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安価・お題で短編小説を書こう!



1 名前:この名無しがすごい! [2017/10/17(火) 23:10:17.06 ID:EzRoOH8P.net]
ここは安価、又はお題で短編を書くスレです。

586 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 13:02:16.58 ID:urZK3ebZ.net]
>>560
前回お題フルチャレンジ・エントリーNo.7!プロローグで勝負する問題作がお目見えだ〜
はや三行でお題四つを超速クリア! 558氏の心の声が聞こえる〜「ハイ、今回のお題は宇宙人もので纏める場合、難関・砂時計さえ適切に消化できれば片が付きますので後は中身とオチで勝負すれば宜しいのです」おいこれ諸葛亮孔明か!
って、そこでお題一個抜ける!何このご愛嬌w
無駄に語尾を伸ばす宇宙人にイラつく主人公、しかし相手を都合良い系女子と見るや即座に紳士へ転向!マジで最低なんだがw
うーん、欲を言えばラストの一行で主人公に一杯食わせる攻め気のオチが欲しかった感もある
けど短文でプロローグだし上等よ、そんな印象が欠落感をフォローしてもいる!孔明の戦略に上手く嵌められた感アリ

>>563
待っていたぞ〜全力で趣味に走ったラブコメが前回お題3つに挑戦だ!
クラスメイトの男子をチラつかせて愛花さんが彼氏未満状態の幸弘さんを挑発だ〜焦りながらも動揺を隠す幸弘さん!だが観察上手の彼女には当然バレバレ〜
いや、よく見るんだ幸弘さん、これは実質ただの愛情確認でしかねえ〜「ひみつ!」じゃねえよ、こんなん秘密でも何でもねえよ、君がそうやって動揺していれば何も起こらねえw
そんなラスト〜しかしくっそ何なんだこの話、ひたすらイチャついてオチもないぞwこうなったら
波乱の次章に期待が高まる!←よし番宣で場は温めておいたぜ、561氏〜w

587 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 13:19:50.63 ID:urZK3ebZ.net]
>>581
最速でお題全盛りにチャレンジ!煌びやかに名乗りを上げたのは、魔王の三分間クッキングw
今回の支離滅裂なお題群、難関っぽいなー!このフルチャレンジ一番手はすごく手早い着手だけど、巧遅は拙速に如かずで難を逃れる腹積もりかもなーでも機を見るに敏も才なり〜!とか思ってたら
内容がいちいち笑えるwしかも『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』を高速でクリア!この題材を違和感なくクリアw
特にテキーラ・サンライズとレディーキラーを並べた所が上手すぎ!!並列表記によってテキーラ・サンライズの放つ異形な語感を薄れさせた579氏!狡猾なる技巧派だ〜
とはいえ『英語以外の外国語』は微妙か?と思わせるも、コメンテーターのツッコミを丹念に入れることで違和感を消化〜手際が良すぎ!訓練されたスレ民まる出しw
ただせっかくならオチも流れにちなんでシメて欲しかった、例えば魔王をクッキングした事で世界と番組は終了しますとかそんなナレーションとかねーでもきっと作者の欲求は全盛り突破一番乗りなんだろーなw

>>583
お題全盛りチャレンジ二番手!初めに言っておくと581氏のお題挑戦はとんでもない労作に結実しているぞー
さあ、まずは『夜道』『月が綺麗ですね』で恋の雰囲気を演出する作者581氏、話に突発感しかもたらさないカクテル『テキーラ・サンライズ』をテキーラ瓶と朝日に分解加工し斬って捨て、
『英語以外の外国語』を『魔王』と関連させて叩き斬る〜やや唐突感はあるものの阿修羅の如き手さばきでお題攻略の修羅と化した581氏に感嘆w
しかし本作の真の恐怖はここからだ〜、息子の命が奪われる恐ろしさを奏でる実在楽曲『魔王』、物語中で酔いどれの実父が探すは語り手である息子!という事は……まさかこの語り手は……死者ああ!?
夜道の青春物語がラストでぞっとする冷ややかさに一転変貌!冒頭の家までついていくという表記の違和感、女子より力が弱いという描写、全て伏線!夏目漱石の夢十夜を思わせる〜夜道の悪夢に流れる冷や汗〜素晴らしい仕掛けだ
ただし主人公が幽霊だとしても、サンセットおじさんと父親の関連性に無自覚なのはやや不自然かな?w

588 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 17:08:52.43 ID:0gV/PxvX.net]
前から思ってたけど感想さんが褒め上手すぎて(ひょっとして上手く書けたのか自分)って気分になるこわい
いつもありがとうございます

589 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 20:34:11.27 ID:RqueRGfS.net]
さすがに今回はハードルが高すぎたか
自分も2作目思いつかん。むずかすぃ・・・

590 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 20:59:51.44 ID:BrWWBvF1.net]
酒なら簡単だけどその中からわざわざテキーラ・サンライズを出すだけの背景を考えるのが大変

591 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 22:10:02.87 ID:RqueRGfS.net]
ギャグなら何とか思いついた。でももうネタでない予感・・・

>>574

使用したお題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【勇者と魔王、酔っ払い編】

「ふふふ、よく来たな勇者よ……貴様の息の根を止める日が今か今かと待ち遠しくて、ここ3日ほど食事が喉を通らなかったほどだ……」
「魔王! お前の企みは俺が必ず止めてやる! 覚悟しろ!」
「そうか、できるものならやってみろ! では早速行くぞ!!」
「いや、ちょっと待て! こっちにもいろいろと準備があるんだ。少し待ってもらおうか!」
「ふむ、まあよかろう。本気の勇者を正面から叩き潰して、二度とお前のような愚者が出ないようにするべきだしな。貴様が剣を抜くまでは待ってやる。早くしろ」
「ふっ、余裕の顔をしていられるのも今のうちだぜ。俺はな、魔王。酒を飲めば飲むだけ強くなるのだ!」
「なんだと!? わしも深酒をして前後不覚になった次の日に魔王になってた口だからな。酒がいかに強力なドーピングになるか知っている。まさか、貴様その技法を……?」
「その通りだ! 俺は飲んだ酒に応じて特殊な能力を使えるようになるんだ! まずはこのウォッカ!!」
「いきなり度数のキツイ奴を出したな。それで何の能力が発現するんだ!?」
「これを使うと、勇者の得意魔法である光属性の魔法がさらに強力になる! これで貴様も終わりだ、魔王! ゴクゴクゴク……」
「くっ、確かにワシは闇の種族、光魔法が強力になるのは実に痛い。だが、まだまだ負ける気はせん! では行くぞ……」
「待て! まだ終わってない! 次はこれだ、テキーラ!」
「ぐっ、先ほどのウォッカだけでも厄介になったのにドーピングの重ね掛けとは! で、それは何の効果があるんだ?」
「テキーラを飲むと、俺の体が発光するようになる! 暗い夜道でも安全だ! 魔王城はちょっと薄暗いから道中もずっと飲んできたんだぞ!!」
「いやいや。お前光の魔法得意だろう!? だったらそれ使えばいいじゃないか! わざわざ酔っぱらってまでして全身光る必要なかろう!?」
「え、でも光ってる方が勇者っぽいじゃない?」
「……まあ確かに、ワシの暗黒魔法で視界を奪われた際の対策という意味では有意義か……ではもういいか? そろそろ行くぞ?」
「いや、待っひゃ! まだ終わってんーない!」
「おい、もう呂律が怪しくなり始めてるぞ。それ以上飲むのはやめとけ」
「そんなことはにゃい! 次はこれ、テキーラサンライズ! これを飲むと俺はカポエラが使えるようになるのだ、のだ!!」
「さっきテキーラ飲んだばかりなのになんでそのカクテル版をまた飲むんだ!? しかもカクテルは口触りが良いからって飲み過ぎるとヤバイんだぞ!?
 それになんだ、カポエラって!? 逆さまになったりグルグル回ったりする格闘技じゃないか! 酔っぱらってコンパッソなんてやったらお前死ぬぞ!?」
「うるひゃーい、うえるかむじゃむひにおーん!」
「もう何言ってるか全くわからん! 『ウェルカムじゃそんくらい』といったのか、アラビア語で『月が綺麗ですね』と言ったのかどっちだよ!? というかまだ飲むのか!? もうやめとけ、もう十分だから……」
「こへをなー、飲むほなー、酔っぱらわなくなるんじゃほーい」
「酒飲んで酔わなくなるとか正気を疑うぞ勇者よ!? というかそれスピリタス! アルコール度数96%!
 さすがにやめろホント! 戦う前に勇者が死ぬとか相手するワシの方もなんか恥ずかしいから! ってああ、おい! ああ、飲んじゃった……」
「うへーい、これれさいきょーらー。おれはよっへなーいもんねー」
「酔っ払いはみんなそう言うんだ。ちょっと待ってろ、解毒の魔法を……」
「……うんぐっ」
「うんぐ?」
「……オロロロロロロロロロロロロロロ」
「うわー、手遅れだった! 汚い! 部屋が、赤のカーペットが! そして臭いが酷い! って、うっ、臭いに当てられて、なんか、ワシも……オロロロロロロロロロロロ」
「オロロロロロロロロロロロ」


 ……こうして、最近食事をとらず胃の中が空っぽだったところに嘔吐してしまったことにより、胃酸過多で胃に穴が開いて魔王が死亡。世界に平和が訪れたのだった。
 めでたしめでたし。

592 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 23:19:05.56 ID:LKeHRKzq.net]
おおお……前回に引続き、またネタが被りましたよ
ですが、今回はそのまま上げます

使用お題:『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【王城の邂逅】(1/3)


「月が綺麗ですね」
「おや、態々告白に来てくれたのかい?」

 窓辺に立つ40がらみの男に執務室の机の男は苦笑しながらそう言う。
 バルコニーから続くこの窓は地上5階の位置にあり、決して唯人が降り立てる場所では無かった。
 だが、侵入してきた男も執務室の人物もその事に疑問を持つ様子は無い。

