- 745 名前:名無し名人 mailto:sage [2018/11/24(土) 17:56:36.33 ID:Ci4m16rg0.net]
- でも斎藤先生は居角左美濃の本を出されるなど、コンピューターの作り出した戦法にも明るくていらっしゃる。そんな中で今、大山先生の棋譜を並べ始めたと。なぜ今、古い棋譜を?
斎藤七段: この1〜2年で感じた課題が、そこにあったということですね。 それが、その……何と表現したらいいのか難しいのですが。『将棋力』というか……。 わからない局面になった時に、そういうものが生きてくるのではないかと。わかりやすい局面で最善手を探すのは、プロだったら誰でも見えると思うんです。けど、プロが見てもわからないという局面で、トップの方達は最善手を選んでいける。 勝負を急ぐ手を選ぶとか、考えてもわからないので負けでもいいから勝負が早く進む手を選んでしまうとか。早く進む手の方が、結果は早くわかるじゃないですか。それをつい選ぶことが多くなりまして……。 だから、『勝ちたい』という気持ちが強すぎて、『負けない将棋』にならない。そういった部分は、大山先生や升田先生といった、その時代のトップに君臨された棋士には無いと思います。 長手数も多く指されているということは、長くなれば自分の『地力』で勝てると思っていらっしゃるから。そういうのは大事かなと。自分には無いものだなと。それをこの1〜2年で発見できたのが、すごく、自分には嬉しかったというか。だから、勉強するなら『ここだな』と。
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