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【近藤節】近藤唯之スレその2



1 名前:950 [2005/05/09(月) 20:22:29 ID:W0Ak5kOu]
近藤節スレ史上初の1000到達に、うなる思いである。
まず最初に、前スレのアドレスを書く。

【近藤節】近藤唯之スレ
that3.2ch.net/test/read.cgi/meikyu/1079790763/l50という話なのか。

796 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/11(月) 06:17:22 ID:Ws9s+/nm]
まずは野球とは関係ない話からする。
営業サラリーマンの佐々木治(仮名。私。昭和50年生まれ。さ
いたま市在住)は、お得意様との商談をうまくまとめ、同僚と
腹を出っぱらかして肉を詰め込み、酒を飲みに飲んだ。
「なあ、佐々木よ。お前、あの商談をまとめるなんて、大した
男だなぁ。」
この時、佐々木は有頂天だったと思いますよ。
ところが男の運命なんて一年先どころか、一時間先が分からな
い。
その帰り道、佐々木は酔ったまま一人で電車に乗り、ついうと
うとやらかした。
詳しい展開は省略するが、ふと目を覚ますと、車掌の次のよう
なのアナウンスが耳に飛び込んできた。
「次は新八柱ーー。」
佐々木は30余年を生きているが、こんな駅名を耳にしたのは
、駅名アナウンス至上、この時しかない。我らサラリーマンに
とって背筋が凍りつく瞬間である。
思わず電車から飛び降りたが、ネオンひとつない街である。
時々、水商売風の女学生が通るくらいだ。
佐々木は一人で夜を明かすためのファミレスを探すために、歩
きに歩いた。
ここで読者はこう思われるのではないのか。
「駅前の地図を見るとか、タクシーの運ちゃんに聞くとかした
ほうが確実なのではないのか。それよりなにより、今の時代、
携帯という便利なものがあるじゃないかーー。」
夜中の12時半から2時半まで、新八柱の街を歩きに歩いたの
は、営業サラリーマン至上、この時の佐々木しかいない。
しかしファミレスは見つけられず、佐々木は結局タクシーに乗
り込んだ。
「松戸までーー。」
佐々木はなぜ運ちゃんに松戸と言ったのか。理由は明快である
。歩いている時、松戸まで6`という看板を見たのである。6
`ならばタクシー代も安いし、なにより松戸というのは常磐線
の快速が止まる駅である。快速が止まるくらいならば、深夜営
業のファミレスはいくらでもあるだろうーー。そう思ったのだ

しかし、松戸の東口・西口ともに営業しているファミレスは1
件もない。常磐線の快速が止まるんだと、千葉県内ではでかい
顔をしている松戸駅でも、この程度なんですよ。
佐々木は結局、松戸のネットカフェに入り、血の小便を流す思
いで、総毛という総毛を立てて、現在この原稿を書いているの
だ。
最後に一言。タクシー代は1620円。これは、当時の大卒サ
ラリーマンの月給の約3ヶ月分である。「たったこれだけの値
段なら、せこいことせずに、はじめからタクシーに乗り込むん
だったなぁーー。」(佐々木治)

797 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/11(月) 06:19:11 ID:Ws9s+/nm]
あとがき
野球と全く関係のない、しかもこんな個人的なことを近藤節で書いても全く面白くないと言う話なのか。
どなたか読者の方から、あるいはサラリーマンの大先輩からご教示をいただければ幸いである。

798 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/11(月) 09:46:18 ID:l0+tve11]
なぁ、>>796よ。お前はGJだなぁ。
飲みに飲んだ挙げ句、聞いたこともない駅まで寝過ごす
なんてサラリーマンなら誰だってやることだからなぁ。
これで俺の執筆意欲がぐんと沸いたもの。
見慣れないホームの風景が目に飛び込んできた瞬間の嘆き、
高橋由伸左翼手(巨人)や桧山進次郎右翼手(阪神)に
わかると思いますか。


私も社会人になったばかりの頃、下北沢でズブロッカを
飲みに飲んだあと新宿に向かったつもりが、気がついたら
相模大野に着いていたことがある。
ちなみにこのとき、私の居住地は田無市(現・西東京市)。
首都圏在住の方なら、その距離の大きさをわかって頂ける
と思う。

それだけではない。手持ちの金がほとんどなかったのである。
「あのときは驚いたなぁ。震える手で財布を開いたら280円
しか入っていないんだもの。あれはつらかったなぁ」(私)
280円では田無はおろか、ファミレスにも入れない。
当時はポケベルが全盛だった時代、携帯電話などヤクザと
業界人のアイテムだと言われていた頃だから、この時点で
私に助けを求める手段はなくなったと言っていい。

その瞬間、私は亀になった。東京も10月ともなると、夜は
冷える。着ていた安物のコートに身をくるみ、駅前のベンチ
でごろりと横になった。そして始発までやり過ごそうという
魂胆なのだ。「小田急沿線流・忍法亀代わりの術」である。

気がつくとセーターはゲロまみれである。焦る中で何度も
嘔吐を繰り返したらしい。そんな状態でコートに包まって
奥歯をがたがた震わせながら、22歳の若者が秋の夜長を
ベンチで過ごしている。
あのとき相模大野市民の1人でも、転がる私に声をかけて
コーヒーの1杯でもごちそうしてやろうという人は、いな
かったのだろうか。

こうして>>796の二番煎じを長々と書く俺も男、黙って
見つめる>>796も男、どちらもサラリーマンの悲哀、辛さ、
残酷さみたいなものをいやというほど噛み締めている。
この気持ち、会社・役所勤めをしている人なら、きっと
わかってくれると思うなぁ。
似たような経験のある人が都内に200万人はいると、私は
本気で思っている。

最後にこぼれ話を1つ。
いくら電車で乗り過ごすのが怖いと言っても、飲んだら
けして車を運転してはいけませんよ。
「飲酒運転」という言葉は「横綱・朝青龍が重戦車に
乗ってやって来た」よりも重い意味を持つ。自分の人生も
他人の人生もめちゃくちゃに踏み潰してしまうんですよ。
家に帰ったら待っているであろう、可愛い嫁さんと子供の
顔を思い出して、ファミレスで朝まで過ごすのも、たまには
いいじゃあーりませんか――

799 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/11(月) 15:30:04 ID:YXoML/dx]
>>796>>798
男の人生、一寸先が分からないと言う話なのか。

800 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/11(月) 17:08:56 ID:Z3X+OlP/]
>>796>>798 腹かかえて笑った!!特に、〜至上ひとりしかいない、の妙な使い方と、なぜか高橋と桧山が選ばれたあたり

801 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/12(火) 21:16:47 ID:xzj+5F7q]
「なぁ>>796よ。おまえのレスは見事だったなあ。夜の八柱霊園辺りの
風景が手に取るように伝わってきたもの。」
我ら千葉にゆかりのある昭和五十年生まれ。バブル全盛期に就職した
先輩サラリーマンにいじめ抜かれ、今後は平成一ケタのフォローに、
額から脂汗を流すのである。
これが同世代のなれあい、という話なのか。

802 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/12(火) 22:51:46 ID:l7Nhg16l]
今しがたTBSでまっちゃんの始球式やってたんだが
御大が見たら間違いなく激怒してるだろうなあ

803 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/13(水) 07:24:09 ID:zMoLRjE4]
>>802
プロ野球をお笑いと女子アナに乗っ取られてたまるものか。と御大なら書くだろう。
宇野のヘディングの話のあとなどに
>>796
おそらく御大本人がカキコしている

804 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/13(水) 08:29:14 ID:Q0OMBaI9]
>>801 同期の桜



805 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/13(水) 23:12:33 ID:leeVmrK0]
>>796>>798の書き込みを見て、私は絶句した。
「社会人とはこれほどまでに辛いものなのか。」

806 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/14(木) 16:03:42 ID:fT/0LGnV]
>>805 単に電車を乗り過ごしただけの話である。

807 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/15(金) 00:29:12 ID:ZZY21Hcw]
JR府中本町駅(東京都府中市)で武蔵野線に乗り換えようとした時である。
「新八柱駅で車両トラブルがあり電車が遅れています。」というアナウンスがすーっと私の耳に飛び込んできた。
駅には、一刻も早く女房子供に会いたい気持ちで、電車の遅れに苛立つサラリーマンが無数にいたんだなぁ。
しかし、この新八柱という言えば1秒、書けば3文字の駅名を聞いた時に、>>796を思い出したのは、駅内広しと言えど、この私一人しかいない。
私は本気でそう思っている。

808 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/15(金) 05:44:49 ID:EGfP05LY]
植草教授の女学生への行為に比べれば、電車で寝過ごすなんてかわいいものじゃあーりませんか


809 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/15(金) 14:09:56 ID:+fNd//t4]
歴史上一人しかいない「全監督インタビュー男」である事を誇りにしていた御大だが、
さすがに近年のレオンやヒルマン、ブラウンなんかを取材してはいないだろうなぁ。
昭和も遠くなりにけ(ry

810 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/16(土) 00:16:16 ID:vRvsI3E9]
>>809 はっきり言っておくが、レオンは監督代講ですよ。代講にまでインタビューしなくてもいいじゃあーりませんか。

811 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/16(土) 01:09:23 ID:JqNtwQE5]
こうして見てますと
御大は新聞記者出身だから制限時間内に無理やりにでも原稿を埋めるため
「言えば1秒、書けば3文字」、なんていう表現多用してたんだろうな
と思った

812 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/17(日) 03:10:06 ID:okelgB0P]
>>811 確かに。盲点だ。しかし近年の文庫はすべて文庫のための書き下ろし。
癖になって抜けないという話なのか。
>>708 >>808 >>810 いいじゃあーりませんか、というフレーズを御大は使うのですか?
それともどこかで一度きりだとか?よければ教えていただけませんか。その本買います。

813 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/17(日) 13:14:53 ID:1vWWWeAR]
>>808 御大は経済人嫌いだからなぁ。金子コミッショナーとか。たしか経済人がTV出てると3秒でチャンネル変えるんだよね

814 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/17(日) 18:59:31 ID:RsZ8hOyI]
「俺のエラーがなければ完全試合ではないか、山本さんにどうやって謝ればいいのか」
その日の夜は、森野将彦三塁手は眠れなったと思いますよ。



815 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/17(日) 19:14:34 ID:xt4vRnSx]
しかし世の中には意外な男がいるものだという話なのか。
後日森野にその日のことを聞くと
「いやー。10時間ぐっすり眠れました」と淡々と語ってくれ
るではないか。

816 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage近藤節じゃなくてスマソ [2006/09/18(月) 12:35:49 ID:dEBh/3Df]
>>815
超ワロタw
森野スゲーwww

817 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/24(日) 20:21:44 ID:SxA0fSSB]
御大の「背番号の消えた選手」(だったけ?)を読んだ
その最初に出てくる選手(名前忘れた)の経営する、喫茶そば「わかさ」に行きたいと
思って早15年。
店はあるのだろうか


818 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/24(日) 23:36:47 ID:1TbTqAEg]
興津に工事を頼みたいと思うのは、日本広しといえど
私だけなのだろうか?

