1 名前:132人目の素数さん [2005/09/12(月) 16:30:31 ] 代数的整数論に関するスレッドです。
237 名前:208 [2005/10/13(木) 12:42:13 ] >>236 の補題の証明 上の関係式を行列記法で書くと、TX^t = 0 となる。 ここで、 X = (x_1, x_2, ... , x_n) X^t は X の転置行列。 T~ を T の余因子行列とする。 線形代数でよく知られているように T~T = det(T)E となる。ここで、E は n-次の単位行列。 よって、T~TX^t = det(T)X^t = 0 となる。 つまり、det(T)x_i = 0 が各 i で成立つ。 証明終
238 名前:132人目の素数さん [2005/10/13(木) 13:11:57 ] 定義 環 A のすべての極大イデアルの共通集合を A の Jacobson根基といい、 rad(A) と書く。Jacobson根基を省略して J-根基ということもある。
239 名前:132人目の素数さん [2005/10/13(木) 14:09:07 ] よく恥ずかしげもなくassなんて書けるな
240 名前:208 [2005/10/13(木) 17:26:14 ] 補題 A を環、x を A の元で x = 1 (mod rad(A)) とする。 このとき、 x は可逆元である。 証明 x ∈ m となる A の極大イデアルがあるとする。 rad(A) ⊂ m だから x = 1 (mod m) である。 当然、x = 0 (mod m) だから 1 = 0 (mod m) となって矛盾。 よって、Ax = A でなければならない。 何故なら、Ax ≠ A とすると Zornの補題より、Ax を含む極大イデアル が存在するから。 証明終
241 名前:208 [2005/10/13(木) 17:27:04 ] 補題 A を環、E, F を A の元を成分とする n-次の正方行列とする。 I を A のイデアルとする。 E = F (mod I) とは、行列の成分毎の mod I での合同を意味する とする。このとき、det(E) = det(F) (mod I) である。 証明 明らか。
242 名前:208 [2005/10/13(木) 17:36:29 ] 中山の補題 A を環、I を A のイデアルで I ⊂ rad(A) とする。 M を有限生成 A-加群とする。 IM = M なら M = 0 である。 証明 M の A-加群としての生成元を x_1, ... , x_n とする。 IM = M より、I の元の列 a_(i,j), 0≦i, j≦n があり、 これ等の間に次の関係式が成立つ: a_(1,1) x_1 + a_(1,2) x_2 + ... + a_(1,n) x_n = x_1 a_(2,1) x_1 + a_(2,2) x_2 + ... + a_(2,n) x_n = x_2 . . . a_(n,1) x_1 + a_(n,2) x_2 + ... + a_(n,n) x_n = x_n つまり、TX^t = X^t となる。 よって、(E - T)X^t = 0 となる。 ここで、T = (a_(i,j))、 X = (x_1, x_2, ... , x_n) X^t は X の転置行列。 E は n-次の単位行列。 よって det(E - T)x_i = 0 が各 i で成立つ(>>236 )。 よって、det(E - T)M = 0 となる。 一方、E - T = E (mod I) となるから、 det(E - T) = 1 (mod I) となる(>>241 )。 よって、det(E - T) は可逆元である(>>240 )。 よって、M = 0 となる。 証明終
243 名前:208 [2005/10/13(木) 17:47:48 ] 中山の補題(>>242 )の別証1 >>242 の記号を使う。 a_(1,1) x_1 + a_(1,2) x_2 + ... + a_(1,n) x_n = x_1 より、 (a_(1,1) - 1) x_1 + a_(1,2) x_2 + ... + a_(1,n) x_n = 0 a_(1,1) - 1 は可逆(>>240 )だから、 x_1 ∈ Ax_2 + ... + A x_n となる。 よって、M = Ax_2 + ... + A x_n となる。 これから、n に関する帰納法より、M = 0 となる。 証明終
244 名前:208 [2005/10/13(木) 17:58:50 ] 補題 A を環、M を有限生成 A-加群とする。 N を M の部分加群で N ≠ M とする。 N を含む M の極大部分加群が存在する。 証明 N を含む M の部分加群で M と異なるものから構成される 全順序集合(包含関係による) S があるとする。 S の要素全体の和集合 L は M の部分加群で M と異なる。 何故なら M = L とすると L は M の有限個の生成元を含むから S の要素で M と一致するものがあることになり矛盾。 よって Zorn の補題より N を含む M の極大部分加群が存在する。 証明終
245 名前:132人目の素数さん [2005/10/14(金) 08:33:28 ] >>244 明らかな事を証明するな馬鹿
246 名前:132人目の素数さん [2005/10/14(金) 08:51:11 ] >>244 明らかな事を証明するな馬鹿 omae usero BOKE!!!
