- 642 名前:525,526 mailto:sage [2012/01/16(月) 09:51:53.67 ]
- 「戦略」とは、全ての可能性のある金額について「、、、円ならば「はい」(または「いいえ」)と答える」
と書かれたリストとする。 例1、「下限額ならば「はい」と答え、それ以外は「いいえ」と答える」 例2、「全ての金額の場合に「いいえ」と答える」 (2^1,2^2),(2^2,2^3),....,(2^10,2^11)という金額の組から一つの組が等確率(1/10)で選ばれ、 その金額がそれぞれ二つの封筒に入れられる。それらはランダムに一つずつA,Bに渡される。 (つまりAが高額か低額かは1/2の確率、Bも同様。) A,Bはこの手順(確率分布)を知っている。 A,Bは初めに戦略を決め上記の手続きを行い、自分が渡された封筒の金額を見る。 戦略に従い「はい」か「いいえ」を答える。両者が「はい」の場合には交換して相手が持っていた封筒の金額を手にする。 それ以外の場合には交換せず自分が見た金額を手にする。 <問題>さて、A,Bそれぞれにとっての最強の戦略はなんだろうか? ただし、Aにとっての最強の戦略とは、Aがその戦略に従えば、たとえBがいかなる戦略をとったとしても、 Aがこのゲームで得られる金額の期待値がBが得られる金額の期待値よりも大きくなるか同じ場合であることを意味する。 注1、戦略はゲームの初めに決める。金額を見てから戦略を変えることは出来ない。 注2、両者の得る金額の合計の期待値は(2^1+2^2+2^2+2^3+,,,2^10+2^11)/10である。 ABともに同じ戦略をとれば、(対称性より)それぞれの得る期待値は上記の値の半分である。これを「引き分け値」と呼ぶ。 注3、もし戦略1と戦略2が対戦した場合に、戦略1の期待値が「引き分け値」より大きいならば、 戦略2の期待値は「引き分け値」より小さい。なぜならそれらの合計は注2にある通り戦略によらず一定であるから。 <答え>簡単な計算により上記の例1と例2のみが最強の戦略であることが分かる。例2の場合、相手がいかなる戦略をとっても交換が行われないの であるから「引き分け値」となる。例1の場合には相手が「2^2の金額のときに「いいえ」という戦略」であれば引き分け値。 相手が「2^2の金額のときに「はい」という戦略」であれば、自分の期待値の方が相手の期待値よりい大きい。 そういう意味では例1は例2より「合理的」な戦略と呼ぶにふさわしいかもしれない。
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