- 247 名前:何もなくてもいいじゃない [2006/11/02(木) 13:02:31 ID:kt9kX7I+0]
- 「起きろ。朝飯できたぞ」
「…んう〜…」 まあ、これぐらいで起きる訳ないのは百も承知だ。 「おい起きろ。味噌汁冷めるぞ」 肩をゆする。 「う〜ん…」 肩をゆする手を掴まれた。起きたか?反撃か?とりあえずもう一方の手で顔をガードする。 掴まれた手は…掴んだ本人の頬にあてがわれた。 「んへ…えへへへへ…」 起きてないか…こら、さするなさするな。何の夢見てんだこいつは気色悪い。 「…すき…」 …ああもうなんてストレートな寝言だよ。 起きてる時にストレートなのは悪口と拳だけのくせに。起こしたくなくなるではないか。 しかし!食卓には我が息子かっこ味噌汁と目玉焼きが待っているのだ! 息子の為だ。許せ。あてがわれた手でそのまま頬をつねる。 「起〜き〜ろっつってんだろ〜が〜」 「痛らららららら!」 流石に起きたようだ。 「せっかくいい夢見てたのになんてことすんのよ!」 「『もう食べられな〜い』とか言ってたからな。余程いい夢だったんだろうな」 「…あれ、あたしそんなこと言ってた?」 「ああ言ってた言ってた。だからとっとと飯食っちまえ」 俺と、なんとも不思議そうな顔をしたままのこいつはとりあえず食卓に着く。
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