「話をまだ覚えていたのか?」
「夏目漱石……と言ったか? 君の世界の文学においてエポックメイキングを起こした者だろう? 覚えているさ、あまりに君が楽しそうに話していたのだからね」
「まあ、そうだが、ここは一旦忘れてくれ、あまりにこの世界の月が美しかったから、悪戯心が疼いてしまったんだ」

 そう言って男が苦笑する。

「うん、まぁ、よく来たと言っておこうか? 勇者よ」
「ああ、久しぶりだな魔王」

 魔王と勇者、幾度と無く死闘を繰り広げて来た二人は、しかし今、そんな過去など感じさせる事無く、何処か弛緩した雰囲気を漂わせていた。

「仕事は良いのか?」
「まぁ、一段落をした所だし、それに、友人を迎え入れるだけの余裕はあるつもりだ」
「そうか……」

 魔王がベランダへと足を運び、勇者もそれに追従する。魔王城と呼ばれる彼の居城から、魔族領の主都を一望する。
 そこは夜の道でありながら、煌々と街灯がともり、日が暮れてなお人々が行きかっている。魔王はこの風景を眺めるのが好きだった。

「俺が最初にここに来てから、もう30年は経つのか?」
「そうだな、ようやくここまで来た……君のお陰だ。タケオミ」
「俺は知識を伝えただけだ、実際に実行し、事を成したのはお前だベルフォルト」

593 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 23:26:39.73 ID:LKeHRKzq.net]
【王城の邂逅】(2/3)


 お互いに顔を見合わせ、しかし、次の瞬間互いに噴き出す。

「こう言うのは……何とも面映ゆいな……」
「同感だ……して、今日は何故ここに? 君だって暇では無いのだろう?」
「まあ、そうだな、人類の反逆者となってから、王国と対等に相手が出来る組織を作り上げるだけでも一苦労だ」
「冒険者……と言ったか? 未踏の地を踏み越え、道を切り開く組織だったな」
「ああ、魔族の者達にも随分と世話に成っている」
「なに、その者達とて自らの志願だろう? 自覚が無さそうだが、魔族の英雄なのだぞ? 君は」

 そんなベルフォルトの言葉にタケオミは苦笑する。

「人類の勇者として召喚された俺が魔族の英雄か、何とも不思議なものだ」
「君の認識の公平さ有っての事さ、魔族領を旅し、この国の貧困と疲弊を看破した君の慧眼には頭が下がる思いだ」
「おいおい、堂々巡りに成ってるぞ? ああ、そうだ、用件だったな」

 頭を掻きながら執務室へとタケオミが入って行く。ベルフォルトもそれに続いた。
 タケオミは執務室に有る一組のソファーに座ると、持っていた鞄の中から数種類の瓶を取り出した。

「おお! もしかしてそれは!!」

 目を見開くベルフォルトにニヤリと笑みを浮かべる。

「ああ、やっと満足のいく蒸留酒が出来た。これで約束通り、お前と酒を酌み交わそうと思ってな」

 そう言ってグラスを2つ用意すると「【アイスキューブ】」と唱え、氷を生成し、持って来た瓶の中の一つ、やや黄味掛った瓶の栓を抜く。
 チンッとグラスを鳴らし、お互いにそれを呷る。

594 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 23:31:17.61 ID:LKeHRKzq.net]
【王城の邂逅】(3/3)


「〜〜〜〜っ結構きついものだな、エールとは段違いだ」
「蒸留酒だからな。特にコイツはキツメだしな」
「そうなのか?」
「ああ、乾燥地帯に行った冒険者が持ち込んだ植物の中にリュウゼツランに似たものが有ったんでな、それを利用した……テキーラ擬きと言った所だ」

 そう言いながら、別の瓶も開ける。と、甘い香りが漂う。

「このテキーラはカクテルにもよく使われる酒でな」
「お前の言っていた酒を使って別の酒を造ると言うやつか?」
「ああ、ホントはフレッシュジュースの方が良いんだろうけどな……」

 タケオミは新たな足つきのグラスを用意するとそれに氷を入れ、テキーラ擬きと同じくオレンジジュース擬きを注ぐ。
 そして軽くステアすると、もう一つの瓶、赤い液体の入った瓶の中身をステアしたスプーンを使ってグラスの側面を伝わせ底に沈める。

「それは?」
「グレナデンシロップ擬きかな? ああ、いや、そもそもフランス語でザクロを意味してるらしいんだけど、実際は数種類のベリーのブレンドらしいから、擬きでも無いのか?」

 そう言って居る内に、グラスの中に二層を成す美しいカクテルが2つ出来上がる。

「まあ、テキーラ・サンライズ擬きだ」
「うむ、美しいカクテルだな……サンライズとは夜明けの事だったか?」
「そうだな」
「なら、我々のこれからの夜明けに」

 それを聞きタケオミがニヤリと笑う。

「だな。夜明けに!」

 そうしてグラスを合わせたのだった。



595 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 23:33:10.17 ID:OI0DPNO3.net]
渋い いいね

596 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/08(水) 23:54:40.30 ID:LKeHRKzq.net]
>>581
理不尽ギャグと言うやつですね
何度ツッコミを入れたか分かりません出来た魔王はまさかの放置
面白かったです

>>583
噂系怪談ですね
行方知れずの息子を探す父親が不審者扱い
アルコールさえ呷っていなければ、少しは違っていたのでしょうか?

>>591
酔拳使いではなくアルコールドーピングと言うw
テンポ良く話は進み、そして世界は救われた……果たして後世にはどんな逸話として残されるのでしようかね?



>>586
書いてから、どのお題を使えたかを抜き出すと言う逆手法でやりました。
こう、ぬるいラブコメとか好きなので

597 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 01:17:29.68 ID:iOs8gW30.net]
>>595
一つ前の作品と魔王と勇者、酒を飲むと、被ってしまいましたが
気に入って貰えたのなら幸いです

598 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 02:14:41.00 ID:hscTfRRi.net]
>>591
お題全盛り三番手は酔拳コメディ〜前回お題をちょっぱやでクリアした一番手が再び挑戦〜ん?「わしも深酒をして前後不覚になった次の日に魔王になってた」←>>581の続きだw
流石の一番手、鬼門テキーラ・サンライズを安定処理し、酔いが回って差し掛かる第二の鬼門、『英語以外の外国語』を『月が綺麗ですね』ごと屠ったあ
いやうーむここは一見、ノリだけで誤魔化した乱雑処理にも見えるwしかーし実はノリではなーい!試しに『月が綺麗ですね』をアラビア語に翻訳、すると、!確かに「うえるかむじゃむひにおーん」じゃないか!な、なんだってー
物語の文脈に合いそうな発音を懸命に検索した589氏〜分かりにくい努力はちゃんと拾ったぞw
オチは冒頭に張った伏線を誘いゲロで回収するとかいうホント最低な感じだが、しかしこのオチは汚いだけじゃねえ〜
社会に絶望したサラリーマン>>581が闇堕ちして胃酸過多で死去するという現代社会の暗部をも照らしている〜そして職人589氏が魅せた二作連結・二重オチ!高い品質を魅せてくれた!合掌!

>>592
さあ難関のお題全盛りチャレンジが続くぞ〜四番手は平和の夜明け!力作だねー
うーん、いいね、めちゃいいドラマ!だがやはりお題難度が高すぎるw『月が綺麗ですね』『テキーラ・サンライズ』『英語以外の外国語』いずれも消化しているが、そのための台詞が説明口調になってしまい折角のキャラが死にかけにされてる、590氏気づいてw
しかーし物語に宿るペダンチックな雰囲気、底流に感じさせる親交のドラマ、それらが言葉に力を取り返していく〜読めば読むほどスルメのように言葉に抒情が滲んでいく〜
夜道の街灯が夜闇を照らす〜ラストは朝日が光るがごとくテキーラ・サンライズが平和の光明を見出したあ!難しいお題テキーラに一泡吹かせてきっちり攻略!
ぶ厚いストーリー性が言葉に息を吹き込んだあ!無理が通れば道理が引っ込むw作者590氏が描き出したドラマ性の力勝ち!おめでとう!

599 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 08:13:40.69 ID:CKI9gmBd.net]
>>598
やばい、競馬実況風感想さんプロだw まさかアラビア語まで調べてくるなんて・・・
いつもありがとうございます。むしろ感想の方が面白かったりしてニヨニヨさせてもらってます

600 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 10:31:15.66 ID:iOs8gW30.net]
>>598
いつも感想有難うございます
自分はこう言う男同士の友情話は好きなのですが、時代的には需要が無さそうな……
いずれハードボイルドな感じの物も書いてみたいですね

601 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 23:33:58.53 ID:CKI9gmBd.net]
お題が厳しすぎたのかなぁ・・・今回は不作だねぇ

602 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 23:37:37.16 ID:Lj6xUvOF.net]
ピックアップして書こうにも使い辛いのが並んでるからなw

603 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 23:44:24.57 ID:DOJqNShO.net]
これだけ使いづらい組み合わせもそうない
何も思い浮かばない

604 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 23:58:36.23 ID:apRu21Pm.net]
女勇者が夜道で魔王に色んな酒をぶっかけながら、色んな国の言葉で愛を告白していくとこまで考えて
酒の種類と愛の言葉を調べるのが面倒でやめてしまったすまぬ
次のお題に期待



605 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/09(木) 23:59:39.14 ID:clCf6E56.net]
・太陽(サンライズ)と月は出会えない
・魔王とお姫様
・月が綺麗ですね=I Love you
で何か切ないラブストーリー書けそうで書けぬ

606 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 01:14:41.51 ID:6lV1JqK1.net]
夜の魔王と呼ばれた中年と彼に恋する少女の話で4つ消化いけそうかなって思ったけど
文中の会話劇を上手くつなげるのが面倒だった。誰か書いて

607 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 06:47:41.79 ID:vWgW5Zre.net]
暗い『夜道』を抜けてクラシックの流れる、『魔王』の流れるバーで親しいとデート
彼女の好きな『テキーラサンライズ』を掲げながらl love you『月が綺麗ですね』
ところでテキーラサンライズの由来って『英語以外の外国語』


現実世界恋愛ジャンルでまぁ800文字もあれば十分かな
お題をクリアする為だけに詳細まで組まれた物語とか下らなすぎてやる気しないけど
こういうのは魔王→クラシックなんかもそうだが、ある程度拡張性のあるお題に対して作家ごとにそう来たかっていう切り口の自由度が面白いとこだと思うわ

608 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 07:09:05.09 ID:6lV1JqK1.net]
今回お題が厳しいからなぁ・・・
自分みたいに内容に自信ないからお題消化を優先してギャグに走ってもいいし、逆にお題少なめで内容重視の力作を書いてもええんやで
お題全消化はノルマじゃないしね、消化したがる人多いけど。自分とか

609 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 09:26:48.46 ID:4vU4YrwG.net]
ギャグの人だw

610 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 19:17:31.21 ID:6lV1JqK1.net]
逆の人って言われたら、ギャグ以外を書かなきゃいけないでしょう!

