- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:41:02.90 ID:ccDkvwF40]
-
ジュン 「うわっ!?だ、誰だよお前!?」 雪華綺晶「はっ!?わ、私は何を……」
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:42:14.41 ID:gUvChYmc0]
- ほうほう
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/06(月) 20:42:32.81 ID:ccDkvwF40]
-
「私は今一体何を………?」 真紅達が雪華綺晶を捜してnのフィールドに出払った隙を狙い、 真紅達のマスターの心を奪いに来たのだけれど。 机に座っている真紅達のマスターの背中を見た途端。 「体が勝手に………六番目のお姉様の習性かしら……」 今雪華綺晶が器にしている雛苺の身体に染み付いた習性が、 雪華綺晶の支配を振り払って表に出てきてしまったらしい。 「これはいけませんわ………私の精神が六番目のお姉様に干渉されるなんて」 これでは色々と支障が出てきてしまいそうだ。 けれど、精神ではなく身体の干渉能力など雪華綺晶の専門外のこと。 「………どうしたものでしょう」
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:44:01.02 ID:ccDkvwF40]
-
「……おい、だから誰なんだよお前」 真紅達のマスターの声に、状況を思い出す。 (……そうでした。彼を夢に引きずり込まなくては。 多少身体に影響されたところで、人間を夢の世界に引き込むことぐらいは問題ないでしょう)
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:44:30.83 ID:ccDkvwF40]
-
「おい、お前な…。真紅達に用か?あいつらなら今いないぞ」 「貴方は、とても、苦しい所にいますね……」 「……はあ?」 「一人で、道を歩こうとして。前だけを、見ていて。泥の海を渡ろうとしていることに、気付いていない」 「……お前、人の話を」 「必死に歩き続けている。その道の先に、行けるはずもないのに。その道の先には、泥しかないのに」 「………………」 「どれだけ歩んでも、どれだけ泳いでも、貴方の行く先は泥の海。行き着く先などありはしない………」 「………………なあ、おい」 「いずれ足場を失って、その力を尽きさせて。貴方は泥に溺れ、泥に沈む」 「………おーい」 「そんな道を貴方は行くのですか?何も知らず、行くのですか?貴方はまず、知るべきことが……」 「なあ、お前は何を楽しそうに僕の体の登り降りをしてるんだ」 「はっ!?」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:46:10.88 ID:hDFehQF70]
- 続けなさい
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:46:21.45 ID:ccDkvwF40]
-
(なんということ……身体が奇怪な動きをするせいで話術どころではありませんわ………) 「考えにふけっている所悪いんだけどその登り降りをやめてくれ」 (これはいけません……無理矢理引き込んでも意味がありませんし……) 「おい。体のバランスが崩れるだろ。上行ったり下行ったりすんな」 (………今日のところはひきあげて身体を制御できるようになってから………) 「ああもういい加減にじっとしてろ!」 「きゃっ!?」 「動くな。落ち着け。とりあえずここでいいな?」 持ち上げられて、移動させられたのは、彼の膝の上。 「あ…………はい……」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:48:45.13 ID:gUvChYmc0]
- いいぞ、もっとだ
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:49:40.62 ID:ccDkvwF40]
-
(………どうやらここでならこの身体も落ち着くようです。これなら……) 「で?お前はいったい何しに来たんだ。つーかお前は誰だ」 (……けれど、これまでの失態で私の威厳がかなり落ち込んでいます……) 「おい、答えろって」 (………この状況では、彼への影響力も……低く……) 「………おい、どうした」 (……………状況に……合わせた………挽回策を…………) 「……………って、お前……」 (………………挽回……策を…………) 「………………」 (………………) 「………………」 (………………) 「………………」 「……………………くぅ………」 「なんでいきなり寝てんだよ!?」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:51:06.99 ID:hDFehQF70]
- たまげた最終兵器第7ドールだなぁ…
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:52:02.43 ID:ccDkvwF40]
-
「……………すぅ……」 膝の上で、というか、胸に寄りかかって寝入ってしまった白い少女に、ジュンはため息をつく。 「……なんていうか。やっぱりローゼンメイデンってこういうのなんだな……」 少女は自分をローゼンメイデンだとは言っていないが、おそらくはそうだろう。 生きた人形など、そうそういるものでもない。 「この突拍子の無さというか気ままさというか………」 真剣そうな話をしていたときは、最初に水銀燈に会った時のような身体がすくむような感覚もあったが、 ジュンの体で遊んだりいきなり寝入るところは雛苺にそっくりだ。 「………雛苺、か……」 行方不明になっている小さなドールのことを思う。 彼女は、今、どうしているのだろうか。
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:53:20.31 ID:+QhGesiH0]
- 良スレハケーン