247 名前:132人目の素数さん [2005/10/14(金) 09:07:51 ] >208 O-BOKE!!! !!!
248 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/14(金) 09:20:45 ] >>245-247 寝た子を起こすな。
249 名前:208 [2005/10/14(金) 10:24:13 ] 補題 A を環、I を A のイデアル、M を A-加群とする。 (A/I)(x)M は M/IM と標準的に同型である。 証明 A-加群の完全列 0 → I → A → A/I → 0 より完全列 I(x)M → A(x)M → (A/I)(x)M → 0 が得られる。これより明らか。 証明終
250 名前:208 [2005/10/14(金) 10:29:27 ] 中山の補題(>>242 )の別証2 M ≠ 0 とする。 >>244 より、M の極大部分加群 N が存在する。 M/N は 0 以外に真の部分加群を持たない。つまり単純加群である。 よって M/N は1個の元で生成されるから、A の適当なイデアル m に 対して A/m と同型である。N は極大だから m は極大イデアルである。 よって、完全列 M → A/m → 0 が得られる。 よって、完全列 M(x)(A/I) → (A/m)(x)(A/I) → 0 が得られる。 一方、>>249 より、 M(x)A/I = M/IM (A/m)(x)(A/I) = A/m (I ⊂ m に注意) と見なされる。つまり、完全列 M/IM → A/m → 0 が得られる。 よって、M/IM ≠ 0 証明終
251 名前:208 [2005/10/14(金) 10:38:20 ] 個人的には、>>250 の証明が中山の補題の本質を突いてると思う。 どの証明もZornの補題を本質的に使っていることに注意。 A がネーター環ならZornの補題はいらないが。
252 名前:208 [2005/10/14(金) 11:23:43 ] 中山の補題と準素イデアル分解の応用として「Krullの共通イデアル定理」 を証明する。 定理(Krull) A をネーター局所環、m をその極大イデアルとすると、 ∩m^n = 0 となる。ここで n はすべての正の整数 n > 0 を動く。 証明 I = ∩m^n とおく。 mI = I を示せば、中山の補題より I = 0 となる。 mI ⊂ I は明らかだから I ⊂ mI を示す。 mI = q_1 ∩ ... ∩ q_r とする。ここで、各 q_i は準素イデアル。 ある i に対して、I ⊂ q_i とならないと仮定する。 mI ⊂ q_i だから m の各元は mod q_i で零因子となる。 よって、{m} = Ass(A/q_i) である。 よって、m^n ⊂ q_i となる整数 n > 0 がある(>>168 )。 一方、I = ∩m^n だから I ⊂ m^n である。 よって、I ⊂ q_i となって矛盾。 証明終
253 名前:208 [2005/10/14(金) 12:05:02 ] 定義 A を環、M を A-加群とする。 M ≠ 0 で M ≠ N かつ N ≠ 0 となる部分加群 N が存在しないとき M を単純加群と呼ぶ。
254 名前:208 [2005/10/14(金) 12:06:05 ] 定義 A を環、M を A-加群とする。 M の部分加群の列 M = M_0 ⊃ M_1 ⊃ M_2 ... ⊃ M_n = 0 があり、各 i に対して M_i/M_(i+1) が単純とする。 このとき、列 (M_i) を M の組成列と呼ぶ。 n をこの組成列の長さという。
255 名前:132人目の素数さん [2005/10/14(金) 14:26:25 ] アホかお前
256 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/14(金) 14:27:57 ] >>255 たのむからこのスレに文句つけるのやめてくれ。
257 名前:208 [2005/10/14(金) 18:45:16 ] 可換環論においてネーター環が重要なことは当然だし、ネーター環は 色々、好都合な性質を持っている。だから、常にネーター性を 仮定出来れば、すっきりする。ところが、そうは問屋がおろしてくれない。 ネーター環でない重要な環がある。例えば離散付値でない付値環。 それに、不幸なことにネーター整域のその商体における整閉包は必ずしも ネーター環ではない。
258 名前:132人目の素数さん [2005/10/14(金) 19:34:24 ] そ れ が な に か ?
