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【総合】新ジャンルでエロパロpart3【混沌】



1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/09/23(日) 09:14:24 ID:yt2Bu9qq]
「渡辺さんにスタンドが発動しました」「鬱アイドル」「誤解優等生」「ハイテンションカオス」
などの世間一般的ではない新ジャンルの総合・混沌的なエロSSスレです
大元の新ジャンルスレでは投下したいけど出来ない、そんなエロSSカモン
勿論、今までにないさっき自分で思いついたキャラやシチュでも構いません

大元の新ジャンルスレが現在進行形であるなら、向こうで宣伝するなどの迷惑をかけないように
基本的にどんな新ジャンルでもおk
嫌いな新ジャンル・シチュはスルーなどしての大人な態度で
職人さんは随時募集中。迷うより投下
保管庫への収録の協力者も募集中です

保管庫
「新ジャンルまとめ@wiki」
ttp://www12.atwiki.jp/new-genre/pages/1.html

前スレ
【総合】新ジャンルでエロパロpart2【混沌】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1185291735/
【総合】新ジャンルでエロパロ【混沌】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157732209/

500 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/10(土) 09:29:02 ID:hsaTBluc]
一言、いい?


朝っぱらにこんなもん投下してんじゃねぇぇえぇえぇ!!!!!!!!








GJ!だ!!!!

501 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/10(土) 10:15:36 ID:0tGnpZBD]
>>491
お粗末でしたっ
>>492-499
ちょwwwジョンwww勇者じゃなくて猛者www
GJ!

アサダチニカイナッタ...

502 名前:名無しさん@ピンキー [2007/11/10(土) 18:06:13 ID:oCc89kOd]
リオルとジョンが寝不足なのはわかる・・・・スゲーよくわかる
多分一晩中してたわけだからな・・・

だがリューとローラまで寝不足ってのはどういう事だあああ〜〜〜〜〜っ!?
ヒロトと添い寝しただけじゃないのかっつーのよーーーーーーッ!
ナメやがって空白の添い寝タイム 超イラつくぜぇ〜〜〜ッ!!
ぐっすり寝ればいいじゃねーか!チクショーーッ
どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!色濃い隈ってどういう事だッ!
ナメやがってクソッ!クソッ!

503 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/10(土) 18:10:52 ID:oCc89kOd]
ギアッチョがageてしまった・・・

いやすまん俺だ・・・

504 名前:真夜中のリューさんロラさん(1/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:01:25 ID:MBo0Pv2H]
白い岩と緑の草。荒野と森の境にある小さな草原に、三つのテントが並んでいた。
ひとつには手のひらサイズの錬金術師(言いすぎ)と、その相棒で元気印の龍娘の二人。
ひとつには剣一閃のもと斬れぬものなし、最強の勇者である青年が一人。
そして、もうひとつ。
そこには一国の王女であり、つい先日世界の危機を感知した金髪の少女と、
魔道に於いて並ぶものなし、最強の魔王である赤髪の少女の二人組みがそれぞれ、寝息を立てていた。

空には星の天幕。地には虫の声が響き、涼やかな夜を静かに奏でていた。
彼らの周囲には結界が張ってあり、敵意を持つものが近づいたら大きなアラームがなる仕掛けになっている。
よって、この静かな睡眠は決して誰にも邪魔されないはずだった。
が。
それが、突如破られる。

なんと結界内に大きな炎の柱が立ち昇り、テントのひとつが吹っ飛ばされたのだ。

轟音に目を覚ました青年と少女ふたりが神速で、または慌てて、または目を擦りながら駆けつけた。

「敵襲か?」
「魔獣ですか?それとも盗賊?」
「我の眠りを妨げる者は誰だ……」

普段身につけている蒼い鎧は今回は無し。
剣のみを携えた青年と、自慢の縦まきロールを下ろしたままの少女は目を丸くした。
目を擦りながら魔王っぽいこと言ってる若干一名は、少し遅れて。
そこにいたのは頭を掻いてテントを建て直している龍娘と黒焦げになった錬金術師の少年だった。
龍娘の話によると、どうやら寝ぼけて火を吹いてしまったらしい。

寝ぼけて火ィ吹くかよ。

おそらく一人を除く全員がそうツッ込んだことだろう。
彼女は龍としての能力を使うためにはそれ相応のマナを消費しなければならないためだ。
しかし誰もそうは口にせず、少女たちは揃って大きくあくびをした。

「そうか……気をつけてな」
「ヒロト、騙されてる騙されてる」

しょぼしょぼと目を擦りながらテントに帰る。
やれやれ、なんでこんな夜中に起こされなくちゃならんのだ。
ぼんやりと回らない頭でテントに潜り込もうとし、いきなり後ろから蹴られた。
ごす、と毛布に頭から突っ込み、鼻をしこたま打ちつける。

505 名前:真夜中のリューさんロラさん(2/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:02:05 ID:MBo0Pv2H]

「リューさん、ナチュナルにどこ入ろうとしているんですの?そこはヒロト様のテントでしてよ?」
「………………………」

蹴られた赤髪の少女、リューはしばらくお尻を高く上げて倒れこんだ姿勢のままでいたが、
やがてギギギギと錆びた金属のような音をたてて振り返った。

「ローラ貴様ァ……!!」

その形相は般若もかくやというものである。
しかしリューのお尻を蹴った金髪の少女、ローラはすましたものだ。

「真夜中に殿方の寝床に忍び込むなんてはしたない真似、よくできますわね?
 貴方それでも魔族で最も貴き血の持ち主ですか?」
「人間の常識なぞ知るか!それより貴様、よくも我の尻を蹴ってくれたな!」
「あら、ヒロト様の貞操の前に貴方のお尻に何の価値があって?」
「く……!それは己に言ってやるがよい!一向に使い道の無いその無駄乳になぁ!!」
「な、なんですってぇ!?」
「なんだ!?」

一方で闇が渦巻き、一方で稲妻が迸る。
あわや人と魔族の大戦か、という両者の睨み合い。
しかしそれは、唐突に終わりを迎えた。

「いい加減にしろ」
「きゃ!?」
「あたっ!?」

ゴゴン、と二人の頭の上に星が瞬く。
ヒロトが二人に拳骨をお見舞いしたのだ。
うずくまる二人の首根っこを猫の子を摘むようにして持ち上げ、さらにお説教をする。
その姿はまさに保護者そのもの。
まあ、リューもローラもヒロト目当てで旅に同行しているのだから
ヒロトが言うことを聞かせるのは行き着く先としてはむしろ当然か。

「朝までそうやって喧嘩してるつもりか?それもいいけどそうやって騒いでいられると眠れない。
 喧嘩するならどうぞ、森の奥に行って存分にやってくれ。
 ちなみに明日の朝はウサギのスープにする予定だが、喧嘩する元気があるなら別に食わなくても平気だよな?」
「う」
「ぐ」

506 名前:真夜中のリューさんロラさん(3/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:02:40 ID:MBo0Pv2H]

ぷらん、と吊られる二人が口をつぐむ。
ちなみに子犬の躾として、こうやって吊るして飼い主の方が優れていると解らせる方法があるとかないとか。
それを知ってか知らずかはわからないが、
普段身長差の所為で同じ目線に立てないのがこうやって吊られているとどうにも目を逸らさずにはいられない。

それに彼女たちにはヒロトにとある大きな大きな、途方も無く大きな弱みがあるのである。

―――それすなわち、惚れた弱み、というヤツが。

「わかったら寝ること。返事」
「………う、うむ」
「………はい」

ヒロトはリューとローラを降ろすと、自分のテントに戻っていってしまった。

「貴様の所為で怒られたではないか」
「何を言っていますの?もとはといえば」
「………………………」

テントの隙間からヒロトが覗いている。

「「寝ます」」

ヒロトは今度こそ、引っ込んでいった。

「………」
「………」

釈然としないながらも、こうなってはテントに戻るしかない。
リューとローラは互いに睨み合いながらも、すごすごと寝床に戻った。

「………」
「………」

しかし、眠れない。
さっきの一件で目が冴えてしまったし、何よりケチがついたままだ。
二人とも、そういうことを放っておいたまますやすや眠れるようなおおらかな性格をしていないのだ。
いや、これが他の者なら別にこうも気にならなかったろう。
いつか酷い目にあわせてやると毛布に包まって、それで朝を迎えるだけだ。
だがこの女。
リューにとってはローラ、ローラにとってはリュー。
お互いがお互いには、どうにも過敏になってしまう。
なにせ、ヒロトの隣というポジションを争っている日々火花を散らすライバル同士なのだから。

507 名前:真夜中のリューさんロラさん(4/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:03:19 ID:MBo0Pv2H]

「……抜け駆けしようとしましたの?」

テントに吊るしてあるカンテラ―――火は灯っていない―――を見つめながら、ローラはぽつりと呟いた。
リューが咳き込む。

「ち、ち、違う。寝ぼけていただけだ」
「本当に?」
「本当だ」
「………」
「………」

少しの間、沈黙する。
かさこそと衣擦れの音がやけに大きく響いた。
寝返りを打ち、リューが背を向けたのがわかる。
それを横目で見て、ローラはトーンを落とした声で、言った。

「わかってはいるでしょうけど。ヒロト様は器用なタイプじゃありませんわ。
 むしろ誰より不器用と言っていい。たったひとつのことしかできないお方ですもの。
 もし貴方が、ヒロト様におかしな真似をするようなら、その時は」

その時は―――どうするというのだろう?
ローラではリューにどう足掻いても敵わない。それはあの廃屋の町で解っているはずである。
もしあの時のように一計を巡らせてヒロトとリューが相対するように差し向けようにも、
それはヒロトに無用の混乱を招くだけにしかならないだろう。
ローラにとっても望むことではないに違いない。

――――――だが、この女は大真面目だ。

リューは、そう悟っていた。
本気でリューを殺しに来る気だ。
ヒロトの道を阻むなら、それがヒロト自身にはどうしようもないことなら、
ローラはあらゆる手を使ってそれを破壊する。
この女は本気でそう思っているし、そしてそれを実行するだろう。

――――――もっとも、それはリューも同じなのだが。

「……………」

とはいえ。

「………も少し、何だ。褒美があってもいいとは思わんか」
「え?」

リューはぼそりと呟いた。
それはローラに向けた言葉というよりは、独り言―――ぼやきに近いものであった。

508 名前:真夜中のリューさんロラさん(5/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:03:52 ID:MBo0Pv2H]

「貴様とてそうは言うが、まったく悟りきっている聖人ではあるまい。
 なにせここまで追いかけてくるくらいだからな。
 そりゃ、確かに『偶然』ドキッとすることはあるさ。行水をするときに上着を脱ぐだろ。
 ……その、む、胸板とか」
「濡れた髪でいつもと髪型が変わっていて、張り付いた前髪の隙間から目が覗いていたり?」

すぐに食らいついてくるローラ。
しかも何気にいいトコロを見ている。同じ男にココロを奪われた女はときめくところも同じなのかっ。

「朝、稽古で演舞のように剣を振るときがあるだろ」
「ええ、ええ。ありますわね」
「剣を見る奴には不覚ながら見とれてしまうことがある」
「恰好いい、とはあのことですわね。戦闘中は怖いくらいですが」
「そのくせ、飯を食べていると何気に米が頬にくっついていたりな」
「くしゃみとか『っくし!』ですのよ。可愛い!」
「恰好いいくせに可愛いなどと!けしからん!けしからんぞまったくもぉ!!」
「隙がないように見えてたま〜に見せるちょっとした仕草がたまりませんわ!」

きゃいきゃいと盛り上がる女の子二人。

―――ローラもリューも、こうやって対等に語り合える者など今までどこにもいなかった。

ローラは生まれながらにして王女であり、誰も彼女を敬わない者などいなかったし、
リューに至ってはそもそも周りに誰もいなかった。
二人とも当然と思って知らずに諦めていたその状況をヒロトによって変えられたのだが、
そのヒロトでさえ、二人をただの女の子として扱ってくれたことはない。

あくまで幼馴染みとして、剣の弟子として、魔王として、旅の仲間として。

こうやって『女の子』を共有できる存在は、今まで二人の人生にいなかったのだ。
それは不思議な、決して不快ではない感覚だった。
同じ気持ちを、想いがこうやって通じるだけでこんなにも気分が高揚するのか。
好いた相手について話しているだけだからではない。リューもローラも、今、確かに『楽しい』と感じていた。


………しかし、心せよ。

夜中。若者。テンション最高潮。
それはおよそこの世に於いてロクなことしない三連コンボだということを。



509 名前:真夜中のリューさんロラさん(6/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:04:40 ID:MBo0Pv2H]


「サービスが足りんのだ!我らはヤツの目的が叶うまで待ち、
 サポートしてやるというのだからもっと優しくしてくれてもいいだろう!!」
「まったくですわ!私なんて結婚まで申し込んだのにあれから完全スルーですわ!!」
「ぎゅってされたーい!すりすりしたーい!」
「なでなでされたーい!ちゅってしたーい!」

二人ともお酒も飲んでないのに完全に出来上がっていた。

「ローラよ!ヒロトはまったくけしからん男だな!」
「ええ、ええ、その通りですわ!」
「ならば成敗せねばなるまいな!?」
「なるまいですわー!」

こうして恋する暴走列車二台は己らのテントを飛び出し、月影の下に躍り出る。
涼やかな虫の声は彼女らの出撃を謳うガンパレード・マーチと化していた。しかもオーケストラ。
背の低い草を踏みしめ、奏でる小さな虫たちを蹴散らし、夜風を振り払うようにそこに向かう。
口からゴファッと蒸気を吹き出して目をらんらんと光らせ、目指すはけしからんヒロトのテント。
乙女たちの行進であった。

ガブァッ!!とテントを開きたいところだが、そこはヒロトは起きてしまうのでこそこそせねばなるまい。

「………」
「………」

乙女二人は月を背負ってヒロトを見下ろしながら、同時にゴクリと喉を鳴らした。
もう、二人ともなにも喋らない。

――――――ヒロトが、眠っていた。

実は二人とも、ヒロトの寝顔を見るのは初めてなのである。

ローラは幼い頃から一緒にいた仲であるが、専ら会うのは剣の稽古のときであったし、
いくら彼女の手腕でも男と同衾することは一国の姫をして許されることではない。
彼女が家庭教師役だったときもヒロトは居眠りするような生徒ではなかったし。

リューは長いことヒロトの生活を盗み見ていたという前科があるが、
リューが寝起きする頃には既に、またはまだヒロトは活動していた。
それは二人で旅をしていた頃も同じである。一時期リューはヒロトは眠らないのかとすら思っていた程だった。
………ヒロトの使う術から考えて、それは結構ありえる話ではあったし。

510 名前:真夜中のリューさんロラさん(7/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:05:19 ID:MBo0Pv2H]

それが、今。
こんなに、こんなに、む、む、無防備ににに、目の前で。
寝顔を、ねが、寝顔を晒している。

いいのか。

静かに寝息を立てていて、いいのか。
こんな幼い寝顔で、いいのか。
く、く、口元からよ、よだ、ヨダレなんか垂らしちゃってて、いいのか。
いいのか?
いい……んだ、よ、な?

先程までの無敵時間なテンションはどこへやら、リューは泣きそうな顔でローラを見た。
ローラはゆっくりと、頷いた。その顔は暗がりに見てもわかるほどに真っ赤で、目には涙が浮いていたけど。

―――行きますわよ。
―――行くぞ。

リューとローラはそろそろと移動し、
……二人とも何故かテントの奥に進んだ。

―――なんでローラもこっちにいるのだ!
―――ご、ごめんなさい……ってなんで貴方が仕切っているんですの?
―――いいだろ別に!早くしろ、ヒロトが起きるだろう!
―――く、確かに。

そろそろとローラが入り口側に寄り、そして身を低くしていく。
リューも、ゆっくりゆっくりと、それに倣った。
ヒロトのテントにやってきたのは夜這いのため―――ではない。
いや、確かにそりゃあ、最初はイロイロしちゃおうという下心はあったものの、
いざヒロトの寝顔を見たらまったくそんな考えは吹き飛んでしまった。
これは……試練である。
好いている男の寝顔が近づいていく。それが、こんなにもとんでもないことだとは思わなかった。
猛り狂ったドラゴンの鼻先を蹴っ飛ばすことさえなんとも思わない彼女だが、
こればかりはもう勝てる気がしなかった。
完敗。ノックアウト。
中腰の姿勢のままなかなか先に進めない。
いつもは思い浮かべるだけで勇気をくれるヒロトの顔は、今回ばかりは身体の硬直を促すだけであった。

が、顔をあげるともうローラはぷるぷるしながらも座り込んでいた。
手をついて、身体を捻って、足を伸ばして横になればもう添い寝状態だ。
ここで遅れをとるわけにはいかない。
リューはぎゅっと目を閉じると、思い切って一息に膝をつき、すぐさま横になってしまった。
ライバルの存在が彼女をさらなる高みに押し上げたのだ。
これが進化の力。すなわち螺旋力。もし次に同じシチュエーションになったとしても、
リューは木の葉が小川を流れるように自然にヒロトと添い寝………は、無理か。無理だろうなぁ。


511 名前:真夜中のリューさんロラさん(8/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:05:57 ID:MBo0Pv2H]
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!」

目を開けて、リューは思わず声無き声をあげた。
だって、目の前に。
すぐ目の前に、ヒロトの顔があったから。
どうやら目を閉じている間にこっちに寝返りをうったらしい。
ヒロトの向こう側でローラが複雑な顔をしているが、リューはもうそんなことに気を回している余裕はなかった。

顔が!顔が近い!!
吐息が!吐息がぁぁぁあ!!
くちっ、くちび、唇が!!!
あわわわわわわわわわわわわわわ!!!!

魔王様、大混乱である。


……対するローラはリューの方を向いてしまったヒロトの背中に決して触れないように、横になる。
今のこの体勢、まるでヒロトと、リューと、ローラの意識し合う関係のそのままではないか。
ヒロトはリューのほうを向いて、リューはヒロトにただ見つめ、
ローラは……こうやって、ヒロトの背中に触れることさえ出来ずにいる。
もし、もしヒロトの目指すような世界に至ったとして、次にヒロトがどこに目を向けるのか。

――――――それは、ローラにとって正気を保てなくなるほどに恐ろしい問いかけである。

どんなに強がったところで、ローラは所詮か弱い少女にすぎない。
それが証拠に、先程のリューの言葉に内心ひどく動揺したものだ。
それでいいのか。本当は何もかも、どんな手を使ってでも、この男を―――手に入れたいのではないか。
そう言われた気がして。

褒美、ですって?それはこうやって傍にいられること。
それ以上は、望んではいけない……。

空気を伝わる体温だけで充分。
そう自分に言い聞かせて、それで―――それで、胸元に当たる感触に、ぱちくりと目を瞬かせた。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!?」

ヒロトがまた寝返りをうって、今度はなんと背中を丸め、ローラの胸元に顔を埋めていたのである。
思考が完全に真っ白になり、そして声無き声をあげて真っ赤に染まる。

―――ちょ、ちょ、ちょ、ま、ヒ、ヒ、ヒロト様ぁぁああ!!!!

512 名前:真夜中のリューさんロラさん(9/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:07:10 ID:MBo0Pv2H]

柔らかな胸の感触を快いと感じたのか、ヒロトはさらに顔を押し付けてむにゃむにゃと唸った。
その吐息がくすぐったいやら気持ちいいやら、ローラはもう何が何だかわからない。
ただ涙目になって硬直し、ヒロトにされるがままになるしかなくなってしまふ。

強がっててもウブな姫君様であった.


