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【CG】特殊効果・視覚効果を語るスレ【特撮】



1 名前:名無シネマさん [2006/01/01(日) 02:22:36 ID:W0tqGUH6]
一昔前は一緒くたに「SFX」などと呼ばれていた特殊効果。
最近ではその中の様々な技法を「特殊効果」と「視覚効果」とに分けて呼ぶのだとか。

●特殊効果(SFX)
Special Effectsの略。
特に、撮影現場で作られる効果を指すようになってきている。
特殊メイク、爆発、雨・風・霧の効果などですね。
いわゆる「特撮」もこの範疇。
●視覚効果
Visual Effectsの略。CG、合成、デジタル・エフェクトなど
撮影後のポスト・プロダクション段階で施される効果を指す。

映画を効果的に盛り上げたり、逆にアチャーな出来でブチ壊したりする技術を語るスレ。

129 名前:名無シネマさん [2006/02/15(水) 00:54:46 ID:jFrrF5B1]
キャメロンほどの完璧主義っていないな

130 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 00:58:28 ID:NYvW7quZ]
>>129
「アビス」の美術監督は、リドリー・スコットとも
仕事してるんだが、
「スコット監督の方が、要求厳しい」
ってコメントしてた…



131 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 01:45:57 ID:ObHnmCGC]
>>130
リドリーはケチだからw
予算の件で相当やりあったんだろう

132 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 02:04:52 ID:nSvWwDP+]
キャメロンは元々低予算SFXのスタッフだったので
彼がSFXショットをプランニングする場合は
「どのように撮影するか」までがちゃんと計算されている場合が多い。
なので作り物をする時とかでも無駄がないのね。
エイリアン2のスラコ号だって、片面しか見せないと決まっているので
監督がそう言えば見えない側まで作る必要がない。
ミニチュア製作の資金と時間を全て見える側を完璧に仕上げる事に使える。

リドリー・スコットの場合、と言うか普通の監督の場合は
実際にミニチュアなどが上出来に仕上がったりすると
演出プランなどを急に変えてコンテとは違う事をやりたがったりする。
なので、作る側も先回りして監督が何を言い出しても対応できるような
汎用性を予め確保しておかなければならない。

監督が同程度の完璧主義者だったとしても、対応する側にとっては
後者の方が「要求が厳しい」って事になるんじゃないですかね。

133 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 08:03:15 ID:hc42LNEq]
「エイリアン2」の時の話。
スタジオの重役が、やっぱり低予算出の監督だし出来たショットを
見てみたいと言って来たので、仕上がった分を見てもらった。

重役連曰く
「なんだこれは。特撮が得意と聞いていたのに、オープンセットで
 役者が動き回ってるだけの場面を見せられても判断出来ん」

プロデューサーが答えて、
「そのオープンセットに見えるの全部ミニチュアです。合成したんです」

134 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 09:22:12 ID:TQfWFUf7]
「ブレードランナー」の時の話。
未来のロサンゼルス市街のセットを建てた
美術スタッフは、シド・ミードのデザインを
忠実に再現。自信満々でスコット監督に見せた。

満足げにセットを見て回ったスコット監督のコメント。

「まあ手始めとしては、こんなもんかな」

135 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 13:18:22 ID:axKcWBWv]
>>132
シャネルの番組で、ショーが迫る中ドレスが上手く仕上がったら
ラガーフェルドがデザイン4着足しちゃって、
「美しいドレスを作った君が悪いんだ」って縫製主任さんに言ってた。

136 名前:名無シネマさん [2006/02/15(水) 13:44:07 ID:7YckXce9]
マトリックスは無印がアカデミーで視覚効果賞貰ってるのに
2,3がノミネートすらされてないのは謎だな

137 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 14:31:06 ID:TQfWFUf7]
「ロード・オブ・ザ・リング」とかぶったからじゃないの?




138 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 21:08:01 ID:X6LGslyt]
スターウォーズの新シリーズのCGってすごいとは思うんだけど、
なんというか、よく出来たアニメーションだな・・・
Ep3のオープニングの戦闘シーンなんかスゲーと思いつつも
昔SWの映像を興奮しながら見たあの頃が懐かしくなる。



139 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 21:25:38 ID:gppEMKnY]
新SWの総制作費っていくらなんかな?
聞いた事ないんだけど…
関係ないけど日本映画「REX恐竜物語」で恐竜のデザインを
「ET」をデザインしたカルロ何とかがやったって聞いたが
どう見てもやっつけ仕事でぼったくられたとしか思えない恐竜だった。



140 名前:名無シネマさん [2006/02/15(水) 22:09:25 ID:IvhkM16B]
■139さん
 1億2000万ドル未満だそうです。
136さん
 マトリックスリロ&レボだけでなく、今年(2005)はSW−EP3までノミネート落ちしました。選考の対象が変わったのでしょうか?

141 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 22:24:28 ID:RHedafxy]
続編は商売の旨味がないから、賞を出す奴はいない

142 名前:名無シネマさん [2006/02/15(水) 22:43:14 ID:wecOGwsb]
指輪物語は3作連続受賞してるのに…
何この不公平

143 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 22:46:36 ID:8BXlZL1B]
昔なんか、「T2」のT-1000のCGで感動し、「トゥルーライズ」の
ハリアーで感激したもんだが、最近はちっとも感動しないな。

「リローデッド」のカーチェイスのメイキングを観て「なんだ、
本物も混じっていたのか」なんて思ってしまったよ。

すっかりスレてしまったようだな。

144 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 23:26:34 ID:X6LGslyt]
>>139
それでもSWは撮影に使った模型の数の記録を
毎回更新していたんだってね。
Ep3で使った模型の数はSF映画史上最高だとか。

たま〜に「あ、ミニチュア・・」と気付くシーンも
あるんだけど、ほとんどがCGで細工されちゃってるので
全部絵に見えてしまう。


145 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 23:51:18 ID:NYvW7quZ]
「ロード・オブ・ザ・リング」は、デジタル技術よりも
強制遠近法みたいな、「だまし」がうまかったな。

146 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/15(水) 23:57:03 ID:MVugpVn+]
「サンダーバード」なんて、ときおり釣ってる糸も見えたりしたんだけど、
そんなこと問題じゃなくて手に汗を握ってTVにかじりついていたもんだ。

と言って通じるのは、一定年齢より上かな?