>>574

使用したお題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【いつもの一夜】(1/2)

「月が綺麗ですね」

 夜道を一緒に歩いているとき彼女がそう言った。暗い夜道でもわかるくらいその頬が赤い。

「そうだね。でももっと綺麗なものがあるよ」

 隣にいた男がそう言って彼女の肩にそっと手を置いて、自分の胸元に引き寄せる。彼女の熱い体温、何かを期待する口元、潤んだ瞳。

「君のことだよ」

 そういって二人の影が重なりあう。そのまま二人の姿は歓楽街へと消えていった……。




「ってさー、そこまで行ったらどう考えてもお決まりのコースだろう? もうラブなホテルへゴーでニャンニャンでヒャッホーでいいじゃないか! なんでそこから『やっぱり家に帰らなくちゃ』になるんだよー」

 男はバーのカウンターでグラスを傾けながら盛大に管を巻いていた。他に客のいないバーの静かな空気の中、彼の愚痴だけが延々と続く。
 カウンターにいるマスターがグラスを磨きながら盛大に溜息をついた。

「あまりお客様に言うべきじゃないと思うんですけどね。アナタ、女性を見る目が無さ過ぎるんですよ。あの女性、間違いなく既婚者でしたよ。それくらいわからなかったんですか?」

 マスターはまるで出来の悪い生徒を窘めるように諭す。確かに先ほどの女性客は左手に指輪こそしていなかったものの、手持ちのカバンやアクセサリーが独身者のそれとは微妙に異なっていた。夜の商売に関わる人間なら見間違えるわけがない。
 しかし男はその言葉を肯定した。カウンターに突っ伏しながらブチブチと文句を言う。

「いやさー、それくらいわかってたよー。でもさー、そういうさー、遊びたいけど旦那がいる、でも遊びたいっていう女の人とさー、いろいろ楽しいことするのってさー、やっぱり楽しいじゃないかー。一晩くらいケチケチせずに付き合ってくれればいいのにぃ……」

 泥酔一歩手前の男の愚痴はどこまでも続く。バーで暇そうにしてたから声かけたら嬉しそうにしてたじゃないかーとか、せっかくここの飲み代奢ったのにはいさようならってそりゃないだろーとか、せめてあの肉付きの良いお尻だけでも触りたかったなぁなどなど。
 マスターは見下げ果てたとでも言いたい目付きで男の後頭部を見下ろしていた。

「だからあなたは”マオウ”って呼ばれてるんですよ。全く……」
「え、魔王? なにそれ格好いい。なんでだよ?」
「そっちじゃなくて間王。間抜けな王様とか間男の王様とかそんなところです。噂で結構有名になってますよ、知らないんですか?」
「言い方酷いなおい! っていうか有名になって……ああ、だからあそこでバイバイされたのかなぁ」

 一瞬だけガバッと起き上がるも、衝撃の事実を知らされてまた目の前の黒檀へへばりついた。
 マスターはもはや邪魔な置き物になっている男を無視して、食器の片づけを継続する。あと少しで閉店なのだ、急がなければならない。

 夜遅くだというのにキビキビ働くマスターをぼんやり見上げながら、男は雑に注文をした。

「マスター、ウォッカ」
「ダメです。あなた先ほどあの女性と結構飲んだあとトンボ帰りしてきたんでしょう? もう飲み過ぎです。閉店も近いのに飲ませすぎて寝られでもしたら邪魔で仕方ありません」
「マスター、テキーラ」
「ダメです」
「……マスターの作った美味しいカクテルが飲みたいなぁ。飲んだらこの落ち込んだ気持ちが潤うんだけどなぁ」
「ダメです」
「……マスタあああああ、一杯だけでいいからああああああ、テキーラサンライズをお願いしますううううう」
「もう、泣かないでください。はぁ、一杯だけですよ」
「さすがマスター、大好き!」

611 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 19:19:05.33 ID:6lV1JqK1.net]
【いつもの一夜】(2/2)

 泣き顔を一瞬で笑顔に変えた男に再度マスターはため息をついた。しかしすぐに背を向けて注文通りにカクテルを作りだす。後ろの台座に乗って酒瓶を一つ手に取った。
 シェイカーにお酒や果物を入れるマスターの手つきを見ながら、男は嬉しそうに聞いてくる。

「もう俺、女遊びやめようかなぁ。ここの店と酒があれば幸せで暮らせそうだ」

 その言葉に一瞬だけシェイカーを振る音が止まった。しかしすぐに再開したマスターが真剣な顔で答える。

「……あなたは純愛を目指した方がいいと思います。浮気や遊びばかりだから上手く行かない気がします。意外と近くにあなたの望む人がいるかもしれませんよ」
「だったらいいんだけどねー。まあ俺みたいな軽薄な奴には無理だと思うけどさ」
「……できました、どうぞ。これが最後ですからね」

 目の前に置かれたグラスを見て男は舌鼓をうつ。しかし一口飲んでその顔を顰めた。

「……これテキーラと違くね? なにこれ」
「私のオリジナルの新作です。『ヴ・ゼ・サンクイエット』といいます」
「オリジナルかよ! というか注文と違くね!?」
「アルコール度数を控えめにしたらそうなったんです。文句があるなら飲まないでください。そもそももう閉店の時間なんです。飲まないなら帰ってください」

 そこまで言われたら引き下がるしかなかった。男は仕方なしにお酒というよりジュースに近いカクテルをチビチビと飲み始めた。
 男は言い負かされてたまるかと負け惜しみを言った。

「……マスター、親父さんがいないからってこんな勝手なことしちゃいけないんじゃないですかねぇ」
「そもそも閉店間際に泣きながら来店したのは一体どこの誰ですか? 相手してあげてる私に感謝してください」
「……まな板」
「あ”? なんか言いました?」
「い、いえ何でも」

 BGMすらない暗い店内で二人のどこか楽し気なやり取りはまだまだ続くようだった。




注釈:ヴ・ゼ・サンクイエットは仏語で「あなたを心配しています」です

612 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 19:50:42.01 ID:rFQvTlGM.net]
そこ愛してますじゃないんだ!? 直接的すぎるのか・・・

613 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 19:57:45.27 ID:TqG7H0G2.net]
お題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』
【若夫婦の夜中散歩】
ある秋の夜、二人の若い男女がアルコールを片手に『夜道』を散歩している。

唐突に男が言う
男「ラルンエベール」
女「なんて言ったの?」
女は聞き取れず男に聞き返した。
顔を背けながら男は彼女に返事をする。
男「ラルンエベール、『フランス語』で『月が綺麗ですね』って意味だよ」
頬を薄らと染めながら女は微笑む
女「あらあら、芋焼酎片手に言われても響かないわ」
男はムスッとした顔で『魔王』の残りを一気に煽りこう返した。
男「それならどう言えば響くのさ」
少し間を置いて女は答えた
女「ネオン街で『テキーラ・サンライズ』を一気しながら肩に手を」
男「それは違うだろう」
被せるように男が言う。女はいたずらっぽい笑みを浮かべながら男の手を握り口を開く
女「冗談よ、あなたにならいつ何処で言われても嬉しいわ」

614 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 21:44:00.41 ID:6lV1JqK1.net]
随分短くまとめたなぁ、お題全盛りで・・・

参加者少なかったけど、気付けば全員お題全盛りチャレンジャーという
これお題減らした方がいいのかな? やりがいあるけど参加者減るし。進行さん次第だけど・・・



615 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 21:49:40.77 ID:Qj63G2Zn.net]
1個からでもいいのにな

616 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 21:51:08.33 ID:Yec2y6GC.net]
使用お題:『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【魔王の色々な冒険】(1/3)


な「「「今日限りで辞めさせていただきますゴブ!!」」」
「ちょちょっとお〜!!」

 謁見の間では、ゴブリン大隊長3匹の背に手を伸ばしたまま、魔王が固まっていた。

「あーあ、先日オーク隊もこぞって辞めたばかりじゃないですか……人望有りませんね、魔王様……」
「クッソー!! 勇者さえ! 勇者さえ現れなければあ!!」

 魔王軍は今、壊滅の危機に瀕していた。それまで魔物故の繁殖能力の高さによる数に任せて領土の拡大を続けていた魔王軍だったが、それに終止符が打たれたのだ。
 なんと、魔物の脅威から人類を守るため、人間の王国が事もあろうに異世界から勇者を召喚したのだ。

「拉致連行だと思うよな? そうだろう? ゾーリンゲン!」

 半人半蛇の魔物ゾーリンゲンは「まあそうですね」と答える。

「ですが、件の勇者はノリッノリで魔物を倒してますし、決して本人の意思を歪めてると言う訳では無いと思いますが……」
「そこなんだよなぁ……ニホンジンだっけ? 何でアイツ等、何の疑いも無く俺達魔物を殺せるの? 可笑しくね?」
「先代の時もそうだったんでしたっけ?」
「そうそう、何なの異世界、あんな危ない奴らがウロウロしてるの? それどんな世紀末?」

