1 名前:132人目の素数さん [2006/11/23(木) 21:57:04 ] Kummer ◆g2BU0D6YN2氏が代数的整数論を語るスレです。 前スレ science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1141019088/
477 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 08:38:00 ] 補題 A を環、M を A-加群とする。 M-正則(前スレ1の 179)な A の元全体は A の乗法に関して閉じている。 証明 M-正則の定義(前スレ1の 179)から明らかである。
478 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 08:39:18 ] 命題 A を環、I を A の準素イデアルとする。 I の根基 rad(I) (前スレ1の 164) は素イデアルである。 証明 I は準素イデアルだから A/I を A-加群とみて (A/I)-正則な元の 集合は A - rad(I) である。 >>477 より A - rad(I) は乗法に関して閉じている. ゆえに rad(I) は素イデアルである。 証明終
479 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 08:40:11 ] 定義 A を環、I を A の準素イデアルとし、p = rad(I) とする。 p を I の素因子と呼び、I は p に属する準素イデアルという。
480 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 08:41:19 ] 命題 A を環、p を A の素イデアルとする。 J を A_p の準素イデアルで pA_p に属するとする。 I を J の標準射 A → A_p による逆像とする。 このとき I は p に属する準素イデアルである。 証明 φ: A → A_p を標準射とする。 a ∈ A、x ∈ A - I で ax ∈ I とする。 φ(ax) ∈ J で φ(x) ∈ A_p - J だから φ(a^n) ∈ J となる n > 0 がある。 a^n ∈ I だから I は準素イデアルである。 次に p = rad(I) を示す。 a ∈ rad(I) なら a^n ∈ I となる n > 0 がある。 φ(a^n) ∈ J だから φ(a) ∈ pA_p である。 よって a ∈ p である。 逆に a ∈ p なら φ(a) ∈ pA_p だから φ(a^n) ∈ J となる n > 0 がある。a^n ∈ I だから a ∈ rad(I) である。 証明終
481 名前:132人目の素数さん [2007/01/20(土) 08:45:15 ] >>上の人 おはよう。
482 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:01:40 ] 補題 A を環、I を A のイデアルとする。 A の極大イデアル m があり、m ^n ⊂ I ⊂ m とする。 ここで n > 0 である。 このとき I は m に属する準素イデアルである。 証明 I ⊂ p となる A の素イデアルがあるとする。 m^n ⊂ p だから p = m である。 よって A/I は局所環である。 よって a ∈ A - m なら a (mod I) は A/I の可逆元である。 従って、b を A の元で ab ∈ I とすれば、b ∈ I である。 m の元は mod I でべき零なことに注意すれば I は準素イデアルである。 証明終
483 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:13:45 ] 補題 A をネーター環、p を A の素イデアル、I を p に属する準素イデアル であるとする。 このとき p^n ⊂ I となる n > 0 がある。 証明 p = rad(I) で p は有限生成だから、これは明らかである。
484 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:20:40 ] 補題 A をネーター環、I を A のイデアルで V(I) = {m} とする。 ここで V(I) = { p ∈ Spec(A); I ⊂ p } である(前スレ1の 160)。 このとき I は極大イデアル m に属する準素イデアルである。 証明 前スレ1の163より m = rad(I) である。 >>483 より m^n ⊂ I となる n > 0 がある。 よって >>482 より I は極大イデアル m に属する準素イデアルである。 証明終
485 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:24:27 ] >>484 の別証 Supp(A/I) = V(I) であり、 Ass(A/I) ⊂ Supp(A/I) だから(前スレ1の99)、 Ass(A/I) = {m} である。 従って I は m に属する準素イデアルである。 証明終
486 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:26:18 ] 補題 A をネーター環、I を A のイデアルとする。 p を V(I) の極小元とする。 ここで V(I) = { p ∈ Spec(A); I ⊂ p } である(前スレ1の 160)。 I(p) を IA_p の標準射 A → A_p による逆像とする。 このとき I(p) は p に属する準素イデアルである。 証明 q を A の素イデアルで q ⊂ p とする。 さらに IA_p ⊂ qA_p とする。 I(p) ⊂ q となり I ⊂ I(p) だから I ⊂ q である。 p は V(I) の極小元だから q = p である。 以上から V(IA_p) = {pA_p} である。 >>484 よりIA_p は pA_p に属する準素イデアルである。 >>480 より I(p) は p に属する準素イデアルである。 証明終
487 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:41:22 ] 補題 A を環、I を A のイデアルとする。 p が A の素イデアルのとき I(p) = { a ∈ A; sa ∈ I となる s ∈ A - p が存在する } とおく。 容易にわかるように I(p) は IA_p の標準射 A → A_p による 逆像である。 このとき I = ∩I(m) となる。 ここで m は A のすべての極大イデアルを動く。 証明 I ⊂ ∩I(m) は明らかだから逆の包含関係を示せばよい。 a ∈ ∩I(m) とする。 (I : a) = { x ∈ A; xa ∈ I } と書く。 (I : a) を含む極大イデアル m があるとすると、 a ∈ I(m) だから、s ∈ A - m があって s ∈ (I : a) ⊂ m となって 矛盾である。よって (I : a) = A である。 これは a ∈ I を意味する。 したがって ∩I(m) ⊂ I である。 証明終
488 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 09:45:42 ] >>487 の I = ∩I(m) において、 I ⊂ m でないとき I(m) = A だから m は I ⊂ m となるすべての極大イデアルに制限してもよい。
489 名前:132人目の素数さん [2007/01/20(土) 10:01:54 ] 熊先生いつも乙です. 全然わかりませんがログ保存してます.