259 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/14(金) 19:44:55 ] >>256
260 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 10:11:17 ] 可換環論においてネーター環が重要なことは当然だし、ネーター環は 色々、好都合な性質を持っている。だから、常にネーター性を 仮定出来れば、すっきりする。ところが、そうは問屋がおろしてくれない。 ネーター環でない重要な環がある。例えば離散付値でない付値環。 それに、不幸なことにネーター整域のその商体における整閉包は必ずしも ネーター環ではない。 tatoeba hokaniaru?
261 名前:感想 mailto:sage [2005/10/15(土) 12:28:52 ] おつかれさま。これからもがんばって。 いや、なんだか大変そうだから。読んで文句をいうだけなら楽でも書くのは大変かと。 以下愚痴:素人というのはつまり、今はどんな状態からどんな状態へとつなぐ為に こんなことをしています、っていうイメージがわかないひとのことかな、って思った。 たどれる(なぞれる)だけでは意味がなくてそれぞれの場面でどこを目指せばいいか そんなレベルで知りたくて見てる私は素人なので、途中の道に目印だけ置かれて 途中で迷子にならないように何とかとりあえずついていくだけだと、ちょっとさびしく。 原語がわかるから言語的イメージを持てるのかもしれないけれど、 図形などの視覚的イメージや同じ〜類似の形式的性質を持つモデルがあったらな。 でもわかるひとには長くてくどくなるし、かくのにも面倒だから、無理なんだろうな…。 たとえば?えーと上の局所化って内部相互差の一部の同一視なのかな、とか、 それによって扱うべき差異に注目して、本題以外の情報を視野から外せるかなとか、 ネイター環なら閉集合縮小時=限定条件強化=焦点化に限界があって、 開集合拡大時=存在条件ゆるめ時の限界と表裏で、操作時いろいろ便利だ、とか。 かなり雑で不正確な気がするけど、ここの文だけだとそんなイメージになったよ。
262 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/15(土) 12:52:02 ] そんな無茶苦茶な理解しても役に立たんよ 数学は基礎からきちんと勉強しないと身につかない それからネイター環じゃなくてNoether(ネター/ネーター)ね 物理の人とかたまにナーターとか読んでたりするけど
263 名前:感想 mailto:sage [2005/10/15(土) 14:06:13 ] そうそう、そんな感じで。 何がどう間違ってるか突っ込まない教授って あまり学習者には役に立たないものだから。 単に不正確とかいうのは、まず無意味。 ちゃんと正しい記述に直してくれてありがとう。 ちなみにこのoeは円唇音(≒咽頭開け音でも可、 口腔内前後径延長によって同様の音の変化 =全フォルマントの低音化が起きるから容認発音) のエで、やや長めなので、その通りになります。 他で基礎を全部学ぶならこの場はいらない。 半分の理解(=誤解)の段階が想定対象だから、 軌道修正が中心になるのは当然、でもそれがない 参考書等が多く、このスレッドを頼りに学ぶわけで。 参考文献が入手困難か読みにくい外国語だけ、 または本の記述の細かさのムラのために 初学者が理解困難な場面の解説をしてくれている そんな親切なひとのスレッドなのです。 だけど一人だと負担が重くなりすぎるので、 焦点が外れていたらスレ主は流すしかない。 こういった親切な人が助けてくれないと、 質問者は「???」なままになるわけ。 で、ROMは気が引けるので、声援・応援レスなのです。
264 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 15:46:55 ] ラのために 初学者が理解困難な場面の解説をしてくれている そんな親切なひとのスレッドなのです。 だけど一人だと負担が重くなりすぎるので、 焦点が外れていたらスレ主は流すしかない。 こういった親切な人が助けてくれないと、 質問者は「???」なままになるわけ。 で、ROMは気が引けるので、声援・応援レスなのです。 91 KB [ 2ちゃんねるが使っている
265 名前:208 [2005/10/15(土) 16:30:38 ] >>260 >tatoeba hokaniaru? 例えば、Krull環、例えば、ネーター整域のその商体における整閉包とか
266 名前:208 [2005/10/15(土) 16:35:11 ] 初学者? そうね、我慢して証明を追っていく。 そのうち、トンネルを抜けるように見晴らしがパーっと良くなる。 この感覚は言葉でいくら説明してもわからない。 体験するしかない。
