- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:41:02.90 ID:ccDkvwF40]
-
ジュン 「うわっ!?だ、誰だよお前!?」 雪華綺晶「はっ!?わ、私は何を……」
- 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 02:58:36.29 ID:qnwPq7hh0]
-
暗闇の中、蒼星石はカバンを開けて辺りを見渡した。 部屋にはジュンの寝息のみが響いている。 蒼星石はジュンの枕元にある時計へ目を移した、その電子時計は午前2時ごろを指している。 なるべく物音を立てぬよう、蒼星石は静かに鞄から這い出た。 「やはり、行ってしまうのね」 突然暗闇から声が響く。 蒼星石はその声にあまり驚かず、声が聞こえた方向を見た。 「……やっぱり君は気付いていたんだね、真紅」 蒼星石が向いた先、真紅が鞄を開け、中で座ったままこちらを見つめている。 「朝まで待つことは出来ないの?この子達が悲しむわ……」 「それは出来ないよ……僕はマスターが目を覚ます前にこれを置いて。眠りに就くつもりだ」 「……」 「それに……湿っぽいお別れなんて僕は嫌いだ。もう、誰かの泣き顔なんて僕は見たくない」 「あら、私には見つかってしまっているわ。私だって、貴女に泣いて縋るかもしれないわよ」 「……そうだね、そしたらみんなも起きるし、僕はここを離れづらくなるかもしれない」 蒼星石は微笑んでそう言った。
- 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 03:15:04.85 ID:9P2JIXOj0]
- ば
- 179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 03:45:57.77 ID:qnwPq7hh0]
- 支援
- 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/07(火) 04:36:09.14 ID:+3bQOsFO0]
- ho
- 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 04:49:00.42 ID:9P2JIXOj0]
- も
- 182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/07(火) 05:33:21.26 ID:Bf0PW2Q2O]
- ほも
- 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 06:43:43.38 ID:Bf0PW2Q2O]
- ほ
- 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 06:45:19.86 ID:e1cCecXCO]
- 預言者キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!
953 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2008/10/06(月) 23:01:02 ID:OOpmG1uh0 3日以内に芸能界を揺るがす死亡記事が新聞のトップを飾ります。良かったね、加勢君。 954 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2008/10/06(月) 23:17:19 ID:fX4Xh3KyO また志村けん死亡説かよ 955 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:26:46 ID:OOpmG1uh0 >>954 名前は同じ、字が違う。 956 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:29:57 ID:3OpB3m/e0 >>955 高倉健? 宇津井健? 緒形拳? 957 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:31:06 ID:3OpB3m/e0 あっ!!松平健だっ!!! 958 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:32:26 ID:OOpmG1uh0 >>956 ニュース速報をお楽しみに・・・。予言じゃなくて予告だったね、それでは。 gimpo.2ch.net/test/read.cgi/occult/1219084209/953-958 ↓次スレはこちら gimpo.2ch.net/test/read.cgi/occult/1223316682/
- 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 06:52:00.33 ID:0CBJQNp/O]
- なんだ?
- 186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 07:15:56.62 ID:A1xAIJijO]
- 畜生・・・・・追いつきやがった
- 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 07:27:43.74 ID:ZSD8NyutO]
- 水銀燈「保守・・・と」
- 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 07:56:56.79 ID:YVWOsjnUO]
- ほ
- 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 08:14:28.37 ID:4cI/U1CBO]
- 雛苺「これは間違いなくぷん太に載るの。だからヒナも頑張って保守するの―」
- 190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 08:47:39.79 ID:KMDBjCTB0]
- 残ってた
- 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:06:29.40 ID:97x1GmZX0]
- 俺の見間違いじゃなけりゃ作者が帰ってきているんだが
- 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:12:38.95 ID:X45AxAtPO]
- 今度は終わるまで何ヶ月かかるの?
