- 454 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/09/17(月) 08:24:39.87 ]
- >>453
つづき www.ms.u-tokyo.ac.jp/~yasuyuki/grad.htm 私のところで大学院入学を志望する方へ 抜粋 まず一般的な勉強の仕方についてです.セミナーの準備の仕方については別のページに書きました.いろいろとそちらに書いてありますが,一番重要なことを一言で言えば 安易にわかった気になってはいけない ということです. ここで「わかる」というのは別に,数学全体の将来の発展を踏まえたある理論の位置づけというようなことを言っているのではなくて, 単に本に書いてあることについて,定義は何で,定理の仮定と結論は何で,どういう方法でどのように証明してあるか,といったことを理解する,という意味です. そんなことは本に書いてあるんだから簡単だ,と言う人は,とても優秀か,何もわかっていないかのどちらかでしょう.数学の本はそんなに簡単にわかるものではありません. わかってないのにわかったような気になっていては,本を何冊読んでもザルで水をすくっているようなものです. 大学教養程度を超えるようなレベルの数学の本を,こういう意味でちゃんと理解したという経験がなければ大学院で研究の準備に入ることは難しいでしょう. ただ誤解されないようにはっきり言っておきたいのですが,多くのことを知っていることは研究するための必要条件でも十分条件でもありません. 研究者の仕事は人が読んでくれるような本や論文を書くことであって,人が書いた本や論文を読むことではありません. (しかしどれほどの天才でも自分で一からすべてをやることは無理なので,勉強することが必要になるでしょう.また,確立した用語や記号の定義を知らなければ人に話が通じません.) ただ,普通の研究者(の卵)が常識的に知っているようなことを知らなければやっぱり不利になることが多いでしょう.その不利を克服するには何か特別な努力や才覚が必要になります. しかし逆に言えばそういう何か特別なものがあれば,知識が足りなくても自力で何とかしていくことは可能だと思います. 当研究科の大学院生は数学者志望の人が圧倒的に多いのですが,大学のポストの数は少なく,ポストにつける人は修士課程入学者の1/4〜1/5程度であることは覚悟しておいてください.
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