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セーラー服と機関銃でエロパロ



1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/20(金) 21:29:25 ID:Tr0ZqzHD]
長澤まさみ主演の金曜ドラマ「セーラー服と機関銃」のエロパロ


2 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/20(金) 21:50:38 ID:fxFgqADW]
あのCMのつづきが気になる
さらしでおっぱい谷間どかーん?

3 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/20(金) 22:18:23 ID:/9EVGEIi]
俺が立てようと思ったら立ってたw
お前は俺か

4 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/20(金) 22:49:32 ID:N9l5Eym7]
誰か今日のストリップ小説頼む!

5 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/20(金) 22:58:06 ID:1pdmohGf]
立てにきたら立ってて驚いたw

6 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/20(金) 23:02:49 ID:sm47laSr]
>>3>>5
オマエら実況いただろwwwww

7 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/20(金) 23:21:13 ID:mrQvsgZ9]
おお、ないかな〜と思ったらあったよ!
とりあえず、若頭×泉萌え

8 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/20(金) 23:21:48 ID:N9l5Eym7]
>>1->>6
オマエら実況いただろwwwww

9 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/20(金) 23:28:28 ID:1pdmohGf]
>>6>>8
実況行ってないから気になるwそんなにエロパロ希望者が多かったのかwww
取り合えず佐久間×泉キボン

10 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/20(金) 23:55:48 ID:tBGXOW1r]
>>9俺も実況板行ってないから気になるwww
てか今回のストリップでエロパロ探そうとしたんだがな


というわけで泉がストリップすることになる→ヤクザに輪姦されるのをキボン



11 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/21(土) 00:29:52 ID:rhjP1n4H]
↑同じコトかんがえてた………

12 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/21(土) 01:15:20 ID:FsprDWaY]
原作の「セーラー服と機関銃」って、
エロシーンがなかったっけ?

最後の方で泉ちゃんが敵に捕らわれて
手術台に全裸で大の字に貼り付け。舌を噛めないように猿轡を噛まされて。
敵キャラは拷問のプロとかで、今にも生体解剖されそうになる泉ちゃん。
この描写に当時中坊の折れはチンポぎんぎんだった。

当の泉ちゃん本人は「ああ・・・肉を切られるなら
贅肉の部分を・・・」なんて妙に冷静なことを考えるもんだから
ちょっと萎えたが。

このシーン、やってくんないかな?

13 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/21(土) 17:11:21 ID:cZdZBvnh]
ヒデ×泉キボン

14 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/21(土) 17:51:08 ID:OXuMhFnV]
あ〜!佐久間さんの機関銃すごいです

15 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/21(土) 23:35:01 ID:1avwKcDJ]
佐久間×泉話を書こうかと思ったけど
原作本や劇場版見てないから、この先の展開知らないのでヘタに手を付けられないw
第三話見てから考えてみようか。

16 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/22(日) 10:10:41 ID:bdv63PsQ]
>>15
wktkしながら待ってる

17 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/24(火) 02:37:40 ID:TW5YTJ/g]
神はいませんか・・・?

18 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/24(火) 13:51:12 ID:rr42WpqI]
>>12
工エエェェ(´д`)ェェエエ工工
それ何かトンデモじゃ……。赤川だよね、筒井じゃないよね?
佐久間のエチを覗く泉といい、原作エロシーンがそんなに多いとは。
全く知らんかった原作未読組。

ストリップ→リンカーンは
「脱ーげ!脱ーげ!」が「飲ーめ!飲ーめ!」になったりする訳ですか
組長を姦られたおとしまえは若頭による浜口組殲滅で
最後のオチは組長の「カ・イ・カ・ン……」

19 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/25(水) 18:01:11 ID:BMB8LJ+n]
newsplus.jugem.jp/
wiki.livedoor.jp/devilmatome/
news18.2ch.net/test/read.cgi/news2/1156009389/l50
aa5.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1151876698/l50

ヲタクを盗撮して自身のサイトで無断公開し、「死ねば良いのに」と、言い放ったキックボクサー。
暴行やレイプ未遂を自慢した過去の日記が発見され、一気に話題に。

東京都杉並区荻窪〜西荻窪出身。 杉並区立神明中学校出身 杉並区立神明中学校出身
現在は東京の府中市在住。  杉並区立神明中学校出身 杉並区立神明中学校出身

「男なら掲示板でコソコソやってないで己の拳で勝負しろ」とか言ってた癖に
散々言い訳をし、2ちゃんねらーのオタク代表氏との試合から逃亡。

↓ 通報先です。庵谷の行いを許せないと思う方はどんどん通報しましょう。
newsplus.jugem.jp/?cid=23  newsplus.jugem.jp/?cid=19
newsplus.jugem.jp/?cid=18

庵谷と一緒に悪事を働いていた仲間の内にエイベックス関係者がいます。(深津飛成&伊藤正二郎)
深津もキックボクサーで(元ホストでもある)、今年6月5日に武田幸三と一緒に世界丸見えに出演しました。
深津の方は探偵ファイルの山木陽介とも友人です。
・ちなみに庵谷は本州から出たことは一回きりで、そのときは佐賀に一泊二日の旅をしたとの事。

20 名前:15 mailto:sage [2006/10/26(木) 23:28:13 ID:yBZEWkAc]
>>12>>18
エロシーンは劇場版のオリジナルだけだと思ってたら
小説版でもエロシーンがあったとは。
それにしてもドラマ板でたまに劇場版のラストを語る人がいるけど
そのシーンを今秋ドラマ版でやるのかどうか、
今から気になってしょうがない。

スレ保守でエロなしの佐久間×泉話貼ります。



21 名前:〔前〕 mailto:sage [2006/10/26(木) 23:31:23 ID:yBZEWkAc]
 明日の予習を終えた泉は、レンタルビデオの仁侠物に夢中だった。
 画面には、もろ肌脱いだ女が並み居る男供に向かい、威勢よく啖呵を切る姿が大写しされている。
「やっぱり女性も、さらしを巻けば、びしっと気合が入るよね。」泉はぼそっとつぶやいた。

 明くる日、放課後校舎を出た泉は、校門から一歩踏み出した所で、待ち構える佐久間に呼び止められた。
「ちょっと、学校まで来ないでくださいってお願いしたのに。」
「今日は、門の外で組長に声を掛けました。」
 立ち止まってると、他の生徒にじろじろ見られているのに二人は気付き、歩き出した。
「あのっ、佐久間さん。」ふいに足を止めて振り向いた泉に、「どうしましたか」と佐久間は聞き返した。
「私に、体に着けるさらしの巻き方を教えてください。」
「いいですよ、お安い御用です。」頼みが受け入れられてほっとしたのか、泉は足早に目高組へ駆けていった。

 佐久間に少し待つように言われ、泉は畳の間で膝を正していた。
 頭の中に晒を着け、きりっとした姿で正座する組長の自分を思い描く。
 泉は仏壇の先代組長の遺影に向かい、
「ちゃんと組長らしくなりますので、安心して見守っていてください。」と手を合わせた。

「組長、お待たせしました。」法被姿の佐久間が、晒布を手に入ってきた。
 着ていた法被を脱いだ佐久間は、「よく見ていて下さい」と告げ、たたまれた晒布を手早く自分の腹に巻いた。
「組長には新しい晒を差し上げますので、それをお使い下さい。」法被を羽織ろうとした佐久間を、泉は声で遮る。
「あのっ、すみません。」
「何ですか。」
「一回見ただけでは憶えられません。」
「ではもう一回」佐久間が晒布を解いて、再び巻こうとすると
「私に巻かせてもらえませんか?」泉は手を差し出した。
 佐久間は一瞬ためらったが、その方が覚えやすいのならばと晒布を泉に渡した。
 泉は佐久間に向かい合わせで立ち、前から背中に手を回して晒を巻いていくが、
他人の体に巻くのは自分とは勝手が違うので、力が思うように入らない。
「もう少しきつく巻いてくれませんか。」佐久間が遠慮するなと勧めると、泉は晒を持つ手をしっかり握り、
佐久間の周りをぐるぐる歩いて巻き付けた。
 何とか晒を巻き終えたが、佐久間が腹を軽くねじると簡単に解けてしまった。
「今々覚える必要もありませんし、今日はこの辺にしておきましょう。」泉に優しく言って、佐久間は晒布をたたんだ。

