- 75 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2006/06/07(水) 10:00:40 ID:2m1h+k2l]
- >>72
>オイラがその1万円を引き出す→都合19900円になる(手元に1万円、企業Xに9900円)→ ここが誤りです。オイラ氏が1万円引き出したら、法定準備率にしたがって貸し出しは不可能になり、 企業Xへの貸付金9900円を回収するか、どこかから変わりに1万円の預金(借り入れ)を得なけれ ばならなくなります。 この例では1万円しか通貨が存在しないので、オールオアナッシングですが、実際にはたくさんの 人が銀行にお金を預けていて、それぞれの個人の引き出す金額は十分に小さいので、大数の 法則が働いて、常に一定の金額が預けられ、常に一定の金額が引き出され、銀行の預金残高 は大体一定の水準になります。そのため、不慮の事故でもない限り、あわてて銀行が貸し出しを 引き上げるなんて事は起きません。 とはいえ、平常時に銀行側がオペレーションミスで法定準備を満たせないなんて事が起きることが あります。そういうときは 1.当該銀行が短期金融市場で他の法定準備率に余裕のある銀行からお金を借りて乗り切る 2.短期金融市場で貸し手が不足したときは、日銀にロンバート貸出を申請して日銀からお金を借りる という逃げ方が可能です。 昔は現在ほどインターバンクがしっかりしておらず、またロンバート貸出という制度は無くて、何でもかんでも 日銀特融で対処していまして、その場合日銀が銀行に行政指導をしながら(要するにいじめ)お金を貸し てしのいでいました。このやり方を「やき鶏」などと俗称していた時代もあります。 また、いっせいに銀行からお金が下ろされてしまうことを「取り付け騒ぎ」と言うわけでして、そんな ことになったら、銀行制度を守るためにおそらく日銀は何でもやります。日銀の緊急融資という奴 がそれで、日銀が銀行にお金を預けてその場を取り繕います。
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