしてくださいって言ったじゃないですか〜。 私は信じてますよ? 貴方はもう私を殺そうとしたりしない人だってね?」 …また見破られてるみたい。 参ったわ、この娘には今の私じゃどうやっても勝てないみたい。 413 「…そ、そうね。気が向いたらまた来てあげてもいいけど?」 412 「ふふ、それじゃあその時を楽しみにしてますね」 こうして、私は412に見送られ、帰路に着いた。 本当に色んな事があって、色んな事を考えさせられる1日だった。 そして迂闊にも私は、彼女が標的にならない事を願う様になっていた…。
- 551 名前:413の奇妙な1日 エピローグ mailto:sage [2009/02/09(月) 03:28:39 ID:OtBeaGGu]
- *ぷしゅ〜*
413 「只今」 部屋のドアロックを解除して、私が一番最初に見た物は…。 444 「あ、姉さまおかえりなさい〜!」 いつもの様に明るく、私の帰りを歓迎する444の姿と…。 ヒュマオ「遅かったな、何処に行ってたんだ?」 450 「あ、お帰りなさい」 主人の膝の上に…450がすわっ…!! 私の電子頭脳の、理性と言うアプリケーションが機能を停止した。 目 標 確 認 、 排 除 開 始 ! 413 「………ふんっ!」 *ひゅんひゅん、ざっくぅ!!* ヒュマオ「ヴぉばまぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」 450 「きゃあああああっ、ご、ご主人様ぁぁぁぁぁっ!!!!」 すっかり忘れてた。 混乱していた時、ハルプセラフィの出力を最大にしてから、ずっとそのままだったわ。 ま、問題ないでしょ? いいお灸だわ、私を差し置いて450を膝の上になんか…。 じゃなくって! 家の中とはいえメルヘンな事をしていた罰ね! - 終 -
- 552 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/09(月) 19:35:11 ID:zzPVdu31]
- 491kか。ヤバイな・・・ちと行ってくる
- 553 名前:552 mailto:sage [2009/02/09(月) 19:43:38 ID:zzPVdu31]
- ERROR:新このホストでは(ry
後は、頼ん・・だ・・ぞ 合言葉は ( ゚д゚ )<倫理的におk _(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ \/ /  ̄ ̄ ̄ [ ´・ω・`]<創作能力がしょぼいんだけど投下していいの? ( ゚д゚)<倫理的におk 尋ねる暇があったら投下マジオヌヌメ [ ´・ω・`]<凄く長くなったんだけどどうすればいい? あとパシリ関係ないのは? ( ゚д゚)<空気嫁ば倫理的におk 分割するなりうpろだに上げるなりするんだ [*´・ω・`]<エロネタなんだけど… ( ゚д゚)<ライトエロなら倫理的におk あまりにエロエロならエロパロスレもあるよ 【PS0/PSU】ファンタシースターシリーズのエロパロ yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230886259/ [ ´;ω;`]<叩かれちゃった… ( ゚д゚)<叩きも批評の一つ。それを受け止めるかどうかはおまいの自由だ m9(゚д゚)<でもお門違いの叩き・批評はスルーマジオヌヌメ するほうもそこを考えよう [ ´・ω・`]<投稿する際に気をつけることは? ( ゚д゚)<複数レスに渡る量を書きながら投稿するのはオヌヌメできない。まずはメモ帳などで書こう。 m9(゚д゚)<あとは誤字脱字のチェックはできればしておいたほうがいいぞ [ ´・ω・`]<過去の住人の作品を読みたいんだけど ( ゚д゚)<まとめサイトあるよ ttp://www.geocities.co.jp/nejitu3pachiri/ 保管庫Wiki ttp://www21.atwiki.jp/nejitu3pachiri/ ( ゚д゚)<前スレ 【PSU】新ジャンル「パシリ」十七体目 changi.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1217500708/ ( ゚д゚)<次スレは容量が470kを超えるか、>>800を超えた辺りから警戒しつつ立てよう
- 554 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/09(月) 20:38:06 ID:OtBeaGGu]
- すまん、立てたはいいけどスレ名書き換え忘れた
- 555 名前:名無しオンライン mailto:sage [2009/02/10(火) 00:28:28 ID:D/gV5oib]
- そのまま使う事になりそうなんで誘導
changi.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1234179402/l50
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