その様子を見て面白くないのはリューである。
ヒロトが枕にしているのがよりにもよって目の敵にしているローラの胸なのだから、
余計にこめかみがひくつくというものだ。
ローラはもうリューに勝ち誇る余裕など皆無のようだが、それでも腹立たしいのには変わりない。
無論、この怒りには妬みが多分に含まれていることは言うまでもないだろう。


――――――あおむけにねても、たいら。


………なんとなく、リオルをどつき回したくなった。
何故かは知らないが。

「……リュー……」

………などと油断していると、今度はそんなことを言い出すから呼吸を忘れてしまう。
なんだ、なんだ!?ま、まさか我の夢を見ているのではあるまいなっ!?
なんて失礼なひとなんでしょう?人の胸をさんざ嬲っておいて(誇張)、他の女の名を口にするとは。

「……ローラ、お前らいい加減に……」

どうやらリューとローラに説教している夢を見ているらしい。
二人は同時にかくんと頭を落とした。
………これじゃ、ちっとも眠れない。

――――――だけど。
――――――そう、だけど。

いつしか、とても優しい気持ちになっているのを感じていた。
そりゃあお互い、相手が羨ましくて悔しくて、嫉妬してしまう。
このニブチンで不器用な青年にやきもきして、泣きたくなってしまう。


けれど。


513 名前:真夜中のリューさんロラさん(10/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:07:54 ID:MBo0Pv2H]

こうやって、無防備に寝顔を見せてくれるなんて、今までなかったから。
長い間独り旅をしてきたからだろうか。
ヒロトは野生動物のように、眠っているときでも周囲を警戒しているような癖があった。
たとえそれが誰であれ、足音がするや剣を手にとって目を覚ますのである。
それは、冒険者としては正しい姿なのかもしれなかった。
でも、
それなら、
この青年はいったいいつ、心を休めるのだろうか―――?

それを考えると、切なくなる。

彼女たちは、ずっと願ってきたのだ。
この青年が安らげる居場所になりたい、と。
それは、この青年が自分に与えてくれたものだから。

こうやって気を緩めた姿を見せてくれるようになったのも、最近になってからのこと。
みんな少しずつ、変わっていく。
それがこの青年にとって、望むことかそうでないかは、彼女たちにはわからないけれど。
でも、たとえどうなろうとも、いつだって自分は青年の傍にいる。
そして、できれば隣にいたい。

そう、思っていた。


「むにゃ」

思っていたらまた寝返りをうつこの男。
よく考えたらこのテントには人が三人横になっていて、さらに荷物があるのである。
端的に言えば、狭いのだ。
寝返りを何度もするほどに、あまり寝心地がいいとはいえなかった。
そしてお約束なことに、眠っている朴念仁は酔っ払った禿げ親父より油断ならない存在である。
ヒロトはもぞもぞと動くと、

ぎゅむ。

手近にあった温かいもの、つまりリューの身体を抱きしめた。

「ひぅ」

リューの思考回路が再び弾け飛び、狭いテントに静電気の火花が散った。
しかしそれも、きっと長くは続かないに違いない。

リューとローラ。
恋する乙女二人の夜は、まだ始まったばかりだった。



514 名前:真夜中のリューさんロラさん(11/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:08:41 ID:MBo0Pv2H]

朝である。

朝霧の中、ヒロトは誰より早起きして朝食の準備をしていた。
今日の朝ごはんはウサギのスープである。
適当に狩ってきた兎を捌き、食べられる野草と共に鍋に放り込んだ雑な料理だ。
まあそれでも、一人で旅をしていた頃よりは大分ましになった。
あの頃はさらに調味料の類も一切なかったから。
ジョンの手持ちである薬にはスパイスとして使えるものもあり、野宿での食事に風味を与えてくれた。
煮込んでいる間も剣の手入れや簡単な稽古など、やることは多い。
特に剣の稽古は父親に教わった数少ない基礎の反復。
雨の日も風の日も火山が噴火して空から真っ赤に焼けた岩が降った日も欠かしたことのな日課である。
といっても、あまり張り切って身体を動かすと地形が変わってしまうのでその大半は瞑想に近い。
しかし空間を支配するような集中は足元に這う小さな虫、空を飛ぶ鳥、
遠く流れる川のせせらぎとそこを泳ぐ魚が何匹いるかまでも認識してしまうほどだ。

と、ヒロトは目を開けてテントのほうを振り返った。
はたしてそこには、目を覚ました仲間たちがもぞもぞとテントから這い出してきている。

昨日はどういうことかリューやローラが
ヒロトのテントに潜り込んできたが、そんなに寒かったのだろうか?
二人ともヒロトにピッタリくっついて眠っていたため、
起こさないようにテントを出るのに苦労したものだ。

「おはよ。よく眠れたか?」

軽く挨拶して仲間たちの顔色をみる。
そこで、ヒロトは目を瞬かせた。

「………何かあったのか?お前ら」

仲間たちの目の下には一様に、色濃い隈ができていた。
全員、ヒロトからなんとなく気まずそうに目を逸らして、しかし同時に声を揃えて答える。

「「「「………別に」」」」


……沸騰しているウサギのスープの鍋が、たかん、と音を立てた。


             真夜中のリューさんロラさん〜新ジャンル「寝相悪すぎ」純愛伝〜 完


515 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 10:16:34 ID:MBo0Pv2H]
一度やってみたかった、時系列を同じくする複数の話。
リューとローラも寝不足なのはこういうわけだったのです。
みんなキャラが立ってきたから書き手としては楽でいいや。センキュッ!

516 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 10:19:55 ID:45d6Md7a]
GJ!仕事前だっつーのにいいモン読んだ

517 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 23:15:37 ID:MBo0Pv2H]
娘「お母さーん」
母「ん?なに?」
娘「お父さんのどこが好きになったのー?」
母「ち○こね」

父「ぶはーッ!!」

娘「ち○こ?」
母「ええ。人間、なんだかんだ言っても繁殖の本能には逆らえないものなのよ。
  母さんがまだ学生の頃父さんが荒々しく母さんを手篭めにしてからというもの、
  母さんはすっかり父さんのメスどれ」
父「母さん、ちょっとこっち来なさい」
母「あら、二人目?作っちゃう?作っちゃう?やだー♪」
父「フン!」

ゴキ


新ジャンル「親子関係」

518 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 23:31:37 ID:MBo0Pv2H]
裏「やあ」
男「……またお前か」
裏「まあ、そう言うなよ」
男「今日は表とデートの予定だったんだが」
裏「いいじゃないか。ぼくとデートしても同じことさ」
男「……同じじゃないだろ。お前はお前、あいつはあいつだ」
裏「おやおや、それはぼくの確たる存在を認めてくれたような物言いだね?
  彼女を精神病院に連れて行こうとしていた時と比べれば大した進歩だよ」
男「……別に今のところ、お前は俺にしか迷惑をかけてないからな」
裏「迷惑?はて、身に覚えが無いね」
男「今だ今。デートの邪魔してるだろ。表と喋ってたら絶対切り替わってくるし。
  それにせめて……その、してるときはやめろよな」
裏「でも、彼女では満足できないだろう?彼女はあまり性行為が好きではないからね。
  その点、ほら。ぼくは君に抱かれるのがとても気に入っているし。君のモノも、ちゃんと受け入れられる」
男「………そういう問題じゃない」
裏「そうかい」
男「俺はお前のことを友達だと思ってるけど、好きなのは表の方だからな。悪いけど」
裏「ふむ。嫌われてはいないということだね。うんうん、結構。今はそれでいいさ」
男「今はって……」
裏「あ、そうそう。ぼくを抱いたからといって浮気にはならないと思うよ?身体は同じなんだし、さ」
男「………そういう問題じゃないっての」
裏「そうかい」

表「あれ?先輩、いつの間に!?」
男「よ。ボーッとしすぎだぞ」
表「え〜、えへへ……」
男「………」


新ジャンル「二重人格」



519 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 23:51:25 ID:MBo0Pv2H]
宇宙人により1夜にしてそいつを除く全ての男性は死に絶え。
世界全ての女性は美少女女子中学生にされてしまったのです。
そんなハーレム的状況に一般男子なら大喜びしそうな所………

でも……


女「私、思ったんだけどさ。
  種族の存亡のためならハーレムにはならないと思うのよね。
  だってセックスしても100%妊娠できるわけじゃないじゃない?
  だったらむしろ精子だけを摘出して、
  直接人工的に卵子に受精させたほうが何倍も効果的だわ。

  世界で最後の男の子は未曾有のハーレムキングではなく、
  生きた精子製造装置として生き続けることを余儀なくされることに………」


男「やめろぉぉぉぉ!!俺たちの夢を壊すなぁぁぁぁああ!!!!」


新ジャンル「世界で最後の男の子」

520 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:07:59 ID:+Ki4d3H+]
女「人間は鍛えれば鍛えるほどに強くなる……そう、日本刀の白刃のように。
  人間が無意識のうちにセーブしているという脳みその80%の力を解放できるようになった
  私に、今やどんな屈強な男も敵わない。
  
  だが!それでも人間には鍛えることのできない場所がある!
  それは処女膜。
  破られることが前提に有る悲しき器官―――。

  それでも、私は諦めなかった。
  私の身体にあって、鍛えていない場所などあってはならない!!
  私は研究の末、様々なトレーニングを経て、最強の処女膜を得ることに成功した!!

  ……そんな私も、一人の女の子だった。
  恋をしたのは、ごく普通の青年。
  クラスでも浮いていた私を、あいつは、可愛いと言ってくれた。

  私は、こいつになら処女を奪われてもかまわない―――。

  そう、思った」

男「………なに言ってるかわかんないけど、行くよ……女さん」
女「う、うむ。がんばる」
男「――〜〜ッ!」
女「〜〜〜〜ッッ!!」
男「………」
女「………」
男「……あれ?」
女「………血、血が出ない?処女膜は?」
男「人によりけりだって話だけど……そもそもなかったんじゃない?女さん、鍛えてるし」
女「???」

膜知識:激しい運動で股関節を柔軟にするスポーツでは、稀に処女膜が裂け、
    初体験以前に裂けている可能性もあるそうな。

    へー。


新ジャンル「全力処女」

521 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:23:11 ID:kuWU65MC]
>>518
「どっちだ……どっちなんだ……」
(突っ込んでいいのか悪いのかどっちやねん)
(……まあいいじゃん)

522 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:33:27 ID:+Ki4d3H+]
>>521
好きな方に考えるといいさ

523 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:56:48 ID:+Ki4d3H+]
ある夫婦が郊外にある中古の家を買った。
郊外だが駅までは近いし近所にはスーパーなども多いし日当たりも良好。
それに値段が格安といっていいほどの絶好の物件だった。

友人たちに引っ越しを手伝ってもらい、
飲み会をしたあと遅いのでその日は友人を含めて一緒に新居で寝ることにした。
しかし、夜中バタバタバタ……子供が廊下を走るような音を聞いて何人かが起きた。
気のせいだと思ってまた寝ると、今度は子供の話し声が聞こえて目が覚めてしまう。
そのために朝まで熟睡できたものは誰もいなかった。

誰もが夜に体験したことを不思議がった。そして思った。この家には何かある―と。
全員で廊下を調べていると、青いクレヨンが落ちていた。もちろん夫婦のものでも友人たちのものでもない。
そして、とてもおかしなことに気がついた。
この家の間取りが奇妙なのだ。
クレヨンを拾ったあたりの廊下は突き当たりになっているが、
家のつくりを考えるとそこにはもう一部屋分のスペースがあるはずなのだ。

壁を叩くと中に空洞がある音がする。壁紙をはがすと扉が現れた。
おそるおそるその扉を開ける。
もしかしたらとんでもないものがあるのではないか……
しかし、部屋の中には何もなかった。
ただ部屋の壁すべてに青いクレヨンでびっしりとこう書かれていた。



おとうさんおかあさんがごめんなさいここからだしてください
おとうさんおかあさんがごめんなさいここからだしてください
ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして
ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして
ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして
ここからだしてここからだして……



女「いや書いても外には伝わらんだろう」
男「野暮なこと言うなよ」
女「密閉されて真っ暗な中でよくそんなに書けたもんだ」
男「野暮なこと言うなって」


新ジャンル「都市伝説」

524 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 01:00:19 ID:+Ki4d3H+]
深夜、タクシーが赤いコートを着た女を乗せた。
女が頼んだ場所はここからとても離れている山奥だった。
バックシートに座る女はうつむいて表情がまったく読み取れない。
運転手は怪しんだが、言われたところへ女を運んだ。

あたりは人の気配などはまったくなく、あたりはうっそうとした森のようなところであった。
女は料金を払うと木々の間に消えていった。
「なぜこんなところへ…?もしや自殺では?」
運転手は不安になり、好奇心にかられ女の後をつけた。

しばらく行くと目の前に一軒家が現れた。
そこへ女が入って行った。
自殺の線はなくなったが、運転手はこんな一軒家で女が何をしているのだろうと別の興味を持った。
悪いことと知りながらも、鍵穴から中を覗き込んだ。

家の中は真っ赤だった。女も見当たらない。
何もかもが真っ赤で他の部屋への扉も見えない。

なんだか奇妙なその光景に恐ろしくなった運転手は急いでその場を立ち去った。

おなかも空いていたので、山を降りてすぐのさびれた定食屋に入った。
運転手はさきほどの奇妙な女のことを店主に話すと、店主も女のことを知っていた。

「彼女はね、あそこで隠れるように住んでいるんですよね。
かわいそうに、病気か何かわかりませんが彼女眼が真っ赤なんですよ。」

ということは運転手が鍵穴からのぞいた時、女も同じように鍵穴を覗き込んでいたのだ。



女「意義あり。二人の人間がお互い鍵穴に張り付いてみろ。
  暗くってなんにも見えないはずだぞ」
男「却下」


新ジャンル「都市伝説」

525 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 01:28:34 ID:yfI4Ywf7]
( ゚д゚ ) <なんだか投下がいっぱいだよ
( ゚∀゚ ) <そうね
(  ゚д゚ )<SSに出てくる男がみんな男前だよ。テクもすごい
(  ゚∀゚ ) <アンタとは大違いね
(  ゚д゚ )<……きっとナニの大きさも大違いなんだろうなぁ
(  ゚∀゚ )<当たり前じゃない。このスレのSSに出てくる男のナニの平均サイズは17cm強よ
Σ(  ゚д゚ ) <えぇ!? それホントなの!!?
(  ゚∀゚ ) <あ、あったりまえじゃない。もろち、勿論、男女のナニから器量まで書き手のものが投影されてるのよ! 常識よ!!
( ||| ゚д゚ )<ナニのサイズまで一緒!? 知らなかったァ。同じ生き物として尊敬しちゃうよ
(  ゚∀゚ ) <書き手は百戦錬磨のズル剥けなのにアンタは童貞短小包茎だったっけ。その上む、む無知って恥よね。東大卒レベルの書き手を見習いなさい
(  ゚д゚ ) <うわー、すごいなぁ。もう別次元、高みの存在だね……。自信失くしちゃった
(  ゚∀゚ ) <……。
( *゚д゚* )
( ゚∀゚ )

新ジャンル「純真」

526 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 13:08:08 ID:mWn3PbHa]
無駄撃ちばかりでレスつけれない位糞つまんねー話が多すぎ

527 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 14:58:53 ID:Erwged/8]
>>526
そうかい
じゃあお前はココ見て無いでもっと良スレに行けばいいじゃ無いか

528 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 16:23:12 ID:kuWU65MC]
やめてっ! 私の為に争わないで!



529 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 18:35:39 ID:UBY4+oYj]
>>528
そうは行くか!
いいか、こいつはお前の事を糞スレだのシモブクレだのポッチャリといえば聞こえがいいが
要はデブ寸前じゃねぇかとか、大体そのぽっちゃりは良いとしても、その胸はなんだ。
その蚊に刺されたみたいな膨らみは!
いっそのこと無いなら諦めも付くだろう、貧乳ならステイタスだろう!なのにそのそれは
なんだと小一時間。
全体はぽっちゃりなのになぜ胸が、そこがそんなだと!。
その上太ももは太いからいくらニーソ履いてもズルっといいところで停まらずにいつもひざ下にステイ。
それじゃ単なるハイソックスじゃないか、お前には一生絶対領域は発生しないのか。
詐欺じゃないか色々!
とか言ってるんだ!
そんな奴を許せる訳なじゃない…あっ!コラっ…やめ…何怒っ…アウッ…
あ…苦し…やめ…マジ死…死にま…許し…


530 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 22:00:33 ID:Ywr8c3VE]
>>529
どうした? 何が合った!?!? 応答しろ!!!

531 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 22:22:25 ID:ooGJs1+Z]
>>530
………
……





「こちらスネーク。大佐、異常はない。」
ゴン
?「いったーい!もう!なにすんのよ!」
男「家の廊下のど真ん中に段ボール箱が落ちてりゃ誰でも不自然だと思うわ!!」

新ジャンル「段ボール女」

532 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 22:55:45 ID:+Ki4d3H+]
なんとなく乗り遅れた感もあるが……
>>526のボーヤ、口には気をつけな。俺は叩きには滅法弱い男だぜ?
もっとオブラートに包んでくれねぇとマジ泣くぜ?

533 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 23:59:02 ID:P8pA6ioQ]
全然関係ない話しで話しをぶった切るが、いやむしろぶった切るために書かせてもらうが。
>>478-480のIDがWWWなのに今気が付いた(w

でもそんなのか(rya

534 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 07:03:16 ID:J2v5QBxs]
新ジャンル「素直シュール」

535 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 17:51:52 ID:c80qX3F8]
女「き、今日調理実習だったんだけどクッキー、焼きすぎちゃったの。
  だから仕方なくあんたにあげるわ!感謝しなさいよねっ!」
男「う、うるせー。そんなモン食ったら腹壊すこと必至じゃねーか。
  でも、捨てたらゴミ箱が腐りそうだから仕方なく俺が食ってやるよ!」
女「なによ!」
男「なんだよ!」

ザッザッザッザッザ!なぞの しゅうだん が あらわれた !

男「なんだお前ら……?」
謎『す…お……なお…すなお…』
女「え?」
謎『素直!素直!素直!』
男「な、なに?」
謎『すっなっお!すっなっお!すっなっお!』

女「………」
男「………」

女「男のために一生懸命焼いたの……受け取ってくれる?」
男「馬鹿言え。お前の作ったもんだったら、どんなものだって三ツ星レストランさ!」
女「うふふふ……」
男「あははは……」


新ジャンル「素直コール」

536 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 19:34:53 ID:sP+iZHMA]
こええよw

537 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 20:19:17 ID:oq2+/7vs]
新ジャンル「二人ともツンデレ」かと思ったらそうくるのかwww

538 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 21:26:18 ID:c80qX3F8]
女「男?ああ、幼馴染みだけど?」
女「ホント、昔っからバカでしょうがないヤツよ。あ、あたしがついてないとダメなんだから」
女「どう思ってるかって?……そ、それは………」
女「き、き、きき、嫌いじゃないわよ……。いや好きでもないんだけどさっ!」

ザッザッザッザッザ!なぞの しゅうだん が あらわれた !

