- 41 名前:36 mailto:sage [2012/10/07(日) 00:11:03.94 ]
- 話はちょっと逸れますけど私、代数幾何の教科書で有名なR. ハーツホーンが
「不完全性」の定義について吉永良正と同じように酷い勘違いしてるのも見たことあるんですよね… 自然に読者を誤解させるような用語法を使ってるロジシャンも酷いと言えば相当に酷いのですが。 Springer社のUTMの"Geometry : Euclid and beyond"(和訳あり)にこういう文章があります > 最後に,公理系は完全であるかと言う問題がある.すなわち,公理系のす >べてのモデルでなりたつ命題は,公理系から結果として証明されるか,とい >う問題である.再びゲーデルは,相応に豊富な任意の公理系が,完全ではあり >得ないことを示している. (R.ハーツホーン「幾何学」 p.83) 望月先生もハーツホーンも「初歩的」なミスをしているのは たぶん、普通の数学者は統語論と意味論の区別ができないからだと思います。 小平邦彦先生もこの区別が分かっていなかったフシがあります。 代数幾何学者がZFCなどの集合論について何かしら書いたものを読むときには そもそも、Grothendieck学派の人達自身がZFCからはみ出した Grothendieck宇宙の公理がどこで必要になるのかちゃんと分かってたのかどうかとか、 そのレベルで疑問符付きでやらないとダメなのかもしれません。
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