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三島由紀夫はパンク!!



1 名前:NO-FUTUREさん [2007/02/11(日) 21:27:23 ID:7dFgptiJ]
割腹自殺

301 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2008/03/21(金) 21:34:05 ID:???]
>>297-299
言い訳して三島スレを荒らす共産党

302 名前:NO-FUTUREさん [2008/03/23(日) 01:15:26 ID:Xh7wAji3]
>>301
三島由紀夫のコピペしか出来ない能無し。

303 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2008/03/23(日) 04:42:13 ID:???]
イジメられて荒らす

なんて惨めなヤツなんだw
ただそんな最低なPunksもアリだ

304 名前:NO-FUTUREさん [2008/03/23(日) 11:53:39 ID:Xh7wAji3]
だよなー
三島由紀夫のコピペしか出来ない奴って
惨めとしかいいようが無えよな

イジメられても仕方ないんじゃないの?
こんな痛い奴(笑)

305 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2008/03/23(日) 13:27:23 ID:???]
>>304
>>303はおまえ宛て


306 名前:NO-FUTUREさん [2008/03/23(日) 13:47:01 ID:9V2ijoqv]
>>285-294
へ〜


307 名前:NO-FUTUREさん [2008/03/23(日) 15:01:25 ID:Xh7wAji3]
>>305
>>304はおまえ宛て



308 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2008/03/23(日) 16:56:45 ID:???]
サヨには相当目障りなコピペなんだな。

309 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/10(木) 12:08:58 ID:42uTfTp5]
実は昭和43年のノーベル文学賞は三島由紀夫に内定していたが、審査員の一部から三島の政治的活動を問題視する声があがり、川端康成へ移行しただけ。
ある審査員が三島を、全共闘の仲間と短絡し、急進左翼に肩入れしているとみなし、かわりに川端を強く推したのである。
また、川端は事前に自分が受賞することを知り、三島へ「今回は私がいただかせてもらいます」と言ったという。
三島の死後、川端は、「あれは三島君がもらうべきだった賞だ」と知人に漏らしている。
そして自責の念にかられてか、川端は徐々に睡眠薬中毒になってゆく。




310 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/10(木) 12:09:44 ID:42uTfTp5]
三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊総監室に立てこもったニュースを聞き、川端康成はすぐに現場へ駆けた。
そして、川端は、総監室で壮絶な最期を遂げた血まみれの三島の死体と首を見てしまう。
ひと足遅れてきた石原慎太郎は、現場検証した警察関係者から、「川端先生が中へ入って見ていった」と聞かされる。慎太郎は川端が三島を見送ったならばと、入室を辞退していった。
川端はその後、眠れないと周囲に漏らしたり、「ほら、三島君があそこにいる」と、三島の霊を見ているかのような言動をするようになってゆく。


311 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/10(木) 12:10:41 ID:42uTfTp5]
三島の死後、川端康成は会議や講演などはこなしていたが、健康がすぐれず、新しい文学作品は書かなくなっていた。
そして、三島の自刃から約一年半後の昭和47年4月16日、川端はふらっと鎌倉の自宅を出てタクシーを拾い、仕事場の逗子マリーナ・マンション417号室へ向かう。
水割りを少し飲んだ後、川端はガス管をくわえガス自殺を遂げていた。遺書はなかった。
机には太宰治の本があったともいわれている。


312 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/10(木) 12:21:59 ID:42uTfTp5]
私は三島君の早成の才華が眩しくもあり、痛ましくもある。
三島君の新しさは容易には理解されない。三島君自身にも容易には理解しにくいのかもしれぬ。
三島君は自分の作品によってなんの傷も負わないかのように見る人もあろう。
しかし三島君の数々の深い傷から作品が出ていると見る人もあろう。
この冷たそうな毒は決して人に飲ませるものではないような強さもある。
この脆そうな造花は生花の髄を編み合わせたような生々しさもある。

川端康成


313 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/21(月) 11:10:42 ID:Z+cpfwFn]
彼は(三島は)無限の敵、即ち日本文化、いや日本を腐敗させつつあるものへ、自分の命、絶対の価値ある自分の命を投げつけた。
彼は敵に向い最後迄断然逃げなかった。
…彼は自分の愛するもの(これには自分の家族も入る)に、自分の最上のものを捧げたかった。
それは自分の命、これである。

三谷信


314 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/21(月) 11:11:13 ID:Z+cpfwFn]
世人は彼の死を嘲笑した。これは彼の敵の正体を、世人が未だ理解していない時に死んだからか?
多くの人、中には名声にあっては一流人が、まるで見当違いのことをいって、彼の死を手軽に料理している。
しかしいつでも彼の死は早すぎるのだろう。
“死”は誰でも逃げたいものだから。

三谷信


315 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/21(月) 11:11:44 ID:Z+cpfwFn]
彼は稀なる作家、思想家、そして文化人であった。
自分の思想のために、生涯の頂点で、世人の軽蔑は覚悟の上で死ねる者が何人居るか。
彼と思想を異にするのは全く自由であるが、嘲笑するには先ず自分の考えに殉じて死ねる者でなければなるまい。
なぜなら、彼の死は冷静な死であったから。

三谷信


316 名前:NO-FUTUREさん [2008/04/21(月) 11:12:18 ID:Z+cpfwFn]
彼は少年時代に戻って死んだ。
少年時代、彼は日本文化に殉ずる心で生きて居た。その心で死んだ。
純粋という点では、学習院高等科学生の頃の姿で死んだ。
所詮作家からはみ出した男、言葉で適当に金を儲けることを、出来るがやらぬ男であった。

三谷信


317 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2008/04/21(月) 12:05:41 ID:???]


