- 1 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2009/11/02(月) 09:15:48 ID:kEHWwkiu]
- アイドル育成シミュレーションゲーム「アイドルマスター」のスレです。
基本的になんでもありな感じで。 前スレ THE IDOLM@STER アイドルマスター part3 namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1246267539/ 過去スレ THE IDOLM@STER アイドルマスター part2 namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1241275941/ THE IDOLM@STER アイドルマスター namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1221366384/
- 153 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/07(木) 08:46:31 ID:O76lsnT2]
- >>151
期待どころか、既定路線かと思ってましたよっとw 冗談はともかく、その自覚と根性と姿勢には敬意を表します。乙。 さて、内容ですが 落ち着いた大人の会話に見える中で、初心な小鳥さん可愛いよ小鳥さん。 今朝は一段と寒いですが、読んであったまれました。 しかしこのP、アイドルの子たちのランク上がったら修羅場招くんじゃないかw? そのP争奪戦で、この人はこういう人、と理解してしまってる小鳥さんは、 参戦もせずに不戦敗な予感が…
- 154 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/07(木) 12:46:58 ID:/SES6Twt]
- >>151
これはひどいジゴロ 無自覚ジゴロでなくジゴロ 最後のオチ、これはいくらなんでも口説いているようにしか読めないw もっとさらりと、 「小鳥さん、ぬかりあったんですよ。御自身の草が足りなかった。さっきのコレでぴったりです」 くらいで、もう小鳥さんなら脳内がスゴいことになる、たぶん。 いいなあ、俺も粥食いたいなぁ。嫁菜入りの。
- 155 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/07(木) 20:00:56 ID:epx5hn6g]
- ところであとで書くと言っといて感想書いてなかったのが1本あったんでカキコ
>>108 文脈といいオチの切れ味といい、同じ創発板にある星新一スレにも堂々投下 できるネタだと思いましたw 飲み会だと告げる時に、相手が女性だとつい言い足してしまう小鳥さん。 そう言ったこと、プロデューサーと会話できたことでたぶん安心して、結局 いつものように深酒してしまう小鳥さん。 さりげなくメリークリスマスの予行演習を妄想しておく小鳥さん。 知り合いにメリーと言われないように微妙に人目を避けて歩く小鳥さん。 お掃除のおばちゃんにダメ押しされてもまだ前向きに捉えようとする小鳥さん。 >小鳥はちょっと心配したように訊いた。 ……「ように」? 男声の電話と聞いてまだ諦めてなかった小鳥さんw 可愛らしい小鳥さんをいっぱい拝見できました。 ごちそうさまでした。
- 156 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/08(金) 01:18:23 ID:XtR2C3AA]
- >>151
意識されてる訳じゃないとわかってても律儀にときめいてしまう小鳥さんが初心可愛くてたまらんです。 でも、見方によったらPは本当に小鳥さんにアプローチしてるけど Pが自分を選ぶはずが無い、と思い込んで天然ジゴロとして流してるとも見れますね。 完全な天然にしてはレベルが高過ぎますしねw ともあれPは責任をとって小鳥さんを嫁に取るべきです、GJでした
- 157 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/09(土) 03:16:42 ID:d4OCw1+i]
- >>151
なんと。釣れたw ・・・いやいや、失礼。そこで決して期待を裏切らないところが最高です。 なんというか、小さな幸せを拾い集めて頬を緩める小鳥さんが実にかわいらしいところです。 うーん、少なくとも創発ピヨちゃんはものすごい非の打ち所ない優良物件だと思うんだけどなあw なんでこんなに自信なさげなんだろうか。公式が明らかにすることは多分無いだろうけども・・・ そしてここでも、食べるのをにこにこと観察されてしまうプロデューサー。 この辺りを見ていると、男の子のハートは胃袋にある、は至言だと思います。 事務所で二人きり、ご飯を用意して待ってる小鳥さん、というシチュエーションは確か96Pの第一作も ほぼ同様のシチュエーションかなと思うのですが、アプローチしつつもこの人はこういう人、みたいな 一歩引いた感じがする点がある意味ピヨちゃん視点固定を強調しているようでもあり。 なんだよこれはこれで結構しっかり女性してるじゃん、って感じ?w 予定したラストに持っていく小技も随所に効いていて、つながりの部品がうまく連鎖しているのも見事。 あ、でも「お気にめさらず」は意味合いとしては「お気になさらず」と同じにはなるはずかもだけど 一般的に「お気に召す」が「気に入る」の意味で使われることを考えると、ここで使うのは避けた方が無難かも? あと、ちょっと個人的に気になったのが「千早ちゃんや伊織ちゃんなんかオフの日も来て何やかや摘んでましたよ」 ここでは微笑ましい一言ですまされている一方で、なぜ彼女らが正月だというのにプロデューサーがいるわけ でもない事務所にオフでも来ているのか、とか考えてしまうと・・・千早はもとより伊織もそれなりに愛されてはいる ものの「家族が構ってくれない」ことについてはそれなり以上に寂しい思いしてそうだしなあ、とSPのアイドラ見つつw 自宅に居場所がない同士のちはいおがたまたま鉢合わせ、みたいなシチュも面白いかも? ・・・えっと、ここにみんなのおうちがあって、血はどうであれ心のつながった家族がいるんだからねっ、とか いやま、それ自体はともかく。そういう引っ掛かりをごくさりげなく用意しているとこが自然な深みを演出してるなあ とか感心してみたり。 なんにしろ期待に違わぬご登場に感謝。読んで胃がほっこり温まってくれましたw
- 158 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/18(月) 05:09:48 ID:PpMJ4T5w]
- >>146-151
小鳥さんの優しさが、Pの目の前で零れ落ちてるよ 小鳥さんは不憫だなあwww
- 159 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/18(月) 21:46:20 ID:PpMJ4T5w]
- とても遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
空気を読まずにギャグ(?)を投下します。 2レスお借りいたします。
- 160 名前:日高愛は中二病 1/2 mailto:sage [2010/01/18(月) 21:48:42 ID:PpMJ4T5w]
- 日高舞は家で掃除をしていた。その日の昼下がりには、中学校の授業は既に終わっていたが、
娘の姿は無い。彼女がアイドルとしてデビューしてからこのかた、 仕事やレッスンで時間は埋められ、昼に家へ帰ることは稀なことになっていた。 「あの子の部屋はどうなっているかしら。散らかってたらいけないわ」 母は呟いた。発せられた言葉とは裏腹に、明らかに楽しそうな顔をして、 娘の部屋へ近づいていく。思春期の少女ともなれば、父親は勿論、 同性の母親にも自分の部屋に勝手に入られることを嫌がるもので、 日高愛の場合もご多分に漏れず、部屋を探られる度に金切り声を上げて抗議するのだが、 その程度のことで自重する日高舞ではなかった。 ドアを開けて、実際に部屋を開けてみると、まるで既に掃除されたように整理整頓されていた。 「自分で片付けるから、入らないでなんて言ってたけど、本当に掃除してたのねえ」 舞はニヤリとすると、ずかずかと娘の部屋へ入っていった。 そして、躊躇無く机に向かい、中身を漁り始めた。 「手帳、手帳はどこかしら」 娘の様子に目を配るのは親の義務よねえ、などと勝手きわまりない言い訳を述べつつ、 引き出しの中身を泥棒のように荒らしていく。娘の日記を兼ねている手帳を盗み見ることが、 この母親の楽しみの一つとなっていた。自分の手帳を見られたと本人が知れば、 勿論、顔を真っ赤にして怒るわけだが、そんなことを気に掛けるぐらいなら、 愛が母のことで思い煩うこともなかろうというものである。 「あれえ、無いわねー手帳、さすがに何度も見つけられて学習したのかしら。ん…これは?」 引き出しの中の手に硬い感触を感じた舞は、それをつかんで中から引き摺り出した。 「CD?あの子ったら、私の知らないところで、一丁前に音楽を嗜んだりしてるのかしら」 CDケースの表には、暗色に覆われた絵が入っていた。 その絵の中央には、教会らしき建物が、藍色で描かれていて、 上側には何やら文字らしきロゴが入っており、絵の下側には、 CDのタイトルと思しき文字がアルファベットで「DE MYSTERIIS DOM SATHANAS」と記されていた。 「うーん、何て書いてあるのかしら、デ・ミステリイス・ドム・サザナス?読めないわ」 机の上にケースを置くと、意地の悪い笑みを浮かべ、舞は言い放った。 「聴いちゃお!」 そうと決まれば話は早い。同じ引き出しに入っていたポータブルCDプレイヤーを、 これまた拝借し、イヤホンを耳につけて、音楽を再生した。 その途端、工事現場のような音がしたので、一時停止ボタンを押した。 「な、何よ今の…」 舞は、見るものも無いのに、思わず目を逸らした。だが、 娘の趣味に対する好奇心と怖いもの見たさの感情が勝り、 再生ボタンを押し直した。イヤホンから再び騒音が聞こえてくる。 よく耳を利かせてみると、ドコドコ鳴っている工事現場のような音は、 物凄い速さで叩き出されるドラムの音であることがわかった。 その上に覆い被さるように、不気味なエレキギターの音が流れて、 おどろおどろしい雰囲気を醸し出していた。舞は額を手で拭った。 おかしな曲だ、彼女は内心そう思った。自分の音楽に関する常識とは かけ離れた曲だとも思ったが、聴けないことはない。しかしながら、 そう考えていられるのも、歌声が入るまでだった。 「!?」 人間の声?これが人間の出す声なのか。音程は黙殺され、 そもそも歌として全く成立していない。何と言ってるのかも全くわからない。 何かを呪うような、おぞましい音がイヤホンを通じて舞に襲い掛かる。 彼女はそっと停止ボタンを押した。今一度額を拭う。手には脂汗がべったりと着いていた。 「な、な、何よコレー!?」 日高家に悲鳴が響き渡った。
- 161 名前:日高愛は中二病 2/2 mailto:sage [2010/01/18(月) 21:49:23 ID:PpMJ4T5w]
- 「ママ、ただいまー」
日高愛は事務所でのレッスンを終えて、帰ってきたが、いつも出迎えに来る母親の姿が無い。 怪訝な顔をしつつも、居間に入ると、その母から呼び止められた。 「愛、ここに座りなさい」 「何、ママ、急に改まって」 「これはなんなの!」 娘が座ると、母は「DE MYSTERIIS DOM SATHANAS」を机に突き出した。 「ああー、ママそれ聴いたのね、ねえ、ねえ、どうだった、それ聴いて」 愛は、悪びれることなく、かといって、怒るでもなく、しげしげと相手の顔を覗いてきたので、 舞は眉を顰めた。 「この怖いCDは何!説明しなさい!」 「これって、Mayhemの『DE MYSTERIIS DOM SATHANAS』だけど。メタルの名盤だよー。 アッティラ・シハーの呪詛ボイスに、ヘルハマーのブラストビートが最高なんだから!」 「えっ」 「えっ」 まるで常識であるかのように語る娘の姿に、母は当惑するが、 その姿に娘もどういうわけか困惑した表情を見せた。 「ママったら、ポップスしか聴いたことないから、びっくりしたかもしれないけど、 メタル界隈では、捨て曲無し、名曲揃いのアルバムって評価されてるんだから」 「メ、メタル?それって、髪染めたり、厚化粧したりするアレ?」 「そんなポーザーとMayhemを一緒にしたら困るなー。ブラックメタルのジャンルを 確立させた偉大なバンドなんだから。そもそも、ヘヴィメタルで髪染めたり、 化粧したりするのなんて、実際にはほとんどいないんだけど」 「ポーザー?ブラックメタル?訳がわからないけど、とにかく、 こんな危ない音楽を聴くのは止めなさい。正直、聴いてて気が狂いそうだったわよ」 「ええー、やーだー。気が狂いそうになるって言うけど、そういう狂気を歌ってるのが、 このアルバムなんだから。」 「狂気なんて音楽には必要無いの!音楽を聴くなら、私の曲でも聴いてなさい!」 「嫌よ、ポップスなんて音楽じゃないもん!」 「なっ!私の全業績を否定するようなこと言わないでくれる?」 娘の暴言に色を失う母。 「だってそうでしょ。J-POPなんて、プロダクションとレコード会社が結託して、 似たり寄ったりの曲を追っかけに売りつけてるだけじゃない。 そんな曲、音楽じゃないわっ、ゴミよ。いや、ゴミ以下よ!」 「きー、何てこと言うのよ。このCDが貴方をおかしくさせてるのね、なら、捨てちゃうから!」 舞は、「DE MYSTERIIS DOM SATHANAS」を取り上げると、ゴミ箱に捨てた。 「あーっ!何てことするの、もうママなんて知らない!」 愛は、投げ捨てられたCDケースを拾い上げ、玄関へひた走る。 「舞、どこに行くの!待ちなさい、待ちなさいったらー!」 わが子に伸ばした手は、あえなく空を切り、愛は夜空の下に走り去ってしまった。 「どうして、あの子ったらヘビメタなんかに走っちゃったのかしら…」 思春期特有の精神の変動に振り回される母親がここにも一人。その疑問に答えるものはいない。 その後、雪歩の家にて、愛が保護されたりするのだが、その話はまたの機会にするとしよう。
- 162 名前:日高愛は中二病(後書き) mailto:sage [2010/01/18(月) 22:06:16 ID:PpMJ4T5w]
- 自分で書きながらなんですが、キャラ崩壊酷すぎワロタwww
愛シナリオのOPで、舞さんが娘の手帳をガサ入れしてるのを見て この話を思いついたのですが。 愛ちゃんの母親に対するコンプレックスが、あさっての方向に 爆発したらどうなるだろうと思って、このSSを書きました。 いや、ぶっちゃけていうと、アイドルたちがメタルにはまっているのが 書きたかっただけなんですけどねwww 呪詛ヴォイスを張り上げるアッティラ・チハーに 吐き捨て系の絶叫ボイスを弾き語りで披露するアレキシ・ユキホ 豚の生肉を舌でペロペロするハルカ・マニアック そして、喚き声を上げながら、速弾きするアイ・アラヤ そういうのが凄く見たいんです、見たいんです、見たいんです。 大事なことなので三回言いました。 まあ、こんなネタに感想をつけてくれれば幸いです。
- 163 名前:訂正 mailto:sage [2010/01/18(月) 23:15:39 ID:PpMJ4T5w]
- >>161
×「舞、どこに行くの!待ちなさい、待ちなさいったらー!」 ○「愛、どこに行くの!待ちなさい、待ちなさいったらー!」 吾ながら酷い誤植を見た!