謎『ダウトー!!』

女「…………………」
女「…………」
女「3秒に一回は男のこと考えるくらい、だいすき」


新ジャンル「素直ダウト」



539 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 22:13:59 ID:LWVrhRDk]
男「あれぇ?僕の弁当が」
女「バッカじゃ無い?弁当忘れるなんて信じられない!ホントバッカじゃね?、
しょうがないなぁホラっ!」
男「え?」
女「お前みたいなバカにこの弁当をくれてやるっつーの、感謝しなよ!」
男「えーでもそれじゃ女さんの…」
女「いいの!ダイエットしてたの忘れて持って来たヤツだから…
ほらっ、ありがとうございますくらい言え!」
男「あ、ありがとう」

次ぎの日

男「あれぇ?僕の傘が…」
女「つくづくバカかお前!天気予報くらい聞いて来い、つーの」
男「え、でも確かここに…」
女「ばーか無いもんしょうがないだろ、ほら」
男「え?」
女「傘にいれてやるちゅーの、早く入れ」
男「え?あ、ありがとう」
女「ほら、もっとこっちに寄らないとあたしが濡れるつーの」
男「う、うん」

ザッザッザッザッザ!なぞの しゅうだん が あらわれた !

女「なんだお前ら……?」
謎『す…お……なお…すなお…』
女「え?」
謎『素直!素直!素直!』
女「な、なに?」
謎『すっなっお!すっなっお!すっなっお!』

女「ごめんなさぁああい!男くんに手作りのお弁当食べてほしくってお弁当盗みましたぁ!
お弁当はおいしくいただきましたぁ!
相々傘したくって男くんの傘っ隠したもわたしですぅううう!」


新ジャンル「素直ヒール」

こうかな?





540 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 22:30:24 ID:c80qX3F8]
>>539
そっちに素直なのかよ!
いや一応いいの……か?

541 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 23:53:44 ID:sP+iZHMA]
女「私はお前の事が……好きだぁー!」
実況「おおっと、ここで絶叫しながらショルダータックル……と見せかけてのサミングだ!」
男「うぉぉぉぉ! 目がぁぁあ!」
実況「女友が男友をひきつけている間に、女は弁当箱を地面に導入!」
解説「女友はねぇ、こういうの慣れてますから」
女「今日、朝四時からおきて用意した弁当……喰らえーっ!」
男「うごぁぁっ!?」
実況「女がDDTだぁー! 男は違う意味で弁当を食らったー!」
解説「脳天から叩きつけられてますからねー。受身取れませんよ」
女「私の愛を……」
実況「女、愛と大書された机を男に設置!」
女「受け取れぇえええええ!」
実況「飛んだぁぁあ!」
男「ぐふぅぅぅぅう!?」
実況「続けざまに二階からのダイビングボディープレスが決まったぁ!」
解説「これは効きましたよ」
実況「机を使っていますから反則です! 反則ですが、これをチェックする
男友は女友がしっかりひきつけている!」
解説「女友の悪さが全開ですね。こういう悪いチームワークは、流石女友ですね」
実況「さあ、男返せるか! 男返せるか! この愛の重さを跳ね除ける事が……できなーい!」
解説「受身どうこうじゃないですからね。まさに必殺技ですよ」
女「よっしゃー!」


新ジャンル「素直ヒール」

542 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/14(水) 01:40:04 ID:mUv3b8tE]
女「さぁどこでどうして欲しいのかおっしゃい!」
男「か、踵で、その鋭い踵で俺のいやらしいチ●ポをふみつけてくださぁいいいい!」
女「うふふfよくできましたぁ!」
男「はぅう、うふううう、ふ、ふ、ふ、んぎんぎぎぎぎぎぎぃいいいいい!イイイ!」

新ジャンル「素直にヒールで」

543 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/14(水) 01:52:29 ID:mUv3b8tE]
>>541
そうそう、ソレソレ!
そういうのにしたかったですが、当方そっち方面の知識が無くてですね…orz

544 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/15(木) 21:56:17 ID:TxTwKsr0]
男「ロイス、僕はスーパーマンなんだ」
女「何ですってクラーク!」


新ジャンル 「素直ケント」



545 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/15(木) 22:00:06 ID:cVdergwN]
男「アンヌ、僕はウルトラセブンなんだ」
女「何ですってダン!」


新ジャンル「素直セブン最終回」

546 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/15(木) 22:06:40 ID:5X61PNfp]
男「蘭、帰ってきたぜ」
女「新一!」
ミギー「シンイチ!」


新ジャンル「素直バーロー」

547 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/16(金) 05:08:06 ID:/6o8UqEA]
女「ん?どうしたの?何見てるの?」
男「べ別に…(うわぁ女さん、今日はとっても色っぽい…なんか目のやり場に困っちゃう…)
女「ねぇ、どうかしたの?お腹痛いの?」
男「いや、そういう訳でも…(ヤバイ、ヤバイよその胸、絶対領域…あ、ヤバッ)」
女「もーだったらもっと姿勢とくしなさい!こう!」
グイ
男「あ、あ、ダメ、ダメ」
女「ほら手もこう……こ、これ、キャー!」
男「だからダメって言たのにぃ!」

新ジャンル「素直テント」


548 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/16(金) 13:54:52 ID:RFn65vKE]
腹 筋 つ っ た!

GJ!!



549 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/16(金) 18:41:50 ID:QLEC8zdD]
従僕「実は僕…ずっと前から王子の事が…ほら王子の事を考えるだけでココがこんなに…」
肉「だーーーーーーーーっ!」



新ジャンル「素直ミート」

550 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/19(月) 18:40:55 ID:XcjnP0O4]
福澤朗


新ジャンル「ジャrya

551 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/19(月) 20:05:03 ID:OotbT5yH]
最早一発ネタじゃねえかw

552 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/19(月) 22:40:22 ID:nmTP1x4C]
元来一発寝たじゃねぇか新ジャンルなんて。


553 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 19:52:09 ID:lgHvHDbC]
うへぇ、もふもふりべんじ落ちたっていうかVIP落ちた

554 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 20:31:39 ID:s5YJiVNp]
女「恋ってこわいねー」
男「なんだよ急に」
女「わたしはさ、男くんのこと好きなんだけど」
男「う…うん。お、俺も……///」
女「まぁそれはいいとして」
男(ええんかい)
女「この間男くんとずっと会えなかった時があったじゃない」
男「ああ、法事でバァちゃんとこ行ってたときな」
女「男くんと会いたいなー会いたいなーって、ずっと思ってたらさー」
男「……///」
女「なんか身体ががたがた震えてきてヨダレが止まらなくなって、ピンク色の象が」
男「女、病院行こう」


新ジャンル「素直ジャンキー」

555 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 20:41:32 ID:+6JVSR0B]
テンポいいなw

556 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 21:13:38 ID:s5YJiVNp]
女「男くん、君を誤解していたようだ…。
  君が私のことを真剣に愛してくれているとは思わなかったんだ」
男「……は?」
女「思い出したまえ、私の心をときめかせる言葉を。入籍さえ果たせば君も幸福になれる」
男「え、いやごめん。どこかで会ってたっけ?」
女「私も古い秘密の名前を持っているんだよ、リュ男。
  私の名前は、ロ女・パロ・ウル・ラピュタ。
  君の魂と私の魂は、もともと一つの心だったのだ。
  現世に降りた時、二つに分かれたがね」
男(やべ……この人電波だ)
女「この気持ちが恋愛感情なのか自己愛なのか、それすら我々の科学力ではわからないのだ」
男「あ、はは……じゃあ、俺はこれで」
女「あっはっはっは、どこへ行こうというのかね?」
男「え、ちょ、離してください。ちょ、困ります」
女「君も男なら聞き分けたまえ!」
男「意味わかんねぇ!誰かぁ!誰かタスケテー!!」
女「私をあまり怒らせない方がいいぞ!当分二人きりで住むのだからな!!」
男「おい、いい加減にしろよ!叩くぞ!!」
女「あっはっは、私と戦うつもりか!」
男「バルス!!」
女「目がぁ〜目がぁ〜!!」


新ジャンル ムスカデレ

557 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 21:24:39 ID:s5YJiVNp]
勇者「……城から追い出されてしまった。明日からどうしよう……死ぬしかない……」

魔王「……誰もいない……死ぬしかない……」

姫君「……ヒロト様がいなくなってしまった……死ぬしかない……」

錬金「賢者の石なんて絶対無理だ……死ぬしかない……」

竜子「首斬られた……死ぬしかない……」

猫男「猫耳……死ぬしかない……」

九音「健人くんのこと好きになっちゃった……殺すしかない……」

茶々「今回のチャレンジは死姦……死ぬしかない……」

浅川「呪われた……死ぬしかない……」

山本「テレビに引っかかった……死ぬしかない……」

サマ「姉がツッこみ待ちネタしか振ってこない……死ぬしかない……」

バカ「うぉぉぉおおおおおお!!!!……死ぬしかない……」


新ジャンル「もしも鬱だったら」

558 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 21:47:57 ID:s5YJiVNp]
女「ねー、二回目したくない?」
男「……さっきしたばっかりだろ。まだ勃たないよ」
女「えー」
男「ごめん……回復遅くて」
女「謝らないの。そだ。ねぇ、精力増強のツボ、女友に教わったんだけどやってみる?」
男「そんなんあんの?」
女「うん!たしかここを………」
男(ドキドキ)
女「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
  無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
  無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
  無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!!!」
男「ヤッダーバァァァァァァ!!」
女「フフ……秘孔・男君大好を突いた……お前はもう、勃っている」
男「ぎゃぼー」
女「んん〜?間違えたかな?」


新ジャンル「ケンシロウ」



559 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 22:03:14 ID:s5YJiVNp]
男「身体はオトナ!頭脳はコドモ!その名も、名探偵女!
  説明しよう!女は以前俺に隠してあったプリンを食べられてしまったショックで幼児退行を起こし、
  精神が小学生になってしまったのだ!女ちゃん、君はいくつかな?」
女「私ブラック派なの。最近太っちゃって」
男「砂糖の数じゃねぇ!歳だよ!年齢!はうおーるだーゆー?」
女「あいむせぶんいやーずあごー」
男「七年前!?」
女「ななさいー」
男「しかし実際はもう女は成人している!どうやったら戻るのか……さっぱりわからない!!」
女「おとこ、おとこー」
男「なんだい女ちゃん」
女「おふろーいっしょにはいるのー」
男「………」
女「いっしょにねるのー」
男「………」
女「しょうらいはおとこのおよめさんになるのー」
男「………」

男「………実は再ショック用のプリンはもう買ってある。しかも最近復活したあのでかいプッチンプリンだ。
  だが、ここは少し様子を見ようと思う。どうやったら治るのかさっぱりわからないしな!うん!!」
女「おとこー」
男「なんだい女ちゃん?」
女「せっくすってなーにー?」
男「……!!……そ、それはねぇ……!!」ハァハァ


新ジャンル「22才の小学生」

560 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 22:19:32 ID:yccuShpY]
うん
俺はこのスレが好きだ、やっぱり。

561 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 22:47:23 ID:s5YJiVNp]
男「……そうか、そうだったのか……!
  オッサン、みんなをロビーに集めてくれ!」
オ「わ、わかった!」
女「じゃ、じゃあまさか……」
男「ああ。謎は全て解けた!
  都市伝説、くねくねの正体はあばばばばばばばばばば」
女「はじめちゃーーーーーん!!」


新ジャンル「探偵」

562 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 23:05:54 ID:s5YJiVNp]
忍者「クルミー、乱交しよう!」
くの「嫌」
忍者「はっはっは。どうせ俺以外とはしたくないって言うんだろ?可愛いヤツめ」
くの(こくん)
忍者「(ああくそ、ホントに可愛いなぁ、オイ)しかし安心しろ。相手は全員俺だ!」
くの「?」
忍者「忍法・分け身の術!」ドロロン
くの「………増えた」

忍×100『どうだ!これなら相手は全員俺だぜ!
     クルミ、今日のはこってこての精液風呂に入ってもらうからな!』
くの(………やだなぁ)
忍×100『それじゃ、イッタダキマース!』
くの「………」
忍×100『………』
くの「………」
忍7「……どけよ」
忍81「お前がどけ」
忍53「最初の相手は俺だろ。オリジナルなんだし」
忍72「ふざけんな。オリジナルは俺だ」
忍16「クルミは俺の女だって生まれたときから決まってるんだ」
忍17「アホだろお前。お前は俺だっつーの」
忍70「アホって言った方がアホなんだぜ」
忍25「じゃあお前もアホだろ」
忍67「やめろよ自分同士で」
忍10「イイコぶってんじゃねーぞ」
忍100「おいなんで俺だけキラキラしてるんだよ!!」
忍36「知らね。きっとレアなんだろ」
忍44「あ!あそこの俺がいつの間にかクルミの肩に手を!」
忍×99『させるかぁぁぁ!!クルミは俺んだぁぁぁぁああ!!!!』
忍33「上等だコラァァァ!戦争じゃぁぁあああ!!!!」
忍54「忍法・飯綱落とし!!」
忍99「なんの、忍法・落葉返し!!」
忍21「まとめてくたばれ!忍法・火遁一尺玉!!」

ワーワーワーキャー

くの(………ばか)


新ジャンル「大杉」

563 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/21(水) 01:40:32 ID:I8BSmc6T]
マルチプルマン吹いた(w

564 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 00:27:03 ID:ZWOA5AUq]
兎「ちょっと亀!勝負するわよっ!」
亀「いきなりなんなんだお前は。唐突過ぎるぞ」
兎「あたしの偉大さをアンタに証明するチャンスじゃない!アンタ最近ナマイキだからねっ!」
亀「……俺の予定は無視か」
兎「なによ!どーせアンタなんかヒマに決まってるじゃない!勝負は明日ね!遅刻したら罰金!」
亀「やれやれ」

兎「よーいドン!」
亀「ホントにやるのかよ……うわ早っ!ていうか、俺がアイツに足で勝てるわけないだろうが……」
兎「ちょっとー!のろのろしてんじゃないわよー!ヤル気あんのー!?」
亀「ない。それと足遅いのは元からだ。ほっといてくれ」
兎「なによなによだらしないわね!
  ああそう、何か賞品がないとヤル気になれないっての?がめついアンタらしいわ!
  わかった!あたしに勝てたら、キ、キキ、キスしてもいいわよ!」
亀「……はぁ?」
兎「が、頑張りなさいよねっ!」ビューン
亀「行っちまった……なんなんだアイツは」

………………
…………
……

兎(まだかしら、まだかしら)ソワソワ

亀「zzz……」


新ジャンル「デレ童話」

565 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 05:47:28 ID:ZWOA5AUq]
サン  「何故わたしの邪魔をした!死ぬ前に答えろ!」
アシタカ「生きろ……そなたは美しい………」
サン  「ぇっ……///
     そ、そんな、ばか!ばかばかばかー!!」ダッ
モロの子『あれ、サンどこに』
サン  (顔が熱いのは走ってるからだ!そうに決まっている!!……///)




























「………………………」

アシタカ放置。


新ジャンル「もののけデレ」

566 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 06:10:24 ID:ZWOA5AUq]
女「シュシュッ!シュッ!シッ!シシッ!シュッシュシュシュ!ここでボディー!!」
男「………なにやってんの?茶々」
女「あ、遅いよれんくん。ヒマだったからシャドーボクシングしてたよ」
男「中学生男子かおのれは」
女「甘いわ。わたしはチャレンジャー。日々新たな性癖の可能性を模索するのが趣味。
  そのフロンティアスピリットは西部のガンマンに勝るとも劣らないという設定なの」
男「よし、カウガールになる前にまず大和撫子いってみよう。もっとおしとやかになんなさい」
女「まあそれは置いておいて、今回のチャレンジは実際触れ合うようなものではありません!」
男「あ、そうなの?」
女「そう。さっきのシャドーボクシングと同じ。イマジネーションを使うのです。
  人間の脳味噌の封印されし八割をフルに使って、お互い離れたところにいてもセクロスできるようになる!
  これが目指す究極です!これさえマスターすれば、会えないときでも常時ハァハァできます!」
男「………で、具体的な方法は?」
女「シャドーボクシングとおんなじだよ。相手をイメージしてひとりでえっちするのです」
男「………」
女「これぞ名づけてシャドーセックル!むしろセクロスシャドウ!!」
男「………」
女「じゃあ早速しよっか。わたしは別の部屋に行ってするから、
  れんくんはわたしをイメージしてセクロスシャドってね。
  離れていても心と快楽は二人でひとつ!ううーん、興奮するなぁ!!」
男「………」

………………………
………………
………

女「……なんで言ってくれなかったの!これオナニーと一緒じゃんって!」
男「……いや、楽しそうだったから………」


新ジャンル「オナニー」

567 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 10:51:13 ID:xID6UXWu]
新しくねえw

568 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 15:21:49 ID:oRg2j1hE]
兎に萌えた(W



569 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 09:57:55 ID:mqWcj0NE]
GOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOD
JOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!
亀だけど『渇きの国のソラは赤く』読んだよ。
つか気が付かなかったゴメンナサイorz
あれここにも投下しないの?携帯からとかじゃ読めないのじゃないのかと>wiki。




570 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 11:18:30 ID:ULtyxJA8]
ああ、あれは規制されてて書き込めないときに仕上がったものだったから。
えらい長いし、投下していいものか迷っちゃったんですよ。
でも確かに携帯からじゃ読めないなぁ……。
前編だけならここの残り容量でも投下できるかな?