147 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/16(木) 01:15:53 ID:0nXG2ZaW]
俺は操演とかマテリアル臭いCGとか
安っぽいミニチュアとか、いかにも描いたマット絵とかがたまにあると
ホッとする



148 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/16(木) 02:51:00 ID:wCntjyL0]
>>147
しかし、街で爆発があると、背景の空に影が映るのは問題だと思うw

ウルトラマンのシリーズでは、ちょくちょくあった。

149 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/16(木) 14:31:07 ID:BXkvqz9A]
>>148
影が映ったあとで建物が崩壊すると
建物の影だけがホリゾントに残るのですね。

原爆みたい。

150 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/16(木) 19:23:00 ID:vQuewMyO]
>>149
そうなの?
爆発の瞬間だけ、ビルの影が背景に見えるのかと思ったが

151 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/16(木) 20:36:47 ID:YTxs52bf]
照明の影でしょ?

152 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/17(金) 10:49:22 ID:G+kYTAJl]
>148
ウルトラハリケーンで投げ飛ばされたゼットンがくっきりと空に影を落としていたなw

CG全盛になる前のモーコンによるミニチュア撮影って、ミニチュアでなくカメラの方を
動かしてるせいかしらないけど、戦闘機なんかの挙動のいちいちに「カチッ、ウィーン」
ってモーターのスイッチオンオフや駆動の音が聞こえてくるような気がしなかった?

153 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 02:39:24 ID:ce9PqlcN]
>>152
いやぁ、そこまで耳はよくなかったw

宇宙船なんかが窓に人が映ったまま、旋回するとき「ああ、パースがズレた」
「おっ、ズレない」なんて(ヘンな)ところで手に汗握ったもんだが。

154 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 03:08:57 ID:85AcahP5]
>>150
そういう場合で一番多いのはビル崩壊でよく使われるフラッシュ球の閃光が
ホリゾントに影を出すというケース。
ビルが崩れるときにピカッと光らせてアクセントを付けるのに
よく用いられる手法なんだが、これは写真のストロボを使うという訳にはいかない。

写真用のストロボという物は発光時間が非常に短いので
下手すると映画のフィルムのコマとコマの間で発光して露光しない場合もあるし
何よりも高価な物なので、怪獣に踏まれたりビルの瓦礫の下敷きになるという
危険のある撮影には非常に不向きだったりする。
なのでこういう場合には昔の写真撮影の時に使われたフラッシュ球を
火薬と同じ回線に配線して火薬と同時に発光させたりする。
フラッシュ球というのは電圧次第で発光時間がコントロールしやすいし
何よりも球だけ入れるスペースがあれば良いのでストロボを仕込むよりも
ミニチュアが壊れるときにバレたりする危険が少ないわけ。

「フラッシュ球ってどんなもの?」という疑問をお持ちの方は
『アンタッチャブル』などの昔のニュースフォトグラファーが出てくる映画を一見されたし。
新聞記者が一枚写真を撮る度に、フラッシュ球に「ハーッ」と息を吹きかけて
球を交換しているシーンを憶えている方も多かろう。
要するに電圧に耐えられない細いフィラメントと、フィラメントを燃えやすくするガスを
封じ込めた電球に瞬間的に電圧をかけることで、強い発光を得るという原始的な仕組み。



155 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 03:10:39 ID:85AcahP5]
これ、「一回使ったらハイそれまでよ」なものなので「本番前にテスト」ってわけにはいかない。
「一度光らせて電球だけ換えれば良いじゃん」っていう考えは尤もだが
こういう電球は一般には全く需要がないので、一つ当たりの単価が非常に高価。
一昔前は東芝あたりに1000個単位で特注すれば、特別にラインを動かして
納入してくれたらしいが、今はもうそれさえもしてくれないらしい。
ハリウッドなどでは今でも買えるが、日本で製造できた頃よりも10倍近くの値段だそうな。
なので、最近では光量が不足しているのに目を瞑ってプリントゴッコ用の
小さいフラッシュ球で代用する事も多いらしい。

それと「高いのでテスト出来ない」という以上に「ミニチュアを壊さずにテストしても仕方ない」
という事情もあったりする。ちょっと文章では細かく書ききれないけど要するに
「壊れたときに効果的に作用する場所に仕掛けられているので、
 ミニチュアが崩壊していないとテストにならん」って事なのね。
大体、こういう球はビルが原型を留めている時にピカッと光らせたとしても
外側からは光が見えない位置に配置されている事が多い。

こういう球を仕込む場合に、最も気を付けないとならないのは勿論背景にまで光を届かせないこと。
そんな事は気にしなくても良いほど広いスタジオならともかく、狭いスタジオだと仕込むのには気を遣う。
遠慮がちに仕込んでも本番では瓦礫に埋もれて見えなかったりするし
あまり目立つ場所に何も考えずに仕込むと背景に光が届いてしまう。
なので目立つ場所に仕込みつつ、球の背景側に光を遮る工夫をしたりするんだけど
何しろミニチュアの崩壊の仕方なんていうのは完全に予測出来るものでもないので
勘と経験だけの世界になる。この辺のさじ加減は非常に難しいのだそうだ。
それだけでなく、突っ込んできた怪獣が光を遮る仕掛けを壊してしまったりするので難しいのだとか。

156 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 03:34:58 ID:4kHhb9sL]
中野フラッシュとか

157 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 04:38:22 ID:5akDjf9F]
>>154-155
ディテールがリアルで感心しました。
現場の方ですか?