490 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/20(土) 10:16:42 ] 補題 A をネーター環、I を A のイデアル、m を A の極大イデアルとし、 m は V(I) の極小元とする。 I(m) を IA_m の標準射 A → A_m による逆像とする。 このとき A/I(m) は A_m/IA_m に標準的に同型である。 証明 >>486 より I(m) は m に属する準素イデアルである。 >>483 より m^n ⊂ I(m) となる n > 0 がある。 よって V(I(m)) = {m} である。 よって A/I(m) は局所環である。 従って s ∈ A - m なら s は mod I(m) で A/I(m) の可逆元である。 a ∈ A、 s ∈ A - m で a/s ∈ A_m とする。 s は mod I(m) で A/I(m) の可逆元だから、a ≡ sb (mod I(m)) となる b ∈ A がある。 φ: A → A_m を標準射とする。 a/s - φ(b) = a/s - b/1 = (a - sb)/s = φ(a - sb)/φ(s) ∈ IA_m よって φ: A → A_m と標準射 A_m → A_m/IA_m の合成をψとすると ψは全射である。 ψの核は I(m) だから A/I(m) は A_m/IA_m に同型である。 証明終
491 名前:132人目の素数さん [2007/01/20(土) 10:18:20 ] わからなかったら質問してよ。
492 名前:132人目の素数さん [2007/01/20(土) 10:51:30 ] 命題 A をネーター環、I を A のイデアルで I を含む素イデアルはすべて 極大イデアルであるとする。このとき I を含む極大イデアルは有限個 であり、A/I は環の直積 ΠA_m/IA_m と標準的に同型である。 ここで m は I ⊂ m となる極大イデアルを動く。 証明 仮定より I を含む極大イデアルは V(I) の極小元である。 前スレ1の224よりこれ等は有限個である。 m_1 と m_2 を V(I) の異なる2元とする。 >>486 より I(m_1) は m_1 に属する準素イデアルである。 よって I(m_1) を含む素イデアルは m_1 だけである。 同様に I(m_2) を含む素イデアルは m_2 だけである。 したがって I(m_1) と I(m_2) をともに含む素イデアルはない。 よって I(m_1) + I(m_2) = A である。 一方、>>487 と >>488 より I = ∩I(m) となる。 よって中国式剰余定理(前スレ1の341)より A/I は環の直積 ΠA/I(m) と標準的に同型である。 >>490 より A/I(m) は A_m/IA_m に標準的に同型であるから A/I は ΠA_m/IA_m と標準的に同型である。 証明終
493 名前:132人目の素数さん [2007/01/20(土) 11:01:11 ] 青木さやかも絶賛!!アンダーグラウンド ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/news/2092/
494 名前:ykr [2007/01/20(土) 12:56:56 ] G={(x,y)∈X;y≦g(x)}、H={(x,y)∈X;y≧h(x)}とおき、 G,Hがそれぞれ凸集合で、y=g(x)とy=h(x)が2点で交わっているとき、 G∩Hである部分は1つしか存在しないということを証明したいです。
495 名前:132人目の素数さん [2007/01/20(土) 15:21:40 ] 念のために言うと、わからなかったら質問してよという意味は、 このスレまたは過去スレで私が書いたこと(雑談等は除く)に関して 分からなかったら質問してという意味です。
496 名前:ykr氏へ mailto:sage [2007/01/21(日) 16:03:53 ] >494 > G,Hがそれぞれ凸集合で、y=g(x)とy=h(x)が2点で交わっているとき、 > G∩Hである部分は1つしか存在しない Kummerさん: ノイズかも知れんが、回答しておきやす。 G,Hがそれぞれ凸ならG∩Hも凸(何故かは自分で考えてね)。 で一般に空でない凸集合は(弧状)連結である(何故かは自分で考えてね)。 y=g(x)とy=h(x)が2点で交わっているなら、G∩Hは空でなく従って(弧状)連結であるよ。
497 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/23(火) 22:04:28 ] >>492 の証明において I = ∩I(m) となり、各 I(m) は m に属する 準素イデアルであることを示したが、これは以下のようにしても分かる。 A をネーター環、I を A のイデアルで I を含む素イデアルはすべて 極大イデアルであるとする。 I = Q_1 ∩ Q_2 ... ∩ Q_n を I の最短準素分解(前スレ1の188) とする。 m_i = rad(Q_i)、i = 1, ..., n とおく。 仮定より各 m_i は極大イデアルである。 I(m_i) を IA_(m_i) の標準射 A → A_(m_i) による逆像とする。 前スレ1の198より Q_i = I(m_i) である。 よって I = ∩I(m_i) となり、各 I(m) は m に属する準素イデアル である。
498 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/23(火) 22:34:06 ] >>475 Neukirch の「代数的整数論」(日本語訳)の命題(12.6) の証明(p. 79) がどうも分からない。 a ≡ c (mod p) かつ a ∈ c(a_q/a_p)O_q となる a ∈ O が取れるのは いいとして、これから ε = a/c が O_p の単数であることが何故言える のか分からない。c が p に含まれないならそうなるが、そうとは 限らないのではないか? この命題(12.6)は >>474 の問題の解法において重要であるので、 1週間ほど考えたあげく、今日ようやく証明することが出来た。 この証明は Neukirch の証明(?)よりわかりやすいと思う。 それをこれから述べる。
499 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/24(水) 21:50:44 ] 命題 A を整域、K をその商体とする。 M を A の可逆分数イデアル(>>466 )とする。 p を A の素イデアルとすると M_p は A_p の単項分数イデアル(>>469 ) である。 証明 前スレ2の509より M_p は階数1の射影加群である。 A_p は局所環だから、前スレ2の191より M_p は階数1の自由加群 である。M_p は (A_p)-加群として K の部分加群とみなせるから A_p の単項分数イデアルである。 証明終
500 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/24(水) 22:20:42 ] 命題 A を整域、K をその商体とする。 M を K の A-部分加群で有限表示(前スレ2の176)を持つとする。 A の各極大イデアル m に対して M_m が A_m の単項分数イデアルなら M は可逆分数イデアルである。 証明 前スレ2の235より M は射影的である。 よって、前スレ2の511より M は可逆分数イデアルである。 証明終
501 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/24(水) 23:13:49 ] 訂正 >>499 >命題 >A を整域、K をその商体とする。 >M を A の可逆分数イデアル(>>466 )とする。 >p を A の素イデアルとすると M_p は A_p の単項分数イデアル(>>469 ) >である。 命題 A を整域、K をその商体とする。 M を A の可逆分数イデアル(>>466 )とする。 p を A の素イデアルとすると M_p は A_p の 0 でない単項分数イデアル (>>469 )である。
502 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/24(水) 23:17:27 ] 訂正 >命題 >A を整域、K をその商体とする。 >M を K の A-部分加群で有限表示(前スレ2の176)を持つとする。 >A の各極大イデアル m に対して M_m が A_m の単項分数イデアルなら >M は可逆分数イデアルである。 命題 A を整域、K をその商体とする。 M ≠ 0 を K の A-部分加群で有限表示(前スレ2の176)を持つとする。 A の各極大イデアル m に対して M_m が A_m の 0 でない単項分数 イデアルなら M は可逆分数イデアルである。
503 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/24(水) 23:19:07 ] >>502 は >>500 の訂正