- 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:17:00.54 ID:KMDBjCTB0]
- 今度はそんなに長くないはずだ
まだ全部書き終えてないから分からないけど きっと前ほど長くないはず じゃあ再開
- 194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:17:25.94 ID:KMDBjCTB0]
-
これまで、何の音沙汰もなかった『敵』が、いきなり目の前に現れた。 驚愕しつつも、即座に戦闘態勢に入る。 即座には、白薔薇は襲ってこない。 「……貴女」 とりあえず、口を開くが、驚愕のせいで言葉がなかなか出てこない。 白薔薇は、何も言わず、真紅を見ている。 とにかく、落ち着いて、思考をまとめる。 「………今度は、私、かしら」 雛苺を襲い、雛苺の身体を奪って。 その次に、真紅の前に現れたのだから、 白薔薇の次の標的は、真紅なのだろう。 白薔薇は、何も言わない。
- 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:20:35.22 ID:KMDBjCTB0]
-
「………?」 対峙、したまま。 白薔薇は、何の動きも見せない。 さすがに、怪訝に思う。 「……貴女、何のつもり?」 白薔薇は、真紅を見ている。
- 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:26:18.18 ID:KMDBjCTB0]
-
焦れる。 「貴女。雛苺を襲ったでしょう。アリスゲームを、したいのでしょう。 今度は、私と戦いに、来たのでしょう」 問うが、 何の反応も、返ってこない。 「………貴女。一体……」 「 お姉様 」 白薔薇が、口を開いた。
- 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:26:46.92 ID:rAv20jct0]
- 支援
- 198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:29:10.87 ID:xZix67JDO]
- ぷん太期待age
- 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:32:00.51 ID:KMDBjCTB0]
-
「聞きたいことが、あるのです」 白薔薇は、言う。 「……何かしら」 答えながらも、 白薔薇の様子を見て、真紅は怪訝に思う。 雛苺の身体を奪ったときのような、 余裕のようなものが、感じられない。 なんだか、覇気がないというか、無理をしているような、感じ。 眉を寄せた真紅の視線を受けながら、 白薔薇は、問う。 「………『抱っこ』って、なんですの?」
- 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:32:22.50 ID:OdRuYn370]
- 追いついたぜ
- 201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:33:42.04 ID:b7r2Mq+20]
- きらきーage
- 202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:38:36.52 ID:KMDBjCTB0]
-
「……え?」 意味の分からない質問に、真紅はとっさには答えられない。 白薔薇は、問いを続ける。 「お姉様や、翠星石や、雛苺は、彼、いえ、人間に抱かれることを、好んでいます。 それは、なぜ、ですの」 「抱っこって……貴女、何の話を」 白薔薇は、真紅達にとって、危険な存在のはずなのだが。 その白薔薇から、どうも妙な質問をされている。
- 203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:40:35.46 ID:ZSD8NyutO]
- 支援ですぅwktk
- 204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:42:35.35 ID:KMDBjCTB0]
-
「人間に、抱かれることに、何の意味があるんですの。 共に在りたいと願うだけなら、そんなことをする必要はないでしょう」 白薔薇は、淡々と、質問を続ける。 「だから、貴女、何の話を」 真紅の戸惑いの声を遮って。 「答えて、ください。お姉様」 白薔薇は、やはりどこか、追い詰められたような余裕の無さで、求めてくる。 「……………」 その白薔薇の様子に。 真紅は、答えてあげなくてはならないような気に、なった。
- 205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:46:58.47 ID:KMDBjCTB0]
-
「……貴女は、私達が、人間の腕に抱かれて喜ぶ理由を知りたいのね」 「……ええ」 「……当たり前の、ことよ」 真紅は、言う。 「 その人の温もりを、感じられるからよ 」
- 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:48:23.45 ID:xA6yJbbu0]
- 超支援
- 207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:52:47.86 ID:KMDBjCTB0]
-
「その人の、肌に触れて。 その人の、腕に抱かれて。 親しい人が、すぐ傍にいる。親しい人が、私に触れている。 それを、感じられる。 その人の温もりで、感じられる。 これ以上ないくらいに、穏やかで、優しい、幸福でしょう」 真紅は、白薔薇の目を見て、言う。 「難しいことなんて、ないわ。 ただ、温かくて、幸せだから、抱いてほしいのよ」
- 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:53:47.46 ID:97x1GmZX0]
- やっぱり真紅はいいこだなぁ、人気無いけど
人気無いけど
- 209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 09:55:24.31 ID:KMDBjCTB0]
-
真紅は、言うべきことは言った。 白薔薇の、反応を待つ。 「……………」 白薔薇は、何も言わない。 真紅は、白薔薇を、見る。 「……………」
- 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:00:26.90 ID:kRtpsiU50]
- >>208
ひとけ…無い…だと…?