158 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 04:42:07 ID:4kHhb9sL]
現場の方だとしても、かなりの古手だな
今ならCGで好きなように加工できる
影の除去だろうが爆発の閃光だろうが

159 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 09:04:55 ID:Wely8Z+y]
実際に修正する人間にとってはかなり退屈で面倒臭い仕事だけどな。

160 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 12:26:37 ID:VLH6r+Fm]
>154
鼻毛の人だ。
あんたがまだ2ちゃん見ててくれて安心した。

161 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 15:11:58 ID:KObBzlSs]
>>158
いわゆる怪獣特撮だと、そこまで予算と時間はないのじゃないですか。

今ではCGは使われていますけど、怪獣の触手のクネクネとかいう箇所で、
修正まではできないでしょう。

たとえば背景を「ヌキ」にしたら、影はできないですけど、煙やら破片やらの
効果までも考慮するのは(予算的には)ムリなので、目をつぶる場合もあるのでは。

技術的に可能、予算・時間的に可能は分けて考える必要がありますよね。
ま、技術の実績があっても、スキルのある人間が現場にはいないという場合も
あるでしょうけど。

162 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 15:55:18 ID:leKNpexu]
TV特撮みたいな低レベルなのは特撮板で話して欲しい
ここは映画を扱うところだよ。

163 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 16:10:46 ID:KObBzlSs]
>>162
いやぁ、すみません。以後、気をつけます。

向こうの板に行ってみたんだけど、話が合わなさそうなんで、ついw

164 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 17:09:43 ID:VLH6r+Fm]
ウルトラ兄弟のひとりひとりに専用スレが立つような板じゃなぁw

165 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 19:59:08 ID:leKNpexu]
>>163
こっちこそすいません
特撮板って技術的な話しはあんまりないんだよね・・・

僕はマトリックスのメイキングは見てないんだけど
この部分はCGだったの?実写だったの?何に使ったかわかりますか?
ttp://minimum-55.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20060218195702.jpg

166 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 20:14:16 ID:fW7rv47x]
>>165
特撮板って技術よりキャラの板だからね。
「今年のゴジラの縫いぐるみは去年の使い回しだろ」なんてレスにあまり異論が付かない世界。
汗をタップリ吸って2ヶ月酷使されたラテックスやウレタンの塊が一年後に使い物になるかっつーの。

167 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 21:08:09 ID:Alw0EZEy]
>>165
これはCGだすよ。
劇中で使われたモノからテクスチャをはずしてサーフェスを金属っぽいものに変えたものじゃないかなと。
多分リローデットのビルから落ちながら銃を乱射するトリニティのCGスタント用のモデルだと思われ。
>>166
ラテックスはアレだが、ウレタンは結構持つよ。陰干しして表面補修すれば、なんとかなる。
デズニーランドとかのアトラクション用のロボットの皮と材質は一緒。
あと今は表面はラテックスじゃなくてシリコンじゃないのかな?
汗のにおいは・・・根性で乗り切るしかない(笑




168 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 21:39:00 ID:leKNpexu]
>>167
じゃあ>>67の言うとおり人間でも撮っておいたけど
馴染まなくてフルCGにした箇所なのかな?プレビズとかスタント用なら、
ここまで作り込まなくても良いよね

ローレライもミニチュア撮影箇所は、船の張線とかマスク切るの面倒で
CGのほうが良かったってVFXのバイザーの発言があったし

169 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 21:59:55 ID:Alw0EZEy]
>>168
実写の人間からCGに途中で入れ替えてるんじゃなかったっけ?
このシーンは定かでないが、ネロvs百人スミスのシーンでは、
1カットの中で実写キアヌからCGキアヌに入れ替えてるところがメイキングであった。
でもリロとレボはつまんなくてあんまり良く見てないんで自信ないのだが・・・。

170 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/18(土) 23:28:44 ID:UYPAGA1X]
>>165
推測だけど、トリニティを回り込む撮り方をしているのはCGで、カメラがあまり
動かない場面でのトリニティは実写ではないかと思う。

まず、トリニティがビルから飛び出すところで、カメラがグルリと回り込む。
実写でピントを合わせながら、あの動きをするのは難しいと思う。

その後、まっすぐに落ちていくところはメイキングにあるのだけれど、
キャリ・アン・モスを台の上で支えてカメラが走っていく撮影を行っている。
しかし、ここで撮影されたものは実際には使わなかったのじゃないかと思う。

この落ちていくシーンでも、カメラがトリニティの表情を追いながら、つまり
回り込みながら「走っていく」撮影になっていて、おそらくタイミングがベスト
のものがなかったのではないかな。
メイキングを見ると、何十回も撮っているようだ。
この辺のトリニティは表情も変わらず、髪をピッタリ撫で付けていて前髪が
パラリと動く程度。

その後のカメラの動きが複雑でないシーンは実写だと思う。
最後になると、トリニティの髪型がバサバサになっていて、演出なんだろうけど、
ちょっと違和感ありw

171 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 07:06:35 ID:AOpnAQW4]
「シネフェックス日本語版」の最終号によると。

"トリニティー・フォール"と呼ばれたあのカットを担当したのはPixel Revelation Front社。
最初は香港のスタントチームによって、ワイヤーアクションで試みられたのだが
吊りという手法では地面と水平の方向に正確な軌道を描かせる事が難しかった。
自由落下というのは安全性の問題と撮影の難しさから最初にペケ。

なので、キャリー・アン・モスの背中とヒップのモールドを取って
彼女があの格好で座れる椅子を製作。その脇にトラックを敷設して
秒速11mで自走できるパン・ヘッド付きの移動車をモーション・コントロールで走らせ撮影。
細かい修正などがあったにしても、あれの基本は実写なのだとか。

逆に彼女が落ち始める前にガラス窓を突き破って飛び出してくるカットは
彼女の表情を捉えたマッピング素材以外は100%デジタルで作られたのだそうで。
これを担当したのはEno社。正に>>165のカットですね。

「その彼女のヒップのモールドはその後どうなったのか?」という
よこしまな疑問はともかく、そういう手法で作られたのだそうで。

172 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 07:33:55 ID:AOpnAQW4]
ちなみに>>158ですが。

>>161が指摘しているとおり「技術的に可能」と「予算・時間的に可能」は別問題だったりする。
純粋に技術的な見地から言うと可能ではあるが、こういう場合は非常に難しい。

影の除去で言えば、まず静止画レベルではそんなに難しくない。
こういう閃光などは大体3コマくらいしか無いので、
静止画レベルで「除去しました」っていうのは半日も掛からない。
問題は映写した時のこと。ワイヤー除去なんかもそうなんだけど
静止画では完璧に消せたと思っていても映写するとバレバレって事がよくある。
要するに「消した跡」がモーション軸でバレたりしちゃうのね。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』『モスラ2』なんかはワイヤー除去が
映画の中で試みられた初期のケースだけど、完成品を見る限り
「消した跡」が動きで分かって、吊りに使われたワイヤーの本数まで数えられる。
フリーズすると分からないんだけどね。BTTF2の方はDVDでは修正されたみたいだけど。
クリアーな背景という条件でもこういう仕上がりになってしまうんで
手前に埃や破片がある状況では非常に難しく手間が掛かるんじゃないかな。