504 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/24(水) 23:32:10 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 M ≠ 0 を A の分数イデアルとする。 M_p ≠ A_p となる A の素イデアル p ≠ 0 は有限個しかない。 証明 分数イデアルの定義(>>463 )より A の元 a ≠ 0 があり aM ⊂ A となる。aM = I は A の非零イデアルである。 A は1次元だから I ⊂ p となる素イデアル p は Supp(A/I) の 極小元である。よって前スレ1の224よりこれ等は有限個である。 IA_p ≠ A_p は I ⊂ p と同値だから IA_p ≠ A_p となる p は 有限個である。 同様に aA_p ≠ A_p となる p も有限個である。 一方、M = (1/a)I だから M_p = (1/a)IA_p となる。 (1/a)IA_p ≠ A_p なら (1/a)A_p ≠ A_p または IA_p ≠ A_p である。 よって M_p ≠ A_p となる A の素イデアル p ≠ 0 は有限個しかない。 証明終
505 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 12:20:56 ] A を1次元のネーター整域とする。 p ≠ 0 を A の素イデアルとする。 M を A の可逆分数イデアルとしたとき、M_p は A_p の 可逆分数イデアルである。 よって、M に M_p を対応させることにより A の可逆分数イデアル群 I(A) から A_p の可逆分数イデアル群 I(A_p) への写像 Φ_p : I(A) → I(A_p) が得られる。 Φ_p は明らかに群としての準同型である。 Σ I(A_p) を I(A_p) の直和とする。ここで p は A のすべての 0 でない素イデアルを動く。 >>504 より、アーベル群の射 Φ : I(A) → Σ I(A_p) が得られる。
506 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 12:56:54 ] 補題 A を整域とし、K をその商体とする。 A = ∩ A_m である。 ここで m は A のすべての極大イデアルを動く。 A_m は K の部分環とみなしている。 証明 A ⊂ ∩ A_m は明らかである。 x ∈ ∩ A_m とする。 I = {a ∈ A; ax ∈ A} とおく。 I は A のイデアルである。 I ≠ A と仮定する。 I ⊂ m となる極大イデアル m がある。 x ∈ A_m だから s ∈ A - m があり sx ∈ A となる。 よって s ∈ I となるが、これは I ⊂ m に矛盾する。 よって I = A となり x ∈ A である。 証明終
507 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 13:02:52 ] 命題 A を1次元のネーター整域とする。 >>505 で定義した 射 Φ : I(A) → Σ I(A_p) は単射である。 証明 M を A の可逆分数イデアルとし、Φ(M) = 0 とする。 これは、すべての p ≠ 0 で M_p = A_p を意味する。 よって M ⊂ ∩ A_p である。 A は1次元だから A の 0 でない素イデアルと A の極大イデアルは 同じものである。 よって >>506 より ∩ A_p = A である。 よって M ⊂ A である。 M ≠ A とすると M ⊂ p となる極大イデアル p がある。 M_p ⊂ pA_p だから M_p ≠ A_p となって仮定に反する。 よって M = A である。 証明終
508 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 15:07:52 ] 補題 A を環、S を A の積閉部分集合とする。 I を A_S のイデアルとし、J を I の標準射 A → A_S による逆像と する。このとき I = JA_S である。 証明 a/s ∈ I とする。ここで a ∈ I, s ∈ S である。 a/1 = (s/1)(a/s) ∈ I だから a ∈ J である。 よって a/s ∈ JA_S である。 よって I ⊂ JA_S である。 逆の包含関係は明らかである。 証明終
509 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 15:10:45 ] 補題 A をネーター環、p と q を A の素イデアルで q は p に含まれない とする。 I を q に属する準素イデアルとすると IA_p = A_p である。 証明 >>483 より q^n ⊂ I となる n > 0 がある。 q は p に含まれないから qA_p = A_p である。 よって (q^n)A_p = A_p である。 よって IA_p = A_p である。 証明終
510 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 15:14:21 ] 補題 A をネーター環とし、m_1, ..., m_n を A の相異なる極大イデアル とする。 各 i に対して q_i を A_(m_i) の (m_i)A_(m_i) に属する準素イデアル とし、Q_i を q_i の標準射 A → A_(m_i) による逆像とする。 I = Q_1 ∩ Q_2 ... ∩ Q_n とおく。 各 i に対して IA_(m_i) = q_i である。 証明 前スレ3の585より IA_(m_i) = (Q_1)A_(m_i) ∩ ... ∩ (Q_1)A_(m_i) である。 >>480 より、各 Q_i は m_i に属する準素イデアルである。 >>509 より、i ≠ j なら (Q_j)A_(m_i) = A_(m_i) である。 よって IA_(m_i) = (Q_i)A_(m_i) である。 >>508 より、(Q_i)A_(m_i) = q_i である。 証明終
511 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 15:23:45 ] 命題 A を1次元のネーター整域とする。 >>505 で定義した 射 Φ : I(A) → Σ I(A_p) は全射である。 証明 ξ = (ξ_p) を Σ I(A_p) の任意の元とする。 A_p は局所環だから、前スレ2の361より Pic(A_p) = 0 である。 よって >>472 より I(A_p) = P(A_p) である。 よって、各 ξ_p は (a_p/b_p)A_p と書ける。 ここで a_p と b_p は A の 0 でない元である。 (a_p/b_p)A_p ≠ A_p となる p は有限個である。 (a_p/b_p)A_p = A_p のときは a_p = b_p = 1 と仮定してよい。 各 p に対して I(p) = A ∩ a_pA_p とおく。 >>484 より a_pA_p ≠ A_p なら a_pA_p は pA_p に属する 準素イデアルである。 I = ∩ I(p) とおく。ここで p は A の 0 でない素イデアル全体を 動く。I(p) は有限個を除いて A_p に等しい。 >>510 より、各 p に対して IA_p = a_pA_p となる。 同様に 各 p に対して J(p) = A ∩ b_pA_p とおき、 J = ∩ J(p) とおく。 M = I(J^(-1)) とおけば 各 p に対して M_p = (a_p/b_p)A_p である。 即ち Φ(M) = ξ である。 証明終
512 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 15:38:14 ] >>511 の命題が >>498 で書いた Neukirch の「代数的整数論」の 命題(12.6) である。 証明が出来てしまえば簡単だが Neukirch の証明に拘っていたので 証明に手間どった。 なお、あとで気付いたが EGA IV-4 の命題 (21.9.4) p. 285 が スキーム論での >>511 (及び >>507 ) に対応する命題である。
513 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 15:59:40 ] >>511 の証明の補足説明。 I = ∩ I(p) が A の可逆分数イデアルであることは、 各 p に対して IA_p = a_pA_p であることから >>500 (と>>502 ) より分かる。 J = ∩ J(p) も同様に A の可逆分数イデアルである。
514 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 16:23:48 ] 補題 A を環、M を A-加群、N をその部分加群とする。 A のすべての極大イデアル m にたいして M_m = N_m なら M = N である。 証明 m を A の任意の極大イデアルとする。 完全列 0 → N → M → M/N → 0 より 完全列 0 → N_m → M_m → (M/N)_m → 0 が得られる。 仮定より M_m = N_m だから (M/N)_m = 0 である。 前スレ2の224より M/N = 0 である。 即ち M = N である。 証明終