- 164 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/18(月) 23:43:28 ID:Ny5IT3PX]
- 愛の口調が引っかかる
- 165 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/19(火) 00:51:01 ID:ED4lCxxO]
- >>162
舞の型破り感が全く影を潜め、Typicalな「大人」にされちゃってるのにまず疑問が。 さらにはアイドルポップスそのものも全否定と来ちゃうと、 愛の物語そのものに対しても違和感が出てきちゃいます。 せめて、もう少し文章量を多くして、違和感をなくす理由付けや、 納得出来るオチを付けて欲しかったかなあ、と。 愛は単純なだけに、この愛とアイドルを目指して頑張る愛が結びつかないです。
- 166 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/19(火) 00:58:31 ID:4V6nVKLT]
- 違和感と2chネタがはいったセリフ、アイマスにしては不気味な展開から、
これは夢オチとか妄想オチとかその類のがくるだろうと思っていたら、 そのまま発散してしまったので、よくわかりませんでした。
- 167 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/19(火) 06:40:01 ID:76frRmuS]
- >>162
ところが俺はHMに関してこういうスタンスの友人がいるので楽しめたw ご本人おっしゃってる通りキャラ崩壊すごいですねな話なんですが、結末で雪歩んち行った ってことは愛は雪歩にヘビメタ洗脳されていて、彼女のご高説は雪歩からの引き写しだった (=雪歩がすでに感染してる)などと思うとすごく楽しいです。中二病の症例を垣間見た感じで なかなかに背筋が凍りましたな。 雪歩の自室でソーユー系の音楽垂れ流しながら表情こそ明るいガールズトークで、でも 内容は常人に理解できない会話を繰り広げる雪歩と愛がもうSSの枠とかプロットとか飛び 越えて脳内に再現されました。と言うか再現されてしまいましたどうしてくれる。 ……とはいえ。 すでに言われているとおり「そのキャラらしい立ち居振る舞い」になってないのがちょっぴり 残念な部分かと。具体的には舞さんが全然舞さんらしくないのが唯一最大。作中の愛の 言動は『中二病の愛』だと捉えればそうおかしくない(もともと愛はセリフや行動に極端な 特徴がないし、娘が母に対する態度としてはまあまあこんなもん)ですので、作中で舞さん らしい舞さんを描写することで娘の中二っぷりを効果的に表現できたかも。 序盤は解釈の範囲内ですがヘビメタCDを発見したあたりから、舞かあさんというよりそれこそ 雪歩のお母様あたりならばしっくり来る行動と感じました。萩原家も大変だったに違いない。 またのお越しをお待ちしております。
- 168 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/19(火) 18:13:59 ID:QzVzUZX2]
- 愛と舞の立場が逆の方が良かったかも
JPOP否定しても実績を残した舞と、JPOP肯定して母親越えを目指す愛だったら キャラに合ってて納得できたような気がする 後書きが無いと、何を書きたかったのかSSだけでは伝わって来なかったのが難点
- 169 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/19(火) 18:47:31 ID:KdvlZFyC]
- ギャグと宣言されてるのに素直に笑えないし、
キャラ崩壊とストーリー発散で、後味がよろしくない。 しかもその上での最後の一説がなんとも。 そのお話はまたの機会、と使う以上は、もう少し興味を引く形にして欲しい。 激突!萩原組長VS豆タンク!お楽しみに!と〆てギャグに徹するとか、 保護された場所をとんでもない場所(八甲田山中とかアフガニスタンの首都カブールとか 八丈島の南東60kmの沖合とか876プロダクション地下25m地点とか)にするとか。 今のままだと、全然またのお話とする意味が感じられません。
- 170 名前:島原薫 ◆DqcSfilCKg mailto:sage [2010/01/19(火) 20:41:45 ID:e02CFjwR]
- 前作へのご感想、まことにありがとうございました。島原薫です。
今回も投下いたします。 タイトルは『ちーちゃん』。メインは千早で3レス使用。百合表現がございますので苦手な方はご注意ください。 投下後終了宣言+前作レスへのお返しです。
- 171 名前:ちーちゃん(1/3) ◆DqcSfilCKg mailto:sage [2010/01/19(火) 20:43:18 ID:e02CFjwR]
-
女同士なんて気持ち悪いと思った、のに。 更衣室ではいつも隅で身を縮こませながら着替えていたのが普通だった千早が、人並みに振舞えるようになったことに春香は内心、喜んでいた。 コンプレックスからか、人と一緒に着替えることさえ拒んでいた千早がここまで変わってくれるなんて。 まるで保護者のような感慨に浸りながら、当時のことを思い浮かべてはニヤニヤとした笑みを浮かべる春香。 そんな彼女にも、千早の視線が外れることはなかった。 ブラウスのボタンがひとつ、またひとつと外れていく度に千早の心はざわつく。 少し赤みがかった肌と白のブラジャーとの稜線が目に映るともう釘づけで、それでも片端に残った良心でもってチラチラと、 春香に気づかれないように観察を続けた。 無いものねだりだと、自分の胸を見て千早自身はそう片付けたつもりだった。 けれど、目に映る景色の中心には常に春香がいて、彼女よりもスタイルの良い女の子が並んでいても視線の向かう先はいつも同じ。 親友を羨む感情なんだと自分に言い聞かせているのに必死になって、 自分の中にいる、一番ちっちゃくてワガママなちーちゃんが口を開いてトドメをさされた。 すきなんでしょ? 着替え終えた春香がこちらを向いて、やっと自分の手が止まっていたことに気づく。 どうしたの? とクリクリとよく動く瞳が千早の胸を打つ。 やめて、そんな純粋な、綺麗な目で見ないで。 自分の中のちーちゃんがお腹を抱えて笑っているのを、千早は耳を塞いでやり過ごす。 少し春香の顔に怪訝そうな色が浮かび始め、「なんでもないわ」と、千早はボタンに手をかけた。
- 172 名前:ちーちゃん(2/3) ◆DqcSfilCKg mailto:sage [2010/01/19(火) 20:45:15 ID:e02CFjwR]
-
滞りなくボタンを外すはずがなかなか終わらない。 やけに凝ったデザインの為か、小さくて数の多いボタンに苦労する。 それでも普段の千早ならなんてことはないのだけれど、俯いたまま目だけで正面を見ると、相変わらず笑顔の春香がそこにいた。 もう彼女は着替え終えている。 待っていると言われればそれだけのこと。けれど、微動だにしない(ように見える)春香にある種の恐怖すら覚え始めていた。 なんとかボタンを外し終え、今度は千早が胸を露にする。 春香は動かない。小刻みに震え始めた手にはもう気づいているのだろうか、あらゆるものが千早を不安にさせる。 ねえ、千早ちゃん。 なんと意地悪なタイミングなのだろう。 ビクリとして千早が顔を上げると、春香は先ほどまでの笑みを浮かべたままだった。 着替えてて良いよ、と言われたけれど上手く体が動いてくれないことに千早は更に焦る。 なにより、「私のこと、いつも見てるでしょ?」なんていわれた日には千早はパニックに陥るしかない。 内心、どこかの舞台から飛び降りたい気分でも着替えは続く。 次に何を言い出すのか、耳と心臓だけはせっせと働いていた。 「気づいてないと思った? いつからか分からないけどすぐ分かったよ」 震えが収まらない。 次に出てくるであろうと、勝手にシミュレーションしている最悪の言葉が秒刻みで更新されていく。 うなづくことも出来ない千早。その様子を見て、「正直ね」と、春香はひとつ大きな息をついて続けた。 気持ち悪かった。
- 173 名前:ちーちゃん(3/3) ◆DqcSfilCKg mailto:sage [2010/01/19(火) 20:46:22 ID:e02CFjwR]
-
大きな大きな杭が胸を貫く。 何度味わっても、絶望に慣れることなんてないことを千早は改めて実感してしまう。 千早は考える。きっと春香の目には自分はなんて醜い生き物に見えるだろうと。 おこぼれを貰おうと下卑た笑顔で近づいてきた、今まで自分が拒否してきた人たちが小さいちーちゃんと共にせせら笑っているようにも思えた。 完全に挙動を停止した千早。他人から見れば、まるでその周囲の時間まで止まってしまったような空間が千早の中だけで広がっていく。 だから、「泣かないで千早ちゃん」と春香に言われ、やっと自分が泣いていることに千早は気づいた。 しかし、この絶望は到底、収まるものではない。 気持ち悪いと思っている人間とよく一緒にいられるものだと、一番外側にいる自分が強がりを言っていた。 でもね、と春香はハンカチを出して千早の頬に手を伸ばす。 イヤイヤと駄々っ子のようにかぶりを振る千早を無理矢理捕まえると、「お化粧、またやんなきゃね」と千早の頬を拭った。 「でもね、千早ちゃんなら良っかなって思ったんだ」 「……気持ち悪いのに?」 「うん。私もなんだかんだで見てるから」 「なら……春香も気持ち悪いわ」 「そうだね。気持ち悪いね」 人間はなんて現金な生き物なんでしょう。ほら、もう私の心は晴れているわ。現金ね。ずるいわね。 自分の中のちっちゃいちーちゃんが歌っている。千早はそっと近寄ってその子の頭を撫でてあげた。 お互いに涙でボロボロでみっともなかったけれど、自分のことを初めて可愛いと思った。 ちーちゃんはムッとした顔でそっぽを向くと、どこかへ行ってしまう。 千早はそんな愛おしい自分をずっと眺めていた。 おわり
- 174 名前:島原薫 ◆DqcSfilCKg mailto:sage [2010/01/19(火) 20:47:09 ID:e02CFjwR]
- 投下終了です。以下、前作へのレス返しです。
>>89 こちらも言葉が過ぎていました。申し訳ありません。 アイマス勢でも特に幼い彼女に持たせてしまうあたり、罪深いのですが楽しいですよね。 >>90 たぶん涼くんともバカップルでしょうし、"いちおう"そういう勉強もしているんでしょうね。いやらしい子! >>91 今回は飛び道具をこれでもかと使いました。書いた後、自分でも卑怯な作品だ、と思ったのは内緒。 >>92 推敲をなまけるツケがこういうところに現れてしまい、本当に恥ずかしい限りです。 どちらのミスも私のチェックミス、勘違いでした。ご指摘、ありがとうございます。 >>93 石川、武田あたりはまだ露出も少ないのでこちらが結構、好き勝手出来るのも利点というか、便利なところですね。 誤字の件は本当に申し訳ありません。 >>107 尾崎Pはアイマス世界には珍しく、ダメなところや嫌なところを多めに盛り込んだキャラで、 書く側としてはすごく魅力的な人物ですね。藪下Pは露出が少ないのもありますが、尾崎Pとは真逆な感じ。 これからもダメ尾崎Pを書いていきたいと思います。 >>123 仰るとおり、これを言ったらダメなんだろうな、という境界線を見ながらギャグやコメディーは書いております。 このラインを踏み越えたら不快、というのは見極めがなかなか難しいのですが、はまった時の爽快感めいたものは良いですよね。 武田が変態かどうかはこれからの活躍に期待ですw あと、鹿学会は三谷映画『有頂天ホテル』のネタです。 それでは次回投下の際もよろしくお願いします。
- 175 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/20(水) 18:47:19 ID:j6flGsbl]
- >>174
女同士なんて気持ち悪いのに、私は彼女が気になって、 彼女がそれを知っていることを知って私は途方に暮れてしまい、 彼女も私を気にしていると判って私は嬉しくなってしまった。 はるちはキタ━━(゚∀゚)━━━!!! ……と手を打って喜ぶ感じじゃないテイストですけどw いろいろ考えてしまいました。 ほんの数十行の間に地獄と天国と迫害と寛容を味わう千早かわいいよ千早。 うまく書けませんがこんなことが繰り返されて千早は成長してゆくのだな、と いうふうに感じました。 春香はなにをどこまでわかってんだかわかりませんが、当人的には百合とか 無関係で、けっこう単に大親友とでも思っててもいいなあ。 咀嚼のし甲斐がありました。GJ! ひとつだけ確認です。 一番初め、『更衣室ではいつも〜変わってくれるなんて』の2行だけ春香視点、なんですよね? ここだけ意図が不明でした。
- 176 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/21(木) 02:03:27 ID:mKKPuqVv]
- >>162 えー、感想としては
・俺はわかるから楽しめたけど、(ブラック)メタル知らない人にはサッパリだよねえ……? ・言われっぱなしってのはやっぱり舞さんらしく無いかなー といった所です。 個人的なイメージでは舞さんって、 「Mayhemときたら当然、Burzumもセットよね? あと、まさかVenomを聞いてないとか言わないでしょうね?」 「ママ、知ってるの!」 「知ってるというか……カウント・グリシュナックが逮捕されたのって私が返り討ちにしたからだし」 「ええええええええ」 「どんな音楽聞いたっていいけど、教会に放火なんてしちゃダメよ?」 ぐらいの台詞は言いそうかなーと。 もっと知らない人にもわかるような説明を入れないと、ちと厳しいのではないかと思う次第です。(説得力無いなあ)
- 177 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/21(木) 10:14:45 ID:jlWBSOQo]
- >>174
ある種のナルシズムであり、たぶん百合ネタに限らずこういった文章を書く人間のハートをゴンゴンと叩く内容ですな。 悶えろ俺! みたいな。 俺、百合千早はどうしても受け入れられないw でも、自分が好きなキャラで百合ネタをされるとギャーッてなる理由が判ったので、面白かった。 ゴチでしたー
- 178 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/22(金) 00:15:27 ID:2/5dfo/e]
- >>162
厳しい意見が続きますが、発想そのものは面白いと思います。 まず失敗はここまで言われているように、日高家でやってしまったことではないかと。 てか、愛はこれでもいいんですが、この展開だと、むしろ愛の方が「ママの様子がおかしい?」って悩み始めてしまうレベルかと 普通に考えられる舞ママは明確に自分の邪魔をしない限りは娘の反抗期を放置するぐらい余裕ってタイプで、 そもそも娘がメタルにハマろうが、大して気にしないんじゃないかなーと ぶっちゃけ、アイドル活動に固執する愛を見る目と大差なさそうというか 「はしかみたいなもんだろうし、好きにやってみたら?」って態度に終始した末に 「ママに判るわけないもん!」って飛び出したのはいいが、好きになったバンドが来日したときに 舞のサインもらって喜んでるってかむしろ拝んでるの見てしまった愛の図、なんて展開になりそうw あるいは、>>168で先に言われてしまいましたが配役逆にして愛が家に帰ったら 「髪染めたり、厚化粧したりするアレ」が化粧台前に鎮座ましましていて、さらっと「あら、愛、おかえり」から始まり 「ままま、ママが壊れた!?」 「ていうか、メタルの人だってそんな真っ白けな人、今どきいないから!」 「やーよ、ポップスなんて音楽じゃないしー」 「自分の全業績を否定っ!?」 「だって私の業績を全否定できるのなんて、私自身しかいないじゃない?」 みたいなノリで結局舞が愛をふりまわす方がらしい気になってしまうんですな。 「母親に対するコンプレックスが、あさっての方向に爆発」に対して母親のパーソナリティが強いというかいい加減すぎて フツーな母親というステレオタイプに収められず、こういうような常識ギャップがどうしても似合わない、という その方向だとキャラに沿わすとどうしてもズレズレ親子の空回りになっちゃう感じ。 繰り返しになりますが、「アイドルたち、メタルにハマる」という発想そのものはなかなかアリだと思うので 後はその料理の仕方かな、という感じですね 配役を考え直してみる(例えば、同じ展開でも絵理とサイネリアorオザリンとかだとアリかも・・・いや、ベタ過ぎてダメか?) あるいは>>167案に例があるように展開やシーンを考え直してみる、あるいは内容には手を加えないにしても文章そのものを 少し噛み砕き直す、などでその方向の話は充分作りようがありそうです ・・・でも、デス声は喉に悪いので、声でお仕事してる人は気をつけましょうね、とw >>169 「〜なのだが、それはまた別の話」とか「その話は別の機会に」みたいな結び方はよく見受けられるけど 案外状況を選ぶ方法なのかもしれないな、とはここのところ思ったり。 >>176 やっぱ、日高親子の力関係だとそんなふうになっちゃうよなあw
- 179 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/22(金) 00:16:27 ID:2/5dfo/e]
- >>174
うーん・・・自分としてはキライじゃないけども、ただ部品から客観視するとおそらくアウト、って感じかなあ。 その後の自分も気持ち悪い同士、につなぐことを前提としても、やはり千早に向かって気持ち悪い、と言い放ってしまう 春香というのは、それ「だけ」だと多分アウト・・・なんじゃないかなあ、と。本来は。 ところが、主観で見てみると、これが普通だったら違和感を覚えるはず、という基準に照らした結論ほど ナシじゃなかったりするw この辺りは、とりあえずなにか食べよう、バカリボンへたれ狼といった一連を読んだ結果として 「ちょっと原作とは違うけど、これはこれでアリじゃね?」という。例によっていつの間にかストライクゾーン広がっている結果かなあ、と。 これだけだと多分ダメだろうに、作中の言葉選びと積み重ねの結果として受け入れるに足る島原版が既に成立してる感じ ・・・とでも言えばいいか。 これは継続的に書き、投じている人の強みではあり。 人間関係の生々しさみたいなものを表現に取り込む試みについて、ここでは最も熱心に取り組んでいるのでは。 この辺り、前々から思っていましたが、なんとなく作中で登場人物同士がなにかいろいろとお互いの距離を 探り合っているようなのみならず、表現を通して書き手と読み手の間にも探り合いを持ち掛けられてるようなw そういう印象を覚えるところ。 自分のネガな内心の声を「殊更にシニカルなモノの見方をするように造型した子ども時代の自分」として描く 心理描写とか、他人の目がこわい・他人の目に自分がどう映っているかこわい、という部分とか なんか映像になった状態を想像するとTV版エヴァの終盤っぽいかも。 有頂天ホテルはまだ観てないなあ。ラジヲの時間は観たけど 765プロ版ラジヲの時間・・・って、聖白バラ女学院物語になるだけかw
- 180 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/22(金) 15:04:03 ID:D472HaU7]
- >>174