 魔王が玉座に座り頬杖をつく。

「ですが、先日、その勇者がクラーケンを従えたとも聞きましたが?」
「マジで!?」
「はい……それは兎も角、兵士の補充をしませんと」

 その言葉に魔王が反応する。

「それなんだけどさ、補充するの兵士だけじゃなくてさ……」
「……おっしゃりたい事が有ればハッキリとおっしゃってください」
「えー、まぁ、それなら言うけどさ、その、そろそろ妃が欲しいなぁ……なんて……」
「……自分の顔を見てショック死して転生してから言って下さい」
「ちょ! おま!!」

 魔王が傷ついたとばかりに頬を膨らませる。

「止めて下さい、心臓が止まるかと思いました」
「いや、ちょっと、お前、酷過ぎるだろ?」
「自覚してからが勝負どころです……さて、何故、今この状況で妃を?」
「いやぁ、やっぱりさ、部下も綺麗ドコロ? って言うか、アイドル的存在がいた方が士気も上がるんじゃないかって思う訳さ、魔王的に!」

 ゾーリンゲンが「ホウ」と感嘆の声を出し、目を見開く。

「見直しました。魔王様……まさか自らの不細工さ加減に自覚があったとは」
「おま! そっち!?」
「勇者とやらも巨乳の聖女を連れていると言う話ですしね……それで、アイドルそのものでは無く“妃”と言う事は、見初めた方がいらっしゃるのですね?」

 的確に見抜かれた魔王が「グウ」と声を漏らす。だが、ゾーリンゲンが思いの他話を聞いてくれそうだった事もあり、気が変わらない内に……と、詳細を話す事にしたのだ。

617 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 21:55:46.26 ID:Yec2y6GC.net]
【魔王の色々な冒険】(2/3)


 *****

「……成程、あの方がそうですか」

 夜道からも、その明かりが確認できる明るい酒場のカウンターには、おそらくホルスタインの獣人だろう少女がいた。何匹もの魔物雄が声を掛け暫く話をするのだが、あしらいが上手いのか、一頻り話した後、別れてを繰り返していた。
 ゾーリンゲンは一度魔王を見た後、深く、それは深く溜息を吐いた。

「……何だ?」
「いえ、何でも……それで、何と声を掛けようと?」
「それは勿論『I love you』」
「阿呆ですか」
「いや、ちょ!」
「済みません、阿保でしたね」

 魔王が堪らず「ええー」と言う顔をする。

「その顔でドストレートにそんな事を言ってどうするんですか、その顔で」
「……じゃ、「Ti amo」」
「馬鹿ですか」
「なら「我爱你」」
「弩阿呆ですか? 脳みそ入ってますか?」

 容赦のない駄目出しに、とうとう魔王が切れた。

「なら、どう言えば良いんだよ!!」
「そもそも告白しても無駄……あ、いえ」
「無駄ちゅうたか? 無駄って!?」

 視線を逸らしながらゾーリンゲンが答える。

「そうですね、「I love you」を詩的な感じに「月が綺麗ですね」と表現すると聞いた事が有ります。せめて教養ぐらいある様な言い回しにしてみてはどうです?」
「何か引っ掛かるが……フム、それも一理あるか」
「時に、どう表現しますか?」
「そうだなぁ……「君の瞳にテキーラ・サンライズ!」」
「死ね!」
「ちょ!おま!!」

 そのまま二匹が言い合ってると、ふと、ゾーリンゲンがその事に気が付いた。

「……おや? あの方が居なくなってますよ?」
「え? 何!! ぐわあぁ!! 俺の嫁がぁ!!」

618 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 21:59:56.73 ID:Yec2y6GC.net]
【魔王の色々な冒険】(3/3)


 *****

「あれ? アリサ、今日は情報収集早かったな」
「……いえ、何やら気持ちの悪い視線を感じた物で……」
「……う〜ん、もしかしたら俺達の事に気付かれたのかもしれないな……流石は魔王軍と言った所か……」
「さすごしゅ!!」

619 名前:進行 mailto:sage [2017/11/10(金) 22:00:12.78 ID:/cU9APJ4.net]
お題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』〆

作品一覧(1/2)
>>581【誰でも簡単、魔王の作り方】
>>583【枯葉が風で揺れているだけだよ】
>>591【勇者と魔王、酔っ払い編】
>>592【王城の邂逅】
>>610【いつもの一夜】

620 名前:進行 mailto:sage [2017/11/10(金) 22:01:04.31 ID:/cU9APJ4.net]
作品一覧(2/2)
>>613【若夫婦の夜中散歩】
>>616【魔王の色々な冒険】

621 名前:進行 mailto:sage [2017/11/10(金) 22:01:32.01 ID:/cU9APJ4.net]
次の安価は…3個くらいに絞ってみます?

622 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 22:04:47.53 ID:6lV1JqK1.net]
提案しておいてなんだけど、5個あると「それ全部やらなきゃ」的使命感が沸いちゃうのかもね
クリアできたらそりゃ嬉しいけど、その分難易度上がっちゃって人減っちゃ元も子もないし・・・
3個くらいでいいかもね。進行さんに任せる

623 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 22:10:06.02 ID:Yec2y6GC.net]
中国語が、文字化けしましたorz

624 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 22:30:10.11 ID:lmZIfrGR.net]
よし三つでいこ!



625 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 23:24:17.59 ID:Yec2y6GC.net]
>>610
駄メンズ好きなのでしょうか?
大人の恋愛かと思いきや、出戻りで管を巻くと言うw

>>613
短いながらも仲の良さが伝わってきますね
羨ましい関係だと思います

626 名前:進行 mailto:sage [2017/11/10(金) 23:47:00.54 ID:/cU9APJ4.net]
よし、じゃあ3つでやろう
次のお題『>>626-628

627 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 23:55:10.00 ID:bcsf7Z9l.net]
3個ならだいぶ書きやすいね

628 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/10(金) 23:58:31.66 ID:l6qFUkyN.net]
プレゼンテーション

629 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 00:00:31.60 ID:DL7YOCXs.net]
ちくわ大明神

630 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 00:08:29.21 ID:iB2Skk+t.net]
錬金術

631 名前:進行 mailto:sage [2017/11/11(土) 00:09:26.75 ID:12btErqL.net]
お題『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・ちくわ大明神
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月13日 22時です!



誰だ今の

632 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 00:31:02.20 ID:OBXqx2gr.net]
ちくわ大明神ネタで埋まることが決定したw

>>610
前回お題全盛り五番手〜密やかな恋がきたあ!バーで愚痴るは人妻ナンパに失敗した一人の男〜相手になるのは見る目がないと嘆く女マスタ?
っていやいや!なぜマスターは主人公の狂ったボキャブラリーに気づかないのか〜「もっと綺麗なものがある→君のことだよ」「ラブなホテルへゴーでニャンニャンでヒャッホー」←これだよ〜振られる原因は完全これ〜
こんなの見て「やっぱり家に帰らなくちゃ」と思わない女性は世に存在しねえww やっぱり608氏はギャグに生きるしかなかった!悲しい事実が判明した〜
さて?検証するとうーん、お題の消化に苦しさを感じたのは「魔王」ぐらいか?ラストは言葉に出せない想いをカクテルに託した註釈オチ、かなり好き!
強いて言うならマスターの心配だけだとちょい弱なので、主人公も意中のマスターと二人きりの時間を作る為に変な言葉でわざとナンパ失敗してる、とかそんな裏設定が露見するオチが良かったーと好みを押し付け!

>>613
前回お題全盛り六番手〜611氏が挑むは夜道の恋路!ほう!この難題で極限の短文、何たる勇猛果敢!英断か蛮勇か?さあ判定の時だ?
んん?二行目→「ラルンエベール(月が綺麗ですね)」 ……!? もうソレ!?えっはやっ!
しかも芋焼酎を片手に「ラルンエベール」ww そして驚くべきは頬を赤らめる女性〜マジで?これで結果オーライなのか〜後半では女性がそれらしくテキーラサンライズを要求!よしいけ?しかし男は「それは違うだろう」と冷静に否定〜自分だろ!間違ってるのはw
だめだ、この二人が分からねえw 人が人を知ろうなどと片腹痛いわ〜作者の哄笑がスレに轟いたのだったあ(投げやり)

633 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 00:53:50.12 ID:OBXqx2gr.net]
>>616
刻限ギリギリに突っ込んだ前回お題全盛り七番手〜ナイスガッツだ〜おお、勇者タカシ>>543の続編なのか〜
今回は魔王視点〜魔王の顔が馬鹿にされすぎてて笑うけど、しかし読んでる方は顔が分からないから何とも言えねえよ、むしろ気の毒w
まあクッパみたいなイメージなんだろう、と脳内処理してるうちに最後に詰めかけるようにお題が処理される〜割と自然で感心するけど、君の瞳にテキーラ・サンライズww
これはおそらく実在のインディーズバンドにかけてる、分かりにくすぎだろ〜ラストはクラーケンさんのこと気に入りすぎな614氏がとにかくオチに使いたがって読者困惑
前回のネタを知っている読者にだけ分かる決め台詞をオチに持ってきてニヤリとさせたい、そんな614氏の卑劣な笑いが透けて見える〜だが刻限ギリギリの駆け込みだから何でもアリだろ的な乙w

634 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 02:27:33.20 ID:9NZyXFz1.net]
使用お題:『ちくわ大明神』

【異世界行ったけどちくわしか持ってねえ】(1/2)

 その夜、俺はすべてが虚しくなり、自殺した。

 すると、神様的な存在が現れて、

「まだお前には役割がある。異世界に行き、魔王を倒すのだ。
 固有スキルとして、生前お前が持っていたものを強化して異世界に持ち込めるようにしよう」

 とか言われた。だが俺は、

「そんなこと言われても、ちくわしか持ってねえ!」

 極貧生活だったので、ちくわしか持ってなかったのだ。

「ううむ、職についていれば、」
「ちくわ大明神」
「もっと何か買えたものを」
「誰だ今の」

 何か変なのが通り過ぎなかったか?