819 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/25(月) 01:20:21 ID:j8c1vYSB]
「面白くねぇ、一体なんだって言うんだ」
そういう思いで、金村暁投手は不満を爆発させた。
「絶対許さない。外国人の監督だから個人の記録は関係ないのでしょう。顔も見たくない」と
監督批判を繰り広げた。

これが、北海道日本ハムファイターズ史上100年は語り継がれるであろう
金村暁投手監督批判事件である。


金村暁の発言はこの記事をそのまま引用した。
hokkaido.nikkansports.com/baseball/professional/fighters/f-hf-tp0-20060924-94775.html

820 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/25(月) 09:26:22 ID:bPkc9/x8]
投手が2桁勝利、規定投球回数を達成するのとしないのとでは
年俸にして軽く1〜2千万円は違ってくる。
会社一筋12年、これまで歯を食い縛って屋台骨を支えてきたのに
出稼ぎに来ているアメリカ人上司の気まぐれで、ボーナスが半分に
なってしまう。金村のはらわたは煮えくり返っていたと思いますよ。

その夜、金村は自室でウォッカを飲みに飲んだ。
どれだけデキのいいエリートでも、上司を公然と批判したら
その後に待っているのは後味の悪さと後悔、深酒、そして左遷である。
気がついたら金村はベッドに横になっていた。

「これで明日から鎌ヶ谷かぁ。千葉でぶちまけたものは千葉で
 尻拭いしろ、ということなのかなぁ」

821 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/27(水) 01:00:30 ID:a5teYgQ0]
大嶺家の御家族は元旦に訪れたロッテの永野スカウトに雑煮くらい御馳走してあげるのだろうか。

…しかし沖縄なだけにちょっとシチュエーションが弱いな。

822 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/27(水) 02:07:12 ID:lMucu48t]
>>820
ところで、金村の謝罪を聞いたトレイ・ヒルマン監督はどう反応したのか。
「私を批判するものは許さない、シーズン終了後にトレードに出す」と言ったのか。

正解は全くの逆だった。「誰にでも間違いはある」この一言で終わりである。

823 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/27(水) 09:12:06 ID:d39DO4ft]
>>821
ソーキソバの一杯も…でどうだ。

824 名前:神様仏様名無し様 [2006/09/30(土) 00:37:32 ID:W8cHyOxd]
御大の定型文の一つの
「最初に某という男の話から書く。その方が○○という男の凄さが分かってもらえると思うからだ」で
出てくる2人は両方とも野球選手というパターンがあったかどうか、思い出せない。





825 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/30(土) 16:43:37 ID:Tv3e7kho]
結構あったんじゃないか?
桑田の危険球降板の話の前にチャップマンの話を持ってきたり。

826 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/09/30(土) 18:39:18 ID:W8cHyOxd]
>>825
確かにあった。飯田とチャップマンの話。

827 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/05(木) 18:50:45 ID:QHcb+VCx]
十月に入って全くレスがない。私は大阪球場の記者席で、ノートパソコンを
記者一年生の手ほどきを受けながら眺めていた。
すると一年生がつぶやいた。
「このスレの住人ですもの、セントラルリーグの終盤戦の行方や、来たる
パシフィックリーグのプレーオフの行方を、固唾を飲んで見守っているに違い
ないと思いますよ。」
私は毛穴という毛穴から、汗が噴出す思いがした。

ここで私は思うのだ。
このスレ住人たちこそ、奇策師、まさに平成の竹中半兵衛ではないかと。

828 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/06(金) 17:48:46 ID:kW22abB2]
>>821 >>823
ttp://www.nikkansports.com/baseball/professional/draft/2006/top-draft.html
ソーキそばが出たかどうかは分からないが、とりあえず会えたようだ。

よかったじゃありませんか。我らサラリーマン・・・

829 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/13(金) 01:45:31 ID:pU1sXc2r]
プレーオフ第1ステージでは、勝利で男泣きの涙を流した松中信彦左翼手が
第2ステージでは敗戦による悔し涙を流している。
ここらあたりが男の人生の奥深さなのか。

830 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/13(金) 23:39:29 ID:gBnOqz3Q]
被援護王と呼ばれた再投下済みが、プレイオフにて2試合連続0−1完投敗戦。
これを誰か文才のある奴、近藤節で頼む。

831 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/14(土) 21:12:39 ID:LFxdcodt]
なあ>>830よ、人に頼らず自分でで書いてみたらどうだ?
上手い下手は関係ないじゃないですか、>>830の近藤節が読みたいなぁ。

832 名前:830 mailto:sage [2006/10/15(日) 16:32:51 ID:3It7SxrI]
>>831よ、
ない頭を絞りに絞り、血の小便を流すつもりで考えてみることにした。
しばらく時間を与えてくれないか?

833 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/15(日) 19:12:35 ID:pdJJNBhI]
おい>>830よ。俺が時間を稼いでやる。だからその間に何とかしろ。

834 名前:831 mailto:sage [2006/10/15(日) 19:37:20 ID:vP1tE7pM]
>>830
うれしいなぁ、書く気になってくれて。
>>830の書く近藤節が読めるなら俺はいつまでも待つぜ



835 名前:833 mailto:sage [2006/10/15(日) 23:16:20 ID:pdJJNBhI]
野球選手にとって最も恐ろしいのは、怪我であるという話を書く。
阪神タイガースに曽我部直樹(ノンプロサンジルシ醸造)という強肩の外野手がいた。

曽我部は95年ドラフト4位で、長打力と強肩を買われて阪神タイガースに指名された。

「あの肩の強さは魅力だよ。打撃に確実さが加われば間違いなくレギュラーになれるよ。」
曽我部の肩を見て首脳陣はこう評価した。

だが、長打力を評価されたはずの曽我部も、プロではあまりに打てなさ過ぎた。
例えば、プロ入り3年目の98年の成績をとってみると
2軍で91試合に出場して213打数33安打、打率1割5分5厘、三振が65。
つまり三振の数が安打数の2倍である。
いくら強肩とはいえ、打撃がこの調子では2軍首脳陣も1軍に送り出せなかった。

そうこうしているうちに、プロ入りしてから6年が過ぎた。
ここまで曽我部は1軍では僅か8試合、8打数1安打、1割2分5厘の成績しか残せていない。

2002年9月12日のヤクルト27回戦(神宮球場)に7番レフトで先発出場した。
曽我部にしてみれば、やっとのことで巡ってきたチャンスだから、なんとしても逃したくない。
「俺は骨が舎利になっても1軍に残ってみせる」そう思っていたはずだ。

その曽我部に最大の見せ場が訪れたのは
1−0と阪神がリードして迎えた6回裏である。

2塁打で出塁した7番・岩村明憲三塁手を2塁におき、
9番・坂元弥太郎投手の放った打球は三遊間を破る安打となった。
「よし、これで同点だ」この日球場にいたヤクルトの選手もファンも
誰もがそう思ったとき、信じられないことが起こった。
曽我部が猛然と打球に突っ込み、そのまま矢野輝弘捕手に送球した。
送球は文句なしのストライク、岩村は当然アウトである。
「これで俺という存在を監督にアピールできた。来年も阪神の一員として残ってみせる。」

しかし、男の人生なんて三年先どころか、三十分先が分からない。
バックホームをやってのけた直後の7回の守備で、
ロベルト・ペタジーニ一塁手の本塁打を捕球しようとするあまり、レフトフェンスから転落してしまった。
フェンスから転落した曽我部は起き上がれない。
それどころか苦悶の表情さえも浮かべている。
すぐに平下晃司左翼手(現千葉ロッテマリーンズ)への交代が告げられ、
曽我部は担架で運ばれていった。
担架で運ばれていく曽我部を見て私はなんとも言えない気持ちになった。
曽我部は数分前にはバックホームで1点を防ぎ、英雄だった。
ところが、十数分後には、その男が担架で運ばれていくのである。

診断の結果は「右足アキレス腱断裂、全治6ヶ月」である。
曽我部は診断結果を聞いてこう思った。
「これで、俺の野球人生も終わりか。」
曽我部はクビを覚悟していた。何しろプロ通算4安打である。

836 名前:833 mailto:sage [2006/10/15(日) 23:17:54 ID:pdJJNBhI]
ところで、星野仙一監督はこういう熱い男が好きである。
「あの男、度胸がある。来年怪我が治れば、かならず活躍できる」

星野はすぐにフロントに曽我部残留を申し入れた。
フロントも星野の言うことだから、聞かないわけにはいかない。

シーズン終了後、曽我部は球団に呼び出された。
「なぁ、曽我部君。今季は残念だったなぁ。怪我を治して来年こそは頼むよ」
曽我部は思わず涙がこぼれそうになった。
「来年は必ず1軍に定着してみせる」
曽我部の決意は並大抵のものではなかったと思う。

翌年、曽我部は2軍の試合で65試合に出場し、
打率2割2分6厘の成績を残した。
ファームとはいえ、65試合に出場できたのだから、
怪我の後遺症は無いと言っていいだろう。

だが、肝心の1軍での出番はわずかに1試合、1打席だけだった。
1軍の外野陣は、この年、広島東洋カープからFA移籍してきた金本知憲左翼手、
赤星憲広中堅手、濱中おさむ右翼手など実力者ぞろいである。
怪我から復帰したばかりの曽我部が入る余地など何処にもなかった。

さらに、曽我部を見出した星野が体調不良を理由に監督を辞任することも決定していた。
これで曽我部が残留できる要素は何処にもなくなってしまった。

球団首脳陣は、曽我部を2003年10月7日球団事務所に呼び出し、戦力外を通告した。
阪神タイガースが18年ぶりの優勝で日本中が盛り上がる中、曽我部はひっそりと阪神のユニフォームを脱いだ。

837 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/16(月) 00:18:28 ID:/spr/Xoj]
>>833>>830の熱い友情を見て、私は念仏のようにつぶやき続けた。
「age―」と。
2ちゃん、友情、名レスと来れば、思わずageてしまうのが人情じゃありませんか。

