361 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/02/26(日) 10:51:56.69 ] ところで、>>29 の”3.ガロア分解式と置換群のガロア記法との対応”で少し補足をしておきたい >>325 辺りでも使っているが、 ”f(α,β,γ)=(α−β)^2で、これを変えない置換は、(α,β)(=α,βの互換)で変わらない式を作る V1=aα+bβ+cγ、V4=aβ+bα+cγ(V1に(α,β)を施してV4に) で、(x−V1)(x−V4)がそれ”と つまり、 V4=aβ+bα+cγ(V1に(α,β)を施してV4→式V4と(α,β)が対応しているという見方が重要だと ここは、ガロア論文の元の記述>>29 では見えてこない 現論文>>3 のP31の記述だが、ガロアは ガロア分解式(リゾルベント) V=Aa+Bb+Cc+・・・ a,b,c・・・は、(重根を持たない)で問題の方程式の根、A,B,C・・・は根の置換で異なる値をとる>>28 として、 ガロアは、根a,b,c・・・をVの有理式a=φV,b=φ1V,・・・・,am-1=φm-1V (am-1並べた最後の根でm番目の根、m-1は下付き添字) として、 (V)| φV,φ1V,・・・・,φm-1V, (V')| φV',φ1V',・・・・,φm-1V', (V'')| φV'',φ1V'',・・・・,φm-1V'', ・・・・|・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (V''*)| φV''*,φ1V''*,・・・・,φm-1V''*, 注)V''*は、Vにダッシュ'がn-1個ついたもの(アスキーでは添え字が表現できないので)>>29 とガロア群(=根の置換の群)を表す でも、この表現だと、例えばV'に対応する置換φV',φ1V',・・・・,φm-1V',が具体的にどういう根の並びになっているか不明 でも、直感的には例えば、V1=Ab+Ba+Cc+・・・(互換(a,b))なら、根の並びも b, a, c ・・・(互換(a,b))が対応するんじゃないかと。それが自然な対応で、そういう自然な対応になっていないと、群の積を考えたときに困るだろうと ここは原論文では詳しく説明されていないが、倉田>>4 P119の命題2(Vの有理式の群と根の置換の成す群が(反)同型)を考えればそうなる (つづく)