次は閃光足し。煙や破片が滅茶苦茶に飛び交っている中から
閃光が当たるべき破片の面や怪獣の体皮を抜き出して閃光を足すのは
時間があってもかなりのハイ・レベルな処理となる。
埃などで均一になっている輝度レベルの部分から一部を抜き出すのは大変な事です。
なので時間があってもこんな面倒な事はあまりしない。時間や予算があるなら
「じゃ、閃光が当たる部分だけ別撮りしてハメ込むか、デジタル・ワークでデッチ上げよう」
って事になっちまうと思いますね。

無論こういう条件と関係ない部分、例えば崩壊しているビルより手前にあるビルの壁面なんかに
閃光の照り返しなどを足すなんて事は、予算のあまりないテレビ特撮でも
日常茶飯事に行われているみたいですが。何にしてもこういうキッカケとなる閃光は
現場の効果で行った方が仕上がりは自然になるのですよ。

173 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 13:55:32 ID:lxlV/9Ss]
>>171
オレは170ですけど、推測はずれていましたね。
スロー再生だけに頼るのはムリかなw
いや、申し訳ない。


174 名前:名無シネマさん [2006/02/19(日) 14:45:47 ID:B5nkne+G]
実写かCGかわからなくなるって凄いよね

175 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 14:58:26 ID:luSASP40]
リローデッドの落ちるトリニティは実写かCGか区別つかないが、
100人スミスはわかりやすいな。

176 名前:名無シネマさん [2006/02/19(日) 15:22:23 ID:hODvWMAh]
■175様
 100人スミスは10人までは完璧でしたが、100人になると作り物になるのが良くわかりますね。あれだったら物量でCGを増やすより20〜30人で戦闘シーンをやったほうが良かったような気がします。

177 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 15:39:26 ID:0NRWlXQM]
しかしCGの進歩と観客の「慣れ」の早さって凄いなぁ。
『ラビリンス』のオープニングのCG丸出しのフクロウに
驚いたのはそんなに前の事じゃないんだけど。



178 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 16:09:56 ID:PgBVMf75]
>>177
そうだね。
今じゃ、もう脊髄反応かもw

合戦 > その他大勢はデジタルアクターだな
残酷 > 血が噴き出すところはCGだろうな
変身 > 今どきモーフィングやるんじゃないだろな
中世 > 遠景はデジタル・マットペイント間違いなし
子供スタント > 顔だけすげ替えてるのかな
胴体真っ二つ > 床をくり抜くだけじゃダメだよな

最近は、そうとは分からないところに使うインビジブルSFXの方に興味が向かいつつあります。

179 名前:名無シネマさん [2006/02/19(日) 18:20:12 ID:hODvWMAh]
■最近オスカーを取れないILMも『ジャーヘッド』『ミュンヘン』はインビジブルVFXでいい仕事をしていますね。
『SW』がオスカーノミネート落ちになってしまっているので、これからはインビジブルVFXが主流になるのか。

180 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 18:46:28 ID:84Bt101Z]
CGの進歩というと、ジュマンジとナルニア国のライオンを比べると面白いですよ。

181 名前:名無シネマさん [2006/02/19(日) 19:49:20 ID:NXh2XTwq]
>>179
『ミュンヘン』てILMも参加してたっけ??

182 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 19:55:59 ID:SooOGaqs]
>181
ILMがほとんど全部やってる。まぁそんなに量ないだろうけど。
WTCはともかく、あのこれみよがしなエッフェル塔が本物か偽物か全くわからん。

183 名前:名無シネマさん [2006/02/19(日) 23:11:54 ID:H22binyU]
さっき「日曜洋画劇場」で『暴走特急』観たけど
やっぱりラストの列車の正面衝突のミニチュア特撮は良いですなあ。
そのちょっと前のシーンで列車の横でステルスが破壊されるシーン。
ステルスの破片が一ついつまでも空中浮遊しているのはご愛嬌というか
むしろそういうところに愛着を感じるようになった最近の俺。

184 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 23:30:31 ID:0NRWlXQM]
>>178
>合戦 > その他大勢はデジタルアクターだな

先日やっと『トロイ』を観たんだが、こういう点でやっぱ驚きって少なかったな。
ブラッド・ピットやオーランド・ブルームの全裸をエロく撮ろうという試みの方が余程驚きだった(w

こういうのって観客のイマジネーションを大幅に超えちゃうと、もう駄目なんじゃないかね。
観客の欲求の120%増しくらいでないと「すげーーー・・・(ポカーン」だけで終わっちゃう。
『ロード・オブ・ザ・リング』の世界とかなら「もう好きにやって下さいよ」となるけど
一応、現実の世界をベースにしている映画でこういう事をやられてもねぇ。
水平線の彼方まで続く大船団とか、「何往復もしないと揃わないだろ」な上陸軍団とか
「ひょっとして余白が空くのがそんなに怖いのか?」と思ってしまう。

185 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/19(日) 23:40:43 ID:QUwfk0uc]
>>183
暴走特急で崖の上の車と列車が並行して走るシーンがあったけど、
あれ実写かな?ミニチュアかな?