- 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:03:34.25 ID:KMDBjCTB0]
-
「………どうしたの、貴女」 あまりにも反応がない。 とりあえず、真紅は聞いてみるが。 「………………」 やはり、反応はない。 「貴女、…………え?」 問いを重ねようとするが。 白薔薇は、真紅に背を向けて。 「ま、待ちなさい……!」 別の世界に、消えた。
- 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:06:15.11 ID:KMDBjCTB0]
-
白薔薇を追おうとするが。 「………駄目、ね」 時間が、限界だった。 ドールは、媒体なしで長時間nのフィールドにはいられない。 今白薔薇を追ったら、真紅は力尽きてしまう。 「狙っていたのかしら。……きっとそうね」 白薔薇の現れたタイミング。去ったタイミング。 それは、この状況を狙っていたのだろう。 「やっぱり、油断できない子だわ。 ………けれど」 けれど、白薔薇の去る姿を思い出すと。 「……何か、追い詰められているようだったわね」
- 213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:09:27.62 ID:KMDBjCTB0]
-
「……これ、は。………この、感覚は」 世界を巡りながら。 世界を渡りながら。 「……幸せ?幸せ、だった、のですか」 雪華綺晶は、苦しむ。
- 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:13:10.22 ID:KMDBjCTB0]
-
雛苺の、身体を捨てて。 雛苺の、影響から、逃れて。 妙な感覚に、悩まされることもないはずだったのに。 雛苺の身体を捨てても。 雪華綺晶の心は、晴れなかった。 それどころか。 精神を調整するために、ずっと自分の世界に居て、 その間、ずっと。 何かを求める心は、大きくなるばかりだった。
- 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:13:34.47 ID:4UuQV8BXO]
- 追いついた
- 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:16:25.02 ID:KMDBjCTB0]
-
『 何なのですか、これは 』 分からない。 『 雛苺の身体は、捨てたのに 』 分からない。 『 なぜ、なぜ。こんな、にも。 苦しい、の、ですか 』 分から、ない。
- 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:18:48.32 ID:KMDBjCTB0]
-
『 こんなの、おかしい 』 『 おかしいです。おかしいですわ 』 『 なぜ。なぜ 』 『 なぜ、こんな、ことに 』 『 ……… 』 『 ………彼に、抱かれたから……? 』
- 218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:18:53.12 ID:mm7SdVx+O]
- 支援
- 219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:19:16.41 ID:3sOVSJMEO]
- でら支援
- 220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:21:59.73 ID:KMDBjCTB0]
-
彼に、抱かれて。 雪華綺晶は、おかしくなった。 きっと、そう。 けれど。 なぜ、おかしくなったのだろうか。 何が、おかしくなったのだろうか。 分からなかった。 分からなかったから。 真紅に、聞いて。 自分がおかしくなった原因を、知ろうとした。 ―――聞かなければ、よかった。
- 221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:23:59.18 ID:xA6yJbbu0]
- 風呂上り支援
- 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:26:31.53 ID:KMDBjCTB0]
-
自分の世界で。 雪華綺晶は、うずくまる。 「………幸せ……」 真紅の言葉を、考える。 「……私は、彼に、抱かれて………幸せ、だった……?」 自分の心を、考える。 「……これ、は、………求めて……いるの……?」 けれど。けれど。 「……そんなはず、ありません………」 そんなことは、あっては、いけない。
- 223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/07(火) 10:27:15.61 ID:b2xXime40]
- パパの愛をその身に受けろ!
