- 866 名前:名無シネマ@上映中 [2007/12/22(土) 22:47:09 ID:4GD/Q8rH]
- 本作は「柳生一族の陰謀」に始まる大作路線や、「太閤記」に始まる元旦5時間時代劇の流れを踏む、由緒正しい史実無視東映時代劇大作だな。
それにしては地味なキャスティングだが、橋本のところどころ暴走した演出が補っている。 グロ趣味や(顔が半分損壊した落ち武者の頭の上を蛇が這っているとか)、男女見境なくバケツをぶちまけたような血糊が豪快に降り注ぐ流血シーンは正直辟易したが、アクション演出は実に冴えている。 同タイトルが恥ずかしくなる内館牧子の糞脚本による「白虎隊」でも、VTR収録にも拘らず、戦闘シーンの迫力だけはフィルム撮りの日テレ版に勝っていたから、アクション担当のB班監督としてならば存分に腕を振るえるだろう。 しかしドラマ部分の演出はからきし駄目で、外してばかりいる。 史実通りにやると、偶々天主付近で爆発した砲弾に淀が怖気づいて休戦を申し入れ、外堀がすべて埋められてしまうという部分を、夏冬を一度にまとめてしまうことで解消するというアイデアが素晴らしい。 さすが、5時間時代劇を散々書いてきた東映生え抜きの高田宏治だけのことはある。 その他特筆すべきは、佛田以下の特撮チームの見事な仕事だ。 茶臼山から望む大坂城やら、俯瞰で捉えた火の海に囲まれる大坂城付近の夜間シーンは実にスケールがあった。 とりあえず誉めるところだけ書き込む。 欠点を挙げるとこの数倍になる。
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