「ではお前の能力は、ちくわ大明神だ」
「何それ」

 次の瞬間、足元に穴があき、

「うわーっ!」

 落下していく中で、俺の意識は途絶えた。



635 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 02:28:51.94 ID:9NZyXFz1.net]
【異世界行ったけどちくわしか持ってねえ】(2/2)

 目が覚めると異世界だった。
 その後しばらく、色々試したところ、このちくわ大明神はかなりのチートスキルであることがわかった。
 要は『ちくわに関することが何でもできる』というスキルだった。
 そう、何でも。

 何でも切れるちくわソード! とかイメージすれば、ちくわから光の刃が現れるのだ。
 ちくわキャノンなら、ちくわからロケット弾が発射される。
 しかも残ったちくわは食べることもできる。
 そしてちくわは無限増殖が可能。まさにチート。

 ただ、問題は。

「ヒロインがいねえ……」

 そう、チートスキルなのだが、ふざけすぎていたのか、ヒロインが見つからなかった。
 どんなに強力な能力でも、「きゃーすごーい!」と驚いてくれるヒロインがいなければ物語にならない。
 俺はちくわを見ながら、どうすればいいか考える。

「そうだ、このちくわ、ヒロインになるんじゃね?」

 何でも作れるのなら、ちくわだってヒロインになるはず。
 俺は手に持ったちくわに、そう念じた。 
 すると、ちくわに羽が生えて、空を飛び始めたではないか。
 さらに、女の子の声で喋り始めた。

「ご主人様、創造いただきありがとうございます。私、ちくわ妖精のチキと申します」

 すごい、成功だ。見た目としては、ちくわの上の穴が声に合わせて収縮している感じで異様な光景だが。

「初めまして、チキ。お前の仕事は俺が活躍する度に、『ご主人様、すごーい!』と言うことだ。わかったな」
「はい、ご主人様。ご主人様、すごーい!」

 完璧だ。こうすれば読者からは一見、ヒロインに慕われているかのように見えるだろう。
 実際はちくわが喋っているのだが、そんなこと描写しなければ分からないだろう。たぶん。

「しかし、こうして見ると……ちくわってエロいな」

 自分でも何言ってるんだと思う。だが、女の子の声で喋るうえに、上と下に穴があるのだ。
 これはエロいぞ。
 俺はチキの小さな体を掴み、下の穴に指を入れた。

「ご主人様……! やめて、ご主人様……! そんなところ……恥ずかしいです……!」
「よいではないか、よいではないか……ハア……ハア……」

 まるでエロシーンのようだ! ちくわ始まったな!

 その夜、俺はすべてが虚しくなり、自殺した。

636 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 08:48:15.59 ID:OBXqx2gr.net]
>>634
新お題「ちくわ大明神」に挑戦!一番手は爆笑ちくわコメディ〜異次元級の能力、ちくわ創生を手に入れた主人公w
ちくわからロケット弾が発射される〜すげえ、サイズとかどうなってんだww 何がちくわキャノンだよw 無理やり命名すんな
ちくわ妖精のチキ登場、くっそワロタww チキに褒めさせる主人公「完璧だ、こうすれば読者からは一見、ヒロインに慕われているかのように見える」←おい泣いてるのかw
「ご主人様……! やめて、ご主人様……! そんなところ……恥ずかしいです……!」 チキww めちゃノリいいチキww こんな良い子がちくわじゃなかったら良かったのに、その切なさが主人公を追い詰める〜
ラストはちくわのエロシーンに耐えかねた主人公が自殺してしまった〜非常に納得感のあるラスト!しかも再度転生しても、まだちくわしか持ってない!絶望w
本領発揮か632氏!溢れるセンスを見せつけたあ、オチも冒頭に繋がり綺麗だぞ!笑いあり涙あり、最高のコメディが爆誕だあ!

637 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 20:10:34.88 ID:iB2Skk+t.net]
ヒロインを欲しがったのが間違いなのか、そうじゃないのかが問題ですね
きっと、異世界飯無双をしていれば、彼の運命は違っていたかも知れません

638 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 20:14:30.72 ID:iB2Skk+t.net]
使用お題:『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』

【ちくわ大明神ゲーム】(1/2)


 パンパンパパパン

「ちくわ」
「大明神」
「誰だ今の」

 パンパン

「ちくわ」
「大明神」
「誰だ今の」

 パンパン

「ちくわ」
「大魔人」
「たたりじゃ〜」

 ******

「これを特許に申請しようと思うんだ」
「は?」

 友人の言葉に俺は首を傾げる。浅はかで唐突なのは何時もの事なんだが、今日はいつもにも増して意味が分からない。
 いや、分かるにはわかるんだか、理解したくないと、言うのが本当のところか。

「お前、特許を知らんのか? 登録さえしてしまえば、その使用料が入ると言う夢の様なシステムだ」
「色々言いたい事が多々あるが、多分お前よりは理解してる」
「なら分かるだろう」

639 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/11(土) 20:17:31.67 ID:iB2Skk+t.net]
【ちくわ大明神ゲーム】(2/2)


 つまりは自分の考案したゲームを登録して、使用料を取ろうと、言いたいのだろう。
 ドヤ顔のこの知人には悪いが、そうそう上手く行くとは思えない。

「これから年末年始、卒業に入学式とイベントも多い。つまりは飲み会も多いと言う事だ」
「……それで?」
「つまりはこう言ったゲームをする機会が多くなると言う事だな!」

 登録をしておけば、ゲームをした者から、どんどん使用料が懐に入ってくるのだから、後は何もせずとも左団扇だとコイツは言う。

「正に現代の錬金術だろう」

 そう男は言った。

「で? その現代の錬金術を俺にプレゼンしてる理由は何?」
「うん? ああ、キサマは小賢しいからな、上手く行くかどうか相談してやろうと思ってな」
「ああ、そう……うん(好きにすれば)良いんじゃ無いかな?」
「そうか! なら、早速登録するとするか!」
「…………」

 その後、少し考えれは上手く行かないと分かりそうな、その計画は当然、失敗し、逆恨みした暴漢が襲ってきたので、何時もの様にブレーンバスターで仕留めて余計な事は、忘れてもらいました。

640 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/12(日) 01:31:06.86 ID:QXrv68MB.net]
>>638
おお、お題全盛りに挑戦だー二番手は知財戦〜
ちくわっ、大明神っ、誰だ今のっパンパン
せんだみつおゲームの類似系で特許を取るとかいう虹色ファンタジー、まあこんな事考える奴は相当カネに困ってんだろうな、
しかもこれ飲み会でやるとしたらゲーム開始前に元ネタであるコピペの説明して納得させてから金集めなきゃいけないのか、ええい、あり得るかそんな段取りw
お題消化はスムーズで違和感なし〜でもそっちに注力した事でオチが妥当すぎたか、逆に特許的なものが上手くいってしまった系の意外性に振って良かった気もー

641 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/12(日) 08:37:22.01 ID:dnwv5Nct.net]
ブレーンバスターやパイルドライバーは、実際食らってみると、インパクトが強いのですが、文字だけだと弱かった様ですね
ちくわ大明神
(多分そう言う事ではない)

誰だ今の

642 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/12(日) 08:49:55.36 ID:ZP1113Xf.net]
今回良いの思いつかない・・・感想しづらかったらいらないです

>>631

使用したお題『プレゼンテーション(?)』『ちくわ大明神』『錬金術』

【無題】

「実はね、僕は錬金術師だったんだ」
「え、あはは。いきなり何よそれー」
「本当だよ、見てて……僕の手のひらの上に一枚のハンカチがあります」
「うん」
「ここに君の手を置きます。ハンカチ越しに手を繋いでいる形ですね。こうすると……なんと凄い物が出てくるんです」
「なにそれ、手品? 急にどうしたの?」
「いいから、ちょっと待っててよ。いくよ。ちちんぷいぷいえろいむえっさいむ、はんにゃーはらーみーたちくわだいみょうじんうんぬんかんぬん……」
「もう何よ、手くすぐったいんだけど」
「いくよ、はい! ハンカチの下にこんなものが!?」
「あれ、さっきまでなかったのに。って、え? なにこの箱。え、もしかして……」
「僕は君と一緒ならいくらでも幸せを錬金できるんだ。これはその証明の形。もしよかったらこの指輪をつけて、その、僕と……」

643 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/12(日) 11:30:39.70 ID:dnwv5Nct.net]
会話劇ですね
こっそりとちくわ大明神が挿入されていると言うw
タイトルを付けるとすれば【幸せの錬金術】とかでしょうか?

644 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/12(日) 21:32:11.44 ID:d/S7RhHs.net]
>>642
お題全盛りの三番手〜会話劇だ!このお題を使って恋愛ものて、何故そうなったw
ストーリー全体が男性のプレゼンを構成〜うーん見える、ラブストーリーを根幹から破壊する悪霊「ちくわ大明神」を640氏がどうにか隠蔽しようともがいた跡が見えるぞー
そして苦労の甲斐あり!悪霊は愛の呪文によって自然消滅〜男性が指輪を錬成してエンド!最後の言い淀みはキョドったのか〜それとも女性からのキスなのかあ〜いずれにせよプレゼンは成功だ〜
逆方向のお題を恋愛ものとして取り込んだ作者!お題の毛並にあえて逆らう〜どうにかねじ伏せようと頭を捻って苦闘する〜そこに誇りを感じたぞ!
こいつは640氏の創作力もさらに錬成されたに違いねえ〜そんな乙!



