- 28 名前:徹夜の裏事情 1/1 mailto:sage [2009/02/14(土) 22:27:22 ID:4OEitpSb]
- 何時の世も、被害者が存在する。
413 「これで、これでいいかしら!?」 412 「…いいんじゃないですかぁ?(ペロリ)」 これでもう何回目の確認になるか分かった物ではない。 この413、主人にプレゼントするチョコレートを作る事にしたらしいが…。 413 「そんな雑な確認方法じゃ自信が持てないわ! もっと、もっと念入りにお願い! 詳しく説明を!」 412 「だから、その他色々含めてこれでいいと思いますって…」 412も最初は丁寧に感想などを述べていた。 しかし、事ある毎に主人の味の好みを思い出したかと思えば作り直しが決定される。 そして完成すればまた振り出しに戻る…流石にこの終わらぬマラソンに飽き飽きしていた。 時計は既に夜明けを指している。 実はこの2人、もう既に昼頃からずっとこの調子だ。 突然413が訪れてきたかと思うと、貴方しか頼れる人がいないと412にすがり付いて来たのだ。 同居人が2人いるが、どちらもライバル。その上知人はほとんどいやしない。 ともなれば、既に別に意中の人アリの412が相談役として適任だったというわけだ。 413 「そ、そうかしら? そうよね、これだけ頑張ったんだから…」 412 「(…はぁ〜、ようやく終わるかなぁ? ふああ…)」 そう、412が何度目になるか分からない安堵の息をついたのも束の間。 413 「…ちょ、ちょっと待って!? もしかしたらあの450…私の知らないラスカルの好みを!? っく、そうなれば装飾で勝負するしか…ダメ、ダメよこんなシンプルな作りじゃ! 誠意が篭ってないと思われてしまうわ! 急いでやり直さなきゃ!」 既に数十回にもなる炎の再発を他所に。 412 「………すぴ〜」 そう、被害者は何時の世も存在するのだ。
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