318 名前:NO-FUTUREさん [2008/05/11(日) 13:22:01 ID:dnckFF4o]
天皇陛下の政治利用に自衛官が抗議!
自衛官の中にも真の軍人、武人がいた!

昨日8日午後9時半頃、国会議事堂の正面玄関に通じる階段での自決未遂があった。
名前は鈴木田峻吾君、20才。
陸上自衛隊朝霞駐屯地体育学校所属の陸士長で熊本県出身の九州男児である。
天皇陛下の政治利用に対して、自衛官として申し訳無いと自衛隊制服着用にて、抗議自決を試みるも、妨害に合い未遂に終った。
鈴木田君は、これぞ九州男児という男気の有る一直線な青年である。
その彼がなぜ、昨日自決を試みるに至ったのか。
「天皇陛下を奉るべき軍人」として、
胡錦涛主席を見送る為に、天皇陛下が主席の宿泊先である民間施設まで行幸されるという屈辱的な政府方針に対し、陛下に申し訳無いという気持ちで、三島森田両烈士の決起後、沈黙していた自衛官から、初めて声が上がったのではないだろうか。
しかしこの彼の抗議自決(未遂)は、今まさに権力により隠蔽されようとしている。
僕は、この彼の気持ちに応える為にも、この件が隠蔽、彼自身が謀殺されないように、
皆さんに知らせたいと思う。

blogs.yahoo.co.jp/ishinsya/31554873.html

319 名前:NO-FUTUREさん [2008/06/07(土) 11:03:24 ID:1rKN/D9a]
西尾幹二氏が三島関連本を出します。

www.nishiokanji.jp/blog/?p=672

10月 『三島由紀夫の死と私』 PHP新書



320 名前:NO-FUTUREさん [2008/06/18(水) 12:34:41 ID:t2aePTN/]
われらはもはや神秘を信じない。
自ら神風となること、自ら神秘となることとは、そういうことだ。
人をしてわれらの中に、何ものかを祈念させ、何ものかを信じさせることだ。
その具現がわれらの死なのだ。

三島由紀夫
「英霊の声」より

321 名前:NO-FUTUREさん [2008/06/26(木) 11:38:12 ID:TQpElnJj]
あの市ヶ谷での事件は、政治的なニヒリズムにもとづくパフォーマンスでも、非現実的なクーデタでもない。
三島は大塩平八郎と同様に、それが必ず失敗する事は識っていただろう。
にもかかわらずそれを試みることは、自滅ではなく、そのような大義を信じるものが日本に一人はいるということを示すための言挙げであり、
その言葉が、必ず、たとえば後世に対してであっても、聞く耳を持った者に伝わるという確信の表明だ。
故にそれはニヒリズムに似ており、ニヒリズムに発しているのだが、その大いなる否定なのである。

福田和也
「保田與重郎と昭和の御代」より


322 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/08(火) 11:30:54 ID:QOa9E7kL]
明治維新のときは、次々に志士たちが死にましたよね。
あのころの人間は単細胞だから、あるいは貧乏だから、あるいは武士だから、それで死んだんだという考えは、ぼくは嫌いなんです。
どんな時代だって、どんな階級に属していたって、人間は命が惜しいですよ。
それが人間の本来の姿でしょう。命の惜しくない人間がこの世にいるとは、ぼくは思いませんね。
だけど、男にはそこをふりきって、あえて命を捨てる覚悟も必要なんです。

三島由紀夫
「古林尚との対談―最後の言葉」より

323 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/08(火) 11:31:47 ID:QOa9E7kL]
あの遺稿集(きけわだつみのこえ)は、もちろんほんとに書かれた手記を編集したものでしょう。
だが、あの時代の青年がいちばん苦しんだのは、あの手記の内容が示しているようなものじゃなくて、ドイツ教養主義と日本との融合だったんですよね。
戦争末期の青年は、東洋と西洋といいますか、日本と西洋の両者の思想的なギャップに身もだえして悩んだものですよ。
そこを突っきって行ったやつは、単細胞だから突っきったわけじゃない。やっぱり人間の決断だと思います。
それを、あの手記を読むと、決断したやつがバカで、迷っていたやつだけが立派だと書いてある。
そういう考えは、ぼくは許せない。