267 名前:208 [2005/10/15(土) 16:46:04 ] まあ、そう突き放すのも何だから、わからないところは質問して くれればいい。
268 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 16:49:10 ] さて、ここでクリトリスについて考察してみよう。 まず、「リス」を漢字で書くと「栗鼠」、すなわち (リス) = (栗鼠) ここで、 (栗) + (栗鼠) = (栗) (1 + 鼠) 故に、 (クリトリス) = (栗) (1 + 鼠) を得る。
269 名前:208 [2005/10/15(土) 16:55:44 ] 何なんだろうね。釣りに反応するのもなんだけど。 数学がなんかすごくまじめくさった面白くもなんともないもんだと 誤解してんだろうね。数学ってのは場合によるとセックスより気持ち いいもんなんだよ。これは知るひとぞ知る公然の秘密
270 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 17:15:22 ] 問題が解けたときって、100円玉拾ったときと脳波がおなじじぇあねーの?
271 名前:シュリ [2005/10/15(土) 18:26:57 ] 今、就職活動中で、もし数学に事を何も知らない面接官に「代数学って何?」ってき 聞かれたら、何て説明しますか!?(素朴な疑問でスミマセン・・・。) あとこの掲示板では、代数的整数論の話題以外の分野で質問するのは、マズイですか!?
272 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 18:29:15 ] おでん屋みたいなものですとネタを入れる
273 名前:GiantLeaves ◆6fN.Sojv5w [2005/10/15(土) 18:44:30 ] talk:>>271 集合に、いくつかの演算の構造を入れた空間を考える学問。(もはや「代数」などとは呼べないかもしれないが。)
274 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 18:53:07 ] >>273 それは「数学」の説明では?
275 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 19:10:33 ] 暗号に使える高級数学とでもいっておけば。。。どんな暗号ってって会話が続くかも 営業で代数専攻でっていったら客がぽかーんとするから、そのときどう答えるかを聞いてるんだよ。 代数なんかで商売できる仕事はない
276 名前:132人目の素数さん [2005/10/15(土) 19:14:27 ] まあとにかく ・好きでやった ・一生懸命やった ・努力する才能はある という点をアピールするのが目的だから、 説明と言う手段にこだわりすぎないほうがよい。
277 名前:132人目の素数さん [2005/10/16(日) 15:46:59 ] ・好きでやった ・一生懸命やった ・努力する才能はある ・本質は馬鹿である ・他人に教える才能も無い ・つぶしが利かない ・人生やめたほうが良い
278 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/16(日) 16:24:57 ] もとの話題に戻りましょ。208さん、すみません。
279 名前:132人目の素数さん [2005/10/16(日) 16:37:52 ] 微分幾何学と数値解析はなにに使えるって聞かれて。。。 リアクターの中のケミカル物質の濃度解析につかえるといったら。。 うちでは使う機会がないといわれた。。。 だったら面接に呼ぶなよな。。。忙しいのに。。。 馬鹿の面接官を出す会社は最初から蹴ったほうがいい
280 名前:132人目の素数さん [2005/10/16(日) 16:41:26 ] 大手は形式だけ試験受けてくれで。。。即決だった。 判断が速い。格の違いを感じた。
281 名前:208 [2005/10/17(月) 09:48:11 ] 最近(実はほんの2、3日前)、Kummerの理想数に関して以外な発見を した。俺だけが気がついたとは思はないが。 足立の「フェルマーの大定理」という本を1ヶ月ほど前にアマゾンで 買った。この本にはKummerの理想数について書いてあると聞いたから。 ところが読んでみるとあまり詳しく書いてない。 ただ、定義は書いてあった。 K を代数体(実は円分体だが一般の代数体でも同様)、A をその主整環、 p を素数とする。p の素因子とは、p と A の元ωの組 (p, ω) で以下の条件を満たすものである。 1) ω ≠ 0 (mod pA) である。つまり ω ⊂ pA とならない。 