どうも判断がつかなかった。
車が転落したら線路に落ちてしまうという、危ないコースが現実にあるのは
ヘンという気がしたのだが。

186 名前:名無シネマさん [2006/02/20(月) 00:30:13 ID:igUgbnPk]
あんまり兵士とかで画面埋めると非現実的で萎える

ただ多くすりゃいいってのはもう終わったよな

アレキサンダーのガウガメラのマケドニア軍は薄く横に延びて現実味あったし、色彩も実写ぽくてかなり良くできてた

187 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/20(月) 01:05:25 ID:VKcIL+Tm]
>>184 >>186
あの遠くまで船団を見せるのは、ちょっとセンスないよね。
予告で観て「あちゃ、冴えない」とガックリきたよ。
もっと視点を下げた方がいいよね。
こんな辺りが技術の使いこなしの1つなのではないかな。

一方、「キングダム・オブ・ヘブン」のR・スコットは技術陣との連携が
いいのだろうか、どのシーンも絵画のような仕上がりだ。
軍団のその他大勢も、アングルの選び方がいいのか「ちょっと多目かな」と
感じる程度で余り気にならなかった。
どこまでが監督のデシジョンなのかは分からないが、R・スコットは技術を
使いこなしているように思う。もう随分とお歳ですよね。

言うまでもないが、R・スコットとSFXと言えば「エイリアン」を忘れてはいけない。



188 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/20(月) 07:43:33 ID:gnmKJGvR]
エイリアンが船団を組んでちきうに侵攻・・・ハァハァ

189 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/20(月) 13:33:41 ID:KHDNnQi4]
「暴走特急」ってかなーり特撮に力入れてる映画なんだよね。
車窓の風景の合成なんか今どきのSF映画みたいな
ことやってるし、ミニチュアや鏡を使ったトリックなど
基本的な技術を多用してたりしてあなどれない。


190 名前:名無シネマさん [2006/02/20(月) 13:55:45 ID:0vHtMRgz]
スポーツ系でボールをCGにしたりするのっていつ頃から始まったのかな
今じゃどの映画でも当たり前にやってるけど

191 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/20(月) 13:59:45 ID:xJhOc+kW]
フォレスト・ガンプかな?

192 名前:名無シネマさん [2006/02/20(月) 15:11:40 ID:IJWwJDby]
>>189
>鏡を使ったトリック
どのシーンでしょうか?よろしければ教えてください。

>>191
初めて「フォレスト・ガンプ」観た時、本当に両手で卓球やってるのかと思った。
アカデミー主演男優賞とるくらいの俳優さんはなんでも出来るんだなあと素直に感心してた。
友人もダン中尉を見て本当に両脚の無い俳優さんを探してきたんだと思ってた。

193 名前:189 mailto:sage [2006/02/20(月) 15:54:13 ID:KHDNnQi4]
>>192
いや大したシーンじゃないんですスマソ。

ずいぶん前に見たので記憶が曖昧なんですが、
列車がバリケードか何かを破ってカメラに向かって
突進してくるシーンで、線路上にレールと45度の角度に
巨大な鏡を置いて線路の脇でカメラを回すという方法です。

メーキングを見た感じでは一枚板の鏡ではなかったので
CGでつなぎ目を処理してるのかもしれない。
そのまま列車は鏡をぶっ壊して通過。
正直、その撮影風景のほうが迫力あったような気もする。(w


ラストの鉄橋のシーンもよく作ったよねー。
でかいセット作ってたもんねー。


194 名前:名無シネマさん [2006/02/20(月) 16:09:49 ID:IJWwJDby]
>>193
レスありがとうございます。
なるほど昔ながらのテクニックですね。「スタートレック・ジェネレーションズ」でも
エンタープライズDの墜落シーンに鏡を使ってましたね。

「暴走特急」というと、最初の方でグレイザー1が中国の施設を破壊するシーン。
多分「沈黙の要塞」の石油プラントの爆破シーンの使い回しだと思うのだが。
東宝特撮みたいな事してるが、そのB級ぽさがまたいい!

195 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/20(月) 16:31:29 ID:SPFuoYb9]
「鏡を使ったトリック」で他に印象的だったのは伊丹十三の『スイート・ホーム』かな。
宮本信子か誰かが高いところにブラ下がっている、いわゆる「クリフ・ハンガー」のシーンなんだけど
下から見上げた彼女がとても高いところにブラさがっているように見せるために
宮本信子の下にカーブ・ミラーを設置。それに映った彼女を撮影していた。
要は広角レンズの替わりなんだけどね。広角レンズを装着して撮影するよりも
カメラのボディー分だけレンズが低い位置にいる設定になるので
安全優先のセッティングでもビジュアル的に危険度はグッと増す。

カーブ・ミラーの面白い使い道で言うと、トム・ハンクスの『人類、月に立つ』の月面シーンの撮影。
特撮ではなく本編の方ね。周知の通り、月面では空気が無い分だけ光のコントラストが高い。
大気で拡散しない分だけ太陽光の影がシャープになるわけ。
これを再現するために月面セットの上に特注のアルミ製のカーブ・ミラー(空冷装置付き)をセット。
それを目がけてシネ・パー・ライトという直に被写体を狙ったら燃やしてしまうほどの
強いライトを当てて、その反射で月面のセットをライティングした。
やはり広角レンズと同じ原理で光源が非常に小さくなるので影もシャープになるという仕掛け。
影のシャープさ加減は光源の大きさと光源からの距離で決まるからね。
無論、凸面鏡で光が拡散する分だけ光量のロスは非常に大きくなるわけだけど
高感度フィルムの使用を前提にした上手い手法だったと思う。


196 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 20:20:03 ID:UyQHVV+1]
>>195
日本も意外とやってるんだね。
ちょっと感心してしまった。

丸大ハンバーグの「ハイリハイリフッヘ ハイリホー♪
大きくなれよ」(懐かしス)の巨人と子供のシーンも鏡だったね。
ミチチュアの家の外壁が鏡になってて、
子供は遠くで演技して反射させて同時撮影してたんだって。

ハイテク技術や緻密なCGも感心するんだけど
こういったアナログ感覚の技法ってやっぱ楽しいなあ。



197 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 21:05:00 ID:5PbRcjGQ]
>>196
ガラス板に遠景を描いて、俳優と一緒に撮るようなテクニックは
「風と共に去りぬ」の時代から頻繁に使われていたそうだ。

SFXは映画の歴史と共にあるのだ!(ちょっと言いすぎ?)