571 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 12:58:35 ID:mqWcj0NE]
あ、そうか容量もうそんなに。
Wikiだとピンとこなかったけどそんなに長いんですか。
切れるんならもったいないかな。
こっちもそろそろ続き落とせそうそうです、全然話し進まないけどorz。
他の人はどうかな?あ、レイジュ君御借りしてますよ、見切り発車ですが。

572 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 22:28:03 ID:5SiufyKX]
いいですよー投下しちゃって下さい。

573 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:28:46 ID:uVGPImm+]
>>571
わくてか正座

574 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(1/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:33:17 ID:uVGPImm+]

渇きと白岩の国ナフレザーグは名の通り乾燥した荒野の国である。
白い荒野に穴を穿ったようなオアシスはたったひとつ。
都市らしい都市はそのほとりにある王都のみ。
あとはまるで白亜のような白い岩が転がるばかりの荒れ果てた大地が続いていた。
厳しい日差しは生き物が棲むにはおよそ不適切とさえ思われ、
この土地で生きていくには植物であれ獣であれ、また魔獣であれ特殊な能力が必要だった。
植物は葉を固くして棘を生やし、獣はそんな葉でも食べられるように強力な顎と何でも栄養にする強い臓腑を持った。
魔獣は薄いマナをなんとか扱って火や風と共に生きる道を選ぶ。
そう、生き物の少ない土地ではマナはどうしても希薄になる。マナとは言い換えれば星の生命力だからだ。
よって、この土地に住む人間が魔法を得手としないのは詮無いことだろう。
それでも、人間は生きていく。
魔法に頼らずともこの荒れた土に立ち、いかなる手段を使っても。

「―――で、少ない水を求めた結果が王都直下の大井戸。地下水脈の確保というわけですね」

ジョンはかりかりとメモを取っていた。
その口調は皆に説明するというよりも、自分で言葉にして確認しているといったほうが適切だろう。

「ただし、王都で水の流れを独占してしまった影響でますます周囲の環境は干上がってしまったようですが」
「ダメじゃん」

そのため、国としては決して大きな規模のものではない。
王都のみの国といってもいいほどで、あとは枯れかけた町や村がいくつかあるだけだという。
昼間に出歩くのは命にすらかかわるため、街道も発達していないのだ。
道がない、というのは国としては最早致命的に近い。
だがその反面未開の土地も多く、冒険者がミイラ一歩手前で帰ってきては珍しい魔石を手にしていることもあるという。
錬金術師でもあるジョンにしてみれば心躍る話だ。

575 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(2/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:33:58 ID:uVGPImm+]

しかし、その冒険も今回は控えるべきだろう。
この国に立ち寄ったのはジョンではなくヒロトの都合であり、それが済んだらさっさと出発しなければならないからだ。
この国の広い荒野のどこかに、このエリアのヌシがいるという。
リュー曰く、普段は地中に潜って眠っているサソリの魔獣だそうだ。
見つけるには荒野を歩き回らないといけないため体力的には常人並のジョンや相棒リオル、そして

「………………………………………」

ローラは留守番となったのだった。
がじがじと爪を噛むローラの眉間にはヒロトにはとても見せられない亀裂が二、三本走っている。
別に戦闘中でもないのにその豪奢な縦巻きツインテールはさながら嵐の夜の避雷針のごとく帯電し、
バチバチと空気中の細かな塵を焼いていた。荒野が近いため埃っぽいのである。
ローラ、ジョン、リオルがここにいる。
ということはすなわち、リューとヒロトは今二人っきりだということに他ならない。
それがローラの乙女チックハートを般若の形相にしているのだ。

「……いや、大丈夫だと思いますよ?確かにリューさん、久しぶりに二人っきりで異様なテンションでしたけど」
「そ、そーだよローちゃん。
 あのヘタレ勇者と純情リュリルライア様が二人っきりになったからって急に手を繋いで歩くわけないし。
 それにずっと二人っきりで旅してきたけどなんの進展もなかったんだよ?一日二日でそんな」

二人っきりというワードに反応してさらに稲妻が迸った。
そんなことはわかっている。わかっているのだ。
でも平静じゃいられないのが乙女チックハートというものである。

「そ、そうそう、ボク鉱石店見たいんですけどいいですか?
 採掘には行けないけど一応珍しい石があるかどうか見てみたいんですよ」
「わぁい、それは楽しみだねジョン!」
「………………………」

ばちばちばち。

返ってきたのは空気が弾ける音でした。


576 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(3/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:34:41 ID:uVGPImm+]

ヒロトと二人きりになるのは久しぶりだった。
ジョンたちが旅に加わった頃からヒロトとこうして歩くことは少なくなっていき、
ローラがやってきてからはまったくなくなってしまったのだ。
………まあ別に連中が邪魔とかじゃなく、ローラは恋敵であるのだからして邪魔といえば邪魔なのだが、
あの姫君も純粋にヒロトのことが好きなのだろうし、その想いを否定はできないというかなんというか、
しかしそれは別の話としてリューもヒロトのことが、その、す、好きなのであるのは確かなわけで、
たまにはこーして誰にも邪魔されずに一緒にいたいと思うのもまた恋するアレの摂理というものだろうし。
だからローラがこの過酷な荒野を抜けることができず、
留守番組になると決まったときは顔がにやけるのを抑えきれなかったものである。
二人旅だったときは意識していなかったこの二人きりというシチュエーション、
思えば自分はなんて愚かだったんだろうか。

たとえば二人して地図を覗き込んだときの顔の近さとか、
喉が渇いただろうからと氷を作ってそれをはんぶんこしたときとか、
ちょっとした罅に足を取られてよろけた拍子に前を進むヒロトに寄りかかってしまったり。

そもそも二人の歩幅には大分開きがあるのだから、
リューは余程の早足で歩かないとヒロトに置いていかれてしまう。
なのにそうならないのは、ヒロトがちゃんと自分に気を配っていて、
わざとゆっくり歩いていてくれているためであるからなんかして。
ぼろぼろに擦り切れたマントは風になびき、鍛えられた背中は何も言わずただ進んでいく。
何もない大地、ただ二人。

あはぁ。

……こんな蕩けるような状況を当然のものとして受け入れ、堪能もせずに過ごしてきたのだ。
いや、確かに二人旅のときはこの状況が当然のものだったのだ。
それが特別なものに変わったのは、ジョンやリオルやローラが旅に加わったため。
そう考えれば、連中は邪魔に思うどころか感謝しなくてはならないのかも知れない。

氷冷系の結界で自分とヒロトを包み、合々傘のような形になるこの距離感にまたキャハーと興奮して、
すたすた行ってしまうヒロトの背中を追いかけた。
ヒロトは相変わらず無口だ。
二人旅だったときも、パーティを組んでからもそれは変わらない。
自分から喋ることは滅多に無く、しかし話かけられればそれに対して返事ないし自分の考えは述べる。
沈黙に包まれることも多いがそれは圧迫されるものや不快なものではなく、どこか安心できるのだった。


577 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(4/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:35:23 ID:uVGPImm+]
「……なんだ、ニヤニヤにて。気味悪いな」
「気味悪いとは失礼なヤツだな〜♪ふふ、ふふふ、このこのぉ」
「……………暑さにやられたのか?街に戻るか?」
「あっはっは、馬鹿を言うな。我は普通だとも。ふふ、くふふふふふふふ……」
「………………………………」

リューは上機嫌だった。

………だからこそ、まだ気が付いていないのだ。
この荒野の異常に。


――――――この大地の、異常に。



鉱石店を探すのには大変に苦労した。
王宮を中心に丁度円を描くようにして街が造られていて道そのものは単純で解りやすいのだが、
どこもかしこも白い石造りの建物であるためほとんど風景に変化がないように見えてしまう。
だいたいどこに何があるのかも全く知らない街で道に迷うというのもおかしな話ではあるが。
無論、それもひとつの旅の醍醐味という者もいるだろう。
しかしそれはある程度状況に余裕のある者の言葉であって、旅先で本当に何者にも頼れないとき、
さらに道にすら見失うというのは旅人をますます不安に陥れるのだ。

「………あの、すみません」

道行く人をなんとか捕まえて話を聞こうとしても、

「………………………………」

すい、と避けられてしまう。
別に頭から齧ろうとした訳じゃない、ただ鉱石店はどこにあるのかと訊ねようとしただけだ。
それが、もう二十人目。
どうもここの住人は警戒心が強いようだった。
これもおかしな話だ。
確かに、余所者に厳しい居住区は存在する。
ジョンも立ち寄ろうとして拒まれたりいきなり攻撃を仕掛けられたりした経験なら過去にあった。
普段人の近づかない、閉じた円環が完成しているコミュニティでは来訪者は基本的に害悪と見なされるためだ。
なまじ見た目が女の子然としているため、『種』としてのマレビトとも認識されない、
そういう意味ではジョンは明らかに外見で損をしていた。
しかし、それにしたって辺境にある小さな村の話だ。
ここは仮にも王都。国で旅人が最もよく集まる街のはずである。
なのに、こうまで旅人に慣れていないものだろうか?

578 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(5/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:36:01 ID:uVGPImm+]

「なんなのさー」

リオルがぶーたれる。
しかもただ避けているだけではない。適当な距離を取ってこちらをちらちらと見ているのだ。
完全に警戒されてるなぁ……。
ジョンは深々と溜め息をついた。
リオルが獣のように歯を剥いてガルルルルと威嚇し返しているのを抑えながら、ローラに目をやる。
ローラは、

――――――見たことのない顔をしていた。

「ローラさん……?」

乾いた風が吹く。

高い空は変わらず青く、そのくせきゅるきゅると回り巻いた螺子が
背を縮めるように狭く狭くなっていくようだった。

金の髪が、なびく。

青い瞳は開き、ここではないどこかを―――いや、何かを視ている。

「――――――………」

ざあっ、とまた埃が舞って、

「ローラさん」
「え、は、はい……?ど、どうかしまして?」
「いや、ローちゃんがどーしたのさ」

ジョンの脇の下からリオルが訊く。ヘッドロックである。
ローラは風で乱れた髪を整えながら、ぽつりと呟いた。

「……この国はどこかおかしいですわ」
「…………?」

きょとんとするジョンとリオル。
そんなことはわざわざ口にしなくてもわかる。今まさにそれで困っているからだ。
だが、ローラはかぶりを振った。

「そうではなくて……いえ、そうなのですが………」

どうにも要領を得ない。良かれ悪しかれなんでもハキハキ喋る彼女にしては珍しく歯切れが悪かった。



579 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(6/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:36:53 ID:uVGPImm+]

「国そのものが、歪んで―――としか、その。申し訳ありませんが」
「………はぁ。感覚的なものですか?」
「ローちゃん王族だもんね。そんなものなのかも」
「まさか。人間の王はリューさんのような魔王と違って種族としては人間となんら変わりないはずですよ。
『王』として一個の能力に目覚めるなんて―――」

―――続けようとしてジョンは口を閉じた。
ありえない。
それはラルティーグに住む『知の民』を殺す最強の呪いの言葉である。
それは理解できないものを理解しないまま放置するということ。
全てのものにはすべからく理由があり、それを探求することこそ彼らの目標なのだ。
現に世には『ありえない』とされる無限の魔力、
賢者の石の精錬を目指しているジョン・ディ・フルカネリである。
もし本当にありえないとしても、とことんやってみなければわからない。
ラルティーグの勇者は何代もそのために世界を旅し、
未だ『賢者の石なんてありえない』という確証を出せずにいる。
『ありえない』とは、そこまでして挑むべき敵なのだ。
賢者の石に比べればローラに特殊能力が宿ることに仮説を立てることなんて造作もない。

そう、たとえば王族や魔術師の一族は血筋を重んじる。
より優れた者を迎えることによって嫡子を血から鍛え上げる、その術を何世代にも渡って行ってきた。
そして古い名を、膨大な魔力を、廃れさせることなく受け継いできたのだ。

たとえが悪いが、家畜や愛玩動物でもそうである。
もともと野生の動物だった狼を飼いならし、人間は犬という新しい種を生み出した。
さらにその犬を長年鍛え交配させ、猟犬や愛玩種など数多くの種族を『造って』いる。

それと同じなのだとしたら。
ヴェラシーラは大きく、魔王進攻時にはすでに存在したといわれる世界でも最も古い国のひとつだ。
ヴェラシーラ王家は幾度か大きな戦争や内戦を経て、
それでも滅びることなく現在に至るまで世界に君臨しており、血筋も絶える事無く受け継がれてきた。

彼女はそのヴェラシーラ王女、王家の血の先端に居る者。
さらに各国を巡り経験を積み、その肌で、耳で目で、世界を識る者。

ローラ・レクス・ヴェラシーラは誰より『世界』に鋭敏であってもおかしくはない。

「………そうですね。その方がよほど『らしい』」

ジョンは顎に手をやって、コクンと頷いた。

「ジョン?」
「この国になにがあったのかについて興味が湧いてきました。
 確かに、何かがなければ住民が過敏にはならないでしょうしね」
「あ………」

580 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(7/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:37:48 ID:uVGPImm+]

ぱちぱちと目を瞬かせるリオルとローラに、ジョンはぱちりとウィンクをしてみせた。

「ヒロトさんたちが帰ってくるまで実質暇でしたし、ちょっと足を突っ込んでいきましょうか」


調査といってもそう簡単な話にはならない。
基本は足、というのが鉄則なのだがこの街の住民はその足を使う聞き込みに対してかなり非協力的だからだ。
おまけに手当たり次第に声をかけまくっているのが奇矯な行動ととられたのか、
さらに距離を取られることになってしまった。精神的にも、物理的にも。
物陰に隠れて(しかも微妙に隠れられていない)こちらを伺い、
何事か囁きあっている姿はそちらの方がよほど怪しいぞとジョンは声高に言いたかった。

「そっちの方がよっぽど怪しいよ!!」

と思ったらリオルが言った。
さささと住民たちが隠れる。

「あたしさー、何でかなー?逃げたり隠れたりするモノ見ると無性に追いたくなるんだよねー。
 龍の本能ってやつかなぁ?」
「そんな動物っぽい本能知りたくありませんでしたよ」

GARRRRRと歯を剥くリオルの腕を捻り上げて抑えるジョン。
一方ローラは何やら蒼い顔をして、空を眺めている。
いや―――空ではない。
視線の先にあるのは王宮。
白い街で唯一煌びやかな、金色に光るその建物を見つめていた。
その顔には表情というものがない。
まるで能面のような、無表情というにはあまりに空虚で、
まるでそこだけぽっかりと穴の開いているような貌だった。

「……ローラさん、やはり宿に戻りましょう。あなたは早く休むべきです」
「そうだよ。ゾンビみたいな顔色してるよ?ローちゃん」

リオルも心配そうだが、ローラはゆっくりと首を横に振った。

「………いえ、今の感覚は休んでしまえば消えてしまう。
 聞き込みはきっと無意味です。この国の民は心を開いてはくれないでしょう。
 …………おそらく、全ての原因は、あそこに」

王宮。

国の中枢を司るモノに、国を脅かすモノが巣食っているというのか。
ローラの顔はますます蒼く、紙のように真っ白になっていた。
しかし眼だけは変わらず、炎が灯ったように鋭い。

「放っておいたら、この国が滅んでしまう……そんな気が………す、る……です………」

「……!!ローラさん!」


581 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(8/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:38:37 ID:uVGPImm+]
くたり、と倒れこんだローラをとっさに支える。
蒼い顔には玉のような汗が浮き、息は荒く身体も熱い。
日射病……?この国の気候が少女の体力を奪っていったのか。
軽度のものだ。医者でもあるジョンには手当てができる。
できる、の、だが―――。

「ローちゃん、ローちゃん!しっかり!」
「誰か!手を貸して頂けませんか!?どこか横になれる所はありませんか!?」

周りで見ているであろう住人たちに聞こえるよう、大声を張り上げる。
今必要なのは知識よりベッドと水だ。どうすればいいかわかっても、手段がなければどうしようもない。
身体を少し冷ます程度の氷魔法を唱えるが、長くは持たないしこれは所詮応急処置だ。
それに得手としない魔法を使っていてはすぐに魔力が枯渇して、ジョンも目を回してしまう。
宿は遠い。
何にせよ、ここはいち早くちゃんとした環境においてやるのが最優先だろう。

「誰か、すみません!仲間が倒れたんです!手を貸してください!」
「ちょっと、聞いてるんでしょ!?ローちゃんが死んじゃうよ!」
「お願いします!ボクらはあなた方の敵じゃない、助けて頂きたいんです!」

………住人たちは―――出てこない。
何がここの民をそうさせるのか。
ローラは言った。住民は心を開かないと。
それだけのことが、ここで起きたのか。
日射病……熱中症ともいうそれはともすれば命にも関わる。
自分がいて、みすみす死なせるわけにはいかなかった。

「――――――リオル。仕方がありません。龍化を」

その声は、自分でも驚くほど昏く響いていた。

「ジョン……」
「ローラさんの安静のためです。ローラさんが落ち着いたら謝って、すぐにこの国を出ましょう。
 ヒロトさんたちなら、きっとはぐれてもなんとかしてくれます」
「………………………」

リオルはしばらく黙っていたが、やがてこくんと頷いた。

「わかったよ」

582 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(9/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:39:32 ID:uVGPImm+]

危害を加えるつもりはない。
ただ、少し脅かして安静にさせてもらうだけだ。
最悪王宮兵士が駆けつけてくるかもしれないが―――その時はその時でまた考えよう。

リオル―――リオレイアが手を地面につき四つん這いになり、
その瞳がきゅうっ、と獣のように細まる。
獣?違う。魔獣だ。
それも最高位の魔獣、ドラゴン。
彼女の正体、龍の魂が仮初の肉体を食い破り、より相応しい姿に変貌させる。
少女の姿は異形と化し、怪物と恐れられるだろう。しかし、それは今この時ばかりは好都合である。
リオルは後で多少落ち込むかもしれないが、自分は変わらずに側にいて、語らずに慰めよう。

「――――――これを」

不意に背後からすっ、と何かが差し出された。
ちゃぽん、と揺れる。それは水筒だった。

「あんたらも気付いているだろうがこの国は今少しピリピリしていてな。
 だが大丈夫だ、そんなことをしなくても」

驚いて振り返った。そこには、この国特有の飾り気のない白い装束を纏った青年が立っている。
リオルも気が付いて変身しかけていた身体の高揚を解いた。
まだ龍化はしていなかったのだが、彼にはリオルが何をしようとしていたのかわかったのだろうか?

「俺も魔法を齧ってるんで、近くで強いマナが乱れれば感知することができんだよ。
 何かよからぬことをしようとしていたことくらいはな」
「う……」

青年は装束を翻し背を向けると、肩越しに振り返った。

「ここでは休めるものも休めないだろ。ついてきてくれ、近くの宿に案内する」

                 渇きの国のソラは赤く〜新ジャンル「  」英雄伝〜[前編] 完


583 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:39:57 ID:dyiuQd2D]
女「ねえ、チューして……?」
男「いや、キスはことの最中じゃないと……」
女「じゃあ早く抱いてよ」
男「だいたいで抱いていい?」
女「だいたい? しっかり抱いて……貴方を感じさせてよ」
男「実は僕、会社で忘年会の幹事をさせてもらうんだ」
女「……ねえ、からかってる?」
男「からかってないよ……からまわってる」
女「……緊張してる?」
男「君も緊張してるんじゃないかな……均等に」
女「私は別に……リラックスしてるわ」
男「俺は駄目だ……胃から吐くっす」
女「やっぱりからかってるでしょ!? 貴方なんか嫌いっ!」
男「あ………………また振られた……カキフライでも食べよう」



新ジャンル「( ´w`)」

584 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:41:00 ID:dyiuQd2D]
ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉorz

リロードし忘れ激しくスマンカッタです・・・

585 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:50:36 ID:uVGPImm+]
>>583
セフセフ!