2) α、βを A の元で、αβω = 0 (mod pA) なら、 αω = 0 (mod pA) または βω = 0 (mod pA) となる。 このとき、(p, ω) は p の素因子 P を定めるという。 αω = βω (mod pA) のとき α と β は 素因子 P を法として 合同といい、α = β (mod P) と書く。 初めこれを読んだとき、なんじゃこれは? 奇妙な定義だなと思った。 ところが、2、3日前に読み返してみて気がついた。 皆、もうわかるよね? そう 素因子 P とは A/pA の随伴素イデアル、 つまり P ∈ Ass(A/pA) のことだ(>>89 )。 これは驚きだよね。随伴素イデアルの概念はやっと1950年代の 終わりにBourbakiが定式化したものだ。それを、Kummerが100以上前に 代数体でやっていたとは。
282 名前:208 [2005/10/17(月) 10:24:37 ] Kummerの定義によると α ∈ A が (p, ω) で定義される素因子 P の n乗で割れるとは αω^n = 0 (mod (p^n)A) となることをいう。 A がDedekind環であることを使うと、これはイデアルとして αA ⊂ P^n と同値であることが分かる。
283 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 10:54:37 ] 偉大なり、kummer 拡大スレをあげるんだ!
284 名前:208 [2005/10/17(月) 12:06:11 ] 補題 A を環、M を A-加群とする。 M が長さ n の組成列(>>254 )を持てば、M の任意の部分加群 N は、 長さ ≦ n の組成列を持つ。 証明 n に関する帰納法。 M = M_0 ⊃ M_1 ⊃ M_2 ... ⊃ M_n = 0 を組成列とする。 (N + M_1)/ M_1 は N/(M_1 ∩ N) と同型である。 N + M_1 = M_1 つまり N ⊂ M_1 の場合は帰納法の仮定より、 N は長さ ≦ n-1 の組成列を持つ。 N + M_1 ≠ M_1 の場合は、N + M_1 = M であり、N/(M_1 ∩ N) は 単純加群(>>253 )である。一方、M_1 ∩ N は帰納法の仮定より、 長さ ≦ n-1 の組成列を持つ。よって、N は長さ ≦ n の組成列を持つ。 証明終 (注) 図を書くと証明が良く分かる。
285 名前:208 [2005/10/17(月) 12:22:24 ] 補題 A を環、M を A-加群とする。 M が長さ n の組成列(>>254 )を持てば、M の任意の部分加群 N に 対して、M/N は長さ ≦ n の組成列を持つ。 証明 n に関する帰納法。 M = M_0 ⊃ M_1 ⊃ M_2 ... ⊃ M_n = 0 を組成列とする。 (N + M_(n-1))/N は M_(n-1)/(N ∩ M_(n-1)) と同型である。 N + M_(n-1) ⊃ M_(n-1) であり、M/M_(n-1) は長さ = n-1 の 組成列を持つ。よって、N + M_(n-1) に帰納法の仮定が使える。 残りの証明は読者に任す。
286 名前:208 [2005/10/17(月) 12:30:31 ] 定理(Jordan-Holder) A を環、M を A-加群とする。 M = M_0 ⊃ M_1 ⊃ M_2 ... ⊃ M_n = 0 を組成列とする。 M の任意の組成列の長さは n であり、その剰余群の列は、 順序を別にして 列 (M_i/M_(i+1)) と同型である。 証明 n に関する帰納法。 M = N_0 ⊃ N_1 ⊃ N_2 ... ⊃ N_m = 0 を別の組成列とする。 M_1 ∩ N_1 は補題(>>284 )より長さ ≦ n-1 の組成列を持つ。 これと、帰納法の仮定を使えばわかる。 詳しくは読者に任す。
287 名前:208 [2005/10/17(月) 12:32:51 ] >>286 から自然数の素因数分解の一意性がすぐに出る(演習)。 だから、>>286 は非常に基本的な定理ということが出来る。
288 名前:208 [2005/10/17(月) 12:37:52 ] 定義 A を環、M を長さ n の組成列を持つ A-加群とする。 >>286 より n は組成列の取り方によらない。 n を leng(M) と書き、M の長さと呼ぶ。 一般に組成列をもつ加群を長さ有限の加群と呼ぶ。
289 名前:208 [2005/10/17(月) 12:41:14 ] 命題 A を環、M を長さ有限の加群、N をその部分加群とする。 このとき、N も M/N も長さ有限であり、 leng(M) = leng(N) + leng(M/N) となる。 証明 >>284 と>>285 から明らか。