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:54:15.96 ID:hDFehQF70]
- 私たちはローゼンメイデン
私たちはローゼンメイデン
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:54:17.06 ID:RuiLahU/0]
- ttp://wktk.vip2ch.com/vipper105619.jpg
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:55:00.84 ID:ccDkvwF40]
-
「……………それにしても、こいつ。どうしたらいいんだ」 穏やかな、少女の寝顔を見る。 起こすのも、なんだか悪い気がする。 「…………ああ、くそ。分かったよ」 一人呟いて、少女を胸に抱いたまま、勉強の続きを始める。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:57:44.43 ID:HFZssFUoO]
- これは修羅場フラグ
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 20:58:14.42 ID:ccDkvwF40]
-
『あら、お帰りなさい真紅ちゃん、翠星石ちゃん』 「………………、?」 「……ん?起きたか」 「………私は何を………?」 「……寝てたんだよ」 「………寝て、いた?……私が?」 「お前以外にいないだろ」 「…………………」 「で、また聞くけど。お前は何しに……」 ―――階段を上ってくる、小さな足音。 「―――――!」 「うわっ!?」 「………出直しますわ」 「は……?」 「……さようなら」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:00:02.43 ID:HFZssFUoO]
- チッ
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:01:09.41 ID:ccDkvwF40]
-
「ジュン?入るわよ」 「………あれ、……?」 「どうしたの?」 「いや、なんだっけな……」 「………何か、あったのかしら。誰かが、来たとか」 「いや、別に。ずっと勉強してたけど」 「……そう」 「………なんかすっきりしないな。疲れたのかな………?」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:04:05.66 ID:ccDkvwF40]
-
少年の記憶に干渉し、自分のことを思い出せないようにして。 雪華綺晶は、自分の世界に戻る。 「…………………私が、眠っていた……?」 姉達と違い、睡眠を必要としない雪華綺晶が? 「………よりにもよって、『彼』の目の前で……?」 姉達のマスターであり、標的である少年に、隙を晒してしまった。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:07:07.84 ID:ccDkvwF40]
-
「……やはり、この身体の影響でしょうね」 雛苺は、彼にとても懐いていた。 その彼に抱かれて、身体が自然と眠りについてしまったのだろう。 「これはいけませんね。……彼に抱かれるのは危険です。それに……」 問題はそれだけではない。 「彼を話術に嵌めようと思考に集中すると、身体が勝手に動き出してしまいます。 さて、どうしたものでしょうか」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:08:15.05 ID:Jkc7kCleO]
- へぇ…雪華綺晶がまさか…
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:10:03.24 ID:ccDkvwF40]
-
今日もまた、ひたすら机に向かっている。 真紅達は今日も出かけている。 「………あれ……?」 何か思い出しそうになったような。 「………ていうか、なんか忘れてるような……」 「―――こんばんは」 「え? …………あ、お前」 白い少女。 そういえば、昨日も来ていた。
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/06(月) 21:10:04.15 ID:GH3P+6vu0]
- 翠星石に汚いものを見るような目で罵られながら足でぐりぐりされたい
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:10:30.44 ID:V975clU3O]
- 雛はいらないから問題無いな
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:13:05.01 ID:ccDkvwF40]
-
「昨夜は見苦しいところをお見せしました。今日こそ、貴方とちゃんとお話をしたいのですが」 「話? お前僕に用があったのか。いったい何なんだ………って、昨日みたいにならないだろうな」 身体をよじ登られていてはそれが気になって話にならないし、 眠られては話すらできない。 「ええ。昨夜は申し訳ありませんでした。今夜は、ちゃんとお話をしましょう。 それについて、なのですけど、お願いがあるのです」 「なんだよ」 「私の手を、握っていて頂けませんか」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:13:47.36 ID:0LASOBpv0]
- いいぞ…温くて甘い…
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:15:55.50 ID:+QhGesiH0]
- さて、この後の展開は
ほのぼのハートフルストーリーか はたまた暗い鬱話か・・・
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:15:58.64 ID:gUvChYmc0]
- 手よりもこっちを握ってくれないかな?
