- 117 名前:名無しさん@3周年 mailto:sage [2007/11/28(水) 01:51:12 ID:NqoHSUX6]
- 『正論』 2007年12月号
日本はこのままでは封じ込められる 京都大学教授 中西輝政 www.sankei.co.jp/seiron/wnews/0711/mokji.html 6827.teacup.com/sawamura/bbs?OF=20&BD=17&CH=5 六カ国協議での今回の第二段階での合意の中身を詳しく検討してみると、一番重要な点は、 北の核開発を止める合意(無能力化)と核計画の申告に関して、「十二月三十一日」という 期限が設定されたことであろう。しかし、その「核施設の無能力化」は寧辺の三つの施設に 限定された。旧ソ連が何十年も前に援助して出来た五メガワットの原子炉(黒鉛減速炉)、 放射化学研究所(使用済み核燃料棒再処理施設)、燃料棒製造施設の三施設である。つまり 「すべての核計画」と合意では謳いながら、今回の核危機の発端になったウラン濃縮計画や 抽出済みのプルトニウム、完成済みの核兵器、核実験サイトなどについてはまったく言及が なされていないのだ。 曖昧だった「無能力化」の概念も今回、初めて明らかになったが、それは「原子炉に減速棒を 差し込めないように封印する」ことに過ぎない。これは言わば、運転停止にあたる。「第一次 北朝鮮核危機」が起きた、クリントン時代の一九九四年の「枠組み合意」では、原子炉を コンクリートで固めて永久に潰して廃棄してしまう意味の「ディスマントル」という言葉が使われ たが、今回はその言葉を使うことさえ、あえて避けた。 これでは今回の合意事項が履行されたとしても、北朝鮮の核問題が解決されたとは到底、 言えないだろう。すでにしてもう、六カ国協議による「北の非核化」はフィクションになろうとして いる。今後、第三次、四次の合意があるのか、といえばこれもはっきりしない。
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