- 1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2008/12/13(土) 12:46:39 ID:DzIV+DBK]
- テイルズオブシリーズのエロパロスレです。ハァハァしてマターリ楽しみましょう。
SS書きさん募集中。投下したい時に投下して下さい。 事前の投下確認は荒れる原因になるので無用。前置きをSSの前に挟めば大丈夫です。 グロ、百合、性転換など、好みの分かれるシチュの場合は、SSの前に必ず前置きを。 ※このスレは男×男(801、ショタ)物は禁止です。801板モララーのビデオ棚スレなどへどうぞ。 注意事項 ・クレクレ君は禁止。 ・原則sage進行。 ・来る者拒まず、去る者追わず。 ・荒らしはスルー、各種煽り厳禁。 ・厨は21歳になってから。(例え見てても書き込むな) ・このスレでの議論厳禁。あってもスルーしましょう。必要があれば保管庫の雑談スレで。 ※その他のローカルルールは適当。文句あったらどうぞ。 前スレ yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1222188786/ 保管庫 yellow.ribbon.to/~sanadamushi/sstop.html 次スレは>>950踏んだ人かスレの容量が450KBになったら誰かスレ立て宣言して立ててね。
- 301 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 11:41:45 ID:m93INgLK]
- まあ、嫉妬もあったと思うけど
ユーリの存在がフレンの部下にとって疎ましいのは客観的に見りゃ事実だからな あれってやってること自体はユーリのラゴウ殺害みたいなもんだし
- 302 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 11:58:24 ID:EDn/AKep]
- あれは、直前でフレンがユーリをかばって怪我していたからな
それで頭に血がのぼって冷静になれず、思わずやってしまったんだろう だけど刺した後に冷静になり、戸惑った顔をしていた、と ラゴウ殺害とは違う気がする つまり何が言いたいかというと、ヤンデレは素晴らしいものなのです
- 303 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 12:00:20 ID:gC/VZQep]
- そろそろ例の奴が来るぞ
ヴェスペ(ry
- 304 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 13:41:27 ID:+SMdxHfw]
- 自分の思い通りにならないと怒り狂う自己中心なヤンデレより、相手の事が好きすぎるのに(恋愛的な意味で)不幸に見回れて心が壊れてしまうヤンデレがいいです
最近のヤンデレと呼ばれるキャラは結局自分のことばかりで本当にデレなのかと問いたい
- 305 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 13:46:50 ID:RX8URU7D]
- 自分の思い通りにならないと怒り狂う自己中心なツンデレより、相手の事が好きすぎるのに(恋愛的な意味で)どうしても素直になれないツンデレがいいです
最近のツンデレと呼ばれるキャラは結局自分のことばかりで本当にデレなのかと問いたい
- 306 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 13:52:40 ID:aMipAilX]
- ねぇ・・・ハーツのSSは・・・?
もう新年なんですけど・・・
- 307 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 14:07:28 ID:y5Cw/jOM]
- >>297
>だが大全に載るって言うことはそういう要素を複数人が認めたってことではないのか? 大全見れば分かるが、製作者自体もヤンデレのことよく分かってないから バカか?レイプ目=ヤンデレキャラ確定条件とか腐ってる 「刺せばヤンデレキャラですよ」?アホか だったらコハクもユーリもヤンデレキャラになるが?それでもいいのか?
- 308 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 14:37:19 ID:RX8URU7D]
- てめーの持論なんてどうでもいいです
あなたがヤンデレと思ったものがヤンデレでありツンデレと思ったものがツンデレ 納得できなかろうが他人に押し付けるな
- 309 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 14:55:54 ID:r/tqEVu+]
- クンツァイトにはきっとアレな機能も搭載されているに違いない
マッサージ機能付きと聞いて妙な妄想をしたのは俺だけじゃないはず
- 310 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 15:47:43 ID:ynobJS2k]
- >>309
よう同志
- 311 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 18:12:41 ID:UusyPkBQ]
- 年末年始はみんな忙しいんだ
しかもハーツは発売したばっかだし、まだクリアしてない人もいるだろうし シングとコハクは王道すぎるな ベリルも含めてエロは難しそう
- 312 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 18:42:46 ID:iADMmS9x]
- >>295
酢 飯 と 言 う の は や め ろ 。
- 313 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 19:01:43 ID:Fb5U3v1O]
- つまり『酢ー飯ー』ならよろしいということか
- 314 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 19:03:00 ID:wKcza+wF]
- >>306
書いてもいいが問題があるんだな。 エロいSSを書くためには女湯に突撃しなければならないんだ。 そこでお前に頼みたいことがある。 番台のナムコを拉致してくれないか?
- 315 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 19:21:23 ID:B8uBlW0r]
- >>275
亀レスだが ベリルかペリドットかはっきりしてくれw
- 316 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 20:57:22 ID:bqWQ1Deo]
- >>312
sumesi ならおk?
- 317 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 21:38:08 ID:d0jBWIdI]
- 記念すべきハーツSSの第一作が番台ナムコと聞いて
- 318 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 22:46:05 ID:PlyaNIHd]
- 空気を読まず投下します
クンツァイト×リチアで本番無し
- 319 名前:1/4 mailto:sage [2009/01/05(月) 22:46:32 ID:PlyaNIHd]
- 宿屋の一室。
はあ、とリチアはひそかに、されど重々しく嘆息した。 (……胸が、欲しいですわ……) 持ち上げるよりも、下から少しばかり脂肪の付いた皮膚をつまむといった方が正確だ。 重量さえ計れないとは一体どういうことだ。 牛乳だって毎日飲んでいる。生臭いレバーだって残さず食べた。なのに、一向に胸が膨らむ気配は無い。これではまるで、十程の少女の肉体ではないか。 「リチア様?」 唐突に投げ掛けられた低い声に、ドキッと心臓が喉元まで跳ね上がった。振り返ってみると、いつの間にやら傍にただ一人の守護機士が立っていた。 「クンツァイト! ……い、いえっ、べ、別に、何でも……!!」 「自分は、アナタはご自分の胸部についてお悩みだと予想します」 金槌で頭を殴られたようだった。 「どうして貴方はいつもそうズケズケとッ……!!」 こみ上げてきた激情のあまり握り締めた拳がぶるぶると震えて、どす黒い濃霧のような闇念が渦を巻いてリチアの元に集う。 「お……お待ち下さい! 然らば自分にある提案があるのです」 その瞬間、リチアの周りにうねっていた闇念がピタリと停止した。 「……何ですか、それは」 「自分のソーマにはマッサージ機能が備わっています。その中に『豊乳コース』なるものがあるのですが、お試ししませんか?」 「――な、なぜ! なぜそんなステキ機能がある事をもっと早くに言ってくれなかったのです!」 「あの頃はいずれ成長なさるかと推測していました。しかし……」 切実な眼差しを胸元に感じた。クンツァイトの瞳の方が饒舌に諦めを語っていた。 「……しばいて海に捨ててやりましょうかこのセクハラマシン」 「申し訳ありませんでした」 リチアは熟した林檎のように顔を真っ赤にさせ、胸を抱き隠す。 「……閑話休題。リチア様、どうなさいますか?」
- 320 名前:2/4 mailto:sage [2009/01/05(月) 22:47:21 ID:PlyaNIHd]
- 「……どうする、って……。…………」
目蓋の裏に蘇る、フローラやイネスのあの大きな膨らみ。 細やかな樹にたわわに実った二つの果実。 たっぷりと瑞々しい重量感を見せつつも、まろやかで優美なラインを描く。落下したら窒息死するのではないかと思うくらい深い谷間。 憧れていたものを手に入れられる唯一のチャンスがここにある。 ……しかし、ソーマとはいえどクンツァイトはまるで自らの手のように扱う。まさしく腕の延長。つまり彼そのもの。それに胸を触られる訳なのだ。想像するだけで赤面してしまう。 男性に、よりにもよってクンツァイトにそんな破廉恥なことを……。 でも。でも、でも―― 「…………お願いします」 羞恥心を大特価で売りさばいた。 「了解しました。では胸部の着衣をはだけてください」 「……なっ!? ……分かり、ましたわ……」 恐る恐る服に手を掛ける。ちらりとクンツァイトの顔を窺うと、脱衣を促すように見詰め返してきた。リチアの胸にはまだ逡巡が蟠っていた。 衣服を脱ぐだなんて一切聞いてなかったし、考えてさえもなかった。 (……い、いいえ、これもボインへの道のりの第一歩! 羞恥を乗り越えてこそ、人は巨乳という奇跡の果実を鷲掴みにすることができるのです!! だから、だから……っ) コクリと唾を飲み込む。意を決して、するりと衣服を下へと落とした。 かつて誰にも見せたことの無い、磨き抜かれた処女雪のようなまっさらの肌。小さな掌でも容易く覆い隠せるほどの膨らみ。 「リチア様、こちらへ」 クンツァイトは寝台に座ると、いつの間にか伸長させたソーマで手招きをして見せた。示されるがままにその膝の上に腰掛ける。 「マッサージ『豊乳コース』、開始」 ソーマの先端部分ががしゃんと展開して、人の指のように変形した。伸びてきたソーマが、いきなりむにゅりと胸を揉みしだいた。 「ひゃあっ……!?」 その異質で冷たい感触に思わず短い悲鳴が迸る。 指が肌に沈むたび白い肌に淡い痣が散って赤い雪のように消えていった。くすぐったいような、もどかしいような、なんともいえない刺激が背筋に走る。
- 321 名前:3/4 mailto:sage [2009/01/05(月) 22:47:43 ID:PlyaNIHd]
- (……うう、恥ずかしい……)
ぎゅっと唇を噛み締め、目をそむける。 左手の指はくるくるとゆっくり円を描くように乳首の周りに触れ、右手はふくらみを揉みほぐす。 「んっ、はぁ……こ、これ、本当にマッサージなのですか……?」 「肯定。後10分程度繰り返すと胸部の膨張効果が期待できます」 するりと、一番触れてほしいところをするりと避けて触られる。 唐突に頂点の突起を器用に摘まれて、ぴくんと肩が跳ねた。 「あっ……!」 変に甘く上ずった声は誰のものかと一瞬考えた。 その声が自分のものだと理解して、リチアは更に頬を赤く染めた。じんじんと胸の先端が熱く痺れる。 「なんだか……変な声、出てっ……んっ、恥ずかしい、です……」 「否、その音声は異常ではありません」 文字通り機械的に告げながらも、乳首を責め立てるソーマの動きは止まらない。 「ふぁあ……! やっぱり……わたくし、変、ですっ……! っあ、だめ、そこっ……ひぅっ……」 突起を抓んだり押しつぶされ、ぞくぞくと背筋に電流が走った。木の実が色づくように段々と紅色に染まり、ぴんと屹立していく。この刺激を感じているという明確な事実に恥辱を煽られる。もしもこれで後に胸に変化が無ければ、速やかに彼を海に沈めることになるだろう。 「あ、うっ、んん……や、いやっ……!」 頂点の小さな赤い真珠を囲む、朱鷺色の花の溝まで丹念に愛撫される。 なぜだか、次第に下腹部もがうずき出してくる。あそこの奥からトロリと何かがあふれ出すような感触。諌めるため、思わずもじもじと膝をすり合わせるリチア。脳に霜のような白い膜が張る。 何か、おかしい。その未知の感覚にスピリアを恐怖の感情が食む。けれどもクンツァイトは按摩を一切止めてさえくれない。それに――身体はそれを、快感だと受け取っていた。 「ああっ、やぁっ……クンツァイトぉ……! わたくし、おかしくなって……」 最早発音は切ない吐息に近かった。柳眉が苦悶に歪む。 ぷっくりと腫れ上がった胸の突起を弄ぶ指の動きが速まって行くにつれて、リチアの呼吸音の合間も短くなる。 頭蓋の中で警鐘が鳴り響く。 近い。何かが近い。遠くから何かが津波のように押し寄せてくる。 真っ白な怒涛が意識を連れ去る。 「……――っ!」 呼吸が引き攣った。 耳鳴り。気が狂いそうな激しい快感の閃光が音を立ててはじけた。 太い槍が頭を貫いたようだった。がくがくと震える身体を支え保つため、クンツァイトの腕をぎゅっと握り締めた。 「……っ、はっ、はあぁっ……」 やがて力が一気に吸い取られるように抜けた。完全に脱力して、彼の身体に深くもたれかかる。 呆然と開いた唇の端から、荒い呼吸と共に一筋唾液が零れた。