>男「からかってないよ……からまわってる」
ここに全てが要約されているとみた。

ていうかまだ余裕っぽいな容量。

586 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 01:16:40 ID:69WXDXN/]
>>572はレイジュの人?
じゃぁお言葉に甘えてーと、オモタら投下始まりましたね。
容量あるみたいだし、先にそちらを優先で。
終わったらこちらも落します(´・ω・`)ノシ

587 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(1/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:26:56 ID:uVGPImm+]

青年は名をタブイルといった。
この国で起きている異変を察して調査にやってきたフリーの吟遊詩人(ミンストレス)だという。
この国の人間にしては色素が薄いとは思っていたが、なるほど。ジョンらと同じ旅の人間だったのか。

「あれ?魔導師ではなかったんですか?」
「……ああ、元だが。ちょっとあって破門くらったんだ。ロートルは頭固いんだよ、どこの世界もな」

タブイルは顔をしかめてそう吐き捨てた。

「―――すみません」
「いいさ。それよりあんたら、どこまで知ってる」

どこまで知っている、というとナフレザーグで起こっている異変についてだろう。
ジョンたちは……実は、何も知らないに等しい。
そもそも住人が、ではなく『国』がおかしいと言い出したのはローラであって、それも根拠のない勘のようなものだ。
直後に倒れてしまったことから考えても、意識がはっきりしていたのかも怪しいところ。
しかし、信じるのならその原因は王宮にあるとも言っていた。これが本当なら手がかりどころか事の中枢に近い。
ヴェラシーラの一族は雷槌を操る魔法に長けているという。ということは、多少でも魔法を齧っているということだ。
といっても占術の心得はあるのかないのか、ジョンは知らないが……無さそうだなぁ、ローラさんは。

「なるほどね……王宮、か………」

タブイルは黙り込んだ。
本当に国の一大事だとすれば、他の国の者が―――たとえ勇者といえど―――介入することは難しい。
それよりも王宮に報告して対応させるほうが何倍も効率がいいし、国としての体面もわざわざ崩さずに済むからだ。
だがその報告するべき国そのものに病巣があるのだとしたら。
たとえば信じがたい悪政が働いているのだとしたら、それを制するのは勇者の役割である。
民衆が革命を起こして内戦に発展するのは国にとってもうまくない。
滞在してまだ浅い自分が出しゃばっていいものか迷うところだが、名誉だけでなく汚名を被る覚悟で挑むのが勇者の務めか。
これも『もし』の域を出ない話だ。

「でも疑ってはいるんだろう?」
「……はい、まぁ」
「わかった。それがあんたの立ち位置なわけだ。不確定要素も可能性のひとつさ、
 それでいい―――勇者ならなおさらな」

ジョンは一瞬目を見開き、そしてすっと細めた。

「ジョン・ディ・フルカネリ。匠と魔石の国ラルティーグが選定した勇者……だよな?」
「………気付いていたのですか?」
「初めは気付いてなかったさ。勇者の名は世界中に知れ渡ってるけど、勇者の顔を知ってるやつは吟遊詩人でもそういない。
 俺があんたを知っていたのはあんたが研究職としても有名だからさ。俺も錬金術師だったんでね。
 錬金術師(アルケミスト)だけでなく、魔工技師(エンチャンター)であり、
 薬師(メディシン)であり医者(ドクター)であり療術師(ヒーラー)ですらある、
 稀代の大天才ジョン・ディ・フルカネリは俺みたいな外道錬金術師だって知ってるってことさ」


588 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(2/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:28:15 ID:uVGPImm+]

ジョンはため息をついた。
勇者の存在は世界中に公開されている。かつての『はじまりの勇者』と同じように人々の希望であり、
あらゆる悪の抑止力とするためだが、勇者個人としての情報はほとんど規制されているはずだ。
英雄に必要なものは功績だけ、ということである。
しかしヒロトのような全く無名だった剣士ならまだしも、
ジョンのようにある業界でもともと有名な人間が勇者になるとこういうことも珍しいことではない。
それがメリットになることもあればデメリットになることもある。
そういえば勇者に選定されて間もない頃
いきなり吟遊詩人にあることないこと超人のように書かれてげんなりしたこともあったっけ。

「まぁ今はそこは置いておこう。あんた、まだこの件について首を突っ込むつもりなんだな?」
「………そりゃ、まあ。民衆の為にあるのが一応、勇者ですから」
「はは、真面目なんだな。じゃあ俺に付き合うかい。
 ジョン・ディ・フルカネリがいればこっちとしても百人力だからな」

タブイルはにやっと笑った。
どうもジョンたちについて調査をするつもりらしい。
そりゃあフリーの吟遊詩人というのだから勇者に密着していることができれば
それだけで引く手数多の記事が書けるだろうし、
勇者の特権のおこぼれを狙えば調査も有利に進むだろう。
ジョンは勇者といえど、ゼロから何かを調査することに慣れていない。
民衆の救いを求める声を聞き届けるのが勇者なら、今回この国の民衆は助けを求めることすらしてくれないのだ。

―――勇者という役割を明かせばいいのだろうが、どうにもタイミングを逃してしまったように思う。
ローラが倒れたとき力ずくで安静できる場所を確保しようとしたことで後ろめたい気持ちもあるし、
それにますます警戒されているだろうし―――。

それなら、この青年と共に行動したほうが幾分やりやすい、か……?

「ジョン〜、ローラさん起きたよ」

ベッドで寝ているローラについていたリオルが、ひょこっと顔を出した。
汗を拭いたり着替えさせたりしなければならないので多少心配だが世話はリオルに任せたのだ。
幾らなんでもそれくらいならリオルだって失敗しないだろうし、
それに仲間内に想い人がはっきりと存在する女性の肌には極力見たり触れりしたくはない。
ヒロトが帰ってきたときどんな顔をすればいいかわからないからだ。
無論、それが命を左右するならジョンとて躊躇わないが。

「すみません、心配をかけてしまって」

ローラは少々顔を蒼くしていたが、意識ははっきりしているようだった。
もうしばらく安静にしていなくてはならないだろう。
でも、もう心配する必要はない。あとは眠っていれば回復できる。

ローラは倒れる前に自分でも言っていたように、『国』に対する異変についてはもう何も感じないようだった。
あれだけはっきりと感じていた感覚も、今では熱によって観た幻覚の類だったのではないかとすら言った。
しかしジョンは、それを信じると決めたのだ。
それにローラに王族として『世界の異変』を感知できる能力に目覚めつつあるのなら、
むしろ余分な自我のない意識が朦朧としていたあの時の方が、より研ぎ澄まされているに違いない。
それにタブイルが言うように、何かが起きているのは確実のようだし。

「―――そう、ですか。でも、申し訳ありません。本当に王宮に探りを入れるのなら、私はついていけませんわ」

ローラは申し訳無さそうに目を伏せた。




589 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(3/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:29:56 ID:uVGPImm+]
考えてみれば当然だ。

ローラはお忍びでの旅の途中とはいえ、一国の王女である。
それが他国の王宮にちょっかいを出したとなれば、これが問題にならないはずがない。
もしナフレザーグによからぬ秘密があったとして、余計な咎を負うことは無い。
身分を隠しての冒険には限度があるのだ。
それは決してローラの責ではない、仕方のないことだった。
それに体調面から考えても、ローラは今回はゆっくりしていた方がいいだろう。

「………あのおかしな魔力のコといい、お嬢様といい、勇者サマのお供には一筋縄で行く人がいないみたいだな」

流石にローラが姫であることを悟られるわけにはいかないので、席を外してもらっていたタブイルが戻ってくる。

「そう、あなたが助けてくれたのですね。礼を言います。……ありがとう、ですわ」
「――――いえ、当然のことをしたまでです。麗下」

タブイルが一礼してから、目を瞬かせて顔をあげる。

「……驚いた。魅了(チャーム)の魔眼使いなのか、この娘は」

ジョンは思わず苦笑する。
これも王の能力の片鱗………か?


この国で最近起きている事件のひとつに集団失踪がある。
ある朝忽然と、隣の棟に住んでいた者全員が消え去っていたり、
ある郊外ではある村の住人が丸ごと消えていたりしたそうだ。
魔獣に襲われたのかと思えばそういった形跡はほとんどないし、前日に何か変わった様子も無い。
王宮に調査を依頼してもまるで原因がわからないらしいし、
国民たちは次第にお互いを疑うように、疑心暗鬼に陥っていったのだという。
タブイル曰く、余所者に至っては何もしていなくとも襲われることもあるそうだ。
ジョンたちが見逃されたのはひ弱な女の子ばかりで、事件とは関係なさそうだからだという。

「女の子……ね」

ジョンは複雑そうに呟いた。
『見た目が女の子』で役に立ったのは初めてだろう。

しかし、もしローラの『勘』通りに王宮が黒幕だとすると、王宮が進める調査があてにならないのは当然かもしれない。
王宮の調査団が黒だとすると、その結果に信憑性があるはずがない。

………いや待て。ということは少なくとも黒幕は王宮兵士を動かせるほどの人物だということになる。
最悪、一国の兵を敵に回すことになるのか……?


590 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(4/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:31:42 ID:uVGPImm+]
それはうまくない話だ。ローラは病み上がりだし、
リオルは一撃は大きいが長く戦うとエネルギー切れでへばってしまう。
自分も一対多の戦いに向いたタイプじゃないし―――ここはヒロトの帰りを待つのが得策だろうか。

「まだ仲間がいたのか、あんた?」
「ええ、その―――剣士と魔法使いが」

なんとなく、ヒロトのことを話すのは躊躇われた。
ミンストレスに絡まれるのは彼の性格からいって苦手に決まっている。
魔王の話なんて完全に論外だ。
魔王と勇者が一緒に旅をしているなんて知れたら国どころか全世界を敵に回しかねない。
………まぁ、それでもやっていけそうなのがあの二人の怖いところではあるが。

「その剣士と魔法使い、強いのか?」
「そりゃあ、ね。知る限り、あの二人は神でも敵うかどうかの実力の持ち主ですし」
「はは、そりゃすげえ。―――――神でも、ね……」

タブイルは唇をひと舐めすると、黙り込んだ。

「ですから、ボクとしてはその二人が帰ってきてからのほうが。
それに、国を相手にするかも知れないんですからタブイルさんはもう手を引いたほうがいいですよ。
ここから先は洒落じゃすまない」
「おい馬鹿言うな。こんなチャンスを放っておけって言うのか?俺は降りない。
どうしてもっていうなら、俺をのして―――」

それなら話は簡単である。
ジョンはタブイルの腹に拳を食い込ませた。
彼の小さく可愛らしい外見からは想像もできないほどの鋭い突きである。

「……てめ、最後まで言わせ…………」

タブイルはずるり、と崩れ落ちた。
それからジョンはさらにタブイルの腹に手を当てる。
マナの扱いは得意だが、実際に攻撃と一緒に行うことに関しては加減が難しいのだ。

「さて、元とはいえ魔導師って言ってたから一般人とは勝手が違うかな……?」

ジョンはそう呟いて、『調整』に入った。


591 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(5/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:34:08 ID:uVGPImm+]

―――ヒロトは、確かに強い。
魔王リュリルライアですら敗れたというのだから、
おそらくは真っ向勝負で彼に敵うものは天地を見渡してもいないだろう。

しかし、それはあくまで勇者として、戦士として強いということでしかない。
わかりやすく言えば、剣でどうにかなる戦いに特化している強さなのだ。
ヒロト本人が聞けば顔をしかめるだろう(しかし認めるだろう)が、
彼はそれ以外の『戦い』に関してはほとんど使い物にならないといっていい。
人と人との諍いを剣によって鎮め、話し合う場を作ることはできても
その話し合い自体を取り仕切ることはできないのだ。
危機を収めたらどこかへと去るしかない、彼は典型的な『勇者』なのである。

そして、この事件はまだ彼の出る幕ではない。

助けを求める民衆もいなければ、確たる敵もいないのだ。
ヒロトは最悪の場合に全てを斬り裂く最強のブリキ兵、デウス・エクス・マキナになってくれればそれでいい。
剣で斬るものはまだなにもない―――そんなところに勇者がいてもすることなど無いだろう。

「………って、ボクも勇者ですけどね」

ジョンはこそこそと隠れながら、王宮に近づいていった。

こういうコソ泥じみた行為には慣れている。
彼の戦闘方法は大見得をきって軍勢を相手にするようなものではない。
あくまで一対一、遭遇した見回りを仕留めるのが関の山であった。
そもそもジョンは戦士でも暗殺者でもなく、錬金術師である。
材料を取りに山に入って魔獣に襲われたときの対処法くらいにしか魔法やこの『技』は使わない。
リオルと一緒に旅をするようになってからは使う機会は若干増えたが(ヒロトを探していたリオルが
行く先行く先で騒ぎを起こしていたため)、ヒロトたちと合流してからは全く使っていない。
ヒロトはともかく、リューやローラはジョンのことをただの貧弱メガネだと思っているかもしれないと思うと、
一応男として少し悔しい気もする。

……まあ、いいですけど。

「まぁ、いいですけど」

ぶつぶつ呟きながら裏手に回る。

「別に気にしませんけど」


592 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(6/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:36:25 ID:uVGPImm+]
貴重な水を豊富に持っているというアピール兼賊の侵入を防ぐための堀を
地味に泳いで渡り、そのまま裏口に辿りついた。
慎重にトラップがないか確認し、少し拍子抜けた。
罠―――少なくとも魔力に起因するトラップが何一つないのである。
そういえば朝自分でも言っていた。
この国はマナが薄い。
マナが希薄だということは、すなわち大きな魔法を扱えないということだ。
山で投網を投げるようなものである。それでは、採れる魚も採れなくなってしまうだろう。
長くそういう状態が続けばその土地で魔法を扱えるものはいなくなる。
この国に、王宮全体に結界を張れるような魔導師はいないということか。

ジョンは濡れた身体をぷるぷると振った。
やりやすくなったはなったが、このご時勢によくもまあ。
ラルティーグなんて家庭用の防犯結界だって市販しているのに。
流石に鍵もかかっていないほど無防備ではないが、こんなもの、ジョンにかかればあってないようなものである。
ごそごそとポーチを探ってジョンが取り出したのは―――二本の針金。
それを鍵穴に突っ込んで、ちゃかちゃかと動かし……あっという間に、鍵は開いてしまう。
ジョンの器用な手先が可能とするコソ泥……いや、レンジャーも驚きのピッキングテクニックであった。
ラルティーグにいた頃休日の暇つぶしに覗いてみたレンジャー講習で習った程度だが、
ジョンはそれだけでこの通り、大抵の鍵は開けてしまう。

「さて、侵入したはいいけど……どうしようかなぁ………」

そこは食料庫のようだった。
イモや小麦粉、肉などのものらしい木箱が積みあがっている。
暗がりの中に動く影を見つける。
隅の木箱を齧って中の食料を漁っているらしい、それは鼠だった。
ネズミたちはジョンの姿を認めるとチチチと鳴いてどこかへと逃げてしまう。

「………そういえば今日はご飯も食べていなかったっけ」

ジョンは先程までネズミたちのいた物陰に座り込むと、木箱の穴から食べられそうなハムを失敬して齧った。
もぐもぐと咀嚼しながらポーチを探り、用意しておいたものをことん、と床に置く。
それは石を彫って作られた精巧な鼠の人形だった。
無論、ただの人形ではない。
複雑なダンジョンを走り回り、念波によって入り組んだ回廊の構造を伝える偵察用のマジックアイテムだ。

「鼠のいない国はないからなぁ」

魔力を込めると、まるで生きているかのように動き出し、やがて暗闇の中に消えていった。
それを、追加で二匹。

593 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(7/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:37:38 ID:uVGPImm+]

とにかく、構造を知らなければ話にならない。
そういえばヒイヅルには嘘か真か『シノビ』という暗殺集団がいて、
彼らは自在に姿を変えたり透明になったりできる術を使うという。
………本当だろうか。
ヒロトさんに聞いてみたら何かわかるかも知れない。
いやヒイヅルにいた頃の記憶はまったくといっていいほどないと言っていたから、聞いても多分無駄か。
それにヒイヅルとヒロトさんをあまり結び付けたくないらしいローラさんが
怒っているのか寂しがっているのか微妙な顔をするだけだろうし、やっぱりやめておこう。
『七人の勇者』の中にはヒイヅルに選定された者もいるそうだから、もし縁があるなら会えるかもしれないし。

いやいや勇者はこの広い広い世界で旅をしているのだ。そう何人も出会う機会があるものかは疑問である。
勿論居場所を突き止めることは不可能ではないだろうけど、こっちにだってあっちにだって都合がある。
今は魔王城に行くことが先決で――――そう考えれば、魔王を連れた勇者と出くわしたのはこの上ない幸運だ。
運命の筋書きというものはげに恐ろしいもの。
そういえば呪術の発達した翡翠と杖の国ユグドレシアでは、
その究極に全ての運命を識ることができる“アカシックレコード”なるものを目指していると聞いたっけ。
“賢者の石”を目指すこちらが言えたことではないが、ご苦労なことである。

ネズミの索敵が終わるまで、つらつらと考える。

集団失踪。王宮がその糸を引いているということならば目的はなんだろう。
考えられることは人身売買か。この乾いた国がよその国と渡り合っていくことは大変に難しい。
どの国でも扱える商品として人間を見たとしたら―――ありえない話ではあるまい。
だが、それでも簡単な話ではなかった。奴隷市場は教会によって禁止されて久しいためだ。
そんなことが明るみに出れば、それはもう国政とは見られない。
すぐさま勇者、特に教会直下ナルヴィタートの粛清者たる勇者が現れて関わった人間を一人残らず殲滅することだろう。
そんなリスクを抱えてまで人を売らなければならないほど、この国は干からびているのだろうか。

「………街を見る限り、そんなことはないと思うんだけどな………」

そういえばヒロトたちはどうしているだろう。
かつてのリオル、灼炎龍リオレイアとは違う。そこにいるという確たる場所がないヌシを探しているのだ。
奥の手の帰還はまだ先になるだろう。

「最悪、ここの構造を把握しただけで帰ったほうがいいかもなぁ……」

ジョンは今度はリンゴを手にとって、齧った。


594 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(8/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:39:13 ID:uVGPImm+]

月の下、岩山が動いていた。
それには節目のある足があり、鋏があり、長い尻尾の先には鈎針がついている。

ナフレザーク荒野のヌシ、白き死の針アシュタレス。

彼は見るも巨大なサソリの怪物であった。
普段は手足を縮め、地面に身体を埋めて眠っているため、周囲の白い岩と区別がまったくつかない。
夜になって動き出すまで、この荒野のどこにいるのかわからないのだ。
そして日が沈むと食事をし、月光を浴びてマナを補給するために目を覚ます。
そんなアシュタレスが、

「ギギ、ガギャ、GGGKKYィィィィィィィィィッッ!!」

尾の毒針を振り上げていた。
その先には一組の男女が立っている。
勇者と魔王の二人組、ヒロトとリューである。
地面を抉り岩を跳ね上げ、土煙を巻き上げるその一突きを飛んで躱すと、ヒロトはリューに抗議した。

「ちょっと待て!リュー、お前がいてなんでこいつは攻撃してくるんだ!?」

こんなことは一度も今までなかった。
下級の魔獣はともかく、種族としてより高い位置にいるヌシは頂点たる魔王に逆らえない。
それはたとえ肉体が滅びて義体に乗り移ろうが変わらない本能である。
そうだと知ったからこそヒロトはリューに協力を要請したのだし、
事実これまではリューに逆らおうとするヌシなどいなかった。
ましてや攻撃してくるなど、飼い犬に手を噛まれた所の話ではないリューも状況がさっぱりなのだ。

「わ、わからぬ!我にも何が何だか―――おい!アシュタレス貴様、何の真似―――く!?」

リューの視界が紫に染まった。
アシュタレスが針の先から液体をぶちまけたのだ。飛び散った飛沫は岩を次々と溶解させ、穴を開けていく。
猛毒……もし浴びたら人間など一瞬で骨も残らないだろう。

「リュー!」
「問題ない!我を誰だと思っている!!」

魔法障壁に護られながらリューが叫ぶ。

595 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(9/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:40:36 ID:uVGPImm+]

「―――アシュタレス、気が触れたか!!」
「GGGGYKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKK!!」

毒液を弾き返したと見るや鋏を振りかざし、叩きつけるッ!
その下には朱い眼を眼を細め、口を真一文字に結んだリューが、身動きもせず―――。

――――――。

「………で、どうなんだ。コイツは」
「さあな。何があったかは知らんが、完全に正気を失っている。最早言葉も通じぬ。
 今のこやつはでかくて強いただの魔獣だ」
「………交渉の余地はないか」
「ない」

ヒロトが、剣を抜いてその槌を受け止めていた。
後ろでは仏頂面でリューが腕を組んでいる。

「というか、別に護ってくれと言った覚えはないが?魔法障壁を突破できるものなぞ貴様くらいしかおらん」
「―――考えてみればそれもそうだ。別に意識してやったことじゃないから気にするな」
「………ふん」