645 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/12(日) 23:09:03.71 ID:dnwv5Nct.net]
使用お題:『ちくわ大明神』

【誰だ今の】(1/2)


 最初は小さな違和感だった。

「ホントにこっち?」
「えッと……スマホで見た情報だとこっちで良いはず」
「……せめて印刷して来いよ、電波が入るかも分からないんだから」
「ちくわ大明神」
「いや、プリントをどうするんだよ」
「コンビニで出来るだろう?」
「……? 誰だ今の」
「あ、あれだ! あれ!!」

 僕達は、ある怪奇サイトに掲載されていた廃墟となった病院を訪れていた。この人里離れた病院では、都市怪談では良く有る人体実験や発狂者の噂話がてんこ盛り。つまりはイワク付きの場所……と言う訳である。
 その中にある原因とされる噂話の一つ、病院内の神社の呪いと言うのを確認しに来たのだ。つまり、この病院の怪奇事件の全てがこの神社の呪いのせいだと言うのだ。
 他の人体実験やら何やらを確認する事は出来ないが、病院内に残っている神社の残骸位は確認できるだろうと言うのがこの企画の骨子だった。

「これ?」
「社と言うかお堂?」
「思ってたより小さいな……」
「道端にあるお稲荷さんみたいだね」
「ちくわ大明神……」
「何?」
「ああ、そこに……」

 本来あったであろう神社の……お堂の名称の所がスプレーか何かで消され、「ちくわ大明神」と書き直されてあった。

「ちくわ……ね……何でちくわなんだ?」
「くちなわの言い違いじゃ無いか?」
「何? くちなわって」
「蛇の事だろ?」
「ちくわ大明神」
「ちくわって、そう言えば、のづちに似てるよな」
「のづちって何よ?」
「蛇の妖怪だっけ?」
「ツチノコの別称じゃ無かったけ?」
「誰た今の」
「ツチノコとちくわって、似ても似つかないだろ……」
「あれ? 洋介は?」

646 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/12(日) 23:11:42.99 ID:dnwv5Nct.net]
【誰だ今の】(2/2)


 気が付けば仲間の一人が居なくなっていた。さっきまでは居たのだ……確かに……

「お、おい、洋介! 冗談だろ?」
「……あれ? 京子ちゃんも居なくないか?」
「何? 二人ともどこ行ったのよ!!」
「二人でしけこんだとか?」
「ちくわ大明神」
「もう! こんな時に冗談言わないでよ!!」
「いや、誰だ今の」
「え?」
「雄二! 雄二は?」
「え?」

 この短時間に3人が居なくなった。何だ? 何が起きてる!! 残った二人が周囲を確認する。薄暗くなっているとは言え明かりが全くないと言う訳じゃない。多少離れた所で見失うなんて頃は無いはずなんだ!
 第一、何で返事もしない!!
 僕は残っている筈の礼香の手を握る。

「ちくわ大明神」
「え?」
「何?」
「誰だ今の」

 いや、考えてみれば最初からおかしかったのかもしれない。何故気が付かなかったのだろう? とにかくここから離れなくちゃ! 僕は礼香の手を握ったまま急いでその御堂から離れる。

「ちょっと!!」

 礼香が怯えた様に声を掛けるが、今はそんな事に構っている暇はない。ここは危険なんだ!!

「ちょっと!! 貴方誰よ!!」

 え? いや、僕は……

「ちくわ大明神」

647 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 06:47:47.32 ID:ddMNTJ+9.net]
>>645
さあギャグの魑魅魍魎、大明神と作者の力量が火花を散らすぞ!お題「ちくわ大明神」に挑むは四番手!廃墟ホラーが御出ましだ〜
小さな冗談から疾走するストーリーは神社のスプレー付近からぞくっとする狂気を噴出〜
随所から執拗に挿し込まれる大明神ネタ、そのしつこさこそが伏線だ〜「大明神しつこい!」という笑いが徐々に「何コレ」的ヒキツリに変わっていくー
定番コピペのガワだけ利用!ギャグコピペの本質をホラーに塗り替えギャップで訴求!塗り替えられた本質がお題そのままの一行で読者を絶望に突き落とす〜思わずうめえと声が〜見たか古代人、これが現代の本歌取りだあ〜
個性の強いお題もウデ次第、言葉遊びの無限性を魅せたか名手643氏〜よくぞ人の身でここまで練り上げた!大明神もご満悦だー

648 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 15:22:21.46 ID:9XHBor/o.net]
感想有難うございます
実は構想していた『ちくわ大明神』ホラーはもう一つ有りました
最初は自分の参加するスレにちくわ大明神が頻発し
次にメールに入ってきて
最後に思考にまでちくわ大明神が……
と言う
流石に文字数が掛かりすぎるので断念しましたが
コンパクトにまとめられる技量が欲しいです

649 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 21:31:26.95 ID:9XHBor/o.net]
使用お題:『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』

【アルケミスト】(1/3)


 センセイと呼ばれる立場にしては珍しく、髭を綺麗に剃り上げた偉丈夫が弟子に向かって高説を垂れていた。

「錬金術師の本分とは、研究であり、証明に他ならない。黄金の錬成など、その一つでしかないのだよ。分かるか?」
「え? でも、公爵夫人には、黄金を作り出す為の算段として資金を出して貰う様にプレゼンをしていましたよね?」
「方便だ」
「えー……」

 臆面も無く嘘だと言い切ったセンセイに弟子は困惑の色合いを深めた。

「真理の探究が学問な訳だが、錬金術の真理とは何かわかるかね?」
「賢者の石の精製……ですか?」
「ちくわ大明神!」
「誰だ今のは……」
「気にするでない! ただの野生のちくわ大明神では無いか」
「えー」

 眉根を寄せる弟子の事など気にせず、センセイが話を進める。

「そう、賢者の石、またの名をカーバンクルの精製だな」
「はい、で、なんで研究室で研究をせず、こんな密林に?」
「ん? そりゃあカーバンクルを捕獲する為だな」
「えー」

 精製するはずのカーバンクルを捕獲する。まるで頓智じみた話に弟子はますます混乱した。

「ふむ、君は勉強不足だな! この本でも読んで勉強しなさい!」
「いや、私がセンセイの弟子に成ったのは昨日の事で……あ、いや、すみません。この本ですね? えっと『サルでもわかる賢者の石』……はぁ……」

 弟子に勉強をさせながら密林を意気揚々と進むセンセイ。と、ガサガサと木々が騒めく。

650 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 21:36:54.62 ID:9XHBor/o.net]
【アルケミスト】(2/3)


「む! カーバンクルか!?」
「ちくわ大明神!!」
「なんだ……ただのちくわ大明神か」
「いや、センセイ、何かあのちくわ大明神、焦って居ませんでしたか?」
「ふむ、そう言われれば……」

 と、俄かに二人の顔の上に影が差す。

「……セ、センセイ……」

 袖を引っ張られ、センセイが弟子の指さす方を見ると、そこには見上げる程の巨体がいた。その体は鱗に覆われ、一対の角と鋭い牙を生やした怪物が顔を覗かせている。

「うむ、ドラゴンだな! それも、エンシェントに成りかけの! いいか? 弟子よ! この成りかけとレッサードラゴンの違いはな……」
「セッセッセ」
「のよいよいよい?」

 状況を把握しているのかいないのか分からないセンセイに、弟子が顔を青くして叫ぶ。

「お、襲って来てますってばぁ!!」

 弟子の悲鳴が響き、ドラゴンがその鋭い爪を振りかざす。

「む! たかがドラゴン如きが、吾輩のカーバンクル探しを邪魔するとは!! こんな事も有ろうかと! て〜つ〜の〜け〜ん〜!」
「何やっているんですか!ただの鉄の剣じゃ、ドラゴンには効きませんよ!?」
「ふっ、錬金の奥義、見せてやろう!! 錬金ブレ――――――――ド!!」

 センセイが剣の刃に手を当て横に滑らすと、その端から、剣が金色に輝きだす。

「センセイ! 剣が黄金に!!」
「何を驚いておる! 黄金の錬成は錬金術の基本ではないか!」
「え、ええー」
「そんな事より! 黄金剣! センセイダイナミック!!」

 先生が、襲い来るドラゴンの爪に向かって黄金の剣を一閃する。

 くにょん

「センセー!! 剣が剣が曲がってしまいましたよぉ!!」
「ふむ、混じりっ気無しの24K、流石に柔らかい」
「言ってる場合ですか!!」

 何か納得しているセンセイとそれに突っ込む弟子に、ドラゴンは容赦なく襲い掛かって来た。

651 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 21:41:00.24 ID:9XHBor/o.net]
【アルケミスト】(3/3)


「だが! 錬金の奥義、これだけだと思うなよ!! 錬金ビ――――――ム!!」
「ええー」

 体の前でクロスさせた腕から金色の光線が発射され、ドラゴンにぶち当たる。と、次にセンセイは腰を落とし、その反動で天へと高く舞い上がった。

「そして! 錬金奥義! 錬金キ――――――ック!!」

 ムーンサルトで体を翻したセンセイは右足に金色のオーラを纏うと、加速しつつドラコンの頭にその蹴りを打ち込んだ。
 ズザザっと、地面を抉りながら着地したセンセイの後方で、頭部を吹き飛ばされたドラゴンがさらに大爆発を起こす。

「ええー」
「ふっ、見たか! これぞ錬金術の力よ!!」
「ええー」

 何かのポーズを決めながらそう言うセンセイに、呆気に取られた弟子は何も言えなかった。だが、(これは絶対、錬金術と違う)と、心からそう思った。

 そして……

「ヌオー!! 何故カーバンクルが見つからん!! ドラゴンばっかり寄って来おって!! カーバンクルは何処だぁ!!」

(……この本にはドラゴンの脳の中から賢者の石が取れる事が有るって書いてあるけど……どの道、センセイ爆破しちゃうしなぁ……)

「カーバンクルは何処だぁぁぁぁ!!!!」

 これは……の世にドラゴンキラーと呼ばれる男と、その弟子の物語である。

「カーバンクルは何処だぁぁぁぁ!!!!」

652 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 21:47:37.94 ID:9XHBor/o.net]
なぜか24Kが文字化けをしてしまいました