気持ち悪いの元は様々だもんなあ 虫を見て生理的嫌悪感からくる気持ち悪いも、 二日酔いで頭がガンガンする気持ち悪いも、 常識から外れることの不安からくる気持ち悪いも同じ言葉に表されてしまう 本文での気持ち悪い、がどの元をそれぞれどれくらいの比率で含んでいるのかまでは 春香自身が伝えようとしなければ千早には知りえない。 だから千早は一般的解釈に基づいて気持ち悪いの意味を捉えようとして傷ついた。 でも春香はそうじゃないよ、と。YESじゃないからってナイフのようなNOでもないよ、と。 背中のホクロみたいに今まで考えもしなかったしこれからも触れないまま 普通に生きていけることについて急に好きか嫌いか答えを出せと言われても 困っちゃう話なわけで。 その辺の誤解を解こうとするわた春香さんは可愛い、もとい納得がいくのに対して、 千早が百合に至る理由が弱いと感じた。 低ランク時代冬場地方ロケでツイン泊まったらエアコン調子悪くて 春香が一緒に寝れば暖かいよってベッドに入ってきてすやすや寝ちゃったとか、 ケーキバイキングに誘われるとこれおいしいよこっちのもおいしいよほらほらあーん なんてされて向こうはそんな気ないのになぜか千早だけどぎまぎしちゃったとか、 そんなことがあったなら千早が百合るのもしかたないなと 思わせるエピソードがあれば受ける印象ももっと柔らかくなったかもしれない
- 181 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/22(金) 20:26:44 ID:i9DOJOPB]
- >>180
その辺りの過程を今回やるのは蛇足っぽくね? 当たりをただ柔らかくするんじゃなくて、インパクト狙いにきてる感じもする >>179の言う以前までの作品が「作者レベルで」そういう緩衝にはなってる傾向はありそうだが だが、それはそれとして 最初ツンケンして、馴れ合いに来たわけじゃないです、他人になんて興味ありません 人に合わせて活動もイヤです、デュオとか納得できないのですが、なちーちゃんが 「一緒に寝れば暖かいよってベッドに入ってきてすやすや」とか 「これおいしいよこっちのもおいしいよほらほらあーん」とか そんなんなってるうちについには>>175っ・・・っていう過程は 別の話として読めればヨダレガデマスw
- 182 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/22(金) 20:33:36 ID:i9DOJOPB]
- 誤>>175
正>>171 orz もののついでに >>177 ギャーッてなる理由って具体的にはどんなもん? 興味本位だがちょっと説明聞いてみたいw
- 183 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/23(土) 01:07:02 ID:k5x4TBGx]
- >>178 やっぱり絵理がメタルにハマると、
「オススメは?」 と聞かれ 「スカイラーク全部………?」 とか言ったりするのかな。
- 184 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/23(土) 01:39:36 ID:LiJd7bgU]
- >>182
概ね、>>177に書いたことが全部なのです。 以下、言い方を変えた冗長な表現。 自分が好きなキャラというか、アイマスかつ千早だからだけど、俺にとって千早が 恋をするのは、Aランクをも超え片翼となり一緒に羽ばたいてくれるPのハズなのです。 本編のベストエンディングですら、まだ千早は恋に気づいていて欲しくないとまで思う。 これはナルシズムだと思っている。俺の脳内にいる俺が考えた千早が好き、という。 百合だけでなく男同士でもそう思うんだけど、同性に性欲を感じるというのは、 ナルシズムにみえるのです。特に「相手も実はそうだった」系について。 物語の形を借りて性的なこころを描くことは、己の性癖の開陳にも似ていて、それをして 「こういった文章を書く人間のハートをゴンゴンと叩く内容」と表現し「悶えろ俺!」と表現しました。 まあ、多分に自分の不勉強があるのだと思う。世の中をみると、このレスの枠に収まるような 矮小なものではないはずだから。 しかし、こんな理屈は「一番しっくり来る俺がギャーッてなる説明」であって、ギャーッてなるのは 飽くまでも情動。これは屁理屈だ。 千早は俺のことが好きなんですね、って言いたいんだ。
- 185 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/25(月) 11:53:21 ID:vCVzPFpD]
- なるほどまずギャーッてなるのはあくまでも自分の中でって話で
それが他を否定するわけでない以上、そう思う人がいる分には普通だろう 「これはナルシズムだと思っている。俺の脳内にいる俺が考えた千早が好き、という」 「同性に性欲を感じるというのは、ナルシズムにみえるのです」 という二文があって、これらは共にナルシズムという同じ語でくくられてるが 「物語の形を借りて性的なこころを描くことは、己の性癖の開陳にも似て」 と含めて、自分の恋愛観・性愛観をキャラに投影して開示したいという 心理の一端だと考えそれはナルシズムだと解いてるってことでよさげ? だとすると、それは何かを著さんとするものが共有する性癖でもあろうけど。 おそらくこちらも的外れに解釈してるんだろうが感覚の世界の話のようで 思うこと全部を受け止められるわけでなしという辺りで。 興味本位に対する丁寧な回答に感謝
- 186 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/26(火) 04:10:05 ID:3cCKSuXf]
- >>185
いえ、寸分違いなく。伝わってよかった。 重ねておくと、ナルシズムの否定ではなく、自分が百合モノの直接さを受け止めきれないんだと解ったのです。 ので、島原Pのこの作品はギャーッてなりつつも最後まで読めました。 ※基本、食わず嫌いだけはすまいと、可能な限り読むのです。感銘を受けたら必ずレスをする迷惑なやつですw
- 187 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/26(火) 22:03:07 ID:O36/eTJt]
- >>174
容認意見が多いようなので、あえて。 >>185と本質は一緒なんだけど、こちらは春香に違和感を持ちました。 千早にこれだけの葛藤があるのに、春香には何もないのでしょうか。 恋愛感情なしに行為に走る春香、と解釈しても違和感があるし、 P以外に恋愛感情を持つ春香、と考えると更なる違和感が。 これまでの作品が伏線だと思うと、逆にこれまでの作品の評価を この側面から考え直さないといけない、と思いました。
- 188 名前:ダメP mailto:sage [2010/01/29(金) 06:27:24 ID:HyV87+w6]
- 初です。
第1話 P「っというわけで、君たちのデビューが決まった」 春香「えっ!」 千早「えっ!?」 P「何で聞き返すんだよ?」 俺はにやけてしまう。 P「だから、天海春香さんと如月千早さんのデビューが決まりました」 春香「えっ!」 千早「えっ!?」 P「…ケンカ売ってんのか?」 鼻から笑いがこぼれてしまう。 春香「だ、だって、わたしまだアイドル候補生で、歌も下手ですし、それにリボンですよ!?」 千早「天海さん、動揺し過ぎよ」 如月さんは天海さんを制す。 うんうん、如月さんは大人だな。 千早「わたしも天海さんに同意します。わたしの歌もまだ練習余地が残っていますし、それにまだ胸も成長していません!」 P「とりあえず落ち着こうか二人とも。やっぱり落ち着こうか二人とも」 俺は社長から来た書類を彼女たちに渡す。 P「まぁ、社長からの話で、来月に一組デビューさせなさいっつーことだ。で、」 春香「で?」 P「デビューさせたいアイドル候補生のうち、天海さんと如月さんを俺はプッシュした。で、」 千早「で?」 P「社長がいいよーって言ってくださったので、デビューが決まった」 春香・千早「いやいやいや!」 P「もうシンクロスタートか?」 春香「全然説明になってませんよ!?」 千早「何故わたしたちが!?」 P「う〜ん、天海さんは明るくて歌に元気があるからかな。如月さんは、」 貧乳だから! P「言うまでもなく歌が上手いからだよ」 千早「少し考えたのが引っ掛かりますが…」 春香「なぜユニットなんですか?」 P「それは…」 なんとなく。 P「理由はあるが、まだ言えないんだ…」 春香「そんな…」 P「まぁまぁ、後で言うよ」 何か思い付いたら。 P「とりあえず、来月デビューしますので、ユニット名考えといてください。候補が無ければ、こちらで考えた物の中から選んで頂きます。 で、新曲のリリースが再来月頭だから、歌詞と振り付け覚えてくださいね。レコーディングは来月真ん中ぐらいにあります。後、デビューするに当たっての書類がわんさかあるから、とりあえずこれはお家の方に…」 春香「ちょ、ちょっとちょっと、ま、待ってください! 一辺に言われても頭が…」 P「とりあえず書類にサインだけよろしく! ではまた明日! 8時! ここに集合!」
- 189 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/29(金) 12:29:11 ID:t760+KG9]
- >>188
感想書かせていただきます。 まず最初読んでると違和感がありました。 その違和感の本は千早と春香がお互いを「如月さん」、「天海さん」と呼んでいる所で、 普段、千早は春香の事を「春香」と呼び、春香は千早の事を「千早ちゃん」と呼んでるのが自分の中でデフォ、 というか公式のラジオドラマなどではそういう風になってるんですよね。 だからお互いを「如月さん」、「天海さん」と言いあってるのが自分の中で非常に気になったのです。 しかし、考えてみるとこれはこれで正しいですよね。 そもそもラジオドラマでは二人(というかアイドル全員)がそれなりに打ち解けてる設定なんですよね。 だから「春香」「千早ちゃん」という呼び方が成立するわけで、 この作品の様にお互いが面識が無かった、もしくは少ない状態では確かに「如月さん」、「天海さん」と呼び合っていても不思議はないです。 というより自分たちに照らし合わせてみると、いきなり名前で呼び合うって普通そんな事は無いですよね。 だから最初読んだ時の違和感って言うのはこの作品に対するものよりむしろ自分の思い込みに対する違和感なのかもと思ったりしました。
- 190 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/29(金) 13:32:44 ID:E5xy4bsY]
- >>188
なにそれこわいのガイドラインかとw ここから千早がどんな紆余曲折を経て天海さん→春香になったかを思うと 先が思いやられ…いや、先が楽しみだ 第一話てことはまだ投下あるの? >>1にもあるけど投下終了したら一言添えてくれるだけで こちらもレスるタイミングが取りやすくなるさー
- 191 名前:ダメP mailto:sage [2010/01/29(金) 20:55:47 ID:HyV87+w6]
- >>189
感想ありがとうございます。 感想書いてくださるとか、なんか感動ww >>190 コメントありがとうございます。 投下宣言忘れておりました! 了解です。 いえ、適当な感じで「春香」になりますよ?ww まだまだ続く予定ですが、終わり方も考えておりませんので、 だらだら続く可能性もあります。 ふと暇ができたら、ちまちま打つといった感じですので、何か書いてるな程度に見ていただけるとうれしいです。
- 192 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/29(金) 22:31:23 ID:b7o0hyL8]
- >>188
まず、ここまでキャラもPもその相互関係も崩壊させるなら、 連載型の分割投稿は、合わない気がします。 何より、その一部だけを読んだ時に、毎回同じ引っ掛かりを持つから。 どうせ引っ掛かるなら、一度限りで、同じ世界で全部通しで読ませた方が、印象は良くなると思うので。 とまあ、暗に言ってますが、キャラや関係の崩壊で印象が良くないです。 「春香、でいいかな?」の出会いを否定してまで、書きたいものがなんだったのか? 少なくとも今はそれが見えないです。 タイトル的にもギャグだと思うんですが、上記の引っ掛かりのせいで笑いには至りませんでした。
- 193 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/29(金) 22:53:29 ID:e2BK1WDr]
- >>188
まず、あくまでも個人的趣味として、ですが。 会話形式は良いんですが、 誰々「」 と発言前に発言者名を書く所謂台本形式は、あまり好きではありません。会話形式なら会話形式で文頭の記名に頼ることなく 発言者を理解させるまでは達成しておいて欲しいなあとか思いますので。 とはいえ、冒頭のなにそれこわいのガイドラインを思わせる不条理ギャグなど、少しキャラ壊しを交えつつの会話形式だと 台本形式の方が適切と言えば適切なのかもしれませんけども。 「ユニット組んでアイドル活動」をプロデューサー、春香、千早の三人でのコント風にゆるい雰囲気で書く格好かな? 今のところ気楽に読める文を志向しているようですので、流れと雰囲気を楽しみたいと思いますw アイドラとかコミュみたいな形に脳内映像に直すとまた面白げですね それにしてもこのプロデューサー、そのうちやるだろ、発言と内心の声の逆転w >>189 まあ例えば貴音が水瀬伊織→伊織殿→伊織、 美希がそこの人→プロデューサーさん→プロデューサー→ハニー こういうような呼称変更の例はあるのと同様、展開的に春香に会う前の千早あるいは千早に会う前の春香など 敢えてそういう呼称を使う理由がある場合もありますので、そういう明らかに書き手の意図がある場合とかは ケースバイケースかなと
- 194 名前:ダメP mailto:sage [2010/01/30(土) 19:48:39 ID:dbAbKf7w]
- >>192
感想感謝です。 実生活の都合上、なかなか書くことができないので、ちょこちょこという形にさせていただきました。 あと、皆さんのこういう展開を期待する! みたいなのにも機敏に反応できますしwww まとめての方が良いなら、いっぱい溜まったら投稿という形になるようにがんばります!! キャラ崩壊の印象が良くないのは重々承知です。申し訳ありません。 「春香、でいいかな?」の出会いと仰るのはどのような意味でしょうか? 分かりませんでした…。 書きたいものは、結論から言うと「春香」ですね。それだけです。 正直、わたしは千早は大嫌いです。このマセガキが…と思ってしまってwww >>193 感想、ありがとうございます。 そう言った方の表現も好きなのですが、仰る通り、コメディ系台本で、深く考えずに、だらだら読めるものをと思いました。 発言者を書かない普通の小説も書きますが、テンポ良く進むために、できるかぎり描写を省き、台詞のみで進めて行きたいかなーっと現在は思っています。 プロデューサーのこれからのお馬鹿な行動に期待してくださいw (あと、疲れた時の息抜きに読んで欲しいなーっという思いが少しばかりあります) 確かに、いきなり「春香」「千早ちゃん」と呼び合うと、私はすごく不自然かな、と思います。 現実感が薄れる気がしてしまって…。(コメディに現実感もくそもないと言われればそうですが…) っていうか、ここの人みんな率直な感想くれて嬉しいなwww オラ、なんだかワクワクして来たぞwww
- 195 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/30(土) 20:25:17 ID:hzrW9VPu]
- >>194
>「春香、でいいかな?」の出会いと仰るのはどのような意味でしょうか? 確か、ゲーム本編でPと春香が始めてのミーティングをした時の会話だったかと。 二次創作でそう言った本編でのお約束とかを無視すると違和感持つ人が多いですよ。 それだけで、物語への没入度が落ちますし。
- 196 名前:ダメP mailto:sage [2010/01/30(土) 22:10:20 ID:dbAbKf7w]
- >>195
了解しました。感謝です。 それも、あんまこだわると自由度が下がりますねぇ。気持ちも分かるけど。 どうでもいいですが、遊びのつもりで書いた小説に ここまで真摯にレスをくれる人たちが正直すごいなぁと思ったり、 申し訳ないなぁと思ったり。
- 197 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/30(土) 23:58:24 ID:Klb7sUHr]
- >>195
うーん、正直こういう漫画で言うとギャグ・コメディ系の4コマ、あるいは1ページ漫画みたいなというか 涼宮ハルヒで言うとこのハルヒちゃん、あるいはロードス島戦記に対するようこそロードス島へ!みたいな たとえが古いな・・・そういうような系統だと、そういうとこってこだわりどこにする必要ないかな とも思うのですが どちらかというと、この文でのキャラ崩しが容認できるものだったかの問題で仮にそこをおさえても 別の部分で違和感を見つけてしまうのではないかと
- 198 名前:192 mailto:sage [2010/01/31(日) 00:50:24 ID:UKTY+aan]
- 本人ですw
中身としては、>>195の言う通りなんですが、>>197もまた真実。 活動開始後最初のPと春香のミーティングで、名前で呼ぶ際に、選択肢になって、 正解は「天海さん」じゃなくて「春香」で、その時のPの台詞が 「春香、でいいかな?」というものなんですよ。 春香自身が、Pに「天海さん」と呼ばれるよりも「春香」と呼ばれる方を好むわけなんです。 それが、春香のキャラ立ちの一部と思えるわけであり、 つまりは、春香のキャラそのもの、Pのキャラ、さらにその二人の関係、 それら全てが原作と別物になっちゃってる、と言いたかったのです。 自分もSS書きの端くれなわけですが、自分の書き方からすると、 そういった原作の端々からキャラを拾い、関係を拾い、 矛盾や不自然さがないように、と考えながら書いて行くわけで、 それを無視して別物にするからには、何らかの意味があるはず、と考えるのです。 その「何らかの意味」が、結局わからなかった、というのが>>192の結論です。 そういう話じゃない、全然別ものと考えるべき、というのであれば、 出来れば、全然別ものであるという示唆が欲しいですね。 Pの描写とか、設定とかが一番でしょうが、まるで違う世界なんだよ、と示す部分が。 俺だったら、ギャグにするんだったら、例えば最終節、 もう少し春香と千早のキャラを生かして、Pが片っ端から情報を垂れ流して並べた後で、 春香は意味もわからず「頑張ります!」ととりあえず姿勢だけは前向きで、 千早がそこで冷静にツッこむ、ただしツッこみどころは変、とかやらせますねえ。
- 199 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/01/31(日) 03:26:24 ID:oVnTWnHs]
- >>117のいさしげPです。いつのまに規制解けてれぅ
ぶっちゃけ「やよいが可愛ければ」のノリで書いたため 温かいレスを頂けて驚きもののき山椒の(r ご指摘下さった形式・視点切替を含め見返すほどに拙い文章ですね(苦笑) 精進したいです、いやします。 >>129 テラシュールw 冬のアイスは良く聞きますがこれは……! 文章もとても軽快で大変面白かったです うすた作品は自分も好きだ〜オージィ ビーフとかw >>138 読む側にまで充足感が伝わるようですね 運動直後の蛋白質・炭水化物の摂取……結構な事じゃないですか 決して精神攻撃ではない幸せのお裾分けをありがとう 近くの店が高ぇんだよチキショウ >>151 なにこのプロポーズ、2828しちゃうw 揺れる小鳥さんの乙女心、"乙"が取れる日も近いか? さあ次は13人分だ 後の方のは自分では感想等書きづらいっすね…… ただ千早が勝手にヘビメタを歌うコミュがあったような
- 200 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/03(水) 08:35:46 ID:jmDc55Pu]
- キャラ崩壊注意です!