ところが当の>>833は、平然とこう言ってのけた。
「sage―」
このあたりが>>833の慎ましさ、奥ゆかしさである。

838 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/16(月) 00:45:01 ID:iK1Or/oO]
>>830>>833の熱い友情に涙を流しに流し
酒を飲みに飲み、肉をたらふく喰い、熱い風呂に入って気持ち良さそうに軍歌を歌うのだった

839 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/16(月) 01:38:53 ID:AxSduWBS]
なぁ>>830よ。お前の焦らしは天下一品だなぁ。
>>830の近藤節見たさに、スレ住人がぐんと増えたもの。

840 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/16(月) 11:55:11 ID:Gx+pMiWu]
833氏の話の続きなようなものを書きます。
あまり近藤節っぽくはないのですが、この選手の話が出てしまったからには、
なんとういうか、書かずにはいられない気分となったので・・・

841 名前:840 mailto:sage [2006/10/16(月) 11:56:40 ID:Gx+pMiWu]
その後、曽我部は千葉ロッテマリーンズの入団テストに参加。
やはりというへきか、その強肩を見込まれて入団を果たした。
しかし、ここでもさしたる出番はなく、2004年に僅か2試合の出場、5打数無安打という成績のみを残し、
翌2005年、32年ぶりの日本一に沸き返るその裏で、ひっそりと、戦力外通告を下され、そのまま現役を引退した。

普通ならば話はこれだけで終わってしまう。
しかし、彼はそれだけの選手ではなかった。

ロッテに在籍していた2年間の彼は、一軍での出番こそわずか2試合だったが、二軍ではほぼ主力扱いで、結構な数の試合に出場していた。
事は2005年6月18日。
上尾にて行われたイースタンリーグのインボイス対千葉ロッテ戦にて起こった。
試合はインボイス三井、千葉ロッテ加藤という二軍戦とは思えない両先発が共に力投を見せ、2対2のスコアで延長戦に入った。
そして、迎えた延長11回の表。
試合の途中からレフトの守備に就き、3番の打順に入った曽我部の打席が巡って来た。

この試合は二軍戦にしては珍しいナイター開催で、球場の丁度ライト方向上空に満ちた月が顔をのぞかせていた。


842 名前:840 mailto:sage [2006/10/16(月) 11:58:24 ID:Gx+pMiWu]
試合時間はとうに3時間を超え、時刻は21時を過ぎでいたが、展開もあってか、席を立つ客の姿はほとんど無かった。
とはいえ、二軍戦故そう多いというわけではない。数は数百人という程度であっただろう。
しかし、その数百人が、この時、3塁側のスタンドからの叫び声を、おそらくは全員が耳にした。
声は曽我部が打席に立つ瞬間のほんの僅か静寂を狙ったかのように放たれた。

「月に向かって打て!」

直後だった。
この回からマウンドに上がったインボイス3番手の投手、田崎の投じたボールは、開放されていなかったため、無人のライトスタンド遥か後方か、あるいはその更に向こうへと、吸い込まれるように消えた。
打球の行方を見守る間続いたものは沈黙だった。
しかし、すぐさまスタンドは、主にロッテを応援する人たちの固まっていた3塁側を中心に沸きに沸いた。

しかし、試合は11回裏より登板したロッテ4番手、神田の乱調により、延長11回、4-3というスコアでインボイスがサヨナラ勝ちを収めた。

だが、この日、上尾まで訪れた数百人の野球好きな人々は、文字通り「月に向かって」放たれた、このホームランを曽我部という選手の名と共に生涯忘れることはないだろう。

昭和二桁に生まれ、幾試合もの試合を観戦した私だが、このようなホームランを見たのは、この時だけである。

843 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/16(月) 14:12:45 ID:WYlCXMbJ]
ここでスレの読者は思うのではないか。
「時間稼ぎとはいえ、こんなに皆が近藤節を連ねると>>830
 かえって書きづらくなるだろう。見ろよ、あれから半日以上
 経つけど>>830が書く気配がないじゃないか」と。
たしかに、優秀な人間の後にやる仕事ほどやりにくい仕事はない。
この気持ち、サラリーマンの方ならわかっていただけると思う。

さて、>>830というまるで明治の文豪のようなレス番を持つ男は、
こうやってスレ住人が次々に文章を書き上げる間、何をやって
いたのか。我々のような凡人であれば、脂汗を体中に滲ませながら
メモ帳に下書きを書きに書き、女房に呆れられるまでキーボード
の前に向ってしまうのだが、この>>830という稀代の天才はモノが
違っていた。

まるで女学生が社交ダンスを踊るように、するすると近藤節を
書き上げただけでなく、その文章を一晩寝かせるという離れ業
を演じてしまったのである。
「夜中に書いた長文メールを翌朝見てみると、あまりの内容に
 赤面してしまうことがよくあるんですね。だから私は長い文章
 を書いたときは、すぐに送信せずに、一晩寝てから翌朝改めて
 見直すことにしているんです。これで何度も救われたなぁ」(>>830

何のことはない。スレ読者が時間を稼ごうと自作の近藤節を切々と
綴っている間、>>830はベッドの中で大いびきをかいていた。
これこそ近藤スレ書き込み待たせ史上100年語り継がれるであろう
>>830流・忍法長文一晩寝かせの術」である。

844 名前:830 mailto:sage [2006/10/16(月) 21:41:51 ID:0xKRlWYz]
>>830は、完全な他力本願であのような書き込みをしてみた。
繰り返し言うが、他力本願である。
 「他力本願」。漢字で書けばわずか4文字の言葉には恐ろしい
魔物が住んでいた。
 そこを歴戦の近藤スレ住人である>>831が逃すわけがなかった。
その瞬間、830は安易に書き込んでしまった自分を恥じた。そして、
非力ながら作成、披露してみようと決意した。
 しかし、文才の欠如はいかんともし難く、体の毛穴という毛穴
から、脂汗が吹き出てきては止まらず、頭を抱え、うち震えている
だけ時間が刻々と過ぎていった。
 悪いことは続くもので、そのうちにさらに素晴らしい作品が次々
に発表され、ますます自分の立場が追い込まれていった。
この辺りの心理は>>843が、見事に表現している。
 しかし、男とは孤独な生き物である。
 PCスクリーンの前で、頭を抱える一家の大黒柱の苦悩も
妻は何ひとつ知らず、寝室で腹を出し、いびきをかいているので
ある。かといって、このような苦悩を打ち明けるわけにもいかな
い。男は自分の撒いた種を、自らの力で刈り取らねばならないの
である。
 とりあえず、この文章を練習台とするつもりで、まず様子
を伺ってみたいものである。



(お手やわらかに。野球と関係ない話のネタを検討中です)



845 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/18(水) 02:38:13 ID:sLEZSiKI]
>>841->>842
男はいつ誰に見られているか分からないという話なのか。
>>840氏の貴重な経験にうなる思いである。

846 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/19(木) 20:41:56 ID:ypA8C2mN]
なあおまえら、演歌を聴きたくないか?

847 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/20(金) 21:39:27 ID:7pnBClA9]
>>846
演歌もいいが、やはり軍歌だろ。

848 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 00:45:32 ID:O29YY6kS]
酒の席で校歌をうたうと御大に怒られる

849 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 01:11:25 ID:aPlnpoOk]
>>848
ただし同じ学校のOBしかいない場ではOK

850 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 06:00:14 ID:/HoiMwv2]
近藤的には見事なまでに中日負けフラグだな。
あそこで落合は「日本一まであと3つ負けられる」と答えるべきだった。

851 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 13:51:22 ID:fWXWJ4Vt]
 まずは野球と関係ない話から始める。
 101年前の明治38年5月27・28日、日本とロシアの雌雄を決する壮絶な海戦の火蓋が切られ、
大日本帝国海軍連合艦隊が歴史上例のない圧勝で凱歌をあげた。
 史上名高い日本海海戦である。
 そのとき司令長官東郷平八郎大将が座上していた戦艦三笠であるが、そのわずか3ヵ月後
の日露停戦後、長崎県の佐世保鎮守府にて一度爆沈している。
 まさしく対露戦勝の絶頂のさなかであるが、339名の犠牲者(日本海海戦での同艦戦死者の
3倍)以上に、日露戦争の勝利の象徴である旗艦の爆沈に、当時の海軍首脳部のショックは計
り知れない。
 世の中、絶頂期ほど何が起こるか予想できず、一寸先は闇という話である。
 
 さて、野球の話である。
 今や球界きっての強豪チームとなった福岡ソフトバンク・ホークスのエース・斉藤和巳に
は不思議なほどの強運があった。
 プロ8年生だった平成15年、王貞治監督から栄えある開幕投手に指名された。
 前年4勝、故障で苦しんだとはいえ、通算でもわずか9勝の男が、である。
 王監督といえば、平成8年当時の千葉ロッテ・マリーンズのエース伊良部秀輝や小宮山悟
を差し置いて開幕投手に指名された園川一美に関し、憮然とした表情で、「開幕投手には
“格”というものがあるだろう」と発言して、物議を催したこともある。その格式を重んじ
る王監督に、開幕投手に指名された斉藤も甲子園未出場ながら高い才能を評価されドラフト
1位指名され入団、長年怪我に悩まされ野手転向も打診されながらも、固く固辞。ついにそ
の投手としてのポテンシャルを最大限に発揮する機会を、今や遅しと狙っていたに違いない。
 かくして監督の期待に応え初の開幕投手の栄誉を勝利で飾った斉藤は、あれよあれよとい
う間に、実に18年ぶりのパ・リーグ20勝投手になり、同時に投手最高の栄誉である沢村賞も
やはりセ・リーグで20勝を挙げた阪神の井川慶とともに受賞。日本シリーズで開幕先発で投
げ合った。

(続く)

852 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 13:52:39 ID:fWXWJ4Vt]
 実質2年目ともいえる翌平成16年は一転、打ち込まれる試合も目立ち、10勝7敗で何とか
2桁勝利は挙げたものの、防御率は実に6.26である。ちなみにこれは規定投球回数に達した
投手としては史上最悪の数字である。
 プロ野球史上、6点台の防御率で規定投球回数に達し、なおかつ2桁の勝ち星をあげ、その
上勝ち越した投手は、斉藤和巳ただ一人である。
 この年辺りから異様な勝運をもつ投手として囁かれはじめるが、斉藤が20勝3敗の成績で
ブレイクした年に、西武ライオンズのエース松坂大輔が、斉藤と全く同じ投球回数・防御率
ながら、16勝7敗に過ぎなかった事実を勘案すると、その年からその片鱗があったことが窺
えよう。

 斉藤和巳と阪神タイガース福原忍は投球回数・防御率が似通っているので敢えて比べてみ
ると、ほぼ先発専門の斉藤に対し、リリーフの時期も長かった福原とはいえ、その勝率の差
に、多くのファンは唸る思いである。(平成18年シーズン閉幕時)