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:16:01.10 ID:ccDkvwF40]
-
不可解そうな顔をした少年に、雪華綺晶は偽りではない理由を述べる。 「私、話に集中しようとすると身体が知らない内に動いてしまって。 落ち着きがないのは分かっているのですけれど、どうしようもなくて。 でも、やはり動きながらの話では貴方が集中できないでしょう? ですから、私の動きを抑えてもらおうと思いまして」 「それで、手を握ってろ、って?」 「はい。昨夜みたいに腕に抱かれると、また眠ってしまうかもしれませんし。 手を握って、私を抑えていただければ、ちゃんとお話が出来ると思うんです」 「……そうか」 一応は納得したらしい少年を見て、雪華綺晶は心の内でほくそえむ。 (身体を触れさせていれば、向き合うだけより精神干渉がやりやすくなりますし、ね)
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:19:04.01 ID:ccDkvwF40]
-
「―――では、お願いします」 「………ううん」 「あら、何を躊躇っていらっしゃるんですの? ………恥ずかしいのですか?私は人形ですよ?」 「な、は、恥ずかしいとかそんなんじゃ……!ああ、ほら!握ってやるよ!」 「くすくす……お願いします」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:21:40.94 ID:0LASOBpv0]
- 【ニヤニヤ中】
ニヤニヤ ∧,,∧ ∧,,∧ ニヤニヤ ∧ ( ・∀・) (・∀・ ) ∧∧ ニヤニヤ ( ・∀) U) ( つと ノ(∀・ ) | U ( ・∀) (∀・ ) と ノニヤニヤ u-u (l ) ( ノu-u ニヤニヤ `u-u'. `u-u' ニヤニヤ
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:21:57.25 ID:DiF2MQAG0]
- とぅばらしい…
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:22:00.28 ID:ccDkvwF40]
-
少年の手と、触れ合って。 「昨夜も言ったことの、繰り返しではあるのですけれど………」 少年と、触れ続けて。 「貴方は今、とても必死に、前に進もうとしていますけれど………」 少年を、感じていて。
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:22:54.81 ID:ccDkvwF40]
-
少年と、触れ合っている、 「……貴方の行く先は、果たして、輝く道、なので………、………?」 その、感覚。 「………………?」 懐かしい、ような。 大切な、ような。 「……………………?」 それ、は――――― ( 『 ――ああ、私の愛しい娘……雪華綺晶―― 』 ) 「……………っ!!!?」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:23:09.12 ID:+QhGesiH0]
- パンツは脱いだほうがいいですか?
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/06(月) 21:24:08.31 ID:6FWdNL3wO]
- こんな優しくて甘いきらきーは初めてだ
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/06(月) 21:25:01.34 ID:6DP4BBqSO]
- ジュン「水銀燈…なんて綺麗なんだ…」の人ににてる
支援
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:26:27.45 ID:ccDkvwF40]
-
「……どうしたんだ、お前……?」 何か信じられないものを見たかのような顔をしている、白い少女に聞く。 少女は、ジュンの言葉など聞いていない。 「………またか?昨日と同じパターンか?」 ジュンの手を握りながら、少女は静かに語っていたのだが、 ほとんど語らないうちに少女は眉根を寄せ、握り合っている二人の手を見つめ、黙ってしまった。 そしてなぜかジュンの手を、感触を確かめるように胸の前に両手で抱き寄せた。 ジュンが慌てて手を引こうとしても少女は離さず、何かを考えていて、 そして、いきなり驚いたように動きを止めた。 「………おい、大丈夫か」 「…………………」 返答は、ない。
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:29:15.46 ID:ccDkvwF40]
-
「……なんなんだよ、お前は………」 どうせ聞こえてないんだろうと思いながらも、一応聞く。 そして、少女はやはり答えない。 「…………はあ……」 ため息をついて、少女が次の行動に移るのを待とうかと考えて。 「……貴方は、一体何なのですか」 少女が、いきなり聞いてくる。
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:29:56.65 ID:gUvChYmc0]
- うっ・・・ふぅ
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:32:00.26 ID:ccDkvwF40]
-
「……は?」 「貴方は、一体、何をしたのですか。 私は、一体、何を感じているのですか。 ………なぜ、貴方から、お父様を………」 戸惑うような、恐れるような、揺らいだ問い。 その少女の唐突な変調に、ジュンもまた戸惑う。 「……何、って。いや、お前こそ何を………」 「………………」 何も言わずに、少女はうつむき、 ゆっくりと、首を振って。 視線を、ジュンの目に合わせて―――――
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:34:28.79 ID:hDFehQF70]
- キュンがムネムネする
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:35:05.29 ID:ccDkvwF40]
-
「…………ん……?」 「…………寝ちゃってたか」 「駄目だな僕。全然進んでない。………ちゃんとやらないと」 「………んー…?」 「………なんか忘れてるような……」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:35:56.08 ID:u5nWwKuM0]
- ジュンがドキドキする
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:37:36.39 ID:hDFehQF70]
- はぁーはぁー…うっ!