515 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 16:32:25 ] >>511 の証明において M = ∩ (a_p/b_p)A_p である。 ここで p は A の 0 でない素イデアル全体を動く。 証明 N = ∩ (a_p/b_p)A_p とおく。 各 p 対して M_p = (a_p/b_p)A_p だから M ⊂ (a_p/b_p)A_p である。 よって M ⊂ N である。 N ⊂ (a_p/b_p)A_p だから N_p ⊂ (a_p/b_p)A_p である。 M_p ⊂ N_p だから M_p = N_p = (a_p/b_p)A_p である。 よって >>514 より M = N である。 証明終
516 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 17:08:11 ] 前スレ2の524の定義を再度書く。 定義 A を環とする。A の可逆元全体は乗法によりアーベル群となる。 この群を U(A) または A^* と書く。
517 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 17:09:05 ] 補題 A を整域とし、K をその商体とする。 A の単項分数イデアル群 P(A) は K^*/A^* と標準的に同型である。 証明 K^* の元 x に xA を対応させることにより アーベル群の射 f : K^* → P(A) が得られる。 f は全射であり、その核は A^* である。 よって f は同型 K^*/A^* → P(A) を誘導する。 証明終
518 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 17:17:22 ] 命題 A を単項イデアル整域(前スレ1の644)とし、K をその商体とする。 K^*/A^* は Σ K^*/(A_p)^* に標準的に同型である。 ここで p は A の 0 でない素イデアル全体を動く。 証明 >>507 と >>511 より I(A) は Σ I(A_p) と標準的に同型である。 A は単項イデアル整域だから I(A) = P(A) である。 A_pは局所環だから、前スレ2の361より Pic(A_p) = 0 である。 よって >>472 より I(A_p) = P(A_p) である (このことは A_p が離散付値環であることからも分かる)。 以上から P(A) は Σ P(A_p) と標準的に同型である。 一方、>>517 より P(A) は K^*/A^* と標準的に同型であり、 P(A_p) は K^*/A^* と標準的に同型である。 よって K^*/A^* は Σ K^*/(A_p)^* に標準的に同型である。 証明終
519 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:11:08 ] 定義 G をアーベル群で同時に関係 ≧ により順序集合であるとする。 x ≧ y のとき x + z ≧ y + z が G の任意の元 z で成り立つとき G をアーベル順序群という。
520 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:12:13 ] 定義 G をアーベル順序群(>>519 )とする。 G+ = {x ∈ G; x ≧ 0} と書く。
521 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:13:08 ] 命題 集合 I を添字集合とするアーベル順序群の列 (G_i) があるとする。 G = Σ G_i を (G_i) の直和アーベル群とする。 G の元 x = (x_i) と y = (y_i) に対して x_i ≧ y_i がすべての i ∈ I に対して成り立つとき x ≧ y と定義することにより G はアーベル順序群になる。 証明 自明である。
522 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:15:03 ] 補題 集合 I を添字集合とするアーベル順序群の列 (G_i) があるとする。 各 i に対して G_i の任意の元 a は a = b - c, b ∈ (G_i)+, c ∈ (G_i)+ と書けるとする。 G = Σ G_i を (G_i) の直和アーベル群とする。 >>521 より G はアーベル順序群である。 G の任意の元 x は x = y - z, y ∈ G+, z ∈ G+ と書ける。 証明 G の任意の元 x = (x_i) に対して y = (y_i) ∈ G+ と z = (z_i) ∈ G+ を以下のように定義する。 x_i = 0 のときは y_i = z_i = 0 とする。 仮定より x_i ≠ 0 のときは x_i = b - c となる (G_i)+ の元 b と c がある。y_i = b, z_i = c とおく。 y = (y_i), z = (z_i) とおけばよい。 証明終
523 名前:132人目の素数さん [2007/01/25(木) 21:16:50 ] オナニースレ?
524 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:20:16 ] 補題 集合 I を添字集合とするアーベル順序群の列 (H_i) があるとする。 各 i に対して H_i の任意の元 a は a = b - c, b ∈ (H_i)+, c ∈ (H_i)+ と書けるとする。 H = Σ H_i を (H_i) の直和アーベル群とする。 >>521 より H はアーベル順序群である。 G をアーベル群でアーベル群の射 Φ : G → H があり、 任意の y ∈ H+ に対して Φ(x) = y となる x ∈ G があるとする。 このとき Φ は全射である。 証明 >>522 より H の任意の元 x は x = y - z, y ∈ H+, z ∈ H+ と書ける。 これより本命題の主張は明らかである。 証明終
525 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:22:59 ] 命題 A を整域とし、K をその商体とする。 A の単項分数イデアル群 P(A) は x ⊂ y のとき x ≧ y と 定義することによりアーベル順序群になる。 このとき P(A)+ は A の 0 でない単項イデアル全体と一致する。 証明 自明である。
526 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:50:17 ] 補題 A を1次元のネーター整域とする。 >>505 で定義した 射 Φ : I(A) → Σ I(A_p) を考える。 H = Σ I(A_p) とおく。 I(A_p) = P(A_p) だから >>525 より I(A_p) はアーベル順序群になる。 よって >>521 より H もアーベル順序群である。 このとき、任意の y ∈ H+ に対して Φ(x) = y となる x ∈ I(A) がある。 証明 各 p に対して A_p は1次元の局所ネーター環である。 従って、y = (y_p) ∈ H+ に対して y_p ≠ A_p なら >>484 より y_p は pA_p に属する準素イデアルである。 I = ∩ (A ∩ y_p) とおく。ここで p は y_p ≠ A_p となる p を 動く。 >>510 より y_p ≠ A_p のとき IA_p = y_p である。 容易にわかるように I を含む素イデアル p は y_p ≠ A_p となるもの に限る。 従って y_p = A_p なら I は p に含まれないから IA_p = A_p である。 以上から各 p に対して IA_p = A_p である。 >>500 より I は可逆分数イデアルである。 よって x = I とおけば x ∈ I(A) で Φ(x) = y である。 証明終
527 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 21:59:58 ] >>524 と >>526 より >>511 の別証が得られることは明らかだろう。 別証といっても本質的にはあまり違わないが、こちらの方がすっきり しているだろう。
528 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/25(木) 22:45:02 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とする。 B が A-加群として有限生成のとき B は Dedekind 整域である。 証明 A はネーター環だから B のイデアルは有限生成 A-加群の部分加群 として有限個の生成元をもつ。 これらの生成元はイデアルとしての生成元でもあるから B はネーター環である。 B は A-加群として有限生成だから前スレ1の505から B は A 上整である。 よって前スレ1の637より B は1次元である。 以上から B は1次元のネーター整閉整域だから前スレ2の601の 定義より Dedekind 整域である。 証明終
529 名前:132人目の素数さん [2007/01/26(金) 05:15:19 ] Kummer= kokorono itami.....