653 名前:進行 mailto:sage [2017/11/13(月) 22:00:06.72 ID:1ItJ0Q6X.net]
お題『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』〆

作品一覧
>>634【異世界行ったけどちくわしか持ってねぇ】
>>638【ちくわ大明神ゲーム】
>>642【無題】
>>645【誰だ今の】
>>649【アルケミスト】

654 名前:進行 mailto:sage [2017/11/13(月) 22:02:29.62 ID:1ItJ0Q6X.net]
ううむ…どれも面白い作品だが、スレの盛り上がりが以前より欠けてしまっているな…
安価方法がいけないんだろうか…次のお題どうしよう…



655 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:04:58.14 ID:LwftyC7+.net]
まあお題にもよるのでは
正直なところちくわ大明神はギャグ(それもネット限定)にしかならないので書く気にならなかった…

656 名前:進行 mailto:sage [2017/11/13(月) 22:07:25.22 ID:1ItJ0Q6X.net]
ちくわ抜きで書いてもらっても良かったんだけど…やっぱりお題があれば使いたくなっちゃうのが人間の性なのかな

657 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:11:20.38 ID:pfYlBl44.net]
し、進行さんの感想がなくなったから(無茶ぶり)

まあここにずっと書いてられる人ばかりじゃないだろうし、焦らずにのんびりでもいいのでは
進行さんがよくまとめてくれてるから、スレができた時にはここまで伸びるとは思わなかったよ
安価は様子見的にあと何回かは3個でいいのでは

658 名前:進行 mailto:sage [2017/11/13(月) 22:18:25.59 ID:1ItJ0Q6X.net]
すまんの…感想を文章化するのが苦手で…
でも進行が一部の作品にだけ感想付けるのは贔屓というか公平性に欠けちゃうからさ(もちろん全部読んでるよ)
簡単な総括くらいならまぁなんとかできるかも

まだ3個お題は始めたばかりだし、しばらくこれで続けてみようか

659 名前:進行 mailto:sage [2017/11/13(月) 22:19:53.57 ID:1ItJ0Q6X.net]
次のお題『>>659‐661』

660 名前:この名無しがすごい! [2017/11/13(月) 22:20:45.13 ID:11qLLVMy.net]
人力車

661 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:23:17.74 ID:11qLLVMy.net]
フライングしたけど↑で

662 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:25:41.10 ID:9XHBor/o.net]
御令嬢

663 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:30:45.80 ID:zkk2gnLQ.net]


664 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:32:09.44 ID:VIvjzh3R.net]
>>658
無理なく続けられるのが一番だから、無理はしないでね
感想を書くのって人によっては作品を書くよりしんどかったりするし



665 名前:進行 mailto:sage [2017/11/13(月) 22:33:17.85 ID:1ItJ0Q6X.net]
お題『人力車』『御令嬢』『嘘』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月16日 22時です!

666 名前:進行 mailto:sage [2017/11/13(月) 22:42:00.61 ID:1ItJ0Q6X.net]
ありがと、感想より論文的なやつのほうが書きやすかったりするんだよね

ちょっと考えたが、10個くらい安価取って最大○個まで選んで書くっていうビュッフェ形式なんてのはどうだろうか
例えば月一回、一週間くらい期間取って月例みたいな感じでさ

667 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:52:20.91 ID:K9F9HsS/.net]
なんかお題3個の方がいいネタ思いつかない・・・なぜだ
ぐぬぬ、今のところ皆勤賞だからこれもクリアしたいのにぃ

668 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 22:55:37.53 ID:VIvjzh3R.net]
いいと思う。というか色々やったらいいと思う
前やってた2個形式5個形式もまたやればいいと思うし
なんかお題の形式自体が変わって色々こなしていくのも楽しそう

>>667
5個だったらお題を消化しようとしたら物語が終わるけど
3個だったらオリジナルで付け加えないといけない部分も出てくるから…

669 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 23:07:44.61 ID:9XHBor/o.net]
【嘘! 人力車に轢かれて乙女ゲーム御令嬢に転生した僕がNAISEITUEEEで天下を取る】
と言うタイトル落ちを思いつきました

670 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 23:10:33.74 ID:/ggVB0Vg.net]
(なろうで連載はじめても)いいんですよ

671 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/13(月) 23:30:03.88 ID:9XHBor/o.net]
う〜ん
人力車を引いていたのが実は弱小神様で
自分の管理する世界が上手く発展しない事に業を煮やして、自身の世界を模したゲームをばら蒔き
最も上手くプレイした主人公を事故に見せかけ自分の世界で主要な人物である御令嬢に転生させた……
と言うところまで設定を作ってみたんですが、何かその後が上手く纏まらないですね

672 名前:1/3 mailto:sage [2017/11/14(火) 01:21:05.75 ID:AMdfSiwo.net]
お題 『人力車』『御令嬢』『嘘』


【人力車に転生した俺がお嬢を救う】

 昨今、人類が色んなモノに転生する話をよく目にする。
 流れに乗って、俺もこのたび転生を果たしました。

 人力車に。

「ヴァロン。今日もよろしくね」

「はい、セレナお嬢様!」

 御者のヴァロンが、俺の手を力強く握る。
 俺はヴァロンが走り出すのを補助するように、車輪に力を込めた。

「マリンも頑張ってね」

 セレナお嬢が、俺に座りながら俺の背中を優しくさする。
 それだけで今日も俺のやる気は最高潮だ。

 だが、今日はそれだけじゃない、お嬢の命を救わなければいけないんだ!

 ***

 俺が転生した場所は、よくある中世ヨーロッパ風のファンタジーな雰囲気を出してるクセに、なぜか乗り物の最上位は人力車という不思議な世界だ。

 転生したばかりの俺はそんなことは知らずに、人力車になった事を嘆いていた。
 だがそれもほんの一日二日の話だ。
 人力車をこよなく愛するセレナお嬢に運良く購入されたおかげで、俺の人力車生は薔薇色になった。

「マリン、いつもありがとうね」

 毎日毎日、セレナお嬢はそう言って、マリンと名付けた俺の体を優しく拭いてくれる。
 まだ十五歳の女の子なのに、洗い布を片手に一時間もかけて俺を綺麗にしてくれるんだ。

「今日はね、魔法の練習が上手くいってお父様が褒めてくれたの」

 こんな風に、嬉しい出来事を楽しそうに話してくれて。

「でもね。料理で失敗しちゃって、お母様には怒られてしまったわ」

 失敗した出来事は、少し悲しそうに話してくれて。

「でも明日はきっと上手くやってみせる。……ありがとうマリン、今日も話を聞いてくれて。私、頑張るから。また明日もよろしくね」

 最後はそう言って、笑って部屋に戻って行くんだ。
 俺は思ったね。セレナお嬢のためなら命を懸けたって構わないって!

 そんなお嬢を、家から人力車で三十分かかる学校まで運んで半年。
 俺はとんでもない事を聞いてしまった。

673 名前:2/3 mailto:sage [2017/11/14(火) 01:21:26.59 ID:AMdfSiwo.net]
「今なんて言った、ヴァロン? セレナを誘拐するだと?」

「ああ。通学の時は、御者の俺とお嬢様しか人力車にはいねえ。俺は足をくじいた振りをして人力車を止めるから、お前はその隙にお嬢様を攫え」

「なるほど、それは名案だな」

 こいつら、神聖な人力車の前でなんて事を話しやがる。
 俺は激怒した。決行は二週間後。
 そこから、俺の死に物狂いの努力は始まった。

 ***

「今日もいい天気ねマリン。ヴァロンもそう思わないかしら」

「そうですねお嬢様! 私も走りがいがあります!」

「ふふ、無理はしないでね」

「はい、任せてください!」

 セレナお嬢とヴァロンの野郎の談笑を聞きながら、俺は極限まで集中力を高めていた。
 お嬢は自分の身に降りかかろうとしている危険を知らない。

 だが、それでいい。
 どんな事があろうと、俺がお嬢を守るのだから!

「うっ!」

 ヴァロンがうめき声を上げた。とうとう来やがったか。

「ヴァロン? どうしたの!?」

「す、すみません。足をひねったみたいです」

「まあ、大変! すぐに手当するわ!」

 ダメだお嬢、それをさせるわけにはいかない。それはヴァロンの嘘だ。
 それをすると、お嬢は攫われる。お嬢の優しさを、台無しにさせるわけにはいかない。
 セレナお嬢が俺から降りようとする前に、俺は全力で車輪を回した。

「――な!!」

「キャッ!」

 ヴァロンの驚愕の声と、セレナお嬢の悲鳴が上がる。
 これが二週間、猛特訓した俺の新たな能力だ。

674 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 01:21:47.27 ID:AMdfSiwo.net]
 御者を必要としない、俺が俺だけで走る力。
 すなわち、自在自走法だ!

「ぐ、ぐぉおお!」

 俺は猛スピードでヴァロンを巻き込んだ。
 これで戦闘不能、だがもう一人! お嬢を攫おうとした実行犯も仕留めなければ!

「く、こんな馬鹿な!?」

 物陰から飛び出た男に全力で体当たりをぶちかます。
 俺の体にも衝撃が走るが、問題ない。

 これでも俺はこの世界で最高級の人力車だ。
 そう簡単には壊れないし、高品質のクッションのおかげでお嬢にも怪我はないはずだ。

 これで、お嬢の命は助かった――

「……マリン、どうしてこんな…………」

 お嬢の悲しむ声が、俺の背中から聞こえてきた。

「ヴァロンと、見知らぬ男性を跳ねるなんて、どうして……」

 泣かないでくれ、お嬢。そいつらは悪い奴だったんだ。
 だが、俺にはそんなことを言う口はない。

「……早く助けないと!」

 必要ないんだ、お嬢。そいつらはお嬢を傷つけようとしていたんだから。
 だが、俺にはそれを伝える術がない。

 ……いや、待てよ。あるじゃないか、俺でもお嬢に伝えられる方法が!