三島由紀夫
「古林尚との対談―最後の言葉」より


324 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/16(水) 17:41:00 ID:iS3vUokH]
交戦中に殺された男の最後の記録を読んではじめて、戦争というものが本当にどんなものかわかりはじめた。
…日本軍の兵士たちの耐えた困苦のほどは圧倒的な感動をよびおこした。
それに引きかえ、週に一度検閲しなければならないアメリカ軍の兵士たちの手紙には、何の理想もなく、またたしかに何の苦しみもなく、ただただもとの生活に戻りたいということだけが書かれていた。
戦争中ずっとこの対照が私の心につきまとってはなれなかった。

ドナルド・キーン
「日本との出会い」より

325 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/16(水) 17:42:03 ID:iS3vUokH]
そうです。ぼくは、非常に近い距離からアメリカの軍隊を見ていました。
しかし、理想をいだいて戦っているような米兵には、ただの一度もお目にかかったことがありませんでした。それは確実に言えることです。
「もっといい世界のために、自分は戦死してもいい」などという文句は、アメリカの兵士の手紙の中には、こんりんざいなかったのですから。
日本の兵士は、家族に送る手紙の中ででも、「滅私奉公」とか「悠久の大義」などという言葉を使っていました。
ぼくは、日本の軍国主義者の理想を受け入れることは絶対にできなかったが、このような手紙を書き、日記をつけた個々の日本兵士には、敬意をいだかずにはいられませんでした。
結局、日本人こそ勝利に値するのではないかと信ずるにいたった。

ドナルド・キーン


326 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/16(水) 17:42:52 ID:iS3vUokH]
三島の天皇崇拝は、彼の存命中ずっと在位していた天皇、裕仁に向けられたものではない。
短編「英霊の声」では、二・二六事件の首謀者と昭和二十年の神風特攻隊員の霊が、自分は神ではないと宣言して彼らを裏切った天皇を激しく責める。
天皇の名の下に死んだ者たちは、天皇が普通の人間と同じ弱さを持った人間であることを知っていたが、天皇という資格(キャパシティ)にあって、天皇は神であると確信していた。
もし、天皇が二・二六事件に関わった青年将校を支持し、なかんずく、彼らに自裁を命じたのだとしたら、その行為は、老いて堕落した政治家に囲まれた単なる統治者ではなく、神としてのふるまいだったであろうに。
しかし、神風特攻隊員が天皇を叫びつつ喜びに満たされて死んだ、それからわずか一年も経たずに、自分は神ではないと宣言した時、天皇は彼らの犠牲を哀れで無意味なものにしたのだ。

ドナルド・キーン


327 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/16(水) 17:47:20 ID:iS3vUokH]
三島は、天皇無謬説を唱えたことがある。無論これは天皇の人間としての能力をさした説ではない。
より正確に言えば、天皇は神の資格において、人間の姿をした日本の伝統そのものなのであり、日本民族の経験が保管された唯一無二の宝庫である。
天皇を守ることは、三島にとって、日本そのものを守ることだった。このような政治観を日本の右翼と同一視するのは誤りであろう。
彼は確信していた。日本の景観を無慈悲に切り刻んで顧みない貪欲と、それが舶来だからというだけで事物や習慣を表面的に受用する西洋化、この二重の脅威から日本文化の崩壊を救えるのは若者の純粋さ、すなわち信念のためには死を辞さぬ若者の覚悟だけだと。

ドナルド・キーン


328 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/23(水) 14:21:19 ID:RYcLi1jz]
大東亜戦争の意義(1)
d.hatena.ne.jp/minoru20000/20080611/p1

大東亜戦争の意義(2)
d.hatena.ne.jp/minoru20000/20080613/p1

大東亜戦争の意義(3)
d.hatena.ne.jp/minoru20000/20080615/p1

大東亜戦争の意義(4)
d.hatena.ne.jp/minoru20000/20080616/p1

329 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/30(水) 14:49:03 ID:QdnEop24]
左翼のいう、日本における朝鮮人問題、少数民族問題は欺瞞である。
なぜなら、われわれはいま、朝鮮の政治状況の変化によって、多くの韓国人をかかえているが、彼らが問題にするのはこの韓国人ではなく、
日本人が必ずしも歓迎しないにもかかわらず、日本に北朝鮮大学校をつくり、都知事の認可を得て、反日教育をほどこすような北朝鮮人の問題を、無理矢理少数民族の問題として規定するのである。

三島由紀夫
「反革命宣言」より



330 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/30(水) 14:50:04 ID:QdnEop24]
彼ら(左翼)はすでに、人間性の疎外と、民族的疎外の問題を、フィクションの上に置かざるを得なくなっている。
そして彼らは、日本で一つでも疎外集団を見つけると、それに襲いかかって、それを革命に利用しようとするほか考えない。
たとえば原爆患者の例を見るとよくわかる。原爆患者は確かに不幸な、気の毒な人たちであるが、この気の毒な、不幸な人たちに襲いかかり、
たちまち原爆反対の政治運動を展開して、彼らの疎外された人間としての悲しみにも、その真の問題にも、一顧も顧慮することなく、たちまち自分たちの権力闘争の場面へ連れていってしまう。