- 322 名前:4/4 mailto:sage [2009/01/05(月) 22:48:06 ID:PlyaNIHd]
- しばらくはぬるい海の中を漂っている風だった。
身体中に染みわたっていた快楽がカーテンのように引いていく。頭の中に張った白濁した膜が溶け去る。ようやくリチアの神経を麻痺させていた白い化物が帰っていった。 心地よい脱力感にいつまでも身を浸しても居られない。リチアは荒い呼吸をやっとの思いで押さえつけ、着衣を整える。役目を果たしたクンツァイトのソーマが彼の首元に収納されていった。 「……はぁ、はっ……。今の、は……?」 「性器の充血、筋肉の硬直を確認。オーガズムを迎えたと推測します」 「……お、オーガズ、ム?」 聞きなれぬ言葉に、リチアは思わず鸚鵡返しに聞き返す。 「肯定。性的快感の極地。俗語的な言い回しをすれば、『イった』」 「……!!」 顔が炎で炙られているのかと思うほど激しく熱した。 そういった単語は耳にしたことがあったが、まさかこの今自分が経験するとは思いもよらなかった。先程のあれがそうだったなんて。あまりの恥ずかしさに目元には涙さえ滲む。 ……このまま消えてしまいたい。 「しかし、それは『豊乳コース』の使用です。よってアナタが羞恥を覚える必要性は皆無です」 珍しく空気を読んだクンツァイトが、どこか慰めるように告げる。 「……そ、そうは言っても……」 とんだ痴態を演じてしまった。 ああも淫らに声を上げて、身体を捩じらせて、…………。 彼にあのようなあられもない姿を見せてしまったのだ。これからは視線さえも合わせられない。 「……とにかく! あ、ありがとう、ございました」 「問題ありません。更なる豊乳をお望みであれば、いつでもお申し付け下さい」 ただ、起伏の薄い何時も通りのクンツァイトの表情だけが救いだった。 (……全音声と映像を、自分の『お楽しみライブラリ』に登録する!)
- 323 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/05(月) 22:55:58 ID:r/tqEVu+]
- GJGJ!
クンツァイト×リチア好きの自分には堪らんわー しかしクンツァイトむっつりだなwww
- 324 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 00:14:23 ID:lT/7bfZ2]
- やべえwww守護騎士エロいわwwwww
- 325 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 00:19:32 ID:LvcxUya5]
- >>315
すまん、ベリルの方ね
- 326 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 00:43:25 ID:FfIsm+qr]
- 豊乳コースwwwwwwwww
- 327 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 01:26:05 ID:bzYQWwwg]
- >>322
GJ 俺も告白までで終わらせたヒスリチアSSを更にソーマエボルブしてくるわ
- 328 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 03:57:46 ID:8d/SZD2E]
- 流石メカ・ケダモノ
- 329 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2009/01/06(火) 08:30:23 ID:GY+80OzN]
- >>322
ネタがダダかぶりしたw
- 330 名前:322 mailto:sage [2009/01/06(火) 13:09:11 ID:QyC8Xc/c]
- GJありがとう!!
このスレの皆の優しさに全米が泣いた >>329 マジか すまんかった でもそれをすごく…読みたいです…
- 331 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 13:20:17 ID:K/MvMm6g]
- お前は泣いてないのか^^;>>330
ともあれGJだぜ
- 332 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 14:41:21 ID:QK+mSVZk]
- >>330
GJ!!でした。 クンツァイトのマッサージ機能には「豊乳コース」以外に どんなコースがあるのか詳細を是非とも教えていただきたい!
- 333 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 14:58:13 ID:PGJMbr34]
- つ貧乳コース
大きな胸が見る見る小さく、これなら貧乳好きなあの方も大満足! …とか?
- 334 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 16:46:46 ID:52H0QgtO]
- つまり吸引だね?
なんだ、それならイネスの体脂肪もk
- 335 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 16:50:48 ID:l5LPNOEF]
- おっぱいは体脂肪なの?
- 336 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 17:47:59 ID:wzC1uQ5Z]
- とりあえず、マリーさんとクロエのは鍛え上げた胸板だなww
- 337 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 17:51:39 ID:WAgpM4kV]
- >>335
おっぱいの中身が脂肪なのは本当。
- 338 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 20:05:30 ID:8d/SZD2E]
- _ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい! ⊂彡
- 339 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 21:36:39 ID:mBX+E0K0]
- 何でテイルズって、激しく動かなければならない戦士系が巨乳で、
特にあんまり動く必要の無い魔術士系にばっかりひんぬーが集まってんだろかw
- 340 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 21:52:11 ID:Qh33qxGA]
- ハロルドは隠れ巨乳だろうな
- 341 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 22:21:39 ID:nKJfUZgT]
- クンツァイトはエロ本の奴見る限り性欲はあるみたいだが
実際にやろうと思ったらやれるんだろうか(触手とかじゃなくて本物の方で) …ん? その時一体何が出てくるんだ?
- 342 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 22:42:41 ID:K/MvMm6g]
- 勿論、肉体改造で多量の成(精)分が排出できるようになったいちもつだろ>>341
今更だけど、クンツァイトは下じゃなくて上の触手も使えるな。 ていうか、狙ってキャラ書いたのか?いのまたさんは?
- 343 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/06(火) 23:12:30 ID:vKMHLtRy]
- 性欲のスピルーンとかあるのかな…
- 344 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 00:01:37 ID:j6K9d68Q]
- あるに決まってるさ。>性欲のスピルーン
なかったら男のロマンもなくなるよ。 称号ケダモノが貰えなくなるよ。
- 345 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 02:53:37 ID:M6iTraTB]
- 若干頬を染めながら責めてくるのですね
いろいろと期待できるじゃないか
- 346 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 09:35:30 ID:Fe4soHrO]
- どこぞのラノベみたいに七大罪のスピルーンだったら良かったのに。
エロも用意できるし
- 347 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 16:57:14 ID:T+O6XkBA]
- クンツァイトって結構イケメンだよな
- 348 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 17:43:55 ID:3mfb4CZv]
- セーラームーンのスレはここですか
- 349 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 17:45:47 ID:BADydaQL]
- >>343
ヴェイグやセネルには欠落してそうだなw
- 350 名前:名無しさん@ピンキー [2009/01/07(水) 19:47:16 ID:loOQBNab]
- >>347
でもCGverは甘いマスク過ぎて萎える! 初めて見たときに、アニメverとの猛烈なギャップを感じて抱腹絶倒で腹筋が 破壊しつくされるほど大爆笑したのは俺だけか
- 351 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 20:02:37 ID:d8zNUih5]
- >>347
ゾイサイト(゚д゚ )乙 これは乙じゃなくてポニーテールなんたらかんたら
- 352 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 21:31:28 ID:5yD2SNRj]
- さくらんぼミソ焼きおにぎりを本当に作った勇者が居るようだな
- 353 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 21:50:49 ID:CLJzR12E]
- コハクってLのシャリと何となく同じニホイがする
そう思うの俺だけ? プレイしていて、こいつにイライラするんスけど・・・
- 354 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 21:58:06 ID:5yD2SNRj]
- >>353
よ そ で や れ
- 355 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 23:07:14 ID:j6K9d68Q]
- コハクにハァハァしてる俺はどうしたら…
- 356 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 23:31:26 ID:d8zNUih5]
- >>353
まじかよ 顔はこのみだったのにあんな酢飯はやだ
- 357 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 23:40:49 ID:gKDLhjcp]
- コハクとシャーリィの共通点はおかっぱで妹でシスコンの兄を持つぐらいじゃないかな?
とりあえず叩きはやめようね?
- 358 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/07(水) 23:58:34 ID:SWuVXvwD]
- 少なくともコハクはヒスイにアレな感情は抱いてないぞ
- 359 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 02:25:42 ID:s8B3A7I1]
- >>356
酢 飯 と 言 う の は や め ろ 。
- 360 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 02:43:13 ID:N9qLxRRD]
- 酢
豚 と 言 う の は や め ろ 。 にみえた
- 361 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 03:49:20 ID:Tr7VjPsl]
- ベリルがヒスイと同い年…だと…!?