斉藤..138登板..73勝20敗.....勝率.785.投球回881 1/3 ..775奪三振.自責点329.防御率3.59
福原..240登板..57勝66敗13S.勝率.463.投球回877 ......724奪三振.自責点378.防御率3.34

 平成17年、松坂大輔が2.30の防御率を誇りながら14勝13敗、わずか1つの貯金しか出来な
かったのを尻目に、2.92で16勝1敗の驚異的な勝率.941を叩き出し、被援護王の名をほしいま
まにした。
 翌18年、ルール改正で2段モーションが禁止となり、抜本的な投球フォームの改造を余儀な
くされたため、苦戦が予想されたもの、蓋を開けてみればフォーム改造などどこ吹く風、
26登板 18勝5敗 5完封 3無四球 勝率.783 201投球回 205奪三振 防御率1.75と、多くの部
門で自己最高を記録。同じくキャリアハイの成績をあげたライバル・松坂大輔にひとつの
タイトルも譲らない完璧ぶりで、その変わらぬ実力を誇った。なかでもリーグ14年ぶりの
防御率1点台は、高く評価されて当然であろう。

 プロ野球史上、前年の5倍の負け数を記録しながら、連続で最優秀勝率投手のタイトルに
輝いたのは斉藤和巳ただ一人しかいない。さらに驚くことに、リーグ最高勝率ながら、自己
通算勝率を下回っているのである。

 斉藤の所属するホークスは平成15年から3年連続でリーグ戦首位通過するものの、平成16
年から導入されたパ・リーグのプレーオフ制度に阻まれ優勝を阻まれている。僅差で勝率
3位に甘んじたホークスながら、プレーオフ出場資格を得ているため、「今年こそ日本シ
リーズ出場を!」の思いが強かったに違いない。そして自分を信じて起用してくれた王監督
は、シーズン途中に胃癌が発覚、摘出手術と療養のために休養に入っている。王監督に日本
シリーズ優勝をプレゼントしたいという気持ちもエースとして人一倍強かったはずである。

(続く)

853 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 13:54:07 ID:fWXWJ4Vt]
 ホークスのエースとして、チームメイトやファンの願いを背負い、10月7日プレーオフ
第1ステージ(2位と3位チームの対戦)の初戦に登板する斉藤の前に立ちはだかったのは、
大リーグ移籍が噂されるライバル松坂である。彼も日本での集大成として、是非ともチーム
を日本一に導きたいところであり、お互いモチベーションは最高である。
 かくして、パ・リーグのみならず球界を代表する2大投手の壮絶な投げあいが始まった。
 前月26日に松坂はホークス戦で完投勝利を挙げているが、終盤にフリオ・ズレータから
ピッチャーライナーを浴び微妙な狂いが生じたためか、シーズン186回1/3を投げてわずか
3死球の松坂がこの試合だけで4つもぶつける波乱があるも、要所を締め無失点。
対する斉藤も2塁を踏ませぬ完璧さで0行進が続く。
 試合が動いたのは7回裏。ライオンズ3番中島裕之、4番アレックス・カブレラによるこの
日初めて、そして唯一の連打で無死1・2塁。打者は和田一浩。ここで斉藤は急にマウンド
を離れ、ベンチ裏に向かう。何と興奮のためか鼻血が出てしまったようだ。治療を終え、
再びマウンドに戻った斉藤の初球を捕らえた和田の打球はレフトに抜け、待望の先制点。
しかしさすが斉藤である。続く無死2・3塁の大ピンチを、連続三振などで更なる追加点を
許さないのである。
 一方の松坂は俄然勢いづき、残り6打者から5三振を奪う。試合はそのまま1−0のまま、
息を飲む投手戦は両エース完投で幕を閉じた。本来援護点の多い斉藤らしからぬ惜敗で窮
地に立たされたホークスだが、続く2試合ライオンズの中継ぎ投手陣に猛打を浴びせ撃破
した。

(続く)

854 名前:830 mailto:sage [2006/10/22(日) 13:55:59 ID:fWXWJ4Vt]
 息をつく暇もなく続く第2ステージは、移転3年目で早くも地元の熱烈な支持をあつめる
北海道日本ハム・ファイターズ。新人王が確実視される1年生八木智哉や、20歳のハンサム
な2年生ダルビッシュ有など投手陣の活躍などで、シーズン終盤に猛烈な追い上げを見せ
ついに首位に立ち、鬨の声を高らかに上げている。野手陣も本塁打・打点の2冠に輝く国
産大砲の小笠原道大をはじめ、今年限りで引退を表明している人気者SHINJO(新庄剛志)、
セギ様の愛称で呼ばれるパナマ出身のスイッチ砲フェルナンド・セギノール、新庄の後継
に指名された森本稀哲(ヒチョリ)など、個性豊かな面々である。
 10月11日の第1戦は5月から負けを忘れ閉幕までの10連勝で堂々12勝をあげたダルビッ
シュと、前年の沢村賞やMVPも今年は不調続きだった杉内俊哉。シーズン通りの活躍を
みせたダルビッシュが1失点完投で先制。今年から1位通過チームに1勝のアドバンテージ
が与られるようになったプレーオフ制度のため、早くもファイターズが王手をかけた。
 さて翌12日、後がないホークスは13勝をあげた新垣渚を虫垂炎で欠く事態もあり、シー
ズン中でも例を見ない中4日で斉藤和巳が志願登板。一方のファイターズは八木を起用。
前回の松坂戦と勝るとも劣らない緊迫した投手戦を繰り広げた。0行進はこの日も続き、
散発3安打に抑えられたホークスに対し、ファイターズはいよいよ9回裏の攻撃に入った。
 ここで斉藤は先頭、元気者の森本に痛恨のストレートの四球を与えてしまう。送りバン
トと敬遠、セギノールを空振りの三振に仕留めて2アウト。稲葉篤紀に投じたこの日127
球目が、2塁方向に打ち返された。二塁手仲沢忠厚が捕球、ショート川崎宗則に送球した。
これで封殺されれば、この回チェンジで延長戦に突入するが、走者が一瞬早かった。
 その直後森本が2塁からホームを駆け抜け、この瞬間ファイターズにとって実に25年ぶ
りとなるリーグ制覇が決まった。斉藤は力尽きてマウンドに崩れ落ち、普段は絶対に見せ
るはずのない涙を、人前ではばかることもできずに流しに流した。

 シーズン中異常ともいえる勝運を持ち、プレーオフでもその実力をレギュラーシーズン
以上に発揮したはずであるのに、ともに1失点完投ながら、味方が完封されてしまっては
勝ちようがない。
 しかしこの敗戦を誰が責められようか。まさしく男の勝負の1寸先は誰にもまったく
わからないという話である。

 この敗戦で同時に「斉藤はレギュラーシーズンでは勝てても、ポストシーズン(日本
シリーズ・プレーオフ)では全く勝てない(9試合 0勝5敗 防御率3.45)」という不名
誉な風評を立てられてしまった。斉藤も深く認識しているに違いない。
 ライバル松坂も「大試合では勝てない」という評価をWBCでのMVPなどで自ら消し
去った。

 斉藤よ、今年の敗戦を糧にして、さらなる完璧な投手を目指せばよいじゃないか。
男は自分の力で道を切り開いてゆけばよいのだ。

(完)




855 名前:830 mailto:sage [2006/10/22(日) 13:59:37 ID:fWXWJ4Vt]
↑かなり頭を絞り、何とか苦労して完成させました。
途中で近藤節がどんなものかを忘れてしまいました。


疲れた。もう書かんぞ(笑)

856 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 19:04:36 ID:P2hu2uXz]
>>830さん
>>851-854、お疲れ様でした。

857 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 22:30:41 ID:h8Anvvsd]
「もう書かない」
この一言に>>830が燃え尽きたところを見たと私は思った。
果たして我らサラリーマン、燃え尽きるほどに(以下略)

858 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/22(日) 23:40:34 ID:aPlnpoOk]
まず、野球とは関係のない「日曜の午後」の話から始める。

我々凡人にとって「日曜の午後」といえば、昼食に昨夜の残り物を流し込み、
腹を出っ張らかしてソファに横になりながら、興味のないゴルフ中継を眺める。
そして、笑点のテーマを暗澹たる思いで聞きつつ過ぎていくものである。
人類の生活史上、日曜の午後以上に憂鬱な時間帯を見たことがない。
この気持ち、カレンダー通りに仕事をしている方ならわかってくれると思うなぁ。

ところでこの>>830という男、>>832での近藤節執筆宣言以来、時間にして
約165時間、レスにしてちょうど18レス分の猶予を経て、なんと日曜日の
午後1時51分22秒から4レスに渡り、渾身の近藤節を書き上げたのである。

このとき、殊勲の>>830はベンチで何と言ったのか。ふんぞり返って
「なぁお前らよ、やっぱり俺という男は大したもんだなぁ。日曜の午後に
 これだけの近藤節をうpするんだから、そこらの住人とはモノが違うんだなぁ」
と鼻息を荒くして叫んだのか。

答えはたった1レス、つまり>>855である。
行数にして3行(ただし空行は含まない)、一言の自慢もない。

唸るほどの仕事をやり終えた後と言えば、ビールを飲みに飲みながら同僚に
己の武勇伝の1つもぶちたくなるのがサラリーマンの心情である。
しかし>>830は、これだけの大仕事をやり遂げておきながら、「(笑)」という
照れ隠しで締めるという心憎い演出さえやってのけるのだからたまらない。

我々昭和ひとケタ、日曜の午後に便所掃除をするだけでも、憂鬱のあまり
額に脂汗は滲み、手は緊張でぶるぶる震え、奥歯はガチガチと音を立てる。
平成世代の>>830は、汗1つ書かずにさらりと近藤節をうなる。
ここらあたりに、時代の違いというよりも、明日からの仕事に対する気持ち、
普段の会社・上司への接し方の違いが滲み出ている。

最後に一言。
日曜の午後が憂鬱なのは、月曜の朝からの自分に自信がないからなんだなぁ。

859 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/23(月) 01:05:39 ID:1CqKUnU8]
私は>>858を見て腰を抜かした。
>>858ほどの男でも、月曜日が怖いと言うのである。