22 名前:〔後〕 mailto:sage [2006/10/26(木) 23:36:19 ID:yBZEWkAc]
「佐久間さん、私に巻いてくれませんか。」泉は、一通り覚えないと気が済まないからか、
納得いかない表情で頼んできた。
 無理に知っておくことも無いので、今教えたので充分だと断る佐久間に、
「だって、組長が晒も巻けないなんてカッコ悪いじゃないですか。」泉は引かなかった。
「誰もそんな事を気にしません。」佐久間の手から、泉は巻いた晒を取り上げ、くるりと背を向ける。
「じゃあ見てるだけでいいです。自分でやってみますから。」
 セーラー服を脱ぐ泉から顔をそらし、目の端でその姿を捉えたまま、何とか終わるのを待っていた。
 布が有る分全部巻き終え、泉がその場で一回転した。  
 晒の巻き始めがハラリと解け、「あれ、取れちゃう」両手で胸を押さえオロオロする泉の後ろから
佐久間の手が回され、押さえていた晒の端を掴み、泉の体から剥がされる。
「貸して下さい。」諦めたように佐久間は言った。
 俯いた泉の細いうなじに沿って視線を緩やかに降ろす。
 息を付いて浮き上がる肩甲骨が上下する度、香水とも石鹸ともつかぬ、甘く柔らかい匂いがする。
「組長、脇を開けてくれませんか。」
 肘を上げると一層強くなる匂いに、佐久間は背中の一点を見つめ、息を詰めるように黙々と手を動かした。
 泉は、晒を巻く手に力がこもる毎に後ろに立つ佐久間に引き寄せられそうになるのを、足を踏ん張り耐えていた。
 初めて巻かれた晒が、胸を締め付ける。上手く息が継げず逃れられない熱が頭に巡り、目の前がくらくらしてきた。
「苦しい、ですぅ」とうとう泉が呻き声を上げた。
「え?」佐久間が手を止める。
「これじゃ胸がつぶれます。」
「潰れると言われましても、私は男なので加減を知らないのですが。」
「みんな、こんなに締めてるんですか。」息苦しさに見開いた目が潤んでくるのに
「慣れです。我慢して下さい。」
 佐久間は構わず、残りの分を泉の腹に巻こうとした。

「佐久間さん。」突然扉が開き、健次が一升瓶を抱えて入ってきた。
「酒を頂き…」扉の方に目を向けた二人の姿に、
「お邪魔しました!」健次は叫び、外へ出て行った。
 佐久間は泉を見返し、瞬時に健次が考えた事を察し、晒を持つ手を離して追いかける。
「逃げるな、健次。」ただならぬ気振りの佐久間に捕らえられた健次は、戸口まで引き摺られながら
「許して下さいよ」と、もがいた。
 佐久間は、自分達がこういう姿なのは、晒の巻き方を教えていたからだと言い聞かせた。
 その声に泉は、自分のせいで誤解された事に気付いた。
「悪いのは私なんです」と慌てて踏み出した、その時。
 足元に転がり落ちた晒の端に、気付かず踏んづけてしまった。
「ぃやぁっ」 ズダンッ、頭から勢いよく畳に倒れこむ泉に、佐久間は駆け寄り、健次はさっきの恐怖を忘れて
「きっつぅ、顔から入った。」と、つぶやいた。

 外回りから戻ってきた他の面々も事の顛末を聞かされ、口々に泉へしゃべりだした。
 呆れた英樹は「知り合いに族やってた女がいっから、頼まれれば紹介したのに」と言い、
 金造が「産婆さんに訊いたら良かったんじゃないですか。妊婦の膨れた腹に腹帯巻くのはお手のもんですし。」と言えば
 健次は「サンバって、踊るカーニバル?」と訊き、「ケン坊、お前産婆も知らねぇのか。」と言い返された。
 パソコンで調べ物をしてた武は「それ位簡単に調べられますよ。」と皆を手招きして、
パソコンの画面に表示された晒の巻き方を指差した。
「武さん、ありがとうございます。」泉はノートを取り出し、必死にメモを取っている。
「便利な世の中になったもんだねぇ。」金造は一件落着と書かれた扇子を広げた。
 佐久間は一人麦茶をすすり、はなから皆に話せば良かったのだと脱力感にさらわれていた。

                                                              〔了〕

23 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/26(木) 23:36:37 ID:MBcb0Lx2]
キタ━(゜∀゜)━━

24 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/27(金) 00:23:05 ID:jC1Dq5Qq]
Aすらしないのにこんなにエロいとは(*´Д`)ハァハァ

25 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/27(金) 19:15:02 ID:f2lpxdht]
GJ!

26 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/28(土) 02:57:08 ID:r/GAsaIJ]
GJ!素敵な文章見れて幸せ(*´Д`)ハァハァ
あからさまなエロよかこういう間接的なのに萌えるなー

27 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/28(土) 03:11:20 ID:DAP0YP/z]
素晴らしい!!!!

28 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/28(土) 15:35:40 ID:QUD/1+DG]
15さんGJ!
あの目高組ならこんなんあり得そうw
みんなのセリフ回しがそれっぽい!
ストーリーとからませずに行間エピソードみたいなのだと
書きやすいかもですね。

29 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/28(土) 23:34:16 ID:l8E4f28m]
Gj!よかったよ!

30 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/29(日) 16:12:28 ID:UXCki01R]
萌えますね(´Д`*)



31 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/30(月) 23:05:25 ID:+UMNa/+Y]
GJ!
ちょうど読みたかったからよかったw
自分も書きたくなったよw

32 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/31(火) 19:47:30 ID:JQb8ZE2f]
GJ!!!!!!!!!!

>>31
書いて欲しい!

33 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/03(金) 00:45:23 ID:5KaAcLIk]
>>31
よし、気長に待ってるぞ

目高組HPで事務所見取り図が見れるんだが
組員の居住スペースがちゃんと有ったんだな
本編での泉の寝泊りシーンに期待していいのか、これw

第三話の撃たれた佐久間が生きてるのが分かり、
力の抜けた泉が座り込んだシーンで
思い付いたエロなしの佐久間×泉話貼ります

34 名前:〔前〕 mailto:sage [2006/11/03(金) 00:49:36 ID:5KaAcLIk]
 佐久間が生きていた―― 安堵で力の抜けた泉は、その場に腰を下ろしたまま動けない。
 英樹達が、後ろ手に縛った浜口組の者を連れ出す。金造が足を止め、泉の方に振り向いた。
「組長はここで待ってて下さい。それと、」発砲を受けた胸の傷を手で庇い、自分達に近づいてくる佐久間をチラッと見て、
「若頭のお守りもお願いしますよ。」
 ニッと笑みを浮かべ、悪態つく柴田を引き連れていった。
「金造さん、何言ってるんですか。」
 歩けるのなら大丈夫だと言わんばかりに後を追う佐久間が、泉の傍を通る。
「ちょっとダメですよ佐久間さん、休んでなきゃ。」頼まれた泉は、佐久間のスーツの裾を掴んだ。
 佐久間が離して下さいと言っても、泉は脚にしがみ付いて離れない。
 振りほどくのは簡単だったが、今は組長に対してする程切羽詰まった状況ではなく、
何だか話す毎に疲れてきたので、労わりの言葉に甘えて佐久間はそこに留まる事にした。

「佐久間さん、立ってて疲れませんか。」泉は、佐久間の裾を下に引き、座るように促す。
 横にしゃがんだ佐久間の、胸の撃たれた所から血が徐々に滲んでくる。
 頭がくらっとし掛けた泉が気を持ち直し、思いついた事を口にした。
「佐久間さん、体を起こしてると血がどんどん出ちゃいますよ。寝てたらどうですか。」
「別に寝る程弱ってないんですが。」佐久間は金造達が出てった方を向いたまま、素っ気なく答えた。
 泉にしたら、赤く滲んでいくワイシャツを見てる限り、説得力のない言葉だったので、
いきなり佐久間の肩を掴み、「いいから寝てください」と自分の方に振り向かせた。
「こんな傷、大した事はありません。」佐久間の声を無視するように泉が、どこにこれだけの力を隠してたんだと思う位、
ぐいぐいと肩を引っ張るのに佐久間は逆らっていたが、
「怪我人だから大人しくしてください」の言葉に抵抗する気が失せた。
 佐久間の頭が降りた先は、泉の膝の上だった。
 大丈夫ですか、と顔を見下ろす泉に、怪訝な顔つきの佐久間は、どおりで頭の当りが固くない訳だと納得し掛けた。
 が、よりによって組長の御膝を借りるとは、あってはならぬ事だと体を起こそうとすると、
泉が泣き出しそうに顔をゆがめたので、佐久間は申し訳なさそうに頭を戻した。
「ハンカチ…、押さえなきゃ…。」傷口に当てようと泉はポケットを探り、自分がここに攫われた時に落とした事に気付いた。
 傷口を押さえる佐久間の手を見つめ、考えた末にこわごわと手をかざし、血が滲む胸元に触れた。
「私が押さえてますから、手を離していいですよ。」泉が何とも堪える様な顔つきなので、
今にも気を失うのではないかと佐久間は思った。
「こう言う時に組長の私がしっかりしなきゃ。」傷口に当てていた佐久間の手の中に、泉は自分の指先を潜らせた。
 ワイシャツ一枚隔てただけの傷は、ちょっと力を加えると「ぐしゅっ」とした感触で、泉は直接手で押さえた事を後悔した。
 佐久間の顔を見ると、目を伏せ表情が読めない。泉はなるべく血が視界に入らないように、顔を外に向けた。