- 224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:30:38.68 ID:KMDBjCTB0]
-
「……そんなこと、駄目、です………」 雪華綺晶は、アリスになるのだから。 「………幸せ、なんて……」 アリスになること以外。 お父様に愛されること以外に、目をやっては、いけない。 「……違う。違うんです。 ……私は、幸せなんかじゃ、なかった。 ………あれは、幸せなんかじゃ、ないんです……!」
- 225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:34:37.51 ID:KMDBjCTB0]
-
アリスになること以外に、求めてはいけない。 雪華綺晶が、そんなことを、求めるはずがない。 だから。 「こんなことは、おしまいに、します」 ずっと、止まっていた。 ずっと、悩んでいた。 でも、そんなことに意味はない。 今、雪華綺晶が、やるべきことは。 「彼を、奪う。 彼の心を、私の力に。 彼を喰らって、私はアリスに近付きます――!」
- 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:50:01.79 ID:x/8I7+MdO]
- しえん
- 227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/07(火) 10:53:10.73 ID:H5ngnEbu0]
- ローゼンで一番かわいいのは全世界が認めたとおりきらきーです。
時点はばらすぃーこれ豆知識な
- 228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 10:59:09.73 ID:ZSD8NyutO]
- wktkwktk(°ω°)
- 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:00:54.20 ID:TtXzTX400]
- あぁぁぁ、今から外出の用事が・・・
17時まで残っていてください、それだけが望みです。
- 230 名前:1 [2008/10/07(火) 11:03:27.91 ID:+n7PayRjO]
- さるさん解けねえ
- 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:04:57.45 ID:er9af5D3O]
- のこすよ
- 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:さるさんが解けん・・・ [2008/10/07(火) 11:07:12.84 ID:KMDBjCTB0]
-
教科書を前にして、ため息をつく。 「……いまいち集中できないな」 教科書から目を離して、窓を見る。 「……これはやっぱあいつのせいか」 雪華綺晶は、もう三日ほど来ていない。 もう、来ないのかもしれない。 「……まあ、別に、気にすることじゃないか」 もしかしたら、雪華綺晶はジュンにもう用がなくなったのかもしれないし。 「勉強だ、勉強。勉強しろ僕」
- 233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:08:45.95 ID:mKKEzi780]
- しぇーん
- 234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:10:32.91 ID:ACLdokbhO]
- おいついたしえん
- 235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:11:29.24 ID:ACLdokbhO]
- きらきーかわいいな
- 236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:12:50.99 ID:KMDBjCTB0]
-
「ジュン、入るわよ」 真紅が、部屋に入ってきた。 「ん。……あれ、そういや今日は出かけてないんだな」 翠星石と金糸雀も一階で騒いでいるようだし。 「ええ、ちょっと気になることがあるのだわ」 「気になること?」 「大したことではないわ」 「そうか」
- 237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:13:17.92 ID:KMDBjCTB0]
-
真紅は、ベッドの上で本を読んでいる。 勉強も、なんとかできるようになってきた。 黙々と、勉強を続ける。
- 238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:13:27.39 ID:ACLdokbhO]
- 修羅場クルー
- 239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:14:54.01 ID:KMDBjCTB0]
-
一区切り、付けて。 「……あ」 何気なしに窓を見て、思い出す。 (そういえば、真紅達にあいつのこと聞いてないな) 雪華綺晶が真紅達に会いたくなさそうだったので言わなかったのだが、 雪華綺晶が来なくなってしまった今なら、聞いてもいいのではないだろうか。 (あいつが今、どうしてるのか、やっぱ気になるし) 「なあ、真紅」 「何かしら」 「聞きたいんだけどさ、お前らの仲間っていうか姉妹?でさ……」 雪華綺晶っているだろ? と、聞こうとして。 何気なしに、見ていた、窓から。 「………え?」 無数の、白い、茨。
- 240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:16:43.45 ID:mm7SdVx+O]
- wktk
- 241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:18:09.62 ID:xA6yJbbu0]
- 修羅場くるー!!!
