- 128 名前:女刑事の腹の中 1/20 mailto:sage [2010/04/23(金) 07:14:15 ID:I5gcBUx6]
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「……またあんた達なの?」 不良少年達を前に、女刑事・宮北愛佳は溜息をついた。 人だかりを見つけて喧嘩の現場に来てみれば、いつもの面子がいつもの如くにやりあっている。 「げ、愛佳ちゃん!?」 少年達は敬意のない呼び方ながらも愛佳に臆し、蜘蛛の子を散らすように逃げていく。 場に残ったのは怪我で動けない3人だけだ。 愛佳は女だてらに地域の不良から恐れられていた。 柔道初段、合気道二段、剣道四段。 女と舐めて反抗した相手を鬼の如き強さで叩き伏せる、 特に棒を持った彼女には札付きが束で掛かっても敵わない。 それでも『愛佳ちゃん』などと呼ばれるのは、彼女の器量が優れている為だ。 27歳、若さと経験が溶けあう歳。 隙のないその美しさは精悍と表しても良い。 腰までの艶やかな黒髪、常時周りに気を配るくっきりとした瞳、結ばれた唇。 スタイルもなぜ警官をしているのかと疑問が出るほど美しい。 何しろ腰から下が胴の倍以上ある。 同じ身長の婦警と並ぶとその胸の下にベルトラインが来るほどだ。 そのスタイルは黒い革ジャンを着て立っているだけでも凄みがあった。 「あんた達、何がしたくてこんな事繰り返すのよ?」 愛佳は残った少年達を見下ろして問う。 髪を赤く染めた不良がペッと唾を吐いた。 「色々タマッてんだよ。鬱憤とか性欲とかがな」 愛佳は顔を顰める。 「鬱憤はスポーツでもして晴らしなさい。性欲は……1人で処理できるでしょ」 「できませーん、若いからすぐ溜まっちゃうんです」 赤髪はおどけた調子で言う。 愛佳はますます不機嫌な顔になった。 「坊や、いい加減にしなさい。出来ない訳がないでしょ!!」 すると赤髪も真顔になる。
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