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:38:01.19 ID:ccDkvwF40]
-
「………あれは、何だったのでしょうか………」 「……なぜ、お父様を、思い出したのでしょう……」 「……彼は、お父様に似てなどいないのに」 「……………………」 「…………あれは、何だったのでしょう…………」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:40:17.13 ID:+QhGesiH0]
- 雪華綺晶「………………シクシク。クスン」
の人か?
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:41:08.62 ID:ccDkvwF40]
-
「…………ん?……ああ、お前」 「…………………」 「また来たのか。…………どうしたんだよ」 「……………………」 「な、なんだよ………」 「………………………」 「お、おい」 ………よじっ………ぽふ。
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:41:53.00 ID:ccDkvwF40]
-
「………なんだ、どうしたんだ、お前。いきなり膝の上に……」 ………ぎゅっ…… 「……お、おい……?」 ………………… 「………………どうしたんだ……?」 「…………………………………これは、何なのでしょう………?」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:43:36.54 ID:gUvChYmc0]
- ぬおぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
パパになりてぇえええええええええええ
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:44:04.34 ID:f1U8wxJsO]
- 「・・・・・あったかぃ」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:45:17.25 ID:ccDkvwF40]
-
「……………ええと」 ジュンの胸に抱きつき動かなくなってしまった少女に、ジュンはどうすればいいか分からない。 「…………………」 少女は、抱きついたまま黙っている。 「……………………」 ジュンも、なんとなく黙ってしまう。
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:46:47.56 ID:2W/rW3Tr0]
- きらきーのSS書いてる人って一人しかいない気がするw
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:48:03.26 ID:ccDkvwF40]
-
「…………………」 「……………………」 「…………………」 「……………………」 「…………………」 「……………………」 「…………………手……」 「……………………え?………うわっ!」 いつの間にか、少女の身体と頭に腕と手を添えていたことに気付く。 おそらく少女が落ちないようについ体が動いていたのだろうが、 結果として少女を全身で抱くような体勢になっている。
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:48:51.66 ID:HFZssFUoO]
- 今度こそ修羅場フラグ
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:51:08.72 ID:ccDkvwF40]
-
「ごっごめん!」 手を離すが、 「…………離さないでください……」 「え?」 「……考えたいのです。その為に、感じたいのです。だから………」 顔を上げることなく、少女が懇願する。 「……………………」 ジュンは、少し、動きを止めて。 ………ジュンの腕が、少女を抱く。
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:53:17.69 ID:hDFehQF70]
- おちんちんがやばい
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:53:49.42 ID:Z47Cjs9d0]
- これは良いスレ
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:54:01.26 ID:ccDkvwF40]
-
何をすることもなく、緩やかに、時間は流れて。 静かに、少女が体を離す。 「………ん?もういいのか」 「………………」 「………おい?」 「………………分かり、ません………」 「え……?」 少女は、呆けたような頼りなさで、歩き出す。 「お、おい」 「………………」 少女は、窓硝子に触れ、 「あ………」 そして窓硝子の中に消えた。
- 61 名前: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:55:32.71 ID:Ya98wCuoP]
- 経験不足で肉体的接触に免疫がなくて、まっすぐでピュア…
きらきーはじまったな
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:55:47.28 ID:u5nWwKuM0]
- …………いい
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:56:58.58 ID:LGJoXOysO]
- JUM浦山シス
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 21:57:00.93 ID:ccDkvwF40]
-
少女が消えた、窓を見ながら。 「………大丈夫か、あいつ」 ジュンは、心配げに呟く。 「…………すごくふらふらしてたし……」 そして、気付く。 「……ていうか、僕はあいつの名前も知らないな」
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:00:04.93 ID:ccDkvwF40]
-
『ただいまですぅ』 『あらおかえりなさぁい』 翠星石とのりの声が聞こえた。たぶん、真紅も帰ってきただろう。 (あいつのこと聞いてみようか……?) そう考えるが、 (でもあいつ、真紅達と会いたくなさそうだよな) これまでの記憶を思い出すに、あの少女が来るのは真紅達がいない時で、 そして真紅達が帰ってきた頃にいなくなる。 ジュンにだけ用があり、真紅達は避けているようだ。 (どうしようか)
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:01:27.11 ID:+QhGesiH0]
- ちくしょう・・・
本気で可愛いじゃねーか・・・!