三島由紀夫
「反革命宣言」より


331 名前:NO-FUTUREさん [2008/07/30(水) 14:51:29 ID:QdnEop24]
日本の社会問題はかつてこのようではなかった。
戦前、社会問題に挺身した人たちは、全部がとはいわないが、純粋なヒューマニズムの動機にかられ、
疎外者に対する同情と、正義感とによって、左にあれ、右にあれ、一種の社会改革という救済の方法を考えたのであった。
しかし、戦後の革命はそのような道義性と、ヒューマニズムを、戦後一般の風潮に染まりつつ、完全な欺瞞と、偽善にすりかえてしまった。
われわれは、戦後の社会全体もそれについて責任があることを否めない。
革命勢力からその道義性と、ヒューマニズムの高さを失わせたものも、また、この戦後の世界の無道徳性の産物なのである。

三島由紀夫
「反革命宣言」より


332 名前:NO-FUTUREさん [2008/08/05(火) 11:00:08 ID:J/4thsWW]
近代西欧文明がもたらした物質万能への傾倒が、いまや極点に達していることは言うまでもない。
人間としての存在が、どうあらねばならないのか。それを問う時はきている。
三島由紀夫は、究極のところ、そのことを人々に問いかけたのだ。
作品によって問いつづけ、さらには自決によって問うた。いや、問うたというよりも、死の世界に生きることを選び、この世への「見返し」を選んだ。
五年後、十年後、いや百年後のことかもしれない。だか、そのとき三島由紀夫は、復活などというアイマイなものでなく、さらに確実な形……存在として、この世に生きるであろう。

小室直樹
「三島由紀夫と『天皇』」より


333 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2008/08/05(火) 11:29:46 ID:???]
三島鋭いなあ。これを30年以上前に言ってたのか。
昔はキチガイ扱いされたんじゃないかな。


334 名前:NO-FUTUREさん [2008/08/23(土) 13:30:33 ID:d5W4mPn/]
この叫び(剣道のかけ声)には近代日本が自ら恥じ、必死に押し隠そうとしているものが、あけすけに露呈されている。
それはもっとも暗い記憶と結びつき、流された鮮血と結びつき、日本の過去のもっとも正直な記憶に源している。
それは皮相な近代化の底にもひそんで流れているところの、民族の深層意識の叫びである。
このような怪物的日本は、鎖につながれ、久しく餌を与えられず、衰え呻吟しているが、今なお剣道の道場においてだけ、われわれの口を借りて叫ぶのである。それが彼の唯一の解放の機会なのだ。

三島由紀夫
「実感的スポーツ論」より


335 名前:NO-FUTUREさん [2008/08/23(土) 13:31:52 ID:d5W4mPn/]
私は今ではこの叫びを切に愛する。このような叫びに目をつぶった日本の近代思想は、すべて浅薄なものだという感じがする。
それが私の口から出、人の口から出るのをきくとき、私は渋谷警察署の古ぼけた道場の窓から、空を横切る新しい高速道路を仰ぎ見ながら、
あちらには「現象」が飛びすぎ、こちらには「本質」が叫んでいる、という喜び、……その叫びと一体化することのもっとも危険な喜びを感じずにいられない。
そしてこれこそ、人々がなお「剣道」という名をきくときに、胡散くさい目を向けるところの、あの悪名高い「精神主義」の風味なのだ。
私もこれから先も、剣道が、柔道みたいに愛想のよい国際的スポーツにならず、あくまでその反時代性を失わないことを望む。

三島由紀夫
「実感的スポーツ論」より


336 名前:NO-FUTUREさん [2008/09/02(火) 16:07:31 ID:tgV5YMDs]
天皇はあらゆる近代化、あらゆる工業化によるフラストレーションの最後の救世主として、そこにいなけりゃならない。それをいまから準備していなければならない。
それはアンティエゴイズムであり、アンティ近代化であり、アンティ工業化であるけど、決して古き土地制度の復活でもなければ、農本主義でもない。
…つまり天皇というのは、国家のエゴイズム、国民のエゴイズムというものの、一番反極のところにあるべきだ。
そういう意味で、天皇は尊いんだから、天皇が自由を縛られてもしかたがない。
その根元にあるのは、とにかく「お祭」だ、ということです。
天皇がなすべきことは、お祭、お祭、お祭、お祭、――それだけだ。

三島由紀夫
「文武両道と死の哲学」より


337 名前:NO-FUTUREさん [2008/09/02(火) 16:08:42 ID:tgV5YMDs]
亭主が自分の部屋に電話を引いたり、テレビをつけたり、ボタンを押すと飛び上がる椅子をつけたりするのに、
エリザベスは、まだ十八世紀のお茶の作法で、百メートル先から女官たちが手から手へつないだお茶を持って来て、冷えたお茶を飲んでいる。自分の部屋には電話がない。
ぼくは、そういうことが天皇制だろうと思うんです。日本の皇室がその点でわれわれを納得させる存在理由は日ましに稀薄になっている。
つまりわれわれが近代化の中でこれだけ苦しんで、どこかでお茶を十八世紀の作法で飲んでいる人がいなければ、世界は崩壊するんだよ。

