- 30 名前:うらない京 [2018/04/16(月) 01:39:19.66 ID:ilNsG8Bk.net]
- 靖国神社とは、明治維新から太平洋戦争の戦死者が弔われている場所である。
したがって、この神社は、近代日本の成功と失敗を象徴する場なのだ。 そして、近代日本を善か悪かで議論するのは不毛。 善だと思ったものが悪でもあり、悪だと思ったがものが善でもある。コインの表裏なのだ。 近代日本の成功(善)と失敗(悪)とは何か。 成功とは国内統一であり、失敗とは太平洋戦争敗戦である。 そう話すと「明治時代は正しくて、昭和時代は間違っている」といった誤解を生むが そうではなくて、やはりこれもコインの表裏なのだ。 歴史を見よ。 <明治維新〜太平洋戦争の流れ> 1. 尊皇思想により国内に共通思想が生まれ、国家統一・富国強兵に成功した。 2. 富国強兵に成功したことで、日清、日露戦争で勝利した。 3. 日清、日露戦争に勝利したことで、大陸に土地を手に入れ、軍部の政治的な発言権が増した (↑ここで天皇中心国家とした弊害が露わになる。 天皇の下、文民と軍人は平等であった。すなわち文民統制が利かず軍部は暴走する)。 4. 軍部が暴走し、国際協調路線を無視し、中国利権を独占しようとする。 5. 中国利権を独占することで、中国利権を得たい米国と対立する。 6. vs米国という破滅的戦争へと突入。 (↑この破滅的戦争は、日露戦争の成功体験に起因する。しかしすでに日本が軍事的に一流だった時代は終わっていた。 なぜならば第一次世界大戦で大きな戦闘を体験しなかった日本の軍事は、すでに国際的に三流となっていたからだ) 7. 太平洋戦争敗戦。 上記に示すように、近代日本の成功は、同時に失敗の布石でもあった。だから善と悪で片付けられる話ではない。 この成功と失敗から学ぶべきことは、極めて明瞭だ。すなわち、「文民統制」と「国際協調」である。 この二つの原則を規定することで、戦後日本の再興が始まるのだ。 んで例のゆずの歌に対する意見だが、靖国行って「桜はキレイでした」くらいの感想しか浮かばないのなら愚民も甚だしいと思う。 この歌詞で言う「桜」は現代日本のメタファーである。すなわち、ゆずは平和な「現代日本」に対して手放しに賛美している。 だが、靖国は決して「現代日本」ではない。この神社が象徴するのは何百万人もの血で汚れた「近代日本」なのだ。
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