以下より投下 第2話 〜待合室〜 千早「な、なんという強引なプロデューサー…」 春香「デビューは嬉しいんだけどね…」 ソファでぐだーっとするわたしたちに、小鳥さんが近付いて来た。 小鳥「あ、お二人さんおめでとうです」 春香「あ、音無さん」 小鳥「小鳥、でいいわよ。デビューするのに浮かない顔ねぇ」 千早「いや、ちょっと…」 春香「プロデューサーさんって、今日初めてお話ししたんですけど、あ、顔は前から知ってたんですけどね、その、どんな感じの人なんですか?」 小鳥「どんな感じの人って…。天海さんは何が聞きたいのかな?」 春香「あ、春香でいいですよ。あはは…」 千早「何か、少しぶっきらぼうのような感じがします」 小鳥「……(それはあなたでは? いやいや、)確かに、プロデューサーさんは適当な人に見えるかも知れないわ。でもね、彼の行動は一つ一つが深い考えに基づいているの。彼のすごい所はそれを微塵も感じさせない所なのよ。如月さんもいつか分かるわ」 千早 「…間が気になりますが、そういうものですか…」 小鳥「えぇ…」 春香「はぁ〜、小鳥さんってすごいですねぇ」 小鳥「そう? あ、ありがとう」 千早「あ、千早でいいです!」 小鳥「え?」 千早「その、如月さんとかじゃなくて、千早で…」 小鳥「うん。千早ちゃんっ」 春香「小鳥さん、ありがとうございますー」 小鳥「うん。頑張って〜」 小鳥さんを見送ったわたしたちは、また天井を見上げた。 春香「とりあえずユニット名考えなきゃ…」 千早「うん…」 一方プロデューサーは、仕事中にも関わらず、事務室の机でゲームをしていた。 P「(あ〜、眠い…。あ! くそっ! 後ろから撃ちやがって! 卑怯だぞ!)」 と、プロデューサーの携帯が振動する。 P「ん? …小鳥さん?」 携帯の画面には、メールが写っていた。 「"今晩何かおごれピヨ(*`Θ´*)!"」 P「ん? …何で?」
- 201 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/03(水) 08:37:17 ID:jmDc55Pu]
- 第3話-1
〜翌日〜 春香「書類です」 千早「……」 P「あい、ありがとう」 春香「……」 千早「……」 P「ん。確かに頂きました。っていうか何? その目つきは…」 春香「いや…、その…」 千早「プロデューサー、お酒臭いです」 P「あぁー、昨日は小鳥さんと飲んでたもんで…。ごめん」 千早「飲むのは構いませんが、次の日に臭いを残すのは社会人としておかしくはありませんか?」 P「うっ…。おかしいとは思う。でも!」 プロデューサーはいきなり立ち上がった。 春香と千早は怒られるのかと思い、少し体に力が入る。 が、プロデューサーはそのまま出口に行き、ドアを開けた。 ドアの向こうでは、小鳥さんがソファに寝っ転がって、いびきをかいていた。 春香・千早「あ…」 プロデューサーはドアを閉め、またイスに腰掛ける。 P「小鳥さんよりはマシだと思うよ…」 千早・春香「(駄目だこの事務所…)」 P「お酒の臭いはごめんね。滅多にお酒を飲むことはないんだ」 春香「あ、そうなんですか」 P「うん。お酒もタバコも実は嫌いで…、あ、タバコは吸ったことないけどね。麻薬や覚醒剤もしたことないよ」 千早・春香「(誰も聞いてないのに…)」 P「とりあえず小鳥さんと飲みに行くのはやめるよ…」 腰を叩くプロデューサー。 P「あ、ユニット名決めた?」 春香「えっ!?」 千早「昨日の今日ですよ!?」 P「うん。社長に言わなきゃならないのはどうでもいいとして、営業ってか根回ししとかなきゃいけないからねぇ」 春香「根回し…」 P「今日中に決まると有り難いんだけどなぁ」 千早「今日中…」 P「とりあえず俺が考えたのは『だらっ娘2010』って感じかな」 春香「だらっ娘…」 千早「2010…」 春香「それって、来年は2011とかに変わるんですか?」 P「うん。なんなら2009にしてもいいけど」 千早「いや、っというかそのワンクール流したらOKっていうアニメ業界みたいな名前の付け方どうにかならないんですか」 P「如月さん変に詳しいなぁ…。どうかな? それでいい?」
- 202 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/03(水) 08:38:31 ID:jmDc55Pu]
- 第3話-2
春香「あぁ、」 千早「いいですよ」 P「ほんと!?」 春香「なんて言うわけないじゃないですか!?」 千早「ふざけるのもいい加減にしてください!!」 P「えぇっ!? 何そのコンビネーション!?」 この人、顔とスタイルはなかなかなのに、センス悪過ぎなんじゃなかろうかと、二人は思った。 P「じゃあ、何がいい?」 春香「って言っても、何も考えて来てませんし…。ねぇ如月さん」 千早「……あ、」 P「まぁいいや。また考えよー」 千早「あの、」 春香「そうですね」 千早「あの!」 千早はテーブルを叩く。 P・春香「うぉうっ!?」 千早「あ、ごめんなさい。あの…」 P「何?」 千早「ユニット名の件ですが…」 春香「…?」 千早「あの…、その…、A.I.E.Nってのは…、その、どうでしょうか?」 春香「如月さん…」 P「如月さん…。ごめん、それ何て読むの?」 春香「いやいやいやいやいやいや」 千早「エイエンです! 永遠!」 P「永遠? 何でまた?」 千早「その、」 P「イニシャルとか?」 春香「それだとイサラギ・アハヤとナマミ・エルカになっちゃいますが」 千早「永遠に歌い続けたいからです…」 P「それなら『永遠に歌い続けたい』ってユニット名でいいんじゃないかな?」 春香「いやいやいやいやいやいや」 千早「初めのAは、常に一番で有り続けようって意味で、その…」 P「初めのAは麻美のAじゃないの?」 春香「いやいやいやいやいやいや」 千早「…だ、駄目ですか?」 P「いいんじゃないの?」 春香「いやいやいやいやいやいやって、え?」 P「何でもいいよ。天海さんと如月さんが好きなユニット名なら」 何でもいいよはないだろと、二人は思った。 千早「え、天海さんは…?」 春香「え、わたし?」 春香は、にっと笑った。 春香「いいと思うよ。…いや、それがいいよ! 二人で一番になって、永遠に歌い続けましょう!」 千早「えぇ…!」 P「二人はこの先に降り注ぐ地獄の日々を、まだ知る由は無かった…」 春香「勝手にナレーションしないでください!」 千早「早く営業行ってください!」 P「えっ!? ハブられてる!?」
- 203 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/03(水) 08:41:04 ID:jmDc55Pu]
- 以上です。
まとめて投稿したいとこなのですが、時間的制約で…。 申し訳ない…。
- 204 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/03(水) 19:18:03 ID:ZqmUTSBw]
- 勘違いしてたが、ダメPってタイトルじゃなくてペンネームなのか…?
だったら、タイトルくらい付けるべき。
- 205 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/03(水) 22:59:43 ID:Wi2F539/]
- アハヤはそこはかとなくエロく聞こえる名前だな
- 206 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/03(水) 23:09:07 ID:kWazoCmX]
- 『批評バッチコーイ』って書いてないのにいきなり重くて固いもの振りかぶったらダメだ諸君www
まー書き手氏けっこうHPありそうなのでいいのかもしれませんが、力加減ヨロ。 >>203 まとめて読み返してなんとなく解ってきましたw ようこそ創発へ。投下されたSSに対してはおざなりGJとか乙で流されるスレではないので、 それも含め楽しんでいただければと思います。 前回と今回を比べて、やはり1レスではなく数レス分はまとめて投下してほしいかも。会話文メインで ざくざくって読んでしまうSSだと、1カット描写でまた来週では少し物足りないです。今回の3レスは 場面転換もあり、キャラたちが動き始めてることもあって楽しめました。ピヨ助だらしねえw 総評的なものはまだ無理っぽいですが、週に1回くらいのペースで来る分にはいろいろ 面白くできそう、と感じました。ラジオや現実世界のネタ混ぜ込んでもークタクタに煮込んでも いいんじゃね?ってトコです。 これからもよろしくお願いします。 俺もタイトル欲しいな。 次回にでも考えてみてくださいませ。候補が無ければ、こちらで考えた物の中から選んで(ry
- 207 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/04(木) 06:41:09 ID:ZRYBuFfw]
- >>204
タイトルのつもりだったんですが、普通の投稿の方でも出てしまってますねwww 申し訳ない。(タイトルなんかどうでもえぇよ…) 募集中で。 >>205 何故に? >>206 感想感謝です。 まぁ、それだけアイマス好きがいるってことだと思います。 私だったら絶対批評とかできませんし。(そこまでアイマスが好きなわけではwww) そうですね。ある程度まとめて投稿します。 ちなみに、続きを考えてないので、こういうネタを追加するんだ! みたいなのがあればよろしくです。 タイトルは考えてwww そんなセンスないですww
- 208 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/04(木) 06:43:42 ID:ZRYBuFfw]
- アイマス小咄
第4話 P「とりあえず、作戦会議だ」 春香・千早「はい」 P「有名になるには、テレビ出演して、CD売り上げを伸ばして、コンサートをやるってのがあるが、ぶっちゃけ地道過ぎて面倒くさい」 春香・千早「ぶっちゃけ過ぎです」 P「で、社長からはアイドルアルティメイトというのはどうかと言われた」 春香「アイドル」 千早「アルティメイト?」 P「あぁ。まぁアイドル決定戦みたいな感じだ。例えるならM-1みたいなもんかな。地区予選で勝って、全国大会に出たら有名になれたも同然だ。敗者復活戦が無いのはM-1とは違うがな」 千早「なら甲子園に例えれば良いのでは…」 春香「何故漫才…」 P「とにかく、それで勝てばいい」 千早・春香「はい!」 P「優勝は無理だから、何としても全国大会には出てくれ。そしたら全国のお茶の間に君たちの漫才が流れるし」 春香「歌っ! 歌ですっ!」 千早「なぜ優勝が無理だと決めつけるんですか?」 P「それはうちの事務所に金がないからだ!」 春香「え?」 千早「は?」 P「金を払えば払うほど優勝するんだ。だが、うちは金が無いからな…」 春香「いやいやいや」 千早「そんな、賄賂で決まるのですか?」 P「当たり前じゃないか。芸能界をなんだと思ってるんだ?」 春香「え…」 千早「そんな…」 P「いいか。うちの事務所は金がない。で、社長も賄賂を渡すのではなく、アイドルは正々堂々、ボーカルとダンスとビジュアルで勝負するべきだと思ってる。 だから、アイドルアルティメイトに賄賂は払わない。なので、優勝は無理だけど、全国大会には頑張って出場してねってわけだ」 春香・千早「いやいやいやいやいやいや」 P「では、とりあえず君たちはレッスンを受けたまえ。わたしは根回しに行ってくるのでね。ほっほっほっ」 春香「……」 千早「……」
- 209 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/04(木) 06:44:38 ID:ZRYBuFfw]
- アイマス小咄(タイトル募集中)
第5話 レッスンが終わり、シャワーを浴びている春香と千早。 春香「芸能界がそんなにドロドロしたものだなんて、考えもしなかったね…」 千早「そうね」 春香「でも、だからこそ勝ちたいよね」 千早「そうね」 春香「アイドルデビューか…。夢みたいに思ってたけど、もう現実なんだよね…」 千早「そうね」 春香「絶対頑張ろうね! 如月さん!」 千早「そうね」 春香「あ、そうだ…。せっかくユニットを組むんだし、呼び方が如月さんじゃ、ちょっと無愛想だよね…」 千早「そうね」 春香「ほんとっ!? じゃあ、千早ちゃん…て呼んでもいいかな?」 千早「そうね」 春香「ありがとっ! わたしも春香って呼んでねっ!」 千早「そうね」 と、春香が自分のボディソープが無いことに気付く。 春香「あ、千早ちゃん、えへへ…。ボディソープ取ってもらってもいいかな?」 千早「そうね」 春香「あ、あれ…? 千早ちゃん?」 頭から浴びていたシャワーを止め、千早の方に振り返る春香。 春香「千早ちゃん…。なんでシャワー浴びないでこっち見てるの? 鼻血出てるよ? 大丈夫?」 千早「……」 春香「…千早ちゃん?」 千早「…そうね」 春香「いやいや、千早ちゃん?」 千早の方に近付く春香。 千早「ブシュッ!」 春香「きゃぁあっ!」 大量の鼻血を噴出する千早。 春香「きゅ、救急車! 救急車! 千早ちゃん!? 千早ちゃん!?」
- 210 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/04(木) 06:45:57 ID:ZRYBuFfw]
- アイマス小咄(タイトル募集中)
第6話 翌日、またまたレッスンを頑張る春香たちをよそに、営業活動に打ち込むプロデューサーであった。 P「……」 小鳥「プロデューサーさん、鼻くそほじって飛ばさないでください」 P「……」 小鳥「…鼻くそほじらない!」 P「はいはい〜……」 小鳥「何してるんですか?」 P「メール送ってます」 小鳥「何の?」 P「A.I.E.Nに仕事くださいってメール」 小鳥「永遠に仕事を? 何ですかその都合のいい話」 P「いや、ユニット名です…」 小鳥「へ〜。永遠って言うんですか」 P「エーアイイーエヌです」 小鳥「へ〜。由来は?」 P「…何だったかな。確かわっほわっほ言ってた気が…」 小鳥「プロデューサーさん、そっちお花入ってるよ」 P「んくっんくっ」 小鳥「すごいんだよー」 (トラックが通る音) (カメラズームアップ) P「ちゅっ!」 小鳥「はいっ! はいっ!」 P「うふふー」 小鳥「来たらどうすんの!? もし本当に麻ちゃんのチュー来たらどうすんの」 P「口? 口はいややぁ〜。わたしそういうのは守りたいタイプなの〜」 小鳥「全然守られてなかったよね〜」 P「いきなり何なんですか!?」 小鳥「気にしない気にしない」 P「ったく。ところで小鳥さんは何してるんですか?」 小鳥「スレを見てます」 P「スレ?」 小鳥「ゲホンゲホン、いえ、仕事ですよ」 P「そうですか」 小鳥「何ですか?」 P「また嘘言ってるなぁと思って」 小鳥「プロデューサーさんたまにいじわるですね…」 P「そっかなぁ。毎日いじわるしようと思ってるんですが…、送信と」 小鳥「何ですか?」 P「いや、だから仕事くださいメールです」 小鳥「外に行きゃいいのに…」 P「今時飛び込みで話聞いてくれる会社なんか無いですよ。アポ取らないと…」 小鳥「ですよね」 P「小鳥さんコロコロ意見変えますよね」 小鳥「さ、仕事仕事…」
- 211 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/04(木) 06:46:44 ID:ZRYBuFfw]
- アイマス小咄(タイトル募集中)
第7話 P「で、何の話で?」 千早「天海さんの件です」 P「うん」 千早「単刀を直輸入に言います。彼女は歌が下手すぎます」 P「単刀直入ね。そっか、そんなにズコーか」 千早「かなり下手です。足が引っ張られて迷惑です」 P「う〜ん。天海さんには言ったの?」 千早「いえ、いきなり歌が下手と言うのは可哀想かと思いまして…」 P「…分かった。俺が遠回しに言ってみるよ」 千早「ありがとうございます」 ガチャッ。 春香「あ、ここにいたー。プロデューサーと千早ちゃん二人きりで何してるんですかぁ?」 P「あ、天海さん」 春香「春香でいいですよっ」 P「じゃ、春香」 春香「はいっ!」 P「あんた歌下手すぎて救いようがないからどうにかして欲しいんだって」 春香「え…」 P「って、千早がめっちゃ文句言ってた」 春香「…え?」 千早「こんちくしょー!!」
- 212 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/04(木) 06:47:38 ID:ZRYBuFfw]
- アイマス小咄(タイトル募集中)
第8話 P「とりあえず練習するしかないと思うんだ」 春香「は、はい…。ぐすっ。ひっく…」 P「春香、泣くな…」 春香「ぷろじゅーしゃーしゃん…」 P「泣いても水分が減るだけで、水道代がもったいないぞ」 春香「え? は…はい…。ぐすっ」 P「ほら、如月さんもあぁして謝ってるじゃないか…」 千早「ごめんなさい天海さん(プロデューサーのせいだろが…)」 P「さ、3人で、もう一度頑張ろう! 泣いても笑っても来月デビューなんだからな」 春香「は…はい!」 P「じゃ、俺は帰るわ。もう定時だし」 春香・千早「え?」 P「じゃね」 春香「あ…」 バタン。 千早「え?」 春香「何で…」 千早「…帰るの?」 春香・千早「……」 千早「わたし、あの人がよく分からないわ…」 春香「あははっ」 千早「ど、どうしたの天海さん?」 春香「いや、プロデューサーさんさ、わたしがすっごく真面目に考えてるのに、すごくさっぱりしてるんだなぁと思って」 千早「あれはザックリでしょ。もしくはバッサリ…」 春香「バッサリ・エリオットって呼ぼうか」 千早「何それ?」 笑いあう二人。 春香「千早ちゃん、千早ちゃん」 千早「?」 春香「わたしのことさ、春香って呼んでって言ったじゃん」 千早「そ、そうだったかしら?」 春香「んもうっ。春香って呼んでください。如月さん」 千早「え、えぇ。…春香」 春香「…千早ちゃん」 千早「は、春香……ちゃん?」 春香「ぶっ。呼び捨てでいいよ…」 千早「そ、そうね…」 赤くなる千早。 千早「…春香」 春香「…千早ちゃん」 一方プロデューサーは、急いで帰っていた。 P「今日はゲームの発売日だからな…。アイドルに構っている暇はないんだ…」 だが、あまりに急いでおり、左右を見ずに道路を横断しようとしたため、車に轢かれた。
