- 709 名前:706 [03/10/30 00:58]
- YESだけど、完全加法的でない有限加法族(たとえばジョルダン可測集合族)Mと有限
加法的測度μ(たとえばジョルダン測度)を用いて可測性と積分をルベーグ式に定義し た場合どうなるのか(極限定理の成立が不十分だとしても、リーマン積分程度のもの にはなるのか、もしかしてその定義でもリーマン積分に一致するのか、等)について 書いてある本を見たことがないので、少し注意しとく: その場合でも「積分」は定義されるが、リーマン積分でも持っている基本性質で ある「加法性」すら成り立たない。 (理由) E∈Mを共通部分を持たない可算個の集合 E1,E2,…(∈M)に分割する。 f=1-2^(-n) on En, g=2^(-n) on En と定義する(∪Enの外では0)と、f,gは単関数 で、積分の定義によって、∫fdμ=Σ(1-2^(-n))μ(En), ∫gdμ=Σ2^(-n)μ(En) となる。 いっぽう、f+g=1 on E,=0 (Eの外)だから、∫(f+g)dμ = μ(E)となる。 よって、この場合に∫(f+g)dμ =∫fdμ+∫gdμ が成り立つためには、μ(E) = Σμ(En) でなければならない。
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