- 362 名前:名無しさん@ピンキー [2009/01/08(木) 07:26:20 ID:H6/X21j6]
- 焼
豚 と 言 う の は や め ろ 。 にみえた
- 363 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 07:48:37 ID:dhdw1sbf]
- ここは腹ペコの多いインターネッツですね
酢飯とか酢豚とか焼豚とか 食いたくなったじゃないか! 責任取れっ
- 364 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 08:50:59 ID:Zsa0UBD6]
- >>346
コハクがオパーイとか言い出すのか それはそれで……
- 365 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 13:51:53 ID:OEKidrn5]
- 一瞬視スラーがこんなスレまで出張ってきたのかと思ったww
- 366 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 17:57:26 ID:l/pjkAou]
- >>349
仙人はもはや、性欲とか恋愛とかは無縁の境地にまで解脱したからこそ仙人なのだよw
- 367 名前:名無しさん@ピンキー [2009/01/08(木) 19:44:43 ID:rb7+NCGL]
- なんでシャーリィって酢飯…?
- 368 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 19:51:46 ID:NG/m8JUR]
- 酢飯の読み方がシャリ
- 369 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 20:22:17 ID:ucxf5Mwi]
- 酢飯さんマイソロ不参加まじか
- 370 名前:名無しさん@ピンキー [2009/01/08(木) 21:08:42 ID:s8B3A7I1]
- >>367-369
酢 飯 と 言 う の は や め ろ 。
- 371 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 23:09:49 ID:gB8liIPl]
- イネス「
脂 肪 と 言 う の は や め ろ 。 」
- 372 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/08(木) 23:38:25 ID:ucxf5Mwi]
- >>370
だが断(ry
- 373 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 00:46:34 ID:nZtAzNoC]
- 保守。
- 374 名前:名無しさん@ピンキー [2009/01/09(金) 13:54:24 ID:i8XcyPzi]
- 雑魚キャラでかうぃいのをやりまくれええええw
- 375 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 20:25:49 ID:UbZR1S4i]
- テイルズ史上こんなに叩かれたヒロインはシャーリィだけだ。
正直あの子の何が悪かったのか全然分からない
- 376 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 20:28:04 ID:FM7h5D0P]
- 手の平を返すところでイラっときた
- 377 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 20:29:34 ID:3ISQEVGI]
- よ
そ で や れ 。
- 378 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:52:07 ID:hU8eqX67]
- 突然だけど久方振りに投下。
リオン×リリス、純愛。 リメイクDのDC仕様。 やたら長いので注意。
- 379 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:53:04 ID:hU8eqX67]
-
リオン・マグナスは酷く憤慨していた。 空は澄み渡り、陽光が程好く降り注ぐ。海沿いに潮風が吹き、磯の香りが鼻腔をくすぐる。 その天気の中で、彼の機嫌は稲妻が降り注いでいた。 というのも、彼の近くで土を掘り返している一人の女性に、あちらこちらと振り回されているからだった。 「すいませーん、ありましたか?」 「いや、見つからないが」 「そうですか。もうちょっと南かもしれませんね」 彼女の名はリリス・エルロン。大陸最北部の村、リーネに住む少女だった。 リオンは、リーネから大きく緯度を離したダリルシェイドという都市の住民であり、大陸すら違う。 普通なら、生涯かかわりを持たないであろう二人だったが、行動を共にしてかれこれ六時間が経過していた。 「くそ! 何で僕がにんじんなんかを!」 リオンはぶつぶつ文句を漏らしながら、手袋を土で汚しつつ地面を掘る。 「なかなか見つかりませんね、根気よく探しましょう坊ちゃん」 リオンの持つ喋る剣――ソーディアンに投影されている人格シャルティエは、労いの言葉をかける。 しかし、彼の疲れは全く癒えず、むしろ重苦しい疲れで気持ちが曇っていった。
- 380 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:53:38 ID:hU8eqX67]
- リオンという少年は、まだ16歳であった。
中性的な顔つきをしていて、美少女と間違われてもおかしくない外見。 奏でる声は凛々しさを転化させたような声で、聞くものを魅了する。 生家は大企業、剣の腕前は客員剣士として王家に仕えることが許されるほどだ。 彼の人気は、ダリルシェイドでは年齢を重ねるごとにうなぎ登り。 しかし、彼はプライドが高く、ややわがままで強引なところがあり、他人に弱みを見せることが大嫌いな人間でもあったので、 初対面の相手にはとっつきにくい印象を持たせることが常であった。 その彼に全く物怖じせず、会話でも態度でもイニシアティブを殆ど取らせない――リリス・エルロンとはそういう女性であった。 二人の出会いは最悪と言ってもよいものだった。 リオンは王の命令を遂行する途中、リーネよりはるか南にあるノイシュタットという街にいた。 ある目的のため、一人外に出てそのままリーネ付近まで来た。 森を歩いていたとき、リリスが(リオンを悪人と勘違いして)襲い掛かってきた。 リオンは、自分の身を守った代わりに彼女のことを痛めつけてしまった。 正当防衛が成立するとはいえ、へたり込んでしまった彼女を森に放置などできず、やむなくリーネの村まで連れて行った。 リリスは、リーネから出ていた理由を彼に説明した。村の南に生えているという伝説のにんじんを探しにいっていたのだ。 その最中、リオンと戦ってしまったのだった。 リオンは、自分の目的を果たすまでなら手伝ってやってもいい、といって手伝うことにした。 しかし、彼はすぐにこれがろくでもない同行だと分かった。 「坊ちゃん、顔色が悪いですけど、どうかしましたか?」 シャルティエの声にも耳を傾けず、リオンは心の中で思った。 (一体なんだあの女は? たかが村人のくせに、お玉みたいな道具を使って魔物を一蹴する力は、どこから出てくるんだ? ひょっとしたら、ソーディアン使いよりも実力は上かもしれない。それに、料理の腕はすごいものがあった。 僕もそれなりに美食に舌は慣れているつもりだが、それでも腕前も認めざるを得ない。 だが、あの性格まで認めるつもりはない! 僕はただアイスキャンディー屋を探していただけだ。 それに、伝説だろうと市販品だろうと、にんじんなんて僕は鍋よりもゴミ箱に入れるぐらい嫌いだ! 何で探さなければならないんだ!) 心の中で、ストレス解消も兼ねて叫んだ。彼の怒りも無理はない。 にんじんを探している間にも魔物は襲ってくる。その間に、傷も治りきらない彼女を庇いつつ迎撃しなければならないのだ。 彼女は逐一お礼を言ってくるが、それでは抜けないほど疲労はたまる。 そのうえ伝説という名にふさわしく、にんじんはなかなか見つからない。 場所の手掛かりは「リーネから南」だそうだが、1キロ離れていても10キロ離れていても同じく南と呼ぶのだから、 それだけの情報で見つけるなどもはや偉業と呼んでもよかった。
- 381 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:53:48 ID:lrrkqTFh]
- >>375
おにいちゃんどいてそいつころせない
- 382 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:54:13 ID:hU8eqX67]
- 時間は刻々と過ぎていき、11時のオヤツ時に始めた探索は、夕食の準備をする時間になっていた。
夕陽で海が茜色に照らされているとき、ついに二人は地名もないような深い山の谷間で、伝説のにんじんに近づいていた。 「に〜んじんに〜んじん」 にんじんの唄を口ずさむリリスの横で、リオンは心身共に疲れていた。嫌いな物のためになぜここまで、と下を向いていた。 ふと顔を見上げ、辺りを俯瞰すると、彼の視界のすぐ先にはノイシュタットがあった。 拠点とする場所が近いというのに、近づくことができない。 リオンは、にんじんを探すというくだらない目的のために身を費やしている自分が、ついに我慢できなくなった。 リリスの方を振り向き、険を荒でた。 「おい、ご機嫌に唄っているところすまないが、一つだけ言っておくことがある。 お前が探しているにんじんだが、僕はにんじんとピーマンが大きら」「あ、アレです! 来てください!」 言いかけのリオンを放って置いて、リリスは一人で先に行ってしまった。 リオンは拳を強く握り、歯をぎりりと強く噛んだ。平民相手に、これほど主導権を取れない状況はいまだかつてなかった。 父親にでさえ、ある程度の発言権があるのだが、彼女の前ではそのような事実も空しくなる。 「あの子の前じゃ、坊ちゃんも形無しですね!」 シャルティエの声は妙に弾んでいた。 「うるさい! 静かにしていろシャル!」 足音にも怒りを宿らせながら、リリスの方向へと走った。