三島由紀夫
「文武両道と死の哲学」より


338 名前:NO-FUTUREさん [2008/09/03(水) 12:14:35 ID:luPNe4dx]
人間の運、不運の岐れ道は中国では残酷なまでに鮮明である。不運な人間に誰も同情しない。この国では悲劇も哀話も人の心を動かさない。
だから中国の文学にはギリシャ悲劇のような悲劇が存在しない。
中国人は赤穂浪士と三島由紀夫の悲劇をどうしても理解できないそうである。

西尾幹二

339 名前:NO-FUTUREさん [2008/09/11(木) 00:29:13 ID:0uVr91jI]
「いま筋の通ったことをいえば、みんな右翼といわれる。
だいたい、“右”というのは、ヨーロッパのことばでは“正しい”という意味なんだから。(笑)」

三島由紀夫
鶴田浩二との対談「刺客と組長 男の盟約」より



340 名前:NO-FUTUREさん [2008/09/15(月) 12:58:08 ID:3Opy88Es]
二十五年前に私が憎んだものは、多少形を変えはしたが、今もあいかわらずしぶとく生き永らえている。
生き永らえているどころか、おどろくべき繁殖力で日本中に完全に浸透してしまった。
それは戦後民主主義とそこから生ずる偽善というおそるべきパチルスである。
こんな偽善と詐術は、アメリカの占領と共に終わるだろう、と考えていた私はずいぶん甘かった。
おどろくべきことには、日本人は自ら進んで、それを自分の体質とすることを選んだのである。
政治も、経済も、社会も、文化ですら。

三島由紀夫
「果てし得ていない約束――私の中の二十五年」より


341 名前:NO-FUTUREさん [2008/09/15(月) 12:59:47 ID:3Opy88Es]
私は昭和二十年から三十二年ごろまで、大人しい芸術至上主義者だと思われていた。
私はただ冷笑していたのだ。或る種のひよわな青年は、抵抗の方法として冷笑しか知らないのである。
そのうちに私は、自分の冷笑・自分のシニシズムに対してこそ戦わなければならない、と感じるようになった。
(中略)
この二十五年間、思想的節操を保ったという自負は多少あるけれども、そのこと自体は大して自慢にならない。
(中略)
それよりも気にかかるのは、私が果たして「約束」を果たして来たか、ということである。
否定により、批判により、私は何事かを約束して来た筈だ。
政治家ではないから実際的利益を与えて約束を果たすわけではないが、政治家の与えうるよりも、もっともっと大きな、もっともっと重要な約束を、私はまだ果たしていないという思いに日夜責められるのである。

三島由紀夫
「果てし得ていない約束――私の中の二十五年」より


342 名前:NO-FUTUREさん [2008/09/15(月) 13:00:52 ID:3Opy88Es]
個人的な問題に戻ると、この二十五年間、私のやってきたことは、ずいぶん奇矯な企てであった。まだそれはほとんど十分に理解されていない。
もともと理解を求めてはじめたことではないから、それはそれでいいが、私は何とか、私の肉体と精神を等価のものとすることによって、
その実践によって、文学に対する近代主義的盲信を根底から破壊してやろうと思って来たのである。

三島由紀夫
「果てし得ていない約束――私の中の二十五年」より


343 名前:NO-FUTUREさん [2008/11/04(火) 12:49:09 ID:hss0GZCf]
私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。
このまま行ったら「日本」はなくなってしまうのではないかという感を日ましに深くする。
日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであろう。
それでもいいと思っている人たちと、私は口をきく気にもなれなくなっているのである。

三島由紀夫
「果てし得ていない約束――私の中の二十五年」より

344 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2008/11/04(火) 15:28:10 ID:???]
これは新手のアンチ行為か?
うざいんだけど

345 名前:NO-FUTUREさん [2008/11/08(土) 17:11:31 ID:E6kEyzKg]

【MAD】椎名林檎 メロウ  三島由紀夫に捧ぐ
www.nicovideo.jp/watch/sm5155149


346 名前:NO-FUTUREさん [2008/11/25(火) 14:02:11 ID:D7dEMt5n]
あげとくわ

347 名前:NO-FUTUREさん [2008/11/25(火) 15:53:48 ID:GGA1bfdB]
日本は緑色の蛇の呪いにかかっている。
日本の胸には、緑色の蛇が食いついている。この呪いから逃れる道はない。