- 213 名前:ダメP mailto:sage [2010/02/04(木) 06:48:45 ID:ZRYBuFfw]
- とりあえず投下終了です。
今から、道路に軍手を落とす仕事に行って来ます。
- 214 名前:レシP ◆KSbwPZKdBcln mailto:sage [2010/02/04(木) 18:00:17 ID:+M+XUyrf]
- >>213
おおっとw これはダメな感じだwww 上り調子のところ申し訳ないですが、207のカッコ内のような発言は自重でよろしく。何故かは お察しいただけますよね? ところでナンセンスギャグ(自称)は以前もいたと思うけどどこ行ったんだ?w こういう系統の作品、長く続けるのはやはり大変なのでしょうね……と言うより、読む側に けっこう許容力が必要なのではないかと思います。 キャラ崩壊ってことはそのキャラをまっすぐ好きな人にとっては苦痛ですからね。例えば 勝つために平気で汚い手を使う伊織なんか出されたら俺なら読むのやめるか、少なくとも 感想レスは書かないと思いますし。今回終盤でようやく春香と千早が春香と千早っぽく なってきましたが、これにしたってそれまでの仕打ちを許せない人はいるでしょうからまあ お気をつけて、ってトコです。 コレ読むためにはまず心を落ち着けてってこと考えると、週1回〜10日に1回くらいが 個人的には気持ちいいかな。 お仕事も頑張ってください。いい軍手落としてくださいねっ♪ でさて、台詞メインということでわたくしも一つ投下。前SSから半日でかぶせる不躾をお許しください。 『きみはともだち』、1レスものです。
- 215 名前:きみはともだち ◆KSbwPZKdBcln mailto:sage [2010/02/04(木) 18:01:34 ID:+M+XUyrf]
- 「
ははっ、なんだよ、そんなことで落ち込むなんて。きみらしくないよ、元気出して。 ぼくがきみの役に立つって言うんなら、いつだって飛んで行くし、いつまでだってそばにいてあげる。 うまく言葉が見つからないけど、もしもぼくの声がきみの心を癒せると言うのなら、ぼくにも相槌を 打つくらいならできるから。 思えばきみとぼくは、まるで合わせ鏡みたいだね。きみが笑えばぼくも釣られて笑って、きみが 怒ればぼくも負けずに意地張って……でも、でもね。 ぼくが寂しい時に、わざわざぼくに付き合って上手く話を聞いてくれたきみ。それこそ相槌ひとつで 心を軽くしてもらったこと、今ではすごく感謝してる。 だから今は。今きみが泣いていても、ぼくは一緒に泣いたりしない。 だってそれじゃ何も変わらないし、それでいつかきみがいなくなりでもしたら、ぼくは本当に困るから。 うん、その、つまり、そういう事。 きみはぼくの、大切な。 とても大切な……ともだち、だから。 」 **** 「あ、おはようございます、真さん」 「おっはよー涼っ!今日はいい天気だねえあっははははー」 「真さん、なんだかすごく楽しそうですね。なにかいいこと、ありましたか?」 「んー、わかる?わかる?昨日はなんていうか、ボクと雪歩との深く熱い友情を再確認できた日 っていうか、そんなとこ?」 「昨日?真さん、テレビ局で雪歩さんの収録上がり待ってるところで会ったんでしたっけ」 「歌、あんまり上手くいかなかったってヘコんでたから一生懸命励ましてあげてさ。最後はやっと 笑ってくれたよ。嬉しかったな」 「……ああ、それで。なんにせよ、よかったですね」 「ん?それに引き替え涼はテンション低め?……ってちょっと!そのほっぺたどうしたの!?」 「えっ、な、何が?」 「ぱっと見わかんなかったよ。手形、よく見ると隠せてない」 「ええっ?いけない、ファンデ薄かったかな」 「涼は……夢子ちゃんと会うって言ってたね、ケンカでもしたの?」 「いえ、オーディション失敗して落ち込んでたから、元気づけてあげられないかなって……」 「慰めてあげたんだ?じゃあ、なんでソレ?」 「よくわかんないけど地雷踏んじゃったみたいです」 おわり
- 216 名前:きみはともだち(あとがき) ◆KSbwPZKdBcln mailto:sage [2010/02/04(木) 18:03:09 ID:+M+XUyrf]
- 以上です。短くて申し訳ない。
ご存知平井堅『キミはともだち』の歌詞がお気に入りでして、一人称が『ぼく』のキャラに 当てはめてみました。 ご感想などいただければ幸いです。 年初の『七草十草』のご感想もありがとうございます。 まず>>157に一言。 アナタは絶妙なトコ突っ込みすぎだw いやありがとうございます。掛け値なしに嬉しいw それから「お気にめさらず」はおっしゃるとおりですね。「お気に召す」の否定形っていう使い方は 一般的に言ってヘンテコでした。 >>153 >>154 >>156 >>157 普段キャラスレで扱いがひどい分、きれいな小鳥さんは書いててとても楽しいのです。この パターンの時のプロデューサーはアイドル山ほどプロデュース中できっと何ヶ月かあとには とんでもない人間関係が構築されているに違いなくw 「小鳥さん、千早がオフに付き合えって言うんですよ。どこ連れてこうっていうんだろう」 「なにか話したいことでもあるんじゃないでしょうか?そうですね、落ち着いた色味の服を着て 行ったらいいですよ、そんな気がするんです」 「美希はイメチェンかなんか考えてるんでしょうか?髪のこと聞かれたんですが」 「いえ、プロデューサーさんの好みが聞きたかったんですよ、きっと。なんて答えたんです? 短い方がいい?へえ、ショートカットっていいですよね、ね?」 「まいりましたよ小鳥さん、あずささんが『友人の結婚式に一緒に出席してくれ』って」 「あずささんの気持ち、なんとなく判りますよ。しっかりエスコートしてあげてくださいね」 てなことアドバイスしながらそのたんびに夜 「ううっ、わたしのバカわたしのバカ」 ってやけ酒あおるんですきっと。 そんで、きっと最後の最後まで『プロデューサーさんはどうしてわたしを頼るんだろう』という 疑問には思い至らないんです。かわいいなあ小鳥さん。 >>158 不憫と思うならその『www』はナニかとw(←あっ) >>199 乙女心から"乙"が取れるってのはなにやらいい表現ですな。しかし13人とか無茶言いなw レシPでした。ではまた。
- 217 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/05(金) 22:28:37 ID:bFstIOcs]
- >>206
このスレ、感想書きの方も自分が思ったことをどうにか漠然としたモノで片付けず言葉にしようとする傾向がありますからな その分、ちょっと重すぎる発言が飛び交うことも少なくはありませんが、その辺はまあバランスよく行きましょうということで >>203 概ねについては>>206で言われてしまった気分だったりしますが 個人的な気分で言うと、全体的にもう一段階練り込みがほしいな、というところ 例えば、この一連の千早の言動で考えると・・・ 「あ、千早でいいです!」 というのは唐突な印象を覚えるとこなので、もうワンクッションおくか あるいはもうちょっと距離を置いたかたちにするとかで当たりをそれっぽくした方がらしいかもです。 お約束のネタとしては 「あの、音無さん。如月さんではなく千早、でよろしいかと」 「え、あ、うんじゃあ千早ちゃん、でいいかな?」 「ええ、そのやはり 年 上 の方にさん付けで呼ばれるのは落ち着かないですし」 で、ピヨちゃんにオチを回してしまうとか。 ユニット名についても最初のうちは「歌う機会が与えられるならなんでも構いません」ぐらいでいたのが プロデューサーから『だらっ娘2010』、さらに春香にも何かビミョーな発言させて だめだこいつら、早くなんとかしないと状態を強めてから「あの!」 に行くなりで「らしさ」をより追求しつつ お約束を積む余地があったかもしれないです。 らしくない行動やキャラ崩壊が悪いわけでありませんが、お約束攻めなら流れに沿わせた方が書くも読むもより楽かなと。 4〜8話についても、速攻数撃ちに転じたせいか、さらに練り込み不足の印象を感じるところがもったいないです。 軽く読めるもの、という視点は良いと思いますが、思いついたネタをただ素で出すのではなく 一旦脳内で転がして膨らませる工程をもう少し重視していただけると幸いかと。 ()で括られている部分のコメントについては敢えて触れずにおきます、と言ってしまった段階で触れたのと同じですが・・・w >>215 ああ、なるほど、つまり 「きみはぼくの、大切な。 」 「大切な・・・なに?」 「とても大切な……ともだち、だから。」 の後が 「真ちゃん・・・!」「雪歩!」(ひしっ)だったか 「涼の・・・」「え?」「涼の、ぶぅわかぁ〜っ!!」(ばっちーん)だったかの違い、とw 壮大な前振りから入って、ちょっと考えオチの要素がある落語の小話のような仕上がりですな ああ、となったとこの納得度の高さがイイ感じです。 まあ、真もわりと相手に悪気なく地雷踏まれてヘコむ側になることが多いキャラしてますけども。 まこみきだと「男の子からファンレター来たよ!」「え、ファンレターて普通男のコから来るモノだよね?」「あ、うん・・・そうだね」 とか、まこゆきだと女の子らしくとか悩んでるタイミングでカッコイイ方向で持ち上げられて傷深めたりとかw でも、この状況だとあんまり涼の味方にはなってくれそうにないおとめちっくまこぴーでしたとさ。 ・・・ついでに、いおちはピヨのお正月〜オフ編〜は結構本気でみたかったりなんかしてw
- 218 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/05(金) 23:57:46 ID:Ncmi70wf]
- >>216
>一人称が『ぼく』のキャラに当てはめてみました。 ほう、では僕は呼んでもらえないという事かな……いや、聞いてみただけ とまあ冗談はともかく「真が雪歩に言った台詞」であり、 「涼が夢子に言った台詞」であり、「真と涼の関係」でもあると考えると 上手い台詞を持ってきたなぁと素直に関心しました。
- 219 名前:96p mailto:sage [2010/02/07(日) 23:39:48 ID:a1/8tXBc]
- >>109,110,111,121,155
皆様、レスありがとうございました。 >>109 感想を読ませていただいて、ちゃんとしたストーリーもエンディングもないぶん、自由に話を 作ることのできる小鳥さんは、かえって幸せなのかなあ、と思いました。 >>111 SSの後の話まで想像していただいてありがとうございました。かえって自分の方が楽しめて しまいました。「シャイでウブでちょっと迂闊で間の悪い」という書かれ方がとても好きに なりました。 >>121 スレが新しくなって、投稿時の名前どうしようとか思っていたら、リストに96Pって書いて あったので、そのまま便乗ということに。 >>155 七草のSS、拝見いたしました。人様の書く小鳥さんはどうしてこうすてきなんでしょうか。 (というより、短時間で書けるスキルが凄まじいです) それでは、また一本投下させていただきます。三分割です。
- 220 名前:ファイナル・ステージ1/3 mailto:sage [2010/02/07(日) 23:41:22 ID:a1/8tXBc]
- ファイナル・ステージ
その日春香は、いつもより早く目が覚めた。恐らく緊張からだろう。無理もない、今日は 彼女にとって、今までの総決算となるべき大事な日なのだ。ずっとずっと追いかけてきた 自分の夢が、今日、ようやく一大イベントとして実を結ぼうとしている。 春香は、ベッドの上で起きあがったまま、ぼんやりと今までのことを考えた。アイドルとして デビューしたあの日が、もう遠い遠い昔のことのように思えた。それから、今日これから 大勢の人の前でなすべきこと、終わった後のこと、そして明日からのことを考えた。 昼過ぎになると、プロデューサーが彼女を車で迎えに来た。本当は、春香も自宅から 両親たちと一緒にタクシーで向かい、プロデューサーと現場で合流するという予定のはずだった。 「いくら私の家が遠いからって、わざわざ迎えに来るだなんて…」春香は笑った。 確かにこんなのは破格の始まり方だ。だが、プロデューサーは、どうしても春香を 連れて行っておきたい場所があると言う。 予定外のできごとでびっくり顔の春香の両親に、くれぐれもよろしくお願いしますと 頭を下げられ、プロデューサーは恐縮してしまった。 「それはこちらのセリフです。オレ…いや、ぼくの方こそ、ずっと彼女に助けられて きたんですから」プロデューサーはそう言って、両親以上に深々と頭を下げた。 車に乗った春香は、緊張が続いていたのか、言葉少なだった。プロデューサーも、無理に 話をしようとせず、ただ黙って運転していた。やがて車は都心に入り、野外音楽堂のある 大きな公園のそばで停まった。 「春香、おぼえてるか、ここ」 「はい、もちろんですよ」 そこは、二人が新米プロデューサーと新米アイドルとして出会った最初の場所だ。 この場所で二人が会ったから、今があると言ってもいい。プロデューサーは春香に、 「ちょっと歌ってみないか」と言った。春香はにっこり笑って、あのときと同じように、 発声練習をした。力強く、澄んだ声がホールに反射し、空気の中へ融けていった。 プロデューサーは一人、拍手をした。 「春香はあのころから比べると、ずいぶん変わったなあ」 「そ、そうですか?私、今でもあのときのままだと思ってるんですけど…」 「いや、こんなに成長したんだ、変わったよ」プロデューサーは、春香の肩に手を載せた。 「…いい意味、ですよね?」 「もちろんだ。ドジでおっちょこちょいはそのままだけどな」 「ひ、ひどいです…」 「ははは」 「えへへ」
- 221 名前:ファイナル・ステージ2/3 mailto:sage [2010/02/07(日) 23:42:11 ID:a1/8tXBc]
- 二人はたがいに笑い合った。思い返せば、楽しいことだけでは決してなかった。悲しい時期も
あった。さみしい時も、つらいこともあった。だが、春香はそれに耐え、がんばった。春香は、 プロデューサーの顔を見て言った。 「私、絶対忘れません、今日のこと。ずっとずっと、いくつになっても忘れません。 この風景も、この空気も、この気持ちも」 「そうだな。おれも忘れないよ」 二人はまた車に乗り、目的地へ向かった。すでに陽は傾き始め、薄いオレンジ色に染まった 大きな建物が次第に近づいてくると、車の中からずっとそれを見上げていた春香の呼吸が、 だんだん荒くなってきた。 「春香、緊張してるのか?」駐車場に停めた車の中でプロデューサーが話しかけた。 「そ、そりゃしてますよ。自分がこんなところに立てる日が来るだなんて…でも、本当は、 ずっと今日を待っていたのかもしれません。ひょっとしたら、子供のころから…生まれた ときから…。私の…私たちの、最後の…そして、始まりの日…」 春香は決意を秘めた目で、プロデューサーを見据えた。 「よし、いつものおまじないをしてやろう」 「は、はい」 プロデューサーは、春香の頭に手をのせて、自分の方へ引き寄せた。春香は彼の胸に顔を 押しつけた格好のまま、黙っている。二人の鼓動はまるで同期しているかのようだ。 「落ち着いたか?」 「す、すみません、全然落ち着きません!」春香は真っ赤になってプロデューサーから離れた。 「まあ、少し緊張してるくらいでいいのかもな」プロデューサーは笑った。 「あの、緊張してるのって、私だけですか?」 プロデューサーは、わざと青ざめたような顔をした。 「実を言うと、オレもめちゃめちゃ緊張してる」 「なあんだ」春香は自分の口に手を当てて、くすくす笑った。どうやら、彼女の緊張も少しは ほぐれたらしい。 「よし、じゃあ行こうか。みんなが待ってる」 「はい!」 大事な一日はこうして幕を開け、そして大喝采のうちに閉じた。
- 222 名前:ファイナル・ステージ3/3 mailto:sage [2010/02/07(日) 23:43:26 ID:a1/8tXBc]
- それぞれの役目を終えた二人は、大勢いた客がみんな帰ってしまった後も、どこへも行かず、
冷たい月の光を浴びながら、人目を避けるようにして建物の裏手で話をしていた。 「それにしても、本当に大丈夫なのか?このまま仕事を続けても」彼はいままでもさんざん 訊いてきた質問をくりかえした。 「はい、今日のことで多少はハンデがついちゃうかもですけど、やっぱり歌をやめたくありません」 「それにしても、少しぐらいは休みを入れた方がよかったんじゃないのか?」 「…やっぱり、そう思います?」 「まあ、普通はそうするだろう、ってだけで、おれは春香の意志を尊重するよ」 「はい、なるべくならブランクを作りたくないんです。休むのは、きっとこれだっ、っていう 機会が絶対あるはずですし、その時にまとめて休んじゃいましょう!」 「そうか。じゃあ、その時を楽しみに、またがんばろうか!」プロデューサーは、手に持っていた 赤い小さな手帳を二、三度振ると、ポケットにしまい込んだ。 「はい、楽しみはとっとくもんですよ!」 「よし、じゃあ帰るぞ」 「は、はいっ!」 「大丈夫か?なんだか昼間より緊張してるみたいだぞ」 「え、そ、そうですか?」 「改めてこれからもよろしくな、春香」プロデューサーは右手を差し出した。 「はい、私たちには新しい明日が待ってるんですよね!」春香は彼の手を両手で握り、いつか どこかで聞いたような言葉を返した。 その日の夜、春香は一度目を覚ました。灯りをつけずに起き上がり、暗い部屋の中で静かに 深呼吸をしてから、自分の幸せを改めてかみしめた。本当に、なんて素敵な一日だったのだろう。 カーテンの隙間から月がぼんやりと見え、春香はしばらくそれをじっとながめていた。 彼女は、これからも歌を歌い続けるという道を選んだ。だから、明日からも、彼女の仕事は続く。 プロデューサーと、それこそ今まで以上に二人三脚で。 翌日、プロデューサーは春香を765プロの駐車場まで送り届け、自分は別の仕事先へそのまま 直行した。春香が事務所のドアを開けると、早出をしていた社長がびっくりしたように声をかけた。 「もう今日から仕事なのかね、天海くん…おっと、まだ慣れてなくてね。いやあ、それにしても、 きのうの結婚式は見事だったね」 end.