198 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 21:07:36 ID:T8Uw6AR6]
「ヘナチョコ」「手抜き」と公開当時散々な言われようだった『鉄人28号』をやっと観ました。
「よーし、見てやるか!」って言うよりもかなり「出来心」に近かったですが。

で、このスレ的な話題だけど。意外に健闘って言い切るのは褒めすぎなんだろうか?
確かに全体的な印象は、あの予告編を超える事は絶対にない「あ〜あ」な出来ではあるんだけど。
CG、合成ともにかなり細かく丁寧な仕事っぷりに感心しますた。

とにかく「逃げ」があまり見受けられないのね。スピードや画面のシェイクで誤魔化すって事があまりない。
良くも悪くも漢らしいCGです。まぁ、あのデザインを押しつけられたら逃げ場なんて無いだろうけどさ(w
ロボットに踏みつぶされる車とか、接触して破損する建物なんかをかなり丁寧に合成している。
別撮りした破片を合成して目眩ましにするような事はあまりしていない。
空撮や手持ちカメラとのマッチ・ムーブもかなり丁寧だったと思う。
日本映画では「大変だから他の見せ方にしておこうよ」ってなりがちな細かい事を
逃げずに堂々とやっていたのは評価しても良いんではないかと。
ただ、本来なら実写でやった方が良い部分までCGでやらざるを得ないっていう事情が
少しばかり垣間見られたのが残念。倒れているブラック・オックスの傍らの潰れているコンテナ、
そこからこぼれ落ちる木箱なんかは、本来なら下絵か実写合成でやるべきものなんだろうけど。
あそこは可哀想で涙がチョチョ切れそうでした。
あと、全体的にレベルが一定しているのもちょっと感心。
「ネ申!」な部分と「ダッセー」な部分の落差が少ないのね。
一点豪華主義で後はダメダメっていうのが多い日本映画の中では特筆しても良いんではないかと。

でもやっぱあの真っ青なボディーが・・・・orz
青っていう設定は別に良いけど、もう少しライティングが何とかならんかったのかな?
本来なら光の当たらない筈の部分まで真っ青っていうのはいただけなかった。
塗り立てとは言っても、あまりにも均一な青にもガッカリ。
これ、ちゃんとマッピングとかしてるんだろうか?
まさか表面属性の設定で青を指定しただけじゃないでしょうね?

まぁ、「言われてた程酷くない」っていうのが最終的な感想。
とは言っても他人には絶対にお勧めできません(w


199 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 22:57:39 ID:CYvMyYHy]
>>197
言い過ぎも何も、そんなメリエスの存在を
完全に忘れてるようなこと言われても…

200 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 23:02:50 ID:5PbRcjGQ]
>>199
・・・・・・・(無言)


(しまった、けたぐられた)

201 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 23:17:02 ID:BBOaYMc1]
ガラス絵に描くマット絵はSW旧作やインディージョーンズで
頂点を極めて、それ以降はCGだな
CGつっても箱とか単純なポリに絵を直接はっつける
2.5DなCGのマットが今主流。
アナログ時代のマットの時にコンポジターがどう馴染ませていたのか知りたいよね。
カメラ通してフィルムグレイン載せるくらいしか出来ないと思うが・・・

202 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 23:21:09 ID:5PbRcjGQ]
 
いま、全国で30人ほどが「フィルムグレイン」をググっております。
 

203 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/21(火) 23:34:34 ID:T8Uw6AR6]
>>201
当時に於いて一番マッチングに苦労したのは、粒子感よりもコントラストや色調では。
ラテント・イメージ・マット・ペインティングも、その辺を主眼に置いて研究された筈。

204 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 00:36:17 ID:LoYZBHEg]
>>203
デジタルが無い時に、どうやってその色やらを合わせていたんだろう
大魔神の合成もかなりハイレベルだと思った

205 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 05:15:32 ID:F8BQXwRA]
>>204
オプチカル・プリンターを使った合成の際の細かいフィルターワーク。
こういう作業をする時にはマゼンタ一つ取っても10種類くらいある
多様なフィルターで細かく補正しながら合成していく。
ひと口に「10種類」と言っても、素人目には殆ど見分けの付かないほど
微妙な色の違いでしかなかったりする。
一番濃くてやっと「あ、これはマゼンタだな」と判別出来るくらい。
薄い方のフィルターだとマゼンタとグリーンの区別も付かねーです。
こういうフィルターの使い分けをしながら何度もテストを重ねつつ
出来るだけ合成素材ごとの色の違いを少なくしていく。職人芸の世界ですな。
コントラストを調整するのに黒い紗のようなフィルターを使うことも。

プロジェクション方式のマット画合成の時もライブを投影するプロジェクターに
こういうフィルターを入れて撮影したり、露光時間を細かく調整したりして
色やコントラストを合わせていく。露出計上では絞りと露光時間を調整すれば
ある程度「同じ露出」って事になるけど、実際のフィルムでは露光時間を延ばすと
色やコントラストにある種特定の傾向が出たりするんで。

こういう細かい調整が必要になるのも、フィルムの描写力が向上したせいなんだけどね。
大魔神の頃はフィルムの描写力がまだまだ低かったので、大雑把な合成でもまだ何とかなった。
無論ちゃんと補正はしてたんだろうけどね。
水平線とかで黒マスクを切ってイン・カメラで行う「生合成」の際には
目見当で色が合っていれば、色ズレもそんな深刻なものではなかったのだそうです。
まぁ、生合成とかグラス・ペイントなんかはファインダーで見て変じゃなければ
今のフィルムでも大した色ズレは起こらないんだろうけど。
市川崑の『竹取物語』のオープニングのマット画合成は昔ながらの生合成でしたが見事でしたね。





206 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 06:44:22 ID:rrLwPDHm]
「大魔神」の合成は、ブルースクリーンからして違っていたと聞いた事がある。
なんかリアプロの仕組みでスクリーン自体を発光させて正確な青を出してたとか。
それで精度上がったんじゃないだろうか。

207 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 12:47:35 ID:9410a7OQ]
>>206
『大魔神』で導入された「ブルー・バッキング・システム」ってヤツですね。
11×4.6mくらいの透過式のブルーバックの裏に500wの沃素電球を200個近く均一に配置。
(こんな感じの→ttp://www.tlt.co.jp/tlt/art/catalogue/lamps/image/jp100v500wcl.jpg)
これだとムラ無く光が当てられるのでブルーが均一の濃度になる。
ブルーに塗ったホリゾントに光を当てる方式は、カメラとライトの位置関係に起因して
反射角で濃度がバラバラになるので、均一の濃度にするのが難しい。
光量の必要な昔のカラー・ワイド撮影では尚更ムラが出来やすくなる。
これに関して非常に効果があったそうですね。
オプチカルのブルーバック合成はブルーの濃度の均一さが命でしたから。
あと、ライトを表から当てるスペースが不要なので、セットをバックに寄せやすい。
セットに対してブルーの面積がそんなに必要じゃないので、大きめのセットを合成する際に非常に便利だったとか。
ただし、総計100kw近い電球が一斉に点灯するブルーの裏はシビれる程の灼熱地獄だったそうですけど(w
設備導入に掛かった金額は当時の金で約1000万円だそうです。