35 名前:〔後〕 mailto:sage [2006/11/03(金) 00:52:26 ID:5KaAcLIk]
 佐久間は目を閉じ、深く息をついた。
 人の膝がこんなに柔らかく自分を支えてくれる事に、遠い懐かしさへ身をゆだね、うたた寝を打つ。
 泉は、目を背けても右手から伝わる感触に体がざわついていた。生温かい血がじわじわと手を濡らしてゆく。
 その図を思うだけでも、具合が悪くなりそうだ。
 気を逸らす為に佐久間の呼吸に合わせ、泉も息を吐いた。
 ゆっくりと泉の手に重ねられた佐久間の手が重くなる頃には、手のひらが痺れたのか違和感がなくなり、
まるで自分の手が佐久間の体の一部になったみたいだった。
 やっと落ち着いた泉は、顔からふき出た汗を拭き取った。

 外から重機の作動音が構内に響く。泉はピクッと体を揺らす。
 佐久間は目を開け、ぼんやりと視界を探った。泉は外の様子を気にしているのだろう、背を反らし気味なので
胸が遮り、顔が見えない。
「組長、皆なら心配いりません。」泉は、はっとして佐久間の方に目を移す。
「でも、あまりにも遅いです。まさか、浜口組さんのみなさんを、」急に不安げな顔になる泉に、佐久間は言い聞かせる。
「無駄な殺生はしないので、安心して下さい。」
 ほっとした泉は、佐久間の胸元から手を外し、顔の汗を拭き取った。

「組長」 佐久間は言い辛そうに泉の顔を見つめている。
「顔に」「何ですか?」聞き返した泉に
「付いてます、血が。」泉の右頬から顎にかけて、べったりと佐久間の血が塗られてた。
 泉は舌でゆっくりと味わうように自分の唇を舐める。思わず「いっ」と口を形作ったまま、声を飲み込み硬直した。
 佐久間は空いていた手を、泉の顔に伸ばす。頬に触れると、そのまま吸い込まれそうなきめに手が止まった。
 そっと息をつき、なるべく爪を立てぬように指を添わせ、こすり取った血をワイシャツの腹になすり付ける。それを繰り返し、
丹念に拭いたつもりだったが、白い肌にうっすらと赤茶けた跡が残った。
 微動だにしない泉の顔を見つめ、幾らかでも取った方が良いのだろうかと、佐久間は自分の指を舐めた。
 唾液で湿らせた指を、跡の残る肌に滑らせる。
 泉は何か言おうと唇を動かしたが、懸命に触れる手の邪魔になりそうで、黙ってその手に全てを任せた。
 佐久間はどうにか血を拭い取った事に満足して、手を下ろす。泉が悲しそうな顔をしてたのに気付き、
自分に落ち度があったのかと考えていたら、
「すみません、佐久間さん。白いシャツを台無しにしてしまって。」顔から拭き取った血の事を謝られた。
 組長らしいと佐久間は頬をゆるめ、顎を引いて自分の胸元を見る仕草を取る。
「謝らなくても、元から台無しでしたよ。」
 泉は佐久間の腹からちょっと視線をずらすと、「うわぁぁ」と言ったきり、横に倒れてしまった。
 佐久間は、「組長には、血を見る度に気が遠のく所だけは、何としてでも直して下さらねば」と切に願うのみだった。

                                                              〔了〕

36 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/03(金) 16:09:20 ID:5Ky5PNYr]
>>33さん=>>15さん?
エロなしとか言って、この寸止めな感じが超エロだね粋だね名人だね
激しくGJですよ(;´Д`)このエロ名人!

37 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/04(土) 02:06:03 ID:37pMkKCa]
そのとおり、33=15です
ヤってない話を貼り続けるのは、どうなんだろ?だったが
皆に喜んでもらえて良かった

第四話で泉が吊るされたシーンで
スカート縛るなら、足首も縛った方が
もがく時のエロい拘束感が増したんじゃ、と
どうでもいい事考えてた

38 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/04(土) 04:12:49 ID:ZONrPElS]
新作キタワァ・゚゚・*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*!!!!!
幸せっす

39 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/04(土) 09:09:33 ID:xrpgosEk]
GJ!!!!!
ホント幸せ(*´Д`)ハァハァ

40 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/06(月) 23:27:10 ID:odWPFPxq]
>>33様GJ!!
ドラマでは悲しい展開が続くので、せめてここでは幸せなSSを読みたい!
という気持ちを込めてage



41 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/06(月) 23:55:25 ID:cfSJ0sXK]
矢倉市…いや何でもない


42 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/09(木) 23:17:20 ID:PnyC8hC4]
ほす

43 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/10(金) 23:42:31 ID:DCi3cYls]
15さん31さん他、職人さん降臨待ち&スレ保守を兼ねて1レス劇場
エロどころか萌えもない、アホな話ですみません。
本編が切なくなってくるので(つд`)

44 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/10(金) 23:45:36 ID:DCi3cYls]
剛田英樹は若かった。
風俗に何度通っても、ピンクのライトを浴びた泉の姿が頭から離れないのだ。

…いや、オレにはやましい気持ちはいっさいなかった。
ケン坊と一緒に目を閉じたが、チラッと組長の脇腹が見えちまったんだ。
あれは事故みたいなもんだ。誓ってわざとじゃねえ。
しかし……。組長、やせて見える割にはおっぱいデカそうだったな…。
色もすげえ白かったし。
ま、オレの女神には負けるけどよ。ガキっぽくて色気もねえしな。
でもよ、肌ツヤだけはさすが現役女子高生っつうか……。つるっつるで、触ったら、
手に、す、吸い付いてきそうな…。

「ヒデさん」
「…んだよ。――って、わあっ、組長!」
「これ返します」
泉はよそよそしくビデオのケースを突き出した。
「あ、ああ、『とんぼ』ね。どうでした、泣けたっしょ?」
「いえ…全然」

ヒデは信じられないという顔で語気を強めた。
「んなわけないっすよ!長渕ですよ?男の中の男ですよ!?」
「でも…、どの人が長渕さんか分かんなかったし、内容もひどいし」
「はああっ!?!ちゃんと最初から最後まで見て言ってんすか?!」
目を剥いて怒るヒデに、泉もどなり返す。
「ちゃんと見ました!これも勉強だと思って…だけど、見てられないほどエッチで」
「うえ?」

ケンが横から手を伸ばし、ケースから中身を出す。
「あー、これ及川奈央じゃないすか」
「――うそっ、マジ?」
「間違いないっす、オレこれ借りて何度も抜いたもん。超エロかった〜」
「…抜く…?って、何を抜くんですか?」

机の向こうで聞いていた佐久間が血相を変えた。
「馬鹿野郎っ!!組長に何て物をお見せしたんだ、ヒデ!!!」

「まったくバカだねえ、あいつは」
金造が呆れると、武も同意した。
「ほんとですよ、ネットで無修正動画をいくらでも落としてやるって言うのに、
 あいつ、『オレの女神のモロは恐れ多くて目が潰れる』だって。ほんとバカ」
がはははと笑う二人に、泉が不思議そうに尋ねた。
「モロって何ですか?」
武の頭から滝のような汗が滴り落ちる。

納得のいく説明をして下さいと迫る泉に、若頭以下しどろもどろになること暫し。
その後、『組内ではエッチな物禁止』の組長命令が下り、ビデオは没収された。
段ボール箱に封印され処分されるお宝を、子供のような涙目で見送る。
剛田英樹、33歳の夏だった。

―― 終 ――

45 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/10(金) 23:55:12 ID:2Yq8/hFO]
GJ!
天然な泉カワユス。しどろもどろになる若頭もいい。
いいネタ見せてもらいました

46 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/11(土) 00:47:25 ID:2mhj069z]
いい馬鹿さ加減のヒデとか、色んな事を知った泉とか、
ボロ出す組員とか、読んでて楽しかった
ありがと

47 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/11(土) 16:19:08 ID:NuIq9Cs8]
>>43
テンポ良く皆の台詞が繋がってるので
頭の中でドラマの声が再生されたよ、GJ

