(a) スキーム X が被約であるための必要十分な条件は、 任意の点 x で O_xが 0 以外のベキ零元を持たないことである。
証明 証明の前に言葉を定義する。 環 A が 0 以外のベキ零元を持たないとき、被約と呼ぶ。
さて、X が被約であるとする。 U を x を含む開集合とする。 f を O_X(U) の元で (f_x)^n = 0 とする。 ここで f_x は f の x における芽を表す。 (f_x)^n = (f^n)_x であるから、f^n | V = 0 となる x を含む開集合 V がある。X は被約であるから O_X(V) も被約である。 従って、f | V = 0 となる。故に、f_x = 0 となる。 即ち、O_x は被約である。
逆に X の任意の点 x で O_xが被約であるとする。 任意の開集合 U に対して, O_X(U) が被約であることを示す。 f を O_X(U) の元で f^n = 0 とする。x を U の任意点とすると、 (f_x)^n = 0 となる。仮定により O_x は被約であるから、f_x = 0 となる。従って、x の十分近い近傍で f = 0 となる。 x は U の任意の近傍であり、O_X は層だから U において f = 0 となる. 即ち、O_X(U) は被約である。