このシステム、後にILMが自社スタジオを建てる際に同じようなものを常設で作ってましたね。
さすがに裏に仕込んだのは沃素電球ではなく蛍光灯でしたが。
スイッチをパチンと入れれば蛍光灯が一斉に点灯する仕組み。
子スイッチを操作すれば三段階くらいに明るさを調節出来たんじゃないかな?
透過式ブルーバックとしては世界最大級の大きさと言われていました。
『スタートレック3:ミスター・スポックを探せ!』のスペースドック内のラウンジから
入港してくるエンタープライズ号を眺めるウットリするほど美しいショットなんかは
この大きなブルーバックに依るところが大きい。

あと『大魔神』の合成の完成度の高さは、こういう技術的な面もさることながら
本編・特撮共に撮影を森田富士郎が一人で担当したという要因も大きいんじゃないでしょうか。
いくら合成の精度が物理的に高くても、素材同士のトーンがマッチしていないと何にもならんですからね。




208 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 14:15:42 ID:IMFbBtO3]
その「ブルー・バッキング・システム」は正確にいうと「カラー・ディファレンス・システム」ね。
まぁ、純粋な青色を再現するために透過式のブルースクリーンを使用しているけど、重要なのはそこではなく
ブルースクリーンで撮影した後のカラーフィルムをYMCのモノクロフィルム三本に分けるところにある。
それぞれのフィルムを見てみるとY、Mのフィルムの背景が黒くCの背景は透明になっていて
Cのフィルムの背景をオプチカル的な何かの過程(ここはよく分からない)を踏んで黒くし
さらにそれら三本のフィルムを元のカラーフィルムに戻すと背景が黒いカラーフィルムになる。
ということは既に雌マスクがかかった状態のカラーフィルムが出来上がったのと同じなのだ。
それを背景素材と合成すれば煙やガラスといった半透明のモノも合成できる……。

といった様な事を旧スターログの森まさあき氏が書いていた記憶がありんす。

209 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 22:48:43 ID:ktyfiCEC]
>>208
その記事読んだ。
「キュパッ」とか「バシッ」とか、やたらと擬音の多い技術解説でしたね(w

大映の場合は三色分解方式のトラベリング・マット制作はさすがにお金が掛かりすぎるので
普通にモノクロ・フィルムにデュープしたポジ&ネガからマットを起こしていたと聞いています。

ポジを青フィルターを通してモノクロ・フィルムにデュープした素材(背景の青と素材の明部が素抜けになる)と
ネガを赤フィルターを通してモノクロ・フィルムにデュープした素材(背景の橙と素材の暗部が素抜けになる)とを
掛け合わせてハイ・コントラスト・フィルムにデュープ。
そうやって出来た雄マスクと、そのネガを雌マスクにして合成。
大雑把に言うとこんな感じで、一般的な方法ですね。
マスク作成に使うフィルム数や工程が少ないので安く済む一方
半透明な素材やブレた素材のマスクは作りにくい。
あと、使うフィルムが多いって事は合成の時間も掛かるって事だしね。
オプチカル合成の場合、現像が終わった素材やマスクのフィルムが
常温に馴染むまで2、3日放置しておかないと、ミクロ単位の誤差が出てしまう。

日本でちゃんと三色分解でマスクを起こした映画ってあったのかなぁ?
東宝辺りがテストを試みたらしいが、やはり金額の問題で駄目出しを食らったという話を読んだ記憶が。
1964年の日米合作の『あしやからの飛行』では、飛行機のキャノピーの合成が大映では出来なかったので
わざわざアメリカで現像&合成を行ったという話もある。

「ブルー・バッキング・システム」というのはマスク作成の技法名ではなく
あくまでも透過ブルーバックを使った素材撮影のみを指す名称なのかも知れないですね。
もしくは大映の「方言」だったか。未だに同じ機材でも機材レンタル会社や撮影所によって
呼び名が微妙に違ったりするので。とにかく大映の透過ブルーバックの解説をしている
大映出身のカメラマンや特技監督は一様に「ブルー・バッキング・システム」と呼んでいます。

210 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 23:12:58 ID:ktyfiCEC]
ところで『キングダム・オブ・ヘブン』観てみました。>>187

なるほど、確かにCGの群衆はいたんだろうけど、『トロイ』とは一線を画していましたな。
あまり、と言うか全く気にならなかった。ことさら数をひけらかすような撮り方をしてないからかな?
あくまでも群衆が「背景」に過ぎない扱いだからか、出しだ軍勢だけ死体の数も増やすという説得力から来るのか。
とにかく「ゲップの出るだけのCG群衆」を覚悟していた身には嬉しい肩すかし。
コントラストの強いあの撮影にすんなり馴染んでいるのも見事。どの辺が合成なんだかサッパリわかりまへん。

ちょっとポスターで食わず嫌いしていた『アレキサンダー』も観てみようかな。>>186


211 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/22(水) 23:15:47 ID:LoYZBHEg]
>>210
CGの話はあんまないんですか?

過去の話題はこっちほうがお仲間が居ると思いますよ
<検証> 日本特撮はいかにして没落していったか2
bubble4.2ch.net/test/read.cgi/rsfx/1131576331/

212 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/23(木) 06:26:59 ID:D9atUzLe]
>210

211のスレを覗くのもいいけど、こっちでも続けて欲しい。
ブルーバックの詳しい話とかすごい勉強になったよ。

213 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/23(木) 19:59:59 ID:pB/EuZaH]
まあ40年前の知識披露されても困るな
ティペットのスキン&マッスルシミュとか
WETAの群衆とか
そういうハイエンドな話題が良いな

あ、トロイのシステムは今日本でも買えるよ!