そして43さん申し訳ない、ネタが被ってしまった

第3話冒頭で、泉に武器を隠してたのが、ばれた後
佐久間がコンタクトレンズの券を差し出したので
思い付いたエロなし話貼ります

48 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/11(土) 16:21:35 ID:NuIq9Cs8]
「行ったか、組長と佐久間さん」英樹が、事務所の窓際で外を眺めてた健次に声を掛けた。
「あぁ、一時はどうなるかと思ったっすよ」二人が、コンタクトレンズを取りに出掛けたのを確認する。
「佐久間さんは、気が利くんだか利かないんだか分からない人ですよね」パソコンを操作中の武に、
「まっ、そこが若頭らしいっちゃらしいんだろうなあ」答える金造が仏壇に線香を供えた。

「にしても、組長すんごく嫌がってたなぁ」「あれかあ」健次と英樹が、武器が戻された神棚の方を見る。
「じゃなくて、コンタクトの方」「そっちか」
「組長さぁ、『いちいち着けるのが面倒くさい』だの」
「『慣れないと入れるのが痛い』だの、パッと着けりゃあいいだろ、あんな小っちぇの」
「結局佐久間さんが、眼鏡が壊れたのは自分の所為でもあると言ったら、コロッと」
 武が他人事でない風に
「と言うか、あの眼鏡を使い続ける方が危なかったでしょう」と言った。

「ここには組長に見せられねえもんが、まだまだあるんだよ」
 押入れを整理していた金造が、手にした物を畳の上に広げる。
「まあ、こいつは先代の組長が大事にしまい込んでた物でな」
 古びて所々毛羽立っているが、何の事もない普通の黒い法被だった。
「おじちゃん、これのどこがやばいの?」
「こう言うこった」金造が法被の両襟を掴み、左右にめくる。
「げっ」「すげーな」「確かに」健次、英樹、武が囲み、率直な感想を口にした。
 法被の裏地には、尻をついて団扇をあおぐ、浮世絵の女がいた。
 あまりの暑さに着物の裾を腰巻ごと捲り上げ、へそから下丸出しで両膝を、くの字に曲げている。
 団扇の風を受けてたのは、こちらに見えるように開けっぴろげた女性器で、
丁寧に陰毛の一本一本まで描かれていた。

 英樹が、自分の手を女性器の上にかざし、手のひらをVの字にする。
「パイパン」 「ヒデの指じゃ、色気も何もねぇんだよ」つかさず金造がつっ込む。
 ぽかんとして聞いてた健次に、英樹が後で店に連れてってやるからと約束した。
 武が「いいんですか、金造さん」心配すると、「なぁに、社会勉強ってもんだ」
 それになあと、金造は話を続ける。
「これは毛を描いてるから意味があるんだよ。ちょっとした洒落だろうが」
 三人が訳の分からぬ顔をしてるのを見て、
「若けぇ者は言わないか」手にした扇子で、女性器をぐるりとなぞり、
「ここの事を『ほと』と言ってな」広げた法被の両襟を持って開け閉じを繰り返し、
「で、毛が付いてるから『ほとけ』、観音開きで仏を拝めるとは一種の縁起物だな」
 さすが金造さんだと、三人は納得した。
「じゃあさ、おじちゃんが着れば、これ。『仏の金さん』と呼ばれる位だし」
「バカ、組長の物を易々と着れるかよ。それにこれ着れる程若くねえ」
「佐久間さんが似合うんじゃねぇのか」英樹が言ってみる。
「若頭がかぁ…」「麒麟の上に仏しょってんだぜ、最強だ」
「似合うかどうかってよりも、うちらの組がこれ以上怪しい方向へ行ったらダメだろ」武が口を挟む。
「それが粋ってもんだろが」
 武と英樹が言い合いになりそうなので、金造は手早く法被をたたみ、話を切り上げた。

「組長が大人になったら差し上げるって事にして、今日は片付けるぞ」
「成人式のお祝いなんだね、それ」
「いや、ケン坊。女になったらと言う意味だ」
「それは幾らなんでも分かりっこないでしょ」
「そんなの勘で知りゃいいんだよ」
 また武と英樹の言い合いが始まる。
 再びしまい込まれた法被が、いつ日の目を見るのかは泉次第になりそうだ。

                                              〔了〕

49 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/11(土) 23:28:56 ID:579YzdcM]
>>48
毎度GJです!
ほのぼのしてていいですね〜!!

にしても、

>「組長さぁ、『いちいち着けるのが面倒くさい』だの」
>「『慣れないと入れるのが痛い』だの、パッと着けりゃあいいだろ、あんな小っちぇの」

ここで別のものを想像したのは自分だけですかwww

50 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/14(火) 19:26:21 ID:e4C0f/9h]
>>48
金造さんの「江戸の艶」講座、超GJ!
基本的に男所帯だからエロ系グッズいっぱいありそうな目高組。
(佐久間割腹の見せ場で、その向こうにビキニのポスターが映ってたし)

武「うちらの組がこれ以上怪しい方向へ行ったらダメだろ」
のセリフワロス このスレ的には全然おkですのでよろしくw



51 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/16(木) 22:00:29 ID:AGnm06rj]
ほしゅ

52 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/17(金) 17:03:48 ID:bGn6N+/E]
いよいよ本日、組長が若頭に告白!
しかしそこに世界バレーの襲撃が!!

※録画時間にはお気をつけ下さい。

53 名前:名無し@ピンキー mailto:age [2006/11/18(土) 01:34:14 ID:y2wmmse1]
いよいよ残り一話age

54 名前:若頭は厄年ッ!・前 mailto:sage [2006/11/20(月) 21:05:14 ID:R8rHUEP2]
「佐久間さん!佐久間さぁんっ!!」
泉の悲痛な叫びが広い部屋に響く。
だが、佐久間は身動き一つできない。

浜口組のだだっ広いオフィス、その一角の大きな机の上に泉は捕われていた。
手足を大の字に広げられ、憎々しげな面構えの男達がそれぞれを押さえている。

浜口が佐久間の目の前にやってきた。
「ストリップはお前のおかげで中止だったな、佐久間」
佐久間はぎろりと浜口を睨み付ける。
「組長を…放せ」
怒りに燃える瞳を意に介さず、浜口はにっと口を歪めた。
「今日は、本番俎板ショーでもやってもらいますか」
部屋中の男共が下卑た笑い声を上げた。

「ふざけるなっ、やめろ!」
佐久間は渾身の力で吠えたが、それでも動くことは出来なかった。
「…蘭丸」
浜口が小さく顎を上げると、小姓が胸からドスを出した。
無表情に泉に近づき、刃を抜く。
「やめろっ……、組長に触るな!!」
佐久間の鋭い怒号が飛ぶが、蘭丸は聞こえていないかのように泉の上に刃をかざした。

胸元からウエストまで、ついと手を動かす。
次の瞬間、セーラー服がリボンごと、ぱらりと左右に分かれた。
「ああっ!」
泉の悲鳴と男共の歓声が上がる。
「組長、組長ーーッ!!」
佐久間は一歩も動けない自分に歯噛みした。

「佐久間よ、お前んとこの組長、きっちりさばかしてもらうぜ」
柴田がせせら笑って泉のブラジャーに手をかけた。
ずり上げられたブラの下から、ぷるんと白い胸がこぼれる。
「いやあああ!!」
「おーっ、でっけえ!最近の女子高生は成長が早いね!」
乳房を乱暴に掴まれ、泉が悲しそうに叫んだ。
「やあ…いやぁっ!助けて、佐久間さん!!」
「柴田ッ!てめえ、一寸刻みの膾にしてやる!!」

55 名前:若頭は厄年ッ!・後 mailto:sage [2006/11/20(月) 21:06:22 ID:R8rHUEP2]
「詮無いことだな、佐久間」
浜口は言い捨てて泉の方へ歩いていく。
「さ、始めましょうか、おじょうちゃん」
浜口が近づくのに合わせ、柴田が制服のスカートをめくり上げた。
「やめて…下さい、浜口さん!」
ベルトを外しながら、浜口は再び合図をする。
「ん。蘭丸」

小姓は少し複雑な表情をして、刃を泉のパンティーの上で動かした。
可愛い下着のゴムが切れ、くるんと丸まる。
大きく広げられた脚の間が晒される。
「あぁ…っ!やめてぇっ!」
今度は部屋がしんと静まり、男達が唾を飲むのが聞こえた。

佐久間は目を閉じようとしたが、誰かに押さえられたように瞼が動かない。
浜口がズボンからグロテスクな一物を出した。
「やめろ……やめてくれ……。頼む………」
佐久間は絶望に苛まれる。
痛々しく震える泉のピンク色の肉襞に、浜口は唾をなすりつけ、一物をあてがった。
にやりと笑って佐久間を見る。
「ふふふ。よく見ておけ、佐久間。…次はお前だ」
浜口は力任せに一物を突き入れた。
「きゃあああ…………!!」
「く、組長っ!」