三島由紀夫

348 名前:NO-FUTUREさん [2008/12/05(金) 13:57:40 ID:QOcrj4tM]
三島由紀夫に影響を受けたと指摘されているアーティストの一人にウィリアム・フォーサイス(バレエダンサー、振付家)がいますが、
1991年に初演された彼のバレエ『失われた委曲』(ザ・ロスト・オブ・スモール・ディテール)は、
三島の『奔馬』の次の一節をテーマに美をラディカルに呈示し、構築的であり幾何学的な構造を持っている三島的な神話世界を表しています。
「時の流れは、崇高なものを、なしくずしに、滑稽なものに変えてゆく。何が蝕まれるのだろう。
もしそれが外側から蝕まれてゆくのだとすれば、もともと崇高は外側をおおい、滑稽が内側の核をなしていたのだろうか。
あるいは、崇高がすべてであって、ただ外側に滑稽の塵が降り積ったにすぎぬのだろうか」

フォーサイスは記者の「なぜ三島のテキストを引用したのか」という質問に、
「三島を読んだとき、三島の方が僕のバレエを引用しているのかと思った」と答えたそうです。

349 名前:NO-FUTUREさん mailto:age [2008/12/22(月) 15:18:05 ID:???]
『歴史的事実なんだ』三島由紀夫

Q:あの戦争をどう呼ぶのが適切だと思ふか。
三島由紀夫:大東亜戦争でいいぢゃないか。歴史的事実なんだから。
太平洋戦争といふ人もあるが、私はゼッタイとらないね。日本の歴史にとつては大東亜戦争だよ。
戦争の名前くらゐ自分の国がつけたものを使つていいぢゃないか。

Q:あの戦争をどう意味づけているか。
三島由紀夫:あの戦争の評価は、百年たたないとできないね。
いま侵略戦争だつたとかなんとかガチャガチャいつてもどうにもならん。



350 名前:NO-FUTUREさん [2008/12/22(月) 23:03:47 ID:zLQucPgn]
旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後身であるロシア連邦保安庁(FSB)ではカリキュラムの中で日本語の三島の作品を読ませている。
物欲のないこういった日本人にしてはならないと警戒しているのだ。
…「ファシスト・サムライ」というロシア語には日本人への尊敬と畏敬の気持ちがある。
本当の日本人は「ファシスト・サムライ」でヘナヘナしているのはウソである、と思っている。
大いなる誤解だが誤解のままにしておけばいい。

佐藤優(起訴休職中外務省事務官)
「ロシアから吉野へ 神皇正統記から三島へ」講演要旨の一部から


351 名前:NO-FUTUREさん [2008/12/31(水) 03:58:32 ID:+8yNyo25]
すいません。緑色の蛇について三島さんが何に書いていたのか誰か教えてください。
ここ数年調べているんだけど、見つかりません。

352 名前:NO-FUTUREさん [2009/01/02(金) 16:42:17 ID:qycyTGAT]
>>351
自決の3ヶ月前に、友人のヘンリー・スコット=ストークスの家で三島由紀夫が、「日本は緑色の蛇の呪いにかかっている」と語ったそうです。
その人の「三島由紀夫 死と真実」や、徳岡孝夫の「五衰の人」に書いてありますよ。

353 名前:NO-FUTUREさん [2009/01/08(木) 12:11:48 ID:3RxfV6mq]
…あれより二週間病床に臥り、つい御返事がおくれしままにかくの如き事態となりました。
玉音の放送に感涙を催ほし、わが文学史の伝統護持の使命こそ我らに与へられたる使命なることを確信しました。
気高く、美しく、優美に生き且つ書くことこそ神意であります。
ただ黙して行ずるのみ。今後の重且つ大なる時代のため、御奮闘切に祈上げます。

平岡公威(三島由紀夫)20歳
昭和20年8月16日付、清水文雄への葉書から

354 名前:NO-FUTUREさん [2009/01/18(日) 10:30:32 ID:2jgpsJPK]
三島由紀夫が現憲法の矛盾、改正を提起した「問題提起」という論文は、憲法第一条、第二条、第二十条、第九条の欺瞞と矛盾、改正の必要性を問題提起した憲法改正草案論文です。
『日本改正案―三島由紀夫と楯の会』(松藤竹二郎著)、または三島由紀夫全集36巻に記載されています。

憲法九条を改正するときは、第一章の天皇問題と、第二十条をセットで変えなければ、却ってアメリカの思う壷だとした、理路整然とした論文で、心ある日本人必読の論文です。

355 名前:NO-FUTUREさん [2009/01/27(火) 17:59:10 ID:9LBtqr7s]
懲役逃れをした三島由紀夫に天皇だの日本文化だのごちゃごちゃ言われたくありません。
懲役逃れをしたのみならず、それを糊塗歪曲して自己の汚点をねつ造して歴史化しようとさえ
しています。

356 名前:NO-FUTUREさん [2009/01/28(水) 11:23:33 ID:+UXmsN1T]
徴兵逃れじゃないしね。誤診が判明した後、次に徴兵されることが決まってたから。

357 名前:NO-FUTUREさん [2009/01/30(金) 17:33:46 ID:PiqcO6yL]
「陽明学は日本の行動家の魂の中でいったん完全に濾過され、
日本化されて風土化を完成した哲学である。
もし革命思想がよみがえるとすれば、
このような日本人のメンタリティの奥底に重りをおろした思想から出発するより他はない」

