- 1 名前:名無しのオプ [2008/02/12(火) 01:02:28 ID:beKVAh29]
- 【前スレ】
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- 828 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w [2009/09/13(日) 11:30:15 ID:OP7vN13j]
- 横山秀夫「第三の時効」を読んだ。
「陰の季節」「動機」「顔 FACE」と読んで、自分としては見切った作家である。 テレビドラマ化もされ、評判になった作品集ゆえ今回手に取ってみたが、 やはり、先の判断は正しかったと言わざるを得ないものがある。 国際商科大学卒で地方紙のブンヤ上がりという著者の経歴は非常に気にかかるところだ。 一応、収録作品全話講評逝ってみよう!! ・「沈黙のアリバイ」 パシリが屈強な主犯とその愛人をばらし(肝心の犯行の詳細は記されていない)、 アリバイの件で刑事を脅迫していたというのがあまりに無理な展開である。 やり手の一班係長の過去エピもうざく、テンポを悪くしている感の方が強い。 ・「第三の時効」 法律的にはこのタイトルは有り得ないのだが、 それはともかくとして、時効完成(?)した途端の急展開等が御都合主義過ぎる。 主人公の刑事は子蟻ワケ蟻気な女と所帯を持ったうえに、 殺人犯の娘となったJCを引き取るつもりなんだろうか? あまりに読者のハッピーエンド症候群に配慮し過ぎた無理ある締めと言わざるを得ない。 クール過ぎる公安上がりの二班係長のキャラは警察ものとして異色で面白いだけに残念だ。 ・「囚人のジレンマ」 経済学でもおなじみなタームをタイトルに持って来て期待させるものの、 これは深い意味はなく終わっているのは残念だが、 捜査一課長の視点から、捜査一~三班の活動を描いてそれなりに面白くは読んだ。
- 829 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w [2009/09/13(日) 11:31:51 ID:OP7vN13j]
- ・「密室の抜け穴」
容疑者がマンション内から消えた(?) 後の現実の事件を想起させる展開。 警察ものとしては、捜査一課と暴対課の対立等が面白いが、 犯人に内通する悪徳警官ものとして書いた方が、もっと読ませるものになったかと思う。 ・「ペルソナの微笑」 これはかなり創り過ぎたエピで白け、御都合主義と偶然性に満ちた展開で萎えるものあり。 最後もホシは落ちてないのでは? ・「モノクロームの反転」 反射光ネタ(黒が白く見える)は面白い。だが、チューリップは人情噺としてはOKだとしても、 事件に関する証拠能力どころか、証拠力も皆無でしょ。 対照的な班長に率いられる一斑と三班の競合する捜査という設定も興趣は惹くものの、 締めが強引なのが難だ。
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