大勢の男達に囲まれ押さえられ、泉は浜口に犯される。
ぱん、ぱん、ぱんと響くリズミカルな音に合わせ、豊かな胸がゆらゆらと揺れた。
「あーっ、いやあぁっ!…さ、佐久間さん、佐久間さ…ん!!」
佐久間はコンクリート漬けにされ泥沼に沈められる心地だった。
血反吐の出る勢いで叫ぶ。

「組長!!組長――ッ!!!」

全身汗まみれで目が覚める。
「夢…か…。なんて夢だ……」

事務所に出てきた佐久間を見て、金造が心配そうに言う。
「佐久間さん、お顔の色がすぐれませんね」
「いや、実はちょっと夢見が悪くて……。心がけが悪いんでしょうか」
「他の奴等はともかく、若頭に限ってまさか。――おいくつになられました」
「41です」
「ああ、ほらほら。厄年ですよ。満で数えりゃ、本厄だ」
「厄年……」
「観音様で厄除けしてもらってきたらいかがです」
佐久間は小さく笑って答えた。
「…はい、では今度。――そろそろ組長を迎えに行ってきます」
結局、佐久間が厄除けに詣でることはなかった。

―― 終 ――

56 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/20(月) 21:07:35 ID:R8rHUEP2]
>>12を読んでムラムラしてやった。今は(ry

後味の悪い話ですみません。

57 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 00:37:16 ID:1yM/zuO3]
GJ!タイトルと内容がえらい違うなぁw

58 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 01:19:36 ID:bU+cslow]
GJ!遂にエロキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!
タイトルの元ネタも見てたw

59 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 05:31:06 ID:HKyMbJZv]
あの二人の関係性だけで興奮する
今回は役者、二人ともマッジ好きだし
むしろどーにかなるべき

60 名前:ガサ入れ-1 mailto:sage [2006/11/22(水) 23:58:38 ID:xgKiZ6si]
「泉さん?泉星さん?いらっしゃいませんか?」
泉がマンションのインターホンの呼び掛けに応じてドアを開けると、そこに立っていたのは刑事の黒木だった。
「あの…何回言ったら覚えて下さるんですか?私は星泉です」
「ああ、そうでしたね。これは失礼」
つねに丁寧な物腰で泉にも語りかけてくるため、泉もこの男と話す時にはいつも以上に丁寧になってしまう。
「…で、今日は、何か?」
刑事の訪問に心当たりがない泉が訝しげに尋ねると、黒木はこう言った。
「ヘロインの捜索で、まだしていない場所が一つあったことを思い出しましてね…それで、こうしてお伺いした次第です。
ここで立ち話もなんですのでお邪魔してもよろしいですか?」
「あ、はい。どうぞ」
スリッパを出してやり、泉は黒木を部屋へと通した。

浜口組が躍起になって探しているヘロインを見つけ出すべく、泉を始めとする目高組の一同は八方手を尽くして探し抜いたが未だにその在りかは謎のままだ。
もうこれ以上思い付く隠し場所などない…と落胆していたところに黒木がやってきたために、泉は縋るような思いで黒木の言葉を待った。
「目高組の中もこのマンションも、隈なく探しましたがヘロインは見つかりませんでしたよねえ。
しかしですね、まだ、探していない場所があったんですよ。
ご存知ありませんか?ニュースでたまに取り上げられていますけど、毎年数件は税関で摘発される密輸の手口なんです」
立て板に水とはまさにこのこと、と言わんばかりの口調で黒木は一息に言葉を羅列した後、一瞬眉毛を引き上げてからこう続けた。
「身体の…中です」
「身体の…中…?」
黒木の言葉の意味を図りかねてポカンとしている泉に向かって、再び黒木は語りかけ出した。
「ええ、そうです。身体の中です。身体の中に隠してしまえば、麻薬犬の嗅覚を持ってしてもなかなか見つけることはできませんからねえ」
「え…あの、でも、身体の中に隠すって、一体どうやって?」
「方法は主に二つあります。まず一つは胃の中です。袋に入れて飲み込んで、後は排泄物として自然に出てくるのを待つんです」
その様子を想像してしまったのか、泉は思わず眉間にシワを寄せて険しい表情になる。
「ああ、これは女性の前でデリカシーがありませんでしたね」
泉のその表情を見て黒木は詫びる。
「しかし、もう一つの方法というのがですね、それ以上にデリカシーに欠ける上に、女性でなければ不可能な方法なんですよね…」
穏やかながらもいつもはっきりと内容をぼやかすことなく話をする黒木が言い澱むので、泉は不思議に思ってこう言った。
「構いませんよ。はっきりおっしゃて下さっても」
その泉の言葉を聞いて、黒木は安心した様子で話を続けた。
「それでは、遠慮なくお話させていただきますが…女性にしかできないもう一つの方法というのはですね。
コンドームの中にヘロインを詰めて、膣の中に挿入するんですよ」
保健体育の授業でしか聞いたことのないような単語の羅列に、泉は気が遠くなりそうになる。
「ああ、やはりデリカシーに欠けた表現でした。しかし、他になんとご説明申し上げればよかったですかねえ?避妊具をヴァギナの中に…というのも」
「も、もう説明はいいです!わかりましたから!」
更なる専門的な用語を耳にして、泉は顔を紅潮させた。
「で、その、隠し方が、私と何の関係があるんですか?」
「ええ。ですから、その方法で隠されているかもしれない、と思いましてね」
泉に一歩分近付きながら、黒木はしれっとした表情のまま言う。
「…捜査、させていただけませんか?」
低くよく通る声で黒木はそう言うと、泉の膝裏に手をかけて掬い上げその長身をソファーへと倒した。




61 名前:ガサ入れ-2 mailto:sage [2006/11/22(水) 23:59:59 ID:xgKiZ6si]
「きゃあっ!」
泉は、突然の出来事に何が起きたのか把握できないでいた。
一方黒木はスーツのポケットから取り出した白い手袋を両手にはめると、ソファーに横たわった泉を見下ろしていた。
「何なさるんですか!?」
普段おっとりを通り越して鈍さすら感じさせる泉にも、さすがに自らの身に危険が及んでいることは察知できた。
しかし黒木は相変わらず穏やかな表情のままでこう言ってのけた。
「いえ、ですから、捜索ですよ。…あなたの身体の中にヘロインが隠されていないか」
「かっ、隠してなんかいません!大体、私が隠す必要がどこにあるんですか!?」
「令状もちゃんと取ってありますから。ほら、この通り」
ジャケットの内ポケットから取り出した紙を泉にちらりと見せる。
「ご協力お願いします…星泉さん」
「いっ、いやあっ!」
甲高い泉の叫び声などまるでお構いなしに黒木は泉のセーラー服のスカートの裾に手袋をはめた右手を滑り込ませた。

内腿をきっちりと閉じてそれ以上の侵入を防ごうと試みたが、飾り気のない純白のショーツの中に入り込んだ黒木の中指が
泉のクリトリスを捉えた瞬間、泉が両腿に込めていた力は自然と抜けてしまった。
他人はおろか自分でも触れたことのない部分へのその刺激は、泉を混乱させるには充分すぎた。
黒木の手を押し留めようと泉はもがいたが、これまで経験のなかったその感触に思わず甘い声を挙げてしまう。
「あぁんっ…」
「いきなり核心部分まで進んでしまうと、傷つけてしまう可能性がありますからねえ。そのためにも、もう少し辛抱していて下さい」
泉の一番敏感な部分を黒木は円を描くように撫で回す。
じわじわと溢れ出てきた蜜が黒木の手袋を濡らしていく。
クリトリスから更に下方に中指を滑り下ろすと、膣口にその指先をあてがった。
「準備が整ったようですね。それでは、捜索を開始させて頂きます」
いったいこの黒木という男には感情というものが存在するのだろうか…
このような状況に至っていても、一切顔色も口調も変わることなく事を進めていく。

自らの愛液が潤滑油の役目を果たして黒木の中指がじりじりと膣内に侵入してくる感覚に泉は身を固くした。
肉襞の一つ一つを丹念にまさぐる黒木の指の動きに、泉は初めてその部分に異物を挿入される痛み以上の何かを感じていた。
「黒木さ…そんなとこっ…」
「ああ、すみませんね。一気に入れてしまうともしも中に何かあった場合に奥まで押し込んでしまいますからね。
ほら、耳掃除に綿棒を使うと耳垢を奥に押し込んでしまうと言うでしょう?それと一緒ですよ。なので少しずつ確認させて頂いています」
泉の膣の前面部を探っていた黒木の指が、不意に180度回転して後ろの膣壁を刺激する。
「こちら側も、調べさせてもらいますので」
「ああぁんっ…」
反射的に身を捩って嬌声を挙げてしまった自分自身が泉は信じられなかった。
捜査の一環と称されたこの行為に対して淫らな感情が身体の奥底から湧き上がってきてしまっている自分自身が…
もしも黒木が泉を陵辱するための行為として行っているのであれば、泉も激しく抵抗しただろう。
しかし泉の目には、黒木のその不変の表情はあくまでもこの行為は捜査の一環としか映らず、自らを嬲るために弄んでいるようにはとても見えなかった。
冷静に考えればそんなはずはないのだが、この時の泉からはそのような判断力は既に消え去っていた。


