- 319 名前:BeeF mailto:sage [04/12/01 05:04:07 ID:6a5dCfqw]
- そしていよいよ、フーガ計画が実行に移される日がやってきた。一ノ瀬博士と晶を含めた
5人の同志が見守る中、超空間貫通装置は奇妙なうなりをあげながら、周囲の景色が溶け たかのように渦巻き流れる奇妙な空間を作り出した。 「やった!」「やったぞ!」「やったね、パパ!」 「博士、これが異空間へのゲートなんですか?」 「そうだ。だが電力供給が限られているので、約2時間しかゲートを開いておけない。そ の間に、人々を全員無事に通り抜けさせてくれ。」 「畜生! 電気の供給制限さえ受けていなけりゃな!」 「大丈夫ですよ博士。今、西浦と松田の二人が人々を誘導してきますから。」 その時、真っ青な顔をして、西浦たちが飛び込んできた。 「計画は中止だ!! みんな、テレビを見てみろ!!」 テレビのスイッチを入れた彼らは、そこから流れてきた映像を見て愕然となった。 それは、改造手術の映像だった。だが公開改造ではない。薄暗い部屋の中で、一人の少女 が蟻型改造人間に捕まったまま、手術台に身体を縛りつけられようとしていた。 …その少女とは。 「…え、わたし!?」 一同は、凍りついたようなまなざしで一ノ瀬晶の方を振り返った。テレビの中で改造され ようとしているのは、まさしく晶本人に他ならなかったからだ。
|
![](http://yomi.mobi/qr.gif)
|