530 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 12:00:09 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 p ≠ 0 を A の素イデアルとしたとき B_p は単項イデアル整域であり、 その極大イデアルは有限個である。 ここで B_p は積閉部分集合 S = A - p に関する B の局所化である。 証明 前スレ2の787より B_p は Dedekind 整域である。 A_p ⊂ B_p であり A_p は pA_p を極大イデアルとする局所環である。 前スレ1の514より B_p は A_p の上に整だから B_p の極大イデアルは pA_p の上にある(前スレ1の518)。 よって B_p の極大イデアルは pB_p を含む。 よってこれ等は有限個である。 前スレ2の767より B_p は単項イデアル整域である。 証明終
531 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 12:02:14 ] 補題 A を環、S を A の積閉部分集合とする。 B = A_S とおく。 p を S と交わらない A の素イデアルとする。 pB は B の素イデアルだから局所化 B_pB が意味をもつが B_pB は A_p と標準的に同型である。 証明 U = A - p とおくと S ⊂ U である。 B_pB の元は (a/s)/(u/t) の形をしている。 ここで a ∈ A, s ∈ S, u ∈ A - p, t ∈ S である。 u ∈ A - p に対して (u/1)/(1/1) は B_pB の可逆元だから a ∈ A のとき a/u に (a/1)/(u/1) を対応させて 射 φ : A_p → B_pB が定まる。 a ∈ A, s ∈ S, u ∈ A - p, t ∈ S のとき、 B_pB において (a/s)/(1/1) = (a/1)/(s/1) (u/t)/(1/1) = (u/1)/(t/1) だから (a/s)/(u/t) = (at/1)/(su/1) である。 よって φ(at/su) = (a/s)/(u/t) となって φ は全射である。 a ∈ A, u ∈ A - p のとき、φ(a/u) = 0 とする。 φ(a/u) = (a/1)/(u/1) だから v ∈ A - p, s ∈ S があって B において (v/s)(a/1) = va/s = 0 となる。 よって t ∈ S があって tva = 0 となる。 tv ∈ A - p だから A_p において a/u = 0 である。 よって φ は単射である。 証明終
532 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 12:04:15 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 p ≠ 0 を A の素イデアルとする。 このとき K^*/(B_p)^* は Σ K^*/(B_P)^* に標準的に同型である。 ここで P は B の 0 でない素イデアルで p = A ∩ P となるもの 全体を動く。 B_p は積閉部分集合 S = A - p に関する B の局所化である。 証明 C = B_p とおく。 >>530 より C は単項イデアル整域である。 よって >>518 より K^*/C^* は Σ K^*/(C_M)^* に標準的に 同型である。ここで M は C の極大イデアル全体を動く。 C の極大イデアル M は >>530 の証明で述べたように pA_p の上にある。 よって M = PC の形である。 ここで P は B の 0 でない素イデアルで p = A ∩ P となるもの である。 よって >>531 より C_M は B_P に標準的に同型である。 証明終
533 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 12:35:50 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 このとき B の可逆分数イデアル群 I(B) は Σ K^*/(B_p)^* に標準的に 同型である。 ここで p は A の 0 でない素イデアル全体を動く。 証明 >>528 より B は Dedekind 整域だから当然1次元のネーター整域で ある。よって >>507 と >>511 より I(B) は Σ I(B_P) と標準的に 同型である。ここで P は B の 0 でない素イデアル全体を動く。 各 B_P は局所環だから前スレ2の361より Pic(B_P) = 0 である。 よって >>472 より I(B_P) = P(B_P) である。 >>517 より P(B_P) は K^*/(B_P)^* と標準的に同型である。 以上から I(B) は Σ K^*/(B_P)^* に標準的に同型である。 ここで P は B の 0 でない素イデアル全体を動く。 >>532 より Σ K^*/(B_P)^* は Σ K^*/(B_p)^* に標準的に同型である。 証明終
534 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 12:48:50 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 このとき次のアーベル群の完全列が存在する。 0 → K^*/A^ → Σ K^*/(A_p)^* → Pic(A) → 0 ここで Σ K^*/(A_p)^* の p は A の 0 でない素イデアル全体を動く。 証明 >>507 と >>511 より I(A) は Σ I(A_p) と標準的に 同型である。ここで p は A の 0 でない素イデアル全体を動く。 各 A_p は局所環だから前スレ2の361より Pic(A_p) = 0 である。 よって >>472 より I(A_p) = P(A_p) である。 >>517 より P(A_p) は K^*/(A_p)^* と標準的に同型である。 以上から I(A) は Σ K^*/(A_p)^* に標準的に同型である。 >>472 より P(A) は K^*/A^* と標準的に同型である。 後は>>473 に注意すればよい。 証明終
535 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 12:51:40 ] 訂正 >>534 >0 → K^*/A^ → Σ K^*/(A_p)^* → Pic(A) → 0 0 → K^*/A^* → Σ K^*/(A_p)^* → Pic(A) → 0
536 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 13:01:28 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 このとき次のアーベル群の完全列が存在する。 0 → K^*/B^* → Σ K^*/(B_p)^* → Pic(B) → 0 ここで Σ K^*/(B_p)^* の p は A の 0 でない素イデアル全体を動く。 証明 >>533 より明らかである。
537 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 13:06:37 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 このとき次のアーベル群の可換図式が存在する。 0 → K^*/A^* → Σ K^*/(A_p)^* → Pic(A) → 0 | | | v v v 0 → K^*/B^* → Σ K^*/(B_p)^* → Pic(B) → 0 上と下の水平の列はそれぞれ完全である。 ここで Σ K^*/(A_p)^* と Σ K^*/(B_p)^* の p は A の 0 でない 素イデアル全体を動く。 証明 >>534 と >>536 および各標準射の定義から明らかである。
538 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 13:09:55 ] >>537 可換図式の垂直の矢印がおかしいが意味は分かるだろう。
539 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 13:20:55 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 このとき次のアーベル群の完全列が存在する。 0 → B^*/A^* → Σ (B_p)^*/(A_p)^* → Pic(A) → Pic(B) → 0 ここで Σ (B_p)^*/(A_p)^* の p は A の 0 でない素イデアル全体を 動く。 証明 >>537 に蛇の補題(snake lemma)を適用すればよい。