62 名前:ガサ入れ-3 mailto:sage [2006/11/23(木) 00:00:29 ID:xgKiZ6si]
ゆっくりと時間をかけて黒木は中指の第一関節までを泉の膣内に挿入した。
黒木の指の動きに理性の全てを奪われそうになっていた泉は何とか平静を保とうとずっと抱いていた疑問を息も絶え絶えになりながらも黒木にぶつけた。
「だいたい…無くなったヘロインは5kg…あるんですよね?…そんな量…こんなところに…隠せるわけ…ないじゃない…ですかぁっ…」
「ええ。もちろん。その全部が同じ場所に隠されているとは思っていませんよ。ヘロインはたとえ0.1gでもとんでもない金額で取引されるんですよ。それに…」
ほんの僅かだけ声を落として黒木はなおも呟いた。
「ヘロイン自体ではない、代わりの物が隠されている可能性も、ありますからねえ」
呟きと同時に、それまで蝸牛の這うようなスピードで前進を続けていた黒木の中指が一息に第二関節の部分まで挿入された。
「…!!!」
黒木の指先が到達した場所に触れると、それまで以上に泉は激しく身体を震わせた。
全身を電流が駆け抜けたようなその衝撃に泉は思わず黒木の顔を見る。
「?どうされました?痛かったですか?」
泉の表情に思わず黒木は進めた指を元の位置まで戻した。
「いえっ、何でも…ありません…」
顔を真っ赤にしながら目を逸らせた泉の様子を見て、黒木は再び中指を第二関節まで捻じ込んだ。
「ここに、何かあるんですか?」
的確にその場所を捉えて黒木は折り曲げた指先で泉の膣壁を刺激する。
「何にもっ…無いですっ…」
「そうですか?何かあるようにお見受けするのですが…」
中から溢れ出した泉の蜜で黒木の木綿の手袋は既にぐっしょりと濡れていたが、膣内を捏ね繰り回すとぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて更に蜜が溢れ出る。
決して激しくはない、事務的な手つきにも関わらず黒木のその指の動きにいつしか泉は身を委ねてしまいそうになっていた。
「はっ……ん…ふ…く…んんっ」
必死で堪えようとするが泉の口からは喘ぎ声が漏れ出す。
そんな泉の様子にもお構いなしで黒木の指は更に奥へと進み、遂には中指全体が泉の膣内に収まった。
最深部もこれまでと同じ様に丹念に肉襞の一本一本までじっくりとなぞって異物の所在を確かめる。
もうこれ以上触れていない場所は残っていないであろうところまで黒木は泉の膣内を丹念に調べ上げた。
そして最後に再び、先ほど泉が特に敏感に反応を示した部分を黒木が撫で上げると泉はびくびくと全身を震わせてとうとう絶頂を迎えてしまった。
「あっ…ああっ…あああっ…… !」

「…どうやら本当に、何も隠し持ってはいないようですね」
未だに荒い息を吐いて呆然している泉を見下ろしながら、平然とした表情で黒木は泉から引き抜いた右手につけていた全体がすっかり濡れそぼった手袋を外す。
「これは、見当違いでした。失礼いたしました」
頭を下げた黒木に対して、朦朧とした意識の中つられて泉も頭を垂れる。
「捜査へのご協力、ありがとうございました。星泉さん。それでは、失礼いたします」
颯爽と部屋を後にする黒木の後姿を泉はただただ見送るしか出来なかった。

マンションから出てしばらく行ったところで、黒木は泉の前で見せていた表情とは一転した鋭い視線で泉の部屋を振り返った。
「最初からおとなしくこちらに渡していればこんな目に遭わずに済んだのに。バカなお嬢さんだ。
…しかし、あの様子だとヘロインとは別の『麻薬』が自分の体内に潜んでいるとは夢にも思っていないんでしょうね。
今後、その『麻薬』はどうするおつもりですか?星泉さん…」

63 名前:60-62 mailto:sage [2006/11/23(木) 00:04:55 ID:W1N0yWSS]
ガサ入れ、以上です。

小説の解剖シーンがどんなもんなのか知らないので
万が一元ネタと被ってたら申し訳ないです。

昔テレビで見たB級映画で女子刑務所に入所する際に
麻薬を隠してないか身体の隅々まで調べられるってシーンがあったのと
麻薬をコンドームに隠して飲み込んで密輸未遂ってニュースを
たまに耳にするのでそれを思い出して、つい・・・

64 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 05:36:56 ID:bxe0axMG]
久々に見たらエロキテター(AA略
>>54-55
佐久間さん、どうしてそんなエロい夢見たんだ
一度そんな昼寝をしてみたいぞw
いや、それよりも本編以上に蘭丸が活躍してるのを
喜ぶべきか

>>60-62
黒木は予想外だったが、エロを黒木の性格で書き切ったのにびっくり
エロで責めに使ってたのは、右手と淡々とした言葉だけで
読み手がイッてしまう話の出来にGJ!

65 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 17:45:12 ID:vin9qW09]
エロかった!!乙!!

66 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 18:34:02 ID:M9edmz+E]
ちょっ、黒木も結構やる男だ、GJ

麻薬密輸でコンドームに隠して飲み込んだ男の話を
聞いたことあるけど、あんなの飲み込むのがスゲーと
思ってたな

67 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 22:49:57 ID:7jhkYrou]
佐久間さんカコイイよ佐久間さん
明日死んじゃうなんて勿体ねーよ。・゚・(ノД`)・゚・。

黒木エロいよ黒木
泉が東北弁にちくったらどう言い訳すんだべ

68 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 03:33:07 ID:ZEv7mPho]
>>47の佐久間と泉編を作ったが全くエロが無いので
エロパロ板SS保管庫のアプロダに上げてみました。

ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/401.txt

69 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 08:00:49 ID:U2GFqp/F]
>>68
二人の間に漂う空気がたまらなく好きだ
ほんのり切ないのはなぜだろう

でも次は是非こっちに投下して頂きたい
エロなしとか気になさる必要は全くありません
佐久間と泉の間柄が既にエロいのですから

70 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 22:44:24 ID:0bQFFbmD]
なんだよ、佐久間と泉ケコーンするんじゃないのか…(ノД`)
なんか寂しすぎるお…
いい加減だれか佐久間×泉のエロきぼん



71 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 00:37:29 ID:pvqHNHS9]
チッスできなかったからチッスの話書きたい

72 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 13:05:54 ID:aIiBnYtQ]
読みたい!!

73 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 12:28:39 ID:IfQHRTp8]
ダイナマイトグロ杉

74 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 21:29:01 ID:j0yzBFJ2]
>>70
佐久間×泉のエロ書いてみるが
自分のペースだと下手したら来年1月まで掛かるかも
どうにもスマンな

75 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/27(月) 11:44:49 ID:StlhdVg8]
かいて!はやく!

76 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 10:31:42 ID:DMxnPlq8]
>>70
ビルに警官隊が突入してくる時の二人はどう見ても
「私達、結婚します!」だったのだが

そしてマンションの表札は
 星 泉(世帯主)
 佐久間 真(世帯主の内縁の夫)
 三大寺 真由美(世帯主の内縁の義母)

77 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/01(金) 10:49:45 ID:Ry3+yde7]
ほしゅ

78 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/03(日) 23:51:25 ID:bafDvHL/]
今秋ドラマ版が終わったって事で
ここで小説版とか劇場版の詳細な感想を書いていいのか

79 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/04(月) 01:24:58 ID:PzqBBxnb]
>>78
板違いでは??