- 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:19:22.22 ID:KMDBjCTB0]
-
「――ジュン!」 少年を捕らえようとした茨は、真紅の薔薇の花弁になぎ払われる。 急襲のつもりだったが、真紅は備えていたのか、慌てることなく迅速に対応した。 「白薔薇……!」 真紅が、こちらを睨む。 それは、どうでもいい。 「………雪華綺晶?」 少年が、困惑した視線を、送ってくる。 それは、気にしない、ようにする。
- 243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:21:11.03 ID:KMDBjCTB0]
-
今の雪華綺晶の乱れた精神では、 少年の心を操り、雪華綺晶に都合のいいように夢の世界に引き込むことは難しい。 だから仕方なく、無理矢理夢の世界に引きずり込んで、心を喰らうことにした。 効率は悪いし、得られる力も少なくなるが、 そんなことに構っていられるほど、雪華綺晶に、余裕は、ない。
- 244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:26:07.72 ID:KMDBjCTB0]
-
「雪華綺晶?なんだ、どうしたんだ、お前」 少年の言葉に、耳は貸さない。 少年を捕らえるために、茨を動かす。 「ジュン、貴方、この子のこと……!?」 茨を花弁で叩き落しながら、真紅は少年に問うている。 「……お姉様。邪魔ですわ」 茨を、真紅にも向ける。 「くっ……!」 真紅の花弁が舞う。 雪華綺晶の茨は、真紅にも、少年にも、届かない。
- 245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:31:40.29 ID:KMDBjCTB0]
-
「おい、雪華綺晶…!」 少年は、状況を把握できていない。 こちらに、歩み寄ろうとする。 が、 「ジュン!駄目よ!」 真紅の言葉で、少年は止まる。 「…真紅、なんなんだよ、どういうことだ、これ……!」 意味が分からない、といったように、少年は叫ぶ。 それに、真紅は。 「貴方が、なんでこの子を知っているか知らないけれど……!」 茨を防ぎながら、少年に、言う。 「この子は、雛苺を襲って、雛苺の身体を奪った『敵』よ……!」
- 246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:33:20.44 ID:mm7SdVx+O]
- 支援
- 247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:34:54.74 ID:ZSD8NyutO]
- 修羅場キター
- 248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:35:44.73 ID:KMDBjCTB0]
-
真紅は、本当のことを、言っただけ。 だから、雪華綺晶は、そんなことには、構わない。 気にすることも、ない。 「………雛苺、を……?」 気にすることなど、ない。 少年の、雪華綺晶を見る目が、変わっても。 「……雛苺を、襲った……?」 気にすることなんて、ない。
- 249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:38:26.72 ID:kZ6iiw/aO]
- ぬはー追いついしまった!!
全力で支援
- 250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:40:40.93 ID:KMDBjCTB0]
-
「どういうことだよ、真紅!雛苺は、ウチからいなくなっただけじゃ……!」 「違うわ。雛苺は――」 「――ええ、私が、頂きました」 雪華綺晶は、哂う。 「雛苺は、私が、食べてしまいましたわ」 少年に、向けて。
- 251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:46:08.41 ID:KMDBjCTB0]
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「食べた、って、お前……!?」 少年は、信じられない、といった表情。 それに、事実を突きつける。 「器が、欲しかったんです。 私は、身体を持たないもので。 アリスゲームを制するために、身体があった方が良かったのです。 ―――例えば、現実世界にいる、ドールのマスターに干渉するために」 「………マスターに、干渉する……?」 少年が、何かに気付いたように、表情を、変える。 「……じゃあ、お前、僕のところに来てたのは……!」 雪華綺晶は、哂う。 「ええ。貴方を、貴方の心を、奪うためです。 それ以外の理由は、ありませんわ」
- 252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:50:16.85 ID:kZ6iiw/aO]
- 切ないの〜切ないの〜
- 253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 11:52:23.76 ID:ZSD8NyutO]
- きらきーは心では泣いてるんですね、分かります
- 254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:03:28.70 ID:KMDBjCTB0]
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今度こそ。 少年の目が。 雪華綺晶を見る目が、変わった。 「……お前。お前、あれは、全部、芝居か」 騙されたと、憤る目。 敵を、見る、目。 それを、受けて。 「ええ。貴方を操るための、芝居、ですわ」 雪華綺晶は、哂う。
- 255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:06:52.00 ID:KMDBjCTB0]
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「お前……!くそっ!ふざけんな……!」 少年の目にはもはや、親しみも、優しさも、ない。 それが分かっても、雪華綺晶は、哂う。 「貴方を操る。それ以外の目的なんて、あるわけが、ないでしょう」 哂う。 「お前、な………!よくも、騙し………、……?」 少年の、言葉が、不自然に、止まるが。 そんなことには、構わない。 「私は、アリスになるのです。それ以外の、目的なんて、ありません」 哂う。
- 256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:08:00.16 ID:KMDBjCTB0]
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「……………お前、」 少年が、何か、変な表情をするが、構わない。 真紅に、顔を向ける。 「お姉様。早くどいてくださいな。私は、早く、アリスになりたいのです」 哂う。 「……貴女………?」 真紅まで、変な表情をしている。 何なのだろうか。 「あら、どうしたのですか?挙動がおかしいですわ、お姉様」 哂う。 私は、ワラっている。 それなのに。 少年が、言う。 「……お前、なんで、泣いてるんだ」
- 257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:12:14.49 ID:KMDBjCTB0]