【生死】日本陽明学 【超脱】
academy6.2ch.net/test/read.cgi/history/1142239107/

358 名前:NO-FUTUREさん [2009/02/04(水) 12:23:11 ID:Nwn3aMwR]
三島由紀夫『英霊の声』が聞こえた
シンポジウム「昭和維新再考」、寒風の中、会場は超満員の熱気
************

拓殖大学日本文化研究所主催の「昭和維新再考」というシンポジウムが都内のホテルで開催され、開会前に会場は満員となった。

●発言者
佐藤優氏(起訴休職中外務事務官)。
アングロサクソンの金融・経済システムとその普遍性の限界と、その覇権主義。神学を学んだ佐藤氏は、おおきく話題を飛躍させ、憲法は発見するものであり、タカマガハラ、神皇正統記の重要性を演繹された。憲法は不文律でよい、とも発言された。
また「(アメリカ人の定義に)オバマ演説ではクリスチャン、ムスリム、ユダヤ教徒にくわえてヒンズー教徒も入れた。これでオバマはアフガン戦争に本気なことを示した」とした。

桶谷秀昭(文藝評論家)氏は、昭和精神史とナショナリズム、その文化的高揚感について述べた。
憲法問題にも触れ、いまの押しつけ憲法は改正ではなく廃棄すべきものだと強調された。

359 名前:NO-FUTUREさん [2009/02/04(水) 12:23:51 ID:Nwn3aMwR]
宮崎正弘氏は昭和維新再考のテーマに沿って、まず三島由紀夫の『英霊の声』の一節を朗読、「などてすめろぎは人となりたまいし」を紹介した後、
「義に立ち上がり、義のために死ぬ。こういう政治事件は諸外国では見られない。二二六は農村の貧困に義憤を感じて立ちあがった。
あれに近い貧困にあえぐ農民をみながら、中国の軍人はなぜ立ち上がらない?中国ではわずかに戊戌変法、太平天国などがあるが、前者は体制内革新の失敗、後者はカルトの社会争乱。大塩平八郎の乱とは異なる。
そもそも中国に『義』はなく、『偽』のギがある。イタリアには古代ローマに切腹儀式があり、『維新』がわかるかもしれないが、諸外国はRESTORATIONと翻訳しているように、ニュアンスが異なる」とした。



360 名前:NO-FUTUREさん [2009/02/04(水) 12:24:27 ID:Nwn3aMwR]
ロマノ・ヴィルピッタ(京都産業大学教授)はヨーロッパ事情を簡潔に説明し、イタリアのファシズムと昭和維新の類似、非対称を比較した。
とくに偉大な革命の精神が軽視されているばかりか、基本的にファシズムへの誤解曲解が多すぎる。
世界は1919年、第一次世界大戦の戦後処理に失敗し、ヨーロッパではナチズム、ファシズムが興り、日本は戦争特需バブルが崩壊し、猶存社、玄洋社運動が起きたという歴史を説明された。


361 名前:NO-FUTUREさん [2009/02/04(水) 12:28:46 ID:Nwn3aMwR]
▲西郷隆盛はなぜ立ち上がったのか

休憩を挟んで討論に移り、
岩田温氏は「西郷隆盛は維新の理想が達成されずに再決起したが、明治維新は欧米列強の植民地化から祖国を救った。
近代の彫刻はイデオロギーとしては成立しない。思想史的には日本が日本であるための日本の論理が必要である」。
井尻千男氏も討論に加わり、
「昭和維新の流れは特攻から三島まで残存していた。東京裁判はまさに{日本的}なるものが裁かれた。
誰も憲法学者が指摘しないが、憲法18条の『奴隷的束縛からの自由』なる文節は奇怪である。GHQは日本的共同体、社しょく国家なるものが個人主義を圧迫するもので奴隷的拘束だと捉えた。浅薄な歴史観である。
米国的な自由主義を保守だと詐称している人々もいるが、アングロの普遍主義しか語れない文明もあるにせよ、米国は固有の歴史から民族国家を作り上げた訳ではない。
恐慌はボーダレス、経済の再建は、しかしナショナルな作業であり、その意思と条件の整った国は立ちなおれる。米国はその条件を満たせない。
なぜなら米国は(新自由主義とかの)普遍主義しか語れず、また同時にロシアも中国もナショナル・エコノミーを形成しにくい」と明快に分析。

362 名前:NO-FUTUREさん [2009/02/09(月) 21:42:50 ID:/tj1/8wM]
「まさか、死ぬとは!すごいジョックだ。自分もずっと演説を聞いていたが、若い隊員の野次でほとんど聞き取れなかった。――死を賭けた言葉なら静かに聞いてやればよかった。」

陸上幕僚T三佐
三島自決直後の談話

363 名前:NO-FUTUREさん [2009/02/09(月) 21:44:22 ID:/tj1/8wM]
「三島の自決を知ったあとの隊員たちの反応はガラリと変った。だれもが、ことばを濁し、複雑な表情でおし黙ったまま、放心したようであった。
まさか自決するとは思っていなかったのだろう。その衝撃は、大きいようだ。」

