命題 X と Y を局所コンパクト空間とする。 μ を X 上の正値Radon測度(過去スレ009の730)とする。 写像 π: X → Y と写像 ψ: X → [0, +∞) がμ適合(>>157)であるとする。 ν を μ適合な対 (π, ψ) から定まる正値Radon測度(>>158)とする。 このとき、任意の下半連続関数 f: X → [0, +∞] に対して、 (fπ)ψ はμ可測であり、 ∫^e f(y) dν = ∫^e f(π(x))ψ(x) dμ となる。
証明 Φ = { K ; K は X のコンパクト集合でπおよびψの K への制限は連続 } とおく。 過去スレ011の122より、Φ はμ密である。 過去スレ011の90より、X 上の正値Radon測度の総和可能族 (μ_i), i ∈ I が 存在し、μ = Σμ_i となる。 ここで、(Supp(μ_i)), i ∈ I は互いに交わらない Φ の元からなる 局所可算な族である。
各 i に対して ν_i を(μ_i)適合な対 (π, ψ) から定まる正値Radon測度(>>158) とする。 任意の g ∈ K+(Y, R) に対して ∫ g dν = ∫ (gπ)ψ dμ = Σ ∫ (gπ)ψ dμ_i = Σ ∫ g dν_i よって、ν = Σν_i となる。 よって、過去スレ011の88より、∫^e f dν = Σ∫^e f dν_i である。 >>164より、(fπ)ψ は各 i に対して (μ_i)-可測であり、 ∫^* f dν_i = ∫^* (fπ)ψ dμ_i となる。 特に、f が定値写像 1 のとき、∫^* 1 dν_i = ∫^* ψ dμ_i < +∞ 即ち ν_i は有界である。 よって、上の等式は ∫^e f dν_i = ∫^e (fπ)ψ dμ_i となる。 よって、∫^e f dν = Σ∫^e (fπ)ψ dμ_i 過去スレ011の88より、この右辺は ∫^e (fπ)ψ dμ である。 過去スレ011の95より、(fπ)ψ はμ-可測である。 証明終