そっぽを向くリュー。状況が状況だけにでれでれできないが、その頬は少し赤く染まっていた。

「魔獣なら、相手をするのは勇者の使命だ。リューは下がっていてくれ」
「ん」

干からびた地面を蹴り、低く、弾丸のように駆ける。
アシュタレスは慌てたように毒液を発射するが掠るそぶりすらない。
星明りの下、蒼い影は彗星となって大蠍の化物の足元に潜り込み、ひと薙ぎで節足を全て斬り払った。

「KKKYYYッッ!!?」

背後に回る剣の煌きを頼りに尻尾を振り上げる、その時にはすでに
神速を地面に縫い付けるはずのそれは断たれて身体から滑り落ちている。
シュタレスはひとまず丸くなり、防御の姿勢をとった。彼の甲羅は強靭無比であり、
その強度たるや攻城兵器カタパルトの鉄鎚を百度受けても傷ひとつつかないほどなのだ。

596 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(10/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:41:23 ID:uVGPImm+]

「悪く、思うな」

―――勇者の剣が振り下ろされる。

幾多の名のある魔獣を葬ってきた刃は違うことなく鋼の甲羅を割り、猛毒の体液を裂き、蠍の命そのものを斬り裂いた。
白き死の針と謳われた魔獣はこうして、その生涯を終えたのだった。

真っ二つになった魔獣を、魔王がもの言わず見つめている。
かさ、と二度と動くことのない身体に触れ、そして空を見上げた。
虚空には、月。
煌々と輝くそれを手をかざして、リューは溜め息をついた。

「どうした?」
「……この荒野は乾いている」

その握りを確かめるように、何も掴めない手のひらに目を伏せる。

当たり前の話だった。この白くくすんだ大地を見れば、乾いているのは一目でわかる。
それを、何故わざわざ口にしなければならないのか。

「見た目ではわからないからさ。我としたことが、夜にならねば気付かぬとは不覚……。
 この地には水だけではない、圧倒的にマナが枯渇している」
「………………」
「我を含め、貴様を含め、生き物は皆マナを糧に『生命』として活動する。
 もしそれがまったく断たれてしまったらどうなるのだろうな?我にもそんなことは解からんし、
 そういった文献を読んだこともないが―――おそらく正気を失い、闇雲にマナを求めるのではないか?
 生きているモノを喰らい、直接そのマナを啜る化け物になってもおかしくはあるまい」
「この土地に、わずかにでも暮らしているはずの獣や魔獣たち……。
まったく見なかったのは気の触れたこいつが全部喰らいつくしたからってわけか……」

冷たい炎の燃える瞳をスライドさせ、彼方を睨みつける。
ここから王都は見えないが、おそらく彼の視る方向には街の光があるに違いない。

「ジョンが話していたな。この国は王都のド真ん中に深く井戸を掘り、辺りの土地を干上がらせた、と。
 おそらくは……それと同じことが起きているのだろうさ」
「………………………」

ヒロトはひゅんと剣を一振りし、鞘に収めた。

                 渇きの国のソラは赤く〜新ジャンル「  」英雄伝〜[中編A] 完


597 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(1/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:01:10 ID:uVGPImm+]
「………そんな」

冷や汗が、落ちた。

「ローラさん。あなたの『勘』が的中しましたよ……!!」

ネズミの一匹が辿りついた場所は地下室だった。
半端な大きさではない、おそらく王宮の地下には丸ごとそれがぶち抜いてあると見ていいだろう。
そしてそこにいた人々。
あれが、王宮が自らの国の人間を拉致した理由なのだとしたら。
おそらく背後になにかいる。
魔法の発達しなかったこの国に、あんな発想があるはずがないからだ。

「外国の魔導師が国をひとつ使って実験か……!なんという外道を……!!」

とにかく一旦引かなくては。
リオルに、できればヒロトに事を伝えて応援を頼んだほうがいい。
できるだけ早く。早くしないと、おそらく取り返しのつかないことになる……!

ジョンは裏口のドアに手をかけると、それを開け放った。
そこには。

「―――――酷いじゃないか。いきなり人を殴るなんて」

すでに王宮兵士が堀を取り囲み、

「………あなたが、あれの術師ですか」
「いかにも。錬金術師タブイル・ロ・カリウォストだ。お目にかかれて光栄だよ、ジョン・ディ・フルカネリ」

ニヤリと笑うタブイルが、そこにいた。


598 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(2/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:02:29 ID:uVGPImm+]

「俺もラルティーグの錬金術師でね。一応、地元じゃ天才って言われてたほどだった。
 知ってるか、勇者選定の候補には俺の名前もあったんだぜ?
 ま、実際に選定を始めた頃には俺はもう国にはいなかったがね。
 頭の固いジジイ共に難癖付けられてなきゃ、俺があんたの代わりに勇者として活躍してたに決まってるのさ。

 なあ、あんたにはわかるだろう?ジョン・ディ・フルカネリ。
 俺の見つけたあの儀式。これこそ無尽蔵の魔力を手に入れる方法なんだってことが。
 ラルティーグ永遠の夢、賢者の石。
 俺の家だって代々それの研究に携わってきんだ。

 俺はガキの頃、ユグドレシアの交換留学生として呪法を学んでいてね。
 で、世の中には相手の魔力を奪って自分のモノにしてしまうっていう魔法があるって知ったのさ。
 そのときの俺はいけすかない根暗魔法なんかに興味はなかったが、やっぱ行っておいて良かったな。
 そのおかげで、俺はこの儀式の展開を思いついたんだから。
 そう、それはラルティーグの魔術革命である『マナの保存』を応用したものだ。
 先人の威光ってのも馬鹿にはできねぇ、俺を高みにまで押し上げてくれるんだから。

 ようはマナを他所から集めて保存すりゃいいのさ。
 ちょっとやそっとじゃねえ、魔力を奪って吸い上げて、回復させてまた奪って。
 完全に枯渇するまで繰り返す。
 その土地の人間はその土地のマナに適応してるからな、『汲み上げ』させるのに他に適したヤツはいなかった。
 んで、男はダメだ。長く保たねぇ。三日三晩使い続けたらあっさり死んじまう。
 俺にしても男をいたぶるシュミはねえし。

 ――――性魔術って知ってるか。
 性行為によって魔力を高めるマイナー魔法なんだが、これが一番てっとり早いんだ。
 エクスタシーの瞬間にそいつの持つ魔力値は著しく変動する。
 放出、回復、コツさえ掴めば思いのままだ。東洋じゃ房中術とか呼ばれてるらしいがね。

 そう、ようは歯車さ。
 放出させて蓄え、回復させまた放出させる。これを延々と繰り返し、無限の魔力に届かせる……!
 どうだ!これこそ俺たちラルティーグの民の夢、無尽蔵の魔力“賢者の石”だろう!!」




599 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(3/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:03:45 ID:uVGPImm+]

ジョンは黙って、タブイルの口上を聞いていた。

その両手は縛られ、各種マジックアイテムが入っていたポーチは奪われてしまっている。
ジョンは捕らえられ、この地下の施設に連行されたのである。
ジョンの背中には剣が突きつけられていた。もし何か妙な真似をすれば、剣はジョンの身体を貫くだろう。
ジョンは決して超人ではない。剣で斬られれば死ぬだけだ。
今、彼にできることはただその光景を見つめることだけだった。

床には巨大な魔法陣が描かれ、それは稼動していることを示すように淡く緑色に光っている。
中央にあるのは巨大な魔石。この国で採掘されたものだろう。
タブイルはあれに魔力を蓄え、強大なマナのタンクとして使うつもりなのだ。
そしてそれを発展させれば、無尽蔵の魔力“賢者の石”に届くと信じている。

―――――――――。

これが?

「………………………」

今は部屋の装いなどどうでもいい。

なんだ、これは。

地獄か?

「は、なんだ。コーフンしたか?ぱっと見女みたいでも中身は立派なモンだな、おい!」


600 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(4/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:04:57 ID:uVGPImm+]
女たちが、部屋にひしめいていた。
描かれた魔法陣の要所要所に配置され、固く冷たい床の上に『接続』されてよがり声をあげている。
その目は虚空を見つめ、手足の自由もなく、動かない身体をくねらせて快楽を訴えていた。

「………幻覚ですか」
「そう。より効率のいい搾取のためにな。実際相手してたんじゃ一年たっても集まらんマナが、この方法だと十日で採れる。
 俺も疲れるが、なーに。賢者の石に触れば簡単に回復できるしな」
「………………」

ジョンは、無言だった。

冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。
冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。
冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。冷静さを欠いてはいけない。

なんとか脱出して、この事態を外に知らせなければ―――!

「諦めろ。逃げることなんざできはしない」

タブイルは目を見開いてはは、と笑った。

「なあ、ラルティーグの勇者さんよ。認めろよ。俺が賢者の石に至ったって。
 今集まっているこのマナだけで、この世のどんな魔術師でも敵わないほどの魔力が集まっているんだぜ?
 この国のマナを吸い尽くしたら、次の国だ。
 世界中のマナを一点に集めたら、そりゃあ無限の魔力って言えないか?」

その言葉に驚いたのはジョンを拘束していた兵士だった。

「魔導師殿!賢者の石はこの国を強くするためでは―――がッ!?」

タブイルは兵士の首を掴んだ。そのまま締め上げ、囁く。


601 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(5/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:06:15 ID:uVGPImm+]
「阿呆かお前。このご時勢に魔法のマの字もねえ干からびた国に、
 なぁんで俺様が手を貸さなきゃなんねぇんだよ」
「貴様―――」

兵はジョンに向けていた剣を振りかぶる。そのときにはすでに、

「くたばれ」

タブイルは高速で呪文の詠唱を終えていた。
兵の頭が発火する。
灼熱と酸素を奪われたことにより兵はもがき、剣を床に突きたて、そして倒れて動かなくなった。

「け、阿呆はこれだから困る。なぁ、ジョン」
「………そうでしょうか」

ジョンは、名も知らない兵のなきがらに一瞬だけ頭を下げた。
彼は彼なりに、望みを繋いで死んだのだ。
床に突き立てられた、剣。

これが地面に転がっていたなら、きっとジョンは縄を切ることができなかったに違いない。

「―――ふッ!」
「あ!?」

刃に縄をあて一気に引くと、すぐさま体勢を低くしてタブイルの足首を蹴る。
このまま叩きのめすのは難しい、なにせここはこの男の工房だ。
敵の腹の中から脱出するのがなによりも先決……!
わき目も振らずに走り出す。
幸い城の廊下は頭に入っている。索敵ネズミがリアルタイムで動いていてくれるため、
兵がどこにいるのかもだいたいわかっていた。

―――部屋を出る一瞬、肩越しに振り返る。

「……すぐ、戻ります」

―――それを聞くことができた女は、一人もいなかったけれど。


602 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(6/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:07:42 ID:uVGPImm+]

「賊だ!捕らえろ!殺してしまっても構わん!」

見つからないルートはない。
なら、できるだけ囲まれない道を選ぶのが得策だ。
ジョンは出くわした兵を昏倒させながら走っていた。
ジョンの小さな身体で相手を叩きのめすには相当な鍛錬と技術がいる。彼にそんな格闘技術があるのだろうか。
だが実際、兵たちはなす術もなく倒されていった。
常人の域に留まる身体能力しかないこの小さな青年に。

「ふっ!!」
「―――ぐ……!?」

ジョンは兵の槍を躱しその胸に手のひらを当てると、それだけで相手をすっ飛ばした。
目にも留まらぬ達人の業―――では、ない。これは格闘ではなく、どちらかといえば呪いに近い技術なのだ。

他人の体内に魔力を流し込み、変化させる。これがもっとも簡単な呪(ジュ)の説明である。
それを悪性のものとするのが呪い、治癒力を高めさせるのが回復魔法と呼ばれる。
他にも多々あるが、ジョンが行っているのは言わば麻酔だ。
一撃で相手の自由と意識を奪う、医者であるジョンが編み出したマーシャルアーツ“霊拳”。
それが、ジョンの最も得意とする戦法だった。

「―――【凍れ】!」

氷弾を飛ばし、前方の兵を壁に縫い付ける。
加えてジョンは基礎的な魔法も扱うことができる。
錬金術師(アルケミスト)だけでなく、魔工技師(エンチャンター)であり、
薬師(メディシン)であり医者(ドクター)であり療術師(ヒーラー)ですらあり、
さらに魔法と格闘技に通じる彼を天才と呼ばずしてなんと呼ぶのか。


――――――ジョン・ディ・フルカネリ。


それはラルティーグ始まって以来の才を持つとさえ謳われた、
知の民の期待を小さな背に負う勇者の名である。


603 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(7/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:09:42 ID:uVGPImm+]

「ち、あのガキ……!」

タブイルは早足でジョンを追いながらギリギリと奥歯を鳴らした。
そもそもミンストレスを偽ってジョンたちに近づいたのも、
ひとえにあのいけ好かないガキにどちらがより天才に、勇者の名に相応しいのか思い知らせるためだ。
タブイルの編み出したあの儀式を続ければ、必ず究極の魔石“賢者の石”に至るはず。
そうすればタブイルを否定した老害どもも、ジョンだけじゃない七人の勇者も、
各国の王も神も魔王もみんなタブイルを認めるに違いない。
タブイルこそが世界で最も優れた存在なのだ、と。

「そうだ……!俺が、俺が、俺が俺が俺が俺が一番なんだ………!!」

手は打ってある。
そう、そうあの宿を紹介したのは誰だと思っている。
宿にいる女も相当な使い手と見ていいだろう。しかし一人は病み上がりだ。
ザコ兵たちでも数で押し切れる。
妙な術を使うようだから、あの女たちも賢者の石の糧だ。
捕らえたらとびっきりの淫夢を見せてよがり狂わせてやろう。
そして、その様を奴に見せ付けるのだ。
あと他に仲間がいるようだから、そいつらも捕らえて八つ裂きにしてやる。
神にすら匹敵するとか大げさな法螺をふいていたようだが、なに、恐れることはない。
相手がどれほどの化物であろうとも、こっちには本物の怪物がある。
今まで集めたナフレザークのマナがあればあんなガキ共など小虫にすぎないのだ。

「魔導師殿、申し訳ありません……!賊は、妖しげな体術を使い……その、王宮の外へ……」

どこまでも使えない連中だ。
……いや、気にすることはない。居場所は解っているのだから。

「兵を集めろ。王宮に侵入するなどと不届きは、
 このナフレザーク王宮魔導師タブイル・ロ・カリウォストが成敗してくれる!」
「は!頼もしきお言葉に御座います!!」


――――――馬鹿が。


604 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(8/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:11:41 ID:uVGPImm+]

「でぇぇぇぇぇぇいッ!!でいでいッ!!」

宿に辿りついた頃にはもう、リオルが兵たちを相手に戦っていた。
龍人となったリオルに剣は通じない。灼炎龍の鱗は鋼よりも硬いのだ。
怪力で薙ぎ払い、焔で焼き払い、数で囲もうとすれば飛んで空中からまた火で炙る。
リオルは何か鬱憤を晴らすかのように魔獣の如く暴れ回っていた。

“龍化”したリオルに一般兵が敵うはずもない。
彼女は仮にも元・伝説のドラゴンなのだから。

――――――だが、それも制限時間つきのドラゴンである。

「リオル!」
「あ!ジョン、おっ帰り〜」

手についた兵を“霊拳”で吹っ飛ばしながら、リオルの元へと駆け寄る。

「飛ばしすぎです!ペースを考えてください!」
「でも、あと半分くらいだしさ!」
「あとからもっと来ますってば!黒幕はあのミンストレスのタブイルだったんです!」
「なんと。道理で場所が割れてると思った!」

ただでさえリオル一人にてこずっていたのに、
また妖しい技を使う敵が増えたことで兵たちはたじろいでいるようだ。
タブイルから受けた命令は女二人を捕らえること。
だが、この強さは聞いていない。
とにかく逃がさないように、この一団の隊長は兵たちに指示し、囲むように陣形を取った。
すぐに襲い掛かっても返り討ちにされるだけだと、まずは様子を見るつもりらしい。
時間稼ぎをされてはたまらない。
ジョンは小さく舌打ちした。

「ところで、ローラさんは?」
「具合がまた悪くなって休ませてる。
 でも多分、起きて宿の中の人たちに隠れているよう言ってるんじゃないかな」
「……ですね」


605 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(9/11) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:13:33 ID:uVGPImm+]
体調が悪くなったというのはうまくない情報である。
ジョンだって無傷ではないし、リオルの龍化は長くは持たない術なのだから。
ローラが戦力にならないとなると、ここを切り抜けて逃げ出すことも難しい。
そうこうしている間に、タブイルが引き連れる援軍が来てしまうというのに……!

「……リオル。部屋に戻って、ローラさんを連れて逃げてください」
「え?」

ジョンの囁きに、リオルが驚いて振り返る。

「一人なら抱えて飛べるでしょう?このままでは三人とも捕まってしまいます」
「でも、ジョンは?」
「ボクは勇者です。捕まっても、そう酷い扱いはされませんよ。………多分」
「多分て!」

だが他にどうしようもないのだ。
あの外道錬金術師はジョンにコンプレックスを抱いているようだったから、きっと殺されはしない。
それよりも拙いのはリオルやローラが捕まることだ。

リオルの体内にはジョンの精製した未完成の賢者の石が入っている。
あれは恒久的に魔力の保存・補充が可能なまだジョンにしか精製できないものであるが、
タブイルは性根はどうあれ天才には間違いないだろう。
あれに似つかわしいものを造られたら、それこそあの男の言う戯けた―――そう、
“賢『邪』の石”を完成に近づけることになる。

ローラの場合はもっと拙い。ローラは大国ヴェラシーラの王女だからだ。
もしローラを人質にとられたら、
おそらくもっと大掛かりな儀式を開くことさえ可能になるだろう。
無論そんなことをすればタブイルは遅かれ早かれ全勇者に抹殺対象されるだろうが、
それまでに犠牲になる人々が確実に現れる。


606 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(10/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:15:12 ID:uVGPImm+]

「それだけは、あってはならないことなんですよ………!!」
「ジョン……」


あの施設にいた彼女たちは、死体だった。

死とはなにも、心臓が止まることだけを指す言葉ではないのだ。肉体の死、そして精神の死。
自由を奪われ、魂を束縛されて、あれがどうして生きているといえる?
自分が死んでいることにさえ気付かずに、出口の無い坩堝の中でゆっくりと溶かされるように消耗していく……。
あんな外道は、今、この国から逃がす前に、斃しておかなければならない悪性因子なのである。


そのためには、待たなくては。
今こそ勇者の出番。どんな不条理も叩き斬る、あの“豪剣”の青年を。
彼なら、きっと、何があってもなんとかしてくれるから。


「―――そうですか。この国は、民にそんな非道を」

不意に宿から声がした。
扉。地面より一段高いところにあるそこに、彼女が立っていた。

「ローちゃん!」

ローラである。
金糸の髪を夜風になびかせ、病に臥しているはずの身体であるローラが、そこにいた。

                 渇きの国のソラは赤く〜新ジャンル「  」英雄伝〜[中編B] 完


607 名前:渇きの国のソラは赤く・中編B(10/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:31:48 ID:uVGPImm+]

透き通る青い瞳を静かに光らせたその姿は月の女神の如く美しい。
ジョンを含めリオルを含め、その麗華を見たものは一瞬息をするのを忘れた程に。
だが、体調が悪化したというのは本当のようだ。
身体はふらついており、口調もどこかぼんやりしている。眼つきもどこか虚ろだ。
あれではあっという間に捕まってしまう……!