血の小便を流しながら近藤節を書き続け、
「私は近藤節に関しては、神様になった気分だなあ」
とまで言ってのけた>>858でも、やはり月曜日が怖いと言うのだ。

「月曜日が怖い」
この、書けばたったの1行・6文字の言葉に、
私の>>858に対する、怖さ・畏れのようなものがすーっと消えた。

男は軽々しく自分の弱点を晒してはいけないということなのか。
ライバルはちゃーんと見ているんだなあ。

860 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/27(金) 01:47:16 ID:pDIZnDyt]
>>850ほど近藤節を理解している男もいないと思う。

861 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/27(金) 04:23:08 ID:LU4ZXw1C]
誰か近藤節で新庄について書いてよ

862 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/27(金) 17:05:18 ID:isLbENp7]
新庄より金村のほうが、近藤節とはスウィングしそうだが。

863 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/27(金) 18:27:14 ID:pDIZnDyt]
>>861
つ「プロ野球 痛快ライバル論」
締めくくりで今から考えるとびっくりの記述が出てくる。

>私自身としては、伸びやかにこの若者を育てるため、外野手がいいと思うのだが――。

近藤氏の先見の妙にうなる思いである。

864 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/27(金) 19:33:06 ID:eWSlXsZJ]
ttp://news.www.infoseek.co.jp/topics/sports/fighters_2/story/27fuji320061027004/

御大が「100年は出ないであろう」といっていた同じグローブをずっと使い続けた選手が
まさかこんなに早く現れるとは・・・
まさかそれが新庄だったとは・・・やはり野球は先がまったく分からないものである



865 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/27(金) 22:31:21 ID:6+q8xwpn]
>>835
亀レスだが、あのときの捕手は矢野ではないはず。
なぜなら、2002年の矢野は8月にデッドボールを受けて
骨折してシーズン終了したから。たしか、中谷か浅井と思われ。

866 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/28(土) 09:42:07 ID:N3o/uuuV]
>>865
山田

867 名前:833 [2006/10/28(土) 11:12:21 ID:l/hzUZBk]
>>865>>866
読者の方から事実誤認を指摘いただけるのは、物書き冥利に尽きる思いである。

868 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/10/30(月) 12:34:51 ID:oBq8tez4]
その夜、長嶋は飲みに飲んだ。
「俺流が何だっていうんだ。結局は年寄りの仲良しクラブじゃないか」

869 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/31(火) 21:50:57 ID:dYjsBFFc]
チョチョシビリ

870 名前:神様仏様名無し様 [2006/10/31(火) 23:26:34 ID:JYY4iaqS]
>>820
終わりよければ全てよしという話なのか。

871 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/02(木) 09:08:05 ID:TfxNxgOz]
なぁ>>869よ。いくら御大スレの住人が受身の名手揃いだと
しても、同じ手を2度食うほど、抜けてはいないんだなぁ。
どうだ、故郷の鳥取に帰って家業の乾物屋でも継ぐか。

872 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/03(金) 17:03:46 ID:qFW/8D+p]
御大の模倣をやるたびに思うのだが、御大の無駄のない文章は凄いな。
要点だけを絞り、情報過多になっていないと思った。

873 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/04(土) 01:44:42 ID:lWLRW4pN]
その情報が脳内捏造(ry

874 名前:不動の番記者 [2006/11/04(土) 21:59:26 ID:0rTQwHiO]
世の中とは不思議というか、残酷と言うか、お手玉の様なものである。
たった1年半前、555日前までは人気絶頂のアイドルと言われた、NEWSとKAT−TUNの2つのグループ。
それが今では両方とも共倒れ、解散の危機にひんしているである。
メンバーの離脱でこんなに急速に且つ急激な勢いで、グループの足元が角砂糖が欠けるようにポロポロ崩れるなんて。
アイドル歌手の女性ファンのくるくる移る浮気症にうなる思いである。



875 名前:神様仏様名無し様 [2006/11/05(日) 02:01:54 ID:bj1lm3W0]
>>868
長嶋コーチ話、続き希望
御大は落合にあまりよい感情抱いていないようだし

876 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/05(日) 02:05:35 ID:B8CbiEGQ]
10年近く前の週ベ・友達募集コーナーで
近藤唯之本のファンの方って条件出してた人がいた。
その人はこのスレ見てるかな・・・。

877 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/06(月) 01:23:43 ID:382ndE4I]
>>874
光GENJI、SMAP、そして今回、ユニットがみな五人に
収斂してゆくというのは、この大和島根の宿命なのか。
日本プロ野球がやがて5チームに収斂されていくという黙示録なのか。
しかし、>>874はおそろしい男である。
555日。文字にすれば……
と西宮球場の記者席で常のようにつづけようとした
私はそのおそるべき符合に背筋が凍った。

878 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/15(水) 01:29:21 ID:OA9hmM7F]
キャンプインは野球選手の正月である。
ならば、「アジアシリーズ」は何なのか、
況んや「クライマックスシリーズ」とは何か。

879 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/15(水) 01:37:31 ID:Jz4vbfkw]
王監督の756号の実況をしていたアナウンサー、渡辺謙太郎さんが亡くなられた。
御大の作品に密接な関わりがある人が亡くなったと思うと、寂しいな。

880 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/15(水) 11:44:06 ID:E18ZGqJS]
仕事納め(日本シリーズ)を終えたばかりのサラリーマンが
年末合同研修(アジアシリーズ)に行って来いと言われて、
やる気が出ると思いますか。

881 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/17(金) 00:38:39 ID:E2xxKmGn]
>>880
だからセギノールは来なかったのか。

882 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/23(木) 18:49:52 ID:5zhuakfI]
今年のドラフト結果だと、長野がネタになるのだろうか。
大学生の強行指名も珍しいような気がするが…。

883 名前:不動の番記者 [2006/11/27(月) 23:02:44 ID:DcG5BbKV]
来年本出すかな?
新潮あたりから出してほしい。

884 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/11/28(火) 23:13:17 ID:dY1nol4m]
ドラフトで思いついたのだが、
記者会見で「近藤唯之さんの作品にしてもらえるような選手になりたいです」
と言う選手は出てこないものだろうか。



885 名前:神様仏様名無し様 [2006/11/30(木) 05:26:14 ID:6x9E079B]
御大の作品になるならば、いきなり栄光を掴むことは許されない。
まずは血の小便を流し、総毛という総毛が逆立つような苦い経験を、若い時にちゃーんと積まなければならないんですよ。
作品になるには、入団から5年はかかるという話なのか。
それを聞いて読者は、こう思われるのではないか。「5年後まで、果たして御大は

886 名前:神様仏様名無し様 [2006/11/30(木) 10:10:03 ID:2vfLXi9r]
885の自己規制に、うなる思いである。
武士の情け、惻隠の情は、パーマや長髪の選手が当たり前のこのご時世にも、
ちゃーんと生きていたんだなあ。

887 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/07(木) 02:49:14 ID:sZNZMjgH]
多村―寺原のトレードに、男の恨み、つらみ、寂しさはあるのか。サラリーマンのすべての男と共有できる心情はあるのか。
しれっとした顔をして「新天地でも頑張る」などという寺原の顔を見ていると…御大のネタになるような出来事自体がないのかなぁ、と寂しく思う。

888 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/07(木) 03:37:20 ID:K+uEGyRS]
>>887
いやいや、この2人は地元の高校出身の選手。
御大なら、地元の選手を放出するということの決断について熱く語ってくれるに違いない。

あと、多村が契約更改でごねる選手の代表格だった部分もしっかり抑えてくれる。

889 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/07(木) 13:12:28 ID:D1pVTIw9]
「なぁ多村よ。博多はいい女が多いらしいなぁ。
 それにラーメンだってうまい。俺なら小躍りして
 新幹線に飛び乗るだろうなぁ」

890 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/08(金) 00:15:14 ID:LJd9tPuD]
多村は博多ラーメンのあまりのうまさに
総毛という総毛が逆立ち、
体の毛穴という毛穴から、脂汗が吹き出てきては止まらず、
頭を抱え、うち震えていた。


891 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/08(金) 00:52:53 ID:4oZsfoJ7]
「博多ラーメン」
書けば1行、たった6文字の言葉に、多村の胸はじーんと熱くなるという。

それはそうだろう。
ラーメンを食べてからというもの、絶えることのなかった多村の怪我が、ぴたりと止んだのである。

われらサラリーマン、腹を出っぱらかして酒を飲みに飲み、ラーメンを食いに食う。
一見無駄なカロリーに思えるトンコツスープも、
気付かないところでちゃーんと役に立っているという話なのか。

892 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/08(金) 09:21:11 ID:kyh4hNev]
多村にとって「奇跡のスープ」ともいえる博多ラーメンの
スープの成分を九州大学食品学研究所が調査したところ、
イノシン酸・グルタミン酸が通常の豚骨スープに比べて
多めに入っているということ以外は何もわからなかった。

しかし多村は、やっとたどりついたこのスープを離さない。
毎月トラックで乗り付けてはポリタンク10本分を持ち帰り、
飲み水や料理はもちろん、風呂・洗顔にもこのスープ以外
一切使わない。

私もラーメンにはうるさいほうではあるが、今日は味噌、
明日は塩、明後日は醤油と多村のようなこだわりがない。
そのせいか近頃ヘルニアを患ってしまい、地下鉄の座席に
座るだけでも痛みのあまり脂汗が玉のように噴出してくる。

男にとって、いい女、いいスープとの出会いこそが全てを
決めるといっていい。人生に替え玉はないという話なのか。

893 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/08(金) 12:30:05 ID:GTge5Q1t]
>>892
ワラタw
村田兆治のエピソードかw

894 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/08(金) 20:45:10 ID:yvOsajQO]
>>892の〆はどんなラーメンよりも旨いという話なのか




895 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/08(金) 22:29:40 ID:AnNuacAw]
>>892
風呂と洗顔もトンコツスープなのか。

896 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/09(土) 09:15:04 ID:TMrAt+F7]
驚いた。

実は私は、このスレを立てた>>1である。
2005年の5月に立てたスレが、2006年も暮れようかという時期になってもまだ生きている。
そのうえ、900になんなんとするレス数を記録しているというおまけ付きだというのだからたまらない。

思えば、日本プロ野球が産声を上げたあの雪の2・26以来、
1000レスを達成してその天寿を全うしたのは前スレのみなのである。
そのことを考えるならば、今回の900レスというのはまさに快挙だといえる。

ある時は血の小便を流し、またある時は骨がジャリになるような思いで
ネタの投下を続けてきた職人たちの昭和ヒトケタ世代を思わせる頑張りに、ただただうなる思いである。

897 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/11(月) 20:58:36 ID:gCMakxfE]
たまに書き込むスレ住民ですが、
一週間に一度はスレをチェックしてしまう…
血の小便を流し骨がジャリになるまで
スレを盛り上げましょう。


898 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/11(月) 23:32:25 ID:tQt18mGL]
なぁ、>>896こと>>1よ。
お前が立てたスレは凄いなぁ。
1年以上かかってレスが900に到達しようとしているんだからなぁ。

899 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/14(木) 16:34:18 ID:Ase//SQA]
近藤節の代表作の一つに、野村克也が引退を決意した
「俺に代打を出す西武なんて負けてしまえ」があるが、
昨日、自分もついにそれを理解した。

900 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/18(月) 10:45:58 ID:WU2UXuuC]
>>899
何かあったのですか?