- 383 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:54:54 ID:hU8eqX67]
- リリスがにんじんを掘り出し、土をぱっぱと払っている姿を見て、リオンは踵を返した。
ノイシュタットの方角を見ると、ぽっぽっと家々に電気が点き始めている。 長い間森の中で動いていたため気付かなかったが、既に日の入りの時間となっていたようだ。 「坊ちゃん、夜は魔物が活発化します。できるだけ動き回るのはやめておきましょう!」 「そうするか。結局、ここまでの道のりでアイスキャンディー屋は見つからなかったな。 やっぱりノイシュタットにあったのかもしれない。しかし、人目がある中で買うのは勇気がいるな」 リオンはノイシュタットを見ながら、足をそちらへと進めていた。彼はもうノイシュタットに帰る気でいた。 リリスとの付き合いは、伝説のにんじんを見つけるまで。彼女が怖いから帰れない、とでも言ったのなら、 ノイシュタットの宿屋の宿泊費でも払ってやれば、傷つけた分もチャラになるだろうとリオンは考えていた。 彼女の実力なら、帰ることぐらい容易だろう。だが、彼の予想は最初の一歩から崩された。 きっかけは、リリスの悲鳴だった。 リリスはすぐにシャルティエを構え、悲鳴がした方へと走った。 足を止めたとき、リオンの目には、うさぎの顔とカンガルーの身体が合体したような姿の魔物が映っていた。 気を失ったリリスを腹の袋にしまいこもうとしている。 「にんじんを守るものがうさぎとはな……そこらに生えている普通のにんじんを守っていればよかったものを」 リオンは前傾体勢で走り出し、幻影を残しつつ剣を振りぬき、魔物を怯ませた。 すれ違いざまにリリスを救出すると、彼女を木の影に隠した。 そこが魔物の死角になっていることを予想しつつ、今度は一直線に魔物へと向かっていく。 魔物は腹の袋から、黒いうさぎのような影を出してリオンを叩き潰そうとしたが、難なく避け、再度斬りつけた。 そして、相手がよろめいているうちにシャルティエの力を借りて昌術を唱えていた。 間もなく、彼の手には大樹の枝を思わせる巨大な黒槍が握られ、禍々しく蠢いていた。 「デモンズランスッ!」 叫びつつ、黒い炎に燃え上がる槍を投げつけた。魔物は腹の袋から出たうさぎの影で顔を庇い、ガードをした。 しかし、リオンの放った槍は、強固なガードを貫いて、風圧と共に魔物をはるか遠くへ吹き飛ばした。 爆風が周囲の枝葉をざわめかせ、木の葉が舞い飛ぶ。地面にはしばし軽い地震のような衝撃が残った。 魔物がいた場所には、貨幣がいくらか残っているだけであった。
- 384 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:55:37 ID:hU8eqX67]
- リオンは警戒しつつ、リリスに駆け寄った。
彼女が寄り掛かっていた木は、リオンの昌術から彼女を守っていた。 しかし、既に歩くこともままならない重傷で、危険な状態であった。回復するまで戦闘は不可能だ。 「大丈夫か?」 「ちょっと……危険かも」 弱々しい声で、首は俯いたままリオンの顔も見ていない。肩と腹部が呼吸のたびに大きく上下する。 リオンはやむなく小休止。少しでも疲労の回復になることを考えて、料理を作った。 彼の家には執事やメイドが何人もいて、一人で料理などほとんどしたことがない。不安であったが、何とか体裁は繕えた。 今は味など二の次三の次、とりあえずリリスの気を休め、疲労を回復させることが一番だった。 お茶漬けを作ったつもりだったが、ただ白湯にご飯を入れただけのように見えた。 味見したときも、あまりいい出来ではないと思い、そこらの木にぶちまけてやろうかと思っていた。 しかし、リリスが物欲しそうな顔をしているため、失敗作と言ってもいいそのお茶漬けを、ゆっくりと食べさせた。 リリスは力なく口を動かした。疲れているからか、なんとも言いがたい味なのか、 まずいけどせっかく作ってくれたからムゲにはできないと思ったかは分からないが、何も言わない。 無言はかえって二人に重苦しい雰囲気を与える。 リオンはその中で、彼女の姿を今一度見ていた。 しばらくの間、地面と魔物しか捉えていなかった目は、リリスのことを見ると楔を打たれたように止まった。 リリスの服装は決して格好をつけたものではない。 手縫いと思われる衣装が、エプロンドレスの下に見えるもので、露出などないに等しい。 しかし、それでも彼女の魅力は十分リオンにも分かった。何のことはない、彼女は才色兼備なだけではなく、美人であった。 長い金髪はリボンで束ねられ、頭の後ろで風に吹かれてそよそよとなびき、 青くパッチリと開いた瞳が顔のバランスを綺麗に形作る。料理を咥えている口は小さく、唇は控え目に色めいていた。 リリスは料理に集中していたため、リオンが見ていることにしばらく気付かなかった。 しかし、おもむろにリオンの方を向くと、目線はぱっちりと合った。 リオンはわざとらしいほど急に視線を逸らしたが、リリスは全く気にすることなく、リオンの方を見続けていた。
- 385 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:56:09 ID:hU8eqX67]
- リリスが料理を食べ終わると、リオンはふんと言うと、立ち上がってリーネの方角へと足を向けた。
「お前があの魔物に危険な目にあわされたのは、警戒を怠った僕にも比がある。 これ以上危険な目に遭うとなると、僕も目覚めが悪い。そういうわけだ、リーネまで送っていく」 リオンの提案に、リリスは何も言わない。 「どうした? 返事ぐらいしたらどうだ?」 催促をしても、リリスは何も言わない。振り向いて彼女を見ると、頷いているようだったが、何も喋らない。 業を煮やした彼は、リリスの腕を掴むと、無理矢理立たせた。細い体は軽く、簡単に立たせることができた。 リリスは腰折ることなく立つことを継続できた。彼女は、なぜか笑顔であった。 立ち上がった拍子に、口が小さく開いていた。 「無事なようだな」 リオンは疲労回復のグミを取り出すと、彼女の口に押し込んだ。 「それを食べ終えたら出発だ。疲労はもう取れているはずだからな」 「あ、あの!」 リオンは背を向けたまま返事をした。 「何だ? 言いたいことがあるなら早く言え」 「ありがとうございました。さっき、本当に意識が遠のいて、少しの間記憶がなかったんです。 貴方に助けてもらわなかったら、私は……。 それに、最初に貴方と会ったとき、私が勘違いして襲ったこと、重ねてお詫びします」 「そんなこと、いちいち気にしていない。頭を下げている暇があったら、足を動かせ!」 リオンの鬼のような態度。しかしリリスは少しも気にしない。 「そうですね、では、リーネの村までお願いします。そろそろ夜行性の魔物が出てくるから、急ぎましょう」 リリスは急に笑顔になると、足取り軽やかにリオンを通り越して行った。疲労は回復したようだ。 急いでいるため金髪を束ねているリボンの蝶足がぴょんぴょんと撥ねる。それを獲物と勘違いした魔物が森の中から出てきた。 彼女は一人で戦う気満々で構えていたが、リオンは忙しくなることが優に想像できた。 「どこまでも手のかかる女だっ!」 「でも、どこか憎めませんね」 シャルティエが小言を挟むと、リオンはシャルティエを思いっきり手荒に扱った。
- 386 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:56:37 ID:hU8eqX67]
- リーネへの帰路は、行き以上に長く感じた。
途中襲いかかってくる魔物を一匹一匹倒していったことだが、済んだことを悔やんでいても仕方がない。 日は完全に落ち、風は刃のように鋭く体を通り過ぎていく。ほとんどの人は家に帰り、外にいる人は疎らとなっていた。 リオンは彼女を送ったら、すぐにノイシュタットへ帰る予定であった。 しかし、踵を返した途端、リリスがお玉を襟に引っ掛けて制止してきた。 「おい、何の真似だ?」 リオンはお玉を襟から話すとリリスを睨んだ。 彼女は涼しい顔をしてリオンの腕を掴むと、強引に引っ張って村の中を案内していった。 パン屋を見上げ、畑を通り過ぎ、坂を登って大きな屋敷を通り越し、そこから右へ進む……途中でリオンが腹を立てた。 「いい加減にしろ! 僕はお前を送るためにここに来たんだ。観光をしに来たんじゃない!」 リオンの声は村中に響き、外出している少ない村人の視線を集めた。 彼女がしょんぼりと顔を俯けると、リオンはまずいことをしたように顔を横へそらした。 視線の先では広々とした牧草地帯が広がっていた。線を引くように羊がメーメーと声をあげて宿舎へと帰っていく。 ダリルシェイドにはない光景に、リオンは興味を持って見つめていた。 その隙に、リリスは再び腕を引っ張って、彼を自宅へと連れて行った。 扉を開け、「土足でいいですよ」と声をかけたところで、ようやくリオンは手が自由になった。 「……これ以上、僕に何をしろというんだ?」 「是非、美味しいご飯を食べていってください! せめてもの恩返しです」 リリスは百万ガルドの笑顔を見せた。リオンはバツが悪いようにため息をついた。 「あいにくだな。そんな時間は僕にはない。宝探し(にんじん)に付き合っておいて今更だが、僕は急ぎの用なんだ。 恩を感じているのなら、このまま僕を帰らせてくれないか?」 とリオンが身の上話を聞かせたところで、シャルティエが口を開いた。 「坊ちゃん、お言葉に甘えましょう! 慣れない土地を暗闇の中動き回るのは危険ですし、今日の坊ちゃんは戦いっぱなしじゃないですか。 少しぐらい羽を伸ばしてもバチは当たりませんよ」 シャルティエの言葉にも一里あった。リオンは決して体力には優れていない。 一日中の戦闘により、リオンの意志とは逆に体は悲鳴をあげていた。
- 387 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:57:28 ID:hU8eqX67]
- とはいえ、ここまで来て急に意見を引っ繰り返すのは、彼の意地が簡単には許さない。