「リオル、ローラさんを連れて早く逃げて!」
「う、うん。―――わかったよ、ジョン!」

リオルが駆け出した、その時にはもう遅かった。
ローラは兵に囲まれ、捕らえられ―――。

「―――ぐががががががががッッッ!!!?」

―――その鎧を貫通し、肉体に、脊髄に、稲妻が迸る。

「な……?」

誰かが声をあげた。誰もが驚いた。

電撃の結界がローラを護り、兵たちを指一本触れさせずにその意識を奪っていた。
白目をむいて倒れる兵たち。痙攣しているから死んではいないだろうが、
少なくともこの戦いが終わるまでに目を覚ますことはないだろう。
ローラの“雷刃”は、実のところ攻撃能力として生まれた術ではない。
剣とは常に一対一、一人しか相手ができないのが実状だ。
それはヒロトにしても例外ではなく、彼は絶対的な力を持つことで相手が多人数でも渡り合えるように鍛錬した。
だがその剣の弟子たるローラは彼のようなパワータイプにはとてもなれない。
なら一撃を高めるのではなく、せめて囲まれないように。
自分の周りに張った稲妻の結界、それが“雷刃”の本来の姿なのだ。

それは光を纏い、悪しき者を寄せ付けない天使に他ならない。
圧倒的な存在感を持ちながら、瞬きの間に消え行きそうな儚さが見るものから言葉を、戦意を奪い去っていく。

「この隊の長は誰ですか?」

『それ』が、口を利いた。

「は―――自分で、あります」

思わず、だろう。兵たちはざっと道を開け、隊長はローラの問いかけに敬語で答えてしまっている。

「……ジョンさんの言うような非道が行われていたことはご存知ですね?」
「それは……」

隊長は一瞬だけ俯くと、すぐに顔をあげた。


608 名前:渇きの国のソラは赤く・後編(2/8) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:32:51 ID:uVGPImm+]

「あれを非道と申されるか、他の国の者よ。この国が他国のまじないに対抗するには、あれしか方法がないのです……!」
「そ、そうだ。おれたちは間違っちゃいない!」
「よ、余所者が口を出すことじゃあない!」

兵たちは隊長に続き、口々に『あれ』を肯定し始める。
ジョンはギシリと奥歯を噛み締めた。
あれを見たものなら、あれは決して容認してはならないものだということくらいわかるだろうに。
怒りで視界が赤く染まり、思わず大声をあげようとした、その前に。

「なら、何故貴方がたは剣を折るのです」

ローラは、静かに彼らを制していた。

兵たちの剣の中には確かにリオルの鱗に弾かれ、またはジョンの白刃取りに捻られ、
砕けて折れたものもある。
それを何故、ローラは彼ら自身が自ら折ったいうのだろう。
ジョンには正直わからなかったが―――しかし。
兵たちは、その言葉に、息を飲んでいた。

「剣は戦士の命。魂。己が信念を鋼に乗せて刃を研ぎ澄ますモノ。

 ――――――貴方がたの剣は誰(た)が為にありますか。
民の為、王の為。国の為。それを剣に託せますか。

 偽りなき心で振り抜いてこそ剣(ツルギ)!迷いなき業を以って武士(もののふ)!
 このクニを護りたいというのなら!何故!!
 何故貴方がたは剣を折るのです!
 兵(つわもの)の剣は折れない!!貴方がたに恥じるところがあるのなら!剣を向けるべきは先ずそこにある!!

ナフレザークの兵たちよ!!
 今一度問う!!
 その剣、誰が為に!!!!」

―――ガン、と。

兵たちみな揃って足を踏み鳴らし、剣を胸に掲げた。
式典敬礼である。
本来忠誠を誓った王にしか許されないはずのそれを、兵隊長を含めた意識ある全員が一同に行っていた。




609 名前:渇きの国のソラは赤く・後編(3/8) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:33:25 ID:uVGPImm+]
圧倒的だった。
ジョンも、リオルも、唖然としてローラを見つめていた。
ローラにお辞儀をしたタブイルがローラはチャームの使い手かと訊いてきたが、最早これは魅了と呼ぶにも躊躇われる。

言うなれば“王気”―――カリスマ。
『導く者』が持つという絶対的支配力……!!

「ここまで……」

それは普段仲間として彼女を見ているジョンさえも呑み込むような、ぞくぞくするような感覚であった。

「ここまで使えないとはなァ……!馬鹿は鋏より使えない……!!」

怒りの余りにがくがくと震えながら現れたのはタブイルであった。
新たな兵を引き連れているが、彼らは隊長さえもがローラに敬礼しているので戸惑っているようだ。

「ゼフ兵隊長!これはどういうことだ!!その女は敵だぞ!!」

こめかみに青筋を浮かべ怒鳴り散らすタブイルだが、隊長は哀しそうな顔で首を振った。

「いいえ、魔導師殿。我々が間違っていたのです。
我々こそまじないの力に目が眩み、自らの剣を、その誓いを忘れていた……この方はそれに気付かせてくれた。
この国の敵であるはずがない」

タブイルの背後にいる兵たちがさらに大きくざわめく。

「血迷ったかゼフ……この俺を誰だと思っていやがる!おい貴様ら、こいつらを殺せ!何を喋っている!!」

タブイルは命令を飛ばすが、それに従うものはいない。
ローラに諭された者たちなど、敵意すらもってタブイルを見るものまでいた。

「ぐぐ……クソ、クソ……!俺を、そんな目で、見てるんじゃない………!!」

兵だけではなかった。
ここは宿屋の前、街の中だ。
夜中とはいえ、ここまで暴れれば住人が集まってくるのは当然のことだった。
この国がいつからおかしくなっていったのか、彼らは口にしないが、知っている。
どれほど圧力をかけられようとも、深夜に兵を連れてタブイルが虚ろな目をした者たちをどこかへと連れて行ったことは、とっくに噂になっている。
ある者は道に出て、ある者は店の中から、ある者は窓から身を乗り出して―――。


皆、タブイルを見ていた。

まるで虫を見るような、冷たい瞳で。


610 名前:渇きの国のソラは赤く・後編(4/8) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:34:03 ID:uVGPImm+]

「俺は、俺は、俺はタブイル・ロ・カリウォストだぞ……!
“賢者の石”があれば何だってできる!それなのに、そんな目で見るな!!糞ったれ共が!!」

タブイルは腕を振り回してよろよろと後ずさる。
誰も彼を捕まえようとはせず、ただ、見ていた。
やがて通りを離れ、広場に出たところでタブイルはギロリとジョンを振り返った。

「勝ったつもりか、ジョン・ディ・フルカネリ。
 ふざけるなよ、俺の方が才能があるんだ。そんなナリしやがって、何が勇者だ、稀代の大天才だ!
 世界で最も優れているのは、この俺なんだ!!それを、思い知らせてやる!!」

タブイルの双眸が妖しく光ったかと思うと、彼は胸元から首飾りを取り出し、その緑色に光る石を飲み込んだ。

「無駄です。独りになったあなたに、勝ち目はありません」
「さて、どうかなァ?」

ジョンの言葉に、タブイルはニヤリと壮絶な笑みを浮かべた。
その顔に、いや身体に模様が走っていく。
どこかで見た―――あの地下室で見た、魔法陣のラインに酷似していた。

「タブイル……何を」
「ははははははははははははは!!さっきの石はな、あの施設の“賢者の石”から削ったものだ!
 あれのマナを転送できる無敵の魔石だよ!つまり、今の俺の魔力はここナフレザークのマナの総量と同じ!!
 “海”にも匹敵する最強の力だ!!!!」

今まで奪ってきたマナを使うというのか。
どこまで外道にできている……!!
だが、はったりではないことはわかる。
この男は“海”の魔力を持つと言った。それはつまり、かの魔王リュリルライアにも届く魔力量ということになる。
文字通り、『国』ひとつを敵に回したことになる―――!!

「そして見ろ、さらなる絶望を!!これが!!本物の力ってヤツだ!!!!」

タブイルは哄笑しながら両手を広げ、空を、虚空に浮かぶ月を仰いだ。
タブイルの身体に走るラインが地面に染み込み、彼の足元に魔法陣を描く。
そして―――時空を隔てる壁を越え、それが姿を現した。

「どうだ、これが俺様の力。ジョン・ディ・フルカネリ……!どっちが優れてるか、これでわかるってもんだろう!」


611 名前:渇きの国のソラは赤く・後編(5/8) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:35:01 ID:uVGPImm+]
集まっていた住人が悲鳴をあげる。兵たちも声こそ出さないものの、愕然としているのは明らかであった。
それは、真紅の鱗と翼を持った火龍であった。
だが普通の火龍ではない。巨大すぎる。その鉤爪は牛でも一掴みにしてしまいそうだし、背は火山のようにごつごつと大きい。
翼はぼろぼろで、切断されたような大きな傷跡と、それを繋ぐ鉄の首輪がついている。
目は真っ白に濁っていて、それがもう生きていないことは明らかであった。

「って、これ……まさか」
「そうだとも!ドラゴンゾンビ、俺様のもうひとつの最高傑作だ!
 ただのゾンビじゃない、こいつは灼炎龍リオレイアといって―――」

やはり。
スレイヤー火山のヌシ。ヒロトによって首を切断されたかの伝説のドラゴン。
そして、

「……うわぁお」

大口を開けているこのリオルの『肉体』である。

「ジョン、あたしってあんなゴツかったの?」
「そうですよ。知らなかったんですか?」
「………うん」

リオルは頷き、そして身構えた。
ジョンも拳にマナを乗せる。
ローラは―――駄目だ。兵たちに支えられて、とても戦える状態じゃない。
その兵たちも、完全に目の前の巨龍に竦んでしまっていた。

“海”の魔力に灼炎龍。
ケタ違いの相手に思うのは、せめて街を破壊されないように立ち振る舞うこと。

咆哮するリオレイア・ゾンビの口に炎が収束する。
わかってはいたが、偽りの肉体であるリオルのそれを遥かに上回る破壊力であることは確実だった。
だが諦めるわけにはいかない。
ジョンは、勇者なのだから。

「リオル、一撃だけでいい。あの火球を弾いてくれますか。
 ボクはその隙にタブイルの懐に飛び込んで、なんとか“霊拳”を叩き込みます。
 術者を倒せば、あの身体も制御を失って死体に戻るはず」
「がってん」

リオルは口元をむにゅむにゅさせながら頷いた。
兵たちとの連戦で魔力は消費している。そんな状態で、魔獣イグニスドランたる『自分』の焔を防げるのか。
防げたところで、はたしてタブイルが黙って見ていてくれるのか。
ジョンが拳を叩き込むのに、抵抗もしないのか。

そんな不安を飲み込んで、意識を集中させる。


612 名前:渇きの国のソラは赤く・後編(6/8) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:36:36 ID:uVGPImm+]
「終わりだ、ジョン・ディ・フルカネリィィィィィィィッッッ!!!!」

リオレイア・ゾンビが炎を吹く。
火山を思わせる勢いでジョンたちを襲う火炎の津波は、


しかし、ジョンたちに届かなかった。


「――――――あ?」

結界が。

いかなる物も焼き尽くす息吹を、完全に遮断している。
ジョンとリオルだけでない。
弾かれた火の粉がどこにも燃え移らないように。なんということだろう。街全体が結界で覆われていた。


ありえない。

だが、知っている。

こんな魔法障壁を使う人物は、この天地幽世に於いても唯一人。


「なんだ、何が、どうなっている!!?」

ふ、と。
月に影が差す。

生前の記憶が甦ったのか。
何かを感知したリオレイア・ゾンビは迫り来るその剣を瞳に映し、絶叫した。
だが、もう遅い。

「勢ァァァァァァァァァァッッッ!!!!」

一閃。

ヒロトの“豪剣”は以前斃した灼炎龍の頭を貫き、切断した首を今度は縦に裂き、
胴体を経て、尻尾まで真っ二つに斬り裂いた。


613 名前:渇きの国のソラは赤く・後編(7/8) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:38:16 ID:uVGPImm+]

「GGG……GGGGWRRR………」

地面に崩れ落ち、もう死体は動かない。
信じられない。本当に、鋼より硬いドラゴンの鱗を剣一本で斬ってしまった。
ジョンは溜め息をついた。

「な、な、な、」

タブイルがわなわなと震える。

「貴様、どこから……!!」

現れ、そして一瞬で奥の手を葬ってしまったその剣士に呻き、はっと空を見上げた。
そこには、


「それが“海”の魔力だと?浅い。浅いんだよ。“海”とは扱う者あってこそ広さと深さを得るもの。
 名も知らぬ手品師よ。お前は他人の掘った井戸で威張り腐っている蛙に過ぎぬ」


そこには、
そこには、
そこには余りにもケタ外れの大きさを持つ、ああ、実に城ひとつ分はあろうかという巨大な龍がいた。

いや、龍ではない。あれは『物』。
クレイ・ドラゴン―――魔王リュリルライアが使役するゴーレムが翼を広げ、
文字通り月を覆い隠して飛行していたのだった。

「まさか―――神にも匹敵する……!?」
「――――――そう、浅いんですよ。タブイル」


614 名前:渇きの国のソラは赤く・後編(8/8) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:39:28 ID:uVGPImm+]

愕然とする男に、少女のような青年は近づき、言った。

「貴方のやり方では決してラルティーグのユメには届かない。
 確かに貴方のやり方なら、世界中の魔力を集めることも可能かもしれない。無限の魔力といえるかもしれない。

 ――――――でもね、そんな当たり前のことをやっていても、しょうがないんです。

 誰かを不幸にして、歯車として使って、それで利を得る……そんなの、当たり前にできることじゃないですか。
 ボクらが目指すのは、そうじゃない。
 誰も悲しませずに利益を得る。―――そんな不可能だからこそ、ボクらがユメを掛ける意味があるんです。

 それを理解できない貴方は、はじめから知の民ではなかったんですよ」

「何を……!ガキが、この俺を認めないつもりかぁぁぁぁぁぁああああ!!!!」

タブイルが吼え、魔力を手のひらに集中させる。
そのときには、もう。
ジョンの拳は、彼の胸の前に添えられていた。

「これは今までのように気絶させるだけの麻酔じゃない。
魔力を相手に流し込み、手加減無しで爆発させ、魂を破壊する……さようなら、タブイル・ロ・カリウォスト」

“霊拳”が外道錬金術師の心臓を貫く。
タブイルの身体は衝撃で吹き飛ばされ、少しの間宙を飛んだかと思うと、地面に叩きつけられて動かなくなった。


――――――こうして勇者ジョンによって、渇きの国の危機は、いや世界の危機は去ったのであった。


                 渇きの国のソラは赤く〜新ジャンル「  」英雄伝〜[後編]


615 名前:渇きの国のソラは赤く・後日談(1/3) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:45:48 ID:uVGPImm+]

「ジョン」

数日たった。
一行はまだこの国に留まっていた。
再興の手伝いではない。そもそも彼らはあくまでも勇者であり、ジョン自身が言うように、
危機を防いだらもの言わず去る者だからだ。
なのに、まだこんな、広場にぼんやり腰掛けているのはどういうことか。

「………リオルですか」
「リオルですよ」

ジョンの目の下には色濃い隈ができていた。
ジョンは医者として、あの地下室の後始末をしていたのだった。
リオルも何も出来ないなりにその様子をずっと見守っていたのだが。

「……結局。大勢、助けられませんでした」
「………………」

そうなのだ。
あの地下施設で歯車としてマナの搾取に使われていた女性たち。
幻惑によって無限の快楽を押し付けられ、魂をすり潰されていった彼女たちの大半は―――もう、帰らない。
命が助かった者のさらに大半も、普通に生活するのは難しい者ばかりだ。

「リオル。ボクは、」

何かを言おうとして、言葉にできなかった。

そもそも、何を言えるというのだろう。
この、隣にいてくれる少女に。助けられなかった女性たちに。この国に。
何も、言えやしないじゃないか。

「………」
「………すん」

黙り込むジョンの隣で、鼻をすする音がした。
リオルである。

「う、ふぇ、……ぐす、すん、うゎああああ………」

泣いていた。
あの、いつも陽気な少女が。


616 名前:渇きの国のソラは赤く・後日談(2/3) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:46:27 ID:uVGPImm+]
「リ、リオル?」
「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええん!!
 うわぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!!!」

大声で泣き出す、涙がぼろぼろとこぼれて頬を伝っていく。
ジョンはどうしていいかわからず、とりあえずおろおろした。
リオルは感情豊かな娘だが、泣くなんて滅多にないことなのだ。
というか、初めてではあるまいか。

「リオル、落ち着いてください。リオル」
「うぅ……ぐす、だって、ジョンが、ジョンが……」
「ボクが?」
「ジョンが、泣いてたから」

………。
ジョンが、泣いていた?
泣いてなんかない。ふがいない自分に腹を立ててはいたが、泣いてなんか、ない。

「泣いてませんよ。ボクは大丈夫です」
「大丈夫じゃないよ!」

間髪入れずに否定するリオルに、……二の句を告げることができない。

「ジョン、辛いじゃん!本当は泣きたいんだよ!わかるもん!!だから、あたしが泣いたんだよ!!
 ジョンの代わりに、ジョンの分も!!でも、ジョンは頑張ったじゃん!
 誰がどう見ても、この国を救ったのはジョンだから!だから……!」

リオルの言うことは、支離滅裂で―――とても、どこかに響いた。

「………だから、泣いちゃったんだよ………」

「――――――ありがとうございます、リオル」

リオルの手を取って、その温かさに感謝した。
そして指を絡めて、触れるだけの優しいキスをした。

この少女が傍にいてくれたら、自分は、大丈夫だと。


617 名前:渇きの国のソラは赤く・後日談(3/3) mailto:sage [2007/11/24(土) 02:47:23 ID:uVGPImm+]

「………もう夕暮れですね。みんなが待っています。宿に戻りましょうか」
「ん………」

手を繋いで歩き出す。
と、広場の出口に、車椅子に乗った少女がいた。

少女には意識があるのかないのか、虚ろな目でどこを見ているかもわからない。
だが、その顔には見覚えがあった。
あの施設にいた少女の一人。
心を壊され、自分を失った……ジョンが『助けた』一人である。

少女の後ろには、車椅子を引く男女がいた。
歳から考えて、少女の両親らしい。

「………昨晩、娘が口をききまして」

男が、ジョンに―――目を合わせないまでも、確かにジョンに話しかける。
女はずっと目元を押さえて肩を震わせていた。

「蚊の鳴くような声でしたが、父さん、母さん、と。俺たちを呼んでくれました。
 それまでは正直、こんな娘は見たくなかった。
 どうして一思いに、あの不思議な術で楽にしてくれんかったのかと、貴方を恨んだりもしました。
 ですが―――。
 呼んでくれたんですよ、俺たちを。父さん、母さん、と」

男の目から雫が落ちる。

「娘を、助けてくれてありがとうございました。勇者様」


――――――ジョンは、少しだけ、会釈を返した。

――――――リオルは、強くなった手の力を、ただ包んでいた。



渇きの国のソラは赤く、

灼熱の太陽はやっと、沈んでいく。

静かな夜の帳が落ちれば、

月が、焼けた大地を癒してくれるだろう。



                 渇きの国のソラは赤く〜新ジャンル「  」英雄伝〜[後日談] 完


618 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 03:02:21 ID:uVGPImm+]
長らくのお付き合いありがとうございました。
なんだ、余裕で投下できましたね。
ちなみにジョンの攻撃手段が格闘技というのは、
コンビニでネギま読んで思いついたものであります。
リオルの原作者様、勝手にキャラ作りすぎてごめんなさい。
あと、リオルあんまり活躍できなくてごめんなさい。
エロ分は一応タブイルの幻術にいたぶられる少女の触手陵辱編がありますが
別になくてもいいものであります。
投下して欲しい方は新ジャンル「わっふるわっふる」で何か書いてください。

では何事もなかったかのようにVSレイジュ編、どーぞー



619 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 03:27:01 ID:QsMVsAIR]
規制キターーーーーーーーーーーーーーーー!
マジかよ!orz

すいません規制明けに必ず…

620 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 11:15:21 ID:uVGPImm+]
女「そんな!規制だなんて……」
男「ひどいタイミングだな」
女「仕方ない、服脱ぐか……」
男「 待 て 」
女「何?あ、脱がしたい?」
男「え…/// じ ゃ な く 。 おまえバカ?」
女「馬鹿はそっちよ。職人さんが投下するって言ったのよ?
  それまで全裸で待機はいわば礼儀。ご飯の前のいただきますと同じ」
男「いやいやいやいや。百歩譲ってそうだとしても、
  男の前でいきなり脱ぎだすのはどうだろう。お前は初期の涼宮ハルヒか」
女「すずみや………?」
男(それとも、俺を男として全然見てないってことか……?なんかへこむな)
女「ま、いいじゃない。他の男の前でこんなことしないわよ」
男「えっ?」
女「信頼してるから!」
男「………」
女「信頼してるから!」
男「………;;」


新ジャンル「全裸で待機」

621 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/25(日) 21:56:43 ID:pCoNaxXK]
勇者シリーズを読んでてふと思った。
性処理はどうやっているんだろ

622 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/25(日) 22:48:10 ID:owkEkp9z]
そう言えば新スレってもう立ってるのか?