901 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/18(月) 11:21:30 ID:vMciuTz8]
人に答えを期待させるようなレスを書かせる>>899なんてアク禁されてしまえ

902 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/18(月) 22:11:32 ID:JKGB9Qnu]
「アク禁」
書けば1行、口にすればたった1秒の言葉に、
我々サラリーマンは皆恐怖でぶるぶる震え、奥歯はガチガチと音を立てる。
しかし新宿は狭いようで広い。
まるで女学生がアイスクリームをぺろりとたいらげるように
何処吹く風、黙々と書き込みを続ける>>899のような者も
ちゃーんといるんだなあ。

「来る日も来る日も壁に向かって投球練習をしていた無職の元プロ野球選手が、
 しばらく見ないなと思っていたら、風の便りで台湾にいるなんていうんですよ。
 年齢も年齢だから心配で心配でどうしようもありませんでした。
 生活はどうするんだろうなんて。
 まあ当時人のことは言えませんでしたけど(苦笑)。
 でその2年後ユニホームを着て神宮球場で投げてるわけですよ。
 目の前で起きている現実と過去の映像が交錯して、
 すぐに信じろなんてとてもじゃないけどできませんでした。
 でもあんなにうれしかった日はそれまで無かったし、
 今後もきっと無いと思う。」
オリックスと巨人の日本シリーズが行われる神戸へと向かう車中、
隣席に座っていた水島新太郎氏はうっすらと涙を浮かべながら、
野中徹博投手のことをこう語った。

ここで私は思うのだ。
ほんの数パーセント、いや1パーセントにも満たない夢を追いかけることができる者、
それが選ばれし者なのだと。
>>899は血の小便を流し、脂汗を体中に滲ませながら不屈の精神で書き続け、
>>899を平成の田中正造と呼べる日が来て欲しいものである。

903 名前:899 mailto:sage [2006/12/19(火) 00:15:35 ID:Af+yt2WV]
>>900>>901
「学内の共同発表の準備で、発表3日前だったでしょうか、
 直前になって、お前は役に立たないから来なくて良いと言われましてね。
 その日以降は、打ち合わせにも参加させてもらえませんでした。
 発表当日は教授への手前、欠席するわけにもいきませんから、一人聴衆席に座っていましたよ。」

「グループの発表を聞いていたときは、ずっとこう思っていました。
 オレを外すような奴らの発表なんて失敗に終わってしまえ。と。」

このグループの発表は、教授たちからあまり高い評価を得られなかった。
「何処に焦点を絞ったのか明確ではない」と指摘されたからである。

「自分のグループの発表を聞きながら、失敗してしまえ、と思った自分は
 これでこのグループに必要のない人間になった。そう思いました。」

904 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/19(火) 22:59:23 ID:IxzYn2Nx]
>>903

我々サラリーマンは酒を飲み、腹をでっぱらかして「過ぎたことは忘れろよ。」などという。
しかし、>>903のような怨念を抱いて生き、それをバネにする人間もいる。
男の人生、何がきっかけになるかわからない。



905 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/20(水) 02:00:28 ID:qEFGcnSJ]
平成も18年が過ぎようとしているこのご時世に
>>899の昭和な男ぶりに、ただただうなる思いである

906 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/22(金) 22:55:14 ID:WXjD3E9H]
俺30代で年収一億近くあるけど
さすがにこんなつまらない男は
近藤先生のネタにはしてもらえないんだろうな・・・
一度でいいから血の小便流してみたい。

907 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/23(土) 16:57:42 ID:m319tXz3]
男も四十の声を聞くようになると、腹が出て小便が近くなるだけでなく
女子学生がダンスを踊るように、くだらない妄想を平気な顔で2chに
書き込むようになる。

失笑するしかないようなそのレスにも、泣きながら生きてきた男の
妬み、嫉み、そして苦しみみたいなものがどす黒く渦巻いている。
>>906が「書き込む」とクリックしたその後ろでは、15年間苦労を
かけ通しの女房が、家計簿をめくりながら年の瀬をどう切り抜けるか
頭を悩ませている。そして>>906はコップになみなみと注いだ冷酒を
あおると、ごろんと横になって寝てしまう。

ここで読者は思うのではないか。

「妄想を書き込むのは勝手だが、女房をほったらかしにして
 すぐ高鼾という道理はないだろう。嘘でもいいから労いの言葉
 ひとつでもかけてあげるのが男というものじゃないかね」

しかし寝転んだ男の頬をよく見ると、うっすらと涙の筋ができている。
我々昭和ひとケタ世代は、「男が涙を流すのは、親が死んだときだけだ」
と教えられて育った。だが>>906は、苦労する女房の後姿を見て、
何も出来ない自分の無力さに涙する。女房もそれがわかっているから、
結婚して15年、海外旅行にも連れて行ってもらっていないような我が身を
嘆くことはしない。2chに妄想を書き込み、酒を飲んで寝る、そんな毎日でも
自分の夫の明日への糧となればこそ、と黙って嫁入り道具を質に入れる。
惚れあった男と女の間に、余計な言葉はいらないんですよね。

908 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/24(日) 07:44:19 ID:yI7ioZi4]
なあトナカイよ、暗い夜道はピカピカのお前の鼻が役に立つんだけどなあ。

909 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/24(日) 14:52:09 ID:yGFQ5Ltr]
クリスマスイブに独り。サンタは悔しさの余り血のションベンをもらした。

910 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/24(日) 16:53:54 ID:pDswgke2]
>>908
「お前の赤い鼻が役に立つんだ」
そう言って、サンタはトナカイを口説きに口説いた…。
ttp://www.uploda.net/cgi/uploader4/index.php?file_id=0000008538.jpg

911 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/24(日) 21:44:48 ID:f+441Yiv]
「なあ>>910よ。お前の画像は小さすぎて見えないんだなぁ。
2ちゃんねらなんかやめて、田舎に帰って農業でもやるか。」

912 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/24(日) 22:15:46 ID:WuhBe86g]
>>908
このとき、ルドルフ(フィンランド馴鹿橇軍)は思った、
「オレは骨が舎利になってもソリを引きつづける――」

しかし、小説でも恥ずかしくて書けない偶然があるからたまらない。
このとき、プロ二十年生の木田優夫投手(東京ヤクルトスワローズ)は、
三十八回目のイブの夜を迎えながらこう呟いたという、
「オレは骨が舎利になってもひとり漫画を描きつづける――」

トナカイの運命なんて、一寸先どころか鼻の先すらわからない。
ルドルフと木田、男のトナカイ勝負はこれからである。

913 名前:910 mailto:sage [2006/12/24(日) 22:45:09 ID:pDswgke2]
>>911
ttp://www.uploda.net/cgi/uploader4/index.php?file_id=0000008555.jpg
携帯のカメラの限界を知りました。

914 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/25(月) 22:51:10 ID:jxP0oYmi]
学生の色恋沙汰なんて下らない、という話があるのだが、近藤節で綴っても良いだろうか?



915 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/25(月) 23:22:37 ID:cRt6tnS1]
イブの夜は一人孤独に
ただひたすらこきにこいた


916 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/26(火) 00:38:18 ID:vKCkMt/s]
なあ>>914よ、ここはチラシの裏じゃあ無いんだ。
女学生のように個人的な色恋の話をするなんて、このスレの住人は好まないという話なのか。

917 名前:914 [2006/12/26(火) 02:37:36 ID:vA3pxj2m]
>>916
「男の人生なんて思ったことの10分の1も上手くいかない」がモットーの男と
自分の要求だけを押し通そうとする、近藤節の対極を行く男が絡んでいたのだが、
>>916が言うようにチラシの裏的な話は控えることにする。

918 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/26(火) 18:51:35 ID:3y3Fa6Rw]
年も暮れようとしてるこの時期に、ニートの私はこう思うのだ「来年の正月には暖かい雑煮の一つも食べさせてもらえないのではないだろうか?」と
サラリーマンが腹を出っぱらかしてビールを飲みに飲む正月に、親戚の来襲を恐れて自室でペットボトルに血の小便を流す

「なあ親戚よ。家にくるのは構わないが、泊まるのだけはやめてくれないかなあ。お前らがくると俺は部屋から一歩も出られなくなるんだよなあ」

919 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/26(火) 18:57:57 ID:R0OHCMUS]
私は、>>918の親戚(平成29年11月13日老衰のため死亡 享年90歳)に生前インタビューしたことがある。
>>918の実家はどうでしたか」と聞くと、>>918の親戚は薄くなった頭を撫でながらぽつり、ぽつりと答えてくれた。
「あの家ですか。今でも夢に見ますよ。中でも>>918の部屋は酷かったなぁ。ドアを開ける前から腐臭が漂っていたもの」

920 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/26(火) 21:14:52 ID:pLC2KIB8]
なぁ>>916よ、俺は個人的な色恋話でも構わないなぁ。
>>916よ、おまえのとっておきの近藤節を聞かせてくれないか?