540 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 15:44:59 ] 定義 A を整域とし、K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とする。 >>434 で定義した (A : B) = {a ∈ A; aB ⊂ A} を A の導手という。
541 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 15:46:42 ] 補題 A を整域とし、K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とする。 I = (A : B) を A の導手(>>540 )とする。 B が A-加群として有限生成なら I ≠ 0 である。 証明 x_1, ..., x_n を B の A-加群としての生成元とする。 各 x_i は K の元だから、A の元 a ≠ 0 で各 i に対して a(x_i) ∈ A となるものがある。 aB ⊂ A だから a ∈ I である。 証明終
542 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 15:49:03 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I ≠ 0 を A のイデアルとする。 p を A の素イデアルで I ⊂ p とする。 このとき B_p/IB_p は環として Π B_P/IB_P に標準的に同型である。 ここで Π B_P/IB_P の P は B の素イデアルで p = A ∩ P となる もの全体を動く。 証明 A_p ⊂ B_p で B_p は A_p 上整だから B_p の極大イデアルは pA_p の上にある。よって、これ等は PB_p の形である。 ここで P は B の素イデアルで p = A ∩ P となる。 I ⊂ p だから I ⊂ P である。よって IB_p ⊂ PB_p である。 C = B_p おくと C は1次元のネーター整域だから >>492 より C/IC = Π C_m/IC_m である。 ここで m = PB_p は C の極大イデアル全体を動く。 >>531 より C_m は B_P に標準的に同型である。 証明終
543 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 15:59:34 ] 補題 A を1次元のネーター整域とする。 I ≠ 0 を A のイデアルとする。 (A/I)^* はアーベル群として Σ (A_p/IA_p)^* に標準的に 同型である。 ここで p は A の素イデアルで I ⊂ p となるもの全体を動く。 証明 I ≠ 0 だから I ⊂ p となる A の素イデアル p は極大イデアルであり 従って有限個である。 よって >>492 より A/I は環として Π A_p/IA_p に標準的に同型 である。 ここで p は A の素イデアルで I ⊂ p となるもの全体を動く。 よって (A/I)^* はアーベル群として Σ (A_p/IA_p)^* に標準的に 同型である。 証明終
544 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 16:11:12 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 (B/I)^* はアーベル群として Σ (B_p/IB_p)^* に標準的に同型である。 ここで p は A の 0 でない素イデアル全体を動く。 証明 >>541 より I ≠ 0 である。 よって >>543 より (B/I)^* はアーベル群として Σ (B_P/IB_P)^* に 標準的に同型である。 ここで P は B の素イデアルで I ⊂ P となるもの全体を動く。 >>433 より A_p の K における整閉包は B_p である。 I ⊂ p でないなら >>436 より B_p = A_p である。 IA_p = A_p だから、B_p/IB_p = A_p/IA_p = 0 である。 よって Σ (B_p/IB_p)^* は I ⊂ p となる p のみの有限和である。 I ⊂ p のとき、>>542 より B_p/IB_p は環として Π B_P/IB_P に標準的に同型である。 ここで P は B の素イデアルで p = A ∩ P となるもの全体を動く。 よって (B_p/IB_p)^* はアーベル群として Σ (B_P/IB_P)^* に 標準的に同型である。 以上から Σ (B_p/IB_p)^* は Σ (B_P/IB_P)^* に標準的に 同型である。 ここで P は B の素イデアルで I ⊂ P となるもの全体を動く。 証明終
545 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 17:08:56 ] 補題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 p を I ⊂ p となる A の素イデアルとする。 φ: B_p → B_p/IB_p を標準射とする。 B_p の可逆元 x に対して φ(x) は B_p/IB_p の可逆元だから φ はアーベル群の射 ψ: (B_p)^* → (B_p/IB_p)^* を誘導する。 このとき ψ は全射である。 証明 B_p の極大イデアルは >>530 の証明で述べたように pA_p の上にある。 よって PB_p の形である。 ここで P は B の 0 でない素イデアルで p = A ∩ P となるもの である。I ⊂ p だから IB_p ⊂ PB_p である。 よって B_p/IB_p の極大イデアルと B_p の極大イデアルは1対1に 対応する。 B_p の元 y に対して φ(y) が B_p/IB_p の可逆元だとする。 φ(y) は B_p/IB_p のどの極大イデアルにも含まれない。 即ち y は B_p の可逆元である。 よって ψ: (B_p)^* → (B_p/IB_p)^* は全射である。 証明終
546 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 17:12:04 ] 補題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 p を I ⊂ p となる A の素イデアルとする。 I は A に含まれる B のイデアルだから IB_p = IA_p である。 よって (A_p/IA_p)^* ⊂ (B_p/IB_p)^* である。 このとき (B_p)^*/(A_p)^* はアーベル群として (B_p/IB_p)^*/(A_p/IA_p)^* に標準的に同型である。 証明 >>545 より ψ: (B_p)^* → (B_p/IB_p)^* は全射である。 ψと標準射 (B_p/IB_p)^* → (B_p/IB_p)^*/(A_p/IA_p)^* の合成射を Ψ: (B_p)^* → (B_p/IB_p)^*/(A_p/IA_p)^* とする。 B_p の可逆元 x に対して Ψ(x) = 0 とする。 これは ψ(x) ∈ (A_p/IA_p)^* を意味する。 よって x ≡ y (mod IB_p) となる y ∈ A_p がある。 IB_p = IA_p だから x ∈ A_p である。 x は B_p の可逆元だから x ∈ A_p である。 ψ(x) ∈ (A_p/IA_p)^* だから x ∈ (A_p)^* である。 よって Ψ の核は (A_p)^* である。 証明終
547 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/26(金) 17:30:04 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 このとき次のアーベル群の完全列が存在する。 0 → B^*/A^* → (B/I)^*/(A/I)^* → Pic(A) → Pic(B) → 0 証明 以下、簡単のためにアーベル群の標準同型を等号 = で表す。 >>539 より次のアーベル群の完全列が存在する。 0 → B^*/A^* → Σ (B_p)^*/(A_p)^* → Pic(A) → Pic(B) → 0 ここで p は A の 0 でない素イデアル全体を動くが、 I ⊂ p でないときは >>436 より B_p = A_p である。 よって Σ (B_p)^*/(A_p)^* は I ⊂ p となる p のみの有限和である。 (B/I)^*/(A/I)^* = Σ (B_p)^*/(A_p)^* を言えばよい。 >>543 より (A/I)^* = Σ (A_p/IA_p)^* である。 >>544 より (B/I)^* = Σ (B_p/IB_p)^* である。 よって (B/I)^*/(A/I)^* = Σ (B_p/IB_p)^*/(A_p/IA_p)^* である。 >>546 より (B_p)^*/(A_p)^* = (B_p/IB_p)^*/(A_p/IA_p)^* である 証明終