623 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/25(日) 23:02:23 ID:18BCJlda]
まだ余裕あるから大丈夫だろ
立てる人はテンプレはまとめサイトにあるやつで頼むよw
勿体無いし

624 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/25(日) 23:03:38 ID:bQLIDJHd]
あー、規制っていつ明けるのかなー

625 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/26(月) 07:28:15 ID:kqhId1fH]
未だに何がどんだけ容量食うのかよくわかんね
14レスってまだいけるのかなぁ

626 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/26(月) 12:21:12 ID:t8LFXFqM]
>>624
まったくで
昨日深夜に試したんですがダメでした。
一日位かと思ってたのに
>>625
テキストファイルにして容量見たらいいのでは?
どっちにしろその量だとオーバーだと思います。
わたしの見たら40Kなんです、すでにオーバー…


627 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/26(月) 18:47:07 ID:OSYFRyxI]
いま485Kだよな?


628 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/26(月) 19:18:46 ID:D4GmuoC8]
だな



629 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/26(月) 19:29:44 ID:vVjy9/nf]
いっそお題とかネタとか出し合って埋めてしまうのも手だな
ある意味新ジャンルらしいだろ

630 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/26(月) 20:51:07 ID:D4GmuoC8]
女「そういえばさぁ」
男「なんだよ。っていうかサボってんじゃねーぞ、早く埋めないといけないんだから」
女「お尻ですることをよく『掘る』っていうよね」
男「………興味があるのか?」
女「ちょ、ハァハァすんな。こっちくんな」
男「それがどうしたよ」
女「うん。『掘る』があるなら『埋める』もあっていいと思うんだ」
男「ほうほう」
女「たとえば『掘る』が後ろの穴なら『埋める』は前の穴、とか」
男「………そうかわかった。やっぱりお前興味があるんだな?あるんだな?」
女「………少し///」
男「チェンジ!ビーストモード!!」
女「超生命体トランスフォーマー!!」


「アッー」


女「……うーん、イマイチ」
男「汚された…前の穴、汚されたよう…」


新ジャンル「埋め」

631 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/26(月) 22:41:14 ID:t8LFXFqM]
ええーとwikiの方の保管は大丈夫ですか?
埋めちゃっていいのかな?


632 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/27(火) 02:05:13 ID:1K1BG4Nf]
前スレで大丈夫とか言ってなかったっけ?
このスレももうそろそろチキンレースの準備しなきゃな

633 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/27(火) 22:01:00 ID:1K1BG4Nf]
書き込んでいいのか悪いのか

634 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/27(火) 22:15:16 ID:avrf0cWW]
いいと思うぜ

635 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 00:49:35 ID:P/45/9iW]
だれか次ぎ立ててくれませんか

636 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 01:21:53 ID:P/45/9iW]
「もう?もうなの?
なんか…早いかったような遅かったような、って感じ?
やっぱ早かったのかな?
え?ううん全然?お姉ぇ達はどうだったか知らないけど、あたしは…そんな事なかったよ。

いつもだれかが居てくれて…
寂しいなんて事は…
でもね…
ホントはちょと恐かったの

この、
このまま過疎ったらどうしようって。

あたしで終わったら…どうしようって…

う…

ふええぇぇええええええ!
恐かった!こわかったんだから!
ほんとに!
このままだれも居なくなったらどうしようってぇええ!
過疎ったらどうしようってぇえ!
だって、だって、
お姉たちは頑張ってきたのに!
あたしで終わるのなんてイヤだもん!
そんな
そんなの…


絶対イヤ…



ごめん…
グスッ
もう大丈夫、だって最期にいっぱいにしてもらったもん。

えへ
えへへ。

でもね、
次ぎの子にはこんな思いさせないでね?
約束だよ?

絶対。

絶対絶対だよ?約束だからね!

いい?
うん、本当に約束だからね。
本当に…

じゃぁ、そそろそろ行くね



バイバイ


新ジャンル「3スレ」

637 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 03:17:41 ID:C21H4Ya3]
女「ガクガクブルブル」
男「よう女……女ァーッ!どうしたーッ!!」
女「あ、おとこくんだ。おとこくんがむかえにきてくれた……」
男「どこへだ!死ぬな!!」
女「は!危なー、街中で凍死するところだったよ」
男「っていうか身体冷た!お前何?アンデッド系?」
女「やー、あたし冷え性でさ」
男「日常生活で瀕死になる冷え性なんて聞いたことねーよ。そんなに着てるのに」
女「発散する熱がなければ服着てもあったまりにくいのよねー。あー……男くんあったかい」
男「すりすりすんな。冷たい冷たい」
女「手が冷たい人は心が温かいっていうよ?」
男「じゃあ手があったかい俺はどうなんだよ」
女「………優しい」
男「照れること言うな。恥ずかしい」
女「へへー…あったかー……」
男「………」
女「………」
男「ところでお前、なんでこんなところに?」
女「うん?あんまりにも寒いから、ちょっと男くんに会いに行こうかなって」
男「俺に?なんでまた」
女「そこなんだよ。男くんに会うとね、ちょっと身体がぽかぽかしてくるんだよね」
男「なんで?……あ、ホントだ。ちょっと冷たくなくなってきた」
女「でしょ?走った後みたいにドキドキするし、不思議ー///」
男「顔も赤くなってきたな」
女「うん、あったまってきた。最近寒くなってきたでしょ?
そのままだと凍死しちゃうから常日頃男くんのこと考えてないとー」
男「冷え性ってのも大変なんだな」
女「まったくですよ。じゃ、あたし用済んだし、コンビニであんまん買って帰るねー♪」スッタカター

男「………」
男「……………」
男「………………冷え性って大変なんだなぁ」


新ジャンル「常に低体温症」


638 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 10:09:55 ID:C21H4Ya3]
女友「……でもあいつの鈍感さにも呆れたものね……ほとんど告白してるじゃない」
女 「うう……何がいけないんだろう………」
女友「そりゃあ、はっきり好きだって言わないのがいけないんじゃない?」
女 「そ、それは恥ずかしい………」
女友「はあ。あの子を見習ったら?」

ヒート 「男ォォォォォォォォォォ!!好きだァァァァァァァ!!!!」
男 「はっはっは、可愛い奴め。必殺・男式ハグ!!」
ヒート 「ガハァッ!?お、男……これはハグじゃなくてサバ折り……いやでも
   抱きしめられていることに変わりはない………ッッ!!ハァハァ」
男 「はっはっは、ヒート。口から泡出てるぞ〜」
ヒート 「うう、なんのこれしき……!男、もっと強く!背骨が砕けるほどに強く抱きしめてぇぇ」
男 「よく言った!それでこそ俺の恋人に相応しい……!喰らえ、男式ハグ改・鬼潰し!!」
ヒート 「あばばばばばばば……し、幸せぇぇぇぇぇぇぇ」

女 「………………」
女友「ごめん、前言撤回。あれは見習っちゃ駄目ね」
女 「………羨ましい」
女友「!?」


新ジャンル「バカヒート」



639 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 16:59:33 ID:MNy+Y4MW]
このまま終わるのかな…

640 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 22:04:14 ID:C21H4Ya3]
そりゃどういう意味だよぅ
新スレが立てば長編二つは確実に投下されるんだぞー

641 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 22:54:13 ID:vpN4HHQM]
あ、規制終わりました、ちょとプロローグ付けてから落します。
次ぎスレに(^^;
>>625
その14レスって勇者シリーズですか?
流れ的ちうかスレ的にはそっち先に落してもらったほうがいいのかな
やっぱりトップ切ってもらったhじょうがいいかと。




642 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/28(水) 23:02:00 ID:C21H4Ya3]
>>641
規制解除ーーーーー!
俺のは勇者シリーズと違います。普通の読みきりです
でもお言葉に甘えて先攻もらいますね
護符VS銃剣に今からwktk

643 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/29(木) 00:00:25 ID:C21H4Ya3]
っていうか今気付いた
wiki更新されてんじゃねーか!!
ヤターーーーーーー!!!!お疲れ様ッス!!
GGGGGGGGGGGGGGGGGJ!!!でッス!!!

644 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/29(木) 00:47:33 ID:d5yQUI7n]
>>641
すいませんまだ対決まで行ってないんです(;´Д⊂)
それは次回に…

645 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/29(木) 03:08:02 ID:lgtDLFtC]
男「……毎回思うけどエロ本の処理って微妙に困るよな……やっぱこれからの時代パソコンか……
  いやいや紙媒体のエロさを舐めるなっていうかなんていうか……」

ゴソゴソ ジャッパーン

男「これで良し、と……」

ゴボゴボゴボゴボ……

女「お待ちなさい」
男「……?うぉあ!池の真ん中から変な女が!?」
女「……変な女ではありません。私はこの湖の精霊。み ず う み の!精霊です」
男(湖の割には狭くないか?)
女「狭くありません」
男「心読んだ!!」
女「精霊ですから。ところであなた。あなたが落としたのはこの金のエロ本ですか?
  それともこの銀のエロ本ですか?」
男「……いや、落としたんじゃなくて捨てたんですけど」
女「……………」
男「あ、すんません。いや、そーゆーのじゃなくてもっとカピカピのやつですけど」
女「かぴかぴ……?」

カピカピ→湖にIN!→アッー

女「きゃぁぁぁぁあああああああ!!やー!やだー!不潔ー!わぁぁぁぁぁん!!」
男「うぉゎ危ねぇぇぇええええ!!斧!斧がぁぁぁぁあ!!」
女「うぇーん!!」


新ジャンル『湖の精霊』

646 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/29(木) 03:23:51 ID:lgtDLFtC]
男 「お、おーい写真部。写真撮るの仕事だろ?ちょっと頼むわ」
男友「どーせだから寺、手のひらに乗ってるアングルで頼むわ」
女 「まったく……折角の修学旅行だってのになんでアタシだけ働かなきゃいけないのよ」
男 「愚痴んな愚痴んな。はいポーズ」
女 「アンタが仕切らないでよね。……まったく………」
男友「おーい、一枚だけかよ。もっとパシャパシャ行けって」
女 「ハァ?アンタたちばっか撮ってらんないのよ。あっち行きなさいよ」
男 「……きっついなぁ、女は」


女友「………と、言いつつアンタのカメラは男の写真で一杯なのよね」
女 「男………ハァハァ///」

先生「男子ーもうそろそろ風呂入れよー」

女友「ホラ女、合法的に男の裸撮れるチャンス……あれ、女?女ー?」
女 「フフ、今日この為に用意した暗視望遠レンズの出番ってわけね!!」
女友「女。それ、アルバムに使うんだよ?」

新ジャンル「ネガデレ」


647 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/29(木) 07:33:24 ID:lgtDLFtC]
べっ別にアンタたちのために立てたわけじゃないんだからねっ!ξ*゚听)ξ
一回自分でスレ立てしたかっただけなんだからっ!ξ*゚听)ξ
ま、まあ別に招待してあげても……いいけどさっ!ξ////)ξ

ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1196288942/

648 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/30(金) 00:08:26 ID:LqFuFJge]
女「あのね、男。話が……」
男「んー?ちょっと待ってー。テレビ消すからー」

『なんやと!?なんでお前、ガキなんか作っとんねん!堕ろせや!堕ろせへんねやったら
 ワシが堕ろしたるぁ!オラァ!オラァ!』
『ああ、やめて!堪忍してぇ!なんでやの?愛してるゆうてくれたやないのぉ!』
『ああ!?アホがお前、そんなもん股開かす為に決まっとるやろがぁぁぁ!!』
『酷い!酷すぎるわぁぁぁ!!』
『オラァ!オラァ!』

チャラ〜ラ〜ララ〜〜

女「………………」
男「…………」
女「……(((;д;)))」
男「産め」
女「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!」


新ジャンル「産め」



649 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/30(金) 02:09:08 ID:LqFuFJge]
「……僕は、必ず貴方の元へ生きて帰ってきます。そして、もし僕が帰ってきた暁には、
 僕の……僕の、その」
「………」
「僕の、つ、つ、妻になっていただきたいのです!」
「……はい」
「え?」
「嬉しい。嬉しいです、とても。私、待っています。いつまでも、貴方のことを―――」
「ほ、本当に!?は、はは……!はははは!!やったーっ!!やったぁぁああ!!
 父ちゃん、俺、やったぞーっ!!」
「……行ってらっしゃいませ、あなた―――」


そう、それがあの人を見た最後の姿でした。
あの人はそのまま戦争へ行き、そしてその地で亡くなったと聞きました。
私はその後、夫と出会い子を授かりましたが……あの人を忘れたことは一度もありませんでした。
今までずっと、口にしたことはありませんでしたが……。
私にはわかるのです。
もうすぐ、あの人が私を迎えにやってくる。
生涯たった一度、恋をしたあの人が………。


「……おばあちゃん、素敵……」
「そうかぁ?前聞いた話では米軍の若きエースパイロットを匿って逃避行したって言ってたぜ?
 それから闇市の首領に見初められたとか、竹槍でB29を撃墜したとか。ボケてんだよ、結局さ」
「アンタはなんで自分のおばあちゃんを信じてやれないの、このバカーッ!!」
「痛、痛ぇ痛ぇやめろやめ、ごめんなさいすみません」


この子たちは、貴方が守った国の子供たちですよ。

――――――お久しぶりです。おウメさん――――――

………ねぇ、あなた?


新ジャンル「ウメ」

650 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/30(金) 11:32:31 ID:LqFuFJge]

三ヶ月後、そこには元気に走り回るウメの姿が!


ウメ「もう死亡フラグ立てたりしないよ!」


新ジャンル「ウメ2」

651 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/12/01(土) 03:12:12 ID:Xb4GdrTk]
女「私は古風な女です」シャッコシャッコ
男「着物だしな」
女「立てばしゃくなげ、座ればぼたん。歩く姿はゆりのはな」シャッコシャッコ
男「確かに美人だとは思う。そこは認めよう」
女「……勃てばしゃくはち、啜ればぼたぼた。残す香りはくりのはな」シャッコシャッコ
男「だけどその台詞で台無しなんだよこの変態がぁぁぁ!」ゴスゴスゴス
女「いた、痛い。痛いです」シャッコシャッコ
男「……ところでさ、さっきから何擦ってんだ?大根?」
女「いいえ、これはとろろです」
男「とろろ……なんで?」
女「ご存知ありませんか。これは身体に塗るととても痒いのです」
男「いや知ってるけど?」
女「とろろを性器や肛門に擦りこむことによって猛烈な痒さを引き起こし、
  悶える姿を見て楽しむというプレイが存在します。これは江戸時代には拷問にも」

おとこ は にげだした !!
しかし まわりこまれてしまった !!

女「お願いします」
男「お前かよ!」


新ジャンル「変態古風」

652 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/12/01(土) 03:47:09 ID:Xb4GdrTk]
女「男、ひとつになろうよ。それはとっても気持ちいいこと」
男「全裸で何やってんの女!?気でも触れた!?」
女「サービスサービスゥ!」
男「いやそんなサービス頼んでないから!そんなあっぴろけだとむしろ笑えてくるから!」
女「笑えばいいと思うよ」
男「い、いいから服着ろよ。目のやり場に困る」
女「ロジックじゃないものね、男と女は」
男「だいたいなんなんだよ、いきなり襲い掛かってきて」
女「あんたバカァ?」
男「なっ……」
女「時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進めることはできる」
男「それって……どういうことだ?」
女「好きってことさ」
男「女……」
女「男の股間に高エネルギー反応!この反応は……ち○こです!」
男「ウォォォォォォォォォォォン!!」
女「これが……男の、本当の姿……」

……
…………
………………数ヵ月後

女「気持ち悪い」
男「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ」


新ジャンル「エヴァ気取り」

653 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/12/01(土) 04:16:07 ID:Xb4GdrTk]
女「私は敬語な女です」
男「っていうかお前変態古風だよね?」
女「いいえ、それはケフィアです。もとい、敬語です。ほら、着物じゃありません」
男「確かにセーラー服+カーディガンだけど……それって制服に着替えただけっていうか、
  字面じゃわからないネタやめようぜ」
女「そうですか。そうですね。ではお詫びに尻字を」
男「だーかーら!字面じゃわかんねーネタやめろってんだよ!」
女「………わがままです」
男「どっちが」
女「とろろプレイも結局してくれなかったし」
男「洒落にならないこともやめようぜ。……やっぱり変態古風じゃねーか!」
女「いいえ、それはケフィアです。もとい、セーラー服ですから。ちなみにスカートは既に脱いでいます」
男「穿けよ!!」
女「それはできません。モットーに反します。
  セーラー服及び体操服のときははいてないが基本。是、即ち私的主義」
男「主義より先に常識に従え」
女「………わがままですね」
男「どっちが!!」


新ジャンル「敬語わがままクール」

654 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/12/01(土) 04:43:14 ID:dM1yW3/S]
>>645
俺は燃えないゴミの日にジャンプの間に挟んで捨てたなぁ。

655 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/12/01(土) 05:11:14 ID:Xb4GdrTk]
女「とゆーわけで」
男「1000取り合戦ならぬ500KB取り合戦もこれにて終結」
女「3スレ目もこれで本当におしまい。なんだか寂しいね」
男「んー…長いようで短いようでやっぱり長かったような」
女「一気に伸びたり縮んだり、忙しかったものね」
男「いや縮みはせんだろ」
女「あ、ほらBGMが聞こえてくるよ脳内から。ほたるのひかり」
男「なんで蛍すぐ死んでしまうのん?」
女「節子それドロップやないおはじきや!」
男「3個か!? 甘いの3個ほしいのか!?3個…イヤしんぼめ!!」
女「それ節子やないセッコや!」
男「イヤッッホォォォオオォオウ!」
女「500KBならみんな幸せ!」
男「次回も…新ジャンルクオリティ!!」


新ジャンル「新ジャンルクオリティ」






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