- 67 名前: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:02:04.19 ID:Ya98wCuoP]
- 蒼「あいまいな優しさはどちらも傷つけるだけだよJUM君」
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:03:05.99 ID:ccDkvwF40]
-
「ジュン、まーた机にへばりついてるですかぁ?そのままだと机と合体して机人間になるですよ」 「……このぐらいでそんな新生物が生まれるなら予備校とかはさぞ奇怪な光景になるだろうな」 「机とか本とかばっか相手にしてて人間の言葉を忘れたりするかもですしぃ、何より気が滅入るですよ」 「いや別に」 「滅入るんです!だから、しょうがねーですけど、そう、しょーがねーですから、 特別にお前に翠星石を抱っこさせてやるです。そーすればお前の気も……」 「つまりお前も抱っこされたいわけか」 「さ、ささ、されたいわけじゃねーです!お前が人間やめないように仕方なくですね!」 「はいはい」 まだ何かわめいている翠星石を抱き上げながら。 (……まあ、明日も来るだろ。その時にいろいろと聞こう)
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/06(月) 22:05:55.20 ID:6U1S57Cz0]
- 冷静に見ると中身無いよね
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:06:01.52 ID:ccDkvwF40]
-
「分かりません………何なのでしょうか」 「彼に、触れていると…………やはりお父様を思い出します」 「なぜでしょうか」 「………分かりません」 「……………………」 「…………………また、行けば、分かるかもしれません」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:06:44.65 ID:HFZssFUoO]
- ハァハァ
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:08:42.91 ID:hDFehQF70]
- はぁー…はぁー………うっ!!!
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:09:04.40 ID:ccDkvwF40]
-
「………ん、来たか」 ………よじっ、 「……ああ、はいはい。わかったわかった」 ぐいっ、ぽふ。 「あ………」 「これでいいんだろ?」 「………はい」 ……………ぎゅ……
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:10:12.18 ID:f1U8wxJsO]
- きらきーかわぇー
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:13:01.59 ID:+QhGesiH0]
- 銀様と蒼星石と金ピカは出てこないのかな?
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:14:12.04 ID:hDFehQF70]
- Dridollerのきらきーで脳内補完してる俺は
間違いなく勝ち組
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:14:54.09 ID:ccDkvwF40]
-
「…………………」 「そしてやっぱり黙るのか………。 …………なあ」 「……なんでしょう」 「僕はお前の名前も知らないんだが」 「……………」 ふと、考えて。 「………雪華綺晶、です」 「雪華綺晶、か」 「はい」 「長いな」 「気のせいです」 「そうか?」 「はい」 「そうか」
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:16:56.44 ID:LXol1kfJ0]
- >>76
ああん? ttp://bull.s11.x-beat.com/src/bull26965.jpg これか?