80 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/04(月) 04:23:28 ID:uiiRYofh]
エロ入った感想なら、どのメディア版でも
いいんじゃないかな



81 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/08(金) 13:15:26 ID:6FJPvtxV]
反省会はどうかと思うけど、萌え談義やエロ妄想ならここでしょ
ドラマ板で佐久間と真由美のセックルがすげーと書いてあったが
一体どういういきさつでなんだろうか‥‥
今回のドラマでは考えられない組み合わせだが

82 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/09(土) 23:52:39 ID:qxIWAxwE]
組長とは清い仲のまま逝ってしまわれた若頭追悼

佐久間×泉、いってみます。
時間的には2話と3話の間くらいな感じ。

83 名前:隠し彫り・1 mailto:sage [2006/12/09(土) 23:54:02 ID:qxIWAxwE]
事務所を出た泉は、そっと振り返る。
「佐久間さん」
「…はい?」
「あの、ご相談したいことがあるんですけど」
「何でしょう」
「ちょっと…、あの、えーと……」
言いよどんだのを、佐久間は聡く察する。
「どこか行きますか」
上目遣いで見て、泉は小さくうなずいた。

泉のマンションの外廊下を歩きながら、佐久間はためらっていた。
「やはり、ご自宅にお邪魔するのは…」
「いいんです、うちの方が。気兼ねなく話せるから」
しきりに恐縮する佐久間に笑って、泉は解錠しドアを開ける。
「どうぞ」
「は、失礼します」

一人で住むには広すぎる部屋。
中に通されてすぐ、佐久間の頭に浮かんだのはそんな感想だった。
「あ、どうぞ、適当に座ってて下さい。お茶、いれますね」
のんびりとした話し方の少女は、ここでどんな風に過ごすのだろう。
ソファに座ろうとして、仏壇の写真に気付く。
「組長。お参りさせて頂いてよろしいでしょうか」
「え…?…あ、はい…」

84 名前:隠し彫り・2 mailto:sage [2006/12/09(土) 23:55:40 ID:qxIWAxwE]
佐久間は位牌の前に正座すると、線香を上げ、手を合わせる。
ずいぶん長い間そうしていたが、やがて腰を上げた。

その姿をキッチンから見ていた泉が声をかける。
「ありがとうございます。もう、やっと母のいないのに慣れたと思ったら、今度は
 父だなんて。頭では分かってるんだけど、なかなか慣れないものですね」
佐久間は泉を見て静かに返す。
「こういうものは時が要ります。無理に慣れる事はありませんよ」
「佐久間さん……」
泉は唇を噛み、湯呑みに茶を注いだ。

「はい、お茶です、どうぞ」
泉はソファに向かい合って座り、佐久間の前に湯呑みを置いた。
佐久間は小さく頭を下げ、湯呑みを手に取る。
「で、組長、相談とおっしゃるのは」
泉はちらっと佐久間の顔を見て、下を向く。
「えーと…、あの…ですね……」
もじもじしていたが、きっと顔を上げて、佐久間の目を見据えた。
「……私を、女にして下さい!!」
佐久間は目を丸くし、横を向いて茶を吹いた。

85 名前:隠し彫り・3 mailto:sage [2006/12/09(土) 23:57:01 ID:qxIWAxwE]
「げふ、げふっ、すいません、組長、そ……」
苦しそうに咳き込みながら、佐久間は話し続けようとする。
「大丈夫ですか?…はい、ティッシュ」
差し出されたティッシュを口に当て、尚も数回咳をした。
咳払いをして、呼吸を整え、ゆっくりと話し出す。
「…組長。おっしゃる意味が分からないんですが」
泉は唇を尖らせた。
「言葉通りの意味です。…私、一人前になりたいんです」

佐久間は困った顔をする。
「いや、しかし、それとこれとは違うんじゃ…」
「そうでしょうか…。私、今のままじゃどこか甘いと思うんです。だから、ケジメを
 つけるっていうか、大人にならなきゃいけないっていうか」
「…また映画でも観ましたか」
苦笑する佐久間を泉は睨んだ。
「ヤクザは裏の稼業です。組長なら、もっと大人になって、裏の世界を知らなきゃ
 いけないと思います。お遊び気分とかバイト感覚とか言われないように」

「ですが組長、…あの……」
目の前の男に自分を抱けと言うこの少女は、一体どこまでそれを知っているのか。
「分かって言ってらっしゃるんですか、それがどういうことか」
「あ……。んと、大体は…」
「大体、ですか」
佐久間は立ち上がって、泉に近づいた。

86 名前:隠し彫り・4 mailto:sage [2006/12/09(土) 23:58:25 ID:qxIWAxwE]
泉の隣に座ると、素早くその両手首を捉え、ソファの上に押し倒す。
「きゃ…」
組み敷かれた泉は小さな叫び声を漏らした。
大きな手が太腿の上を這い、スカートの中に潜る。
佐久間は触れそうなくらいに顔を近づけ、低い声で言った。
「いいですか。こういうことです、男に身を任せるってのは」
「…佐久間、さ……」
泉は消え入りそうな声を出し、目を閉じた。
柔らかな体が熱を帯びて震え、肌の甘い香りが立ちのぼる。

くら、と目が眩むような感覚がして、佐久間は慌てて体を離した。
ほんの一瞬、その気になった自分がいる。
なんて事だ。
佐久間は己を強く恥じた。
「手荒な真似をしてすみません。ですがこういった事は、惚れた人が出来るまで…」

「…私、佐久間さんのこと、好きです」
泉は潤んだ瞳で佐久間を見上げる。
「え…っ?」
「父がいなくなって、独りで心細くて、そしたら佐久間さんが現れて、家族みたいに
 心配してくれて……。心を許せる人がいるって、やっぱり、安心するの…」
「組長……」
「佐久間さんはおじさんだけど、私、佐久間さんのこと、好きです」

87 名前:隠し彫り・5 mailto:sage [2006/12/09(土) 23:59:42 ID:qxIWAxwE]
組長として責任を感じているのは痛いほど分かる。
人のぬくもりが欲しい気持ちも理解できる。
しかし……。
佐久間は困り果てた。

「そんな顔しないで下さい。迷惑はかけませんから」
「や、迷惑とか、そういうことではなく…」
「佐久間さんは最初に知り合った人だし、若頭だし、佐久間さんにお願いするのが
 筋かと思ったんですけど」
「う…、それはそうかも知れませんが、しかし」
飛躍する論理に首を傾げる佐久間だが、泉の勢いは止まらない。
「一度だけでいいんです。お願いします」
泉は立ち上がり、ぺこりと体を折った。
「組長のお気持ちは分からなくもないんですが…」

佐久間の言葉を承諾と受け取り、泉はぴょこんと頭を上げて笑顔になる。
「良かった。じゃあ私、お風呂に入ってきますので」
「…いやあの、えっ、今日これからですか?!」
「善は急げです」
泉は小走りに自分の部屋へ行き、パジャマを抱えて浴室に向かった。
佐久間は呆然とその姿を見送る。

泉が風呂に入っている間に去ることも可能だったが、そんな礼を失した真似は
佐久間には出来なかった。
泉の気持ちを受けとめてやりたいと思う一方、やめるよう説得すべきだとも思う。
煩悶しているうち、泉が浴室から出てきた。
子供っぽいパジャマに、ほんのり上気した頬。
癖なのだろう、目を細めて佐久間の姿を探している。

88 名前:隠し彫り・6 mailto:sage [2006/12/10(日) 00:00:50 ID:nO7LGr2j]
その様子が可愛らしくて、佐久間は思わず微笑んだ。
この少女をただ守りたい。抱くなどという事はあり得なかった。
泉に歩み寄ると、顔を覗き込む。
「あ、良かった、帰っちゃったかと…」
「逃げはしません」
そう言うと、佐久間は泉を抱き上げる。

「ひゃ…!」
「お部屋はどちらですか」
「え、あっ、こ、こっちです」
泉は佐久間に体を預けて、自分の部屋を指差した。
「これって何だっけ…、お姫さま…だっこ?」
眉間に皺を寄せて考え、独り言をつぶやく。

泉の部屋に入り、ベッドにそっと体を下ろすと、布団をかけてやりながら、
佐久間はゆっくりと諭すように話した。
「今日のところはお休み下さい。そしてどうかもう一晩、よく考えて」
泉は怒った顔で起き上がって、佐久間の襟を掴んだ。
「もう、覚悟はできてるんです。私に恥をかかせるつもりですか」

「組長……」
舌っ足らずの啖呵だが、真剣さは伝わってくる。
佐久間は目を閉じて息を吐く。
「分かりました。風呂、お借りします」

89 名前:隠し彫り・7 mailto:sage [2006/12/10(日) 00:02:35 ID:nO7LGr2j]
湯から上がった佐久間は、バスタオルを腰に巻き、泉の部屋に入っていく。
ベッドの上に座って本を読んでいた泉は、慌てて本を閉じ正座した。
「お待たせしました、組長。…灯り、消しますか」
「お、お任せします」
佐久間が壁のスイッチに触れると、照明が消える。
薄闇の中で、大きな手が泉の肩を捉えた。
「失礼します」
「は…い」
泉は引き寄せられ、熱い裸の胸に抱かれた。
覚悟したとは言っても、緊張で体を固くする。

その時、玄関でガチッと音がした。
施錠したドアを引いた者がいる。
「なっ、だ、誰…!?」
凍り付いた泉の耳元に、佐久間が囁く。
「――見てきます。30数えて私が戻らなかったら、ベランダから逃げて下さい。
 とにかく逃げて、警察に。いいですね」
「えっ、さ、30?…佐久間さんは?」
混乱している泉を残し、佐久間は素早く部屋を出た。

「24…、25…、26…、佐久間さん…」
泉は言われた通りに数え続けていた。
「お願い…、にじゅう…しち……、帰ってきて…」
すくんだ脚を交互に出し、震えながらガラス戸の鍵を開ける。
「にじゅ…う…」
その時、暗がりから人影が現れた。

(続く)

90 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/10(日) 01:27:55 ID:E1WrQJHG]
続きwktkwktk(・∀・)

>「佐久間さんはおじさんだけど、私、佐久間さんのこと、好きです」
に吹きつつ激しく萌えた。組長かわいいよ組長




91 名前:名無しさん@ピンキー [2006/12/10(日) 07:24:54 ID:VD/YB2jk]
佐久間の葛藤も見物ですた!続きまってます!

