- 693 名前:132人目の素数さん [03/11/12 06:31]
- >>692 の続き
【Hartshorne II Ex. 3.7 の解答】 X の生成点をξ、Y の生成点をηとする。 まず、f^-1(η) = {ξ} を示す。 ξ'∈f^-1(η)とし、Y の空でないアフィン開集合 U' = Spec B をとる。η∈U だからξ, ξ'∈f^-1(U')である。f^-1(U') の空でないアフィン開部分集合 V' = Spec A で、ξ'の近傍となっており、かつ A が of finite type over B であるものをとって f': V' → U' を考えると、f'は明らかにgenerically finite であり支配的であるから、「アフィンの場合」よりf'は finite。付随する準同型 B → A を考えれば、ξはAの零イデアル、ηはBの零イデアルに対応しており、 ξ' に対応する A の素イデアルを考えれば、補題から ξ' = ξ となる。 次に、f が有限型であるから f^-1(U') の有限アフィン開被覆 V_i = Spec A_i (各V_i は空でないとする)が存在して各 A_i は B 上 of finite type。 上と同様の議論により f_i: V_i → U'は finite。 finite 射は特に閉写像(Ex. 3.5. (b) >>535)だから、f: V → U' も閉写像である。実際、S を V の閉集合とすると、f(S) = f(∪(V_i∩S)) = ∪f_i(V_i∩S) であり右辺は閉集合の有限和だから f(S) は閉集合。 今、W := ∩V_i とおく。i が有限だから W は空でない開集合であり、f が閉写像 であることから f(V - W) は U' の閉集合。また、f^-1(η) = {ξ} ⊆ W である から、η は f(V - W) に入らず、よってf(V - W)≠U'。 U ⊆ U' - f(V - W) なる空でないアフィン開集合をとると、 f^-1(U) ⊆ f^-1(U' - f(V - W)) = V - f^-1(f(V - W)) ⊆ W。 よって、f^-1(U) は f_i^-1(U) (i はどれでもよい)と見なせるから、f_i が finite であることから、f^-1(U) は affine であり f^-1(U) → U は finite となる。以上。
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