290 名前:208 [2005/10/17(月) 12:45:08 ] 命題 A を環、M をA-加群とする。 M が長さ有限であるためには、部分加群に関して極大条件と 極小条件を同時に満たすことが必要十分である。 証明 >>286 や>>289 を使えば簡単なので読者にまかす。
291 名前:208 [2005/10/17(月) 12:49:44 ] >>281 自画自賛だけど、このスレで随伴素イデアルを扱ったのは正解だね。 なにしろ、Kummerがやってるんだから。 普通は代数的整数論の導入部で随伴素イデアルに関してここまでやらない。
292 名前:208 [2005/10/17(月) 16:00:19 ] 定義 A を環とする。それをA-加群とみたとき極小条件を満たすなら、それを Artin環という。
293 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 16:03:51 ] >>286 から自然数の素因数分解の一意性がすぐに出る(演習)。 うそつけ
294 名前:208 [2005/10/17(月) 16:06:13 ] 命題 Artin環が整域なら、それは体である。 証明 a ∈ A を 0 でない元とする。 イデアルの列 aA ⊃ (a^2)A ... ⊃ (a^n)A ⊃ ... は途中で停留するから、(a^n)A = (a^(n+1))A となる整数 n > 0 が ある。よって、a^n = a^(n+1)x となる x ∈ A がある。 A は整域だから、1 = ax となる。 証明終
295 名前:208 [2005/10/17(月) 16:15:32 ] >>293 素直に、わからないから教えてくださいと言えばいいものを。
296 名前:208 [2005/10/17(月) 16:19:35 ] >>294 の系 Artin環の素イデアルは極大である。
297 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 16:20:38 ] >>295 おしえてなんかいらねーよ
298 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/17(月) 16:21:46 ] 208は教えてクンでもあったのか・・・
299 名前:208 [2005/10/17(月) 16:28:42 ] 命題 Artin環の素イデアルは有限個である。 証明 p_1, p_2, ... , p_n を相異なる素イデアルとする。 p_1 ≠ (p_1)(p_2) である。 何故なら、p_1 = (p_1)(p_2) なら、p_1 ⊂ p_2 となるが、 p_1 は極大イデアルだから(>>296 )、p_1 = p_2 となって矛盾。 同様に、(p_1)(p_2) ≠ (p_1)(p_2)(p_3) である。 何故なら、(p_1)(p_2) = (p_1)(p_2)(p_3) なら、p_1 ⊂ p_3 または p_2 ⊂ p_3 となるから。 よって、降鎖列 p_1 ⊃ (p_1)(p_2) ⊃ (p_1)(p_2)(p_3) ... が得られ、隣合うイデアルは異なる。 極小条件から、この列は無限に続かない。 証明終
300 名前:208 [2005/10/17(月) 16:30:46 ] >>298 お前はアフォか。
301 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/17(月) 16:33:13 ] おまえの返答、教えてクンの定型そのものだよ。
302 名前:208 [2005/10/17(月) 16:38:47 ] >>301 だから、素直に謝れ。そしたら答えを教えてやる。
303 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 16:40:27 ] >>302 見当違いだって うそつけっていったのは俺だよ
304 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/17(月) 16:43:13 ] いや結構。俺は>>293 じゃないから。敵は一人症候群、早く治せよ。
305 名前:208 [2005/10/17(月) 16:46:41 ] >>303 要は、答えが分からないんだろ。 分からないのに、人を嘘つき呼ばわりするんじゃない。 この問題は、そんなに大騒ぎするほどのもんじゃない。 だからこれで終わり。答えは自分で考えろよ。 ヒントは Z/nZ の組成列を考える。 このヒントでほとんど終わりだけどな。
306 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 16:48:18 ] >>305 おまえは馬鹿だね それでおわりだとおもってるからうそつきなの