「その、家族にも迷惑がかかるだろう? そういうところに邪魔することは」 「家族のことなら心配いりません! おじいちゃんは度量が広いですし、お兄ちゃんは家出中です。 ですから、三人で食卓を囲むのって久し振りなんです。腕によりをかけて作りますから、たんと召し上がってください。 それと、もう一つ引き止めたい理由があったんですよ」 リリスは背を向けて、台所でなにやら作業をしていた。何かを掻き混ぜているような音が聞こえる。 ものの数分、リオンは居間に突っ立っていた。 (どうする……ああいうことを言った手前、ここには居づらい。 しかし、体力の限界と意識していれば、確かに既に筋肉痛の徴候は見られる。 ……その上、あの女の料理の腕は絶品で、おかわりがほしいぐらいだ) リオンがくだらない意地で困っていると、リリスが手の平ほどの容器に何かを入れて戻ってきた。 「貴方、アイスキャンディーを食べたいって言っていましたね。だから私、作ってみたんです」 容器の中には、中途半端に固まった白い液体が入っていた。まだ泡が立っていて、作ったばかりという感じがする。 しかし、見た目とは裏腹にバニラのいい匂いがした。 アイスキャンディーが液体ではないことは、辞書を引くまでもなく明らかなことだったが、指摘する前に彼女は続けた。 「これを数時間かけて冷やせばいいって聞きました。この辺りの夜は冷えますから、朝までには固まっていると思います。 今日はここに泊まっていってください。ちゃんと寝床はありますから」 「アイスキャンディー……作れるのか?」 「たぶん……で、では、ご飯を作ってきますね」 リリスはウインクすると、台所の方へ走っていった。 リオンは、足を玄関の方へ向けたが、思い悩んだ。 ちらっと外を見ると、空に蓋がされたように真っ暗だった。 確かに、この暗さの中を歩き回るのは危険だ。ましてや体力回復の当てもない。 「止むを得ないな。今日のところは、身を休めるとするか」 「おおーっ、坊ちゃんが自論を曲げるなんて! 頭の上に岩でも振ってきたらどうしよう!」 「シャル、お喋りが過ぎるぞ」 リオンとシャルティエが小声で話していると、一家の主と思しき年寄りが「ただいまぁ」という声と共に入ってきた。 見知らぬ客がいるというのに、「お客さんかい?」と一言言うと、それきりだった。 うら若い孫娘と見知らぬ男が二人きり、状況が状況なのだからもう少し不審に思え、 といいたいところであったが、これがリーネの普通の習慣なのだろう。 黙ってシャルティエの刀身を眺めた。しばらく手入れができなかったため、大分汚れていた。 「坊ちゃんが年上でもない人のいう事を聞くなんて、珍しいですよね」 シャルティエは感心するように言った。 「仕方がないだろ、僕が死んだら誰があいつらの監視をするんだ」 「でも、それを抜きにしてもマリアン以外の言うことを素直に聞くなんて、新鮮な光景ですよ」 「はぁ……シャル、少し黙っていてくれないか」 それきり、二人は口を閉ざした。
- 388 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:58:07 ID:hU8eqX67]
- 黙々とシャルティエを磨いていると、次第にいい匂いが居間に立ち込めてきた。
リリスが「できました」といいながら、お盆に乗せた料理を運んでくる。シチューだった。 底の浅い容器で、具が頭を半分ほど出した状態。匂いと外見に食欲をそそられる。しかし、リオンはギョッと目を見開いた。 「おい、にんじんが入っているが、まさか?」 「あ、これは伝説のにんじんではありませんよ。うちの畑で取れたにんじんです」 「聞きそびれていたのなら、もう一度言ってやる。僕は、にんじんとピーマンが嫌いだ! だから、そういうのは御免だ」 ずっと大人ぶっていた彼の、子供っぽい態度。リリスは可愛らしい彼の好き嫌いを知ると、くすっと笑った。 「では、残した分は私が食べますから」 「そうか……なら助かるんだが」 「でも、こっちはどうしましょう?」 と、リリスはお盆に乗せて運ぶ途中のサラダを前に出した。それにはにんじんとピーマンとレタスと海草が乗っていた。 食材の比率が合っていない。リオンが嫌いなものを除くと、毛を刈った羊のように量が香ばしいものとなってしまう。 「それは、さすがに困るな」 「う〜ん」リリスは人差し指を顎につけて悩んでいた。突然、電球が光ったようにリリスは表情を明るくした。 「では、貴方の好みにあうものをもう一品作りますね。ちょっと時間がかかりますけど」 「そこまでしなくてもいい」 とリオンが制止してももう遅い。彼女はお盆をテーブルに置いたまま、すぐに台所へと向かっていた。 間もなく、まな板に何か大きなものが乗せられた。 無関係のようにテーブルに置かれていた料理は、しっとりとした湯気を立ち上らせ、芳香を漂わせている。 リリスの祖父はサラダに箸を伸ばすと、ぱくぱくとつまみ食いを始めた。 次第に箸に勢いがついていき、つまみ食いではなくなって、完全に本食いとなっていた。 リオンは料理の前で立ち往生をしていた。リリスが恩人のために張り切って作ったため、量は相当なもの。 自分の胃ではぎりぎり食べきれるかどうか、というところだ。 その上、もう一品リリスは料理を作っているので、それを食べる分も考えなければならない。 食べ物を残してはいけません、と常々言われているため、残すこともできなかった。 箸を掴んでテーブルの前に座っても、にんじんとピーマンが邪魔をして踏ん切りがつかない。 「ぼっちゃぁ〜ん、はやく食べましょうよ、見ていてつらいでしょう〜?」 「我慢してでも、にんじんを食べればよかったよ」 リオンは気の進まないまま、夜食に取り組んだ。 味はさすが、というもので、リオンの不安はすぐに味に誤魔化されていった(にんじんとピーマンは残したが)。 食も進み、手が止まらない。テーブルに並んでいる分を食べ終えたとき、案の定彼の胃は苦しみを訴えていた。 腹の底が盛り上がるような苦しさに、リオンの手は完全に止まり、追加分を入れる隙間はなかった。 リオンは少しでも腹に隙間ができることを祈って席を立つと、野外を眺めた。 (立っているうちに、少しでも腹が空いてくれるといいが) 「おーい少年、リリスの料理ができるには時間がかかるだろうから、先に風呂に入ったらどうだ? 沸いたばかりでいい湯だぞ」 「風呂?」 確かに、料理が来るまでの暇潰しにはなる。それに、今日一日の汗も流すことができる。 風呂に入ると、なぜか腹に隙間ができることを実体験で知っていた。 リオンは二つ返事をすると、居間から扉一枚を隔てた風呂場に向かって行った。
- 389 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:59:03 ID:hU8eqX67]
- シャルティエを壁に立てかけると、湯船の中で身体を伸ばした。とことんたまっていた疲れを癒すようにくつろぐ。
何度か腹をさわり、その度に隙間ができた気がして、リオンは先のことが明るく思えた――そのとき、視線を感じた。 それは窓がある方、すなわち外からだった。どうやら男で、覗き魔のようだ。 男は窓越しにリオンに気付くと、中指をたてて唾を地面に吐いた。 「ピコハン!」 シャルティエを掴むと、自分の背丈半分ほどのピコハンマーを具現化して、相手の頭上に落とした。 ポップな音がなり、カエルがつぶれたような声を聞くと、再びリオンは浴槽で体を伸ばした。 昌術の分の疲れも取り、やや眺めとなった入浴を終えた。 居間へ戻ってきたリオンを迎えたのは、リリスだった。その手には、タライのような巨大な容器に、魚が一匹入っていた。 「これは何だ?」 「マンボウです。全体はもっと大きいんですけど」 身は白身で、淡白な味が期待できる。変に油っこいものでなくてよかった。 「というわけで、賞味してください」 しかし、それは、とても一人の食卓とは思えなかった。闘技場のチャンピオンでさえおなか一杯になるようなシロモノだ。 リオンは追加させた上に残す、などという独裁者のような酷いことはできず、箸を掴んだ。やけに箸の動きが遅かった。 さすがに、リリスと祖父が手伝ったのでタライ丸ごと、というわけではなかった。 しかし、それでもリオンの胃袋は悲鳴をあげ、断りをしてからもう一度風呂に入り、僅かでも苦しさを和らげた。 余裕が出てくると、リオンは食後の運動と称して外に出た。 冷たい風が心地よく、辺りの小動物が小さく声を出して、静寂と絡まって耳に優しく届く。 リオンは胃が楽になるまで暇でしょうがなかった。 羊を飼っていることを思い出すと、ちょっと見てみたくなって、家の裏に足を進めた。 と、その途中に先ほどの覗き男が、頭上にひよこをピヨピヨさせて(イメージ)倒れていた。 「坊ちゃん、この男どうします?」 「罪を償わせる。といっても、この辺りに裁判所はなさそうだ。権力者のところにでも連れて行けばいいだろう」 「じゃあ村長さんですね! でも、村長の家はどこにあるんでしょう?」 「罪人に聞くさ。シャル、ちょっと物騒なことに使わせてもらうぞ」 リオンはシャルティエを構えると、刃の横で男の肩を軽く叩いた。男は気がつくと、ふらふらと起き上がった。 「おいお前、これから僕の言うとおりにするんだ」 リオンがシャルティエを喉元に突きつけると、男は男性らしからぬ高い声をあげて絶叫し、そのまま失神、倒れこんだ。 平和な村で育った男に、お目覚めの剣先は刺激が強すぎたようだ。 「ちっ、根性のないやつめ!」 「どうします坊ちゃん、目覚めるのを待ちますか?」 「起こしたあと、また眠られては困る。仕方がない、あの女か老人に聞くさ」 リオンはシャルティエを腰に差して、方向を変えた。そのとき、彼はとんでもないものを見た。 風呂場で、リリスが今まさに湯船に浸かろうとしていた。 リオンの視線が彼女の上半身に釘付けになると、リリスの目線も彼に止まった。 目が合うと、意識が飛んだように頭が真っ白になった。一瞬の停滞が、除夜の鐘のように長いものに感じられる。 はっと意識が戻り体が自由になると、すぐに倒れている男の襟首を掴んで、逃げるように立ち去った。 逃げても苦難は続く。頭の中では今の図が影送りのようにしばらく残っていた。 直視してしまったことの気まずさとあわさって、リオンは頭を茹だるように熱くさせた。
- 390 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 21:59:36 ID:hU8eqX67]
- 振り払うように、急ぎ足で村長の家に入った(正確には、場所を聞こうとして入った家が、たまたま村長の家だった)。
