- 511 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/03/07(水) 21:35:28.44 ]
- >>509
>定理43の後(定理44の前。定理44が線形群の話)だ >これは、なかなかわかり易いよ アルティンは、 「Kを任意の体とし、f(x)を素数次数qのK内の既約多項式で、そのガロア群は可解とする。 このときのGの構造は非常に簡単である。 まず、Gは可解であることから正規部分群列 G=G0>G1>G2>・・・>Gs=1 (注:>は集合の包含記号のアスキー代用) が存在して、相続く2つの群による商群はアーベルである。」 と、始める 実に明快。これをスタートとして、アルティンは線形群を導く(これはさすがにガロアには難しいだろう。群論の用語や記法が当時未整備だったから) ところで、このアルティンの記述が、べき根で解かれる群の構造と、なぜ5次既約方程式が一般の解かれないかの説明になっている つまり、5次既約方程式が可解であるとき、Gの構造は非常に簡単でなければならない 即ち、正規部分群列が存在して、G=G0>G1>G2>・・・>Gs=1で、相続く2つの群による商群はアーベルであるという しかし、一般の5次既約方程式のガロア群GはS5で、正規部分群は位数60の対称群A5のみで、A5の構造は複雑でとてもべき根添加で解けるほど簡単ではないと (ここらの事情は、>>496>>442>>440辺りをご参照) これも、5次方程式がべき根による根の公式を有しない大衆向けの一つの説明だろう
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