548 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/27(土) 10:28:23 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 さらに B が有限ノルム性(>>68 )を持ち Pic(B) が有限群であるとする。 I = (A : B) を A の導手とする。 このとき、 |Pic(A)| = |Pic(B)|[(B/I)^* : (A/I)^*]/[B^* : A^*] である。 証明 >>547 より Pic(A) → Pic(B) の核の位数は [(B/I)^* : (A/I)^*]/[B^* : A^*] である。 これより明らかである。 証明終
549 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/27(土) 10:34:48 ] >>548 を代数体に適用すると Hilbert の Zahlbericht の定理 66 となる。Hilbert はこれを解析的に証明している。
550 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:42:14 ] 定義 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 J ≠ 0 を A の イデアルとする。 JB が I と素のとき J を正則なイデアルという。
551 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:45:22 ] 補題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 p ≠ 0 を A の素イデアルとする。 p が正則 (>>550 ) であるためには p が I を含まないことが 必要十分である。 証明 >>448 と同様である。
552 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:46:37 ] 補題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 I ≠ 0 を A のイデアルとする。 I が正則 (>>550 ) であるためには I ⊂ p となる A の任意の 素イデアル p が正則であることが必要十分である。 証明 >>449 と同様である。
553 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:47:30 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし、p ≠ 0 を A の素イデアルとする。 A_p が離散付値環(前スレ1の 645)であるためには A_p が整閉で あることが必要十分である。 証明 A_P が離散付値環なら、A_p は一意分解整域だから 前スレ3の 158 より A_P は整閉である。 逆に A_p が整閉なら前スレ2の 555 より A_p は離散付値環である。 証明終
554 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:51:34 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 p ≠ 0 を A の素イデアルとする。 p が正則であるためには A_p が離散付値環であることが 必要十分である。 証明 >>436 と >>551 より p が正則であるためには A_p が整閉であることが 必要十分である。 >>554 より、これは A_p が離散付値環であることと同値である。 証明終
555 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:53:02 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 p ≠ 0 を A の素イデアルとする。 p が正則であるためには p が可逆分数イデアル(>>466 )であることが 必要十分である。 証明 p が正則なら >>554 より A_p は離散付値環である。従って pA_p は 単項イデアルである。 q ≠ 0 を p と異なる A の素イデアルとすると、q は p に含まれない から pA_q = A_q となり、これも 0 でない単項イデアルである。 よって >>500 (及び >>502 ) より p は可逆分数イデアルである。 逆に p が可逆分数イデアルなら >>499 より pA_p は単項イデアル である。よって前スレ3の534より A_p は離散付値環である。 よって >>554 より p は正則である。 証明終
556 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:54:06 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I と J を A の正則なイデアルとする。 IB = JB なら I = J である。 証明 >>451 と同様である。
557 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:55:32 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 J ≠ 0 を B のイデアルで I と素とする。 J_0 = A ∩ J とおく。 このとき、J_0 は正則なイデアルで (J_0)B = J となる。 証明 >>453 と同様である。
558 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:56:22 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 A の正則なイデアルは正則な素イデアルのべき積として一意に 分解される。 証明 >>457 と同様である。
559 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 12:58:41 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 A の正則なイデアルは可逆分数イデアルである。 証明 >>555 と >>558 より明らかである。
560 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/01/29(月) 13:18:00 ] 9
561 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 17:24:48 ] 訂正 >>552 を以下のように修正する。 補題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 J ≠ 0 を A のイデアルとする。 J が正則 (>>550 ) であるためには J ⊂ p となる A の任意の 素イデアル p が正則であることが必要十分である。 証明 >>449 と同様である。
562 名前:"""""" mailto:"""""" [2007/01/29(月) 17:25:19 ] ● 若い桃尻お尻厳選?+秋山奈々??? ● eco.no.land.to/idol/forumdisplay.php?fid=1&filter=0&orderby=views&page=1
563 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 17:26:41 ] A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 p ≠ 0 を A の素イデアルで正則でないとする。 a を p の 0 でない元とすると aA は可逆であるが >>561 より 正則ではない。 従って >>559 の逆は成立たない。
564 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 20:17:58 ] 定義 A を Dedekind 整域とする。 M ≠ 0 と N ≠ 0 を A の分数イデアル(前スレ2の677) とする。 M の素イデアル分解に現れる素イデアルの集合と N の素イデアル分解に現れる素イデアルの集合の共通集合が空のとき M と N は互いに素であるという。
565 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 20:19:29 ] 定義 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 M ≠ 0 を A の分数イデアルとする。 MB が I と互いに素(>>564 )のとき M を正則な分数イデアルという。
566 名前:132人目の素数さん [2007/01/29(月) 22:39:00 ] >>565 の訂正 定義 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 M ≠ 0 を A の分数イデアルとする。 I と J を正則なイデアルとして M = I/J と書けるとき M を正則な分数イデアルという。 ここで I/J は I (J^(-1)) を意味する。 J は可逆(>>559 )であるので J^(-1) は存在する。