呆気に取られている村長に、リオンは事の説明をすると、村長は深く頷いた。お礼の言葉を受けるよりも先に立ち去った。 出て行ったはいいが、どこに行けばいいのか分からない。 どう考えてもこっちに非があるわけで、いくら彼女が恩を感じているとしても許容範囲を超えている、と考えるのが普通。 そもそも、料理のもてなしを受けた以上、今でもまだ恩という親切引換券は有効なのだろうか? 焦った拍子で腹部の苦しみは紛れていたが、新たな苦しみのせいで頭も体もまともな状態からは程遠い。 村の中を意味もなくさまよっていると、リリスが彼を迎えに来た。格好はラフで、エプロンドレスはつけていない。 風呂を浴びる前に慌てて出てきた、という印象を受ける。 彼女はリオンに駆け寄ると、お辞儀をした。 「あの人、前々から困っていたんですけど、あなたが解決してくれたんですね」 リオンは意識して目を背けた。 「礼などいらん。お前が知っているということは、あの男は常習犯のようだな。 こんな田舎なら、顔さえ分かればすぐに捕まえられようものだろ?」 「たまたま通り過ぎただけって場合もありますから」 リオンは傷が痛んだ気がした。どうやらリーネにはリーネの掟があるようだ。 「現行犯で捕まえないといけないんです(一応自首もありますけど)。 でも、そのときの私は何も着ていませんから、その、恥ずかしくて。 こんな簡単に解決しちゃうなんて……どうやったのかは分かりませんけど、ありがとうございました 「礼などいらんと言っているだろ。それよりも何の用だ? わざわざ礼をいいに出てきたんじゃないだろ?」 「お礼を言いにきました!」 「……」リオンの口から言葉がでなくなった。 風呂に入った、食事もすませた、後は寝るだけという状態なのに、かえって疲労がたまっている気がした。 リリスは彼の心情などお構いなしに、彼の腕を引っ張って家へと連れ戻った。
- 391 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:00:00 ID:hU8eqX67]
- 困ったことはいくつ重なっても消えるものではない。
既に祖父は自分の寝床で寝息をふかし、ワンルームかと思える広さの家には彼とリリスしか居ないようなものだった。 リオンは何もする気が起きず、はぁとため息をついていた。 何の目的でこの村に来たのかも忘れ、心身ともに疲れた体をソファにもたげるのみだった。 傍らの暖炉の熱が、ぽかぽかと体を温める。気が緩んで、うつらうつらとしていた。 気がついたときには隣にリリスが座っていた。 ランプの光に照らされた姿は朱を帯び、彼とそれほど年は変わらないはずが妙に大人っぽく見えた。 リリスは手を後ろに置いて、何かを隠すようにしていた。 「あの、これですけど」 リオンの前に、皿に盛られた液体のようなものを出した。出したときに、ぷるぷるっと震えていた。 彼は首をかしげた。 「これは?」 「アイスキャンディー……違いますか?」 「これはゼリーだ、アイスキャンディーとは全くの別物だ」 リオンは目眩みがした。ゼリーぐらい、実家で食べたことがある。リオンが食べたいのはアイスキャンディーである。 料理の腕がプロ級である彼女が作ったのだから、きっとこのゼリーは相当美味いのだろう。だが、それも今では食べる気がしない。 語気を荒でる気力も沸かない。 支えていたものがプツンと切れたように、リオンはリリスとは逆の方向に体を横たわらせた。 リリスは腰を下ろしたまま、彼の顔を覗き観る。 「おやすみですか?」 「ああ、寝る……ゼリーは明日食べるから、今日はとりあえず寝かせてくれ。疲れたんだ」 「あの、ソファで横にならなくても、上にベッドがあります。二階建てベッドですから、好きな方を」 「ここでいい。お前がいつも通り使え」 リオンはシャルティエをつかめる位置に置いて、目を瞑った。 腹部の苦しさはこの頃にはほとんど紛れ、目に焼きついていた先ほどの図は次第に薄れていく。 意識は、さして時間をおかずに暗い闇へ落ちていった。
- 392 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:00:51 ID:hU8eqX67]
- 日付が変わった頃、リオンは何かの音で目を覚ました。
ネズミの喧嘩のような、普通の人は見向きもしない音であったが、それなりに警戒しているため敏感にも反応した。 自分の周りは完全な闇、薄気味悪さを通り越してかえって清々しささえ感じる。 ただ、自分から離れたところには小さな光があり、寝ぼけ眼を凝らしてそちらを見た。場所的には、そこは風呂場のようだ。 「まさか、またあの女か……? できればそうではないことを祈っておくか」 シャルティエを掴んだ。リオンが耳を立てると、水関連の音はしないようだった。 ここでしていたら、とっとと眠る予定だったが、そうではないと分かるとほっとして扉を開けた。 リリスが後ろを向いて、何かをやっていた。 「どうかしたのか?」 リリスは彼に気付くと、何かを隠した。 「お、おはようございます!」 「……そんな時間じゃないだろ」リオンの返事とほぼ同時に、シャルティエが目を覚ました。 「坊ちゃん、何かありましたか?」 「いや、何でも無さそうだ。眠っていていい」と、寝たりなかったのか、すぐにスイッチを切った。 シャルティエを風呂場の端に立てかけると、再度聞いた。 「こんな時間に、こんなところで、何をしているんだ?」 彼女にずいっと詰め寄ると、急にあわてた彼女は何かを隠した。珍しく緊張した様子を見せていた。 「ア、アイスキャンディーの作り方を近所の人から聞いてきて、作り方をメモしていたところですけど」 「レシピか。なんでこんな場所で書く?」 「部屋の中で電気をつけると、起こしちゃうかもしれませんから。ここなら光は目立ちません」 「メモぐらい聞いたときに取れ」 リオンは嘘は言ってなさそうだと判断した。 睡眠が浅いことを思い出すと、みっともない姿を見せないうちに風呂場を出て行こうと背を向けた ――出て行く前に、リリスが衣服の端を掴んで止めた。 「あの、いかないでください。もうちょっとでできそうですから!」 リリスが制止のため立ち上がると、彼女の後ろに隠していたノートが出た。 それは、アイスキャンディーが冷えていく工程だった。 何時間冷やすとこうなる、というのを凝り性にも事細かに記していたのだった。 「悪いが、明日にしてくれ」 リオンは腹部を撫でながら言った。まだ前日の料理を消化しきれていない。 そのうえ夜中で目が覚めたばかりとあっては食欲も湧かない。 しかし、リリスがただで退くわけがない。 リオンの言葉を柳に風にして、風呂場の扉を開いて外に手を伸ばし、透明な袋に入っている細長い棒を取り出した。 窓から侵入してくる夜風は冷凍庫のように寒い。 この寒さの中で、とりあえず固形と言える形にはできあがっていた。 もっとも、それは市場で売っている固形物とはかけ離れた、べとべとな状態での固形だったが。 「ほら、きちんと形になっています。ちょっと溶けそうですけど。あとバニラ味しか作れなかったのが残念ですね」 リリスは固まった部分を両手に乗せ、リオンの方へ棒を向けた。 その棒は、アイスキャンディーの棒といって思い浮かべる楕円形の細長い棒ではなく、焼き鳥にさすような鋭く尖った串だ。 支える力に乏しく、今にもアイスキャンディーが溶けて落ちそうであった。 リオンはやや躊躇しながら受け取ると、口元に運んだ。 リリスの視線が強烈だった。食べる瞬間を逃さまいと、シャッターチャンスを待つように凝視する。 「はぁ」ため息をついて食べるのをやめ、出したキャンディーを袋へと戻した。
- 393 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:01:56 ID:hU8eqX67]
- 「どうして戻すんですか?」
「一日中これのために動き回ったんだ。今みたいに胃がむかむかして、食欲がなくて、寒くて、機嫌が悪いときに食べたくない!」 彼自身にもよく分からない理由を述べると、リリスはしょんぼりと小さくなり、俯いた。 押し付けがましい彼女だが、断られると無理強いはしなかった。 「恩を返したかったのに……」 「恩だと? 妙なことを言うな。恩なら一宿一飯で既に返している」 「でも、私が貴方から受けた恩は一つだけじゃないから、全部返さないと。つぎにいつ貴方に会えるか分かりませんし」 リオンは、彼女の立派な志にただただため息をついた。 「お前、恩をあだで返すとかそういう発想はないのか?」 「ないです」 「はぁ……分かった。食べるよ……食べるからもう恩の押し付けはやめてくれ」 リオンは憮然とした表情でアイスキャンディーの袋を取り払った。 (どうしても、この場で食べる運命にあるようだな……こんな気分のときに食べたくはなかったんだがな) リオンは怒りを露わにしていたが、普段から怒ったような表情であったため、リリスは感情の変化に気付かなかった。 ひんやりとするアイスキャンディーと、リオンは口元へ運んだ ――アイスキャンディーが彼の口元を離れていき、ボタッと音を立てて風呂の床に落ちた。 そのまま模様の溝に沿って、排水溝へとバニラが流れていく。 固まりきっていない状態で、長時間持ちっぱなし、そのうえ棒が支える力に乏しいということが絡まった、当然の結果だった。 最初の意思表示通り食べないで済んだわけだが、いざ食べられなくなると物悲しい。 最初に渡されたときに素直に食べていればよかった、と軽く後悔しそうになった。 リリスは融解したアイスキャンディーを勿体無さそうに眺めて、しくしくと言った。 「食べるの、早かったみたい……です」 「だから言っただろ、明日にしてくれ、とな」 残念なのは実はリオンも同じだが、リリスという女性の前で弱い姿を見せるのは、 彼のプライドが許さず、ついついきつく当たっていた。 ただ、同時にえもいえぬ罪悪感が湧き上がってきたことも事実。口調をやや優しくした。 「明日食べるから、今日はもう寝るんだ」 「はい……まず、疲れをとって、朝ごはんの仕込みをしてから寝ます」 どこまでも家庭的なリリスに、リオンは頭がくらっとした。 「勝手にしろ!」 夜に似つかわしくない大声を(らしくなく)放つと、リオンは扉を開けて居間へ戻った。
- 394 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:03:13 ID:hU8eqX67]
- (律儀すぎるのも考えものだ……思いが純粋な分だけ余計に。