307 名前:208 [2005/10/17(月) 17:40:52 ] >>306 何を悔し紛れに。これで勉強になったろ。 その程度で俺に喧嘩を売るのはまだ早いんだよ。
308 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 17:42:56 ] >>307 あ まだわからないんだ いつまでもそうやって自己満足してろ
309 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 18:05:32 ] やっと208らしくなってきたw
310 名前:208 [2005/10/17(月) 18:14:21 ] >>308 こんな簡単な問題につべこべ言ってるならここに来る資格なし。 来るなよ。邪魔だから。
311 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 18:15:53 ] >>310 わからないからって くやしまぎれ言うんじゃないよ ま おまいさんには無理だと思ってたよ
312 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 18:17:21 ] >>310 教えて欲しかったらちゃんと謝れよ 教えてくん
313 名前:208 [2005/10/17(月) 18:36:50 ] 笑っちゃうね。そんなに説明してもらいたいのか。いじらしいね。 それならもうちょっと言い方があるだろうに。
314 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 19:09:32 ] 抽象論の中で自己完結しているやつらの糞スレだな。 まあ、趣味でやる分にはいいだろうが、実社会では もっとも使えない連中だw
315 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/17(月) 19:17:38 ] >>314 自己完結しない抽象論なんてないよ。 君は実社会で糞でも食べてなさい。
316 名前:208 [2005/10/17(月) 19:22:03 ] 趣味でやってんだけど。将棋とか野球とかと同じ 上(>>269 )にも書いたけど何か勘違いしてんだろうね。
317 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 19:38:34 ] 実社会の甘い果実がわからんとな! コチコチの自己完結頭の将来には、フリーターかニート しかないってことかw
318 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 19:41:21 ] 数学に関係のない価値を持ち出すなって。
319 名前:208 [2005/10/17(月) 19:47:56 ] だから勘違い。一種の嫉妬だろ。みっともねえ。
320 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 19:51:55 ] フリーターかニート はもうすぐ捕獲されて収容所に送られます
321 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 20:01:44 ] 208の方こそ数学に(しかも自分が得意なもの限定)すがりついて るんじゃないか。だから、ささいなことに過剰に反応する。 余裕があるときとないときの落差大きすぎw
322 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 20:02:51 ] ニコリのパズルなら良くて数学ならダメというのがわからん。絡むなよ。
323 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 21:53:52 ] >>322 要するに208の態度が不快ということだろう? 空気嫁。
324 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 21:55:52 ] >>323 ニコリのパズルについて嬉々として話している人がいたとして、 それを不快がるヤシの気持ちがわからん、という話をしている。
325 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 22:10:56 ] >>324 「嬉々として話している」だけなら誰も文句は言わん。 繰り返す、空気嫁。
326 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 22:15:07 ] >>325 おまいの脳の中だけの空気は読めん。スレを1個消費するだけ。無視すれ。