- 223 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/08(月) 00:44:26 ID:E1wN0HgG]
- >>220
ナイスオチです。 しかし、あのフラクラPをどうやって攻略したんだ春香は。
- 224 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/08(月) 15:49:42 ID:HDKVc+DV]
- >>220
222-L16でオチに気づけなかった、くやしい
- 225 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/08(月) 17:21:33 ID:KbofAJmF]
- >>220
やられた。 本気でやられた。 タイトルもいいし、情報の出し方も充分。 なのに思いが全く至らなかった。 キャラが春香なのも、想像を正解の方向に行かせないストッパーになってる。 それを含めて見事。 しかもハッピーエンドだから、やられたけど後味がいい。 気持ちいいやられかたをした。
- 226 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/08(月) 19:25:55 ID:3ncpgXPQ]
- >>220-222
上手い、と心から賞賛します。>>225氏も言ってますがどこからどう読んでも「あの」EDにつながる話じゃないのに、 最後の社長の一言を聞かされるまで読者をうまく目くらましさせちゃうのが見事。 しかしそれって、言い換えると俺らが春香を語ると「あの」EDをどーにも切り離せないってことでもあるんですよねぇ。 メタ的なレベルでもうーんと唸らされてしまいました。お見事です。
- 227 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/09(火) 00:17:33 ID:vbkmuA97]
- 上手い下手よりも、春香が幸せで凄く嬉しいSSだった。
ただの幸せというわけでなく、ちゃんと「春香」な春香が幸せなのがいい。 この後も、いろいろありそうだけど、けどいいなあ、こういうハッピーエンド。 ゴチでしたー!
- 228 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/09(火) 00:58:35 ID:WzYtUtTa]
- >>220
えーと、取りあえず難の方から。 改行の位置をもうちょっと考えて文字をほぐしてやるとぐんと読みやすくなるかなと。 それと、文をもう少し物語的というか情感的というか、そういう方向を習得するともっと効果的な気がします 今の状態だと、まだまだちょっとつっけんどんな感じがしてしまうので。 内容的には、ラストシーンまで持っていくところをむしろ出発点に、きちんと計算して組み上げた印象。 ラストまで読み切って、ようやくあちこちに仕掛けられた「それじゃない」示唆に気付かせる辺りは一体どこの匠の業かとw 気付けるはずの情報は出してあるのに、アイマスを知っていればいるほどまず気付かない。見事な狙いぶりです。 けども、思い返してみるに96Pの以前までの各編は必ずと言っていいぐらい、文章を積み重ねて示唆し続け、 作ってきた状況を最後のワンフレーズで一気にすぱっと結論に持ち込む流れを意識しているようで、 ある意味もはや定番と言っていい手法になっているのかも。 初作のピヨちゃんにしても神様、きっかけを下さい的な流れ→どうやら神様は二人の味方らしい。 hot lineでは様々な案内表示や道標の線を提示しながら、最後の最後にそれを「赤い糸」に収束。 クリスマスは言うに及ばず、そして今回。 こうやって並べてみると、手法的な好みとして見える感じで、そこがまた面白いところ。 舞台装置を扱う演出技法は今回並外れて光って見えました。課題も明らかではありますが その辺りは経験的に身に付く部分でもある、と思うのでまだまだ向上していくと思います なにより、今回はそのセンスに脱帽でした。
- 229 名前:160 mailto:sage [2010/02/11(木) 01:20:37 ID:n+aUX0Cj]
- 卒論や研修が立て込んでいたため、遅レスですが、
文士の皆様に、暖かいご指導頂き感謝しております。 確かに舞さんのキャラが普通の母さんになってしまったのは、 キャラクターの魅力を削いでしまったと思います。 後、オチが落ちていないのは、まったく弁解できないことでして、 今後反省していきたいと思います。 どうもありがとうございました。
- 230 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/12(金) 00:35:34 ID:/dikVi4M]
- >>220
規制解除された!感想が書き込める! 途中で違和感を感じたけど、結局最後まで気付けなかった。 完全にしてやられました。お見事です。
- 231 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/14(日) 01:23:10 ID:XSCFAPor]
- 涼が全アイドルに弄ばれるようなのがみたい
- 232 名前:みなとP ◆bwwrQCbtp. mailto:sage [2010/02/15(月) 00:12:38 ID:BHTMz03i]
- こんばんは。
実は前作「one night before」の後日談、誰かさんに負けない甘々春香を 書こうとしていたのですが、なんか全然甘々にならない上に、 >>220に非常にいい感じの春香それからが出てしまったので、 とりあえずお蔵入りすることにしました。 で、その代わりに、長年温めていた話が、ようやく完成したので、 久しぶりにちょっと長めなのを投稿してみようかな、と。 あ、長年かかってるくらいですから、バレンタインとかそういう時事ネタは 全てスルーする感じで。 ということで、12レスほどお借りします。 「春香エンジェル」 行きます。
- 233 名前:春香エンジェル 第1話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:14:17 ID:BHTMz03i]
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ええと・・・志望動機、志望動機は、と。 俺はもう一度、手元のメモに目を落とす。 『世界的な大恐慌と言われるこの経済危機の状況において、業種を問わず各企業が業績を落とし、喘いでいる 中、業容を拡大しようという御社の意欲、並びにその伸びゆく業績に対して、大きな将来性を感じ、私自身の 経験を御社のために役立てると共に未来に以下略 ヤバい。 覚えきれない。 っていうか、昨夜一度は完全に覚えたはずなのに、メモリクリア。 どうしよう? もう、そろそろ本番だぞ。 てか、落ち着け俺。こんなの初めてじゃないだろ。 「では、次の方、どうぞ」 え? 次って、俺じゃん? まずい、とにかく返事しないと・・・ 「はぃいいぃ」 ど、どうした、俺の声?裏返るんじゃねえ! 「それでは、まずは当社を志望した理由を聞かせてください」 「あ、は、はい!動機は・・・ですね・・・」 なんだっけ? ・・・・ ダメだ。思い出せる気がしない。 でも、何か、何か言わないと! 「あ、あの・・・あ・・・」 「あ?」 いやいやいやいや、『あ』に大した意味なんてないですから、聞き返さないで下さいよ、そこのお姉さん。 「あの・・・あ・・・」 「落ち着いて下さいね。あ?なんですか?」 いやだから、『あ』じゃなくて、いや、『あ』と言えば、そうそう。いや違う。 「あ・・・あ・・・あああああああ!」 「お、落ち着いて下さい!」 これが落ち着いてなどいられるか!『あ』と言えば、決まってるだろ! 「天海春香さんのいる事務所で、働きたかったんです!」
- 234 名前:春香エンジェル 第2話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:15:12 ID:BHTMz03i]
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・・・・・ あれ・・・? やっちまった?俺? 俺的にはNGワード指定してたつもりの台詞を、叫んだ気がする。 ヤバい。 緑の服のお姉さん、固まっちゃったよ。 そりゃそうだよな。明らかに所属のアイドル目当ての応募なんて。 普通なら、真っ先に落とされる。 うん。そうだよな。 ・・・終わったな。 俺の人生最大の賭けが、終わった・・・。 やっぱり、受かるまで前の会社辞めるべきじゃなかった・・・。 いくら春香さんの事務所がスタッフ募集してるからって、受かるとは限らないじゃん。 いやでも、会社も辞めて絶対765プロのスタッフになるという、背水の陣で臨む作戦だったし。 「なんといい答えだ!ピーンと来た!君のような人材を求めていたんだ!」 あれ? なんか声が聞こえる。 「しゃ、社長?!」 あ、真っ暗だと思ってたところに、人がいたのか。 社長・・・とか言ってるな。 「音無君、そうは思わないかね。彼は我が社のアイドルを、心から愛してくれている。彼の様な人間こそ、 新規スタッフにふさわしいのではないかね。」 「あ、あの・・・社長、普通は芸能プロダクションでは、所属タレント目当ての応募は、敬遠するんです が・・・」 「うむ。しかし、彼は、おそらくそれを知っての上で、あえて春香君と同じ事務所で働きたい、と堂々と 宣言したのだよ。なかなか出来る事ではない。私は、その心意気を買いたいと思うのだよ!」 「心意気・・・ですか。」 「そうだ。そこのキミ、明日から早速、よろしく頼むよ。」 「えっと、ということで、採用決定です。詳しくは後で説明しますので、先ほどの待合室の方でお待ち 下さいね。」 なんだかよくわからないことになった。 「は、はい。では、失礼します。」 こうして俺は、社長の直感により765プロの社員となった。
- 235 名前:春香エンジェル 第3話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:15:53 ID:BHTMz03i]
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俺が765プロのスタッフ募集を知ったのは偶然だった。 たまたまチェックしていた、某巨大掲示板のアイドル板「765プロダクション総合スレッド」で、募集がある との書き込みを見かけたのだ。 「おまいら、これでも応募してみたらどうだw」との書き込みの下に、募集ページへのリンクがあった。 内容は「事務所移転による規模拡大のためスタッフ募集」 募集は、プロデューサー若干名、その他スタッフ若干名(ともに経験不問)だった。 プロデューサーは以前も募集しているのを見たが、我が憧れの天海春香さんには、もう専任プロデューサーが 付いているのを知っていたので、これまで応募はしなかった。 しかし、今回は事務員その他スタッフも募集しているではないか! 俺は、すぐさま履歴書を買いに行って、応募した。 そして、あまりにも見事に採用となったのである。 その出勤初日。 時を同じくして採用された数名と共に、出勤を要請されたのは午後だった。 強いwktkを胸に事務所に行ってみると、そこは引っ越しの準備でごった返していた。 「あ、おはようございます。早速ですみませんけど、とりあえず棚に残ってる書類を全部段ボール箱に詰めて もらえますか?」 昨日も会った、事務の音無さんの指示で、とにかくわけもわからずに力仕事になった。 ざっと見渡すと、作業をしている人数はそんなに多くない。 昨日も見かけた新規採用者数人、他にはやはり若い男性が数人程度。あと音無さんの他に、なんか学生の 年代の女の子が数人。中には男の子か女の子か微妙な子も混じっているが、デビュー前のアイドルという 感じの可愛い子もいる。 とりあえず、春香さんはいないということは確かだ。 ・・・ 「お・・・終わった・・・。」 まさか、椅子や机の類いのトラックへの積み込みまで、全てスタッフでやるとは思わなかった。 時刻は夜の10時半。 初日なので、できればいろいろ情報を得たり他のスタッフや可愛い女の子たちと互いに自己紹介したりした かったところなのだが、それどころじゃない状態のうちに、みな疲れ果てて言葉すら発しなくなっていた。 ただ、謎の「うっうー」という声だけは最後まで途切れる事なく響いていた気がする。 「みなさん、申し訳ありませんけど、明日は準備のために新しい事務所に朝6時集合でお願いしますね。」 音無さん、あんた、可愛い顔して鬼や。
- 236 名前:春香エンジェル 第4話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:16:58 ID:BHTMz03i]
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「おはようございます!わあ、新しい事務所って、やっぱりいいですね!一段と広いし、奇麗だし、窓からの 景色も最高ですね!レベルアーップ!って感じです!」 あれ? なんか天使の声がする。 そうか、昨日に続いて今度は早朝からの搬入と整理作業で疲れ果てた俺に、天使が舞い降りてきてくれたんだな。 わずかにこの世に残った意識の中で、俺はそんなことを考えていた。 ガバッ! 飛びかかった音じゃない。机に突っ伏していた状態から跳ね起きた音だ。 「春香さん、おはようございます!」 夢にまで見たマイエンジェル春香さんが、今すぐそこにいるじゃないか。死にかけてる場合じゃないだろ俺。 「はい、おはようございます。あの・・・新しいスタッフの方ですよね?」 「春香ちゃん、こちらの方々が、新しいスタッフのみなさんですよ。」 音無さんが解説を入れる。 「じゃあ、はじめまして、ですね。なんかみなさん、すっごくお疲れみたいですけど・・・」 「ふふっ。今日は朝から、事務所の引っ越しをみなさんにやってもらいましたから。」 そう。引っ越しをやった。手伝った、ではない。トラックでの輸送以外は全て我々がやった。 「そうだったんですか・・・。おつかれさまです。」 ぺこりと頭を下げる春香さん。 ああ・・・我々のような新参のスタッフにまで気を使ってくれるなんて、本当に天使のようだ。 「あの、春香さん。俺 「あ、プロデューサーさん!おはようございます!今日から新しい事務所ですよ!」 行ってしまった・・・。 「おっと、春香ちゃんここで新スタッフをスルー!」 「なんの実況ですか・・・」 春香さんが去って行った方向を見る。 プロデューサーさん、と言っていたな。 あの男がそうか。 「やあ、おはよう春香」 「あれ、プロデューサーさん、今日は優しい感じですね?」 先ほどより推定300Hzほど高くなった声のトーン 表情、仕草その他もろもろ 証拠は揃った。 そうか。 認めたくないが、春香さん、どうやらあの男に惚れてるな。 「なるほど。あいつが敵か。俺はそう心に刻んだ。春香への愛を貫き通すには、ヤツを倒さなければならない。」 「音無さん。」 「はい?」 「勝手に人の心の中を脚色してナレーションしないでください。」
- 237 名前:春香エンジェル 第5話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:17:55 ID:BHTMz03i]