とにかく、もう寝なければ日中に支障をきたすかもしれないな) リオンはソファに身をもたげ、目を閉じた。そのとき、シャルティエを風呂場に置きっぱなしにしたことに気付いた。 (何と言う凡ミスだ! しかし、これで生じる弊害といえば、寝るのが少し遅れるだけだ)と自分で自分を慰めた。 リオンは再び風呂場の扉を開いた。 油断していた彼は、耳を扉につけることを忘れていた。 リリスが、湯を浴びていた。 リオンとリリスの視線ががっしり合い、そのまま固まった。 突然の事態は、事故にあったように感覚にずれを起こした。心臓の音が牛歩並みに遅く感じる。 「す、すまない!」 リオンは急いでシャルティエを掴み、風呂場から出て行った。 居間へ来たというのに、心臓の鼓動は少しも鎮まらない。内側から食い破らんばかりに高まり、眠気を内から吹き飛ばしてしまった。 毛布をかぶり、視界を真っ暗にしても眠気がない。ごろんと横になってもなおギンギンと目が覚める。 この調子では、寝る頃には朝日が昇ってしまう。 リリスという美少女の全裸を見る――普通の男なら、これが生涯に一度あるかないかの行幸に等しいが、リオンには苦にしかならない。 彼は心に決めた女性が居て、そのためにも他の女性は眼中に入れないと決めているのだ。 だから、今の光景もそれを害するウイルスのようなもので、必死に駆除しようと煩悶していた。 彼が嫌な時間を過ごしてから数分後、扉が開いてランプの明かりが差した。リリスが彼の近くに寄る。 彼は寝たふりを決めて、嘘の寝息をすうすうと立てていたが、リリスは小さく笑うと「バレていますよ」と耳元で囁いた。 リオンは嫌な気分で目を開けた。 腰の辺りでしゃがみ込んでいるリリスは、バスタオル一枚だった。 肩の部分は完全に露出し、肌には水滴が拭き取りきれず残っている。 髪の毛はいつものテール髪ではなく、リボンを解いて腰まで伸ばしていた。 ほんのりと朱を帯びた身体が、暗闇の中で更に艶やかさを増してリオンの視界に入る。 リオンは無理に視線を変え、彼女の姿を見ないようにした。 「その……覗いたことは謝る。ノックを忘れたことも謝る。 だが、睡眠時間ぐらいは取らせてくれたって構わないだろう」 「貴方の睡眠を助けに来ました」 「馬鹿かっ! 論理が合わない。静かな場所で寝ている方が会話するよりもずっと睡眠を促すだろう? 第一、お前に話しかけられ、僕が身を起こした時点で今までに溜めた眠気は吹き飛んだ。これが睡眠の邪魔でなくて何なんだ? それに、そのはしたない格好は何だ?」 リオンの理路整然とした考えは、しかしリリスには全く聞き入れられない。 「それは置いといて。 兄に、こうすれば眠くなるって教えてもらっていました」 リリスは手を伸ばすと、彼の股間を撫で始めた。 驚きのあまりシャルティエに手を伸ばしかけたが、彼女の手の動きは止むことなく、ズボンの上から彼のものを軽く掴んだ。 きゅうと弱い力で握られ、それが害にならないと体が分かっているためか、拒むという命令をすぐにはしなかった。 リリスの手の動きは、猫をなでるそれに似た動きで、かつ繊細で程好い力の入れ具合であった。 彼は苦しそうな声を出し、ついにリリスの手を止めようとしたが、彼女からもたらされる快感で抑制の力が入らなかった。 リオンはこういうことにはあまり興味を持たないようにしていたが、やはり溜まるものは溜まる。 時々生理現象として仕方がなしに自慰行為をした。 その頻度は低く、数週間前に王の命令を受けて旅に出てからは一度もしていない。 溜まったものを放出するには絶好の機会であったためか、体は素直に性感を受け入れていった。
- 395 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:04:25 ID:hU8eqX67]
- 凛々とズボンの中で膨らんだものを見て、リリスははぁと声をもらしていた。
「お兄ちゃんのよりも小さくて、かわいいかも」 「なっ! 貴様、こういうことに慣れているのか!?」 「あら、女の人にそういうこと聞きますぅ?」 (くそっ! 何てやりにくい女だ! 会話すらしたがらない奴の方がまだマシだ!) などと思っているうちに、彼女の手がズボンを膝まで下ろし、露出したものを両手で包み込み、軽く握ってこしこしと触った。 (もう少しきつく握った方が……いかん! このままだと女のペースに呑まれる!) リオンは欲を振り払い、腕力を振り絞って彼女の身体を押し離した! 手加減できず、彼女は床に頭をぶつけ、そのままぺたりと倒れこんだ。 リオンはズボンをあげつつ、彼女のことを見て心配になった。 倒れこんだきり、ぴくりとも動かなかったからだ。 「おい、大丈夫か?」 いきなり性行為に及ぶというリリスの行動にも非はあるが、この状況はまずい。 祖父が目を覚ますことを考え、彼が不安になっているとき、リリスは呻くように声を出した。 「い……たい、です」 「無事なようだな。これに懲りたら、僕に変なちょっかいを出すのはこれきりにしろ」 「あの、お願い聞いてくれませんか?」 「何だ?」 リリスは風呂場の上部にある階段の方を指差した。 「あそこに、私が普段使っているベッドがあるんです。そこに連れて行ってくれませんか? 立つのが億劫でして」 「……ま、僕にも非があるからな。いいだろう。(人のいいことだ)」 野蛮な行為に出たことを負い目としているリオンは、珍しく素直になった。 背中におぶって運ぶことにしたが、そうしてみるとリオンは驚いた。 彼女の身体はとても軽かった。 空のリュックサックを背負っているような、あるいはこの女に羽があって自ら浮いているかのような軽さ。 見た目より軽いといってしまえばそれまでだが、運ぶことが苦にならない。 バスタオル一枚という姿を想像する暇もなく、階段を登りきった。 ベッドは二階建て。リリスがどちらに寝るのかは分からないので、リオンは下のベッドに彼女を降ろそうと、背を向けた。 「おい、着いたぞ。さっさと降りろ」 といっても、リリスは返事をしない。振り返ってみると、目を瞑っていた。 運んでいる間に眠ってしまったのか、揺すっても中々目を開かない。 「眠っているのか?」 リオンは不安になり、彼女に顔を近づけた。 それが運のつき――リリスは目をパチッと開くと、リオンの腹部に手を回して自分の方へ引っ張った。 むしろ、力の入れ具合から考えて引きずり込んだ、という方が正しい。 布団の中に押し込まれたリオンは、視界が急に真っ暗になった。顔に柔らかな何かがあたって、呼吸困難になった。 ジタバタともがいて脱出し、目を開いた。 「お前、恥ずかしくないのか?」 ごたごたでリリスからバスタオルが肌蹴て、全裸となっていた。 彼の質問に頷きも横振りもせずに、俯いているだけだった。 手で胸を隠し、足は閉じられている。恥ずかしがっているということは分かった。 リオンは手を伸ばすと、彼女のうなじを指先で軽くなでた。 「僕が女性の興味のない世間知らずのお坊ちゃんだ、とでも思っているのか?」 リリスは俯いたままだった。 「もういい……ここまでコケにされたのは初めてだ。 男に対してそういう行動を取るという事がどういうことになるのか。 ……いくらこういう場所に住んでいるといっても分かるだろう。 このまま、自分の身体に何もないまま朝日を迎えられると思うな」 「思って、いませんよ」 「いい度胸だ……」 リオンは布団をどかすと、彼女の身体を自分の方へと引き寄せた。
- 396 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:05:17 ID:hU8eqX67]
- 膨らみかけの胸に手を伸ばすと、手を柔肌に埋めることなく軽く覆った。
磨くように手を上下に動かし、緩やかにウェーブを作る。 着衣の上からではよく分からず、不可抗力で覗いたときも確認はしなかったが、既に十分大きく育っている。 まだまだ成長途中だが、男性を誘惑するには十分な大きさで、その峰も美しい曲線を描いている。 外側を二度三度となでると、軽く指を胸に埋めた。 リオンは胸に埋めた指を一度戻し、同じところをもう一度突いた。 「ん……う、んん」 リリスの呼気が荒くなってくると、指を胸全体を掴むように広げ、円を描くようにこねた。 彼女は、唇を噛み締めて声を堪えるようにしていた。リオンには、過去の体験から疑問が浮いていた。 (この程度の愛撫で感じたのか? それとも、敏感なのか? 案外、慣れていないのかもな) あれこれ考えたが、「まあいい」で締め括った。 撫でながら、指の移動ルートを変え、桃色の乳輪を指の腹でかすめた。 胸の膨らみの柔らかさとは微妙に違う、ややこしのある固さのそれを、中央の突起に触れないように注意しながら、丸く動いた。 指を乗せただけで胸に埋まり、乳輪を僅かにこねた形の歪みが、視覚的にもリオンの胸を熱くさせる。 反対側の胸も同じように指の腹を押し付けると、従順にふにゃりと形を変えた。 胸と胸の谷間の向こうで、リリスが唇を噛んで声を押し堪えている姿には、リオンもさすがに胸を高鳴らせた。 リオンは手を休めることなく、同じ行為を繰り返す。 決して突起には触れず、焦らしつつも身体の表面がじわじわと熱くなる ――そんな快感をもたらし続けていると、次第にリリスは足を摺り寄せてきた。 ぎゅうとリオンの右脚を足で挟み込み、彼に僅かに痛みを与えた。 血の巡りが悪くなり痺れてくるが、構わず胸のいじりを続けた。 先ほどのようにただ弄るのではなく、やや大きめに指を広げて覆いかぶさり、そのまま五指を膨らみの中にふりゅんと埋めた。 指は抵抗をほとんど感じずに、肋骨まで簡単に届いた。 胸全体の感触が一度に彼の手に通じ、洪水のように体に流れ込んでいった。 これにはリオンも目眩みのようなものを起こした。 「ひゃっ! はぁ、んん!」 リリスはもっと素直に反応し、しばらく閉じていた唇が開いた。 声を我慢しきれず、熱い吐息と共に外へと出ていく。 彼女の性感の高まりに比例して、リオンの足を挟む力も我慢の矛先として強まっていた。 胸の包み込むような感触とは違った意味で、目眩みを起こしかけた。 足がうっ血してしまいかねず、溜まらずリオンは大声を出した。 「おい、僕の足を離せっ!」 「?……あ、はいっ!」 リリスは声も届かなかったのか、反応が遅れた。命令に従い、足をがちがちとした動きで開いた。 「ご、ごめんなさい!」 随分苦しそうな顔で、前日一度も見たことのない表情であった。 リオンは、そのときの彼女の顔を見て、なぜか切なくなった。似た表情は、どこかで見た気がするのだが、中々思い出せない。 (どこで見たんだ?) 彼が考え込んでいるとき、視線に気づいたリリスは、無理に作ったような笑顔を向けた。 「続けて、いいですよ」 「あ、ああ……」 戸惑いつつリオンは返事をすると、開いた股へ手を忍ばせた。 それまでの胸と趣向を変え、真っ先に、女性の最も大切なところに触れて、指を押し込んだ――リオンは急に指を引き抜いた!