921 名前:920 mailto:sage [2006/12/26(火) 21:18:03 ID:pLC2KIB8]
二つ目のアンカーを間違えた、>>914だった。
逝ってくる、書けば5文字(ry

922 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/26(火) 22:37:01 ID:SU0DMQFJ]
「なぁ>>918よ、これでも使ったらどうだ―」
三原監督は、音もなくすーっと練炭を差し出した。

923 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/26(火) 23:27:03 ID:J9Gxq6uQ]
なあ>>919よ。>>918の親戚の享年を90歳という大往生と呼べる年齢にしたのは、
縁起でもないことをネタにしたことに対するお前なりの気遣いだったんだろうけど、あれはまずかったなあ。
だってこれだと、>>918の親戚は今日現在79歳なんだもの。
そんな昭和1ケタ生まれの年寄りに家に転がりこまれたら、そりゃたまらないですよ。


924 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/26(火) 23:36:59 ID:SELooI/Y]
ここで読者は思うのではないか。

>>923の言いたいことはわかるけど、よく考えてもみろよ。
 平成56年とかにしてしまったら、また違う問題が起こるだろう。
 >>919はそのあたりも考えて、苦肉の策でああいう書き方に
 したんじゃないの―――」



925 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/27(水) 00:50:56 ID:LCAfCJCC]
>>923-924
だが、私にはこうも思えるのだ
>>919は親戚が昭和一ケタのサムライになるようにちゃーんと設定したのではないか。
そう考えると、親戚が>>918の部屋の前で軍歌をうなっているのが見えるようじゃありませんか。
>>919こそ三原脩の生まれ変わりではないか。私は本気でそう思っている。

926 名前:914 mailto:sage [2006/12/27(水) 01:00:41 ID:A+oRwR7s]
>>907の暖かい夫婦像に触発されて書こうと思った話である。
個人的な色恋話でも良いから聞きたいといってくれた>>920に感謝するより他はない。

927 名前:914 mailto:sage [2006/12/27(水) 01:28:53 ID:A+oRwR7s]
学生の色恋沙汰なんて、下らないという話を書く。

ある大学に石井という男子学生がいた。
この石井が小林という女子学生に惚れたところから話は始まる。
石井は小林に、いかに自分が惚れ抜いているかを伝える。
惚れた女を口説くのだから、石井も命がけである。

ところが、この石井の恋が成就するには一つ重要な問題があった。
小林の友人に羽田という女子学生がいて、その羽田が石井に惚れ込んでいたのである。

しかし、世の中には間の悪い男というか、勘の鈍い男がいるものだ。
気がつけば、石井は羽田に恋愛の相談をしていた。
要するに自分に惚れている女に対して、別の女が好きだと宣言していたのだ。

小林が石井の思いを受けるのは簡単である。
しかし、その先には羽田との友情の崩れてしまう。小林はそこで悩むことになった。

さらに、小林にはもう一つ問題があった。
2月から1年間英国に留学することが決まっているのである。
だから、石井の気持ちを受けたところで1年間は会えない。
そういう状況で石井の気持ちを受けたところで、何になるのか。こういう葛藤である。

928 名前:914 mailto:sage [2006/12/27(水) 01:31:43 ID:A+oRwR7s]
悩みに悩んだ小林は友人の男子学生、魚谷に自分の置かれている状況について相談した。
この点について、私は魚谷に聞いてみた。
「一体どんなアドバイスをしたんですか。」
魚谷は苦笑しながらこう答えてくれた。
「特別なアドバイスをした記憶はありませんよ。
 ただ、人間困った時はその悩み事を吐き出すだけでもずいぶん違うといいますからね。
 私がしたのは、小林の話を聞いただけです。具体的なアドバイスは何もしていません。」

ところで、魚谷はこの件に関して一つだけ譲らない意見を持っていた。
「この騒ぎに巻き込まれた、そういう言い方が適切かどうかは分かりませんが、
 この騒ぎは大学2年の秋ごろの話ですね。
 小林が英国へ留学に行くのは、2年の冬から3年冬までの1年間なんです。
 つまり帰国後、4年生の学生生活が1年あるんですよ。
 だから、自分のことしか考えていない石井に腹が立ちましたねぇ。」
「小林は1年すれば戻ってくるわけですから、気持ちを伝えるのはそれからでも遅くないと思うんですよね。
 恋愛とはそんな簡単なものじゃないと言う人もいましたけれど、私には理解できなかったなぁ。」
小林は、石井の気持ちを受けるのか、それとも羽田との友情を選ぶかで最後の最後まで悩んだ。

およそ2ヶ月経った12月某日、小林は決断を下した。
石井の気持ちを受け入れることにしたのである。
小林は最後まで相談に乗ってくれていた魚谷に自分の決断を伝えた。
魚谷は小林に対して特に何も感じなかったという。
「特別に騒ぎ立てる、そういうつもりはありませんでした。最終的に決断を下したのは彼女ですし
 私はあくまでも相談されただけの身ですから。
 彼女がベストだと思った決断を下してくれれば、それで良いんです。」
ただ、石井に関しては別である。
つまり、小林の相談に乗っているうちに怒りがこみ上げてきた。
「だいたい、石井とかいうの一体何なの。あいつは自分の思いを女に告げて
 それが実ったから満足かもしれないが、その裏で小林がどれだけ悩んだのか、
 或いは、羽田がどれだけ傷ついたのか、全く分かっていないじゃないか」

929 名前:914 mailto:sage [2006/12/27(水) 01:32:42 ID:A+oRwR7s]
魚谷は長男として生まれ育った。だから、人一倍周囲の目が厳しい。
「お前は長男だから、他の子よりも礼儀正しくなくてはいけない。」
「長男がしっかりしていなければ、世間の評判が悪い。」
要するに、好き勝手な振る舞いは許されない我慢を求められる立場なのだ。
だからいつの間にか、何かにつけて我慢することが当たり前になっていた。

そういう男から見て、石井のような自分の要求さえ押し通せさえすれば
それで良いというような考え方は不愉快極まるものでしかなかった。

「こんな世の中をなめたやつは絶対にぶん殴ってやる、本気でそう思っていました。」

だが、魚谷は最終的にこの気持ちをやっとのことで抑え込んだ。
「石井が不愉快なのは今でも変わりませんけどね。こんな自己中心的な男を許す理由がありますか。
 だけど、石井と一緒の時の小林の幸せそうな顔を見たら、しょうがないかという気になりました。
 この男のことは気に入りませんが、それと小林の幸せは別問題ですからね。」

この騒ぎは一応の決着を迎え、小林は英国へ飛び立った。

930 名前:914 mailto:sage [2006/12/27(水) 01:36:14 ID:A+oRwR7s]
しかし、男女の仲なんて1年先が分からない。
クリスマスも近い2006年12月23日の夜、
魚谷はMSNのメッセンジャーで英国に滞在している小林とチャットをしていた。
そこで突然、小林が切り出したのである。
「石井と別れて、今は新しい恋人がいる。」

さすがに魚谷もこれには腰を抜かした。
同時に、どことなく虚しい気持ちにもなったという。
「1年前のあの騒ぎはなんだったのか。そういう思いですね。
 巻き込まれた方としては、やりきれないんですよ。
 個人的な願望と言われてしまえばそれまでですけど、もう少し長続きすると思ったなぁ。」

魚谷は、小林に対して何と言ったのか。
「散々私を振り回した挙句、君はそういう不義理を働くのか。」こう言ったのか。

とんでもない。その逆である。
小林の新しい恋人という男子学生の写真を見て
「素敵な男性じゃないか。」こう言ったきりである。

「なにしろ、そもそもの経緯が経緯ですからね。破局したところで、所詮石井の自業自得ですよ。
 小林が留学を終えてから自分の気持ちを伝えれば、こんなことにはならなかったと思います。」

「恋は盲目」という言葉があるそうだが、魚谷にはその理屈は通じなかった。
そして魚谷はしれっとした顔でこう話す。
「結局は、石井が勝手に自分で暴走しただけに過ぎませんよ。」
理由は何であれ、石井が失恋したことは事実である。
しかし、慰めの言葉をかけないどころか、とどめを刺すような一言を平気で言ってのける。
ここらあたりが、魚谷の恐ろしさなのか。

931 名前:914 mailto:sage [2006/12/27(水) 01:48:12 ID:A+oRwR7s]
>>927に訂正あり。
×その先には羽田との友情の崩れてしまう。
○その先には羽田との友情が崩れてしまう。

932 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/27(水) 15:11:54 ID:7boGDwkG]
前も学生ネタで「魚谷」って出てこなかったっけ。

933 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/28(木) 03:08:26 ID:PJTJzfoS]
冒頭の石井、小林という名前を見ただけで、私のような中日左中継ぎ陣ファンの目頭は熱くなってくる。
もしも他の登場人物が久本や高橋聡といった名前だったらもう涙が止まらないだろう。
小林正人投手がプロ初登板でいきなり危険球退場した時の青白い顔が私には物語に登場する小林の心情に重なるのである。
しかし男と女の運命というのは繰り返されるもので、小林が日本シリーズ初登板のような緊張する場面でことごとく死球を与えるのを繰り返すかのように、物語の中の小林も結果的に同じように男性の気持ちをもてあそんでしまうことを繰り返すだろう。
しかし高橋聡文投手が四球で出した走者をデニー友利投手がみんな生還させるかのように見事にとどめを刺した魚谷もまた男である。
高橋聡もこのオフ、長峰昌司投手、中田賢一投手、中里篤史投手らとともにドミニカに野球留学したところである。
しかし野球雑誌に写真入りで報道されるのは中田、中里といった甘いマスクで若い女性に人気のある選手達だけで、高橋聡は記者の書く文章にしか登場しない。
物語の中の魚谷が小林の新しい恋人の写真を見ただけで好印象を持ったように、やはり顔のよい男にはかなわないという話なのか。


934 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/28(木) 13:39:00 ID:rTAd0VtZ]
>>914が作った無死満塁の大ピンチを、正調・近藤節で見事、無失点で切り抜けた
>>933の火消し振りに、「江夏の21球」を超える感動を覚え、うなる思いである。



935 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/28(木) 13:48:50 ID:HnOdR0N/]
面白いと思って書いてるのかねえ?