327 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 22:18:01 ] >>326 自分の脳の中しかわからんか。典型的な自己完結厨だな。
328 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/17(月) 22:18:22 ] >>325 おまえの村の空気だけで地球は覆えない。
329 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 22:22:40 ] >>327 暗に、「数学の価値はニコリのパズル程度と思え」という価値の改革を迫っている。改革しろ。
330 名前:132人目の素数さん [2005/10/17(月) 22:32:21 ] >>328 君の脳内世界についていけん。 >>329 被害妄想。
331 名前:132人目の素数さん mailto:sage [2005/10/17(月) 22:33:03 ] d一つであぼーんできる2chブラウザを使ってる俺は勝ち組
332 名前:132人目の素数さん [2005/10/18(火) 00:06:58 ] THAT"S BOTTOM LINE!!!!!!!!!1 THE undertaker takes Tomb Stone PiLe Driver!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1
333 名前:208 [2005/10/18(火) 08:55:00 ] 俺の態度? バカヤロ。 俺が親切に演習問題を出したのに、それに対して嘘つけと言った奴 の態度はどうなんだよ。そいつが出てくるまではおだやかにやってただろ。 仮にその問題が間違ってたとしても(あの問題に関しては可能性ゼロだが)、 別の言い方があるだろうが。
334 名前:208 [2005/10/18(火) 09:26:34 ] 補題 体 k 上の加群 V が部分加群に関して極小条件をみたせば、 V は k上有限次である。 証明 V が k 上無限個の基底を持つとする。 容易にわかるように、部分加群の無限降鎖列で途中で停滞しないものが 得られる。 証明終
335 名前:208 [2005/10/18(火) 09:30:37 ] 命題 A を局所Artin環とする。つまりただ1つの極大イデアル m をもつ Artin環とする。m がべき零なら A は A-加群として長さ有限である。 証明 m^n = 0 とする。 A-加群の降列 A ⊃ m ⊃ m^2 ⊃ ... ⊃ m^(n-1) ⊃ m^n = 0 を考える。 0 ≦ i ≦ n-1 に対して M_i = m^i/m^(i+1) とおく。 m(M_i) = 0 だから、M_i は 体 A/m 上のベクトル空間とみなせる。 M_i の A-加群としての部分加群は、A/m 上の部分ベクトル空間でも あり、逆も成立つ。よって補題(>>334 )より M_i は A-加群として 長さ有限である。よって A も長さ有限である。 証明終
336 名前:208 [2005/10/18(火) 09:47:16 ] 命題 A をArtin環とし、J を A の J-根基(>>238 )とする。 J はべき零となる。 証明 A-加群の降列 J ⊃ J^2 ⊃ ... ⊃ J^n ⊃ ... は途中で停滞するから、J^n = J^(n+1) となる整数 n > 0 がある。 N = J^n とおく。N^2 = N である。 N ≠ 0 として矛盾を導けば証明が終わる。 NI ≠ 0 となるイデアル I の集合 S を考える。N^2 = N だから、 N ∈ S だから S は空でない。よってこの集合に極小なものがある。 それを I とする。NI ≠ 0 だから Na ≠ 0 となる I の元がある。 I の極小性より、I = aA である。(N^2)a = Na だから、 Na ∈ S であり、Na ⊂ aA より再び I の極小性より Na = aA となる。よって x ∈ N で xa = a となるものがある。 (x^2)a = xa = a を繰り返して (x^n)a = a が任意の n > 0 で 成立つ。 一方、N ⊂ J であり、J = nil(A) でもあるから(>>296 と >>163 )、 x はべき零である。よって a = 0 となって矛盾。 証明終
337 名前:132人目の素数さん [2005/10/18(火) 09:49:50 ] 俺の態度? バカヤロ。 俺が親切に演習問題を出したのに、それに対して嘘つけと言った奴 の態度はどうなんだよ。そいつが出てくるまではおだやかにやってただろ。 仮にその問題が間違ってたとしても(あの問題に関しては可能性ゼロだが)、 別の言い方があるだろうが Do not worry about it. You do a good job..