567 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 22:51:59 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 M と N を正則な分数イデアル(>>566 )とする。 MB = NB なら M = N である。 証明 定義(>>566 )より M = I_1/J_1, N = I_2/J_2 とする。 ここで I_1, J_1, I_2, J_2 はそれぞれ正則なイデアルである。 MB = NB より (I_1)B/(J_1)B = (I_2)B/(J_2)B となる。 よって (I_1)(J_2)B = (I_2)(J_1)B である。 >>556 より (I_1)(J_2) = (I_2)(J_1) となる。 よって M = N となる。 証明終
568 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/29(月) 23:06:46 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 M を B の分数イデアルで I と互いに素(>>564 )であるとする。 このとき A の正則な分数イデアル M_0 で (M_0)B = M となるものが 一意に存在する。 証明 M は I と互いに素だから、M の素イデアル分解考えれば、M = J/L と書ける。 ここで J と L はそれぞれ I と互いに素な B のイデアルである。 J_0 = A ∩ J, L_0 = A ∩ L とおくと >>557 より J_0, L_0 は それぞれ A の正則なイデアルで (J_0)B = J, (L_0)B = L となる。 M_0 = (J_0)/(L_0) とおけば、(M_0)B = M となる。 >>567 より M_0 は一意に定まる。 証明終
569 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 15:17:56 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 M を A の可逆分数イデアルとする。 M が A の正則な分数イデアルであるためには M_p ≠ A_p となる A の素イデアル p ≠ 0 がすべて正則であることが必用十分である。 証明 M が A の正則な分数イデアルとする。 M = J/L と書ける。ここで J と L は正則なイデアルである。 p が正則でなければ J は p に含まれないから J_p = A_p である。 同様に L_p = A_p である。よって M_p = J_p/L_p = A_p である。 逆に M_p ≠ A_p となる p ≠ 0 がすべて正則であるとする。 >>511 の証明より、正則なイデアル J, L が存在しして M = J/L と書けることが分かる。 証明終
570 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 15:18:30 ] 補題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 J と L を A の正則なイデアルとすると、JL も正則なイデアルである。 証明 p ≠ 0 を A の素イデアルで JL ⊂ p とすると、J ⊂ p または L ⊂ p となる。いずれの場合でも p は正則である。 証明終
571 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 15:19:14 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 M と N を A の正則な分数イデアルとすると、MN も正則な分数イデアル である。 証明 >>570 より明らかである。
572 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 15:20:20 ] 定義 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 >>559 と >>571 より A の正則な分数イデアル全体は A の 可逆分数イデアル群(>>470 ) I(A) の部分群になる。 これを RI(A) と書く。 A の正則な単項分数イデアルのなす群を RP(A) と書く。 RP(A) = RI(A) ∩ P(A) である。
573 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 15:21:15 ] 命題 A をDedekind整域とし、I ≠ 0 をそのイデアルとする。 A のイデアル類群(>>180 ) の各類は I と素なイデアルを 含む。 証明 C を A のイデアル類群の任意の類とする。 C^(-1) に属するイデアル J をとる。 前スレ2の785より α ∈ J で (α) = JL, I + L = A となる α とイデアル L ≠ 0 が存在する。 L ∈ C が求めるものである。 証明終
574 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 15:46:14 ] 補題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 I = (A : B) を A の導手とする。 >>547 の標準射 Pic(A) → Pic(B) の核の各類は A ∩ βB の形の 正則なイデアルを含む。ここで β ≠ 0 は I と素、 つまり βB + I = B となる B の元である。 証明 >>547 とそこにおける射 (B/I)^*/(A/I)^* → Pic(A) の定義から 分かる。
575 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 16:37:04 ] 命題 A を1次元のネーター整域とし K をその商体とする。 A の K における整閉包を B とし、B は A-加群として有限生成とする。 >>572 の RI(A) は I(A) の部分群であり RP(A) = RI(A) ∩ P(A) であるから標準射 RI(A)/RP(A) → I(A)/P(A) が存在するが、 これは同型である。 証明 RI(A)/RP(A) → I(A)/P(A) は単射であるから、これが全射であることを 示せばよい。 J を A のイデアルで可逆としたとき C(J) で J が属す I(A)/P(A) の 類を表す。 JB は B の非零イデアルだから >>573 より I と素な B のイデアル L_1 で JB と同じイデアル類に属すものがある。 L = A ∩ L_1 とおくと >>557 より L は A の正則なイデアルであり LB = L_1 である。 C(J) と C(L) の標準射 Pic(A) → Pic(B) による像はともに JB の属す イデアル類だから一致する。 よって >>574 より C(J) = C(L) C(A ∩ βB) となる。 ここで β ≠ 0 は I と素な B の元である。 よって J と L(A ∩ βB) は I(A)/P(A) の同じ類に属す。 L と A ∩ βB はともに正則だから >>570 よりそれらの積 L(A ∩ βB) も正則である。 これは標準射 RI(A)/RP(A) → I(A)/P(A) が全射であることを 示している。 証明終
576 名前:Kummer ◆g2BU0D6YN2 [2007/01/30(火) 20:38:17 ] 2次体 Q(√m) の整環の話に戻る。 命題 R = [1, fω] を2次体 Q(√m) の整環とする(>>421 , >>423 )。 a > 0 と b を有理整数として、N(b + fω) が a で割れれば a, b + fω は R のあるイデアルの標準基底(>>429 )である。 証明 a と b + fω が Z 上一次独立なのは明らか。 よって [a, b + fω] が R のイデアルであることを示せばよい。 つまり、afω ∈ [a, b + fω] と (b + fω)fω ∈ [a, b + fω] を示せばよい。 afω = -ab + a(b + fω) ∈ [a, b + fω] である。 N(b + fω) = ak とする。 つまり (b + fω)(b + fω') = ak である。 Tr(ω) = ω + ω' = s とおく。 s は有理整数である(実際、0 または 1)。 ω' = s - ω より (b + fω)(b + fs - fω) = ak よって (b + fω)(b + fs) - (b + fω)fω = ak よって (b + fω)fω = -ak + (b + fω)(b + fs) ∈ [a, b + fω] 証明終
577 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2007/01/31(水) 16:51:00 ] 14