自衛隊の最高幹部
三島自決の日の談話

364 名前:NO-FUTUREさん [2009/02/09(月) 23:42:11 ID:/tj1/8wM]

バルコニーで絶叫する三島由紀夫の訴えをちゃんと聞いてやりたい気がした。
ところどころ、話が野次のため聴取できない個所があるが、三島のいうことも一理あるのではないかと心情的に理解した。
野次がだんだん増して行った。舌打ちをして振り返った。
…やるせなかった。無性にせつなくなってきた。
現憲法下に異邦人として国民から長い間白眼視されてきた我々自衛隊員は祖国防衛の任に当たる自衛隊の存在について、大なり小なり、隊員同士で不満はもっているはずなのに――。
…部隊別に整列させ、三島の話を聞かせるべきで、たとえ、暴徒によるものであっても、いったん命令で集合をかけた以上正規の手順をふむべきだ。
こんなありさまの自衛隊が、日本を守る軍隊であるとはおこがましいと思った。
三島がんばれ!…心の中でそう叫んだ。

K陸曹
三島演説を振り返って

365 名前:NO-FUTUREさん [2009/03/01(日) 12:11:19 ID:61lg6tCG]
戦後二十二年間、私は原爆について発言しなかつた。…
第一に、原爆に関しては、体験した者と体験しない者、被曝者と被曝しなかつた者といふ二つの立場以外、絶対ありえないからだ。
これがベトナム論などと根本的に違ふ点であり、そのことを忘れた発言はすべてウソである。
被曝しなかつた者が、いくら「おかはいさうに」と同情してみせても、そんなことで心慰められる被曝者は一人もゐない。
…広島に“新型爆弾”が投下されたとき、私は東大法学部の学生であつた。
…それが原爆だと知つたのは数日後のこと、たしか教授の口を通じてだつた。
世界の終りだ、と思つた。この世界終末観は、その後の私の文学の唯一の母体をなすものでもある。

三島由紀夫
「私の中のヒロシマ――原爆の日によせて」より

366 名前:NO-FUTUREさん [2009/03/01(日) 12:11:43 ID:61lg6tCG]
ヒロシマ。ナチのユダヤ人虐殺。まぎれもなくそれは史上、二大虐殺行為である。だが、日本人は「過ちは二度とくりかへしません」といつた。
原爆に対する日本人の民族的憤激を正当に表現した文学は、終戦の詔勅の「五内為ニ裂ク」といふ一節以外に、私は知らない。
そのかはり日本人は、八月十五日を転機に最大の屈辱を最大の誇りに切りかへるといふ奇妙な転換をやつてのけた。
一つはおのれの傷口を誇りにする“ヒロシマ平和運動”であり、もう一つは東京オリンピックに象徴される工業力誇示である。
だが、そのことで民族的憤激は解決したことになるだらうか。

三島由紀夫
「私の中のヒロシマ――原爆の日によせて」より

367 名前:NO-FUTUREさん [2009/03/01(日) 12:12:07 ID:61lg6tCG]
いま、日本は工業化、都市化の道を進んでゐる。明らかに“核”をつくる文化を受入れて生きてゐる。
日本は核時代に向ふほかない。単なる被曝国として、手を汚さずに生きて行けるものではない。
核大国は、多かれ少なかれ、良心の痛みをおさへながら核を作つてゐる。彼らは言ひわけなしに、それを作ることができない。
良心の呵責なしに作りうるのは、唯一の被曝国・日本以外にない。われわれは新しい核時代に、輝かしい特権をもつて対処すべきではないのか。
そのための新しい政治的論理を確立すべきではないのか。日本人は、ここで民族的憤激を思ひ起すべきではないのか。

三島由紀夫
「私の中のヒロシマ――原爆の日によせて」より

368 名前:NO-FUTUREさん [2009/03/01(日) 12:12:34 ID:61lg6tCG]
戦後二十二年間、平和はまさに米ソの核均衛の上に保たれてゐた。
だか、お互ひの核ドウカツだけで均衛が保たれたかといふと、さうは思へない。
第二次大戦中、広島で原爆が使はれたといふ事実、たくさんの人が死に、今も肉体的、精神的に苦しんでゐる人がゐるといふ事実がなかつたとしたら、観念的にいくら原爆の悲惨さがわかつてゐても、必ず使はれたらう。
人間とは本来、さういふものである。
…将来、小型爆弾が使はれる可能性は、皆無ではないだらう。
…だが、いちばん危険なのは、防衛力としてのABM(弾道弾迎撃ミサイル)が開発されて、攻撃力としてのICBM(大陸間弾道弾)との均衛が成立したとき、
つまり大国がICBMに対して自国の安全を守れるといふ考へに達した時であらう。

三島由紀夫
「私の中のヒロシマ――原爆の日によせて」より

369 名前:NO-FUTUREさん [2009/03/09(月) 12:01:26 ID:rnKcvw/m]

三島由紀夫 インタビュー
www.nicovideo.jp/watch/sm6218318








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