936 名前:神様仏様名無し様 [2006/12/30(土) 09:28:14 ID:IHkTntE4]
学生のヨタ話などどうでもいいんだよ

年の瀬も押し迫った12月29日。
>>936は新橋の居酒屋で独り酒をあおりながら、近藤スレを
眺めていた。
この気持ち、サラリーマンなら分かってくれると思うなあ。


937 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/31(日) 19:25:37 ID:Tl4BqX+k]
まもなく近藤節スレ住人にとっての正月、「阪急スカウトが江川卓投手の自宅で
温かい雑煮の一つも出してもらえなかった事件」その日がやってくる。

938 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2006/12/31(日) 19:55:43 ID:33aN6K0g]
元旦早朝に来られたら、迷惑。
というか江川は寝てたのでは。

939 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/01(月) 06:23:11 ID:NLjH+o9W]
そして今年、松岡功祐スカウト(横浜)は木村雄太投手(東京ガス)の自宅を訪れるのであろうか。
木村の実家のある秋田の寒さは江川の時の比ではない。
木村家の家族が温かい雑煮くらい御馳走してやらねば、松岡スカウトは文字通り凍死してしまうだろう。
やはり、でも横浜はやめとけよという話なのか。

940 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/03(水) 15:41:18 ID:H70jUCDu]
新春を迎えた時に莞爾と微笑むだけで、馬鹿騒ぎなどしないのが
男の新年の迎え方だろうか。

941 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/03(水) 18:51:25 ID:D1LXWrri]
男の人生なんて、1年どころか3日先がわからない。
大晦日だカウントダウンだと騒いでいた男が、72時間後
明日から始まる仕事を思って憂鬱のあまり歯をがちがちと
鳴らし、両膝をがくがくと震わせている。

942 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/05(金) 16:44:06 ID:N40vbQYm]
>>941
だが、男の人生なんて8時間先が分からない。
「今日は新年会だ。」
この一言で、酒を飲みに飲むのである。

943 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/05(金) 19:55:56 ID:kjR6n6n/]
魚住ってやつ、書き込みやめろ。
てめーの日常生活なんか、読みたくねえんだよ

944 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/06(土) 11:59:06 ID:6NMheRya]
人生回り舞台という話を書く。
>>943
>>660




945 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/08(月) 16:58:09 ID:qcEr917H]
まず、スレの流れとは関係ない話から書く。
私事で申し訳ないのだが、前スレの職人たちの名文をもう一度読みたいのである。
しかし、前スレほどのものでもすでに落ちてしまっていて、読むことができない。
一度使い終わった古いスレッドは、もう用なしだという話なのか。
ここらあたり、2ちゃんねるもまた、男の勝負の世界なのである。
しかし、ここで私は思うのだ。
このスレの住人なら、誰かが私に前スレを見る方法を教えてくれるのではないか。
近藤節の信者の心のなかには、ちゃーんと御大直伝の浪花節が流れているんですよね。

946 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/08(月) 21:58:12 ID:FfxFmkPz]
>>945
ttp://www.uploda.net/cgi/uploader2/index.php?dlpas_id=0000027107.zip
pass kondou

947 名前:名もない代打 [2007/01/09(火) 18:49:22 ID:mHdRA3eN]
近藤先生今年新刊出すかな?

948 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/10(水) 01:15:20 ID:7cEvOGfE]
『プロ野球 遅咲きの人間学』で中村紀を、川上哲治と対極をなす選手として
肯定的な評価をしていた近藤さんは、今回の醜態を見て何を思うのだろうか…。

949 名前:名もない代打 [2007/01/10(水) 20:51:34 ID:hs6P4uL5]
>948
近鉄時代にFA宣言→近鉄残留。
近鉄解散時にオリックスが指名→拒否し大リーグに「亡命」。
そして今回。オリックス自由契約?→引退か?セ・リーグ(阪神?)移籍か大リーグに再度「亡命」?


950 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/11(木) 03:53:00 ID:3Noes+M0]
>>948
人間、偉くしてみないとわからないという話なのか。

951 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/11(木) 12:48:47 ID:rbYT4qhI]
必殺技の、男の人生なんて○年先が〜に持ち込めるから、
むしろいい状況なのでは。御大が新作書けばの話だけど。

952 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2007/01/12(金) 00:37:20 ID:ACzX5kFZ]
>>951
このスレ的には、「必殺技」ではなく「必殺ワザ」として欲しかったところ。

953 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/12(金) 22:19:57 ID:ZgHRUT72]
何となくこのスレに立ち寄ってみた

954 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/13(土) 01:08:52 ID:/4boQIgP]
なんとなく立ち寄った近藤スレがきっかけとなって、>>953という男の人生は変転に変転を重ねていくのである。



955 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/13(土) 05:48:02 ID:3ulI2k9U]
「閉鎖」
この書けばたったの1行・2文字の言葉に、ねらーたちは震え上がった。

956 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/13(土) 18:46:35 ID:E+CPIsWg]
近藤節で鈴衛を書いて欲しい



957 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/15(月) 23:44:45 ID:ng2SmiIc]
>>955
「誰が言い出したのか分かりませんが、2chが閉鎖する、そういう噂が立ちました。
 だけど、あせる理由なんてありませんでしたよ。」
このスレの住人は、しれっとした顔でキーを叩いていた。

「たとえ2chが舎利になっても近藤節のことは忘れない。」
そういう気構えというか執念というか、このスレからはそうしたものを感じた。

958 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/16(火) 09:40:05 ID:fhX8VpJ8]
2006年といえば、日本中が喜びに打ち震えたWBC優勝に始まり、
ハンカチ王子・斉藤佑樹(早稲田実業)の熱投、そして新庄剛志
(北海道日本ハムファイターズ)の引退宣言から始まった日本ハムの
快進撃と、まさに近藤スレ住人にとって天丼とカツ丼、鰻丼に
フカひれスープをぶっかけてかきこむような、至極の年であった。

しかしスレ住人の人生なんて、思ったことの10分の1もうまくいかない。
翌2007年が明けてまもなく、血の小便を流し、体中の毛穴という毛穴から
脂汗を噴き出しながら、魂を書き込み続けた2chそのものがなくなって
しまうという。平成のサムライと言われたスレ住人でも、背中にすーっと
冷たいものが流れたと思いますよ。

それでも、このスレには>>957という幕末志士のようなレス番の男が
気丈に近藤節を書き込んでいる。
筆者のような昭和ひとケタ世代にとって、>>957のような何気ないレスほど
胸を打ち、鼻の奥がつーんとしてしまう。
2chがあろうとなかろうと、全国にこれだけたくさんの御大マニアがいた
というその事実に、うなる思いである。

959 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/16(火) 19:50:56 ID:a0IFYd3T]
>>958
> まさに近藤スレ住人にとって天丼とカツ丼、鰻丼に
> フカひれスープをぶっかけてかきこむような、至極の年であった。

朝の9時40分からからこれほど脂っぽいことを
考えられる強靭な胃と脳に唸る思いである。

960 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/18(木) 19:11:55 ID:TBfcN3Oz]
スポーツ新聞の記事なんて信用するな、という話を書く。

ttp://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2007/01/18/01.html
「どうしても行き先が無くて、年俸が1000万円で良いなら獲ろうじゃないか。」
瀬戸山隆三球団社長が、こう発言したと伝えられた。
中村もこの発言を聞いてありがたいと思ったに違いない。

だが、男の運命なんて10日先どころか、10時間先が分からない。
ttp://www.mainichi-msn.co.jp/sports/pro/news/20070119k0000m050006000c.html
「おい、うちが中村を獲るなんて書いたのはどこの記者だ。あの話は全て雑談だ。
 だいたい、中村に1000万円も出すなんてとんでもない話だ。」
瀬戸山は頭から湯気を出して怒り狂った。

961 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/24(水) 12:42:41 ID:x9/CFN72]
八重樫捕手

962 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/25(木) 21:04:10 ID:Bf4jUB0h]
木俣捕手

963 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/26(金) 18:45:22 ID:wDRLbj4P]
スレも950を超えると、レスの付きが悪くなるという。
しかし、このスレでは如何に締めくくりにふさわしいレスをつけるかで、
みな脂汗を流しながら悩んでいるのだ。

つくづく、近藤節の奥の深さにうなる思いである。

964 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/26(金) 20:51:38 ID:lv0Djqe5]
近藤スレの住人こそ、まさに「2ちゃんの武士」と言っていい。
>>950を超えてからのレスは緊張したなぁ。中途半端なレスで、大切なスレを汚したら大変だもの―」(>>963



965 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/27(土) 13:25:31 ID:wgE2tqzw]
御大は数多く接した野球人のなかでもとりわけ明治大学の後輩である星野仙一氏には特別な感情を持っているようなので(批判してるの見たことないし、著書の最初のエピソードに星野氏を持ってくることも多い)、御大のためにも北京オリンピックでの金メダル獲得を期待したい。


966 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/27(土) 21:24:56 ID:oLi5BAh4]
>>965
政界進出を常に噂されるだけに、球界でも屈指の策士である。
時折り見せる妙に人懐っこい笑顔に、じじい殺しの一面が見える。
中日の監督になると、わざわざ川上の監督時代の背番号をつけ、
球界のドンを懐柔してしまった・・・。
等々、批判とも取れることも近藤節で書いてたよ。
まあ、星野、野村のようなマスコミに協力的でネタが多い野球人は、
野球記者としてはありがたいだろう。

>御大のためにも北京オリンピックでの金メダル獲得を期待したい。
個人的には、オリンピックはアマだけのための檜舞台にしておいて欲しい。
監督も、トーナメントに慣れたアマの監督の方がいいに決まっている。
その大舞台で、かつての野茂、古田などのようなスターが生まれれば、
結果的にプロも潤うと思うが・・・。

967 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/29(月) 09:08:56 ID:bf4KfmcZ]
星野が阪神監督になってからのエピソードはあったっけ?
御大的に、今の星野にはあまりそそられないかも。

968 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/29(月) 11:55:41 ID:TdQbVP2Y]
なぁ、>>967よ。この本でも読んでくれ。
つ【プロ野球 運命の出会い】

969 名前:神様仏様名無し様 [2007/01/30(火) 23:18:20 ID:ngNHFJiy]
巨人監督の座に色目を使うような星野は、まったくオヨビではないだろう。


970 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/01/31(水) 18:01:00 ID:33Wpu3wa]
「おい、野村。お前は明日から捕手だ。」
この一言で野村克則(当時明治大学3年生)の捕手転向が決まってしまった。

監督には「父親が名捕手の野村克也さんなのだから、息子だって名捕手になるだろう。」という
思い込みのようなものがあった。

人間、思い込みほど怖い物はないという話である。

971 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/02/02(金) 21:31:41 ID:HqzJ+0cC]
「キャンプイン」
この一言は、プロ野球ファンにとって正月が来たのと同じ意味を持つ。
だから、プロ野球板などは正月を祝うような騒ぎになる。

だが、殿堂板の住人は静かにキャンプインを祝う。
「キャンプインだからといって、何故、騒ぐ必要があるのか」
この一言で終わりである。

972 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/02/06(火) 21:50:43 ID:04ZaGf5l]
>>970
その野村克則が引退後コーチになってしまうのである。
男の人生、一寸先もわからないという話なのか。

973 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/02/06(火) 21:51:37 ID:04ZaGf5l]
>>970
その野村克則が引退後コーチになってしまうのである。
男の人生、一寸先もわからないという話なのか。

974 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/02/07(水) 22:27:32 ID:Z2qkx8pk]
一躍時の人となってしまった柳沢厚生大臣は
昭和10年生まれというのだから、実に勿体無い話だ。



975 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/02/08(木) 09:32:42 ID:0yxuiQoN]
ここで国民は思うのではないか。
「言葉尻つついてばかりで、あれが議員の仕事なのかね。
 あの小宮山っていう代議士、いったいなんなの――」

976 名前:神様仏様名無し様 mailto:sage [2007/02/08(木) 16:53:23 ID:/TS3zXr3]
「柳沢厚生大臣が東大法学部出身というけど、たいしたことないなぁ。
 東大を出たのに、あんなつまらないことしか言えないんだもの。」






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