214 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/23(木) 20:24:04 ID:eGFoeKSn]
>213
そんなもん買っても「トロイ」みたいなのしか出来ないんじゃ意味なし。

あと別に40年前の知識披露されても誰も困らないべさ。
歴史を知るのは楽しいぞ。

215 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/23(木) 21:21:18 ID:GHI3h3RG]
>>214同意。
歴史を知るとCGとかも昔の技術の発展型でしかない事がわかる。
そうすりゃCGか特撮のどっちが良いなんて考えはアホらしくなる。
群衆を増やすのだって昔からマット画とかでやってる事だ。
今はそれが動かせるようになっただけ。


216 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/23(木) 21:35:00 ID:TyLHQxaN]
>>210
「キングダム・オブ・ヘブン」の遠景は、もうあらかたCGのようですね。
当時の建物らしきものが遠くに見えたら、まず間違いなし。
また「雲がいい感じ」と思えたら、まず間違いなくCGか、他の場面からの流用みたい。
絵画みたいに見えるのも道理で、実際に画家の絵をリファレンスにしているそうです
(ネタ元はメイキング本)。

あと、平原で少数の騎馬隊が敵方に囲まれていくのを望遠で撮ったシーン
(予告にもあった)もデジタルで、かなり軍勢を追加している。
これは全く気づかなかった。

似たようなシーンで「ブラックホーク・ダウン」の冒頭、救援物資を求めて
人々が集まってくる望遠撮りのシーンがあったが、ここも大部分の群集は
デジタルで、これまた意外だった。

びっくりした、びっくりした、ばかりですけど、こんなところがR・スコットのセンスが
光るところだなぁと思います。
SFXで俯瞰で撮る時は、もの凄く引いて、それでいて「空き地」も入れて撮るのが
コツなんでしょうかね?
確かに、目一杯、群集や騎馬兵で埋めてしまうと「勘弁してよ」になっちゃいますよね。

217 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/24(金) 06:18:28 ID:4tw/bSzI]
KoHは冒頭の雪が凄かった。
リアルとCGを近景遠景で(同じ画面の中で)使い分けてるんだけど、
つなぎ目が全然判らない。

あとBHDで騙されたのは、冒頭の餓死寸前の男の子が人形だった事。



218 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/24(金) 09:27:28 ID:ikt5QR6+]
>>216
>SFXで俯瞰で撮る時は、もの凄く引いて、それでいて「空き地」も入れて撮るのが
>コツなんでしょうかね?

SFX頼みではなく、本編の方も「本当にたくさんいるんですよ」って事を
補強するショットを撮るべきなんじゃないかと思う。
これが無いとSFXだけ浮いちゃうからね。
昔のSFX映画ではよくあった失敗だけど。
シーンの最初だけマット画を使って壮大な画を撮った後は
あまり壮大じゃない部分セットの中だけの芝居が続いて
却って最初のマット画のショットが浮いちゃうなんて事は珍しくなかったね。

219 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/25(土) 05:34:56 ID:aDtE8sa0]
>>216 スコットは、「白い嵐」などの頃は飛行機やら何やらが遠景に映ったら最悪だと、
ロケーションにかなり苦労してたそうですが、CGによってその苦労も解消されて、
自分の望む絵を昔以上に描けるようになったみたいですね。

220 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 02:46:49 ID:4AQQHdbB]
CGの技術が向上したせいか、最近のアクション映画での車のクラッシュや爆発とかもCGのように思う。
推測だけど、
・「ステルス」の倉庫の爆発シーン
・「アイランド」のクラッシュシーン
・「MrアンドMrsスミス」のクラッシュシーン
はCGじゃないかなぁ。
DVDまだ買ってないのでメイキングとか知らないのだけど、何か情報知っている人いますか?

221 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 02:56:18 ID:BuLujzDd]
>>220
「アイランド」の車のクラッシュは実写映像だったはず
前方から転がってくる車輪がCGだったよーな
「ステルス」の倉庫爆破は実写じゃないかな?
でも炎や破片はCGで足してるかも知れん

222 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 03:08:51 ID:4AQQHdbB]
>>221
「アイランド」のクラッシュは実写なんですか?
トラックに鉄輪が突き刺さるシーンは実写らしいですけど、
それ以外の車がひっくり返るタイミングとか、実にきれいでしたね。
実写だとしたら凄い。

「ステルス」で、車が2台吹き飛ぶシーンがあるのですけど、あまりにキレイな
タイミングなんで、ちょっとCGじゃないかと思えたんです。

横道ですけど、「バッドボーイズ2」の2枚組DVDはSFXの宝庫ですね。
作品そのものは、あのブラッカイマー+マイケル・ベイ印なんで「納得」なんですけど(笑)、
カーチェイスなんかは、随分と詳しくメイキングを説明しています。必見。

知っている人も多いと思いますが、「SFX映画評論」は必見サイトです。
www.ritsumei.ac.jp/~hideytam/sfx/index.html

223 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 03:25:13 ID:BuLujzDd]
>>222
確か「バッドボーイズ2」でマイケルベイが「ホントはリアリティのある映像が好きだ」みたいな事をコメントしてた。「アイランド」の例のシーンは「バッドボーイズ2」のカーチェイスの流れを汲んだものだと思う。
「2」のカーチェイスのメイキングでスタッフが「fuck」を連発してるのは
おもろかった。

224 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 10:30:40 ID:a3SHS7tF]
>>222
「ステルス」の爆破シーンは実写。
メイキング見たよ。
車も人の実際に飛ばしてた。

225 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 10:32:16 ID:a3SHS7tF]
×車も人の
○車も人も

226 名前:名無シネマさん [2006/02/26(日) 13:36:24 ID:STmwLAfE]
アイランドの車は全て本物だよ

227 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 13:38:44 ID:dbMv7dCG]
逆に考えると、CGで作れそうな爆発・クラッシュシーンを実写で行うというのは、
その方がリアルだからかな?
それとも、その方が安上がりなのかな?

画面一杯に炎が爆発するシーンなんか、CG(のそれこそライブラリ)で
仕上げられそうに思えるが。



228 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 14:06:51 ID:VoblDNZk]
>222
そこのサイトの人、「キングコング続編制作決定」のジョークを本気にしてる・・・

229 名前:名無シネマさん mailto:sage [2006/02/26(日) 14:15:46 ID:a3SHS7tF]
>>227
実際現場で大爆破を成功させて、みんなで「ワーオ!」
とか盛り上がるのが好きだから。 w
ジョエル・シルバーなんて、ひところ爆破シーンのためだけに
どっかで建築物の大規模爆破がないか情報を集めていたらしい。






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