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ようやく本格的に本来の仕事になった。 まずは各種業務についての説明を受けた。そして聞いた限りだと、どうやらこの765プロダクションには、 はっきりとした業務分掌そのものが存在しない。 各アイドルについては、プロデューサーという名のなんでも屋が付いて、それ以外の事は、事務と言う名の なんでも屋がやっている、という状況だ。 いかにも零細の事務所の業務形態のまま、ただ事務所だけが大きくなって、今やこの高層ビルの上層階に 来てしまった、ということ。で、忙しくなったので新規スタッフを募集したのはいいが、業務については とりあえずそのまま、の形になっている。つまり、新規スタッフはとりあえずなんでも屋である。 そう言えば、職種が営業なのか企画なのか経理なのか総務なのか庶務なのか人事なのかイベントスタッフ なのかマネージャーなのかそれとも他の何かなのか、募集要項の全然どこにも記載はなかったし、面接や その後の説明でもそんな話は出てこなかった。 「こりゃ、まずは体制を整えないと仕事にならないかもな。」 これまでのスタッフはもちろん、新規採用組も大きめの会社での事務経験者はほとんどいない感じだ。 ある意味、俺の存在価値の見せ所かもしれない。 その日、俺は頼まれた雑務をこなした後、残業して各種社内書類のテンプレートを作成した。 ついでに、音無さんが簡単に作ってあった事務所の出入りや冷暖房、照明などの各種注意事項を清書する。 初日に出来るのはそんなもんだ。 作業を終えて、もう誰もいなくなった事務所を出ようとした時、春香さんのプロデューサーが戻ってきた。 「あ、おつかれさまです。」 とりあえず声をかけてみる。同僚なわけだし、他意はない。 「おつかれさま。初日から遅くまでご苦労さまです。」 「いや、大した事はしてませんから。ところで、今から、また仕事ですか?」 「ええ。春香のテレビ出演依頼があるんで、その番組内容の企画書とスケジュールの確認をしておきたくて。」 「大変ですね。でも、この事務所では春香さんが一番の売れっ子ですからね、頑張って下さい。」 「冗談抜きに大変なんですけど・・・まあ、春香が売れてるおかげですから、頑張りますよ。でも、せっかく 新しく人が増えたんだから、少しはこっちも手伝ってもらいたいところですけどね。」 確かに、まだあまり売れてないアイドルやその担当プロデューサーは、もうとっくに帰宅している。 担当アイドルによって、仕事量に差がありすぎるのは、問題だよな。 「だったら、俺が手伝えないか、明日にでも俺から社長に言ってみます。」 会社としても、俺としても、春香さん担当の仕事を分業できればその方がいい。 「あ、それはありがたい。お願いしますよ。」 どうやらこのP、ノリは軽いが素直ないいヤツっぽい、というのが俺の第一印象。 翌朝 さっそく、社長に昨夜の件を直訴してみた。 「うむ。それはいいな!早速だが、キミには春香君の担当専任スタッフとなってもらう。これからもよろしく 頼むよ!」 あっさり。 面接の時も思ったけど、これでこの会社大丈夫なのだろうか。 いや、俺が、俺たちが頑張れば大丈夫。きっと、多分。
- 238 名前:春香エンジェル 第6話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:18:44 ID:BHTMz03i]
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「ということで、よろしくお願いします。」 何はともあれ、春香Pに挨拶した。 「こちらこそ、よろしく。いや、助かります。」 「しかし、今日の今日でいきなりとは思いませんでした。」 「社長、決断が妙に速いところがありますからね。考えているのか、考えてないのか・・・」 さっそく、仕事の話に入る。 まずは、次回のライブについて。 春香Pと俺、同性の同年輩同士、熱く話していると、互いに自然に敬語ではなくなった。 「じゃあ、とりあえず衣装、大道具、セッティングとステージ関連の発注だな。見積書はあるか?」 「いや、特にもらってない。忙しかったんで。」 「わかった。じゃあ会場と設営の方は条件がそんなに変わらないから、今の条件で俺が見積依頼しておく。 予算の管理も俺がやった方がいいか?」 「そうだな、頼む。俺はステージのコンセプトを作って、デザイン依頼の方をやる。」 「うん、これまでの春香さんの評判のステージを作ってきたセンスで、今回も頼むぜ。」 まったく、こいつは大したヤツだ。これまでほとんど一人で、あのステージを企画し実現してきた。 春香さんが売れたのには、間違いなくこいつの手腕が大きい。 こいつには、そう言った企画方面に専念してもらった方がいい。必要な事務作業は俺が引き受ける。 「評判のステージか・・・。嬉しいね、そう言われると。」 「衣装もステージのセットも、大評判だぜ。この前のチャイルドスモックは特に素晴らしかった。アンコール のパジャマに至っては、もう天使かと見間違えるほどで・・・」 「・・・もしかして、お前一人の評判か?」 「いや違う違う。俺個人の意見も含めて言ったけど、少なくとも多くのファンに好評なのは間違いない。あの 衣装は、みんなお前が選んだんだろ?」 「ああ。」 「大したセンスだ。見事にファンのニーズを掴んでるよ。リサーチとかしてるのか?」 「別にリサーチなんかはしてない。と言うか、衣装についてはファンのニーズとかあまり気にしてないんだ。」 「気にしてない?」 さすがに、それは驚きだ。 「ああ。俺はただ、自分が着せたい、着たところを見たい、と思う衣装を、春香に着せてるだけだ。」 噂は本当だった。 765プロは変態事務所だ。 しかし、俺はその変態の言葉に、強い感銘を受けた。 目頭が熱くなってくるのを感じる。 この事務所に入って、本当によかった・・・。
- 239 名前:春香エンジェル 第7話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:22:39 ID:BHTMz03i]
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さて、こうして無事にというかあまりにも予定通りに、春香さん専属スタッフAの地位を射止めた俺である。 しかし、ちょっとばかり計算が違った部分がある。 春香さんとの直接の接触が、下手すると他のスタッフよりも少ないということだ。 実際、春香Pは事務所の外での仕事が多い。その多くは春香さんと一緒だ。その分、専属スタッフとしては、 どうしてもそのフォローをするべく事務所内での仕事が多くなる。と言うよりも、春香Pを安心して外の仕事に 専念させるために、俺が事務所内での仕事を引き受けていると言う方が正しい。 しかし、仕事の進め方としては、これが絶対に正しいと思える。 春香さんとあまり接触ができない、ということを差し引いても、仕事そのもののやりがい、そして充実感は、 俺がこれまでの人生で味わったことがないほどに満ちあふれていた。 「はい、次アンコール行きます!春香さんは衣装替え、控え室1番、バックダンサーのみなさんは2番の部屋 に準備出来てますんで、お願いします!」 「時間、3分でお願いします!すでに20分押してます!」 「小道具、次の曲はアイマスのぼり、スタンバイは?」 「スタンバイOKです!」 「次は特効ありです!特効2と3、準備いいですか?」 ライブの舞台裏は、まさに戦場だ。 その戦場に身を置く立場になった以上、ゆっくりとライブを楽しむことなど出来はしない。 それは覚悟していたし、確かに残念だ。が、もっと充実した気分を俺は味わっていた。 自分が、春香さんのライブを作り上げている、その中の一人だという実感。 しかし、それ以上に勝利者感覚に酔えることがある。 例えば そこに、出演者がステージ裏に戻ってきた時に使ったタオルがある。 春香さんが使ったのは、一番右端。チェックしていたから間違いない。 つまり、この春香さん使用済タオルを、手に取る事が可能だ。 手に取れるなら、当然、スーハークンカクンカとか何だって出来る。これひとつくらい、くすねてお持ち帰り だって不可能じゃない。持ち帰ったらもうこっちのもんだ。 なんなら遠心分離機にかけて中の水分を抜き出す事だって・・・ いや、やらないけどね。 ただ、今の俺は、それをやろうと思えば出来る立場にいる。 それが満足なのだ。 実際にやっちゃったらただの変態だし。 「あ、スタッフさん。出演者の使用済タオルは、これで全部ですよね?」 音無さんがやってきた。 「はい、そうだと思います。」 「まさか、抜き取って隠したりはしてませんよね?」 「な、なに言ってるんですか?!そ、そんなことするわけないじゃないですか!」 「ごめんなさいね。ウチの事務所、スタッフやプロデューサーが、出演者の使用済タオルや着用済の衣装を 勝手に持ち帰ったりすることが、たまにありますから、気をつけてないといけないんですよ。」 「ぐはっ・・・」 あきれたわけじゃない。 負けた。そう思った。 勝ちたくないけど。 「あ、ほら。春香ちゃんがスタッフ全員ステージに出てくるように、って、呼んでますよ!」 「え?」 すでにアンコールラストの曲も終了していた。 ステージ裏のスタッフが、呼ばれるままに舞台へとぞろぞろ出て行く。俺もそれに続いた。 『今日は、この素晴らしいスタッフのみなさんとステージをお届けしました!スタッフのみなさん、そして 会場のみんな!本当にありがとう!!』 春香さんのこの一声で、ステージは幕を下ろした。
- 240 名前:春香エンジェル 第8話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:23:30 ID:BHTMz03i]
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「よぉし!もう一軒行くか!」 「行こう行こう!」 「じゃあ私たちは、ここで失礼しまーす」 「はあい、おつかれさまー!」 ライブの打ち上げは大いに盛り上がった。 盛り上がり過ぎた俺たちは、何軒もはしごしてしまった。その内にいつの間にか、メンバーは俺と春香Pの二人 だけとなっていた。 「じゃあ、次はここでいいか?」 「もうどこでもいいぞ」 「この店、前はよく来たんだよ。このビルの上に事務所があった頃にさあ。」 そう言いながら、俺たちは『たるき屋』と書かれた暖簾をくぐった。 「じゃあ、あらためて、ライブ成功おめでとう!そしておつかれさま!乾杯!」 「おつかれ!」 その夜4度目の乾杯。 「いやあ、しかし、今日のライブは良かったな。凄い盛り上がりだった。」 「お前が手伝ってくれた事も大きいよ。おかげでこっちは、本来の演出の指示に専念出来たし。」 「お、嬉しいこと言ってくれるねえ。まあ飲め飲め。」 「当然だ。今日くらいは徹底的に飲むぞ!つきあえよ。」 「望むところ」 「こうやって苦楽を共にした同僚と飲めるってのも、ありがたいものだしな。」 「あ、そうか。もしかしてこれまでは、打ち上げと言っても事務所の人間はほとんど参加しなかったのか?」 「音無さんくらいだな。いつも最後は二人で愚痴っぽくなって・・・」 「そ、そうだったのか・・・ってあれ?そう言えば、音無さん、打ち上げに来てたか?」 「ああ、確かに見てないな。いつもは最後まで参加するはずなのに。」 「彼女、酒、好きなのか?」 「酒が好きと言うより、酒を飲むこと、飲む雰囲気が好き、って感じかな。」 「なるほど。」 「ただ、飲み出すと止まらない。」 「そうか・・・」 そんな話をしながら、また一杯。 と、春香Pが、なにやら神妙な顔でつぶやくように言い出した。 「なあ。」 「ん?」 「もしかして、の話なんだが。」 「なんだ?」 そして、視線を宙に漂わせながら、こう続けた。 「もしかして、春香って俺の事が好きだったりするのかな・・・」
- 241 名前:春香エンジェル 第9話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:24:14 ID:BHTMz03i]
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俺は、Pに軽い殺意を覚えた。 こいつには、悪気は欠片もない。それはわかっている。 逆にそれが癪にさわる。無神経だ。 何より、春香さんがプロデューサーの事を好きだなんて事は、もう周知の事実以上の確定事項で、気付いて いないのは事務所の内外を問わず当の本人だけと言って良い。その時点で既に無神経の唐変木なのだが。 俺は自分の言葉に毒を含ませた。 「おい、それって・・・ヤバい意味じゃないだろうな?」 「え?」 Pが驚いてこちらを見る。 「考えてもみろ。もし本当にそうだったとしたら、お前はどうするつもりなんだ?16歳のアイドルを相手に、 世間には自由恋愛の結果だとでも言う気か?」 「あ、い、いやそういうつもりじゃ・・・」 こいつは変態だが基本的に真面目なヤツだ。俺はあえて真面目な男にとって耳の痛い言葉を選んだ。 「かたや日本でも有名になったアイドル、しかし世間もよく知らない16歳の高校生。かたやこの業界でもまだ 駆け出しの若いプロデューサー。一般の人の目にどう映るか、言うまでもないだろ。」 先ほどのうろたえぶりからしても、こいつはそこまで深く考えて言い出したとは思えない。 ならば、こちらの思う結論に誘導するだけだ。 案の定、Pの顔はみるみる深刻に曇り出す。 「そんな事実が発覚したら、事務所そのものも問題視される。特に大事な娘さんを預けている親御さんはどう 思うか。他のアイドルや候補生の子だって、親御さんに元々反対されている子もいるみたいだし・・・」 「ちょ、ちょっと待ってくれ。」 堪らずにPが言葉を遮る。 しばらく会話が途絶えた。その間、Pはじっと考えていた。 「・・・お前の言う通りだ。こんなこと、軽々しく口にするべきことじゃない。」 言うなり、グラスに残っていた冷酒を一気にあおった。 「俺が間違っていた。あいつが、春香が、何となく思わせぶりなこと言うのを、まんざらでもない気分で聞き 流して、いい気になっていた。これからは、もっとしっかりと、意図を持ってスルーすることにする。」 そういうPの顔には、悲壮感すら漂っていた。 「そうか・・・」 望んでいた結論に至った。 が、逆にどうにも罪悪感が芽生えたのも事実だった。 「それが、俺に出来る唯一の正しい選択だ。さもないと、みんなに申し訳が立たない。春香にも、春香のご両親 にも、スタッフのみんな、お前にも、社長にも、音無さんにも・・・」 「わたひがどうかしましたか?」 「ぶはっっっ!!音無さん?!」 「ど、どうしてここに?!だいぶ飲んでるみたいですけど・・・?」 「どうひてもこうひてもないですよ。プロデューサーさん、わたひは後片付けが終わったら打ち上げに合流する から、後で会場の場所をメールで教えて下さい、ってお願いひたじゃないですか?」 「あ・・・すみません、すっかり忘れてました。」 「それはあんまりじゃないですか?・・・だから、仕方なくこの通い慣れたお店で、一人寂しく杯を傾けること 数時間、その間も、プロデューサーさんにもスタッフさんにも何度もメールを送ったのに、誰からも何の返事も なく・・・ううっ・・・わたひも、今日は結構頑張ったんですよ・・・」 「本当だ・・・俺の携帯にも音無さんからのメールが来てました・・・気付きませんでした・・・」 「すみません!ごめんなさい!誠に申し訳ありません!」 「ううっ・・・罰として、今日のここのお勘定はプロデューサーさんにお願いしますからね。」 音無さんがそう言って差し出した伝票は、すでに20品目に到達していた。
- 242 名前:春香エンジェル 第10話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:24:58 ID:BHTMz03i]
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それは、唐突にやって来た。 『天海春香、活動停止』 衝撃的なニュースが芸能界を駆け抜ける。ファンは騒然となり、お別れコンサートのチケットは、ドームという 考えうる最大限のキャパシティを持つ会場をもってしても、なお入手困難なプラチナチケットと化した。 俺も最初に聞いた時は耳を疑った。 どうやら聞くところによると、最初から活動期限が決められていたらしい。これは765プロの恒例だと言う。 おそらくは、これほどのメジャーアイドルになることを想定してなかったのだろう。 アイドルがそこそこに売れて、プロデューサーがそれなりの経験を積んだ時点で、その組み合わせを解消する。 人材育成という意味では、間違っているとも言えない方針だ。 過去にも例はあったのだろうが、それが話題になるレベルにまで達していなかった、それだけの話。 ただ、今回はトップアイドル天海春香ということで、話が大きくならざるを得ない。 そんな風に世間が騒ぎ立てる中、765プロでは、粛々とお別れコンサートに向けての準備が進んでいた。 いつものライブと同じ様に。 そして、ライブ当日――――― ――と言っても、俺はいつもの様に、裏方なのだが。 さて、そのライブ。 リハーサルでは不安な感じがあった春香さんだが、本番は、いつもの様に、いや、いつも以上に見事な ステージングを披露していた。 お別れコンサートは、最高の形で幕を下ろした。 大成功だった、と言っていいだろう。 その後、いつもとは違い、スタッフ有志での打ち上げがあった。 主役である、春香さんとプロデューサーの姿は、そこにはなかった。 ライブ終演後、二人でどこかへ消えてしまったのである。 とは言え、今後の話もあるだろうし、それも自然な流れに思えた。 二人が、どこでどんな会話を交わしたかは、我々には知る由もない――― ――かに思われた。 その夜、帰宅した後で、携帯に一通のメールが届いた。 春香Pからだった。 『今から出てこれるか?』 俺は、不審に思いながらも返信した。 『大丈夫だけど、どうした?どこに行けばいい?』 『たるき屋にいる』 時計を見た。 間もなく深夜0時。 俺はとりあえず外に出て、タクシーを拾った。
- 243 名前:春香エンジェル 第11話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:26:12 ID:BHTMz03i]