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:18:48.98 ID:hDFehQF70]
- 違うわ そんな画像じゃない
き…きらきー…はぁはぁ…うっ…
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:19:07.72 ID:ccDkvwF40]
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「なあ、雪華綺晶」 「はい」 「…………なんか嬉しそうだな」 「え?」 「雪華綺晶」 「はい」 「……名前呼ばれるの嬉しいのか?」 「え……?」 「なんていうか、雰囲気がほころぶような気がする」 「……そうですか?」 「ああ」 「………………何なのでしょう」
- 81 名前:フェイト ◆Fate///C26 mailto:sage [2008/10/06(月) 22:20:08.48 ID:wFN9KnhC0]
- お前ら・・・・絶望した
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:21:16.25 ID:hDFehQF70]
- 雪華綺晶「うにゅー持ってこいなの」
- 83 名前: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:21:32.69 ID:Ya98wCuoP]
- 蒼「父親みたいな保護者を期待されると下心は出しづらくなるよね」
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:21:36.87 ID:LGJoXOysO]
- ほのぼのしてるな
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:23:21.77 ID:ccDkvwF40]
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『ただいま』 『かしらー!』 『あらお帰りなさぁい真紅ちゃん金糸雀ちゃん』 「帰ってきたか。今日は早いな。………ん?翠星石はまだなのか?」 「交代制にしたようですね」 「あれ、お前あいつらが何やってるのか知ってるのか」 「では、おやすみなさい」 「無視か。……ああ、おやすみ」
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:26:07.70 ID:iHRMnORO0]
- 俺の中で最悪だったきらきーの印象が
このスレでずんどこ株価上昇中
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:26:27.37 ID:+QhGesiH0]
- あ、金萬福出てきた
- 88 名前: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:26:37.01 ID:Ya98wCuoP]
- 二人の前途に暗い影が…
真実がバレたらこの幸せな時も終り…
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:26:53.70 ID:ccDkvwF40]
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「入るわよ、ジュン」 「ん」 「………………」 「………………」 「………………」 「ほれたかいたかーい」 「いきなり何をするの!?」 「なんか本を読むふりしながら構ってほしそうな顔してたから」 「そんなことはないのだわ!」 「痛てっ、痛っ!やめろ、その髪やめろ!」
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:27:56.33 ID:0LASOBpv0]
- ふぅ〜心にしっぽりくる甘さだぜ
(・∀・)キュン!!キュン!!
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:28:01.63 ID:gI3bOKV10]
- 薔薇水晶「い・・・・・いん・・・・ん・・・・・・いん・・・・・っぽ。」
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:29:46.31 ID:ccDkvwF40]
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「下ろしなさい!」 「わかったわかった」 「待ちなさい。床まで下ろす必要はないのだわ」 「お前もか」 「何の話よ」 「人形は抱っこが好きだなって話」
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2008/10/06(月) 22:31:41.43 ID:oRdIywkX0]
- 支援
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:34:22.11 ID:ccDkvwF40]
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「……ああ、翠星石が自慢げに話してたわね」 「それだけじゃないけど」 「え?」 「こっちの話」 「気になるわね。………まあ、親しい人に抱かれることを喜ぶのは、当たり前でしょう」 「当たり前か」 「当たり前よ。人も人形も、一人では生きていけないのだから」 「じゃあお前も今嬉しいのか」 「無粋ね」 「痛たぶごはあっ!?」
- 95 名前: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:36:17.02 ID:Ya98wCuoP]
- JUMはドール専用クレードルなのか
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:37:15.50 ID:ccDkvwF40]
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日付は、変わって。 「…………今夜も、行かなくては、ですのに」 「………………」 「………交代制は、厄介ですね」 「……………………」 「……………五番目のお姉様。邪魔ですわ」 「…………………………」 「………ああ、今度は三番目のお姉様が…………」 「………………………………」 「……今夜も。行かなくては、ですのに」
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:37:28.93 ID:+QhGesiH0]
- いいなぁ
ほのぼのって
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:42:34.88 ID:ccDkvwF40]
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「ジュン。ほら、翠星石が夜食のスコーンを焼いてやったです。感謝して食うですよ」 「……ん?ああ、サンキュ…………って多いわ!なんだこの山盛りは!」 「なっ!せっかく翠星石が用意してやったっていうのに、文句言いやがるですか! まったく、チビなくせにわがままなやつですぅ。 そんなだからチビなんです!」 「それとこれと関係あるか!こんな山盛りの菓子食いきれるか!」 「こんなとはなんです!せっかく翠星石が張り切っ………!」 「はりき?」 「な、なんでもねーです!いいから食うですよ!食って食ってチビを卒業するです!」 「卒業ってな………」
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:46:10.20 ID:ccDkvwF40]
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とりあえず夜食はありがたくもらって勉強を再開する。 「………………」 「……………………」 翠星石は、ベッドに座って、ジュンの様子を眺めている。 「………………」 「……………………」 「………………」 「…………………?」 「………………」 「……………さっきから何を気にしてるです?」 「え?」 「さっきからちらちらと窓見てるです」 「…あ」 そんなつもりはなかったが、どうやら無意識のうちに待っていたらしい。 窓硝子から、雪華綺晶が現れるのを。 「……いや、なんでもない。ちょっと外の天気が気になって」 「………天気ですかぁ?」 なんとなく、ごまかす。
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2008/10/06(月) 22:47:09.02 ID:gUvChYmc0]
- 何か危険なにほいが・・・
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