92 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/10(日) 08:47:37 ID:c6AKmTOf]
激しくGJ!!!
続きが楽しみです!

93 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/10(日) 21:46:09 ID:jphRkmWd]
>>90と同じところで佐久間の代わりにセンベイ吹いた

即エロにならないのが、らしくていい
ドアを引いた人は誰なのか、続きが気になる

94 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/11(月) 00:44:58 ID:wi9yrVU2]
ktkr!!
たまらんです
続き楽しみにしてます

95 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/14(木) 07:50:21 ID:I3g+ftp/]
ありがとうございますありがとうございます

投下予定の方がいらっしゃいましたら
割り込んで下さって構いませんので。
朝っぱらからすみませんです。

96 名前:隠し彫り・8 mailto:sage [2006/12/14(木) 07:51:39 ID:I3g+ftp/]
「ただの酔っ払いでした」
佐久間だった。
「…え…?」
「同じ階の住人の方でしょう、かなり泥酔した様子で部屋に入られました」
「な…ぁんだあ…。良かった、びっくりした…」
泉は床にへたり込んだ。
佐久間はなぜかキッチンに入り、小さく腰をかがめる。
「何してるんですか?」
「は、ちょっとナイフをお借りしましたので」

「………!」
絶句した泉を安心させるように、佐久間は穏やかに話した。
「念のため、万が一を考えただけです。言ったでしょう、命を賭けてお護りすると。
 お嬢さんの事はどうかご心配なくと、ご仏前にも誓いましたし」
その言葉を聞いても、泉は泣きそうな顔で首を振る。
側に来て跪いた佐久間にすがりつくと、首に腕を回し、ぎゅっと力を込めた。
「だめ…です…。佐久間さんまでいなくなっちゃうなんて、絶対…だめ…」

子供のようにしがみついて震え、声を絞り出す少女の甘い香り。
胸板の上に押し当てられた柔らかな乳房が小さく上下する。
佐久間は泉の背中をそっと撫でて、静かに言った。
「大丈夫…。大丈夫ですよ」
なだめられて泉はようやく顔を上げる。
それでもまだ不安げに佐久間を見るその目から、涙が一粒流れ落ちた。

97 名前:隠し彫り・9 mailto:sage [2006/12/14(木) 07:52:37 ID:I3g+ftp/]
説明のつかない衝動が体の中に生じ、佐久間は身震いする。
気付けば間近にある温かな唇に触れていた。
「…ん……」

数秒か十数秒か、息をするのも忘れ、重なっていた唇が離れる。
泉は頬を紅潮させ、眠そうなまぶしそうな目でぼんやりと佐久間を見た。

まずい。
いざその時になれば泉が尻込みをするだろうと、佐久間は高を括っていた。
それなのに、自分が積極的になってどうするのだ。
必死で言葉を探していると、泉が口を開いた。

「佐久間さん…」
「は、はい」
「今…どなたかと交際中ですか…?」
「…は?」
佐久間はぽかんとして聞き返す。
「つまり…、今、佐久間さんがおつき合いしてる人って、います?」
「………。いや…、いませんが」
泉はふう、と息を吐いた。
「良かった…。もしいるなら、これっていけないことじゃないですか。安心しました。
 最初に聞こうと思ってたんですけど、つい忘れちゃって」

意味するところが分かって佐久間は口元を緩めた。
向こう見ずで早合点なくせに、生真面目で馬鹿正直で純情。愛すべき組長。

98 名前:隠し彫り・10 mailto:sage [2006/12/14(木) 07:54:16 ID:I3g+ftp/]
「じゃ佐久間さん、改めてお願いします」
そう言って頭を下げ、泉は強引に流れを戻そうとする。
「う、いや、組長、ちょっ…」

「――欲しいんです、私も。佐久間さんの背中みたいに、後戻りできないような印が」
「えっ?」
「もちろん、入れ墨を入れる事はできません。けど、今までと同じ自分のまま
 組長をやっていては、表の世界に戻らないという皆さんに申し訳ないと思って。
 だから私も、何か、後戻りしない覚悟をしたかったんです」

ああ…、そうだったのか。
泉の奇妙な決意がやっと腑に落ちる。
自分もまた彫り物を背負うという意味だったのだ。
心だけでも、我々やくざ者の側につこうとなさっているんだ、この人は。
佐久間は目頭が熱くなる思いだった。

「組長のお気持ち、良く分かりました。お手伝いさせて頂きます。ただし」
「…ただし…?」
「私は一人の男として、本気であなたを抱きます。よろしいですか」
鋭い瞳に射られ、泉はびくっと首をすくめた。
こわごわと目を閉じ、しかしきっぱりと頷く。
「はい。結構です」

泉の部屋で二人は向かい合って立った。
暗がりの中で、佐久間が腰のバスタオルに手をかけた。
腰から取り去ると、丁寧に畳んで床に置く。
よく見えなかったが、直視しないように、泉は宙を睨んでいた。

99 名前:隠し彫り・11 mailto:sage [2006/12/14(木) 07:55:12 ID:I3g+ftp/]
「失礼します」
全裸になった佐久間は、泉の胸元に手を伸ばす。
「…はい」
泉は突っ立ったまま佐久間の鎖骨の辺りを見ていた。
上から下までボタンを外すと、襟元を広げ、肩から落とす。
細い肩、豊かな乳房、薄い腹が白く浮かび上がった。
佐久間が泉の顔を見ると、いつの間にか目を閉じている。
脱がせたパジャマを畳み、バスタオルの上に置く。

腰を落とした佐久間がパジャマのズボンに触れると、泉は両拳を握りしめた。
ウエストが下がって下着がのぞく。そこにも指がかかり一緒に下げられる。
淡く翳った下腹部が現れたとき、泉の腹はきゅっとへこんで動揺を見せた。
ズボンを下げ、注意深く泉に足を抜かせると、佐久間はそれも畳んで床に置いた。

佐久間は立ち上がり泉を見る。
健康的に脹らんだ胸、細い手足は、少女から大人へと成長する途中の体だ。
初めて男に抱かれる緊張で呼吸が乱れ、胸が震えている。
無理して大人になろうとしている姿が健気で痛々しかった。

「おきれいです、とても」
微塵も怖がらすまい。佐久間は努めて穏やかに言う。
目を閉じた泉の肩に手を置き、それからゆっくりと背中を抱いた。
「…ぁっ…」
泉は小さな声を出したが、引き寄せられるまま体をぴたりとくっつける。
弾力のある乳房が佐久間の厚い胸板の上でひしゃげた。

100 名前:隠し彫り・12 mailto:sage [2006/12/14(木) 07:56:28 ID:I3g+ftp/]
すぐ側にある唇に触れると、ぎこちなく押し返してくる。
それをそっと挟む。すると同様に挟み返す。
佐久間は徐々に食むように、貪るように唇を吸った。
泉の唇は甘く柔らかく、佐久間の血をたぎらせる。
「…ぁ…ふ!」
舌を深く差し入れ、泉の舌に絡めた。
二人の熱い唾液がぬるぬると混ざりあう。
「…んっ、ん、…ぅう」
初めて味わう粘膜のダイレクトな感触に、泉の意識は霞み、立っていられなくなる。

泉の体の力が抜けたので、佐久間は唇を離して抱き直す。
「大丈夫ですか」
「……分かり…ません…」
「横になりましょう」
佐久間は泉の体を支え、ベッドに寝かせた。

近眼のせいなのか快感のせいなのか、泉は焦点の合わない目で見上げる。
その表情は艶を含んで、佐久間の背筋をぞくぞくと騒がせた。
途端、陽物が鉄のごとく硬さと熱さを増す。
あからさまに欲情する自分に佐久間は奥歯を噛んだ。

「どう…したんですか……?」
泉が囁くような声で尋ね、佐久間は我に返る。
「…いえ、何でも」
そう答えて、泉の隣に横たわった。








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