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雪華綺晶は、ずっと、嘲笑の表情だった。 哂っている、表情だった。 ジュンを見て、ずっと、ワラっていた。 けれど。 今、彼女の左目からは。 一筋の、涙が。 静かに、流れていた。
- 258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:17:17.29 ID:KMDBjCTB0]
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「…………え……?」 何を、言われたのか、分からない。 そんな、表情で。 雪華綺晶は、自分の、頬に触れて。 「…………………!?」 自分の指が、濡れたのを見て。 言葉を、失っていた。
- 259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:21:15.71 ID:KMDBjCTB0]
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「……雪華綺晶、お前……?」 ジュンが、状況が分からないなりに、声をかけようとして。 ばっ、と。 雪華綺晶が、身を翻す。 「あっ…!おい……!」 そして、窓硝子の中に、消える。 「待、て……っ!」 「ジュン!?」 真紅の声を、無視して。 ジュンは、雪華綺晶を、追う。
- 260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/07(火) 12:25:35.44 ID:oBLo1Lnl0]
- 追いついたので支援
- 261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:27:40.53 ID:KMDBjCTB0]
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「ぅ、う……!うう………!」 雪華綺晶は、駆ける。 nのフィールドを、駆ける。 「いや……、なに、これ……」 目から、溢れてくるものが、止まらない。 視界は、ずっと、にじんでいる。 「こんなの、知りません……何、なんなのです、か」 雪華綺晶は、涙など、流したことが、ない。 だから、これは、きっと、違う。 違うのだ。 これは、雪華綺晶の涙などでは、ない。
- 262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:30:27.56 ID:KMDBjCTB0]
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「……雛苺、です………」 今、雪華綺晶は、雛苺の身体を使っている。 一度は離れていたが、少年を襲撃するために、また宿ったのだ。 「これは、雛苺の涙……」 そう。きっと、この涙は、雛苺の身体が、流しているものだ。 雪華綺晶のものではない。 そんなはずが、ない。
- 263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:32:05.62 ID:ACLdokbhO]
- うわぁ…
- 264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:33:06.54 ID:KMDBjCTB0]
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急ぎ、雛苺の身体を切り離す。 そこに。 「おい、雪華綺晶!待てって……!」 少年が、追ってきた。 その後ろには、真紅。 「……来ない、で………!」 先ほどまで、少年を捕らえようとしていたのに。 今は、少年から、逃げている。
- 265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:37:24.73 ID:KMDBjCTB0]
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雪華綺晶が、逃げる。 「くそっ!待てって!」 ジュンは、追う。 なぜ追っているのかなど、考えもしない。 ただ、追う。
- 266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:38:02.40 ID:ACLdokbhO]
- 支援
- 267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:41:23.52 ID:9FfuHMUMO]
- 切なすぎる・・・
支援
- 268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:43:38.26 ID:ACLdokbhO]
- またさるさんか?
支援
- 269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:47:53.50 ID:D2m7qAlI0]
- さるさん解除支援
- 270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:49:56.51 ID:mKKEzi780]
- カムバーック
- 271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:52:42.74 ID:4UuQV8BXO]
- 切ねぇ
だがそれがいい
- 272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:54:21.49 ID:spThEzP40]
- よし、おじちゃん保守しちゃうぞー!
- 273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 12:58:18.17 ID:/H8HV1miO]
- 支援
さるさん退治
- 274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/07(火) 12:58:45.40 ID:2ZlVHpwo0]
- (´;ω;`)ブワッ
- 275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 13:00:59.73 ID:KMDBjCTB0]
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「……嫌……!返します、『これ』は、返すから……!」 雪華綺晶の体から、何かが、出てきて。 こちらに、投げるように、雪華綺晶はそれを捨てる。 「追って、来ないで……!」 雛苺の身体を捨てて、雪華綺晶は、逃げる。
- 276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 13:01:23.82 ID:er9af5D3O]
- お前ら平日の昼間から
- 277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/07(火) 13:01:28.30 ID:KMDBjCTB0]
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目の前に飛んできた、雛苺の身体を受け止めて。 「……!……真紅!頼んだ!」 その身体は真紅に預けて、ジュンは雪華綺晶を、追う。 「ちょっと!ジュン!?」 真紅が止めようとするが、それを振り払い、追う。
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