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「よく来たな。まあ飲め。」 たるき屋の暖簾をくぐると、春香Pから声がかかった。 「おう。とりあえずレモンサワーね。」 「俺は日本酒、ひやでもう一杯!コップで!」 すでにだいぶ飲んでいる様だ。 「大丈夫か?」 言いながら、カウンター席のPの隣に座る。 「ああ。飲んでるんだが、酔わないんだよ。なぜか。」 口調は軽いが、表情は暗い。 「酔いたいのに、な・・・」 そう言ったきり、空になったグラスを見つめて黙り込む。 そこに注文した酒が届いた。 ライブの成功を祝って乾杯、とも言える空気ではない。 俺は黙って一口飲んで、意味もなくグラスを振ってみた。 グラスを見つめたまま、春香Pが口を開く。 「春香に、告白された。」 「そうか。」 多少の動揺はあったが、予想の範囲内だ。俺は平然と応えたつもりだ。 「どうしたか、訊かないのか?」 「これから話すつもりなんだろ?」 「ああ・・・」 酒を手に取り、グッと一口飲み込む。はあ、とため息。 「振った。春香のことを。思いっきり、な。」 言い終えると、残った酒を一気に飲み干した。 俺は黙って、自分の酒をもう一口。 「それも、まるでデリカシーのない言葉で、だ。お前が前に、ここで言ったことが、ふと頭に浮かんでな。」 「俺の?」 「そうだ。『ヤバい意味じゃないだろうな?』って言ったんだよ。それをそのまま春香に返したんだ。」 思い返してみる。そんなことを言った様な気もする。 「はっきりと、そういう事はまずい、そんなつもりはない、って意味だったんだが、それにしても、ひどい 言い草だったと、自分でもそう思う。でもな・・・」 またしばらくの沈黙。 「でも、そうでもしないと、俺自身が、春香の事を拒絶しきれなくなりそうだったんだよ。」 言うなりグラスを持ち上げて、カウンター越しに、身振りで酒をもう一杯頼む。 「俺、はっきりわかった。俺は春香が、世界中の誰よりも、何よりも、大事だったんだ、って。」 やってきた酒をまたあおる。 「でも、やっぱり、春香を、親御さんを、周りのみんなを、裏切っちゃいけないんだよな。」 「ああ。お前はえらいよ。大したヤツだよ。」 心の底からそう思った。 「そうか!そう言ってくれるか!ありがとう・・・ありがとう・・・」 Pは安堵したのか、一気に酔いが来たらしく、いきなり泣き出した。 「春香ぁ・・・ゴメンよ、悲しませてゴメンよ、春香ぁ、春香ぁあああ・・・ううっ・・・」 互いに思い合う二人が、別れを迎えた夜だった。
- 244 名前:春香エンジェル 第12話 mailto:sage [2010/02/15(月) 00:26:58 ID:BHTMz03i]
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それからしばらく・・・ 春香さんが休養していることもあって、専属スタッフとしての仕事を失った俺は、どこかの神殿やギルドよろしく 社長室に出向き、ジョブチェンジを願い出た。 希望のジョブは、プロデューサー。 「うむ。いいねえ、どんどんやってくれたまえ!」 例によって、あっけなく受け入れられた。 「では、プロデュースする女の子を選んでくれたまえ。」 「社長、実はその件でちょっと。」 「なにかね?」 「春香さんが、そろそろ新たにまたアイドル活動を再開するそうですが、彼女をプロデュースさせて頂くことは できないでしょうか?」 「ううむ・・・天海君か・・・。」 社長が珍しく即断を避ける。 「もしかして、すでに次のプロデューサーが決まっているんですか?」 「いや、こちらとしては、問題はないのだが・・・実は彼女は、今度の活動ではプロデューサーは必要ない、 とこう言ってきているのだよ。」 「え?そうだったんですか?!」 「うむ。天海君も、今や押しも押されぬトップアイドルだ。こちらとしては、プロデューサーがいた方が、 なにかと都合がいいのだが、彼女の意向を無視するわけにもいかない。そこで、だ。」 「はい?」 「君が彼女をプロデュースしたいと言うのなら、彼女自身に、君から了解を取ってもらえないだろうか?」 「僕自身から、ですか?」 「そうだ。事務所としては、彼女の意向を聞いている以上、強制するわけにもいかない。あくまでも、彼女が 納得した上でプロデューサーを付けたいと思う。」 「そういうことですか。・・・わかりました。」 「そうか!天海君は、明日久しぶりに事務所に来るそうだから、くれぐれもよろしく頼むよ!」 翌日。 俺は、多少緊張しながら、春香さんが来るのを待った。 やがて・・・ 「おはようございます!」 聞き覚えのある、天使の様な声が事務所に響いた。まごうことなき春香さんの声だ。 「春香さん、おはようございます。」 「あ、スタッフさん。おはようございます。」 ぺこり、と頭を下げる。 「ところで、春香さん、ちょっと話があるんですけど、あちらの会議室の方に来てもらえませんか?」 「え?はい。」 「・・・ということなんだが。」 「じゃあ、あなたが私の新しいプロデューサーさんですか?」 「春香さんさえよければ、だけどね。一応、春香さんが今後プロデューサー抜きで活動したいとは聞いて いるんで、春香さんが了解してくれることが条件になってるんだ。」 「私が、了解すれば・・・ですか・・・」 春香さんは、ちょっと悩んだ風を見せた。 しかし、それも一瞬で、すぐにニコッと春の花の様な笑顔を咲かせる。 世界を光で満たす、天使の笑顔だ。 そして、世界に彩りを与える天使の声で答えた。 「絶対イヤです♪」 /Fin.
- 245 名前: ◆bwwrQCbtp. mailto:sage [2010/02/15(月) 00:33:11 ID:BHTMz03i]
- 以上です。
人がこの世で最後に見る物は、自分を迎えに来た天使の笑顔であるそうです。 とかなんとか言って、ラストが書きたかっただけだろ、と言われたら、きっとその通りです。 感想とか頂けたら幸甚です。 それでは、次回作、春香が三人家にやってきた、でお会いしましょう(ウソ) 「プロデューサーさんがプロデュースするのは、このHD画質、60fpsの滑らかな動きで ビジュアルバッチリの、この箱春香ですよね!」 「違いますよね。この、どこでも一緒にいられる、携帯性バツグンの、SP春香ですよね?」 「うーん、でもそれって、ゲーム機本体の特徴で、別に本人には関係ない気が・・・」 「アケ春香は黙ってて!!」
- 246 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/15(月) 00:51:14 ID:XAvR/Sw1]
- 長文投下乙です
主役の彼に結構感情移入してたので、春香ともくっつかないラストは衝撃的というかやっぱ少しショックだった 春香シナリオでどうにも回避できない部分に正論から突き進んで、第二の春香Pになれるのか もしくは彼がPに名乗り出ておいて、春香の元に最初のPを呼びよせてやるのかと思ってた……
- 247 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/15(月) 01:09:10 ID:g3wa0bik]
- >>245
ある意味相変わらずなほどのみなと節の炸裂っぷりに、リアルタイムで書き込まれていくのを追いながらニヤニヤしっぱなしでしたw 長さの割にちょっと文が淡泊なのが正直気に掛かるところではありますが、その分サクサク読めるのも事実。 ただこの辺り、これだけの長さになるなら文章辺りの「読み込む」重さはもう少しあってもいいんじゃないかな、と。 あるいは、一話一話の軽さにこだわるなら一話辺りの完結性というか、それ一つだけで読んでもワンエピソードとして 成立させてみるとか。 あるいは、骨組みを残して全体の話を整理して、ちょっとほろ苦系のシリアス話にも・・・ って、ラストシーンがあれじゃ、さすがに無理かw まあどんな方向性にしろこの話を素体にグレードアップは図れるのでは、と思います。 なんてーか「春香が家にやってきた」の、ある意味逆ですね。もちろん設定的にスタッフ氏は外側から来た人じゃないのですが 視点的にはそういうメタなのを充分持ち合わせているというか。あるいは、L4Uのファン代表がそのまま入社したようなというか そういう路線からで「名も知れぬ765プロの裏方」を書いてみた、というのは結構面白い試みかも。 そして「ヤバい意味じゃないだろうな?」の合理的解釈として、まあこういうのもこれはこれでありかなーと。 裏でそんなことがあったのについては春香自身は気が付いてなかったのだろうとは思う・・・のですが、 見事の自分の仇を討った格好のラストシーンは、正直春香らしいとは言えないけども、吹き出しました。 ま・・・まあ、「プロデューサーさん、と呼びたいのはあの人だけ」と決めちゃったんだよ、きっと。ツヨクイキロw ・・・ところで、さっきは冗談めかしましたがほろ苦シリアス路線、結構マジメにイケると思うんですよね。 メタとギャグを整理して、心理描写と文章を煮詰めれば、基本構造を残してでも割と。 まあ、そうでなくてもちゃんといい話としてまとめてあげてもよかったかな、とも思いますが その辺りは長さに関係なくあくまでもショートギャグ路線にこだわるか、それともハートフルコメディ路線に ここまでやったんだからと未練を持ってしまったか違いと言われてしまえば、その通りかもしれず。 ただ、「プロデューサーに惚れてしまっている春香への横恋慕」っていうのは結構掘り下げ甲斐のある素材とも思えますし また機会があったら向き合ってみて欲しいかな、と。 え、次回作は三倍春香さん?w ・・・それだったら、出てくるんじゃなくて、ディスプレイの中から話しかけるんでもありかなw 「うう、ひどい〜」 「さあプロデューサーさん、デートですよデート! PSPごと私をお外に連れ出しちゃって下さい!」 「L4Uでならライブとかできますよ、髪の毛だってさらふわなんですよ!」 「ライブトイエバHomeデスヨ! PLAYSTATION Homeニハ本体購入ダケデ参加デキマス。今ナラ薄型出テマスヨ!」 「ほめ春香さんは黙ってて!」 ・・・お粗末様でした
- 248 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/15(月) 01:19:58 ID:vQzV86Qb]
- >>245
春香の「絶対イヤです♪」に込められた思いは 「私が待つのはただ一人」なのか「もう恋なんてしない」なのか…… 「親から一人娘を預かる大人」にして「一人の少女に好かれる男性」である Pに前者を選ばせた彼を下心も含めて責める事は出来ないけれど、 あわよくば後者に納まろうってのは少々都合が良すぎたんじゃ無いかなぁ。 結局、全員にとって苦い結末になったけど 春香とP、そして主人公の彼が皆幸せになれる続きがある事を願いつつ感想とさせていただきます。 あと、自分はアケ春香さんの筐体(いえ)に通わせて頂きますw
- 249 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/15(月) 01:39:53 ID:g3wa0bik]
- >>248
てか、なんかみんなやたらはえーやw 冷静に考えると、こんな感じでなんつーかかなりドロドロとしたナニカになってしまって それはそれで面白いのですけどもギャグ路線を選んだためによく言えばあっさり 悪く言えば心情面での掘り下げ不足の感があるのは確かですな ちょっと書き損ねた部分ですが、なんのかんの言ってこういう話を書いても自分で創作した存在である 「主人公の彼」にあまりいい目というか、都合の良い目を見させすぎないのはみなと節の特長といって いい部分だろうと思います。 春香が家に〜でもそうでしたが、そういう部分であんまり彼に都合が良すぎると、しらけてしまう部分もありますし。 仮に巧いこと後釜におさまったとしても、最後の最後には取り持つ方を選んでしまうだろう、 そういう雰囲気が書き口からも感じ取れるのが、ある種読んでいての安心感にはつながっていそう。 ・・・ただまあ、これはある意味では難点なのかもしれないですけどね
- 250 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/15(月) 04:50:14 ID:Ct7Pk1gL]
- >>245
筆致の軽やかさで重いテーマもするする最後まで読ませてもらえました。 春香さんの胸中を察するに、そしてたぶんたまたま出来上がってしまった因果応報の構図を思うに 重苦しい方向に書き進めようとすればいくらでも可能な題材かもしれないのですが この筆致で叙述されることでむしろ「心の中の苦味」がしっかり残るな、と、そんな風に思います。 いや、単にあなたの作風のファンだってだけなのかもしれませんがw
- 251 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/15(月) 08:39:57 ID:AV3Gz1oF]
- きっきみたち>>245がなに投下するか知ってて感想書いて待ってたんじゃあるまいな?w
楽しく読ませていただきました。 みなと節って感想がありましたが超同意。「春香とP」ってセットはどうやっても変わらないん ですよね、結局。 主人公の彼はPに耳打ちをした段階でもう(いや、たぶん初呑みの時ですらもう)自分の想いが 成就することはないと判っていて、それでも春香のために行動することを選んだんですね。 なんて言うんだろう、『ゲームキャラクターのPとプレイヤーである自分が別人だと解釈して いるプレイヤーが、ゲームキャラクターである春香に惚れた状態』? たぶん彼は今後も765プロで裏方とかやりつつ、春香とPの行く末を見届けた後、ようやく 誰かのPになるんではないでしょうか。その時に彼のトゥルーエンドが来ればいいですね。 またの投下をお待ちしております。三人春香でも全く問題ないですがw
- 252 名前:創る名無しに見る名無し mailto:sage [2010/02/15(月) 10:30:38 ID:RAMOtI4e]
- お話のための人物配置とその演出で、これはシリアスじゃないから重く考えずに読んでね、
でないとストレスがマッハで危ないって伝わってきて、最後まで読めた。 「読み手が危なげなく危険な橋を渡るSS」と表現したい。 難を言うと、そうだとしても語り手の彼のセリフの口調がちょっと荒い印象。 Pとのやりとりのセリフには、対等な立場の口調にいたるまでの変化にグラデーションをつけると…と、思ったけどどうなんかな。 キャラがPに多少被っていることと彼が語り手でもあるので、彼だけ作りこんで喉越しをよく、 というのは逆に言えば他のキャラの違和感を浮き立たせてしまうのかな。 とすれば、このスタッフ君はこれでいいのかもしれない。 あと、オチが素敵でした。
- 253 名前: ◆bwwrQCbtp. mailto:sage [2010/02/15(月) 17:24:07 ID:qiPoduQF]
- 早い、早いよ!
スレ開いて、てっきり続いて誰かが短編投稿したのかと思ったよ! しかも長いよ! ありがとうございますありがとうございます。 個別にレスしたいところですが、そうするとかぶるので、ちょっと全体的に。 最終話の主人公の心情は、あえて省きました。 決意に至るまでに、葛藤もあったかもしれないし、最初から決めてたのかもしれない。 また、そう決めた理由も、なんとなくなのか、譲れないものがあったのか、 Pを支援する気だったのか、略奪する気だったのか、 春香がある程度の年齢になるまでの時間稼ぎを引き受ける気だったのか、 はたまた、チーム春香の一員としての自負がそうさせたのか、 あわよくば、くらいの下心はあったのか、またそれはどの程度だったのか、 何にせよ、春香とPの裏事情を知っていたのは彼だけなので、 とにかく第三者が新たなPとなることだけは許せなかったのか… 全てひっくるめて、読む方におまかせしました。 やはりここの解釈は、人によって幅があるようで、むしろ良かったと思います。 で、ここの解釈次第で、最後の春香の行動も、当然とも取れるし、 または、Pとの繋がりを保つフラグを根元からポッキリへし折ったとも取れる。 しかし、そこで>>248の「もう恋なんてしない」は想定外でした。 そう考えると、旧チーム春香との縁を意図的に切ろうとしてるとも取れますね。 新鮮でした。 あと、この主人公、結構仕事は真面目にこなす人間なので、 今後は自分のPという社内の立場に向き合って、意外と普通にPになりそう。 そして、自分では人にヤバい意味とか説教しておきながら、美希のPになって、 中学生相手にノンストップでフルスロットル、ジェットがあるフライト、 無人島バカンス簡単にできちゃうの、とかなったら面白いなあ、とか… …って、まるで他人事ですがw ともあれ、とにかく感想ありがとうございます。 まだの方もぜひお願いしますw
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