- 397 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:05:57 ID:hU8eqX67]
- 「お前……まさか」
……言いかけた言葉を、リオンは噛み殺した。その質問が、彼女には耐え難い恥辱なことであると同時に、 (眠れない男に、性器をいじれば眠くなるなどという意味不明な解決方法を提案するような女が、そんなわけない) と考えがめぐった。 リオンがそんなことを考えている間も、彼女は手を口元で軽く握ってきょとんとしていた。 「まさか、何でしょうか?」 不思議そうに、眼を開いてリオンを見つめた。 宝石のような青い眼は深い美しさを持ち、リオンも彼女の方へと顔を近づけていった。 二人の距離はとても近くなり、キスができそうな距離だった。彼ははっとして顔を離した。 「なんでもない!」 「そうですか……もし私の態度で気を悪くしたら、ごめんなさい」 リオンの語気を荒立てた言葉に、リリスは意味も分からず謝った。 リオンは自分の方が怒られてしかるべきなのだったが、彼女の従順な姿に言葉も出なくなった。 「お前だけ裸というのもな……」リオンは服を脱ぐと、ベッドの外へと投げた。細身で引き締まった身体が外に出た。 リリスは華奢な彼の身体と、まだ赤みの消えきらない真新しい傷の数々に、罪悪感が出てきた。 「昨日できた傷ですね」 リリスは舌を出すと、傷をなめ始めた。 「やめろ!」 すぐにリオンは怒号を飛ばす――リリスは怯み、舌を小さく出したまま止まった。 「す、すみません。痛そうだったので、ほっとけなくて」 リリスの謝罪の後、夜露の雫が伝うような静けさになって、二人は口を閉じたきり黙っていた。 静寂を破ったのはリオンだった。 「僕が怒ることで嫌な気分になるなら、今のうちにやめた方がいい。 僕はこういう性格で、急に変えるということはできないから」 リリスは首を横に振って拒否を明らかにした。 「十分承知の上ですよ」 「そうか。ならもう何も言うまい」 足の痛みがあらかた取れたところで、リオンは行為を再開した。 胸に手を片方置き、その手を下へと滑らした。 膨らみを強引にひしゃげつつ進み、へその横を通って、汗ばんだ腰の部分へ。そこから内腿を軽くなでた。 卵の表面のようにすべすべとした肌をしっかりと覚え、風呂あがりから残る湿り気にいざなわれて下へと向かう。 鬱蒼と茂る金色の毛に守られた膣に、指先が触れる距離まで降り、閉じられた陰唇を中指でくすぐった。 ぴちっと閉じられていた膣口は僅かに広がり、それを好機と指を少し推し進める。 彼女は体をビクッと震わせて、我慢するように体を捩じった。 彼女の身体の動きに合わせながら、大陰唇と小陰唇の浅い溝を、人指し指でつーと辿る。 「んぅ〜!」 リリスは、愛撫を一人では我慢できなくなり、リオンを自分の方へと引き寄せた。 リオンは彼女の思うままに体を横たわらせる。彼女の熱い呼吸が頬にかかった。
- 398 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:07:46 ID:hU8eqX67]
- 睫毛が触れるほど近い彼女の顔を、あらためて眺めた。
彼の好みではないが、間違いなく美人。嫁の貰い手には生涯困らないだろう――そんなことを性行為中に考えても意味がない。 と、彼は膣に埋めている指を、第二関節まで押し込み、指の腹が小さく襞に触れると、その場所で止めた。 そのとき、彼女の感じ方と膣内の濡れ方に違和感があることに気付いた。 彼女の呼吸や態度を見る限りは、間違いなく感じているようだが、膣の湿り気は普通の女性のそれに比べて少ない。 リオンは、身を起こしてリリスを見下ろす形になると、一旦彼女の胸に手を伸ばした。ただし、すぐには動かさない。 下半身に伸ばしている手を、膣に入れたまま根元まで押し込んだ。 「はあっあ!」 リリスが悲鳴を漏らすと、リオンは胸につけている手を動かし、一度視線を胸に固めた。 リリスは胸に神経を集中させていた。今までの行動を体感的に考え、次は胸に来ると思っていた ――実は、これは胸以外のところをおろそかにさせるための、リオンのフェイント。 実際の彼の狙いは、膣口の上部にある突起で、リリスが目を瞑っているうちに口をその付近に寄せていた。 それまでふれなかった突起を、唇で軽くつまんだ。こりこりと捩じり、かぶっている皮と芽の間に舌を入れ、軽く擦った ――その途端、リリスは彼女のものとは思えないほど大きな嬌声を出した! リオンは咄嗟にクリトリスから口を離し、布団を自分達に被せて防音とした。 驚きのあまり、膣に入れていた手も第一関節まで引いていた。 「す、すみません、びっくりしちゃって」 「これからは驚かないように気をつけるんだな……こんなことで驚いていたら、これから先お前は意識を失うかもしれないぞ」 リオンは注意のつもりでいったが、リリスはくすっと笑った。 「そうかもしれませんね。でも、私だってすぐにはそうならないように努力しますよ」 前向きに捉えた彼女の姿に、リオンは仲間の一人を思い出した。 (なんでこんなときに、あの馬鹿を思い出すんだ。……そういえば、あいつも金髪だったな。 この女、家出した兄がいるといっていたな……まさかな) リオンは彼女の快感が冷めきらぬうちにと、再度胸へ手を伸ばした。 心臓の音が、胸を通して聞こえている。その膨らみを、彼の手は力を込めて歪なものへと変える。 今までのように押し潰すだけではなく、乳輪の中心に立つ乳首を剣だこで摘み、それから柔らかい膨らみに指を押し込んだ。 幾層も重なった剣だこに挟まれた乳首は、ブラの内側がこすれるものとは異質の快感を与え、彼女に堪えがたい性感を与えた。 膣内にある彼の指は、彼女の湿り気が増すのを確実に捕らえていた。 (一応感じているな……先ほどの声もあるし、不感症というわけではなさそうだな) リオンは、目線を下半身から胸へと動かし、顔もその動きに従う。膨らみに顔をもたれて、その感触を耳と頬で感じていた。 が、おもむろに動くと、突起を口に含んだ。 「あっえ、っええ!」 リリスは感じるというよりも、驚いている様子。突然の事態に口をむっと閉じた。 リオンは口に含んだ拍子に、乳首と舌が触れ合っていて、それをチャンスとしてそのまま舌を動かした。 勃起しきっていない乳首は、ころころ舌の上で転がり、乳輪もそれにあわせて形を楕円に変える。 「んん、んーんっ、んーっ!」 リリスは彼の頭を掴み、自分の方へと引き寄せていた。
- 399 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:08:43 ID:hU8eqX67]
- リオンは素直にその動きに従い、彼女の方に動くが、舌は乳首から離さない。
手で触れている方もあわせて、同時に二つの刺激を彼女に伝わらせた。 リオンは意識して、両方が単純な動きにならないように、そして頭と手が同じ動きをしないようにしていたので、 別々の息も恩に嬲られるような刺激をうけたリリスは、みるみるうちに膣内を潤わせていった。 次第に愛液のとろみが目立ち、押し込んだ指を動かすと、何もないよりもはるかにスムーズに動いた。 愛液が潤滑油の役割を持つと、リオンの指も停滞を破り、動き始めた。 膣口から少し奥、少し出っ張った襞を指の腹でさわり、指を膣内ごと捩じって反対側の襞も触れる。 これから先の準備運動とでも言うように、指は前後に動き出し、愛液と指が鳴らす音を静かに、卑猥に響かせる。 「はっ、ああ! あ、きゃあっ、や、はぁん! あんっ、あんんっ!」 リリスは短い間隔で声を出し、リオンの顔をますます自分の方へ強く押しつけた。 リオンはなおも胸から口を離さず、母乳を吸うようにちゅうちゅうと口をすぼめ、吸いながらやっと乳首を離した。 口を離すと同時に、胸をいじっていたもう片方の手も動きをやめ、膣口の方も静かになった。 「はぁはぁはぁ……はぁはぁはぁ……」 リリスは落ち着かない呼吸を繰り返した。 「おい、女」 リオンの呼びかけにも、リリスはすぐには反応できなかった。 しばらく待ち、頭の痺れが取れ、朦朧としていた意識がハッキリしてくるとようやく返事をした。 「はは、はい! 何ですか!?」 「今までの僕の行為で、一番気持ちよかったのは何だ? 言ってみろ?」 「え、ええっ!」 「どうした? 僕に色々迷惑をかけておいて、今更言えないとでも言うのか? お前がどこを感じるのかが分からないと今後動きにくいだろう。 それに、これだけやっているのにどこも微塵も感じないとでもいうのなら、今日の行為全てが無駄になるのと同じじゃないか」 「ちょ、ちょっと待ってください!」 リリスは彼の言葉の整理をしているのか、時間をかけて悩んでいた。 リオンの質問は、彼にとっては大真面目。全て彼の心の中から出たもので、本当に彼が思っていたことであった。 一方、リリスは彼がこんなことを聞いてくるとは思いもせず、そのうえ答えにくい質問であった。 悩むことなく、思うままに答えればいいのだが、上手く頭が働かず、 加えて羞恥心まで邪魔しているとなると、リリスの口は鉛よりも重くなっていた。 しかし、徐々に快感に目覚め始めている彼女は、体の芯で燻っている要求を拒むことができず、ようやく答えた。 「あ、あそこの……おまめが一番……」 「ああ、あれか」 リオンは確認を兼ねて、すぐに行為を再開した。
- 400 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/01/09(金) 22:09:02 ID:hU8eqX67]
- いきなり言われたところにがっつかず、膣に入れる指を一本増やし、中指と人指し指を押し込んだ。
それから顔を彼女の股に近づけ、口を開くと膣口の上部の突起を口に含んだ。 「んん、ん……はぅ……うん」 ちゅうと軽く口をつけると、唾液で濡らした。そして、連動するように膣へ押し込んだ指を左右に動かす。 滑りをよくするための愛液をたっぷりと塗りたくり、甚振るように襞肉を弾いてこねると、リリスは顔をよじって唇を固く噛んだ。 突起を舌で弾いても、またすぐに戻り、直後にもう一度弾く。 何度も繰り返される行動に、突起はすぐに肥大化し、包皮から露出した。 膣口に押し込んでいる指によって高まったリリスの快感は、 愛液のそれまで以上の滲みとなって顕著に現れ、甘水のような粘り気を持つようになった。 「は、ふあっ……ん、んむむ、んー!」 リオンの愛撫を、リリスは口を閉じて我慢しようとしていた。これではせっかくの愛撫の感度も半減してしまう。 腹部に力が入るのは我慢の証拠で、リオンはすぐに気付いた。 「どうした? せっかく一番気持ちいい場所を愛撫しているのに、我慢するのか?」 「だ、だってぇ……自分でここが気持ちいいって言ったところなんて、恥ずかしいし」 「今更だな。お前の嬌声など先ほど聞いた。今更我慢したところで、何の意味も無いだろう」 「で、でもぉ」 「それでも我慢したいのなら、勝手にすればいい。 言っておくが、僕が今後二度とお前とこういうことはしないかもしれないんだからな。 後になって後悔するのはお前だけだ。もっとも、どれほど後悔なのか、僕には分からないがな」 と言うと、リオンは再び下半身に顔を向けた。膣口から指を引き抜くと、愛液がとろりと垂れてきた。 リオンは口を小さく開くと、しゃぶるようにリリスの膣口を舐め始めた。 「ひゃっああ!」 リリスは仰け反って大声を出した。先ほどのリオンの言葉で吹っ切れたのか、 あるいは我慢の鎖さえも引き千切れるような、凄まじい快感だったのかは分からないが、体は素直に感じたままに反応した。 リオンはきゅうと縮む膣口を、舌の拙い力で広げるように押し、やや強引にリリスの膣内を舐め回した。 膣はきゅうぅと縮まり、痙攣するように動いた。舌の届く範囲をあらかたなめ終えると、最後に突起の芽に軽いキスをした。
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