 俺は再び車輪を回し、その場を何度も何度も往復した。
 体が焦げるまで、何度も何度も。

「マリン……? ――まあ!」

 お嬢が驚きの声を上げる。

「ヴァロンが私を誘拐しようとしていたなんて……けれど、うん。私はあなたを信じるわ、マリン!」

 俺がやった事は簡単だ。
 石畳の地面に車輪の摩擦熱で字を書いただけだ。
 さすがに車輪がかなり痛んでしまったから、しばらくお嬢を運ぶ仕事はできないかもしれないけど――

「ありがとう、マリン。私を助けてくれて」

 俺の方こそありがとう、お嬢。人力車の言う事なんか、信じてくれて。

「痛んだ体はちゃんと直すからね。直ったらまた私を運んでね、マリン!」

 安心してくれお嬢。
 俺は人力車、生涯をかけてお嬢を運び続ける男だから!



675 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 01:23:38.96 ID:AMdfSiwo.net]
3/3を入れ忘れました…

2000文字をちょっとオーバーしてしまったので、不参加扱いのお焚き上げ投稿ということですみません。
削り切る前に眠気の限界が来てしまいました…

676 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 07:16:05.94 ID:3bOfIsJR.net]
>>649
前回お題、挑戦ファイナル作品、最後にやってくれたか全使用〜スーパー錬金術師、参上!
前半でさらっとお題『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』を、ってんんん?野生のちくわ大明神!?
野生のちくわ大明神に想像が膨らむ〜ファンタジーに似つかわしくない強烈な違和感が作品を前半から支配ー
恐るべしはこのパワーワード〜野生化したちくわ大明神の強い語感が、ドラゴン戦を阻害!うまく頭に入ってこねえw
と思ってる間にエンド!何てこった、鍵はやはり取り扱い厳重注意の大明神か〜物語が喰われた感あり〜うーん647氏、大明神を小モンスター?化したのは飛躍的な発想力だが後処理が必要だった感アリー

>>672
さあ新お題、フルチャレンジは人力車とお嬢の物語だあ!
主人公たる人力車が掴んだお嬢の誘拐計画〜熱い展開だw 問題を打開するは必死で身に付けた新たな能力、自走!! 人力車の限界を気合で突破あw
オチは車輪が描いたメッセージ〜人と車の心が言葉の限界を越えた〜このオチ好きだ
ツッコミを入れるなら人間を轢いて回るとかいう恐怖の人力車を信じるお嬢、はやすぎw ヴァロン元から信用ない的な伏線描写が欲しかった所
物語はお題から発想されたか、違和感ナシの題目クリア〜そしてほんのり読者に勇気を与える感動の良ストーリーの仕上げ乙!思わず筆が走ったね〜字数オーバーで更に乙乙!

677 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 10:28:23.33 ID:qPWODBR8.net]
そもそも思い浮かんだのが“野生のちくわ大明神”なので、そこに引っ掛かってくれたなら本望です
文字数ギリギリに成ってしまったので、ちくわ大明神=カーバンクルとか
サイモン&カーバンクルからの黄金の○ンドル、錬金合体グレートセンセー等のネタが仕込めなかったのが心残りではありました

678 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 10:32:35.61 ID:qPWODBR8.net]
>>672
上手くお題をまとめて、感動できる物語を紡ぎ出す力量に脱帽です
文字数に引っ掛かったのは惜しいですが、面白く読ませていただきました

679 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 20:34:27.54 ID:qPWODBR8.net]
使用お題:『人力車』『御令嬢』『嘘』

【たわむれごと】(1/2)


「海が見たいわ」

 人力車のシートでそう呟いたお嬢様の言葉に貞吉は渋い表情をした。
 こんな風に突飛な言動をするときは、決まって小説の影響を受けた時だからだ。
 事実、貞吉はその事で幾度となくお嬢様に振り回されて来ていた為、探るように訊ねる。

「……今度は、どんな小説をお読みに成ったんです?」
「ふふっ」

 可憐な笑みを浮かべるお嬢様に、通行人の若い男達の視線が釘付けになった。
 この時ばかりは自分の視線が彼女の方を向いていない事に貞吉は感謝する。

「素敵なお話よ? 令嬢と車引きの身分違いの恋。最後は手に手を取り合って海へと飛び込むの!!」
「……冗談でしょう?」
「ええ、勿論嘘よ」

 からかわれただけと分かり、貞吉が渋面を作る。

「勘弁して下さいよ、お嬢」
「でも、そう言う恋って、素敵じゃない?」
「……冗談でしょう?」
「貴方はどちらが良いかしら?」

 そのお嬢様の言葉に貞吉の表情は更に険しくなるも、お嬢様の方はと言えば、そんな彼の心情を分かってかわからずか、コロコロと鈴を鳴らすような声で笑っていたのだった。

680 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 20:36:21.82 ID:qPWODBR8.net]
【たわむれごと】(2/2)


 その日のお嬢様は物憂げな表情で、ぼうっとしていた。
 例え主が、どの様な状態だろうと彼の仕事は変わらない。ただ、彼女を目的の所まで送り届けるだけである。

 と、不意に彼女が口を開く。

「私、結婚するの」
「……今度は、何の小説のですか?」
「……そう……ね。全ての現は夢。夢こそ現……そんな物語よ」
「…………」
「ねえ貞吉、海が見たいわ」

 そう言った彼女の表情は貞吉には伺い知れない。
 だからこそ、彼は答える。

「……冗談……でしょう?」
「……ええ、嘘……よ」

 そう言って彼女は嗤った。全ての感情を此所に置き去りにする様に。
 何時までも……

 何時までも……

681 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 20:58:36.95 ID:j8rv4wCE.net]
使用お題『人力車』『御令嬢』『嘘』

【お嬢様と自動車】

「お嬢様、新しいお車を用意しました」
「何よドクター。もう奴隷が動かす車は見たくないと言ったでしょう。非人道的よ」
「いえいえ、今回新しい車を開発しまして。その名も自動車」
「自動車? 何なのそれは」

「モーターと呼ばれる仕組みが中に入っておりまして。その力で自動で走行するのです。お嬢様でも簡単に使えますよ」
「自動ってホントに? 中に人が入っているのではなくて?」

「いえいえ、動力はこの、賢者の石を使っています」
「何それ? 赤くて綺麗な石……」
「私が実験中、偶然発見した宝石です。莫大なエネルギーを秘めているんですよ」

「へえー、すごいわね。ドクター、その自動車の使い方を教えてくれる?」
「はい、従者が教えますので、隣の部屋へどうぞ」
「ありがと、ドクター。行ってくるわ」

 ◇◆◇

「さて……と。材料の奴隷の数を増やさねばならんな」

682 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/14(火) 22:54:50.17 ID:vP2ujJMT.net]
>>679
お題フルチャレンジ連発!二番手は禁断の恋〜小説というメタファーでしかコミュニケーションが成り立たぬ身分違いの二人ー
テーマ選択時点で既に『人力車』『御令嬢』は消化済み、焦点は嘘の描き方でどこまで魅せるかに絞られた〜作者の筆は十分に温まっている〜さあ勝負!
互いの恋情を暗黙のうちに伝える二人〜しかし車輪の如く流転する運命〜定番だが鉄板で沸かせる展開だぞー
最後まで本音を口に出来ない自らの不甲斐なさをあざ笑うお嬢!そこで伏線の海へと引っ張るのが男の役目〜しかし人力車しか持ってねえ貞吉さんには何も言えねえw
これぞ身分格差の美醜だあ〜歪んだ笑顔で心は涙、言葉と態度はいつもウラハラ!相手の未来を思うが故の嘘!677氏がお題『嘘』で一つの美の極致を描ききった〜
うーん味わい深い、これは前半と後半の間にあるエピソードを増やして繋げて、もっと浸りたい感じがします、きっと外伝が書かれますね(期待の眼差し)

>>681
お題フルチャレンジが続くぞ!三番手は自動車開発ー【ネタバレ注意】
しかし、スレ民、マジでお題全部使いたがるなあ、この調子じゃ全部お嬢が出てくるだろw
ともかく、さあいぶかしむ令嬢が乗るは謎の自動車、オチは謎の動力〜
うまい、何とかの錬金術師ネタできたかーなるほど、確かにこれは『人力車』だな、とニヤリ!
ダークな発想がぎらりと黒い閃光を放った〜短編らしい知的な斬れ味!
スマートに決めた679氏〜だが、分からない人もいたりするのかこのオチはw

683 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/15(水) 07:20:06.04 ID:jU04pWWB.net]
>>676人力車転生
お嬢が人力車ラブな人だからすぐに信じられる的なつもりだったのですが、ちょっと甘かったですね。
どうせ文字数オーバーだから、そのあたりのフォローもしっかりやればよかった(ダメ)

>>678
楽しんでいただけなら何よりです。書いたかいがありました。


>>679
切ない雰囲気がいいですね。好きです。
言葉少なにいろんな心情を伝える書き方はやはり見習いたいですね
自分は必要以上に書きすぎて文字数が増えるので…

でも続きも気になる良作でした

684 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/15(水) 07:25:08.30 ID:db9l+B4N.net]
>>681
そう言えば、実写映画化しましたね
フルメタルな錬金術師が
心優しいお嬢様の為に用意された人力ではない車は、別の意味で人が必要と言う皮肉
濃い目のブラックがガツンと効きますね


>>682
いつも感想有難うございます
お題を見た時点で頭の中にあったのは“大正桜に浪漫の嵐”と言うフレーズでした



685 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/15(水) 07:47:11.80 ID:db9l+B4N.net]
>>683
感想有難うございます
実の事を言えば、二人で海の向こうへEND
財閥御曹司との結婚報告END
書生と駆け落ちEND
と悩んだあげくの霧の中です
自分の本来の書き方は、説明助長と言われるので、必死に削りまくっていますw

686 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/11/15(水) 08:02:51.77 ID:V6Db64Rl.net]
これは海の向こうへエンドで別バージョンかな






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